JPH05164994A - 高屈折率合成樹脂製眼鏡レンズ - Google Patents

高屈折率合成樹脂製眼鏡レンズ

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JPH05164994A
JPH05164994A JP3353011A JP35301191A JPH05164994A JP H05164994 A JPH05164994 A JP H05164994A JP 3353011 A JP3353011 A JP 3353011A JP 35301191 A JP35301191 A JP 35301191A JP H05164994 A JPH05164994 A JP H05164994A
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lens
monomer mixture
spectacle lens
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Teruo Sakagami
輝夫 阪上
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 高い屈折率でしかも低分散という優れた光学
的特性を有すると共に、良好な物理的特性を有する高屈
折率合成樹脂製眼鏡レンズを提供することにある。 【構成】 下記化1で表されるジチオール化合物よりな
るA成分と、ジビニルベンゼンよりなるB成分とを、B
成分に対するA成分の割合が0.25〜3.5となる重
量比で含有する単量体混合物を注型重合させることによ
って得られる、屈折率が1.61以上でかつアッベ数が
27以上である共重合体よりなることを特徴とする。 【化1】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高屈折率合成樹脂より
なる眼鏡レンズ、特に分散性の低い高屈折率合成樹脂製
眼鏡レンズに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、眼鏡レンズとして種々の無機ガラ
スレンズが使用されてきたが、最近においては、合成樹
脂よりなる眼鏡レンズが、その軽量性、加工性、安定
性、染色性、大量生産性、コストの低減可能性を有する
ことから、無機ガラスレンズと共に広く使用され始めて
いる。
【0003】眼鏡レンズに要求される種々の物性のう
ち、高屈折率であることおよび低分散であることは極め
て重要なものである。屈折率の高いレンズによれば、眼
鏡レンズの軽量化を図ることができると共に球面などに
よる収差を小さく抑えることが可能となる。一方、レン
ズ材料が低分散であることは、眼鏡レンズの色収差が小
さくなる点で極めて重要である。
【0004】然るに、合成樹脂レンズ材料においても、
無機ガラスレンズ材料と同様に、高屈折率の材料は高分
散であり、一方、低屈折率の材料は低分散である、とい
う傾向がある。
【0005】例えば、現在眼鏡用合成樹脂レンズ材料と
して最も普及しているものに「CR−39」と称される
ジエチレングリコールビスアリルカーボネート樹脂があ
る。この樹脂はアッベ数が60と高い(すなわち、分散
が低い)けれども、屈折率(温度20℃における値をい
う。以下において同じ。)は1.50と極めて低いもの
である。また、レンズ材料として一部の分野で使用され
ているポリメチルメタクリレートも、アッベ数は60と
高いが、屈折率は1.49と低いものである。
【0006】また、高い屈折率を有する合成樹脂とし
て、屈折率が1.64のポリナフチルメタクリレートお
よび屈折率が1.68のポリビニルナフタレンが知られ
ているが、ポリナフチルメタクリレートおよびポリビニ
ルナフタレンのアッベ数は、それぞれ24および20と
相当に低く、いずれも良好なレンズ材料とはいえない。
【0007】一方、比較的高屈折率でかつ低分散といわ
れているポリスチレンは、屈折率が1.59、アッベ数
が30.4であり、また同じくポリカーボネートは、屈
折率が1.59、アッベ数が29.5である。しかしな
がら、これらの合成樹脂は、レンズ材料としての他の物
性において満足し得るものではない。例えばポリスチレ
ンは表面硬度が小さいうえ耐溶剤性に欠け、また、ポリ
カーボネートは表面硬度が小さくてしかも耐衝撃性に欠
けるものである。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】以上のように、従来に
おいては、高い屈折率でしかも低分散という優れた光学
的特性を有すると共に、良好な物理的特性を有する眼鏡
用合成樹脂レンズ材料は知られていない。
【0009】本発明は、このような事情に基いてなされ
たものであって、その目的は、高い屈折率でしかも低分
散という優れた光学的特性を有すると共に、良好な物理
的特性を有する高屈折率合成樹脂製眼鏡レンズを提供す
ることにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の高屈折率合成樹
脂製眼鏡レンズは、下記化2で表されるジチオール化合
物(以下、「特定のジチオール化合物」ともいう。)よ
りなるA成分と、ジビニルベンゼンよりなるB成分と
を、B成分に対するA成分の割合が0.25〜3.5と
なる重量比で含有する単量体混合物を注型重合させるこ
とによって得られる、屈折率が1.61以上でかつアッ
ベ数が27以上である共重合体よりなることを特徴とす
る。
【0011】
【化2】 (化2中、nは1〜5の整数である。)
【0012】以下本発明について詳細に説明する。本発
明の高屈折率合成樹脂製眼鏡レンズは、特定のジチオー
ル化合物よりなるA成分と、ジビニルベンゼンよりなる
B成分との単量体混合物から得られる共重合体よりなる
ものである。
【0013】高屈折率および低分散の眼鏡レンズを得る
ために、本発明においては、特定のジチオール化合物よ
りなるA成分が必須成分として用いられる。特定のジチ
オール化合物を表す上記化2において、繰り返し数nは
1〜5の整数とされる。このnの値が大きくなるに伴っ
て、当該ジチオール化合物は、B成分であるジビニルベ
ンゼンとの相溶性が低下する傾向にある。そして、nの
値が6以上であるジチオール化合物は、B成分との相溶
性が不充分となって得られる共重合体が透明性の低いも
のとなる。なお、本発明においては、nの値がそれぞれ
異なる特定のジチオール化合物を2種以上混合してなる
混合物をA成分として用いてもよい。
【0014】また、上記化2において、芳香環における
2つのメチレン基の置換位置は特に限定されるものでは
ないが、置換位置がメタ位にある特定のジチオール化合
物を使用することが最も好ましい。置換位置が異なるジ
チオール化合物を用いると、得られる共重合体の光学的
特性(透明性)が多少異なる。例えば、置換位置がパラ
位にあるジチオール化合物によって得られる共重合体
は、他の置換位置のジチオール化合物によって得られる
共重合体に比して、屈折率が多少高いものとなるが透明
性が若干低下する傾向にある。一方、メチレン基の置換
位置がメタ位またはオルソ位にあるジチオール化合物
は、置換位置がパラ位にあるものに比して、B成分であ
るジビニルベンゼンとの相溶性が高いものとなるため、
メタ位またはオルソ位にあるジチオール化合物によって
得られる共重合体は透明性が高いものとなる。また、置
換位置がメタ位にあるジチオール化合物によって得られ
る共重合体は、置換位置がオルソ位にあるものによって
得られる共重合体よりも屈折率が若干高いものとなる。
【0015】上記のA成分は単独では重合しないもので
あり、物理的特性の良好な(共)重合体よりなる眼鏡レ
ンズを得るために、ジビニルベンゼンよりなるB成分が
必須成分として用いられる。
【0016】B成分であるジビニルベンゼンは、共重合
可能なビニル基を2つ分子中に有する架橋性単量体であ
る。本発明の眼鏡レンズを製造する場合において、用い
るジビニルベンゼンは、その純度が高いものであること
が肝要である。市販されているジビニルベンゼンは、通
常、不純物の含有量が多くて重合反応(重付加反応)が
円滑に進まず、高分子量の(共)重合体を効率よく得る
ことができない。具体的には、純度が70%以上、特に
75%以上であるジビニルベンゼンが好ましい。純度が
70%未満のジビニルベンゼンを用いる場合には、A成
分との所期の重合反応が阻害され、得られる共重合体
は、低分子量成分を大きな割合で含有するものとなる。
従って、このような共重合体は、高い硬度や充分な耐溶
剤性を有するものとならず、さらに、機械的強度が小さ
く、例えばレンズを製造するために必要な二次加工など
の際に破損するおそれがある。
【0017】本発明の眼鏡レンズを製造する場合におい
て、単量体混合物を構成するA成分およびB成分の混合
割合としては、B成分に対するA成分の重量比α(α=
A成分含有量/B成分含有量)が0.25〜3.5の範
囲とされ、好ましくは0.4〜2.5、更に好ましくは
0.55〜2.0の範囲とされる。αの値が0.25未
満である場合には、A成分の割合が過少となって、目的
とする高い屈折率で低分散の共重合体、具体的には屈折
率が1.61以上でかつアッベ数が27以上の特性を有
する共重合体を得ることが困難であり、また、得られる
共重合体は脆いものとなる。一方、αの値が3.5を超
える場合には、A成分の割合が過大となって、得られる
共重合体は、重合反応(重付加反応)の程度および架橋
の程度が低いものとなり、レンズ材料に要求される高い
硬度などの物理的特性を有するものとならない。
【0018】A成分とB成分との重合反応(重付加反
応)は通常のラジカル重合開始剤により進行する。従っ
て、この重合反応のための重合方式、反応の条件などは
通常のラジカル重合反応の場合と同様であってよい。し
かしながら、B成分であるジビニルベンゼンは、その一
部が単独で重合して架橋反応が進行し、その結果、生成
する共重合体の溶解あるいは溶融を伴う処理を行うこと
は事実上不可能となるため、目的とする眼鏡レンズとし
ての形状が直接的に得られる注型重合法を利用すること
が好ましい。
【0019】注型重合法は周知の技術であり、そのまま
本発明に適用することができる。注型重合用容器として
は、板状、レンズ状、円筒状、角柱状、円錐状、球状、
その他の、目的乃至用途に応じて設計された鋳型または
型枠、その他の容器が使用される。その材質は、無機ガ
ラス、プラスチック、金属、その他の目的に応じた任意
のものを選択することができる。実際の重合反応は、注
型重合用容器内にA成分およびB成分と重合開始剤とよ
りなる単量体混合物を投入し、加熱することによって実
施することができるが、別の反応容器を用いて予め単量
体混合物をある程度まで反応させ、粘度が高くなったプ
レポリマーまたはシロップを注型重合用容器内に投入し
て重合を完結する態様によって行うこともできる。所要
の単量体混合物および重合開始剤は、その全量を一時に
混合してもよいし、また段階的に混合してもよい。単量
体混合物には、生成する共重合体に期待される用途に応
じて、帯電防止剤、着色剤、充填剤、紫外線吸収剤、熱
安定剤、酸化防止剤、その他の補助資材を含有させるこ
とができる。
【0020】
【作用】本発明の眼鏡レンズに係る共重合体は、A成分
として特定のジチオール化合物を含有するため、高い屈
折率を有していてしかも低分散のもの、具体的には屈折
率が1.61以上でかつアッベ数が27以上のものとな
り、B成分としてジビニルベンゼンを含有するため、高
い硬度などの物理的特性の良好なものとなる。そして、
A成分とB成分との混合割合を特定の範囲に規定するこ
とにより、上記の効果をバランスよく満足することがで
きる。
【0021】本発明の眼鏡レンズは、これを構成する共
重合体が、以上のように特定の単量体混合物から得られ
る点に特徴を有するものである。従って、当該共重合体
によって実際の眼鏡レンズを得るためには、従来から利
用されている手段を適用することができる。すなわち、
注型重合法によって直接的に特定の形状を有する眼鏡レ
ンズを得る手段、板状体または塊状体から目的とする形
状の眼鏡レンズを削りだす手段などを利用することがで
きる。この眼鏡レンズには、更に必要に応じて、表面研
摩処理、帯電防止処理、その他の後処理を行うことがで
き、これによって所望の性能を有する眼鏡レンズを得る
ことができる。更に、レンズの表面硬度を高くするため
に、表面に適宜の無機材料を塗布したり、有機系コート
剤をデイッピングなどにより塗布することも可能であ
る。
【0022】
【実施例】以下、本発明の実施例について説明するが、
本発明がこれらによって限定されるものではない。
【0023】<実施例1>下記化3で表される特定のジ
チオール化合物(A−1)を、その純度が98%となる
まで充分に精製し、この特定のジチオール化合物(A−
1)40重量部と、純度81%のジビニルベンゼン60
重量部とを混合し、これに重合開始剤であるターシャリ
ブチルパーオキシネオデカノエート1.2重量部を添加
して充分に混合することにより単量体混合物を調製し
た。この単量体混合物におけるB成分に対するA成分の
重量比αは0.81である。
【0024】
【化3】
【0025】この単量体混合物をガラス製のレンズ用モ
ールド中に注入して、50℃で10時間、60℃で8時
間、80℃で3時間、100℃で2時間と順次に異なる
温度で加熱して重合を完結させ、これにより−2.00
ジオプターの無色透明のレンズを製造した。
【0026】このレンズは、屈折率が1.628、アッ
ベ数が31.2であり、充分に高い屈折率を有し、しか
も充分に低分散のものであった。また、このレンズは、
アセトンおよびベンゼンに全く不溶であって耐有機溶剤
性に富むものであった。更に、このレンズの表面硬度
(JIS K5400に基く鉛筆硬度による。以下にお
いて同じ。)は3H、耐熱性を示す針入温度(JIS
K7206に準じて測定された針入度が0.4mmとな
る温度。以下において同じ。)が90℃であって、いず
れも優れたものであった。これらのことから、このレン
ズに係る共重合体は、優れた光学的特性を有すると共
に、重合度が充分に高くて機械的強度も高くて良好な物
理的特性を有しており、眼鏡レンズとして極めてバラン
スのよいものであることが明らかである。
【0027】<実施例2>純度98%の特定のジチオー
ル化合物(A−1)55重量部と、純度81%のジビニ
ルベンゼン45重量部とを混合し、これにターシャリブ
チルパーオキシネオデカノエート1.2重量部を添加し
て充分に混合することにより単量体混合物を調製した。
この単量体混合物におけるB成分に対するA成分の重量
比αは1.49である。この単量体混合物を用いて実施
例1と同様にして重合を行い、+2.25ジオプターの
無色透明のレンズを製造した。このレンズは、屈折率が
1.630、アッベ数が32.0であり、充分に高い屈
折率を有し、しかも充分に低分散のものであった。ま
た、このレンズは、アセトンおよびベンゼンに全く不溶
であり、表面硬度は3H、針入温度は95℃であって、
いずれも優れたものであった。
【0028】<比較例1>純度98%の特定のジチオー
ル化合物(A−1)15重量部と、純度81%のジビニ
ルベンゼン85重量部とを混合し、これにターシャリブ
チルパーオキシネオデカノエート1.2重量部を添加し
て充分に混合することにより単量体混合物を調製した。
この単量体混合物におけるB成分に対するA成分の重量
比αは0.21である。この単量体混合物を用いて実施
例1と同様にして重合を行ってレンズを製造した。この
レンズは、屈折率が1.615、アッベ数が28.0で
あった。また、このレンズは、非常に硬く、しかも脆い
ものであり、機械的強度が小さくて実用に供することが
できないものであった。これは、A成分の割合が少ない
からである。
【0029】<参考例1>純度98%の特定のジチオー
ル化合物(A−1)40重量部と、純度55%のジビニ
ルベンゼン60重量部とを混合し、これにターシャリブ
チルパーオキシネオデカノエート1.2重量部を添加し
て充分に混合することにより単量体混合物を調製した。
この単量体混合物におけるB成分に対するA成分の重量
比αは1.19である。この単量体混合物を用いて実施
例1と同様にして重合を行ってレンズを製造した。この
レンズは、透明なものであったが、室温において指の力
により容易に変形する柔軟なものであり、耐熱性が相当
に小さくて使用に耐えないものであった。また、このレ
ンズは、アッベの屈折計による屈折率の測定時に使用さ
れる接触液(1−ブロモナフタレン)に容易に溶解され
てしまい、屈折率を測定することができなかった。以上
のことから、レンズの製造時に用いるジビニルベンゼン
の純度が低い場合には、得られるレンズが耐熱性および
耐溶剤性の点で劣るものとなることが理解される。
【0030】<比較例2>純度98%の特定のジチオー
ル化合物(A−1)78重量部と、純度81%のジビニ
ルベンゼン22重量部とを混合し、これにターシャリブ
チルパーオキシネオデカノエート1.2重量部を添加し
て充分に混合することにより単量体混合物を調製した。
この単量体混合物におけるB成分に対するA成分の重量
比αは4.29である。この単量体混合物を用いて実施
例1と同様にして重合を行っところ、得られた成型物は
ゲル状で完全に固化しておらず、眼鏡レンズとして全く
実用に供することのできないものであった。以上のこと
から、特定のジチオール化合物の割合が過大となり、ジ
ビニルベンゼンの割合が過少になる場合には、重合度の
高い共重合体を得ることができず、実用的なレンズを製
造することができないことが理解される。
【0031】<実施例3>特定のジチオール化合物(A
−1)20重量%と、下記化4で表される特定のジチオ
ール化合物(A−2)80重量%とを混合し、純度97
%のジチオール化合物の混合物を得た。この混合物50
重量部と、純度81%のジビニルベンゼン50重量部と
を混合し、これに重合開始剤であるターシャリブチルパ
ーオキシネオデカノエート1.2重量部を添加して充分
に混合することにより単量体混合物を調製した。この単
量体混合物におけるB成分に対するA成分の重量比αは
1.20である。
【0032】
【化4】
【0033】この単量体混合物を用いて実施例1と同様
にして重合を行い、+2.00ジオプターの無色透明の
レンズを製造した。このレンズは、屈折率が1.62
8、アッベ数が31.6であり、充分に高い屈折率を有
し、しかも充分に低分散のものであった。また、このレ
ンズは、アセトンおよびベンゼンに全く不溶であり、表
面硬度は3H、針入温度は126℃であって、いずれも
優れたものであった。
【0034】<実施例4>特定のジチオール化合物(A
−1)3重量%と、特定のジチオール化合物(A−2)
31重量%と、下記化5で表される特定のジチオール化
合物(A−3)60重量%と、下記化6で表される特定
のジチオール化合物(A−4)6重量%とを混合し、純
度94%のジチオール化合物の混合物を得た。この混合
物40重量部と、純度81%のジビニルベンゼン60重
量部とを混合し、これに重合開始剤であるターシャリブ
チルパーオキシネオデカノエート1.2重量部を添加し
て充分に混合することにより単量体混合物を調製した。
この単量体混合物におけるB成分に対するA成分の重量
比αは0.77である。
【0035】
【化5】
【0036】
【化6】
【0037】この単量体混合物を用いて実施例1と同様
にして重合を行い、−4.50ジオプターの無色透明の
レンズを製造した。このレンズは、屈折率が1.62
7、アッベ数が32.6であり、充分に高い屈折率を有
し、しかも充分に低分散のものであった。また、このレ
ンズは、アセトンおよびベンゼンに全く不溶であり、表
面硬度は3H、針入温度は130℃であって、いずれも
優れたものであった。
【0038】
【発明の効果】以上のように、本発明の眼鏡レンズは、
これを構成する共重合体が、1.61以上の高い屈折率
を有すると共にアッベ数が27以上と充分に低分散であ
り、さらに高い無色透明性を有していて、眼鏡レンズと
して特に好適な光学的特性を有する。しかも、耐溶剤
性、耐熱性、表面硬度などの物理的特性にも優れた、性
能バランスの極めて良好なものである。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記化1で表されるジチオール化合物よ
    りなるA成分と、ジビニルベンゼンよりなるB成分と
    を、B成分に対するA成分の割合が0.25〜3.5と
    なる重量比で含有する単量体混合物を注型重合させるこ
    とによって得られる、屈折率が1.61以上でかつアッ
    ベ数が27以上である共重合体よりなることを特徴とす
    る高屈折率合成樹脂製眼鏡レンズ。 【化1】 (化1中、nは1〜5の整数である。)
JP3353011A 1991-12-18 1991-12-18 高屈折率合成樹脂製眼鏡レンズ Withdrawn JPH05164994A (ja)

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