JP3401797B2 - バス車両用空調装置 - Google Patents

バス車両用空調装置

Info

Publication number
JP3401797B2
JP3401797B2 JP07263492A JP7263492A JP3401797B2 JP 3401797 B2 JP3401797 B2 JP 3401797B2 JP 07263492 A JP07263492 A JP 07263492A JP 7263492 A JP7263492 A JP 7263492A JP 3401797 B2 JP3401797 B2 JP 3401797B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
air
damper
zone
temperature
vehicle
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP07263492A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH05229332A (ja
Inventor
幸一 浜島
伸介 川嶋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Denso Corp
Original Assignee
Denso Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Denso Corp filed Critical Denso Corp
Priority to JP07263492A priority Critical patent/JP3401797B2/ja
Publication of JPH05229332A publication Critical patent/JPH05229332A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3401797B2 publication Critical patent/JP3401797B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Air-Flow Control Members (AREA)
  • Air-Conditioning For Vehicles (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】本発明は,バス車両において前後
方向に沿って設けられた空調ダクトを有する空調装置に
係り,具体的には車室内へ吹き出される風量の分配技術
に関する。 【0002】 【従来技術】図14に示すごとく,バス車両における車
両用空調装置9は,上部及び下部の空調ダクト1,1及
び2,2と,該空調ダクトに対して冷風,温風等の温調
空気を送るためのエアコンユニット90とよりなる。上
記空調ダクト1,2は,車室95内において,その前方
951から中央952,後方953に亘って,車室両側
に,上下に設けてある。そして,上方の左右の空調ダク
ト1は冷風用に,下方の左右の空調ダクト2は温風用に
用いられる。 【0003】また,右側の上下の空調ダクト1,2は右
方ダクト92を介して,また左側の上下の空調ダクト
1,2は左方ダクト96を介して,それぞれエアコンユ
ニット90の1個の送風口91に接続されている。ま
た,上方の左右の空調ダクト1は,接続ダクト31,3
1を介してそれぞれ上記右方ダクト92,左方ダクト9
6に対して接続されている。また,接続ダクト31に
は,下方の空調ダクト2との間に上下切替ダンパ3が設
けてある(図1参照)。 【0004】そのため,エアコンユニット90から送り
出された空気は,1個の送風口91から右方ダクト9
2,左方ダクト96に分けられる。そして,上記空気が
冷風の場合には,それぞれ接続ダクト31より上記上方
の空調ダクト1,1に送られる。一方,上記空気が温風
の場合には,それぞれ下方の空調ダクト2,2に送られ
る。これらの切り替えは冷暖房コントローラにより調節
される上下切替ダンパ3によって行われる。ところで,
上記の空調装置では,車室内における温度の均一化は非
常に困難である。これは,バス車両は前後方向に長く,
車室内の熱負荷分布状態が異なるためである。そのた
め,従来も車室内前後の適正な風量分配を行うため,種
々の解決策が提案されている。 【0005】例えば,実開昭63−179219号公報
に示される車内冷房装置は,空調ダクトの後部にモータ
ファンを取り付けておき,車室後部の温度が上昇したと
きには,空調ダクト内の空気を積極的に後部へ送るもの
である。また,実開昭63−179215号公報に示さ
れる車内暖房装置は,空調ダクト内にダンパを設け,該
ダンパの開閉により車室内前後部への風量を調整するも
のである。 【0006】 【解決しようとする課題】しかしながら,上記従来技術
のうち,実開昭63−179219号公報に示される車
内冷房装置は,モータファンによって空調ダクト内の空
気を強制的に引っ張るため,空調ダクト内の静圧が車室
内の圧力よりも低下する。そのため,前方にある空気吹
出口から,車室内の空気を吸引するという問題がある。
更には,車室内後部の冷房には効果があるが,車室内前
部の冷房には効果がなかった。また,実開昭63−17
9215号公報に示される車内暖房装置においては,上
記ダンパは空調ダクトの後方への風量を減少させるのみ
の絞り装置であるため,車室内前部への風量増加は可能
でも,車室内後部への風量増加は不可能であった。その
ため,車室前後の風量調整を充分に達成することができ
ない。 【0007】そのため,車室内前部(例えば運転席から
客席の2列目までの部分)と車室内後部(例えば客席の
9列目から12列目までの部分)の負荷が大きくなり,
吹出風量を均一にしても室温が均一とはならないという
問題がある。更に,車室内の熱負荷の変化,例えば夏と
冬の違い,日射の方向や強さ,乗客の片寄り等には対応
できないという問題がある。ここで,バス車両において
車室内前部と車室内後部の熱負荷が大きい理由について
説明する。 【0008】車室内前部においては,夏期には,大きな
フロントガラスより,車室内へ日射熱量が多量に侵入す
る。また,冬期には,走行時に大きなフロントガラスよ
り車室外へ多量に放熱され,熱損失が大きくなる。車室
内後部においては,夏期には,メインエンジンからの熱
が侵入する。また,ダクト熱損失により吹出冷風温度が
上昇する。また,サロン室等が設けられているため,乗
客が集中する可能性が大きい。また,冬期には,ダクト
熱損失により吹出温風温度が降下する。 【0009】このように,従来の空調装置は車室内への
適正な風量分配が困難あり,車室内の温度を均一に保つ
ことが困難であった。本発明は,かかる従来の問題点に
鑑み,車室内において熱負荷分布状態に応じて適正な風
量分配を行うことができるバス車両用空調装置を提供し
ようとするものである。 【0010】 【課題の解決手段】本発明は,車室内に車両の前後方向
に沿って空調ダクトを配設し,該空調ダクトはエアコン
ユニットの送風口に接続してなるバス車両用空調装置に
おいて,上記空調ダクトの内部は,その長手方向に沿っ
た仕切板により,車室の前ゾーン及び中央ゾーンと後ゾ
ーンとに温調空気を送るための前中部通路と後部通路と
に区画し,また,空調ダクト内には前中部通路又は後部
通路への風量を調節するための第1ダンパを設け,一方
上記前中部通路内には前ゾーン又は中央ゾーンへの風量
を調節するための第2ダンパを設け,かつ車室内におけ
る熱負荷分布状態に応じて,上記第1ダンパ,第2ダン
パの開度を調節するための制御手段を設けたことを特徴
とするバス車両用空調装置にある。 【0011】本発明において最も注目すべきことは,空
調ダクトの内部を上記仕切板により区画して前中部通路
と後部通路とを形成し,また上記前中部通路又は後部通
路への風量を調節する第1ダンパ,前ゾーン又は中央ゾ
ーンへの風量を調節する第2ダンパを設けたこと,及び
車室内の熱負荷分布状態に応じて制御手段により第1ダ
ンパ,第2ダンパを調節して,前ゾーン,中央ゾーン,
後ゾーンにそれぞれ必要な風量を調節できるよう構成し
たことにある。 【0012】上記仕切板は,空調ダクトの内部において
その長手方向に沿って配置され,前中部通路と後部通路
とを形成する。前中部通路は,車室内の前ゾーンと中央
ゾーンに対して温調空気を送る通路であり,一方後部通
路は後ゾーンに対して温調空気を送る通路である。上記
前ゾーンは車室の前部領域,後ゾーンは車室の後部領
域,中央ゾーンは前ゾーンと後ゾーンとの間の領域をい
う。各ゾーンの長さは,バス車両の長さ等によって適宜
選択する。 【0013】次に,第1ダンパは前中部通路又は後部通
路への風量を調節するためのダンパである。該第1ダン
パは,通常は,仕切板の前部に配設する(図2,図6参
照)。また,第1ダンパは,片持式ダンパ,バタフライ
式ダンパ等を用いる。また,第1ダンパは仕切板の前部
の空調ダクト内において前中部通路又は後部通路のいず
れかを略全閉とする方式のもの(図2),双方を略全閉
とする方式のもの(図5)がある。また,第1ダンパは
前中部通路又は後部通路の前部の空調ダクト内にそれぞ
れ設けることもできる(図6)。 【0014】 【作用及び効果】本発明においては,車室内における上
記3つのゾーンの熱負荷分布状態に応じて,制御手段か
ら第1ダンパ,第2ダンパへ制御信号を送る。なお,こ
の熱負荷分布状態は,上記3つのゾーンに設けた温度セ
ンサにより検出し,その信号を上記制御手段に入力す
る。 【0015】第1ダンパ及び第2ダンパは,制御手段か
らの制御信号を受けて,それぞれその開度を調節する。
例えば,冷房時において,後ゾーンの温度が高いときに
は,第1ダンパにより前中部通路を閉じて後部通路へ冷
風を多く送るようにする。また,中央ゾーンの温度が高
いときには,第1ダンパより後部通路を閉じて前中部通
路に冷風を多く流し,かつ前中部通路内にある第2ダン
パを開いて中央ゾーンに多くの冷風を送るよう調節す
る。この風量調節方法は,実施例に示すごとく種々の態
様がある。 【0016】上記のごとく,第1ダンパ及び第2ダンパ
を調節することにより,前ゾーン,中央ゾーン,後ゾー
ンへそれぞれ適切な風量の温調空気(冷風又は暖風)を
送ることができ,バスの車室内を均一な温度に制御でき
る。それ故,本発明によれば,車室内において熱負荷分
布状態に応じて適正な風量分配を行うことが可能な,バ
ス車両用空調装置を提供することができる。 【0017】 【実施例】 実施例1 本発明の実施例にかかるバス車両用空調装置につき,図
1〜図6を用いて説明する。本例装置は,図1に示すご
とく,バス車両の前後方向に沿って冷風用の空調ダクト
1,温風用の空調ダクト2を配設し,該空調ダクト1,
2はエアコンユニット90の送風口に接続してある(図
14参照)。上記空調ダクト1(空調ダクト2について
も後述のごとく同様)の内部は,その長手方向に沿った
仕切板10により,車室の前ゾーン51及び中央ゾーン
52と後ゾーン53とに温調空気を送るための前中部通
路12と後部通路13とに区画してある。 【0018】また,空調ダクト1の内部には前中部通路
12又は後部通路13への風量を調節するための第1ダ
ンパ15を,また前中部通路12の内部には前ゾーン5
1又は中央ゾーン52への風量を調節するための第2ダ
ンパ16を設けてある。そして,車室内における熱負荷
分布状態に応じて,上記第1ダンパ15,第2ダンパ1
6の角度を調節するための制御手段としての,コントロ
ールパネル8(後述の図7)を設けてある。 【0019】上記仕切板10は,空調ダクト1内におい
て,前ゾーン51の中央辺りから中央ゾーン52と後ゾ
ーン53との境界付近まで,空調ダクト1に沿って上下
を区分するよう設けてある。そして,仕切板10の上方
が後部通路13を,下方が前中部通路12を形成してい
る。空調ダクト1には,車室内下方に向けて多数の,温
調空気吹出し用のグリル19が設けてある。空調ダクト
1の前方は,接続ダクト31を介して,右方ダクト92
に接続してある(図14参照)。 【0020】接続ダクト31の下方には,図1に示すご
とく,下方の空調ダクト2へ温風を,上記上方の空調ダ
クト1へ冷風を送るための上下切替ダンパ3が設けてあ
る。上記空調ダクト1においては,仕切板10の前部
に,上記第1ダンパ15を有するダンパモータ150を
設ける。また,前中部通路12内においては,前ゾーン
51と中央ゾーン52との境界付近に,上記第2ダンパ
16を有するダンパモータ160を設ける。 【0021】上記空調ダクト1は,車室の右上方に設け
た場合につき説明したが,このことは車室の左上方に設
けた空調ダクト1についても同様である。また,車室に
おいては,前,中央,後の各ゾーンの室内温度を検出す
るための温度センサ81,82,83を配置する。ま
た,バスの下方には,エアコンユニット90の付近に,
外気温検出用の温度センサ84を配置する。 【0022】次に,車室の右下方に設けた温風用の空調
ダクト2につき説明する。この空調ダクト2は,上記空
調ダクト1と上下対称的に,仕切板20とこれにより区
画された前中部通路22,後部通路23を有する。仕切
板20の前方には,前中部通路22又は後部通路23へ
の風量を調節するための第1ダンパ25を設ける。前中
部通路22内には,前ゾーン51又は中央ゾーン52へ
の風量を調節するための第2ダンパ26を設ける。 【0023】第1ダンパ25,第2ダンパ26には,そ
れぞれダンパモータ250,260を有する。空調ダク
ト2は,車室上方又は側方へ向かう温調空気吹出し用の
グリル29を有する。これらは空調ダクト1と同様であ
る。また,上記は右下方の空調ダクトについて説明した
が,このことは左方の空調ダクト2(図14参照)につ
いても同様である。なお,図1において,符号98はメ
インエンジンである。また,本例においては,前ゾーン
51は運転席から客席2列目まで,後ゾーン53は客席
9列目〜12列目(最後部)まで,中央ゾーン52はそ
の間である。 【0024】次に,作用効果につき説明する。まず,運
転席の近くにあるコントロールパネル8(後に詳述する
図7)により,車室内の温度を設定すると,外気温度セ
ンサ84と中央ゾーン52の温度センサ82とにより,
或るエアコンモードが決定される。このとき,冷房を必
要とする場合には,上下切替ダンパ3がダンパモータ3
0により回動されて,空調ダクト2の入口を閉止する
(図1)。そのため,冷風(温調空気)は上方の左右の
空調ダクト1へ送られ,グリル19より車室内へ送風さ
れる。 【0025】一方,温度センサ81,82,83によ
り,各ゾーンの温度が検出され,コントロールパネルに
おいて,車室内を均一な温度とするために,各ゾーンに
必要な風量が算出される。そして,例えば前ゾーン51
及び中央ゾーン52にはそれぞれ30%の,後ゾーン5
3には40%の風量が必要とされると,それに応じてま
ず第1ダンパ15が前中部通路12に60%の,後部通
路13に40%の風量が送られるよう開度設定される。 【0026】次いで,前中部通路12内の第2ダンパ1
6が,前ゾーン51に30%の,中央ゾーン52にも3
0%の風量が送られるよう開度設定される。そのため,
車室は各ゾーンが全て均一の温度にコントロールされ
る。このことは,車室内に温風(温調空気)を送り,温
度調節する場合も同様である。次に,図2〜図4は,上
記第1ダンパ15,第2ダンパ16による風量の調節方
法を示している。 【0027】即ち,図2は,第1ダンパ15が前中部通
路12を閉じて,多くの風量が後部通路13に入り,温
調空気が後ゾーン53には多量に,一方前ゾーン51,
中央ゾーン52には少量送られる態様を示している。図
3は,図2と逆に,第1ダンパ15が後部通路13を閉
じて,温調空気が前ゾーン51,中央ゾーン52に多量
に,一方後ゾーン53には少量送られる態様を示してい
る。図4は,図3と同様であるが,中央ゾーン52に比
して前ゾーン51に多量の温調空気が送られる態様を示
している。 【0028】なお,上記においては第1ダンパ15は,
片持式のものを示したが,図5に示すごとく中央を支持
したバタフライ式を用いることもできる。また,図6に
示すごとく,空調ダクト1内において,前中部通路1
2,後部通路13の前方にそれぞれ1個づつ第1ダンパ
151,152を配設することもできる。また,第1ダ
ンパ15,25は,ダンパモータによる同軸回転式,或
いはリンク機構式を用いることもできる。第1ダンパ1
5は,ダンパ作動時の圧損を考慮して,仕切板10の長
手方向を中心として−30°〜+30°の開度とするこ
とが好ましい。 【0029】実施例2 次に,上記実施例1に示したバス車両用空調装置におけ
る,熱負荷状態とダンパ開度の制御について,図7〜図
13により説明する。まず,図7に,制御手段としての
コントロールパネル8の制御回路図を示す。同図におい
て,BATはバッテリ,SW1はメインスイッチ,RL
1はメインリレー,SW2は回送スイッチ,RL2は上
下切替ダンパリレー,T81は前ゾーンの温度センサ,
T82は中央ゾーンの温度センサ,T83は後ゾーンの
温度センサ,M1,M2は上下切替ダンパ用ソレノイド
を示す。 【0030】また,150R,L,160R,L,及び
250R,L,260R,Lは,それぞれ空調ダクト1
の第1ダンパ15,第2ダンパ16,及び空調ダクト2
の第1ダンパ25,第2ダンパ26に設けたサーボ式ダ
ンパモータを示す。また,R又はLは,右方又は左方の
ダンパモータを示す。 【0031】次に,図7に示す制御回路図,及び図8〜
図11に示す制御フローチャートを用いて,車室内の温
度調節の作動を説明する。図7において,メインスイッ
チSW1をONすることにより,コントロールアンプに
電源が供給されると同時に,メインリレーRL1がON
してエアコン機器部品に電源が供給される。 【0032】図8のフローチャートにおいて,ステップ
(以下略)101でバス車両用空調装置がオンされる
と,102において,冷房又は暖房いずれかのエアコン
モードが決定される。そして,103において,ダンパ
モータ150,160,250,260が作動して,第
1ダンパ15,25,第2ダンパ16,26を一旦水平
(角度0°)にする。また,エアコンモードにより,温
調空気が冷房用の空調ダクト1又は暖房用の空調ダクト
2に流れるよう,上下切替ダンパ3をリレーRL2によ
り駆動させる。 【0033】次に,104において,温度センサ81,
82,83により,各ゾーンの温度を読み込み,105
において冷房か暖房かの確認をする。105において,
冷房と判断した場合には前ゾーンと中央ゾーンにおける
風量調節に関して106へ,又は後ゾーンと中央ゾーン
における風量調節に関して201(図9)へ進む。一
方,暖房と判断した場合には同様に301(図10)及
び401(図11)へ進む。 【0034】そして,前ゾーンと中央ゾーン,後ゾーン
と中央ゾーンの各温度差に応じて第1及び第2ダンパを
作動して,風量の調節を行う。以下,それぞれにつき説
明する。なお,いずれの場合も比較するゾーン間の温度
差が±2℃の場合に,第1ダンパ又は第2ダンパを作動
させる。また,同じ状態を3分間維持させる。 【0035】まず,冷房時におけるステップ106にお
いては,図8に示すごとく,前ゾーンと中央ゾーンとの
温度差DTF を測定する。107において,DTF の絶
対値が2℃以上と判断された場合には,108に進みD
F >0,つまり前ゾーンの温度が中央ゾーンよりも2
℃以上高いか否か判断する。DTF >0の場合(プラ
ス)には109に進み,第2ダンパ16を角度+5°作
動させ前ゾーンへの冷風の風量を多くする。そして,1
10においてこの状態で3分経過しているか否か判断す
る。 【0036】即ち,3分間はその状態を維持しておく。
3分経過後は再び106に戻り同様のステップを繰り返
す。また,107においてDTF ≧2℃でない場合に
は,前ゾーンと中央ゾーンの温度差が2℃未満であるた
め,第2ダンパ16は作動させない。そして,112に
おいて3分経過後には,再び106に戻る。即ち,3分
間はその状態を維持しておく。 【0037】一方,108においてDTF >0でない
(マイナス)とき,即ち前ゾーンの温度が中央ゾーンよ
りも低いときには,第2ダンパ16を角度−5°(図の
下方)の方向に作動させる。これにより,前ゾーンに比
して中央ゾーンへの冷風風量が増加する。そしてこの状
態は110において3分間維持される。3分経過後は,
再び106へ戻る。 【0038】一方,後ゾーンと中央ゾーンとに関して
は,図9の201に進み,後ゾーンと中央ゾーンの温度
差DTR を測定する。202においてDTR の絶対値が
2℃以上である場合には203に進み,後ゾーンが中央
ゾーンよりも高い(プラス)温度であるか否か判断す
る。高い場合には,204に進み第1ダンパ15を角度
−5°作動させて,後ゾーンへの冷風の風量を多くす
る。 【0039】また,202において2℃未満の場合に
は,205に進み,そのままの状態を3分間維持し,2
01に戻る。また,203において,後ゾーンが中央ゾ
ーンよりも低い(マイナス)と判断した場合には,20
6に進み,第1ダンパ15を角度5°(図の上方)作動
させ,中央ゾーンへの冷風風量を多くする。この状態は
207において3分間維持された後再び201に戻る。 【0040】次に,暖房モードの場合には図10に示す
ごとく,ステップ301に進み,前ゾーンと中央ゾーン
の温度差DTF を測定し,302でDTF の絶対値が2
℃以上であるか判断する。次に303においてプラスの
場合には304に進み,第2ダンパ26を+5°作動さ
せて中央ゾーンへの温風風量を多くする。そして,30
5に進みこの状態を3分間維持して,再び301に戻
る。302において,DTF が2℃未満の場合には30
6に進み,3分間この状態を維持して再び301に戻
る。303において,マイナスの場合には307へ進
み,第2ダンパ26を−5°作動させて,前ゾーンへの
温風風量を多くする。305においてこの状態を3分間
維持し,301に戻る。 【0041】一方,暖房モードにおける後ゾーンと中央
ゾーンに関しては,図11に示すごとく,401におい
て後ゾーンと中央ゾーンの温度差DTR を測定し,40
2においてDTR の絶対値が2℃以上であるか否か判断
する。次に,403において,プラスの場合には,40
4に進み,第1ダンパ25を−5°作動させ,中央ゾー
ンへの温風風量を多くする。この状態を,405におい
て3分間維持し401へ戻る。 【0042】402において,2℃未満の場合には,4
06に進みその状態を3分間維持して,再び401に戻
る。403において,マイナスの場合には407に進
み,第2ダンパを+5°作動させ,後ゾーンへの温風風
量を多くする。405においてこの状態を3分間維持
し,401に戻る。なお,上記ステップ109,11
3,304,307において,第2ダンパ16及び26
の作動角度θは,0℃≦θ≦90°とし,0°≧θ又は
90°≦θとなる場合には,現状維持とする。 【0043】また,上記204,206,404,40
7において,第1ダンパ15及び25の作動角度θは−
30°≦θ≦30°とし,−30°≧θ又は30°≦θ
となる場合には現状維持とする。上記の第1ダンパ,第
2ダンパは,左右ともに同時に,同一角度で変化するよ
う調節する。 【0044】次に,上記第1ダンパ及び第2ダンパの水
平時(角度0°)における各ゾーンの風量割合は,各空
調ダクトの吹き出し用グリルの個数等により,図12に
示す割合になるように,調節しておくことが好ましい。
また,日射量,バス乗車人数,エンジン排気熱,車室内
への外気進入等を考慮すると,各ゾーンの風量割合は,
第1ダンパ,第2ダンパを調節することにより,図13
に示す範囲で変化させることが好ましい。このように,
本例によれば,刻々と変化する車両の負荷条件に対応
し,温調空気の風量を調節して,車内温度を均一に保つ
ことができる。 【0045】また,車両熱負荷及び熱負荷変動の大きい
車両前部及び後部と,車両熱負荷及び熱負荷変動の少な
い中央部との3ゾーンに分けることにより,より正確な
車内温度制御が可能となる。更に,乗客のいないバス回
送時等は,第1ダンパ15,第2ダンパ16等を調節し
て温調空気の吹出しを車両前部に集中させることによ
り,他部位からの熱ロスをおさえ,省エネ冷暖房が可能
になるという多大なメリットがある。
【図面の簡単な説明】 【図1】実施例1にかかるバス車両用空調装置の側面説
明図。 【図2】実施例1の空調ダクトにおいて後ゾーンの風量
を多くする場合の説明図。 【図3】実施例1の空調ダクトにおいて前ゾーンと中央
ゾーンの風量を多くする場合の説明図。 【図4】実施例1の空調ダクトにおいて前ゾーンの風量
を多くする場合の説明図。 【図5】実施例1における,第1ダンパの他の態様を示
す説明図。 【図6】実施例1における第1ダンパの更に他の態様を
示す説明図。 【図7】実施例2における空調装置の制御回路図。 【図8】実施例2における空調装置の冷房時の制御フロ
ーチャート。 【図9】実施例2における空調装置の冷房時の制御フロ
ーチャート。 【図10】実施例2における空調装置の暖房時の制御フ
ローチャート。 【図11】実施例2における空調装置の暖房時の制御フ
ローチャート。 【図12】実施例2における第1ダンパ,第2ダンパ水
平時の,風量説明図。 【図13】実施例2における風量範囲の説明図。 【図14】従来のバス車両用空調装置を設けたバス車両
の斜視図。 【符号の説明】 1...冷風用の空調ダクト, 10,20...仕切板, 12,22...前中部通路, 13,23...後部通路, 15,25...第1ダンパ, 16,26...第2ダンパ, 19,29...グリル, 2...温風用の空調ダクト, 51...前ゾーン, 52...中央ゾーン, 53...後ゾーン, 7...空調ダクト, 8...コントロールパネル(制御手段), 81,82,83...温度センサ(制御手段), 90...エアコンユニット,
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平1−94013(JP,A) 特開 平3−178829(JP,A) 特開 昭62−29412(JP,A) 実開 昭61−84011(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B60H 1/00 102 B60H 1/34 F24F 13/10

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 車室内に車両の前後方向に沿って空調ダ
    クトを配設し,該空調ダクトはエアコンユニットの送風
    口に接続してなるバス車両用空調装置において,上記空
    調ダクトの内部は,その長手方向に沿った仕切板によ
    り,車室の前ゾーン及び中央ゾーンと後ゾーンとに温調
    空気を送るための前中部通路と後部通路とに区画し,ま
    た,上記空調ダクト内には上記前中部通路又は上記後部
    通路への風量を調節するための第1ダンパを設け,一方
    上記前中部通路内には上記前ゾーン又は上記中央ゾーン
    への風量を調節するための第2ダンパを設け,かつ車室
    内における熱負荷分布状態に応じて,上記第1ダンパ,
    第2ダンパの開度を調節するための制御手段を設けたこ
    とを特徴とするバス車両用空調装置。
JP07263492A 1992-02-21 1992-02-21 バス車両用空調装置 Expired - Lifetime JP3401797B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP07263492A JP3401797B2 (ja) 1992-02-21 1992-02-21 バス車両用空調装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP07263492A JP3401797B2 (ja) 1992-02-21 1992-02-21 バス車両用空調装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH05229332A JPH05229332A (ja) 1993-09-07
JP3401797B2 true JP3401797B2 (ja) 2003-04-28

Family

ID=13495020

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP07263492A Expired - Lifetime JP3401797B2 (ja) 1992-02-21 1992-02-21 バス車両用空調装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3401797B2 (ja)

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3654310B2 (ja) * 1995-07-17 2005-06-02 株式会社デンソー 車両用空気調和装置
JP4348847B2 (ja) 2000-08-04 2009-10-21 株式会社デンソー 車両用空調装置およびその制御方法
JP2006335116A (ja) * 2005-05-31 2006-12-14 Denso Corp ゾーン温度決定装置および空調装置
JP2006335117A (ja) * 2005-05-31 2006-12-14 Denso Corp 車両用空調装置
JP4541989B2 (ja) * 2005-07-29 2010-09-08 日立建機株式会社 建設機械

Also Published As

Publication number Publication date
JPH05229332A (ja) 1993-09-07

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3125198B2 (ja) 電気自動車におけるバッテリ温度制御装置
US5390728A (en) Air conditioner for use in a vehicle
US9266406B2 (en) Air-conditioner for vehicle
JP2000062441A (ja) 車両用空調装置
US7043926B2 (en) Cargo area grocery chiller
JP3401797B2 (ja) バス車両用空調装置
CN113165472A (zh) 车用空调装置
JPH0516652A (ja) バス車両用空調装置
JP2001001745A (ja) 車両用空気調和装置
JPH04230412A (ja) 車両用空調装置
US20210101439A1 (en) Modular climate system enabling flexible multi-zone temperature and mode control in automotive hvac systems
JPH06143975A (ja) 自動車用空調装置
JP2579514B2 (ja) 車両用空調制御装置
JPH0694254B2 (ja) 自動車用空調装置
JPH03224818A (ja) 自動車用補助冷暖房装置
JPH06255339A (ja) 車両用空調装置
JP3186383B2 (ja) 車両用空調装置
JP3319328B2 (ja) 乗物用空調制御装置
JPH10109516A (ja) 車両後席用空調装置
KR101578103B1 (ko) 차량용 전후석 공조장치의 제어방법
JP3331652B2 (ja) 車両用ヒートポンプ式空調装置
JP2662250B2 (ja) 車両空調用制御装置
JP3454189B2 (ja) 車両用空調装置
JP2005178537A (ja) 車両用空調装置の吹出し構造
JPS5853513A (ja) 車両用空調装置

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090228

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100228

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110228

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120229

Year of fee payment: 9

EXPY Cancellation because of completion of term