JPH0516652A - バス車両用空調装置 - Google Patents

バス車両用空調装置

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JPH0516652A
JPH0516652A JP3203994A JP20399491A JPH0516652A JP H0516652 A JPH0516652 A JP H0516652A JP 3203994 A JP3203994 A JP 3203994A JP 20399491 A JP20399491 A JP 20399491A JP H0516652 A JPH0516652 A JP H0516652A
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air
vehicle
air conditioner
air conditioning
air volume
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JP3203994A
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Etsuji Miyata
悦次 宮田
Hiroshi Kamiya
博 神谷
Koichi Hamashima
幸一 浜島
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Denso Corp
Original Assignee
NipponDenso Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 バス車両の車室内において,熱負荷分布状態
に応じて,適正な風量分配を行うことを可能とする。 【構成】 空調装置には,風量調整手段としての風量調
整ダンパ41,42,43,44と,制御手段としての
コントロールアンプ(図示略)を設けてある。これらの
風量調整ダンパ41,42,43,44は,空調ダクト
21,31,25,35内に設けてあり,車室内を3つ
の前部ゾーン51,中央ゾーン52,後部ゾーン53に
区分して風量を調整するためのものである。また,コン
トロールアンプは,車室内における熱負荷分布状態に応
じて上記風量調整ダンパ41,42,43,44を制御
するためのものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は,バス車両において前後
方向に沿って設けられる空調装置に係り,具体的には空
調装置により車室内へ吹き出される風量の分配技術に関
する。
【0002】
【従来技術】図21に示すごとく,バス等の大型車両に
おける車両用空調装置9は,空調ダクト93,94,9
7,98と,該空調ダクトに対して冷風,温風等の温調
空気を送るためのエアコンユニット90とよりなる。上
記空調ダクト93,94,97,98は,車室95内に
おいて,その前方951から後方952に亘って,車室
両側に,上下に設けてある。そして,上方の空調ダクト
93,97は冷風用に,下方の空調ダクト94,98は
温風用に用いられる。また,右側の空調ダクト93,9
4は右方ダクト92を介して,また左側の空調ダクト9
7,98は左方ダクト96を介して,それぞれエアコン
ユニット90の1個の送風口91に接続されている。
【0003】そのため,エアコンユニット90から送り
出された空気は,1個の送風口91から右方ダクト9
2,左方ダクト96に分けられる。そして,上記空気が
冷風の場合には,それぞれ上記上方の空調ダクト93,
97に送られる。一方,上記空気が温風の場合には,そ
れぞれ下方の空調ダクト94,98に送られる。この切
り替えは冷暖房コントローラにより行われる。ところ
で,上記の空調装置では,車室内における温度の均一化
は非常に困難である。これは,バス車両は前後方向に長
く,車両の位置により車室内の熱負荷分布状態が異なる
ためである。そのため,従来も車室内前後の適正な風量
分配を行うため,種々の解決策が提案されている。
【0004】例えば,実開昭63−179219号公報
に示される車内冷房装置は,空調ダクトの後部にモータ
ファンを取り付けておき,車室後部の温度が上昇したと
きには,空調ダクト内の空気を積極的に後部へ送るもの
である。また,実開昭63−179215号公報に示さ
れる車内暖房装置は,空調ダクト内にダンパを設け,該
ダンパの開閉により車室内前後部への風量を調整するも
のである。また,実公昭53−39927号公報に示さ
れる空気調和用ダクトは,該ダクト内を左右に2分割す
るための適宜角度の勾配を付した仕切り板を設け,該仕
切り板により先細り状の風道を形成したものである。
【0005】
【解決しようとする課題】しかしながら,上記従来技術
のうち,実開昭63−179219号公報に示される車
内冷房装置は,モータファンによって空調ダクト内の空
気を強制的に引っ張るため,空調ダクト内の静圧が車室
内の圧力よりも低下する。そのため,前方にある空気吹
出口から,車室内の空気を吸引するという問題がある。
更には,車室内後部の冷房には効果があるが,車室内前
部の冷房には効果がなかった。また,実開昭63−17
9215号公報に示される車内暖房装置においては,上
記ダンパは空調ダクトの後方への風量を減少させるのみ
の絞り装置であるため,車室内前部への風量増加は可能
でも,車室内後部への風量増加は不可能であった。その
ため,車室前後の風量調整を充分に達成することができ
ない。
【0006】また,実公昭53−39927号公報に示
される空気調和用ダクトは,ダクト形状自体で風量均一
化を図ったものである。そのため,車室内前部(例えば
運転席から客席の2列目までの部分)と車室内後部(例
えば客席の9列目から12列目までの部分)の負荷が大
きくなり,吹出風量を均一にしても室温が均一とはなら
ないという問題がある。更に,車室内の熱負荷の変化,
例えば夏と冬の違い,日射の方向や強さ,乗客の片寄り
等には対応できないという問題がある。ここで,バス車
両において車室内前部と車室内後部の熱負荷が大きい理
由について説明する。
【0007】車室内前部においては,夏期には,大きな
フロントガラスより,車室内へ日射熱量が多量に侵入す
る。また,冬期には,走行時に大きなフロントガラスよ
り車室外へ多量に放熱され,熱損失が大きくなる。車室
内後部においては,夏期には,メインエンジンからの熱
が侵入する。また,ダクト熱損失により吹出冷風温度が
上昇する。また,サロン室等が設けられているため,乗
客が集中する可能性が大きい。また,冬期には,ダクト
熱損失により吹出温風温度が降下する。このように,従
来の空調装置は車室内への適正な風量分配が困難であっ
た。本発明は,かかる従来の問題点に鑑み,車室内にお
いて熱負荷分布状態に応じて適正な風量分配を行うこと
ができるバス車両用空調装置を提供しようとするもので
ある。
【0008】
【課題の解決手段】本発明は,車室内に車両前後方向に
沿って空調ダクトを配設し,該空調ダクトはエアコンユ
ニットの送風口に接続したバス車両用空調装置におい
て,上記空調ダクト内に設けられ車室内を少なくとも前
部,中央及び後部の3つのゾーンに区分して風量を調整
するための風量調整手段と,車室内における熱負荷分布
状態に応じて上記風量調整手段を制御するための制御手
段とを設けたことを特徴とするバス車両用空調装置にあ
る。
【0009】本発明において最も注目すべきことは,風
量調整手段と制御手段とにより,車室内における熱負荷
分布状態に応じて,車室内を3つ以上のゾーンに区分し
て風量調整を行うように構成したことにある。ここに,
3ツ以上のゾーンに区分するとは,車室内をバスの長手
方向に沿って,前部,中央,後部のごとく,3ツ以上の
領域に区分することをいう。この区分は,熱負荷分布状
態に応じて,4ツ,5ツなどに区分しても良い。また,
各ゾーンの長さは任意である。本発明において,上記風
量調整手段は,上記各ゾーンの境界部分に配設された複
数の風量調整ダンパより構成する場合(図1参照),空
調ダクトの長手方向に連結された複数の仕切板より構成
する場合(図12参照)などがある。
【0010】
【作用及び効果】本発明においては,車室内における熱
負荷分布状態に応じて,制御手段から風量調整手段へ制
御信号を送る。なお,この熱負荷分布状態は,例えば車
室内の前部ゾーン,中央ゾーン,後部ゾーンの3つのゾ
ーンに設けた温度センサにより検出し,その信号を上記
制御手段に入力する。
【0011】風量調整手段は,上記制御手段からの制御
信号を受けて,例えば上記3つのゾーンにおける通風断
面積を変化させる。これにより,車室内における熱負荷
分布状態に応じて,上記3つのゾーンに区分して風量を
調整する。それ故,本発明によれば,車室内において熱
負荷分布状態に応じて適正な風量分配を行うことが可能
な,バス車両用空調装置を提供することができる。
【0012】
【実施例】
実施例1 本発明の実施例にかかるバス車両用空調装置につき,図
1〜図11を用いて説明する。本例装置は,図1〜図3
に示すごとく,車室内に車両前後方向に沿って空調ダク
ト21,25,31,35を配設し,該空調ダクト2
1,25,31,35はエアコンユニット1の送風口1
0に接続してある。そして,該空調装置には,空調ダク
ト21,25,31,35内に設けられ車室内を少なく
とも前部,中央及び後部の3つのゾーン51,52,5
3に区分して風量を調整するための風量調整手段と,車
室内における熱負荷分布状態に応じて風量調整手段を制
御するための制御手段とを設けてある。
【0013】本例においては,上記風量調整手段は,上
記各ゾーン51〜53の境界部分に配設された複数の風
量調整ダンパ41〜44より構成してある。また,上記
制御手段として,コントロールアンプ(図6)を用いて
いる。以下,詳述する。上記エアコンユニット1の送風
口10には,右側用ダクト2と左側用ダクト3が二股状
に接続してある。右側用ダクト2には,車室上部におい
てクーラダクトとして用いる空調ダクト21が,また車
室下部においてヒータダクトとして用いる空調ダクト2
5がそれぞれ接続してある。
【0014】一方,左側用ダクト3には,車室上部にお
いてクーラダクトとして用いる空調ダクト31が,また
車室下部においてヒータダクトとして用いる空調ダクト
35がそれぞれ接続してある。そして,これら各空調ダ
クト21,25,31,35は,車室前部から後部に向
かって,ダクト最前部210,250,310,35
0,ストレート部211,251,311,351,拡
大起点部2120,2520,3120,3520,拡
大テーパ部212,252,312,352,後端部2
13,313,253,353を順次有している。
【0015】上記各ゾーン51〜53は,図2に示すご
とく,区分してある。即ち,前部ゾーン51は,運転席
54と客席55の1列目及び2列目とを含む範囲に設定
してある。また,中央ゾーン52は,客席55の3列目
から7列目までを含む範囲に設定してある。また,後部
ゾーン53は,客席55の8列目から11列目までを含
む範囲に設定してある。
【0016】上記空調ダクト21,25,31,35の
構造について,更に詳しく説明する。これらの空調ダク
トの形状は,車両の後部ゾーン53にエアコンユニット
1の全風量の約6割を出す構造とするため,図3に示す
ごとく,後部拡大ダクトとしている。拡大部は拡大圧損
を極力減らすためテーパ拡大とし,拡大テーパ部212
のダクト内面積は,ストレート部211の内面積の1.
3〜1.4倍程度が適当である。拡大起点部2120の
位置は,中央ゾーン52の最後席とその一つ前(本例で
は7列目と6列目)の空気吹出口の間とすることが望ま
しい。
【0017】これは,テーパ拡大直後の空気吹出口は,
拡大による内圧低下により若干風量が減少するからであ
る。図3においては,実車状態を考えて,車両の内側に
のみ拡大した形状を記載しているが,両側あるいは全周
に拡大しても良い。又,上記の6割という値は日射,熱
ロス,乗客の片寄り等を考慮した値であるが,これは車
両により異なるのでこの限りではない。
【0018】次に,後部ゾーン53の風量を絞り,前部
ゾーン51,中央ゾーン52の風量を増加させる機構に
ついて説明する。本機構は1本の空調ダクトにそれぞれ
2個の風量調整ダンパ41,42又は風量調整ダンパ4
3,44を使用する。これらの風量調整ダンパ41〜4
4は,サーボモータ等で駆動し,あらかじめ決められた
ステップ数だけ作動させる。例えば,前部ゾーン51,
中央ゾーン52,後部ゾーン53にほぼ均一に吹き出す
場合は,後部側の風量調整ダンパ42,44を水平から
約30°傾ける。又,車両回送時等は運転手とガイドの
みしか乗車していないので,前部ゾーン51のみ空調す
れば良いことから,前部側の風量調整ダンパ41,43
を絞り,前部に集中的に風量を出すこともできる。
【0019】吹出風量割合とダンパ角度の一例を図5に
示す。ここで,ダンパ角度は,水平位置からの角度を示
す。ダンパ位置は,図4に示すごとく,2座席目と8座
席目の空気吹出口218の直後が望ましい。これは,風
量調整ダンパ41とダンパ後の空気吹出口218間の距
離をとることにより,風量調整ダンパ41によって乱れ
た空気流れを整流するためである。次に,制御について
説明する。
【0020】図1に示すごとく,各ゾーン51,52,
53の天井付近に温度センサ510,520,530を
設置する。1つの作動モードは,中央ゾーン52に設け
た温度センサ520により決定し,この温度センサ52
0の値と設定温度が同じになる様に制御する。同時に,
前部ゾーン51に設けた温度センサ510と上記温度セ
ンサ520,後部ゾーン53に設けた温度センサ530
と上記温度センサ520の値を比較する。そして,温度
センサ520よりも温度が高い場合は,そのゾーン風量
が増加する様に風量調整ダンパ41〜44を作動させ,
一方温度センサ520よりも温度が低い場合には風量を
減少させる様にする。
【0021】この時,車室内温度を正確に測定するた
め,複数の温度センサを使用してその平均値を採用して
も良い。又,温度センサと日射センサを併用しても良
い。更に,手動操作により,各ゾーン51〜53の温度
差を意図的に変えられる様にしても良いし,1つのモー
ドを決定する温度センサを中央ゾーン52の温度センサ
520以外の温度センサ510,530に変更できる様
にしても良い。
【0022】次に,熱負荷状態とダンパ開度の制御につ
いて説明する。図6に制御回路図を示す。同図におい
て,BATはバッテリ,SW1はメインスイッチ,RL
1はメインリレー,SW2は回送スイッチ,RL2は上
下ダンパリレー,T13は前部ゾーンの温度センサ,T
14は中央ゾーンの温度センサ,T15は後部ゾーンの
温度センサ,M1,M2は上下ダンパ用ソレノイド,D
411,D412,D421,D422,D431,D
432,D441,D442は各ダンパ位置に配設した
サーボモータを示す。ここで,D411の1桁目の1
は,車両右側のダンパ制御用であることを示す。また,
D412の1桁目の2は,車両左側のダンパ制御用であ
ることを示す。その他の符号の意味も同様である。
【0023】図6に示す制御回路図,及び図7〜図9に
示す制御フローチャートを用いて,作動を説明する。図
6において,メインスイッチSW1をONすることによ
り,コントロールアンプに電源が供給されると同時に,
メインリレーRL1がONしてエアコン機器部品に電源
が供給される。図7において,ステップ601に示すご
とく,起動したコントロールアンプは,初期セット(通
常風量分布位置)として,風量調整ダンパ41を駆動す
るサーボモータD411,D412と,風量調整ダンパ
43を駆動するサーボモータD431,D432を0°
(水平)位置とし,風量調整ダンパ42を駆動するサー
ボモータD421,D422と風量調整ダンパ44を駆
動するサーボモータD411,D422を30°位置に
する。
【0024】次に,ステップ602に示すごとく,回送
スイッチSW2の状態を検知し,ON状態であれば回送
(運転手,ガイドのみ乗車)と判断して,ステップ60
3に示すごとく,前部ゾーン51に設けた温度センサT
13のみでエアコンユニット1を制御する。そして,ス
テップ604において,エアコンモードを決定する。次
いで,ステップ605において,エアコンモードがクー
ラであれば,天井吹出しにするため,ステップ606に
おいてRL2リレーをOFFし,ソレノイドM1,M2
(図6)をOFFする。そして,ステップ607におい
て,上記サーボモータD411,D412を60°位置
とし,上記サーボモータD421,422を0°位置と
する。
【0025】一方,ヒータであれば,床上吹出しにする
ため,ステップ608においてRL2,M1,M2をO
Nする。ダンパ位置は,ステップ609において,風量
調整ダンパ43のダンパ角度を60°,風量調整ダンパ
44のダンパ角度を0°に固定し,前部ゾーン51に集
中的に冷風又は温風が出る様に制御する。
【0026】SW2がOFFの場合は,ステップ610
に示すごとく,通常制御とし,中央ゾーン52に設けた
温度センサT14によってエアコンを制御する。上下の
吹出しについては,ステップ611に示すごとく,前記
と同様にエアコンモードによりRL2を駆動する。以
下,ゾーン空調用ダンパの作動については,クーラもヒ
ータも同様であるので,ここではクーラ時について説明
する。ステップ612において,エアコンモードがクー
ラであれば,図8に示すステップ613において,RL
2リレーをOFFとする。
【0027】そして,ステップ614に示すごとく,ダ
ンパのハンチングを防止するため3分経過後,各部温度
を確認する。まず,ステップ615において,前部ゾー
ン温度T13と中央ゾーン温度T14とを比較し,差が
±1℃以内ならD411,D412は動かさず,差が−
1℃より小さければ,前部ゾーン51の温度が低いと判
断してステップ616へ進み,前部ゾーン51の風量を
減らすためD411,D412を15°水平に近づけ
る。逆に温度差が+1℃より大きい場合は,ステップ6
17へ進み前部ゾーン51の風量を増やすためD41
1,D412を15°傾ける。
【0028】次に,ステップ618において,中央ゾー
ン52の温度T14と後部ゾーン53の温度T15を比
較し,上記と同様に温度差の大小により,ステップ61
9,620においてD421,D422を駆動する。こ
れにより,車両負荷の片寄り等があっても車室内温度を
均一にすることができる。図9において,ステップ62
1〜ステップ628に示すごとく,エアコンモードがヒ
ータの場合も,上記と同様である。
【0029】ここで,図11に示すごとく,空調ダクト
をバス車両の中央のみに設けた場合を比較例として,本
例(図10)の作用効果について考察する。車両におい
て熱負荷変動が最も大きい部位は,前部と後部である。
比較例の中央ダンパ設置の場合,前部に風を出すため,
風量調整ダンパを閉じても,図11に示す様に,ダンパ
直前の風量は増加する。しかし,肝心の前部の風量増加
割合は小さく中央部の温度低下となる。
【0030】これに対して,本例の風量分布を図10に
示す。風量調整ダンパの設置位置を空気吹出口の直後と
することにより,風量調整ダンパを傾斜した時のダンパ
直後の空気吹出口風量への悪影響を防止している。ま
た,車室を前部,中央,後部の各ゾーンに3分割し,中
央でエアコンモードの制御を行い,前後部を比較して風
量割合を決定することにより,モード変化,ダンパ位置
変化頻度を下げることができる。また,車両回送時,前
部ゾーンのみを集中的に空調することができる。そのた
め,省エネとなる。
【0031】このように,本例によれば,刻々と変化す
る車両の負荷条件に対応し,車内温度を均一に保つこと
ができる。また,車両熱負荷及び熱負荷変動の大きい車
両前後部と車両熱負荷及び熱負荷変動の少ない中央部と
の3ゾーンに分けることにより,より正確な車内温度制
御が可能となる。更に,乗客のいない回送時等は,冷温
風吹出しを車両前部に集中することにより,他部位から
の熱ロスをおさえ,省エネ冷暖房が可能になるという多
大なメリットがある。
【0032】実施例2 本例にかかるバス車両用空調装置につき,図12〜図2
0を用いて説明する。前記実施例1が風量調整手段を風
量調整ダンパ41〜44より構成していたのに対して,
本例は図12に示すごとく,風量調整手段を,空調ダク
ト7の長手方向に連結された複数の仕切板81より構成
してある。なお,本例の空調ダクト7は,ストレートタ
イプのものである。該空調ダクト7は,空気吹出口70
を有する。
【0033】上記仕切板81は,図13〜図16に示す
ごとく,矩形状に形成してあり,ヒンジ82により連結
してある。そして,該ヒンジ82のシャフト820がレ
ール83に沿って上下方向にスライドする構造となって
いる。この上下方向のスライド運動は,長穴840を有
するリンク84を介して,モータ85により行うように
している。そして,このスライドにより,多数の仕切板
81が各ヒンジ82を支点として屈曲し,空調ダクト7
内の通路面積が変わり,風量が制御される(図17〜図
20)。
【0034】また,仕切板81には,図13及び図15
に示すごとく,空調ダクト7の内壁面に沿って,シール
用のラバー86を装着してある。その他は,前記実施例
1と同様である。なお,図12において,符号501,
502,503は日射センサ,符号504はドア開閉セ
ンサ,符号505,506は内気温センサ,符号507
は前部エキストラクタ,符号508は後部エキストラク
タ,符号509はエンジンを示す。
【0035】本例装置は,上記のように構成されている
ので,図17〜図20に示すごとく,熱負荷分布状態に
応じて,適正な風量分配(吹出風速)を得ることができ
る。なお,図17は,通常時における風量分配を示して
おり,このときの条件は,日射影響なし,エンジン排熱
少(中速),乗客少(均一),後部エキストラクタより
外気進入としている。また,図18は,均一な風量分配
を示しており,このときの条件は,日射影響なし又は真
横(均一),エンジン排熱なし(低速アイドリング),
乗客満員(均一),外気進入なしとしている。
【0036】また,図19は,前部負荷大における風量
分配を示しており,このときの条件は,日射影響前部の
み,エンジン排熱なし又は少,乗客少(前部片寄り),
前部エキストラクタより外気進入,乗降用開閉ドアオー
プン時,運転手とガイドのみ乗車としている。また,図
20は,後部負荷大における風量分配を示しており,こ
のときの条件は,日射影響後部のみ,エンジン排熱大
(高速),乗客少(後部片寄り),後部エキストラクタ
より外気進入としている。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1にかかるバス車両用空調装置を設けた
バス車両の斜視図。
【図2】実施例1のバス車両における座席部分の平面断
面図。
【図3】実施例1の空調ダクトの底面図。
【図4】実施例1の空調ダクトの側面断面図。
【図5】実施例1の空調装置における風量調整例の説明
図。
【図6】実施例1の空調装置の制御回路図。
【図7】実施例1の空調装置の制御フローチャート。
【図8】実施例1の空調装置の制御フローチャート。
【図9】実施例1の空調装置の制御フローチャート。
【図10】実施例1の空調装置の作用効果を説明するた
めの線図。
【図11】実施例1の空調装置に対する比較例の作用効
果を説明するための線図。
【図12】実施例2にかかるバス車両用空調装置を設け
たバス車両の側面断面図。
【図13】実施例2の空調装置の要部平面断面図。
【図14】実施例2の空調装置の要部側面断面図。
【図15】実施例2の空調ダクトと仕切板との間のシー
ル構造の詳細説明図。
【図16】実施例2の仕切板間の連結構造の詳細説明
図。
【図17】実施例2の空調装置の作用説明図。
【図18】実施例2の空調装置の作用説明図。
【図19】実施例2の空調装置の作用説明図。
【図20】実施例2の空調装置の作用説明図。
【図21】従来のバス車両用空調装置を設けたバス車両
の斜視図。
【符号の説明】
1...エアコンユニット, 10...送風口, 21,25,31,35...空調ダクト, 41,42,43,44...風量調整ダンパ, 51...前部ゾーン, 52...中央ゾーン, 53...後部ゾーン, 7...空調ダクト, 81...仕切板,

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車室内に車両前後方向に沿って空調ダク
    トを配設し,該空調ダクトはエアコンユニットの送風口
    に接続したバス車両用空調装置において, 上記空調ダクト内に設けられ車室内を少なくとも前部,
    中央及び後部の3つのゾーンに区分して風量を調整する
    ための風量調整手段と,車室内における熱負荷分布状態
    に応じて上記風量調整手段を制御するための制御手段と
    を設けたことを特徴とするバス車両用空調装置。
  2. 【請求項2】 請求項1において,上記風量調整手段
    は,上記各ゾーンの境界部分に配設された複数の風量調
    整ダンパよりなることを特徴とするバス車両用空調装
    置。
  3. 【請求項3】 請求項1において,上記風量調整手段
    は,上記空調ダクトの長手方向に連結された複数の仕切
    板よりなることを特徴とするバス車両用空調装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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