JPH05163722A - アンカー - Google Patents

アンカー

Info

Publication number
JPH05163722A
JPH05163722A JP35196091A JP35196091A JPH05163722A JP H05163722 A JPH05163722 A JP H05163722A JP 35196091 A JP35196091 A JP 35196091A JP 35196091 A JP35196091 A JP 35196091A JP H05163722 A JPH05163722 A JP H05163722A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
sheath
fixing
free length
clearance
water
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP35196091A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0739654B2 (ja
Inventor
Akiyo Yamada
晃代 山田
Kunimitsu Yamada
邦光 山田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kensetsu Kiso Engineering Co Ltd
Original Assignee
Kensetsu Kiso Engineering Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kensetsu Kiso Engineering Co Ltd filed Critical Kensetsu Kiso Engineering Co Ltd
Priority to JP3351960A priority Critical patent/JPH0739654B2/ja
Publication of JPH05163722A publication Critical patent/JPH05163722A/ja
Publication of JPH0739654B2 publication Critical patent/JPH0739654B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Piles And Underground Anchors (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 アンカー内部に発生したブリージング水を排
除可能とすることにより、引張材が錆付いたり、定着が
不良となったりするのを防止する。 【構成】 定着シース5を所定長さ自由長部シース4に
重ね合わせて被せる。この重ね合せた長さLは150〜
1000mmが好適である。重なり合った定着シース5
と自由長部シース4との間には、硬化材が通り抜け可能
なクリアランス6を形成する。このクリアランス6とな
る間隙Wは1〜5mmが好適である。硬化材12を注入
したとき定着シース5内にブリージング水13が発生す
るが、この水13は硬化材12に巻き込まれて、クリア
ランス6から定着シース5の外へ排除される。硬化材1
2硬化後、地盤から浸み出てきた水がクラックを通って
シースまで至っても、定着シース5と自由長部シース4
との重なりあった部分の硬化材が、それ以上の浸入を妨
げる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は地山に掘削した掘削孔
に配置して定着し、地山に構造物を固定するなどに使用
するアンカーに関するものであり、特に信頼性の高いア
ンカーに関するものである。
【0002】
【従来の技術】地山に掘削した掘削孔に配置して定着
し、構造物を固定するなどに使用するアンカーとして図
4に示すようなアンカーがある。すなわち鋼より線など
の引張材aを、連結した自由長部シースbと定着シース
cの中に通し、自由長部シースbの中には防錆オイルd
を充填するものである。自由長部シースbと定着シース
cの境には止水材eが詰めてある。掘削孔内に硬化材f
を充填するには、定着シースc中間部まで延ばしたグラ
ウト注入パイプgを使って定着シースcの中に送る。定
着シースcの中に硬化材fが充満すると、定着シースc
の掘削孔底部側の開放端から溢れ、シースb・cの外側
を通って掘削孔の中に充満するものである。
【0003】
【この発明が解決する課題】このようなアンカーの課題
は、硬化材fの中に含まれていた水、すなわちブリージ
ング水hが定着シースcの中に溜り、これが抜けること
がないことである。つまりグラウト注入パイプgから出
た硬化材fは定着シースcの中に充満するが、セメント
などが沈澱するのに伴って、ブリージング水hが地表側
に上昇してくる。しかし定着シースbの地表側端は自由
長部シースbに強固に連結されており、また自由長部シ
ースbの中には防錆オイルdが充満しているため、この
ブリージング水hが抜ける処がない。この水hが剥き出
しとなった引張材aを錆付かせ、引張材aの破断という
アンカーとして致命的な欠陥につながることがあった。
また硬化材fと引張材aの付着をこの水hが阻害し、ア
ンカーの定着不良となることがあった。
【0004】この発明は以上のような課題を解決するた
めになされたもので、定着シースの中にブリージング水
が溜らず、引張材の破断も定着不良も生じることがない
信頼性の高いアンカーを提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】この発明にかかるアンカ
ーは、定着シースと自由長部シースとの間にこのブリー
ジング水が抜けるクリアランスを設けるものである。定
着シースは所定長さ自由長部シースに被せるようにす
る。この所定長さとは150〜1000mmの間が好適
である。重なり合った定着シースと自由長部シースとの
間に、硬化材が通り抜けることが可能なクリアランスを
設けるものである。このクリアランスは1〜5mm程度
が好適である。クリアランスと言っても自由長部シース
の全周に設ける必然性はなく、周方向に適宜間隔づつ離
して所々にもうけてもよい。充填した硬化材が定着シー
ス内に充満すると、このクリアランスからブリージング
水を巻き込んだ硬化材が溢れ出し、ブリージング水を定
着シースの中から除去することになる。定着シースとし
ては、ステンレス製の異形シース、合成樹脂製の異形シ
ースが採用できる。
【0006】
【実施例】以下、図に示す一実施例に基づきこの発明を
詳細に説明する。図1において1は引張材であり、鋼よ
り線が採用されている。この引張材1が複数本、インナ
ーグラウト注入パイプ2とアウターグラウト注入パイプ
3とともに束ねられて、連続して配置した自由長部シー
ス4と定着シース5の中に配されている。自由長部シー
ス4は肉厚が3mm以上の合成樹脂製シースであり、実
施例では厚さ5.5mmのポリエチレンシースが使用さ
れている。定着シース5としては合成樹脂製異形シース
やステンレス製のワインデイングシースが使用できる
が、実施例では周面に螺旋状の凹凸が形成されたステン
レス製のスパイラルシースが使用されている。ステンレ
ス製の異形シースは、掘削孔が深い場合に、硬化材の圧
を大きくしなければならないため、この圧力に耐えうる
ように、強度の大きいシースとして使用するのに好適で
あり、合成樹脂製の異形シースは逆に掘削孔11が余り
深くなく、比較的低い圧力に耐えることができ、経済的
な施工を行なうときに好適である。
【0007】定着シース5は自由長部シース4よりも直
径が4〜10mm大きく、自由長部シース4の端部に重
ね合わせて被せてある。定着シース5と自由長部シース
4とが重なり合った長さLは1000mmである。定着
シース5は自由長部シース4よりも直径が若干大きいた
め、両者の間隙Wとして1〜5mm程度のクリアランス
6が形成されることになる。定着シース5の径を大きく
すれば、もっと大きなクリアランス6が形成され、ブリ
ージング水が良好に排除できるが、余り径を大きくする
と、より大径の掘削孔11を掘削する必要が生じ、施工
費が高くなってしまう。したがってクリアランス6が1
〜5mm程度が掘削孔11の径も余り大きくならず、好
適である。このように定着シース5全長の直径を自由長
部シース4のそれより大きくすることによってクリアラ
ンス6を形成することもできるが、重ね合わせる部分の
みの直径を大きくしてクリアランス6を形成することも
できる。また自由長部シース4の全周にクリアランス6
を形成せずとも、定着シース5の端部を周方向に適宜間
隔づつ離れて窪むよう波形に屈曲して、自由長部シース
4との間にクリアランス6を設けてもよい。
【0008】定着シース5と自由長部シース4の重なり
合った長さLは、長ければ長い程、水の浸入を防ぐのに
有効であり、定着シース5を自由長部シース4の全長に
被せるよう地表まで延ばしても良いが、これでは定着シ
ース5のコストが高くなってしまう。したがって重なり
合った長さLとしては、150〜1000mm程度が好
適である。
【0009】定着シース5と自由長部シース4の境には
止水材7が詰められて、両者の内空間が仕切られてい
る。自由長部シース4の中には防錆オイル8が充填され
ている。インナーグラウト注入パイプ2は定着シース5
の掘削孔底部側端近くまで至って定着シース5内にて開
口しており、アウターグラウト注入パイプ3は定着シー
ス5の掘削孔底部側端に詰めた止水材9を貫通して、定
着シース5の外部にて開口している。定着シース5の掘
削孔底部端には、アウターグラウト注入パイプ3先端を
保護するためのキャップ10が取り付けてある。キャッ
プ10には複数個の穴が形成してある。以上のようなア
ンカーが掘削孔11内に配置してある。
【0010】以上のようなアンカーのインナーグラウト
注入パイプ2とアウターグラウト注入パイプ3を使って
セメント系硬化材であるセメントミルク12を注入す
る。アウターグラウト注入パイプ3から出たセメントミ
ルク12はキャップ10の穴から出て、定着シース5と
自由長部シース4の外側を通って地表方向に昇り、掘削
孔11内に充満する。インナーグラウト注入パイプ2か
ら出たセメントミルク12は、上昇して定着シース5内
に充満する。このときセメント分が沈澱してブリージン
グ水13が発生するが、上昇するセメントミルク12が
このブリージング水3を押し上げて、一緒に定着シース
5と自由長部シース4との間に形成されたクリアランス
6から定着シース5の外に押し出される。この水13は
後続のセメントミルク12に運ばれて、掘削孔11の地
表まで押し上げられる。
【0011】セメントミルクの硬化後、地盤から浸み出
てきた水がクラックを伝って定着シース5外周まで至る
ことがあるが、定着シース5と自由長部シース4とは所
定長さL重なり合っている。この重なり合った部分の間
にもセメントミルク12が詰まって硬化しているため、
水が定着シース5内に浸入するのを防ぎ、引張材1まで
この水が至ることはない。
【0012】図2に示すのは他の実施例であり、一本の
グラウト注入パイプ14で定着シース5の内側と外側の
双方に硬化材を充填するものである。この場合も、定着
シース5と自由長部シース4との間にクリアランス6を
設けることによって、定着シース5内のブリージング水
13を同様に排除することが可能である。
【0013】
【発明の効果】この発明は以上のような構成を有し、定
着シースと自由長部シースとの間にクリアランスを設け
たため、定着シース内に発生したブリージング水を良好
に排除することが可能となり、引張材の腐蝕による破断
や硬化材との定着の不良が生じない、信頼性の高いアン
カーとなる。また自由長部シースと定着シースとを所定
長さ重なり合せたため、地盤から浸み出て硬化材のクラ
ックを伝ってきた水も、この重なり合った部分に詰まっ
た硬化材によって定着シース内への浸入を阻まれ、引張
材まで至る心配がない。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明にかかるアンカーの一実施例の断面図
である。
【図2】この発明にかかるアンカーの他の実施例の断面
図である。
【図3】アンカーの全体図である。
【図4】従来のアンカーの断面図である。
【符号の説明】
1 引張材 2 インナーグラウト注入パイプ 3 アウターグラウト注入パイプ 4 自由長部シース 5 定着シース 6 クリアランス 7 止水材 8 防錆オイル 9 止水材 10 キャップ 11 掘削孔 12 セメントミルク 13 ブリージング水 14 グラウト注入パイプ

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 引張材の定着長部を定着シースの中に通
    し、引張材の自由長部を自由長部シースの中に通し、こ
    の自由長部シースの中には防錆オイルを充填したアンカ
    ーにおいて、定着シースを所定長さ自由長部シースに重
    ねて被せるとともに、重ね合った定着シースと自由長部
    シースの間に、硬化材が通り抜けることが可能なクリア
    ランスを形成したことを特徴とするアンカー。
  2. 【請求項2】 定着シースと自由長部シースは150〜
    1000mm重ね合せたことを特徴とする請求項1記載
    のアンカー。
  3. 【請求項3】 定着シースと自由長部シースとの間のク
    リアランスは1〜5mmであることを特徴とする請求項
    1記載のアンカー。
  4. 【請求項4】 定着シースとしてステンレス製異形シー
    スを採用したことを特徴とする請求項1記載のアンカ
    ー。
  5. 【請求項5】 定着シースとして合成樹脂製異形シース
    を採用したことを特徴とする請求項1記載のアンカー。
JP3351960A 1991-12-14 1991-12-14 アンカー Expired - Fee Related JPH0739654B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3351960A JPH0739654B2 (ja) 1991-12-14 1991-12-14 アンカー

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP3351960A JPH0739654B2 (ja) 1991-12-14 1991-12-14 アンカー

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH05163722A true JPH05163722A (ja) 1993-06-29
JPH0739654B2 JPH0739654B2 (ja) 1995-05-01

Family

ID=18420809

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP3351960A Expired - Fee Related JPH0739654B2 (ja) 1991-12-14 1991-12-14 アンカー

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0739654B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010174553A (ja) * 2009-01-30 2010-08-12 Sumitomo Denko Steel Wire Kk 防食pc鋼より線を用いたアンカー構造、防食pc鋼より線組付体、およびアンカー構造の構築方法

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0452318A (ja) * 1990-06-21 1992-02-20 Shimizu Corp 永久地盤アンカーの防食処理構造

Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0452318A (ja) * 1990-06-21 1992-02-20 Shimizu Corp 永久地盤アンカーの防食処理構造

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010174553A (ja) * 2009-01-30 2010-08-12 Sumitomo Denko Steel Wire Kk 防食pc鋼より線を用いたアンカー構造、防食pc鋼より線組付体、およびアンカー構造の構築方法

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0739654B2 (ja) 1995-05-01

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4348844A (en) Electrically isolated reinforcing tendon assembly and method
KR100294346B1 (ko) 제거가능한 토목용 앵커
US5472296A (en) Corrosion protected support element for a soil anchor or a rock anchor, a pressure pile or the like
US6883280B2 (en) Integrated post-tension anchor
US3641772A (en) Rock anchor
JP5266584B2 (ja) 防食pc鋼より線組付体、およびアンカー構造の構築方法
JPH05163722A (ja) アンカー
JP2562111B2 (ja) アースアンカーの頭部定着構造
JPH0324665Y2 (ja)
JP3543393B2 (ja) アンカー定着長部分の止水方法
JP4127837B2 (ja) グラウンドアンカー工法およびグラウンドアンカー構造
JP2004131956A (ja) Pc鋼線定着具のグラウトキャップ
JPS6043478B2 (ja) ケ−ブルの防食処理方法
JP3513905B2 (ja) 永久アンカー工法
JP3751412B2 (ja) 永久アンカー
JP5266585B2 (ja) アンカー構造、アンカーケーブル組付体、およびアンカー構造の構築方法
JP2584895Y2 (ja) アンボンドpc鋼より線の切断端構造
GB2109437A (en) A structural member having a stressing element and a reinforcing element
JPH0696847B2 (ja) アンカー
JPS62112814A (ja) アンカ−の定着方法
KR200183408Y1 (ko) 앵커
JPS6282117A (ja) アンカ−
JP3561824B2 (ja) グラウンドアンカー及びその施工方法
JPH04161515A (ja) アンカーの施工法
JPH0322348Y2 (ja)

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees