JPH05160542A - フレキシブルプリント基板の製造方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【構成】 本願のフレキシブルプリント基板の製造方法
は、金属箔張りフレキシブル回路用基板１に複数のフレ
キシブル回路３，３，…を整列形成し該フレキシブル回
路３に保護膜を形成し、フレキシブル回路列の一方の端
部側の周辺部に窓明け加工を行い、この基板を台紙に載
置し、フレキシブル回路の端部を台紙に固定し、フレキ
シブル回路の周辺部分の基板を除去する。また、前記端
部及び周辺部の窓明け部分の台紙それぞれに重なる様に
粘着テープを貼着してもよく、隣接する端部間に位置す
る粘着テープに切断用の刃形を形成してもよい。 【効果】 フレキシブル回路を台紙に固定したまま外観
検査、パターン枚数チェック、梱包作業等を行うことが
でき、検査時や搬送時にこれらのフレキシブル回路が折
れ曲がったり脱落したり等の不具合を防止することがで
き、製品の取扱い性を向上させることができ、作業上の
工数を低減することができる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、フレキシブルプリント
基板の製造方法に係り、特に小型のフレキシブル回路を
有するフレキシブルプリント基板の製造方法に関するも
のである。

【０００２】

【従来の技術】従来、この種のフレキシブルプリント基
板としては、フレキシブル回路が形成された銅箔張りフ
レキシブル回路用基板の片面に、粘着層と剥離紙からな
る両面テープを貼着したものが知られている。このフレ
キシブルプリント基板は、銅箔張りフレキシブル回路用
基板の表面に複数のフレキシブル回路を整列形成し、次
いで、これらのフレキシブル回路の一端部に重なる様に
両面テープを基板の裏面から貼着し、次いで、この基板
のフレキシブル回路の部分を両面テープ毎打ち抜くこと
により製造される。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】ところで、従来のフレ
キシブルプリント基板は、銅箔張りフレキシブル回路用
基板のフレキシブル回路の部分を両面テープ毎打ち抜く
時に、各フレキシブルプリント基板のパターンをバラバ
ラに打ち抜く為に、その後の工程である外観検査、パタ
ーン枚数チェック、梱包作業等においては、細かいパタ
ーンをバラバラな状態で取り扱わなければならず、非常
に工数の掛かる作業となるという欠点があった。また、
これらの作業中には、パターンが折れ曲がったり等の不
具合が発生し易く、製品歩留まりが低下するという問題
もあった。

【０００４】また、これらのパターンは個々の状態では
取扱いが面倒であるから、工場等から出荷する場合に
は、通常、微粘着性の接着剤や両面テープを用いてこれ
らのパターンを台紙上に貼着する方法が採られている。
この場合、両面テープは台紙に当たる面よりフレキシブ
ルプリントパターン側に当たる面の方が接着力が弱いタ
イプのものが好適に用いられる。上記の場合、例えば、
フレキシブルプリント基板の裏面に粘着剤用の離型処理
が施された紙やフィルムが貼着されている場合には、フ
レキシブルプリント基板が台紙に付かない原因になると
いう問題がある。

【０００５】本発明は、上記の事情に鑑みてなされたも
のであって、製品歩留まり及び作業性を向上させること
ができ、特に小型のフレキシブル回路を有するフレキシ
ブルプリント基板を製造する際に極めて有効なフレキシ
ブルプリント基板の製造方法を提供することにある。

【０００６】

【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明は次の様なフレキシブルプリント基板の製造
方法を採用した。すなわち、請求項１記載のフレキシブ
ルプリント基板の製造方法は、金属箔張りフレキシブル
回路用基板の金属箔に複数のフレキシブル回路を整列形
成し、次いで、これらのフレキシブル回路に保護膜を形
成し、次いで、これらのフレキシブル回路列の一方の端
部側の周辺部に窓明け加工を行い、次いで、この基板を
台紙に載置し、これらのフレキシブル回路の端部を前記
台紙に固定し、次いで、これらのフレキシブル回路の周
辺部分の基板を除去することを特徴としている。

【０００７】また、請求項２記載のフレキシブルプリン
ト基板の製造方法は、請求項１記載のフレキシブルプリ
ント基板の製造方法において、前記端部及び周辺部の窓
明け部分の台紙それぞれに重なる様に粘着テープを貼着
し、これらのフレキシブル回路の端部を前記台紙に固定
することを特徴としている。

【０００８】また、請求項３記載のフレキシブルプリン
ト基板の製造方法は、請求項１または２記載のフレキシ
ブルプリント基板の製造方法において、隣接する端部間
に位置する粘着テープに切断用の刃形を形成することを
特徴としている。

【０００９】

【作用】本発明に係る請求項１記載のフレキシブルプリ
ント基板の製造方法では、これらのフレキシブル回路列
の一方の端部側の周辺部に窓明け加工を行い、これらの
フレキシブル回路の端部を前記台紙に固定することによ
り、これらのフレキシブル回路を台紙に固定したまま、
その後の工程である外観検査、パターン枚数チェック、
梱包作業等を行う。したがって、検査時や搬送時にパタ
ーンが折れ曲がったり脱落したり等の不具合がなくな
り、製品の取扱い性も向上し、作業上の工数も低減され
る。

【００１０】また、請求項２記載のフレキシブルプリン
ト基板の製造方法では、前記端部及び周辺部の窓明け部
分の台紙それぞれに重なる様に粘着テープを貼着し、こ
れらのフレキシブル回路の端部を前記台紙に固定するこ
とにより、これらのフレキシブル回路の端部の固定作業
が極めて容易になる。

【００１１】また、請求項３記載のフレキシブルプリン
ト基板の製造方法では、隣接する端部間に位置する粘着
テープに切断用の刃形を形成することにより、各フレキ
シブル回路を単独で前記台紙から剥離することが容易に
なる。

【００１２】

【実施例】以下、本発明の一実施例のフレキシブルプリ
ント基板の製造方法について図１ないし図４を基に説明
する。まず、フレキシブル銅張積層板（金属箔張りフレ
キシブル回路用基板：以下、単に基板と略称する）１の
金属箔２部分に、製品となる複数のフレキシブル回路
３，３，…を整列形成する。ここでは、一対のフレキシ
ブル回路３，３のそれぞれの端子部３ａが基板１の長手
方向の中央部において互いに対向する様に計６組のフレ
キシブル回路３，３が形成される（図１）。次いで、こ
れらのフレキシブル回路３，３，…にこれらの回路を保
護するための保護膜を形成する。

【００１３】次いで、これらのフレキシブル回路３，
３，…の端子部３ａの周辺部４に、窓明け加工により略
矩型状の窓５を形成する（図２）。ここでは、窓５の加
工位置を基板１の長手方向の中央部付近とする。次い
で、この基板１を当該基板１とほぼ同一の大きさの台紙
６に載置し貼着する。次いで、これらのフレキシブル回
路３，３，…の端子部３ａ及び窓５により露出された台
紙６の一部６ａそれぞれに重なる様に片面粘着テープ７
を貼着し、これらのフレキシブル回路３，３，…の端子
部３ａを前記台紙６に固定する（図３）。片面粘着テー
プ７は、端子部３ａ，３ａ，…が台紙６に固定される程
度に粘着性のあるものであればよく、粘着性の比較的弱
いものが望ましい。

【００１４】次いで、ハーフカット方式を用いて、これ
らのフレキシブル回路３，３，…の端子部３ａを除く外
周部３ｂに切欠部８を形成し、これらのフレキシブル回
路３，３，…から切り放された基板１を台紙６から除去
する。次いで、隣接する端子部３ａ，３ａ間に位置する
片面粘着テープ７に切断用の刃形９を形成する（図
４）。この様にして、フレキシブル回路３，３，…の端
子部３ａが片面粘着テープ７により台紙６上に貼着され
たフレキシブルプリント基板１０が製造される。

【００１５】以上説明した様に、このフレキシブルプリ
ント基板９の製造方法によれば、フレキシブル回路３，
３，…の端子部３ａの周辺部４に、窓明け加工により略
矩型状の窓５を形成し、端子部３ａ及び台紙６の一部６
ａそれぞれに重なる様に片面粘着テープ７を貼着し、こ
れらのフレキシブル回路３，３，…の端子部３ａを前記
台紙６に固定することとしたので、これらのフレキシブ
ル回路３，３，…を台紙６に固定したまま、その後の工
程である外観検査、パターン枚数チェック、梱包作業等
を行うことができ、したがって、検査時や搬送時にこれ
らのフレキシブル回路３，３，…が折れ曲がったり脱落
したり等の不具合を防止することができ、製品の取扱い
性を向上させることができる。また、これらのフレキシ
ブル回路３，３，…の固定作業が極めて容易になり、作
業上の工数を低減することができる。また、フレキシブ
ル回路３，３，…の裏面に粘着剤用の離型処理が施され
た紙やフィルムが貼着されている場合であっても台紙６
への張り付けが可能になる。

【００１６】また、隣接する端子部３ａ，３ａ間に位置
する片面粘着テープ７に切断用の刃形９を形成すること
としたので、各フレキシブル回路３，３，…を単独で前
記台紙６から容易に剥離することができる。

【００１７】

【発明の効果】以上説明した様に、本発明の請求項１記
載のフレキシブルプリント基板の製造方法によれば、金
属箔張りフレキシブル回路用基板の金属箔に複数のフレ
キシブル回路を整列形成し、次いで、これらのフレキシ
ブル回路に保護膜を形成し、次いで、これらのフレキシ
ブル回路列の一方の端部側の周辺部に窓明け加工を行
い、次いで、この基板を台紙に載置し、これらのフレキ
シブル回路の端部を前記台紙に固定し、次いで、これら
のフレキシブル回路の周辺部分の基板を除去することと
したので、これらのフレキシブル回路を台紙に固定した
まま、その後の工程である外観検査、パターン枚数チェ
ック、梱包作業等を行うことができ、したがって、検査
時や搬送時にこれらのフレキシブル回路が折れ曲がった
り脱落したり等の不具合を防止することができ、製品の
取扱い性を向上させることができ、作業上の工数を低減
することができる。

【００１８】また、請求項２記載のフレキシブルプリン
ト基板の製造方法によれば、請求項１記載のフレキシブ
ルプリント基板の製造方法において、前記端部及び周辺
部の窓明け部分の台紙それぞれに重なる様に粘着テープ
を貼着し、これらのフレキシブル回路の端部を前記台紙
に固定することとしたので、これらのフレキシブル回路
の端部の固定作業を極めて容易に行うことができる。ま
た、フレキシブル回路の裏面に粘着剤用の離型処理が施
された紙やフィルムが貼着されている場合であっても台
紙への張り付けが可能になる。

【００１９】また、請求項３記載のフレキシブルプリン
ト基板の製造方法によれば、請求項１または２記載のフ
レキシブルプリント基板の製造方法において、隣接する
端部間に位置する粘着テープに切断用の刃形を形成する
こととしたので、各フレキシブル回路を単独で前記台紙
から容易に剥離することができる。

【００２０】以上により、製品歩留まり及び作業性を向
上させることができ、特に小型のフレキシブル回路を有
するフレキシブルプリント基板を製造する際に極めて有
効なフレキシブルプリント基板の製造方法を提供するこ
とができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本発明の一実施例のフレキシブルプリント基
板の製造方法を示す過程図である。

【図２】 本発明の一実施例のフレキシブルプリント基
板の製造方法を示す過程図である。

【図３】 本発明の一実施例のフレキシブルプリント基
板の製造方法を示す過程図である。

【図４】 本発明の一実施例のフレキシブルプリント基
板の製造方法を示す過程図である。

【符号の説明】

１… … フレキシブル銅張積層板（金属箔張りフレキシ
ブル回路用基板）、２… … 金属箔、３… … フレキシ
ブル回路、３ａ… … 端子部、４… … 周辺部、５…
… 窓、６… … 台紙、７… … 片面粘着テープ、８…
…切欠部、９…… 刃形、１０… … フレキシブルプリ
ント基板

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 金属箔張りフレキシブル回路用基板の金
   属箔に複数のフレキシブル回路を整列形成し、次いで、
   これらのフレキシブル回路に保護膜を形成し、次いで、
   これらのフレキシブル回路列の一方の端部側の周辺部に
   窓明け加工を行い、次いで、この基板を台紙に載置し、
   これらのフレキシブル回路の端部を前記台紙に固定し、
   次いで、これらのフレキシブル回路の周辺部分の基板を
   除去することを特徴とするフレキシブルプリント基板の
   製造方法。
2. 【請求項２】 請求項１記載のフレキシブルプリント基
   板の製造方法において、前記端部及び周辺部の窓明け部
   分の台紙それぞれに重なる様に粘着テープを貼着し、こ
   れらのフレキシブル回路の端部を前記台紙に固定するこ
   とを特徴とするフレキシブルプリント基板の製造方法。
3. 【請求項３】 請求項１または２記載のフレキシブルプ
   リント基板の製造方法において、隣接する端部間に位置
   する粘着テープに切断用の刃形を形成することを特徴と
   するフレキシブルプリント基板の製造方法。