JP2006335117A - 車両用空調装置 - Google Patents

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Yoshitaka Kume
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Abstract

【課題】 バス車両のような大型車両において、窓ガラスの曇り止め性能の向上を図る。
【解決手段】 送風機12a、13aと、加熱用熱交換器12f、13eと、加熱用熱交換器12f、13eで加熱された空気を複数のゾーン111〜116に向けて吹き出す複数の吹出口181〜186、221〜226と、吹き出される吹出空気の状態を複数のゾーン111〜116毎に制御する吹出空気制御手段191〜196、231〜236、12g、13fとを備え、車両走行時に、複数のゾーン111〜116のうち車両前方側ゾーンの窓ガラス温度と比較して車両後方側ゾーンの窓ガラス温度が低下するのに伴って、車両前方側ゾーンの内気温度と比較して車両後方側ゾーンの内気温度が上昇するように吹出空気制御手段191〜196、231〜236、12g、13fを制御する。
【選択図】 図3

Description

本発明は、バス車両や鉄道車両のように車両前後方向における窓ガラス領域が長い大型車両に好適な車両用空調装置に関する。
従来、バス車両や鉄道車両のような大型車両における空調装置として、車室内の複数のゾーンの空調制御をそれぞれ独立に行って、各ゾーンにおける空調フィーリングの向上を図ることが種々提案されている。
例えば、特許文献1では、車室内の左側前方部、左側後方部、右側前方部、および右側後方部の合計4つのゾーンの冷風吹き出し温度を各ゾーンの熱負荷変動に応じて調整できるようにしている。
特開平9−30236号公報
しかし、上記特許文献1では、車室内の複数のゾーンの温度制御を独立に行うことを提案しているだけであって、バス車両や鉄道車両のように車両前後方向における窓ガラス領域が長く、車両前後方向にシートを多数配置する大型車両において、具体的に窓ガラスの曇り止めを具体的にどのようにすべきかについては特許文献1に何ら開示されていない。
そこで、本発明は、バス車両のように車両前後方向における窓ガラス領域が長い大型車両において、窓ガラスの曇り止め性能の向上を図ることを目的とする。
本発明では、上記目的を達成するための技術的手段を以下のごとき実験、研究による知見に基づいて案出している。
そこで、本発明者による実験、研究の知見について最初に説明する。図8(b)は図8(a)に示すバス車両の窓ガラス位置における水平断面A−Aでの風速分布を示すもので、車速:100km/hの走行条件における風速分布を示す。
車両前面に当たり車両の左右に流れる空気は車両表面との摩擦により運動量を失い、車両表面に沿うように流れることができなくなる。そして、車両前方の剥離点Sで流れが剥離する。
剥離した流れは乱流となり車両後方へ流れるが、乱流は流れの乱れにより運動量の交換を行うため、車両後方の再付着点Rで再び車両表面に沿って流れる。その結果、車両前方側から車両後方側へ向かうほど窓ガラス近傍の風速が大きくなる。具体的には、車両前方側の20.8m/sから車両後方側の24.0m/sへと窓ガラス近傍の風速が増大する。
図9は車速:100km/h、外気温:−5℃、車室内温度:25℃の条件における窓ガラス温度分布を示す。上記風速分布の発生によって車両前方側から車両後方側へ向かうほど窓ガラスでの熱貫流量が大きくなり窓ガラスが冷却される。
この結果、車室内を均一な温度に暖房している場合には、車両前方側から車両後方側へ向かうほど窓ガラス温度が低くなる。具体的には、上記条件においては車両前方の窓ガラスと車両後方の窓ガラスとの間に最大2.1℃にも及ぶ温度差が生じる。
図10は車速:100km/h、車室内温度:25℃の条件における窓ガラスの曇り限界湿度を示す。窓ガラスの曇りは車室内空気が窓ガラス内面に接触して冷却され、ガラス接触空気の飽和水蒸気圧力が水蒸気分圧より低くなるときに発生する。このときの車室内絶対湿度が窓ガラス曇り限界湿度である。
従って、窓ガラス温度が低いときほどガラス接触空気が冷却されて飽和水蒸気圧力が低くなるので、窓ガラスの曇り限界湿度が低くなる。
なお、この図中において、窓ガラスの曇り限界湿度よりも高湿度側である曇り領域では窓ガラスが曇り、窓ガラスの曇り限界湿度よりも低湿度側である晴れ領域ならば窓ガラスは曇らないことを示している。
この図中には、上記条件下で走行するバス車両における車両後方の窓ガラスの曇り限界湿度と車両前方の窓ガラスの曇り限界湿度とを示している。車両後方の窓ガラス温度が車両前方の窓ガラス温度よりも低くなるので、車両後方の窓ガラスの曇り限界湿度が車両前方の窓ガラスの曇り限界湿度よりも低くなる。換言すれば、車両前方の窓ガラスの晴れ領域と比較して、車両後方の窓ガラスの晴れ領域が狭くなる。
上記理由により、バス車両のように車両前後方向における窓ガラス領域が長い大型車両においては、車両走行時に車両後方の窓ガラスが曇りやすくなることが分かった。
上記点に鑑みて、請求項1に記載の発明では、車室(11)内へ向かって空気を送風する送風機(12a、13a)と、
前記送風機(12a、13a)で送風された空気を加熱する加熱用熱交換器(12f、13e)と、
前記車室(11)内の車両前後方向に並ぶ複数のゾーン(111〜116)毎に配置され、前記加熱用熱交換器(12f、13e)で加熱された空気を前記複数のゾーン(111〜116)に向けて吹き出す複数の吹出口(181〜186、221〜226)と、
前記複数の吹出口(181〜186、221〜226)から前記複数のゾーン(111〜116)に向けて吹き出される吹出空気の状態を前記複数のゾーン(111〜116)毎に制御する吹出空気制御手段(191〜196、231〜236、12g、13f)とを備え、
車両走行時に、前記複数のゾーン(111〜116)のうち車両前方側ゾーンの窓ガラス温度と比較して車両後方側ゾーンの窓ガラス温度が低下するのに伴って、前記車両前方側ゾーンの内気温度と比較して前記車両後方側ゾーンの内気温度が上昇するように前記吹出空気制御手段(191〜196、231〜236、12g、13f)を制御することを特徴とする。
これによると、車両走行時に、複数のゾーン(111〜116)のうち車両前方側ゾーンの窓ガラス温度と比較して車両後方側ゾーンの窓ガラス温度が低下するのに伴って、車両前方側ゾーンの内気温度と比較して車両後方側ゾーンの内気温度が上昇するように吹出空気制御手段(191〜196、231〜236、12g、13f)を制御できるので、車両後方側ゾーンの窓ガラス温度が車両前方側ゾーンの窓ガラス温度より低くなるのを防止できる。
これにより、車両後方側ゾーンの窓ガラスの曇り限界湿度が車両前方側ゾーンの窓ガラスの曇り限界湿度よりも低くなるのを防止できる。
この結果、車両走行時に、車両後方側ゾーンの窓ガラスの曇りを防止できるので、バス車両のように車両前後方向における窓ガラス領域が長い大型車両において、窓ガラスの曇り止め性能を向上できる。
請求項2に記載の発明では、請求項1において、前記吹出空気制御手段(191〜196、231〜236、12g、13f)は、前記複数のゾーン(111〜116)のうち、前記車両前方側ゾーンの吹出口から前記車両前方側ゾーンに向けて吹き出される吹出空気の風量と比較して前記車両後方側ゾーンの吹出口から前記車両後方側ゾーンに向けて吹き出される吹出空気の風量を増加させることを特徴とする。
これによると、複数のゾーン(111〜116)のうち、車両前方側ゾーンの吹出口から車両前方側ゾーンに向けて吹き出される吹出空気の風量と比較して車両後方側ゾーンの吹出口から車両後方側ゾーンに向けて吹き出される吹出空気の風量を増加できるので、車両前方側ゾーンの内気温度と比較して車両後方側ゾーンの内気温度を上昇できる。
請求項3に記載の発明では、請求項2において、前記吹出空気制御手段(191〜196、231〜236、12g、13f)は、前記複数のゾーン(111〜116)のうち、前記車両前方側ゾーンの吹出口の面積と比較して前記車両後方側ゾーンの吹出口の面積を増加させることにより、前記車両前方側ゾーンの吹出口から前記車両前方側ゾーンに向けて吹き出される吹出空気の風量と比較して前記車両後方側ゾーンの吹出口から前記車両後方側ゾーンに向けて吹き出される吹出空気の風量を増加させることを特徴とする。
これによると、複数のゾーン(111〜116)のうち、車両前方側ゾーンの吹出口の面積と比較して車両後方側ゾーンの吹出口の面積を増加できるので、車両前方側ゾーンの吹出口から車両前方側ゾーンに向けて吹き出される吹出空気の風量と比較して車両後方側ゾーンの吹出口から車両後方側ゾーンに向けて吹き出される吹出空気の風量を増加できる。
請求項4に記載の発明では、請求項2において、前記送風機(12a、13a)が前記複数のゾーン(111〜116)毎に配置され、
前記吹出空気制御手段(191〜196、231〜236、12g、13f)は、前記複数のゾーン(111〜116)のうち、前記車両前方側ゾーンの送風機の風量と比較して前記車両後方側ゾーンの送風機の風量を増加させることにより、前記車両前方側ゾーンの吹出口から前記車両前方側ゾーンに向けて吹き出される吹出空気の風量と比較して前記車両後方側ゾーンの吹出口から前記車両後方側ゾーンに向けて吹き出される吹出空気の風量を増加させることを特徴とする。
これによると、複数のゾーン(111〜116)のうち、車両前方側ゾーンの送風機の風量と比較して車両後方側ゾーンの送風機の風量を増加させることにより、車両前方側ゾーンの吹出口から車両前方側ゾーンに向けて吹き出される吹出空気の風量と比較して車両後方側ゾーンの吹出口から車両後方側ゾーンに向けて吹き出される吹出空気の風量を増加できる。
請求項5に記載の発明のように、請求項1において、前記吹出空気制御手段(191〜196、231〜236、12g、13f)は、前記複数のゾーン(111〜116)のうち、前記車両前方側ゾーンの吹出口から前記車両前方側ゾーンに向けて吹き出される吹出空気の温度と比較して前記車両後方側ゾーンの吹出口から前記車両後方側ゾーンに向けて吹き出される吹出空気の温度を上昇させることを特徴とする。
これによると、複数のゾーン(111〜116)のうち、車両前方側ゾーンの吹出口から車両前方側ゾーンに向けて吹き出される吹出空気の温度と比較して車両後方側ゾーンの吹出口から車両後方側ゾーンに向けて吹き出される吹出空気の温度を上昇できるので、車両前方側ゾーンの内気温度と比較して車両後方側ゾーンの内気温度を上昇できる。
請求項6に記載の発明では、請求項5において、前記加熱用熱交換器(12f、13e)が前記複数のゾーン(111〜116)毎に配置され、
前記吹出空気制御手段(191〜196、231〜236、12g、13f)は、前記複数のゾーン(111〜116)のうち、前記車両前方側ゾーンの加熱用熱交換器の放熱量と比較して前記車両後方側ゾーンの加熱用熱交換器の放熱量を増加させることを特徴とする。
これによると、前記複数のゾーン(111〜116)のうち、前記車両前方側ゾーンの加熱用熱交換器の放熱量と比較して前記車両後方側ゾーンの加熱用熱交換器の放熱量を増加できるので、車両前方側ゾーンの吹出口から車両前方側ゾーンに向けて吹き出される吹出空気の温度と比較して車両後方側ゾーンの吹出口から車両後方側ゾーンに向けて吹き出される吹出空気の温度を上昇できる。
請求項7に記載の発明では、請求項1ないし6のいずれか一つにおいて、前記複数のゾーン(111〜116)毎に内気の露点温度(Td1〜Td6)を算出する露点温度算出手段(S150)と、
車両走行時に、前記複数のゾーン(111〜116)毎に窓ガラス温度(Tw1〜Tw6)を前記露点温度(Td1〜Td6)付近の所定温度と比較して、前記複数のゾーン(111〜116)のうち前記窓ガラス温度が前記所定温度より低いゾーンを防曇制御必要ゾーンと判定する防曇制御必要ゾーン判定手段(S170)とを備え、
前記吹出空気制御手段(191〜196、231〜236、12g、13f)は、前記複数のゾーン(111〜116)のうち前記防曇制御必要ゾーンの前記窓ガラス温度が前記所定温度以上となるように前記防曇制御必要ゾーンの内気温度を上昇させることを特徴とする。
これによると、車両走行時に、複数のゾーン(111〜116)のうち窓ガラス温度が露点温度付近の所定温度より低いゾーンを防曇制御必要ゾーンと判定する防曇制御必要ゾーン判定手段(S170)を備えるので、複数のゾーン(111〜116)のうち窓ガラスが曇る状態にあるゾーン、あるいは、窓ガラスが曇りそうな状態にあるゾーンを防曇制御が必要な防曇制御必要ゾーンと判定できる。
なお、本発明における露点温度(Td1〜Td6)付近の所定温度とは、露点温度(Td1〜Td6)と同一温度、あるいは、露点温度(Td1〜Td6)よりも所定の若干温度だけ高い温度のことである。
そして、吹出空気制御手段(191〜196、231〜236、12g、13f)が、複数のゾーン(111〜116)のうち防曇制御必要ゾーン、即ち、窓ガラスが曇る状態にあるゾーン、あるいは、窓ガラスが曇りそうな状態にあるゾーンの窓ガラス温度が所定温度以上となるように防曇制御必要ゾーンの内気温度を上昇させるので、防曇制御必要ゾーンの窓ガラスの曇りを防止できる。
換言すれば、車両走行時に車両後方側ゾーンの窓ガラスが冷却されて窓ガラスが曇る状態になったとき、あるいは、窓ガラスが曇りそうな状態になったときに車両後方側ゾーンの窓ガラス温度を露点温度付近の所定温度以上にできるので、車両走行時の車両後方側ゾーンの窓ガラスの曇りをより適切に防止できる。
請求項8に記載の発明では、車室(11)内へ向かって空気を送風する送風機(12a、13a)と、
前記送風機(12a、13a)で送風された空気を冷却除湿する冷却用熱交換器(12e)と、
前記車室(11)内の車両前後方向に並ぶ複数のゾーン(111〜116)毎に配置され、前記冷却用熱交換器(12e)で冷却除湿された空気を前記複数のゾーン(111〜116)に向けて吹き出す複数の吹出口(181〜186)と、
前記複数の吹出口(181〜186)から前記複数のゾーン(111〜116)に向けて吹き出される吹出空気の湿度を前記複数のゾーン(111〜116)毎に制御する吹出空気湿度制御手段(141〜146)とを備え、
車両走行時に、前記複数のゾーン(111〜116)のうち車両前方側ゾーンの窓ガラス温度と比較して車両後方側ゾーンの窓ガラス温度が低下するのに伴って、前記車両前方側ゾーンの内気湿度と比較して前記車両後方側ゾーンの内気湿度が低下するように前記吹出空気湿度制御手段(141〜146)を制御することを特徴とする。
これによると、車両走行時に、前記複数のゾーン(111〜116)のうち車両前方側ゾーンの窓ガラス温度と比較して車両後方側ゾーンの窓ガラス温度が低下するのに伴って、前記車両前方側ゾーンの内気湿度と比較して前記車両後方側ゾーンの内気湿度が低下するように前記吹出空気湿度制御手段(141〜146)を制御できるので、車両後方側ゾーンの内気湿度が車両後方側ゾーンの窓ガラスの曇り限界湿度より低くなるのを防止できる。
この結果、車両走行時に、車両後方側ゾーンの窓ガラスの曇りを防止できるので、バス車両のように車両前後方向における窓ガラス領域が長い大型車両において、窓ガラスの曇り止め性能を向上できる。
請求項9に記載の発明では、請求項8において、前記冷却用熱交換器(12e)が前記複数のゾーン(111〜116)毎に配置され、
前記吹出空気湿度制御手段(141〜146)は、前記複数のゾーン(111〜116)のうち、前記車両前方側ゾーンの吹出口から前記車両前方側ゾーンに向けて吹き出される吹出空気の湿度と比較して前記車両後方側ゾーンの吹出口から前記車両後方側ゾーンに向けて吹き出される吹出空気の湿度を低下させることを特徴とする。
これによると、複数のゾーン(111〜116)のうち、車両前方側ゾーンの吹出口から車両前方側ゾーンに向けて吹き出される吹出空気の湿度と比較して車両後方側ゾーンの吹出口から車両後方側ゾーンに向けて吹き出される吹出空気の湿度を低下できるので、車両前方側ゾーンの内気湿度と比較して車両後方側ゾーンの内気湿度を低下できる。
請求項10に記載の発明のように、請求項8または9において、前記冷却用熱交換器(12e)の空気下流側に配置され、前記冷却除湿された空気を加熱する加熱用熱交換器(12f)を備えれば、車両後方側ゾーンの内気温度を適温に保ちつつ車両後方側ゾーンの内気湿度を低下できる。
請求項11に記載の発明では、請求項8ないし10のいずれか一つにおいて、前記複数のゾーン(111〜116)毎に内気の露点温度(Td1〜Td6)を算出する露点温度算出手段(S150)と、
車両走行時に、前記複数のゾーン(111〜116)毎に窓ガラス温度(Tw1〜Tw6)を前記露点温度(Td1〜Td6)付近の所定温度と比較して、前記複数のゾーン(111〜116)のうち前記窓ガラス温度が前記所定温度より低いゾーンを防曇制御必要ゾーンと判定する防曇制御必要ゾーン判定手段(S170)とを備え、
前記吹出空気湿度制御手段(141〜146)は、前記複数のゾーン(111〜116)のうち前記防曇制御必要ゾーンの前記露点温度が前記窓ガラス温度付近の所定温度以下となるように前記防曇制御必要ゾーンの内気湿度を低下させることを特徴とする。
これによると、車両走行時に、複数のゾーン(111〜116)のうち窓ガラス温度が露点温度付近の所定温度より低いゾーンを防曇制御必要ゾーンと判定する防曇制御必要ゾーン判定手段(S170)を備えるので、複数のゾーン(111〜116)のうち窓ガラスが曇る状態にあるゾーン、あるいは、窓ガラスが曇りそうな状態にあるゾーンを防曇制御が必要な防曇制御必要ゾーンと判定できる。
なお、本発明における露点温度(Td1〜Td6)付近の所定温度とは、露点温度(Td1〜Td6)と同一温度、あるいは、露点温度(Td1〜Td6)よりも所定の若干温度だけ高い温度のことである。
また、本発明における窓ガラス温度付近の所定温度とは、窓ガラス温度と同一温度、あるいは、窓ガラス温度よりも所定の若干温度だけ低い温度のことである。
そして、吹出空気湿度制御手段(141〜146)が、複数のゾーン(111〜116)のうち防曇制御必要ゾーン、即ち、窓ガラスが曇る状態にあるゾーン、あるいは、窓ガラスが曇りそうな状態にあるゾーンの露点温度が窓ガラス温度付近の所定温度以下となるように防曇制御必要ゾーンの内気湿度を低下させるので、防曇制御必要ゾーンの窓ガラスの曇りを防止できる。
換言すれば、車両走行時に車両後方側ゾーンの窓ガラスが冷却されて窓ガラスが曇る状態になったとき、あるいは、窓ガラスが曇りそうな状態になったときに車両後方側ゾーンの露点温度を窓ガラス温度付近の所定温度以下にできるので、車両走行時の車両後方側ゾーンの窓ガラスの曇りをより適切に防止できる。
なお、上記請求項7または11における複数のゾーン(111〜116)毎の窓ガラス温度(Tw1〜Tw6)は、走行速度(V)、外気温度(Tam)および複数のゾーン(111〜116)毎の内気温度(Tr1〜Tr6)に基づいて算出してもよいし、複数のゾーン(111〜116)毎の窓ガラス温度検出手段によって直接検出してもよい。
なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
(第1実施形態)
以下、本発明の第1実施形態について図1ないし図5に基づいて説明する。本実施形態における車両用空調装置は、車両前後方向における窓ガラス領域が長く、車両前後方向にシートを多数配置するバス車両10の車室11内の6つのゾーン111〜116を独立して空調可能な車両用空調装置である。バス車両10は本発明における車両に該当するものであり、6つのゾーン111〜116は本発明における複数のゾーンに該当するものである。
本実施形態では、この6つのゾーン111〜116を図1に示すように区画している。即ち、車室11の左側前方部区域である左前ゾーン111、左側中央部区域である左中ゾーン112、左側後方部区域である左後ゾーン113、右側前方部区域である右前ゾーン114、右側中央部区域である右中ゾーン115および右側後方部区域である右後ゾーン116に区画している。
図2および図3に示すように、本車両用空調装置はバス車両10の屋根上に搭載される空調ユニット12と、バス車両10の床下に搭載される暖房ユニット13とを備える。
空調ユニット12は、内気吸入口(図示せず)と外気吸入口(図示せず)と内外気切替ドア(図示せず)とを備える。この内外気切替ドアはサーボモータからなる電気駆動装置(図示せず)により駆動され、内外気切替ドアを開閉することにより、内気と外気を切替導入する。
内外気切替ドアの下流側には送風機12aが配置され、駆動用モータ12bにて送風機12aの送風ファン12cを回転駆動する。送風機12aの駆動回路12dが駆動用モータ12bの印加電圧を制御することにより、送風ファン12cの回転速度を調整して送風機12aの風量を制御する。
送風機12aの下流側には冷却用熱交換器として蒸発器12eが配置されている。この蒸発器12eは車両エンジン(図示せず)により駆動される圧縮機14を持つ冷凍サイクルに設けられるものであって、蒸発器12eに流入した低圧冷媒が送風機12aの送風空気から吸熱して蒸発することにより送風空気を冷却する。また、送風空気を露点温度以下に冷却して送風空気中の水分を凝縮することにより送風空気を除湿する。
なお、圧縮機14には動力断続用の電磁クラッチ15が備えられ、車両エンジンの動力が電磁クラッチ15を介して伝達される。この圧縮機14の電磁クラッチ15への電源供給は駆動回路16により断続される。
蒸発器12eの下流側には、加熱用熱交換器として温水式ヒータコア12fが配置されている。この温水式ヒータコア12fは車両エンジンの冷却水(温水)を熱源として空気を加熱する。この温水が循環する温水回路には、温水を加熱する燃焼式の予熱器(図示せず)が備えられる。
この予熱器により、車両エンジンの始動直後時であっても等迅速に温水を温水式ヒータコア12fに供給することができるとともに、温水の温度を調整することができる。
温水式ヒータコア12fには、温水式ヒータコア12fに流入する温水の流量を調整する温水弁12gが備えられる。この予熱器と温水弁12gとが温水式ヒータコア12fの放熱量を調整することにより、蒸発器12eで冷却された冷風が所望温度まで再加熱されて、所望温度の空気が作り出される。
上記構成により、空調ユニット12は、内気または外気を適宜吸い込み、吸い込んだ内気または外気を適宜温度、適宜湿度、適宜風量の空調風にする。この空調風は図示しない空気通路を介して空調ユニット12の下部の天井ダクト17の入口部17aに送風される。
天井ダクト17は、車両左右の天井肩部に車両前後方向に延びて配置される。この天井ダクト17には、6つのゾーン111〜116に対応して天井吹出部181〜186が配置される。天井吹出部181〜186は本発明における複数の吹出口に該当するものである。
図示を省略しているが、天井吹出部181〜186はそれぞれ車両前後方向に並んで配置される複数の天井吹出口に分岐し、複数の天井吹出口から6つのゾーン111〜116毎に乗員の頭部に向けて空調風が吹き出される。
各天井吹出部181〜186内には、それぞれ板状ドアからなる天井吹出部ダンパ191〜196が回動可能に配置される。この天井吹出部ダンパ191〜196は本発明における吹出空気制御手段に該当するものであり、サーボモータからなる電気駆動装置201〜206によりそれぞれ独立して駆動され、各天井吹出部181〜186の空気通路面積をそれぞれ独立して開閉する。
図3において、天井吹出部ダンパ191〜196の実線位置は天井吹出部181〜186内の空調風の通路を全閉して空調風の流れを遮断する全閉位置である。そして、破線位置Aはこの空調風の通路を全開して空調風の風量が最大となる全開位置を例示したものである。また、破線位置Bは中間開度位置を例示したものである。
なお、本例では、空調風の風量が最大となる全開位置として破線位置Aを例示したが、天井ダクト17の形状等によっては必ずしも破線位置Aが最大風量のダンパ位置とはならない。そのため、天井ダクト17の形状等に合わせて、空調風の風量が最大となるダンパの位置を全開位置とする。
空調ユニット12から天井ダクト17内に吹き出された空調風は、各天井吹出部ダンパ191〜196の開度θに応じて各天井吹出部181〜186に分配される。
これにより、各天井吹出部181〜186から6つのゾーン111〜116毎に吹き出す空調風の風量をそれぞれ独立して調整することができる。換言すれば、6つのゾーン111〜116毎に内気の温度を調整することができる。
暖房ユニット13には図示しない内気吸入口が設けられ、この内気吸入口から内気を導入する。内気吸入口の下流側には送風機13aが配置され、駆動用モータ13bにて送風機13aの送風ファン13cを回転駆動する。送風機13aの駆動回路13dが駆動用モータ13bの印加電圧を制御することにより、送風ファン13cの回転速度を調整して送風機13aの風量を制御する。
送風機13aの下流側には温水式ヒータコア13eが配置され、温水式ヒータコア13eを通過する内気を加熱する。
温水式ヒータコア13eは前述の車両エンジンの冷却水(温水)を熱源として空気を加熱し、前述の予熱器により温水の温度を調整することができる。
温水式ヒータコア13eには、温水式ヒータコア13eに流入する温水の流量を調整する温水弁13fが備えられる。この予熱器と温水弁13fとが温水式ヒータコア13eの放熱量を調整することにより、温水式ヒータコア13eを通過する内気が所望温度まで再加熱されて、所望温度の温風が作り出される。
上記構成により、暖房ユニット13は、内気を吸い込み、吸い込んだ内気を適宜温度まで加熱して適宜風量だけ吹き出すことができる。この温風は暖房ユニット13の上部の床下ダクト21の入口部21aに送風される。
床下ダクト21は車両左右の床下部に車両前後方向に延びて配置される。この床下ダクト21には、6つのゾーン111〜116に対応して床面吹出部221〜226が配置される。床面吹出部221〜226は本発明における複数の吹出口に該当するものである。
図示を省略しているが、床面吹出部221〜226はそれぞれ車両前後方向に並んで配置される複数の床面吹出口に分岐し、複数の床面吹出口から6つのゾーン111〜116毎に乗員の足元に向けて温風が吹き出される。
各床面吹出部221〜226には、それぞれ板状ドアからなる床面吹出部ダンパ231〜236が回動可能に配置される。この床面吹出部ダンパ231〜236は本発明における吹出空気制御手段に該当するものであり、サーボモータからなる電気駆動装置241〜246によりそれぞれ独立して駆動され、各床面吹出部221〜226内の温風通路をそれぞれ独立して開閉する。
床面吹出部ダンパ231〜236は、天井吹出部ダンパ191〜196と同様に、空調風の流れを遮断する全閉位置から空調風の風量が最大となる全開位置まで回動する。暖房ユニット13から床下ダクト21内に吹き出された温風は、各床面吹出部ダンパ231〜236の開度θに応じて各床面吹出部221〜226に分配される。
これにより、各床面吹出部221〜226から6つのゾーン111〜116毎に吹き出す温風の風量をそれぞれ独立して調整することができる。換言すれば、6つのゾーン111〜116毎に内気の温度を調整することができる。
次に、本実施形態における電気制御部の概要を図4により説明する。図4は本実施形態における主要な電気制御部のブロック図を示す。空調制御装置25はCPU、ROM、RAM等からなる周知のマイクロコンピュータと、その周辺回路にて構成されるものである。空調制御装置25には、車両エンジンのイグニッションスイッチ(図示せず)を介して車載バッテリ(図示せず)から電源が供給される。
空調制御装置25には、各ゾーン21〜26に対応して演算部251〜256が備えられる。空調制御装置25の演算部251〜256には、車速センサ26および外気温度センサ27からの検出信号が入力される。
図3に示すように、車速センサ26はバス車両10の左後輪に取り付けられ、バス車両10の走行速度Vを検出する。外気温度センサ27は空調ユニット12の前部に取り付けられ、外気温度Tamを検出する。
空調制御装置25の演算部251〜256には、6つゾーン毎に内気温度Tr1〜Tr6および内気湿度RH1〜RH6(相対湿度)をそれぞれ検出する内気温度センサ281〜286および内気湿度センサ291〜296からの検出信号がそれぞれ入力される。
図1に示すように、内気温度センサ281〜286と内気湿度センサ291〜296は車室11内の6つのゾーン111〜116毎に適宜位置に取り付けられる。
例えば、空調制御装置25の演算部251には、車速センサ26、外気温度センサ27、左前ゾーン111に取り付けられた内気温度センサ281および内気湿度センサ291からの検出信号が入力される。
空調制御装置25の演算部251は、これらの検出信号に基づいて後述する所定の演算を行い、天井吹出部ダンパ191の目標ダンパ開度SWA1を求めるとともに、床面吹出部ダンパ231の目標ダンパ開度SWB1を求める。
そして、空調制御装置25の演算部251は目標ダンパ開度SWA1を天井吹出部ダンパ191の電気駆動装置201に出力するとともに、目標ダンパ開度SWB1を床面吹出部ダンパ231の電気駆動装置241に出力する。
電気駆動装置201は、天井吹出部ダンパ191の開度θが目標ダンパ開度SWA1と一致するように天井吹出部ダンパ191を制御する。同様に、電気駆動装置241は、床面吹出部ダンパ231の開度θが目標ダンパ開度SWB1と一致するように床面吹出部ダンパ231を制御する。
空調制御装置25の演算部252〜256もそれぞれ入力される検出信号に基づいて同様の演算部251と同様の演算を行い、天井吹出部ダンパ192〜196の目標ダンパ開度SWA2〜SWA6を求めるとともに、床面吹出部ダンパ232〜236の目標ダンパ開度SWB2〜SWB6を求める。
そして、空調制御装置25の演算部252〜256は天井吹出部ダンパ192〜196の電気駆動装置202〜206にそれぞれ目標ダンパ開度SWA2〜SWA6を出力するとともに、床面吹出部ダンパ232〜236の電気駆動装置242〜246にそれぞれ目標ダンパ開度SWB2〜SWB6を出力する。
これにより、各天井吹出部ダンパ192〜196はその開度θが目標ダンパ開度SWA2〜SWA6と一致するようにそれぞれ制御されるとともに、各床面吹出部ダンパ232〜236はその開度θが目標ダンパ開度SWB2〜SWB6と一致するようにそれぞれ制御される。
車室11内の計器盤周辺に配置される空調操作パネル(図示せず)には、乗員(運転手)により手動操作される下記の操作部材(図示せず)が備えられ、この操作部材の操作信号も空調制御装置25に入力される。
空調操作パネルの操作部材としては、冷凍サイクルの圧縮機14の電磁クラッチ15のオンオフ信号を発生するエアコンスイッチ30、送風機12a、13aの風量信号を発生する風量スイッチ31、内外気切替信号を発生する内外気切替スイッチ32、温度設定信号Tsetを発生する温度設定スイッチ33、空調の自動制御モードを設定するオートスイッチ34が設けられている。
エアコンスイッチ30の操作信号に応じて圧縮機14の電磁クラッチ15への電源供給が駆動回路16により断続される。風量スイッチ31の操作信号に応じて送風機12a、13aの駆動回路12d、13dが駆動用モータ12c、13cの印加電圧を制御することにより、送風ファン12c、13cの回転速度を調整して送風機12a、13aの風量を制御する。内外気切替スイッチ32の操作信号に応じて内外気切替ドアが電気駆動装置により開閉制御される。
次に、上記構成において本実施形態の作動を説明する。図5は空調制御装置25のマイクロコンピュータにより実行される制御ルーチンを示すフローチャートである。図5の制御ルーチンは、車両エンジンのイグニッションスイッチがオンされて空調制御装置25に電源が供給された状態において、空調操作パネルのオートスイッチ34が投入されるとスタートする。
まず、フラグ、タイマー等の初期化とともに、天井吹出部ダンパ191〜196および床面吹出部ダンパ231〜236の開度θが全開位置に調整される。
その後、ステップS100で空調操作パネルからの操作信号が読み込まれ、ステップS110で上述の各種センサからの検出信号が読み込まれる。
続いて、ステップS120にて、空調ユニット12の吹出風量と吹出温度を制御する。具体的には、温度設定スイッチ33による設定温度Tsetに応じて、送風機12aの風量の調整と、圧縮機14の作動の断続による蒸発器12eでの空気の冷却の断続と、予熱器と温水弁12gによる温水式ヒータコア12fの放熱量の調整とを行い、所望温度、所望風量の空調風を作り出す。
前述のように天井吹出部ダンパ191〜196の開度θは全開位置に調整されているので、空調ユニット12の空調風は各天井吹出部181〜186から略均一の吹出風量で吹き出される。
次に、ステップS130にて、暖房ユニット13の吹出風量と吹出温度を制御する。具体的には、温度設定スイッチ33による設定温度Tsetに応じて、送風機13aの風量の調整と、予熱器と温水弁13fによる温水式ヒータコア13eの放熱量の調整とを行い、所望温度、所望風量の温風を作り出す。
前述のように床面吹出部ダンパ231〜236の開度θは全開位置に調整されているので、暖房ユニット13の温風は各床面吹出部221〜226から略均一の吹出風量で吹き出される。
上記作動の結果、設定温度Tsetが高い暖房時には空調ユニット12と暖房ユニット13とで車室11内を略均一な温度に暖房する。また、設定温度Tsetが低い冷房時には空調ユニット12のみで車室11内を略均一な温度に冷房する。
ところで、バス車両10がある程度の速度で走行すると、車両前方側から車両後方側へ向かうほど窓ガラス近傍の風速が大きくなり、車両前方側から車両後方側へ向かうほど窓ガラスが冷却される。
このため、例えば外気温が低いときに、車室11内を略均一な温度に暖房すると、車両前方側の窓ガラスと車両後方側の窓ガラスとの間に温度差が生じ、車両後方側の窓ガラスが曇りやすくなってしまう。
そこで、S140にて、車速センサ26により検出される走行速度Vに基づいてバス車両10が走行中であるかを判断し、バス車両10が走行中(V>0)のとき、次のステップS150に進む。
ステップS150では、6つのゾーン111〜116毎に配置された内気温度センサ281〜286および内気湿度センサ291〜296により検出される6つのゾーン111〜116毎の内気温度Tr1〜Tr6および内気湿度RH1〜RH6基づいて、湿り空気線図から6つのゾーン111〜116毎の露点温度Td1〜Td6を算出する。
このステップS150は本発明における露点温度算出手段に該当する。
ところで、外気温度Tamが内気温度Tr1〜Tr6より低い場合は窓ガラスが冷却されて窓ガラス温度が内気温度Tr1〜Tr6よりも低くなる。
これに加えて、バス車両10が走行速度Vで走行中の場合は、走行風によって車両前方側から車両後方側へ向かうほど窓ガラスが更に冷却されて車両前方の窓ガラスと車両後方の窓ガラスとの間に温度差が生じる。この走行風による車両前方の窓ガラスと車両後方の窓ガラスとの間に温度差は、走行速度Vが大きくなるほど顕著になる。
上記点に鑑みて、ステップS160では、外気温度センサ27により検出される外気温度Tamと走行速度Vと6つのゾーン111〜116毎の内気温度Tr1〜Tr6とに基づいて6つのゾーン111〜116毎に窓ガラス温度Tw1〜Tw6を算出する。このステップ160は本発明における窓ガラス温度算出手段に該当する。
次に、ステップS170にて、6つのゾーン111〜116毎に窓ガラス温度Tw1〜Tw6を露点温度Td1〜Td6と比較する。このステップS170は本発明における防曇制御必要ゾーン判定手段に該当するものであり、窓ガラス温度が露点温度よりも低いゾーンでは窓ガラスに曇りが発生することから、窓ガラス温度が露点温度よりも低いゾーンを防曇制御必要ゾーンと判定する。
上述したように、バス車両10がある程度の速度で走行すると車両前方側から車両後方側へ向かうほど窓ガラスが冷却されるので、車両後方側ゾーンほど防曇制御必要ゾーンと判定されることとなる。
そして、6つのゾーン111〜116のうち、窓ガラス温度が露点温度よりも低いゾーン、即ち、防曇制御必要ゾーンが少なくとも1つあれば、ステップS180から次のステップS190へと進み、防曇制御必要ゾーンの窓ガラスの曇りを防止する制御を行う。
ステップS190では、6つのゾーン111〜116毎の内気温度Tr1〜Tr6と窓ガラス温度Tw1〜Tw6と露点温度Td1〜Td6とに基づいて、6つのゾーン111〜116毎に目標内気温度Tr1’〜Tr6’を算出する。この6つのゾーン111〜116毎の目標内気温度Tr1’〜Tr6’は、防曇制御必要ゾーンの窓ガラス温度を露点温度以上に高めるために必要な内気の温度である。
次に、ステップS200にて、6つのゾーン111〜116毎の目標内気温度Tr1’〜Tr6’および内気温度Tr1〜Tr6に基づいて天井吹出部ダンパ191〜196の目標ダンパ開度SWA1〜SWA6と床面吹出部ダンパ231〜236の目標ダンパ開度SWB1〜SWB6とを決定する。
具体的には、防曇制御必要ゾーンでは目標内気温度と内気温度との差が大きくなるので防曇制御必要ゾーンの天井吹出部ダンパおよび床面吹出部ダンパ目標ダンパ開度を大きくする。逆に、防曇制御必要ゾーン以外のゾーンでは目標内気温度と内気温度との差が小さくなるので防曇制御必要ゾーンの天井吹出部ダンパおよび床面吹出部ダンパ目標ダンパ開度を小さくする。
次に、ステップS210にて天井吹出部ダンパ191〜196の目標ダンパ開度SWA1〜SWA6を電気駆動装置201〜206に出力するとともに、床面吹出部ダンパ231〜236の目標ダンパ開度SWB1〜SWB6を電気駆動装置241〜246に出力する。
電気駆動装置201〜206は、天井吹出部ダンパ191〜196の開度θが目標ダンパ開度SWA1〜SWA6と一致するように天井吹出部ダンパ191〜196をそれぞれ制御する。電気駆動装置241〜246は、床面吹出部ダンパ231〜236の開度θが目標ダンパ開度SWB1〜SWB6と一致するように床面吹出部ダンパ231〜236をそれぞれ制御する。
このように、吹出空気制御手段である天井吹出部ダンパ191〜196および床面吹出部ダンパ231〜236のうち、防曇制御必要ゾーンの天井吹出部ダンパおよび床面吹出部ダンパ開度θを大きくし、防曇制御必要ゾーン以外のゾーンの天井吹出部ダンパおよび床面吹出部ダンパ開度θを小さくすることにより、防曇制御必要ゾーンへ吹き出される温風の風量が増加する。
これにより、防曇制御必要ゾーンの内気温度が高くなるので、防曇制御必要ゾーンの窓ガラスが加熱される。この結果、防曇制御必要ゾーンの窓ガラス温度を露点温度以上にできるとともに、それ以外のゾーンの窓ガラス温度に近づけることができる。
換言すれば、車両前方側ゾーンの内気温度と比較して車両後方側ゾーンの内気温度が上昇するので、車両後方側ゾーンの窓ガラス温度を車両前方側ゾーンの窓ガラス温度に近づけることができる。
図6は、車速:100km/h、車室内温度:25℃の条件における車両後方の窓ガラスの曇り限界湿度を、本実施形態と従来技術とで比較して示したグラフである。
本実施形態では、車両後方側ゾーンの窓ガラス温度を車両前方側ゾーンの窓ガラス温度に近づけるので、従来技術の車両後方の窓ガラスの晴れ領域と比較して、本実施形態の車両後方の窓ガラスの晴れ領域が広くなる。
この結果、車両後方側ゾーンの窓ガラスの曇りを防止でき、車両前後方向における窓ガラス領域が長く、車両前後方向にシートを多数配置するバス車両10において、窓ガラスの曇り止め性能を向上できる。
また、この図中には、快適湿度範囲である内気温度:25℃、内気湿度40%RHから内気温度:25℃、内気湿度60%RHの範囲を示している。この快適湿度範囲と晴れ領域とが重なる領域は、窓ガラスが曇らず、かつ、快適湿度である領域であり、以下、快適湿度領域と言う。
例えば、外気温度:4℃の条件下において車両後方の窓ガラスの曇りを防止する場合、従来技術では、点Cに示すように車室内の湿度を快適湿度領域外の湿度、換言すれば、快適湿度より低い湿度にしなければならないため、乗員の喉、目の渇き等が起こり乗員の快適性が損なわれる。
これに対し、本実施形態では、点Dに示すように快適湿度領域内の湿度、換言すれば、快適湿度範囲内の湿度で窓ガラスの曇りを防止できる。このように、本実施形態では、従来技術と比較して快適湿度領域が拡大するので、乗員の喉、目の渇き等を防止でき、乗員の快適性が向上する。
また、外気温度:0℃の条件下において車両後方の窓ガラスの曇りを防止する場合、従来技術では車室内の湿度を点Eの湿度まで下げなければならないが、本実施形態では点Fの湿度で車両後方の窓ガラスの曇りを防止できる。即ち、本実施形態では、従来技術よりも快適湿度に近づけて車両後方の窓ガラスの曇りを防止できる。
なお、ステップS140においてバス車両10が走行中と判断されなかった場合、換言すれば、バス車両10が停止している場合は、ステップS220に進む。また、ステップS180において、6つのゾーン111〜116のいずれにおいても窓ガラス温度が露点温度より低くなかった場合、換言すれば、6つのゾーン111〜116のいずれもが防曇制御必要ゾーンではなかった場合も、ステップS220に進む。
そして、ステップS220では、天井吹出部ダンパ191〜196および床面吹出部ダンパ231〜236の開度θを全開位置に調整する。これにより、車室11内は略均一な温度に暖房される。
(第2実施形態)
上記第1実施形態では、吹出空気制御手段である各天井吹出部ダンパ191〜196、12a〜12fが各天井吹出部181〜186および各床面吹出部221〜226からの吹出風量をそれぞれ独立して調整することにより6つのゾーン111〜116毎に内気の温度を調整している。
これに対して、本第2実施形態では、各天井吹出部181〜186および各床面吹出部221〜226からの吹出温度をそれぞれ独立して調整することにより、6つのゾーン111〜116毎に内気の温度を調整する。
本実施形態では、図7に示すように、6つのゾーン111〜116に1台ずつ、合計6台の空調ユニット121〜126を配置する。さらに、6つのゾーン111〜116に1台ずつ、暖房ユニット131〜136を配置する。
この6台の空調ユニット121〜126は、第1実施形態における空調ユニット12と同様に、内外気切替ドア(図示せず)と、送風ファン12c、駆動用モータ12bおよび駆動回路12dを備える送風機12aと、冷却用熱交換器である蒸発器12eと、加熱用熱交換器である温水式ヒータコア12fと温水弁12gとをそれぞれ備える。
本実施形態では、6台の空調ユニット121〜126にそれぞれ備えられる温水弁12gが本発明における吹出空気制御手段に該当するものであり、6台の空調ユニット121〜126にそれぞれ備えられる温水式ヒータコア12fの放熱量をそれぞれ調整する。
上記構成により、空調ユニット121〜126は内気または外気を適宜温度、適宜湿度、適宜風量の空調風にする。
本例では、6台の空調ユニット121〜126にそれぞれ備えられる蒸発器12eは6組の冷凍サイクルにそれぞれ1つずつ接続される。この6組の冷凍サイクルには車両エンジンにより駆動される圧縮機141〜146がそれぞれ備えられる。
6組の冷凍サイクルの圧縮機141〜146にはそれぞれ動力断続用の電磁クラッチ151〜156が備えられ、車両エンジンの動力が電磁クラッチ151〜156を介して伝達される。この圧縮機141〜146の電磁クラッチ151〜156への電源供給は駆動回路161〜166によりそれぞれ断続される。
6台の空調ユニット121〜126の下部には、それぞれ天井ダクト171〜176が接続され、6台の空調ユニット121〜126の空調風はそれぞれ図示しない空気通路を介して各天井ダクト171〜176の入口部171a〜176aに送風される。各天井ダクト171〜176の先端部にはそれぞれ天井吹出部181〜186が形成される。
天井吹出部181〜186は本発明における複数の吹出口に該当するものであり、空調ユニット121〜126で空調された空調風を6つのゾーン111〜116毎に吹き出す。
図示を省略しているが、第1実施形態と同様に、天井吹出部181〜186はそれぞれ車両前後方向に並んで配置される複数の天井吹出口に分岐し、複数の天井吹出口から6つのゾーン111〜116毎に乗員の頭部に向けて空調風が吹き出される。
6台の暖房ユニット131〜136は、第1実施形態における暖房ユニット13と同様に、送風ファン13c、駆動用モータ13bおよび駆動回路13dを備える送風機13aと、加熱用熱交換器である温水式ヒータコア13eと温水弁13fとをそれぞれ備える。
本実施形態では、6台の暖房ユニット131〜136にそれぞれ備えられる温水弁13fが本発明における吹出空気制御手段に該当するものであり、6台の暖房ユニット131〜136にそれぞれ備えられる温水式ヒータコア13eの放熱量をそれぞれ調整する。
上記構成により、暖房ユニット131〜136は内気を適宜温度、適宜風量の温風にする。
6台の暖房ユニット131〜136の上部には、それぞれ床下ダクト211〜216が接続され、6台の暖房ユニット131〜136の温風はそれぞれ床下ダクト211〜216の入口部21aに送風される。各床下ダクト211〜216の先端部にそれぞれ床面吹出部221〜226が形成される。
床面吹出部221〜226は本発明における複数の吹出口に該当するものであり、暖房ユニット131〜136で空調された空調風を6つのゾーン111〜116毎に吹き出す。
図示を省略しているが、第1実施形態と同様に、床面吹出部221〜226はそれぞれ車両前後方向に並んで配置される複数の床面吹出口に分岐し、複数の床面吹出口から6つのゾーン111〜116毎に乗員の足元に向けて温風が吹き出される。
上記構成により、例えば左前ゾーン111においては、左前ゾーン111に配置された空調ユニット121で空調された空調風は、空調ユニット121に接続された天井ダクト171を介して天井吹出部181から左前ゾーン111に向けて吹き出される。左前ゾーン111に配置された暖房ユニット131で加熱された温風は、暖房ユニット131に接続された床下ダクト211を介して床面吹出部221から左前ゾーン111に向けて吹き出される。
その他のゾーン112〜116においても同様に、各ゾーン112〜116毎に配置された空調ユニット122〜126で空調された空調風は、それぞれ対応するゾーン112〜116に向けて吹き出される。各ゾーン112〜116毎に配置された暖房ユニット132〜46で加熱された温風は、それぞれ対応するゾーン112〜116に向けて吹き出される。
なお、本実施形態においては、6つの空調ユニット121〜126にそれぞれ備えられる送風機12aの風量をそれぞれ独立して制御することにより各天井吹出部181〜186毎に吹出風量を制御できるため、第1実施形態における天井吹出部ダンパ191〜196を設けていない。同様に、6つの暖房ユニット131〜136にそれぞれ備えられる送風機12aの風量をそれぞれ独立して制御することにより各床面吹出部221〜226毎に吹出風量を制御できるため、第1実施形態における床面吹出部ダンパ231〜236を設けていない。
また、天井吹出部ダンパ191〜196および床面吹出部ダンパ231〜236を設けていないので第1実施形態における天井吹出部ダンパ191〜196および床面吹出部ダンパ231〜236の電気駆動装置201〜206、241〜246を設けていない。
次に、上記構成において本実施形態の作動を説明する。第1実施形態と同様に、車両エンジンのイグニッションスイッチがオンされて空調制御装置25に電源が供給された状態において、空調操作パネルのオートスイッチ34が投入されると、まずフラグ、タイマー等の初期化の後、空調操作パネルからの操作信号と各種センサからの検出信号を読み込む。
続いて、6つの空調ユニット121〜126を吹出風量と吹出温度とが同一になるように制御する。具体的には、温度設定スイッチ33による設定温度Tsetに応じて、送風機12aの風量の調整と、圧縮機141〜146の作動の断続による蒸発器12eでの空気の冷却の断続と、温水弁12gによる温水式ヒータコア12fの放熱量の調整とを、6つの空調ユニット121〜126に対して略同一に行い、6つの空調ユニット121〜126で略同一吹出風量、略同一吹出温度の空調風を作り出す。
これにより、各天井吹出部181〜186から吹き出される空調風の吹出風量、吹出温度は略均一になる。
次に、6つの暖房ユニット131〜136を吹出風量と吹出温度とが同一になるように制御する。具体的には、温度設定スイッチ33による設定温度Tsetに応じて、送風機13aの風量の調整と、温水弁13fによる温水式ヒータコア131e〜136fの放熱量の調整とを、6つの暖房ユニット131〜136に対して略同一に行い、6つの暖房ユニット131〜136で略同一吹出風量、略同一吹出温度の温風を作り出す。
これにより、各床面吹出部221〜226から吹き出される温風の吹出風量、吹出温度は略均一になる。
上記作動の結果、設定温度Tsetが高い暖房時には6つの空調ユニット121〜126と6つの暖房ユニット131〜136とで車室11内を略均一な温度に暖房する。また、設定温度Tsetが低い冷房時には6つの空調ユニット121〜126で車室11内を略均一な温度に冷房する。
さらに、第1実施形態と同様に、バス車両10が走行中のときは、6つのゾーン111〜116のうち防曇制御必要ゾーンの内気温度を高くして窓ガラスの曇りを防止する。
第1実施形態では、防曇制御必要ゾーンの天井吹出部ダンパおよび床面吹出部ダンパ開度θを大きくし、防曇制御必要ゾーン以外のゾーンの天井吹出部ダンパおよび床面吹出部ダンパ開度θを小さくして防曇制御必要ゾーンへ吹き出される温風の風量を増加させることにより、防曇制御必要ゾーンの内気温度を高くした。
これに対して、本実施形態では、防曇制御必要ゾーンへ吹き出される温風の温度を高くすることにより、防曇制御必要ゾーンの内気温度を高くする。
具体的には、空調ユニット121〜126の温水弁12gのうち、防曇制御必要ゾーンの空調ユニットの温水弁12gを調整することにより、天井吹出部181〜186のうち防曇制御必要ゾーンの天井吹出部から吹き出される温風の温度を上昇させる。
同様に、暖房ユニット131〜136の温水弁13fのうち、防曇制御必要ゾーンの暖房ユニットの温水弁12gを調整することにより、床面吹出部221〜226のうち防曇制御必要ゾーンの床面吹出部吹き出される温風の温度を上昇させる。
これにより、防曇制御必要ゾーンの内気温度が高くなるので、防曇制御必要ゾーンの窓ガラスが加熱される。この結果、防曇制御必要ゾーンの窓ガラス温度を露点温度以上にできるとともに、それ以外のゾーンの窓ガラス温度に近づけることができる。
この結果、車両後方側ゾーンの窓ガラスの曇りを防止でき、車両前後方向における窓ガラス領域が長く、車両前後方向にシートを多数配置するバス車両10において、窓ガラスの曇り止め性能を向上できる。
なお、本例では、6組の冷凍サイクルがそれぞれ車両エンジンにより駆動される圧縮機を持ち、それぞれの冷凍サイクルに各空調ユニット121〜126内の蒸発器12eを接続した。
これに代えて、圧縮機を1つ持つ冷凍サイクルを1組のみ備え、この1組の冷凍サイクル内に各空調ユニット121〜126内の蒸発器12eを並列に接続してもよい。
(第3実施形態)
上記第2実施形態では、吹出空気制御手段である温水弁12g、13fを調整して6つのゾーン111〜116毎に吹出空気の温度を調整することにより窓ガラスの曇りを防止している。
これに対して、本第3実施形態では、6つのゾーン111〜116毎に吹出空気の湿度を調整することにより窓ガラスの曇りを防止する。
本実施形態における車両用空調装置の構成は、図7に示す第2実施形態の構成と同様であり、本構成における本実施形態の作動を説明する。第2実施形態と同様に、車両エンジンのイグニッションスイッチがオンされて空調制御装置25に電源が供給された状態において、空調操作パネルのオートスイッチ34が投入されると、まずフラグ、タイマー等の初期化の後、空調操作パネルからの操作信号と各種センサからの検出信号を読み込む。
続いて、第2実施形態と同様に、設定温度Tsetが高い暖房時には6つの空調ユニット121〜126と6つの暖房ユニット131〜136とで車室11内を略均一な温度に暖房する。また、設定温度Tsetが低い冷房時には6つの空調ユニット121〜126で車室11内を略均一な温度に冷房する。
次に、本実施形態では、バス車両10が走行中のとき、6つのゾーン111〜116のうち防曇制御必要ゾーンの内気湿度を低くして窓ガラスの曇りを防止する。
具体的には、6組の冷凍サイクルの圧縮機141〜146のうち、防曇制御必要ゾーンの空調ユニット内の蒸発器が接続される冷凍サイクルの圧縮機を作動することにより、防曇制御必要ゾーンの空調ユニット内の蒸発器で空気を冷却除湿して防曇制御必要ゾーンに湿度の低い空調風を吹き出す。この結果、防曇制御必要ゾーンの内気湿度を低くする。
なお、本実施形態における圧縮機141〜146は本発明における吹出空気湿度制御手段に該当する。
例えば、左後ゾーン113が防曇制御必要ゾーンと判定されたときは、圧縮機143の作動(オン)信号を圧縮機143の電磁クラッチ153の駆動回路163に出力する。これにより、左後ゾーン113の空調ユニット123内の蒸発器12eを通過する空気が冷却除湿される。この冷却除湿された空気は温水式ヒータコア12fで通常の吹出温度まで再加熱された後、左後ゾーン113の天井吹出部183から湿度の低い温風として吹き出される。
これにより、左後ゾーン113の内気湿度RH3が低下する。内気湿度RH3が低下すると露点温度Td3も低下するので、露点温度Td3を窓ガラス温度Tw3以下にできる。この結果、左後ゾーン113の窓ガラスの曇りを防止できる。
その他のゾーンについても同様の制御を行うことにより、6つのゾーン111〜116のうち防曇制御必要ゾーンの内気湿度が低下するので、防曇制御必要ゾーンの露点温度を窓ガラス温度以下にできる。
換言すれば、車両前方側ゾーンの内気湿度と比較して車両後方側ゾーンの内気湿度が低下するので、車両後方側ゾーンの露点温度を窓ガラス温度以下にできる。
この結果、車両後方側ゾーンの窓ガラスの曇りを防止でき、車両前後方向における窓ガラス領域が長く、車両前後方向にシートを多数配置するバス車両10において、窓ガラスの曇り止め性能を向上できる。
なお、防曇制御必要ゾーンの空調ユニット内の蒸発器で冷却除湿された空気は、温水式ヒータコアで通常の吹出温度まで再加熱されて湿度の低い温風として防曇制御必要ゾーンの天井吹出部から吹き出されるので、防曇制御必要ゾーンの内気温度を低下させることなく、防曇制御必要ゾーンをその他のゾーンと略同一温度に維持できる。
この結果、乗員の空調フィーリングを良好に維持しつつ窓ガラスの曇りを防止できる。
なお、本実施形態では、6つのゾーン111〜116のうち防曇制御必要ゾーンの露点温度を窓ガラス温度以下にして防曇制御必要ゾーンの窓ガラスの曇りを防止しているが、防曇制御必要ゾーンの露点温度を窓ガラス温度付近の所定温度以下にして防曇制御必要ゾーンの窓ガラスの曇りを防止してもよい。なお、本例における窓ガラス温度付近の所定温度とは、窓ガラス温度よりも所定の若干温度だけ低い温度のことである。
これにより、防曇制御必要ゾーンの窓ガラスの曇りをより適切に防止できる。
また、本実施形態では、空調ユニット121〜126内の蒸発器12eで空気を冷却除湿することにより吹出空気の湿度を低下させているが、空調ユニット121〜126の内外気切替ドアを切り替えて乾いた外気を導入することにより吹出空気の湿度を低下させてもよい。
また、本実施形態では、車室11内を略均一な温度に暖房する場合における実施例を示したが、車室11内を6つのゾーン毎に異なる温度に暖房する場合においては、下記のようにして車両後方側ゾーンの窓ガラスの曇りを防止してもよい。
まず、車両後方側ゾーンの内気湿度センサで検出される内気湿度(相対湿度)を、車両前方側ゾーンの内気温度における相対湿度(以下、車両後方側ゾーンの換算湿度という)に換算する。そして、この車両後方側ゾーンの換算湿度が車両前方側ゾーンの内気湿度センサで検出される内気湿度(相対湿度)よりも低くなるように、車両後方側ゾーンに湿度の低い空調風を吹き出すようにする。
これにより、車両前方側ゾーンの内気湿度(相対湿度)と比較して車両後方側ゾーンの内気湿度(車両後方側ゾーンの換算湿度)を低下できるので、車両後方側ゾーンの窓ガラスの曇りを防止できる。
また、本実施形態では、6つのゾーン111〜116毎に暖房ユニット131〜136を配置し、この暖房ユニット131〜136にそれぞれ床下ダクト211〜216を接続しているが、第1実施形態のように1台の暖房ユニット13の吹出温風を、床下ダクト21を介して床面吹出部221〜226に分配して、6つのゾーン111〜116内に吹き出すようにしてもよい。
(他の実施形態)
(1)上記実施形態では、車室11内を車両前後方向に3つ、車両左右方向に2つに区画して6つのゾーン111〜116に区画したが、車両前後方向に並んだゾーンであれば、ゾーンの区画数は6つに限らない。
例えば、車両前後方向に3つに区画し、車両左右方向には区画せずに3つのゾーンに区画してもよいし、車両前後方向に4つ、車両左右方向に2つに区画して8つのゾーンに区画してもよい。
(2)上記実施形態では、6つのゾーン111〜116毎の窓ガラス温度Tw1〜Tw6を走行速度V、外気温度Tamおよび6つのゾーン111〜116毎の内気温度Tr1〜Tr6とに基づいて算出したが、6つのゾーン111〜116毎に温度センサを窓ガラス内側の適宜位置に設け、この温度センサにより6つのゾーン111〜116毎の窓ガラス温度Tw1〜Tw6を直接検出してもよい。
(3)上記実施形態では、防曇制御必要ゾーン判定手段において、6つのゾーン111〜116のうち窓ガラス温度が露点温度よりも低いゾーン、即ち、窓ガラスが曇る状態にあるゾーンを防曇制御必要ゾーンと判定しているが、6つのゾーン111〜116のうち窓ガラス温度が露点温度付近の所定温度より低いゾーンを防曇制御必要ゾーンと判定してもよい。
なお、本例における露点温度(Td1〜Td6)付近の所定温度とは、露点温度(Td1〜Td6)よりも所定の若干温度だけ高い温度のことである。
上記実施形態においては、窓ガラスが曇る状態にあるゾーンを防曇制御必要ゾーンと判定して、この防曇制御必要ゾーンに防曇制御を実施するので、窓ガラスが曇る状態になってから防曇制御を開始することになる。ところが、防曇制御を開始してから実際に防曇効果が現れるまでにある程度の時間を要することがあるので、上記実施形態においては、一時的に窓ガラスが曇ってしまうことがある。
そこで、6つのゾーン111〜116のうち窓ガラス温度が露点温度付近の所定温度より低いゾーンを防曇制御必要ゾーンと判定することにより、窓ガラスが曇りそうな状態のときから予防的に防曇制御を実施できる。
この結果、上記実施形態における一時的な窓ガラスの曇りを防止できる。
(4)上記第1実施形態では、各天井吹出部181〜186の吹出風量と各床面吹出部221〜226の吹出風量とをそれぞれ独立して調整する例を示したが、各天井吹出部181〜186の吹出風量のみ、あるいは、各床面吹出部221〜226の吹出風量のみを独立して調整するようにしてもよい。
(5)上記第2実施形態では、6つのゾーン111〜116毎に空調ユニット121〜126および暖房ユニット131〜136を配置し、吹出空気制御手段である温水弁12g、13fにより天井吹出部181〜186および床面吹出部221〜226毎に吹出空気の温度を調整して6つのゾーン111〜116毎に内気温度Tr1〜Tr6を調整した。
これに対して、6つの空調ユニット121〜126および6つの暖房ユニット131〜136にそれぞれ備えられる送風機12aの風量をそれぞれ独立して調整することにより天井吹出部181〜186および床面吹出部221〜226毎に吹出風量を調整して6つのゾーン111〜116毎に内気温度Tr1〜Tr6を調整してもよい。
(6)上記第1実施形態では、空調ユニット12および暖房ユニット13をそれぞれ1台ずつ搭載し、吹出空気制御手段である天井吹出部ダンパ191〜196および床面吹出部ダンパ231〜236で天井吹出部181〜186および床面吹出部221〜226毎に吹出風量を調整することにより6つのゾーン111〜116毎に内気温度Tr1〜Tr6を調整した。
上記第2実施形態では、6つのゾーン111〜116毎に空調ユニット121〜126および暖房ユニット131〜136を配置し、吹出空気制御手段である温水弁12g、13fで天井吹出部181〜186および床面吹出部221〜226毎に吹出温度を調整することにより6つのゾーン111〜116毎に内気温度Tr1〜Tr6を調整した。
これに対して、この上記2種類の吹出空気制御手段を適宜組み合わせてもよい。例えば、空調ユニットとして、第2実施形態のように6つのゾーン111〜116毎に空調ユニット121〜126を配置し、吹出空気制御手段である温水弁12gにより天井吹出部181〜186毎に吹出温度を調整する。
そして、暖房ユニットとして第1実施形態のように暖房ユニット13を1台搭載し、吹出空気制御手段である床面吹出部ダンパ231〜236により床面吹出部221〜226毎に吹出風量を調整する。
このようにして、6つのゾーン111〜116毎に内気温度Tr1〜Tr6を調整してもよい。
(7)上記実施形態の空調ユニット12、121〜126および暖房ユニット13、131〜136では、温水弁12g、13fを調整することにより温水式ヒータコア12f、13eの放熱量を調整して所望温度の空気を作り出している。
これに代えて、温水式ヒータコアを通過する温風と、温水式ヒータコアをバイパスして流れる冷風との風量割合を調整する周知のエアミックスドアを用いて温水式ヒータコアの放熱量を調整することにより、温風と冷風とを温水式ヒータコア12f、13eの下流側で混合して所望温度の空気を作り出してもよい。
(8)上記実施形態では、冷凍サイクルの圧縮機14、141〜146を車両エンジンにより駆動する所謂直結式の空調装置に本発明を適用しているが、車両用エンジンとは別の圧縮機14、141〜146駆動専用のエンジンを備えた、所謂サブエンジン式の空調装置にも本発明を適用してもよい。
(9)上記実施形態では、バス車両10に本発明を適用したが、例えば鉄道車両のような車両前後方向における窓ガラス領域が長い大型車両に本発明を適用してもよい。
本発明の第1実施形態のバス車両の横断面図である。 本発明の第1実施形態のバス車両を示す斜視図である。 本発明の第1実施形態のバス車両の縦断面図である。 本発明の第1実施形態の電子制御部の概要を示すブロック図である。 本発明の第1実施形態の空調制御装置により実行される制御ルーチンを示すフローチャートである。 本発明の第1実施形態の窓ガラスの曇り限界湿度と、従来技術の窓ガラスの曇り限界湿度とを示したグラフである。 本発明の第2実施形態および第3実施形態のバス車両の縦断面図である。 (a)は従来のバス車両を示す斜視図であり、(b)は(a)における水平断面A−Aでの風速分布図である。 従来のバス車両における窓ガラスの温度分布図である。 従来技術における窓ガラスの曇り限界湿度を示したグラフである。
符号の説明
10…バス車両(車両)、11…車室、12a…送風機、13a…送風機、
12f…温水式ヒータコア(加熱用熱交換器)、
13e…温水式ヒータコア(加熱用熱交換器)、
111〜116…6つのゾーン(複数のゾーン)、
181〜186…天井吹出部(複数の吹出口)、
191〜196…天井吹出部ダンパ(吹出空気制御手段)、
221〜226…床面吹出部(複数の吹出口)、
231〜236…床面吹出部ダンパ(吹出空気制御手段)。

Claims (11)

  1. 車室(11)内へ向かって空気を送風する送風機(12a、13a)と、
    前記送風機(12a、13a)で送風された空気を加熱する加熱用熱交換器(12f、13e)と、
    前記車室(11)内の車両前後方向に並ぶ複数のゾーン(111〜116)毎に配置され、前記加熱用熱交換器(12f、13e)で加熱された空気を前記複数のゾーン(111〜116)に向けて吹き出す複数の吹出口(181〜186、221〜226)と、
    前記複数の吹出口(181〜186、221〜226)から前記複数のゾーン(111〜116)に向けて吹き出される吹出空気の状態を前記複数のゾーン(111〜116)毎に制御する吹出空気制御手段(191〜196、231〜236、12g、13f)とを備え、
    車両走行時に、前記複数のゾーン(111〜116)のうち車両前方側ゾーンの窓ガラス温度と比較して車両後方側ゾーンの窓ガラス温度が低下するのに伴って、前記車両前方側ゾーンの内気温度と比較して前記車両後方側ゾーンの内気温度が上昇するように前記吹出空気制御手段(191〜196、231〜236、12g、13f)を制御することを特徴とする車両用空調装置。
  2. 前記吹出空気制御手段(191〜196、231〜236、12g、13f)は、前記複数のゾーン(111〜116)のうち、前記車両前方側ゾーンの吹出口から前記車両前方側ゾーンに向けて吹き出される吹出空気の風量と比較して前記車両後方側ゾーンの吹出口から前記車両後方側ゾーンに向けて吹き出される吹出空気の風量を増加させることを特徴とする請求項1に記載の車両用空調装置。
  3. 前記吹出空気制御手段(191〜196、231〜236、12g、13f)は、前記複数のゾーン(111〜116)のうち、前記車両前方側ゾーンの吹出口の面積と比較して前記車両後方側ゾーンの吹出口の面積を増加させることを特徴とする請求項2に記載の車両用空調装置。
  4. 前記送風機(12a、13a)が前記複数のゾーン(111〜116)毎に配置され、
    前記吹出空気制御手段(191〜196、231〜236、12g、13f)は、前記複数のゾーン(111〜116)のうち、前記車両前方側ゾーンの送風機の風量と比較して前記車両後方側ゾーンの送風機の風量を増加させることを特徴とする請求項2に記載の車両用空調装置。
  5. 前記吹出空気制御手段(191〜196、231〜236、12g、13f)は、前記複数のゾーン(111〜116)のうち、前記車両前方側ゾーンの吹出口から前記車両前方側ゾーンに向けて吹き出される吹出空気の温度と比較して前記車両後方側ゾーンの吹出口から前記車両後方側ゾーンに向けて吹き出される吹出空気の温度を上昇させることを特徴とする請求項1に記載の車両用空調装置。
  6. 前記加熱用熱交換器(12f、13e)が前記複数のゾーン(111〜116)毎に配置され、
    前記吹出空気制御手段(191〜196、231〜236、12g、13f)は、前記複数のゾーン(111〜116)のうち、前記車両前方側ゾーンの加熱用熱交換器の放熱量と比較して前記車両後方側ゾーンの加熱用熱交換器の放熱量を増加させることを特徴とする請求項5に記載の車両用空調装置。
  7. 前記複数のゾーン(111〜116)毎に内気の露点温度(Td1〜Td6)を算出する露点温度算出手段(S150)と、
    車両走行時に、前記複数のゾーン(111〜116)毎に窓ガラス温度(Tw1〜Tw6)を前記露点温度(Td1〜Td6)付近の所定温度と比較して、前記複数のゾーン(111〜116)のうち前記窓ガラス温度が前記所定温度より低いゾーンを防曇制御必要ゾーンと判定する防曇制御必要ゾーン判定手段(S170)とを備え、
    前記吹出空気制御手段(191〜196、231〜236、12g、13f)は、前記複数のゾーン(111〜116)のうち前記防曇制御必要ゾーンの前記窓ガラス温度が前記所定温度以上となるように前記防曇制御必要ゾーンの内気温度を上昇させることを特徴とする請求項1ないし6のいずれか一つに記載の車両用空調装置。
  8. 車室(11)内へ向かって空気を送風する送風機(12a、13a)と、
    前記送風機(12a、13a)で送風された空気を冷却除湿する冷却用熱交換器(12e)と、
    前記車室(11)内の車両前後方向に並ぶ複数のゾーン(111〜116)毎に配置され、前記冷却用熱交換器(12e)で冷却除湿された空気を前記複数のゾーン(111〜116)に向けて吹き出す複数の吹出口(181〜186)と、
    前記複数の吹出口(181〜186)から前記複数のゾーン(111〜116)に向けて吹き出される吹出空気の湿度を前記複数のゾーン(111〜116)毎に制御する吹出空気湿度制御手段(141〜146)とを備え、
    車両走行時に、前記複数のゾーン(111〜116)のうち車両前方側ゾーンの窓ガラス温度と比較して車両後方側ゾーンの窓ガラス温度が低下するのに伴って、前記車両前方側ゾーンの内気湿度と比較して前記車両後方側ゾーンの内気湿度が低下するように前記吹出空気湿度制御手段(141〜146)を制御することを特徴とする車両用空調装置。
  9. 前記冷却用熱交換器(12e)が前記複数のゾーン(111〜116)毎に配置され、
    前記吹出空気湿度制御手段(141〜146)は、前記複数のゾーン(111〜116)のうち、前記車両前方側ゾーンの吹出口から前記車両前方側ゾーンに向けて吹き出される吹出空気の湿度と比較して前記車両後方側ゾーンの吹出口から前記車両後方側ゾーンに向けて吹き出される吹出空気の湿度を低下させることを特徴とする請求項8に記載の車両用空調装置。
  10. 前記冷却用熱交換器(12e)の空気下流側に配置され、前記冷却除湿された空気を加熱する加熱用熱交換器(12f)を備えることを特徴とする請求項8または9に記載の車両用空調装置。
  11. 前記複数のゾーン(111〜116)毎に内気の露点温度(Td1〜Td6)を算出する露点温度算出手段(S150)と、
    車両走行時に、前記複数のゾーン(111〜116)毎に窓ガラス温度(Tw1〜Tw6)を前記露点温度(Td1〜Td6)付近の所定温度と比較して、前記複数のゾーン(111〜116)のうち前記窓ガラス温度が前記所定温度より低いゾーンを防曇制御必要ゾーンと判定する防曇制御必要ゾーン判定手段(S170)とを備え、
    前記吹出空気湿度制御手段(141〜146)は、前記複数のゾーン(111〜116)のうち前記防曇制御必要ゾーンの前記露点温度が前記窓ガラス温度付近の所定温度以下となるように前記防曇制御必要ゾーンの内気湿度を低下させることを特徴とする請求項1ないし6のいずれか一つに記載の車両用空調装置。
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