JPH05162659A - 自動車の車体前部構造 - Google Patents
自動車の車体前部構造Info
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- JPH05162659A JPH05162659A JP33319291A JP33319291A JPH05162659A JP H05162659 A JPH05162659 A JP H05162659A JP 33319291 A JP33319291 A JP 33319291A JP 33319291 A JP33319291 A JP 33319291A JP H05162659 A JPH05162659 A JP H05162659A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 エンジンルームを狭くすることなく、フロン
トサイドメンバの前端部に作用する断面中心線方向の入
力によって発生するフロントサイドメンバの凹部周辺の
曲げモーメントを低減することができる自動車の車体前
部構造を得る。 【構成】 フロントサイドメンバ12の車体前後方向中
間部12Cの車幅方向外側部に車幅方向内側へ向けて凹
部24が形成されている。また、フロントフェンダエプ
ロン30が、ホイールハウス部30Aの前方で、フロン
トサイドメンバ12の前部12Bと車体前後方向中間部
12Cの前部との車幅方向外側部に延設されており、フ
ロントサイドメンバ12の凹部24近傍から車体前方外
側へ向かって延びる縦壁部36が設けられている。
トサイドメンバの前端部に作用する断面中心線方向の入
力によって発生するフロントサイドメンバの凹部周辺の
曲げモーメントを低減することができる自動車の車体前
部構造を得る。 【構成】 フロントサイドメンバ12の車体前後方向中
間部12Cの車幅方向外側部に車幅方向内側へ向けて凹
部24が形成されている。また、フロントフェンダエプ
ロン30が、ホイールハウス部30Aの前方で、フロン
トサイドメンバ12の前部12Bと車体前後方向中間部
12Cの前部との車幅方向外側部に延設されており、フ
ロントサイドメンバ12の凹部24近傍から車体前方外
側へ向かって延びる縦壁部36が設けられている。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動車の車体前部構造
に係り、特に、フロントサイドメンバの構造に関する。
に係り、特に、フロントサイドメンバの構造に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、自動車の車体前部構造として
は、車体前部の車幅方向両端下部近傍に、車体前後方向
へ沿ってフロントサイドメンバを配設したものが知られ
ている。このフロントサイドメンバには、前輪の最大操
舵位置における前輪との干渉を回避するために、その車
幅方向外側部に車幅方向内側へ向けて凹部が形成さたも
のがあり、この凹部を設けたフロントサイドメンバにお
いては、凹部での断面中心線がフロントサイドメンバ前
端での入力の作用線(断面中心線)に対して、車幅方向
内側にオフセットしている。このため、フロントサイド
メンバの前端部にフロントサイドメンバの断面中心線に
沿って作用する入力によって、フロントサイドメンバの
車体前後方向中間部には、車幅方向外側への曲げモーメ
ントが作用し易く、凹部周辺が変形する恐れがある。
は、車体前部の車幅方向両端下部近傍に、車体前後方向
へ沿ってフロントサイドメンバを配設したものが知られ
ている。このフロントサイドメンバには、前輪の最大操
舵位置における前輪との干渉を回避するために、その車
幅方向外側部に車幅方向内側へ向けて凹部が形成さたも
のがあり、この凹部を設けたフロントサイドメンバにお
いては、凹部での断面中心線がフロントサイドメンバ前
端での入力の作用線(断面中心線)に対して、車幅方向
内側にオフセットしている。このため、フロントサイド
メンバの前端部にフロントサイドメンバの断面中心線に
沿って作用する入力によって、フロントサイドメンバの
車体前後方向中間部には、車幅方向外側への曲げモーメ
ントが作用し易く、凹部周辺が変形する恐れがある。
【0003】これを改善した自動車の車体前部構造の一
例が特開平2−246877号公報に示されている。図
6に示される如く、この自動車の車体前部構造では、エ
ンジンルーム70の側壁を形成するホイールエプロン7
2の上縁に閉断面構造のホイールエプロンリインフォー
スメント74が形成されている。このホイールエプロン
リインフォースメント74は、サスペンションを支持し
ているサスペンションタワー76の前方でフロントサイ
ドメンバ78に向けて折曲され、フロントサイドメンバ
78の車体前後方向中央の車幅方向外側部に、車幅方向
内側へ向けて形成された前輪との干渉を回避するための
凹部80の周辺に連結されており、これによって、フロ
ントサイドメンバ78の凹部80の周辺を補強してい
る。
例が特開平2−246877号公報に示されている。図
6に示される如く、この自動車の車体前部構造では、エ
ンジンルーム70の側壁を形成するホイールエプロン7
2の上縁に閉断面構造のホイールエプロンリインフォー
スメント74が形成されている。このホイールエプロン
リインフォースメント74は、サスペンションを支持し
ているサスペンションタワー76の前方でフロントサイ
ドメンバ78に向けて折曲され、フロントサイドメンバ
78の車体前後方向中央の車幅方向外側部に、車幅方向
内側へ向けて形成された前輪との干渉を回避するための
凹部80の周辺に連結されており、これによって、フロ
ントサイドメンバ78の凹部80の周辺を補強してい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この自
動車の車体前部構造においては、フロントサイドメンバ
78の凹部80の周辺を補強するためにホイールエプロ
ンリインフォースメント74がエンジンルーム内側に沿
って延設されているため、エンジンルームが狭くなる。
動車の車体前部構造においては、フロントサイドメンバ
78の凹部80の周辺を補強するためにホイールエプロ
ンリインフォースメント74がエンジンルーム内側に沿
って延設されているため、エンジンルームが狭くなる。
【0005】本発明は上記事実を考慮し、エンジンルー
ムを狭くすることなく、フロントサイドメンバの前端部
に作用する断面中心線方向の入力によって発生する、フ
ロントサイドメンバの凹部周辺の曲げモーメントを低減
することができる自動車の車体前部構造を得ることが目
的である。
ムを狭くすることなく、フロントサイドメンバの前端部
に作用する断面中心線方向の入力によって発生する、フ
ロントサイドメンバの凹部周辺の曲げモーメントを低減
することができる自動車の車体前部構造を得ることが目
的である。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1記載の
自動車の車体前部構造は、車体前部の車幅方向両端下部
近傍に車体前後方向へ沿って配置されたフロントサイド
メンバの車体前後方向中間部の車幅方向外側部に車幅方
向内側へ向けて凹部が形成された自動車の車体前部構造
であって、前記フロントサイドメンバの前記凹部近傍か
ら車体前方外側へ向かって延びる分岐部材を設けたこと
を特徴としている。
自動車の車体前部構造は、車体前部の車幅方向両端下部
近傍に車体前後方向へ沿って配置されたフロントサイド
メンバの車体前後方向中間部の車幅方向外側部に車幅方
向内側へ向けて凹部が形成された自動車の車体前部構造
であって、前記フロントサイドメンバの前記凹部近傍か
ら車体前方外側へ向かって延びる分岐部材を設けたこと
を特徴としている。
【0007】また、本発明の請求項2記載の自動車の車
体前部構造は、請求項1記載の自動車の車体前部構造に
おいて、分岐部材がフロントフェンダエプロンの下部に
形成された縦壁部であることを特徴としている。
体前部構造は、請求項1記載の自動車の車体前部構造に
おいて、分岐部材がフロントフェンダエプロンの下部に
形成された縦壁部であることを特徴としている。
【0008】
【作用】本発明の請求項1記載の自動車の車体前部構造
では、フロントサイドメンバの車体前後方向中間部の車
幅方向外側部に車幅方向内側へ向けて凹部が形成されて
おり、この部位の断面中心線が、フロントサイドメンバ
の前部の断面中心線に対して車幅方向内側へオフセット
している。このため、フロントサイドメンバの前端部か
ら作用する入力の作用線が、フロントサイドメンバの凹
部周辺の断面中心線に対して車幅方向外側へオフセット
し、フロントサイドメンバの凹部周辺に車幅方向外側方
向の曲げモーメントが作用する。
では、フロントサイドメンバの車体前後方向中間部の車
幅方向外側部に車幅方向内側へ向けて凹部が形成されて
おり、この部位の断面中心線が、フロントサイドメンバ
の前部の断面中心線に対して車幅方向内側へオフセット
している。このため、フロントサイドメンバの前端部か
ら作用する入力の作用線が、フロントサイドメンバの凹
部周辺の断面中心線に対して車幅方向外側へオフセット
し、フロントサイドメンバの凹部周辺に車幅方向外側方
向の曲げモーメントが作用する。
【0009】一方、本発明の自動車の車体前部構造で
は、フロントサイドメンバの凹部近傍から車体前方外側
へ向かって延びる分岐部材が設けられており、この分岐
部材の前端部に作用する入力は、フロントサイドメンバ
の凹部周辺に、断面中心線に対して前方外側方向から作
用する。このため、この入力の車幅方向内側成分によっ
て、フロントサイドメンバの凹部周辺に車幅方向内側方
向の曲げモーメントが作用し、この曲げモーメントによ
って前記車幅方向外側方向の曲げモーメントが相殺され
る。
は、フロントサイドメンバの凹部近傍から車体前方外側
へ向かって延びる分岐部材が設けられており、この分岐
部材の前端部に作用する入力は、フロントサイドメンバ
の凹部周辺に、断面中心線に対して前方外側方向から作
用する。このため、この入力の車幅方向内側成分によっ
て、フロントサイドメンバの凹部周辺に車幅方向内側方
向の曲げモーメントが作用し、この曲げモーメントによ
って前記車幅方向外側方向の曲げモーメントが相殺され
る。
【0010】従って、フロントサイドメンバの前端部に
作用する断面中心線方向の入力によって発生する、フロ
ントサイドメンバの凹部周辺の曲げモーメントを低減す
ることができる。このため、フロントサイドメンバの座
屈変形が安定し、エネルギー吸収効率が向上する。ま
た、従来構造のようにホイールエプロンリインフォース
メントがエンジンルーム内側に沿って延設されないた
め、エンジンルームが狭くなることもない。
作用する断面中心線方向の入力によって発生する、フロ
ントサイドメンバの凹部周辺の曲げモーメントを低減す
ることができる。このため、フロントサイドメンバの座
屈変形が安定し、エネルギー吸収効率が向上する。ま
た、従来構造のようにホイールエプロンリインフォース
メントがエンジンルーム内側に沿って延設されないた
め、エンジンルームが狭くなることもない。
【0011】また、本発明の請求項2記載の自動車の車
体前部構造では、分岐部材をフロントフェンダエプロン
の下部に形成された縦壁部で構成するため、分岐部材を
特別に設ける必要がなく、大幅な重量増加を招くことも
ない。
体前部構造では、分岐部材をフロントフェンダエプロン
の下部に形成された縦壁部で構成するため、分岐部材を
特別に設ける必要がなく、大幅な重量増加を招くことも
ない。
【0012】
【実施例】本発明の自動車の車体前部構造の一実施例に
ついて図1〜図4に従って説明する。なお、図中矢印F
Rは車体前方方向を、矢印UPは車体上方方向を、矢印
INは車幅内側方向を示す。
ついて図1〜図4に従って説明する。なお、図中矢印F
Rは車体前方方向を、矢印UPは車体上方方向を、矢印
INは車幅内側方向を示す。
【0013】図2に示される如く、自リ動車の車体10
の前部10Aにはエンジンルームが形成されており、こ
のエンジンルームの車幅方向外側下部には、車体前後方
向へ延びるフロントサイドメンバ12が配設されてい
る。
の前部10Aにはエンジンルームが形成されており、こ
のエンジンルームの車幅方向外側下部には、車体前後方
向へ延びるフロントサイドメンバ12が配設されてい
る。
【0014】このフロントサイドメンバ12は、フロン
トサイドメンバ12の車幅方向外側部を構成するフロン
トサイドメンバアウタ14と、フロントサイドメンバ1
2の車幅方向内側部を構成するフロントサイドメンバイ
ンナ16とで構成されている。フロントサイドメンバイ
ンナ16の前部16Aの断面形状は、開口部を車幅方向
外側へ向けたコ字状とされており、上面部16Bは下面
部16Cに対して若干車幅方向外側へ延設されている。
また、フロントサイドメンバインナ16の下面部16C
の車幅方向外側端部は、車体上下方向下側へ屈曲されフ
ランジ16Dとされている。
トサイドメンバ12の車幅方向外側部を構成するフロン
トサイドメンバアウタ14と、フロントサイドメンバ1
2の車幅方向内側部を構成するフロントサイドメンバイ
ンナ16とで構成されている。フロントサイドメンバイ
ンナ16の前部16Aの断面形状は、開口部を車幅方向
外側へ向けたコ字状とされており、上面部16Bは下面
部16Cに対して若干車幅方向外側へ延設されている。
また、フロントサイドメンバインナ16の下面部16C
の車幅方向外側端部は、車体上下方向下側へ屈曲されフ
ランジ16Dとされている。
【0015】フロントサイドメンバアウタ14は板状と
されており、フロントサイドメンバアウタ14の前部1
4Aでは、上端縁部が車幅方向外側へ屈曲されフランジ
14Bとされており、このフランジ14Bはフロントサ
イドメンバインナ16の上面部16Bの車幅方向外側端
部の車体上下方向下側に溶着されている。また、フロン
トサイドメンバアウタ14の下端縁部14Cは、フロン
トサイドメンバインナ16のフランジ16Dの車幅方向
外側に溶着されている。
されており、フロントサイドメンバアウタ14の前部1
4Aでは、上端縁部が車幅方向外側へ屈曲されフランジ
14Bとされており、このフランジ14Bはフロントサ
イドメンバインナ16の上面部16Bの車幅方向外側端
部の車体上下方向下側に溶着されている。また、フロン
トサイドメンバアウタ14の下端縁部14Cは、フロン
トサイドメンバインナ16のフランジ16Dの車幅方向
外側に溶着されている。
【0016】図3に示される如く、フロントサイドメン
バインナ16の前部16Aに続く車体前後方向中間部1
6Eの断面形状は、開口部を車幅方向外側へ向けた断面
コ字状とされており、上面部16Bの車幅方向外側端部
は車体上下方向上側へ屈曲されフランジ16Gとされて
いる。また、フロントサイドメンバインナ16の下面部
16Cの車幅方向外側端部は、前部16Aと同様に車体
上下方向下側へ屈曲されフランジ16Dとされている。
バインナ16の前部16Aに続く車体前後方向中間部1
6Eの断面形状は、開口部を車幅方向外側へ向けた断面
コ字状とされており、上面部16Bの車幅方向外側端部
は車体上下方向上側へ屈曲されフランジ16Gとされて
いる。また、フロントサイドメンバインナ16の下面部
16Cの車幅方向外側端部は、前部16Aと同様に車体
上下方向下側へ屈曲されフランジ16Dとされている。
【0017】また、フロントサイドメンバアウタ14の
前部14Aに続く車体前後方向中間部14Dでは、上端
縁部14Eがフロントサイドメンバインナ16のフラン
ジ16Gの車幅方向外側に溶着されている。また、フロ
ントサイドメンバアウタ14の下端縁部14Fが、フロ
ントサイドメンバインナ16のフランジ16Dの車幅方
向外側に溶着されている。従って、フロントサイドメン
バ12は車体前後方向へ延びる閉断面構造となってい
る。
前部14Aに続く車体前後方向中間部14Dでは、上端
縁部14Eがフロントサイドメンバインナ16のフラン
ジ16Gの車幅方向外側に溶着されている。また、フロ
ントサイドメンバアウタ14の下端縁部14Fが、フロ
ントサイドメンバインナ16のフランジ16Dの車幅方
向外側に溶着されている。従って、フロントサイドメン
バ12は車体前後方向へ延びる閉断面構造となってい
る。
【0018】図1に示される如く、フロントサイドメン
バ12の後部12Aは車幅方向外側下方へ向けて膨出さ
れており、図示を省略したフロントピラーの下部に結合
されるとともに、車幅方向内側へも膨出されダッシュネ
ル21に結合されている。
バ12の後部12Aは車幅方向外側下方へ向けて膨出さ
れており、図示を省略したフロントピラーの下部に結合
されるとともに、車幅方向内側へも膨出されダッシュネ
ル21に結合されている。
【0019】フロントサイドメンバ12の後部12Aと
前部12Bとの間の車体前後方向中間部12Cには、前
輪22の最大操舵位置(図1の想像線の位置)における
前輪22との干渉を回避するために、車幅方向外側部に
車幅方向内側、即ちエンジン23側へ向けて凹部24が
形成されている。
前部12Bとの間の車体前後方向中間部12Cには、前
輪22の最大操舵位置(図1の想像線の位置)における
前輪22との干渉を回避するために、車幅方向外側部に
車幅方向内側、即ちエンジン23側へ向けて凹部24が
形成されている。
【0020】即ち、図2及び図3に示される如く、フロ
ントサイドメンバ12の車体前後方向中間部12Cにお
いては、フロントサイドメンバインナ16の上面部16
Bと下面部16Cとに車幅方向内側へ向けて凹部が形成
されており、この部位に対向するフロントサイドメンバ
アウタ14の車体前後方向中間部14Dが、車幅方向内
側に向けて湾曲している。
ントサイドメンバ12の車体前後方向中間部12Cにお
いては、フロントサイドメンバインナ16の上面部16
Bと下面部16Cとに車幅方向内側へ向けて凹部が形成
されており、この部位に対向するフロントサイドメンバ
アウタ14の車体前後方向中間部14Dが、車幅方向内
側に向けて湾曲している。
【0021】このため、図1に示される如く、フロント
サイドメンバ12の車体前後方向中間部12Cの断面中
心線S1は、前部12Bの断面中心線S2より、車幅方
向内側へオフセットしている。
サイドメンバ12の車体前後方向中間部12Cの断面中
心線S1は、前部12Bの断面中心線S2より、車幅方
向内側へオフセットしている。
【0022】図2及び図3に示される如く、フロントサ
イドメンバ12の車幅方向外側部にはフロントフェンダ
エプロン30が配設されている。このフロントフェンダ
エプロン30の上端縁部には、車体前後方向へ延びるエ
プロンアッパメンバ32が設けられており、ホイールハ
ウス部30Aの下端内側部30Bには、フロントサイド
メンバアウタ14の上端縁部14Eが結合されている。
イドメンバ12の車幅方向外側部にはフロントフェンダ
エプロン30が配設されている。このフロントフェンダ
エプロン30の上端縁部には、車体前後方向へ延びるエ
プロンアッパメンバ32が設けられており、ホイールハ
ウス部30Aの下端内側部30Bには、フロントサイド
メンバアウタ14の上端縁部14Eが結合されている。
【0023】また、フロントフェンダエプロン30は、
ホイールハウス部30Aの前方で、フロントサイドメン
バ12の前部12Bと車体前後方向中間部12Cの前部
との車幅方向外側部に延設され、延設部34とされてい
る。この延設部34は後方が除々に車幅方向内側へ膨出
し平面視において略三角形状とされており、ホイールハ
ウス部30Aの前部になだらかに連結されている。ま
た、延設部34の車幅方向内側部は、車体上下方向下側
へ屈曲され縦壁部36とされている。この縦壁部36
は、フロントサイドメンバ12の前部12B及び車体前
後方向中間部12Cの前部と対向するとともに、フロン
トサイドメンバ12の凹部24の前部24Aから車体前
方外側へ向かって延びており、分岐部材を構成してい
る。また、縦壁部36の後端部近傍36Aは、フロント
サイドメンバアウタ14の車体前後方向中間部14Dの
車幅方向外側に溶着されており、縦壁部36の下端部は
車幅方向外側へ屈曲されフランジ36Bとされている。
ホイールハウス部30Aの前方で、フロントサイドメン
バ12の前部12Bと車体前後方向中間部12Cの前部
との車幅方向外側部に延設され、延設部34とされてい
る。この延設部34は後方が除々に車幅方向内側へ膨出
し平面視において略三角形状とされており、ホイールハ
ウス部30Aの前部になだらかに連結されている。ま
た、延設部34の車幅方向内側部は、車体上下方向下側
へ屈曲され縦壁部36とされている。この縦壁部36
は、フロントサイドメンバ12の前部12B及び車体前
後方向中間部12Cの前部と対向するとともに、フロン
トサイドメンバ12の凹部24の前部24Aから車体前
方外側へ向かって延びており、分岐部材を構成してい
る。また、縦壁部36の後端部近傍36Aは、フロント
サイドメンバアウタ14の車体前後方向中間部14Dの
車幅方向外側に溶着されており、縦壁部36の下端部は
車幅方向外側へ屈曲されフランジ36Bとされている。
【0024】次に本実施例の作用を説明する。本実施例
の自動車の車体前部構造においては、フロントサイドメ
ンバ12の車体前後方向中間部12Cの車幅方向外側部
に車幅方向内側へ向けて凹部24が形成されており、こ
の部位の断面中心線S1が、フロントサイドメンバ12
の前部12Bの断面中心線S2に対して車幅方向内側へ
オフセット(オフセット量W)している。
の自動車の車体前部構造においては、フロントサイドメ
ンバ12の車体前後方向中間部12Cの車幅方向外側部
に車幅方向内側へ向けて凹部24が形成されており、こ
の部位の断面中心線S1が、フロントサイドメンバ12
の前部12Bの断面中心線S2に対して車幅方向内側へ
オフセット(オフセット量W)している。
【0025】このため、図4に示される如く、フロント
サイドメンバ12の前端部から作用する入力Fの作用線
(断面中心線S2)が、フロントサイドメンバ12の凹
部24周辺の断面中心線S1に対して車幅方向外側(図
4の左側)へオフセット(オフセット量W)し、フロン
トサイドメンバ12の凹部24周辺に、車幅方向外側方
向の曲げモーメントM1が作用する。
サイドメンバ12の前端部から作用する入力Fの作用線
(断面中心線S2)が、フロントサイドメンバ12の凹
部24周辺の断面中心線S1に対して車幅方向外側(図
4の左側)へオフセット(オフセット量W)し、フロン
トサイドメンバ12の凹部24周辺に、車幅方向外側方
向の曲げモーメントM1が作用する。
【0026】なお、図5に示される如く、曲げモーメン
トM1の分布はフロントサイドメンバ12の凹部24の
前部で増加し、その後方では略一定となる。
トM1の分布はフロントサイドメンバ12の凹部24の
前部で増加し、その後方では略一定となる。
【0027】一方、本実施例の自動車の車体前部構造で
は、フロントフェンダエプロン30が、ホイールハウス
部30Aの前方で、フロントサイドメンバ12の前部1
2Bと車体前後方向中間部12Cの前部との車幅方向外
側部に延設され、フロントサイドメンバ12の凹部24
近傍から車体前方外側へ向かって延びる縦壁部36が設
けられており、この縦壁部36の前端部に作用する入力
Eは、フロントサイドメンバ12の凹部24周辺に、断
面中心線S1に対して車体前方外側方向から作用する。
このため、この入力Eの車幅方向内側成分E1によっ
て、フロントサイドメンバ12の凹部24周辺に車幅方
向内側方向の曲げモーメントM2が作用する。
は、フロントフェンダエプロン30が、ホイールハウス
部30Aの前方で、フロントサイドメンバ12の前部1
2Bと車体前後方向中間部12Cの前部との車幅方向外
側部に延設され、フロントサイドメンバ12の凹部24
近傍から車体前方外側へ向かって延びる縦壁部36が設
けられており、この縦壁部36の前端部に作用する入力
Eは、フロントサイドメンバ12の凹部24周辺に、断
面中心線S1に対して車体前方外側方向から作用する。
このため、この入力Eの車幅方向内側成分E1によっ
て、フロントサイドメンバ12の凹部24周辺に車幅方
向内側方向の曲げモーメントM2が作用する。
【0028】なお、図5に示される如く、曲げモーメン
トM2の分布はフロントサイドメンバ12の凹部24の
前部から後方へ向けて徐々に増加する。
トM2の分布はフロントサイドメンバ12の凹部24の
前部から後方へ向けて徐々に増加する。
【0029】従って、曲げモーメントM2によって車幅
方向外側方向の曲げモーメントM1が相殺され、図5に
示される如く、フロントサイドメンバ12の凹部24の
曲げモーメントの分布値M1+M2は極めて小さいもの
となる。
方向外側方向の曲げモーメントM1が相殺され、図5に
示される如く、フロントサイドメンバ12の凹部24の
曲げモーメントの分布値M1+M2は極めて小さいもの
となる。
【0030】このように、本実施例では、フロントサイ
ドメンバ12の前部12Bに作用する断面中心線S2方
向の入力によって発生する、フロントサイドメンバ12
の凹部24周辺の曲げモーメントM1を低減することが
できる。このため、フロントサイドメンバ12の座屈変
形が安定し、エネルギー吸収効率が向上する。また、従
来構造のようにホイールエプロンリインフォースメント
がエンジンルーム内側に沿って延設されないため、エン
ジンルームが狭くなることもない。
ドメンバ12の前部12Bに作用する断面中心線S2方
向の入力によって発生する、フロントサイドメンバ12
の凹部24周辺の曲げモーメントM1を低減することが
できる。このため、フロントサイドメンバ12の座屈変
形が安定し、エネルギー吸収効率が向上する。また、従
来構造のようにホイールエプロンリインフォースメント
がエンジンルーム内側に沿って延設されないため、エン
ジンルームが狭くなることもない。
【0031】更に、本実施例では、分岐部材をフロント
フェンダエプロン30の下部に形成された縦壁部36で
構成したため、分岐部材を特別に設ける必要がなく、大
幅な重量増加を招くこともない。
フェンダエプロン30の下部に形成された縦壁部36で
構成したため、分岐部材を特別に設ける必要がなく、大
幅な重量増加を招くこともない。
【0032】なお、本実施例では、フロントフェンダエ
プロン30の下部の縦壁部36を分岐部材としたが、こ
れに代えて、フロントフェンダエプロン30と別部材と
された、分岐部材を用いても良い。
プロン30の下部の縦壁部36を分岐部材としたが、こ
れに代えて、フロントフェンダエプロン30と別部材と
された、分岐部材を用いても良い。
【0033】
【発明の効果】本発明は、フロントサイドメンバの車幅
方向外側部に設けられた凹部近傍から車体前方外側へ向
かって延びる分岐部材を設けた構成としたので、エンジ
ンルームを狭くすることなく、フロントサイドメンバの
前端部に作用する断面中心線方向の入力によって発生す
る、フロントサイドメンバの凹部周辺の曲げモーメント
を低減することができるという優れた効果を有する。
方向外側部に設けられた凹部近傍から車体前方外側へ向
かって延びる分岐部材を設けた構成としたので、エンジ
ンルームを狭くすることなく、フロントサイドメンバの
前端部に作用する断面中心線方向の入力によって発生す
る、フロントサイドメンバの凹部周辺の曲げモーメント
を低減することができるという優れた効果を有する。
【図1】本発明の一実施例の自動車の車体前部構造を示
す平面図である。
す平面図である。
【図2】本発明の一実施例の自動車の車体前部構造を示
す車体前方内側から見た斜視図である。
す車体前方内側から見た斜視図である。
【図3】本発明の一実施例の自動車の車体前部構造を示
す車体後方内側から見た斜視図である。
す車体後方内側から見た斜視図である。
【図4】本発明の一実施例の自動車の車体前部構造の作
用説明図である。
用説明図である。
【図5】本発明の一実施例の自動車の車体前部構造のフ
ロントサイドメンバの曲げモーメントの分布を示す説明
図である。
ロントサイドメンバの曲げモーメントの分布を示す説明
図である。
【図6】従来例の自動車の車体前部構造を示す車体前方
内側から見た斜視図である。
内側から見た斜視図である。
10 車体 10A 前部 12 フロントサイドメンバ 12B 前部 12C 車体前後方向中間部 14 フロントサイドメンバアウタ 16 フロントサイドメンバインナ 24 凹部 30 フロントフェンダエプロン 36 縦壁部(分岐部材) S1 断面中心線 S2 断面中心線
Claims (2)
- 【請求項1】 車体前部の車幅方向両端下部近傍に車体
前後方向へ沿って配置されたフロントサイドメンバの車
体前後方向中間部の車幅方向外側部に車幅方向内側へ向
けて凹部が形成された自動車の車体前部構造であって、
前記フロントサイドメンバの前記凹部近傍から車体前方
外側へ向かって延びる分岐部材を設けたことを特徴とす
る自動車の車体前部構造。 - 【請求項2】 前記分岐部材がフロントフェンダエプロ
ンの下部に形成された縦壁部であることを特徴とする請
求項1記載の自動車の車体前部構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP33319291A JP2890937B2 (ja) | 1991-12-17 | 1991-12-17 | 自動車の車体前部構造 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP33319291A JP2890937B2 (ja) | 1991-12-17 | 1991-12-17 | 自動車の車体前部構造 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05162659A true JPH05162659A (ja) | 1993-06-29 |
JP2890937B2 JP2890937B2 (ja) | 1999-05-17 |
Family
ID=18263341
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP33319291A Expired - Fee Related JP2890937B2 (ja) | 1991-12-17 | 1991-12-17 | 自動車の車体前部構造 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2890937B2 (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006213187A (ja) * | 2005-02-03 | 2006-08-17 | Honda Motor Co Ltd | 車体前部構造 |
JP2006213202A (ja) * | 2005-02-04 | 2006-08-17 | Honda Motor Co Ltd | 車体前部構造 |
JP2008087675A (ja) * | 2006-10-03 | 2008-04-17 | Daihatsu Motor Co Ltd | 自動車の車体前部構造 |
-
1991
- 1991-12-17 JP JP33319291A patent/JP2890937B2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006213187A (ja) * | 2005-02-03 | 2006-08-17 | Honda Motor Co Ltd | 車体前部構造 |
JP2006213202A (ja) * | 2005-02-04 | 2006-08-17 | Honda Motor Co Ltd | 車体前部構造 |
JP4494997B2 (ja) * | 2005-02-04 | 2010-06-30 | 本田技研工業株式会社 | 車体前部構造 |
JP2008087675A (ja) * | 2006-10-03 | 2008-04-17 | Daihatsu Motor Co Ltd | 自動車の車体前部構造 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2890937B2 (ja) | 1999-05-17 |
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