JPH05156513A - 高強度ポリアミド繊維及びその製造方法 - Google Patents

高強度ポリアミド繊維及びその製造方法

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JPH05156513A
JPH05156513A JP3320480A JP32048091A JPH05156513A JP H05156513 A JPH05156513 A JP H05156513A JP 3320480 A JP3320480 A JP 3320480A JP 32048091 A JP32048091 A JP 32048091A JP H05156513 A JPH05156513 A JP H05156513A
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cord
roll
ratio
fiber
yarn
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JP3320480A
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English (en)
Inventor
Hiroaki Hosomi
弘明 細見
Teruhiko Matsuo
輝彦 松尾
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Asahi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Asahi Chemical Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 高い破断強度、及び高い破断エネルギーを兼
ね備えたポリアミドディップコードが得ることができ
る、高い破断強度、及び特定の熱収縮特性、仕上げ剤に
係わる表面特性を持ったポリアミド繊維、及びその製造
方法。 【構成】 破断強度が11.5g/d以上、複屈折率Δ
n60×10-3以上で且つ仕上げ剤の付着率が1.6重
量%以上であり、しかも230℃における熱応力値が
0.55g/d以上である繊維。この繊維は、硫酸相対
粘度ηrが3.0以上のポリアミドを溶融紡糸し、仕上
げ剤を1.6重量%以上付与し、下式で示す全延伸比で
多段熱延伸した後、200℃以下の温度でリラックス比
が1.0〜0.90の範囲で弛緩熱処理を行うことによ
り得られる。 【数1】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はタイヤコードなどのゴム
補強分野への利用に適した高強度ポリアミド繊維及びそ
の製造方法に関する。更に詳しくは、それから得られる
接着剤処理コードが高強力すなわち高い強度と高タフネ
スすなわち高い破断エネルギーを兼ね備えることが出来
るポリアミド繊維及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ポリアミド繊維は比較的高強度または高
タフネスが他の素材よりも達成し易いので、古くからタ
イヤコード等のゴム補強用に使用されてきた。その中で
も特にトラックやバス等の高重量用のバイアスタイヤに
タイヤコードとして大量に使用されてきた。しかし、近
年の自動車業界からのタイヤに対する高性能化や軽量化
の要求に、従来のポリアミド繊維、例えば特開昭59−
199812号公報に提案されている蟻酸相対粘度75
以上、破断強度10.0〜10.5g/d、タイ分子安
定度係数0.09以下、乾熱収縮率2.0%以下のポリ
ヘキサメチレンアジパミド繊維等では、十分に応えられ
なくなった。すなわち接着剤処理コードの破断強度およ
び破断エネルギーの向上が必要になってきた。
【0003】このようなタイヤコードに対する近年の要
求に応えるために、ポリアミド繊維の破断強度を更に高
める努力がなされてきた。特開昭61−194209号
公報には硫酸相対粘度3.33、破断強度13.1g/
d、破断伸度15.0%のポリヘキサメチレンアジパミ
ド繊維が開示されている。しかし、この繊維は通常のタ
イヤコードの加工工程を経ると、原糸の高破断強度が生
かされず、従来の繊維の場合と同等の破断強度まで下が
ってしまうと言う欠点を有する。
【0004】特開平1−174628号公報にはこの高
破断強度のポリアミド繊維の強度低下を防止するタイヤ
コードの製造方法すなわち、生コードを接着剤処理する
前に緊張熱処理する方法が開示されている。しかし、こ
の方法においては確かに、タイヤコード製造工程におけ
る破断強度の低下は防止されたものの、もう一つの要求
項目である破断エネルギーについては従来のポリアミド
繊維以下であった。
【0005】すなわち、この先行技術に記載されている
ポリアミド繊維は高強度ではあるが高タフネスではない
と言える。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】以上のように、高い破
断強度を有すると同時に高い破断エネルギーを有する接
着剤処理コードとなり得る高強度であるポリアミド繊維
はこれまでなかった。本発明者らはこれを達成せんがた
めに鋭意研究した結果、ポリアミド繊維の破断強度を1
1.5g/d以上にすると同時に、原糸の熱収縮特性と
仕上げ剤にかかわる表面特性をある範囲に特定すること
が、有効であることを見出し、本発明を完成するに到っ
た。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の目的は、硫酸相
対粘度ηrが3.0であって、破断強度が11.5g/
d以上、複屈折率Δnが60×10-3以上で、且つ仕上
げ剤の付着率が1.6重量%以上であり、しかも230
℃における熱応力値が0.55g/d以上であることを
特徴とする高強度ポリアミド繊維及び硫酸相対粘度ηr
が3.0以上のポリアミドからなる繊維の製造方法であ
って、紡出した糸条に仕上げ剤を1.6重量%以上付与
し、この糸条を下式の全延伸比で多段熱延伸した後、2
00℃以下の温度でリラックス比が1.0〜0.93の
範囲で弛緩熱処理することを特徴とする高強度ポリアミ
ド繊維の製造方法によって達成される。
【0008】本発明におけるポリアミドは、溶融可能な
ものであれば何でもよいが、経済的な面から、ポリヘキ
サメチレンアジパミド(ナイロン66)、ポリカプラミ
ド(ナイロン6)、ポリテトラメチレンアジパミド(ナ
イロン46)、ナイロン610、ナイロン12あるいは
これらの共重合体が好ましい。本発明におけるポリアミ
ド繊維の硫酸相対粘度ηrは3.0以上でなければなら
ない。硫酸相対粘度ηrが3.0未満であると、破断強
度11.5g/dは達成されないからである。硫酸相対
粘度ηrの好ましい範囲は3.1〜3.8、更に好まし
い範囲は3.1〜3.5である。ηrの測定法は、実施
例の項で説明する通りである。
【0009】本発明におけるポリアミドは公知の製造法
で得られるものでよく、熱安定剤、酸化防止剤、滑剤等
の添加剤を含んでいてもよい。本発明におけるポリアミ
ド繊維の破断強度は11.5g/d以上でなければなら
ない。現状の市販ポリアミドタイヤコード原糸の破断強
度は10.0から10.5g/dである。タイヤのプラ
イ数減やエンズ数減によってタイヤを軽量化あるいは低
コスト化したり、新たな設計による高性能タイヤを得た
りするには、現状のタイヤコード原糸よりも接着剤処理
コードで、破断強度が10%以上向上することが要求さ
れている。従って、本発明におけるポリアミド繊維の破
断強度は11.5g/d以上でなければならない。後述
する如く、破断強度11.5g/d以上にするには、延
伸工程において延伸比の上限を上げて、従来よりも高延
伸比によって延伸を行う必要がある。高延伸比で延伸す
ると、通常は高強度になる一方、破断伸度および中間伸
度は低下する。図1に本発明の繊維および従来繊維の伸
長−荷重曲線の一例を示す。破断強度が11.5g/d
以上の時は通常破断伸度は16%以下、中間伸度は10
%以下となる。
【0010】本発明におけるポリアミド繊維の複屈折率
Δnは60×10-3以上でなければならない。複屈折率
は、分子鎖の配向を示しているが、これが60×10-3
未満では、上述した破断強度11.5g/d以上が得ら
れない。本発明においては、繊維に対する仕上げ剤の付
着率は1.6重量%以上でなければならない。通常の繊
維に対する仕上げ剤の付着率は1.0重量%前後であ
る。仕上げ剤は繊維がゴムの補強用途に使われたとき
に、障害が生じないものであれば何でもよい。主として
平滑剤と乳化剤から成る水系エマルジョンタイプでも、
平滑剤が主成分である非水系のいずれでもよい。仕上げ
剤中にはその他の成分として、熱安定剤、抗酸化剤、制
電剤、高分子活性剤等が含まれるのが好ましい。仕上げ
剤の付着率が1.6重量%未満であると、230℃にお
ける熱応力値が0.55g/d以上であっても、処理コ
ード及び加硫コードの破断エネルギーは向上しない。好
ましい仕上げ剤の付着率は1.8〜2.5重量%であ
る。
【0011】仕上げ剤の繊維に対する付着率が1.6重
量%未満であるポリアミド繊維は、接着剤ディッピング
処理工程で、接着剤のコード内部への浸透が顕著で、そ
の結果処理コードの伸度が抑えられるので、破断エネル
ギーが向上しない原因と考えられる。本発明に用いる仕
上げ剤中の平滑剤としてはオレイルオレート、イソステ
アリルオレート等の高級アルコールと高級脂肪酸とのエ
ステル、ジオレイルアジペートジイソステアリルセバケ
ート等の二塩基酸と高級アルコールとのエステル、トリ
イソデシルトリメラート等の芳香族カルボン酸と高級ア
ルコールとのエステル、およびネオペンチルグリコール
ジラウレート、グリセリントリオレート、ペンタエリス
リトールテトラデカネート等の多価アルコールと高級脂
肪酸とのエステルなどである。
【0012】また、本発明で用いる仕上げ剤中の乳化剤
すなわち非イオン界面活性剤としては、グリセリン、ソ
ルビタン等の多価アルコールのエチレンオキサイド付加
物、オレイン酸、ラウリン酸等の高級脂肪酸エステル、
ヒマシ油等の天然油脂にエチレンオキサイドを付加させ
たもの、高級アルコール、高級アミン、アルキルフェノ
ール等にエチレンオキサイドを付加したもの等が挙げら
れる。
【0013】本発明においては、繊維の230℃におけ
る熱応力値が0.55g/d以上でなければならない。
熱応力値の測定法は実施例の項で説明する通りである。
230℃における熱応力値が0.55g/d未満では、
他の条件をいかに選んでも、コードの破断エネルギーの
向上はない。230℃における熱応力値の好ましい範囲
は0.60〜0.90g/dである。
【0014】230℃における熱応力値は、繊維を形成
するポリアミドの種類、硫酸相対粘度ηr及び繊維製造
工程での弛緩熱処理の程度(温度、弛緩率)によって決
まる。熱応力値の最高値が高い繊維は、接着剤ディッピ
ング処理工程での荷重によるコードの伸長が小さいため
に、伸度の減少が小さく、高破断エネルギーを生む原因
の一つになったものと思われる。
【0015】次に本発明の高強度ポリアミド繊維の製造
方法について以下に説明する。本発明に用いる仕上げ剤
は前述したものを用い、繊維に対する仕上げ剤の付着率
は、仕上げ剤の濃度を考慮して、オイリングロールの回
転数を調節することによって1.6重量%以上に調節し
なければならない。仕上げ剤の付与は、オイリングロー
ル法、あるいはオイリングノズル法及びそれとオイリン
グロール法との併用でも良い。また、仕上げ剤は、延
伸、弛緩熱処理後に行うアフターオイリング法を併用し
ても良い。
【0016】全延伸比は、ポリマーの重合度、紡糸速度
等によって変化するが、引取りロールで引き取られた未
延伸糸の複屈折率Δnにより下式の全延伸比で延伸しな
ければならない。
【0017】
【数2】
【0018】更に、下式の全延伸倍率で延伸することが
好ましい。
【0019】
【数3】
【0020】弛緩熱処理は、最終ゴデットロールと巻取
機の間で行うのが良い。弛緩熱処理温度は、200℃以
下にしなければならない。この温度は最終ゴデットロー
ルで設定することができる。200℃以上にすると、2
30℃熱応力値が0.55g/d以下となる。また、温
度は低ければ低いほど230℃熱応力値は高くなるので
好ましいが、室内温度に近づくと弛緩処理温度が変動し
処理に斑を生じるので50℃以上に設定するのが好まし
い。さらに好ましくは、70℃〜150℃である。この
時のリラックス比(巻き取り速度/最終ゴデットロール
速度)は、できるだけ1.0に近づけることが必要であ
る。しかし、1.0に近づけると、最終ゴデットロール
と巻取機の間での巻き取り張力が高くなり、このため巻
き形状が悪くなる。また、逆に低くなり過ぎても糸条が
弛んで巻けなくなる。従って、最適な巻き取り張力
(0.1〜0.3g/d)になるように考慮して、リラ
ックス比を1.0〜0.90に設定する必要がある。
【0021】4段以上のゴデットロールを使用する場合
は、最終ゴデットロールとその直前のゴデットロールを
用いて弛緩熱処理を行っても良い。例えば、図3のよう
な4段のゴデットロールを使用する場合は、第3ゴデッ
トロール14と第4ゴデットロール15との間及び巻取
機16の間でリラックス比を配分して弛緩熱処理をして
も構わない。
【0022】紡糸延伸機は図3に例示するような直接紡
糸延伸機を用いることが好ましいが、紡糸と延伸が分か
れている方法を取っても構わない。また、ポリマーの紡
糸機への供給は、重合から直接スピンヘッド(図3の
5)へ送液する方法でも、ペレット化したポリマーを押
出機で再溶融して後、スピンヘッドへ送液する方法のい
ずれでも良い。
【0023】延伸は、図3のような装置で多段延伸で行
うことが好ましい。2段延伸以上を行う場合には、ゴデ
ットロールは3段以上必要であり、4段あった方が好ま
しい。3段未満であると、延伸後の弛緩熱処理を行うこ
とができない。図3に従って、本発明の繊維の製造方法
を説明する。まず、溶融したポリマーをスピンヘッド5
に装着した紡糸口金6から押出し、フィラメント8を形
成し、200〜350℃に保った加熱筒7内で冷却を遅
延し、その後冷却風チャンバー9内で冷却風によって冷
却固化する。次いで、仕上げ剤付与装置(オイリングロ
ール10)によって仕上げ剤を付与した後、3段のゴデ
ットロール12,13,14で加熱2段延伸し、次い
で、最終ゴデットロール15と巻取機16との間で軽度
の弛緩熱処理をした後巻取る。
【0024】第1段の延伸は、第1ゴデットロール12
と第2ゴデットロール13の間で行う。第1段の延伸温
度は、50℃〜130℃の範囲から選ぶと良い。第1段
延伸の延伸比は、3〜5倍から選ぶ。第2段の延伸は、
第2ゴデットロール13と第3ゴデットロール14の間
で行う。第2段の延伸温度は、150℃〜250℃から
選び、第2段の延伸比は1.5倍〜3.0倍から選ぶ。
【0025】従って、第1段と第2段の延伸配分には適
正値があるので、試行錯誤により最適値を設定する。よ
り高い延伸比を達成して、より高い破断強度を得るに
は、ポリマーを溶融し紡口から吐出する時、焼結金属フ
ィルター等濾過材でポリマーを濾過することが好まし
い。
【0026】また、球晶の発生を抑制するためには、一
般に使用される単糸繊度6デニールよりも小さい単糸繊
度2〜4デニールの範囲を選ぶのが良い。以上のように
して、本発明の高強度ポリアミド繊維が得られる。
【0027】
【実施例】以下実施例に基づき本発明の高強度高タフネ
スポリアミドディップコード、およびその製造方法を説
明する。実施例の説明に先立ち本発明において用いられ
る各種の技術用語の定義とその測定方法を説明する。 硫酸相対粘度ηr 95.5重量%硫酸にポリマー濃度1.0g/dlとなる
ように溶解せしめた溶液の25℃における相対粘度であ
る。 原糸、生コード、処理コードの破断強度、破断伸度、
及び生コード、処理コードの破断エネルギー 測定室は温度25℃、相対湿度55%に保持した。測定
装置は島津製作所製、商品名オートグラフS−100を
用いた。原糸については80回/mの撚りを加えた25
cmの試料を降下速度30cm/分で求めた。
【0028】中間伸度は下式で定める一定の荷重w(K
g)における伸び率を測定する。
【0029】
【数4】
【0030】生コード、処理コードについてはJIS−
L1017に従った。破断エネルギーはssカーブの面
積をインテグレーターを用いて求めた。 230℃熱応力値 熱応力測定装置は、カネボウエンジニアリング社製、商
品名KE−2用いて測定した。マルチフィラメント中か
ら5本の長さ20cmの単糸を抜き出し、そしてこの5本
の単糸の束の両端を結んで輪を作り、測定器に装填す
る。このようにして、単糸10本の熱応力値を測定す
る。初荷重0.05g/d、昇温速度100℃/分の条
件で測定し、チャート(図4参照)上から230℃にお
ける張力(Tg)を求め、以下の算式に従って熱応力値を
算出する。
【0031】
【数5】
【0032】乾熱収縮率 原糸では1.0m、コードでは1.2mの試料を採取
し、160℃のエアオーブン中で30分間自由収縮させ
た後、次式に従って算出する。
【0033】
【数6】
【0034】仕上げ剤の付着量 糸試料を2±0.002gを容器に計り取り、ジクロル
メタン3ccを加えて90秒間放置した後、このジクロ
ルメタンをアルミ製の皿に搾り取る。この操作を3回繰
り返し、得られたジクロルメタン溶液を120±1℃で
加熱し、ジクロルメタンを蒸発させる。残渣の重量w
(g)を測定し、下式により仕上げ剤の付着量(%)を
求めた。
【0035】
【数7】
【0036】複屈折率Δn オリンパス社製偏光顕微鏡、ベレックコンペンセーター
を用いて測定した。 (実施例1)固相重合法によって硫酸相対粘度ηr3.
4のポリヘキサメチレンアジパミドのペレットを得た。
このポリマーペレットの水分率を紡出糸条の硫酸相対粘
度が低下しないように調整して、図3に示す溶融紡糸機
及び延伸機を用いて直接紡糸延伸法で、1260d/4
20fのポリヘキサメチレンアジパミド繊維を製造し
た。その時の製造条件及び仕上げ剤の組成は下記の如く
であり、また引取りロールで引き取った未延伸糸の複屈
折率Δnは、2.5×10-3であった。 紡糸条件 ポリマー吐出量 214g/分 紡口 孔径 0.16mmφ 孔長 0.16mm 孔数 420ホール フィルター 20 μm 紡糸温度 300℃ 加熱筒 長さ 15 cm 内温 300℃ 冷却風 温度 20 ℃ 相対湿度 60 % 風速 0.5m/s オイリングロール径 76 mmφ 回転数 20 回/分 温度 25 ℃ 紡糸速度 260m/分 延伸条件 速度 温度 引取りロール 260m/分 第1ゴデットロール 273m/分 70℃ 第2ゴデットロール 847m/分 215℃ 第3ゴデットロール 1693m/分 220℃ 第4ゴデットロール 1693m/分 70℃ 巻取機 1600m/分 全延伸比=6.15 仕上げ剤組成 ナタネ油 35部 グリセリントリオレート 21部 POE(25)硬化ヒマシ油トリステアレート 18部 硬化ヒマシ油EO25 16部 2エチルヘキシルアルコールEOPO 8部 酸化紡糸剤 2部 仕上げ剤は濃度30重量%の水系エマルジョンとして付
与した。
【0037】次にこの原糸をリング撚糸機によって、上
撚数39回/10cm(S撚)、下撚数39回/10cm
(Z撚)の条件で撚糸し生コードと成した。得られた原
糸、及び生コードの物性を表1に示す。次に生コード
を、160℃、1.3g/dの張力を掛けて、緊張熱処
理した後、引き続き図5に例示する3オーブンホットス
トレッチ装置(コンピュートリータ)を用いて、接着剤
すなわちレゾルシン−ホルムアルデヒド−ラテックス液
(RFL液)のディッピング処理を施し、処理コードを
得た。得られた処理コードの物性を表1に示す。なお、
ディッピング処理条件を以下に示す。 (比較例1)緊張熱処理をせずに接着剤ディッピング処
理する以外は、実施例1と全く同じ条件で原糸、生コー
ド、処理コードを得た。各物性を表1に示した。
【0038】(比較例2)従来法で得られたポリアミド
繊維と比較するため、特開昭59−199812号公報
の紡糸延伸条件に基づいて、硫酸相対粘度ηr=3.1
のポリマーを用いて得た1260d/210fの原糸
を、緊張熱処理をせずに接着剤ディッピング処理する以
外は実施例1と同じ条件で接着剤ディッピング処理し、
処理コードを得た。各物性を表1に示した。
【0039】(比較例3)硫酸相対粘度ηr=3.1の
ポリマーを用いて以下の条件で1260d/210fの
原糸を得た。 紡糸条件 ポリマー吐出量 325g/分 紡口 孔径 0.25mmφ 孔長 0.25mm 孔数 210ホール 紡糸温度 300℃ 加熱筒 長さ 15 cm 内温 170℃ 冷却風 温度 20 ℃ 相対湿度 60 % 風速 0.65m/sec オイリングロール径 76 mmφ 回転数 19 回/分 温度 25 ℃ 紡糸速度 451m/分 延伸条件 速度 温度 引取りロール 451m/分 第1ゴデットロール 473m/分 60℃ 第2ゴデットロール 1314m/分 215℃ 第3ゴデットロール 2627m/分 220℃ 第4ゴデットロール 2627m/分 150℃ 巻取機 2430m/分 全延伸比=5.39 仕上げ剤は実施例1と同じ物を用いた。この時、引取り
ロールで引き取った未延伸糸の複屈折率Δnは、4.7
×10-3であった。
【0040】この原糸を実施例1と同様の条件で撚糸し
生コードとし、緊張熱処理をせずに接着剤ディッピング
処理する以外は実施例1と同じ条件で接着剤ディッピン
グ処理し、処理コードを得た。各物性を表1に示した。
以上の実施例1、比較例1,2及び3を比較すると、表
1から分かるように本発明の方法に従う実施例1では処
理コードの破断強度、破断伸度、破断エネルギーのいず
れもが、従来法による比較例2と比較して、大きく向上
している。しかも、高破断強度、低破断伸度で、つまり
低タフネスであった原糸から高破断強度で且つ高破断伸
度のディップコード、つまり高タフネス、高破断エネル
ギーのディップコードが得られた点驚くべきことであっ
た。
【0041】また、比較例1のように緊張熱処理を実施
せずに接着剤ディッピング処理を行うとディップコード
の強力が低くなり原糸の特性が生かせない。本発明の原
糸は緊張熱処理後接着剤ディッピング処理を行うことに
より、その特性を充分に発揮し、高タフネスつまり高破
断エネルギーのディップコードを与えるのである。 (実施例2)、(比較例4,5,6)実施例1の製造条
件において、第4ゴデットロールの温度及び仕上げ剤の
付着量の条件を下記のように変えて実施例2、比較例
3,4、及び5を行い、実施例1とは別にポリヘキサメ
チレンアジパミド繊維を製造した。これにより、230
℃の熱応力の値、及び仕上げ剤の付着量の効果を見た。 実施例2 実施例1において、第4ゴデットロールの温度を変更し
た。
【0042】 延伸条件 周速(m/分) 温度(℃) 第4ゴデットロール 1749 150 巻取機 1600 全延伸比=1.05×3.1×2.0×1.0×0.9
2=5.99 比較例4 実施例1において、第4ゴデットロールの温度を変更し
た。
【0043】 延伸条件 周速(m/分) 温度(℃) 第4ゴデットロール 1798 220 巻取機 1600 全延伸比=1.05×3.1×2.0×1.0×0.8
9=5.79 比較例5 実施例1において、仕上げ剤付着量を変更した。
【0044】 オイリングロール回転数 15 回/分 比較例6 比較例4及び比較例5の変更点の両者を変更して行っ
た。実施例2、比較例4,5、及び6で得られた原糸の
物性を表2に示した。この表2から判るように、第4ゴ
デットロールの温度を変更することにより230℃熱応
力値は0.48〜0.76g/dに変化している。
【0045】また、これらの原糸を実施例1と全く同じ
条件で撚糸し生コードと成した。得られた生コードの物
性を表2に示した。次にこの生コードを、実施例1と全
く同じ条件で緊張熱処理後接着剤ディッピング処理を実
施した。得られた処理コードの物性を表2に示す。表2
から分かるように、比較例4,6のように230℃熱応
力値が0.50g/d以下であると、ディップコードの
破断強度は実施例1,2と同様に高いが、破断伸度が低
くなり、このためディップコードの破断エネルギーも低
くなってしまう。つまり、比較例4,6の原糸の破断強
度、破断伸度は、実施例2の原糸の破断強度、破断伸度
に勝るとも劣らない、むしろ破断伸度は比較例の方が高
く原糸のタフネスは高いと言えるのであるが、接着剤デ
ィップ処理を行うとこれが逆転してしまうのである。
【0046】また、比較例5,6のように仕上げ剤の付
着量が少ないと、ディップコードの伸度が実施例2に比
較して低下し、破断エネルギーも低くなる。以上のこと
より、230℃の熱応力値0.55g/d以上、仕上げ
剤付着量1.6重量%以上を満足している場合のみ、高
タフネスのディップコードが得られることが判る。
【0047】(実施例3,4)、(比較例7)実施例1
と全く同じポリマー、溶融紡糸機及び延伸機を用いて、
下記の条件で単糸デニールを6dに変更し、第4ゴデッ
トロールの温度を変更して1260d/208fのポリ
ヘキサメチレンアジパミド繊維を製造した。 実施例3 紡糸条件 ポリマー吐出量 214g/分 紡口 孔径 0.23mmφ 孔長 0.23mm 孔数 208ホール 紡糸温度 305℃ 加熱筒 長さ 15 cm 内温 300℃ 冷却風 温度 20 ℃ 相対湿度 60 % 風速 0.5m/sec オイリングロール径 76 mmφ 回転数 17 回/分 温度 25 ℃ 紡糸速度 260m/分 延伸条件 速度(m/分) 温度(℃) 引取りロール 260 第1ゴデットロール 273 70 第2ゴデットロール 845 215 第3ゴデットロール 1690 220 第4ゴデットロール 1690 70 巻取機 1600 全延伸比=6.15 この時、引取りロールで引き取った未延伸糸の複屈折率
Δnは、2.3×10-3であった。 実施例4 実施例3において第4ゴデットロールの温度を70℃か
ら150℃に変更し、230℃熱応力値を変えたポリヘ
キサメチレンアジパミド繊維を製造した。
【0048】 第4ゴデットロール 1747m/分 150℃ 巻取機 1600m/分 全延伸比=1.05×3.1×2.0×1.0×0.9
2=5.99 比較例7 実施例3において第4ゴデットロールの温度を70℃か
ら220℃に変更し、230℃熱応力値を変えたポリヘ
キサメチレンアジパミド繊維を製造した。
【0049】 第4ゴデットロール 1800m/分 220℃ 巻取機 2600m/分 全延伸比=1.05×3.1×2.0×1.0×0.8
9=5.79 得られた原糸をリング撚糸機によって、実施例1と全く
同じ条件で撚糸し生コードと成した。次に、この生コー
ドを、実施例1と全く同じ条件で、接着剤ディッピング
処理を施し、処理コードを得た。
【0050】表3に実施例3,4、及び比較例7で得ら
れたポリヘキサメチレンアジパミド繊維の原糸、生コー
ド、処理コードの物性を示した。表3から分かるよう
に、単糸を6dにしても、単糸3dに比べて少し小さく
はなるが、高タフネスのディップコードが得られる。ま
た、230℃熱応力値の効果はここでも同様に見られ
る。つまり、実施例3,4、及び比較例7の230℃熱
応力値は、それぞれ0.81,0.63,0.48g/
dであった。また、破断強度はあまり差がないが、破断
伸度は実施例3,4、比較例7の順に大きくなってお
り、従って原糸のタフネスはその順に高くなっているこ
とが判る。ところが、処理コードの破断伸度は逆の順に
なっており、従って、処理コードの破断エネルギーは原
糸とは逆転して実施例3が最も高くなっていることが判
る。
【0051】これは、原糸の230℃熱応力値が実施例
3が高く、以下実施例4、比較例7と順に低くなってい
ることに由来している。このように、単糸デニールが太
くなると原糸強度の高いものが得られなくなるが、原糸
の230℃熱応力値が0.55g/d以上であると、高
い破断強度及び破断伸度持った、つまり高タフネス、高
破断エネルギーの処理コードを得ることができることが
判る。 (実施例5)、(比較例8,9,10)固相重合法によ
って硫酸相対粘度ηr3.1のポリヘキサメチレンアジ
パミドのペレットを得た。このように実施例1に比べて
硫酸相対粘度の低い(分子量の低い)ポリマーペレット
を実施例1と同様の直接紡糸延伸法を用いて、1260
d/420fのポリヘキサメチレンアジパミド繊維を製
造した。その時の製造条件及び仕上げ剤の組成は下記の
如くである。 実施例5 紡糸条件 ポリマー吐出量 224g/分 紡口 孔径 0.16mmφ 孔長 0.16mm 孔数 420ホール フィルター 60 μm 紡糸温度(スピンヘッド温度) 300℃ 加熱筒 長さ 15 cm 内温 150℃ 冷却風 温度 20 ℃ 相対湿度 60 % 風速 0.5m/sec オイリングロール径 76 mmφ 回転数 20 回/分 温度 25 ℃ 紡糸速度 248m/分 延伸条件 速度(m/分) 温度(℃) 引取りロール 248 25 第1ゴデットロール 260 60 第2ゴデットロール 845 215 第3ゴデットロール 1690 220 第4ゴデットロール 1690 70 巻取機 1600 全延伸比=6.45 この時引取りロールで引き取った未延伸糸の複屈折率Δ
nは、1.8×10-3であった。
【0052】次に、実施例5の製造条件の一部を下記の
ように変えて、比較例8,9、及び10を行い、230
℃熱応力値及び仕上げ剤付着量を変更したポリヘキサメ
チレンアジパミド繊維を製造した。 比較例8 延伸条件 周速(m/分) 温度(℃) 第4ゴデットロール 1798 220 巻取機 1600 全延伸比=1.05×3.25×2.0×1.0×0.
89=6.07 比較例9 オイリングロール回転数 15回/分 比較例10 比較例8及び比較例9の変更点の両者を変更して行っ
た。
【0053】実施例5、比較例8,9、及び10で得ら
れた原糸を実施例1と全く同じ条件で撚糸し生コードと
成した。次に、これらの生コードを、実施例1と全く同
じ条件でディッピング処理を実施した。得られた原糸、
生コード、処理コードの物性を表4に示した。表4から
分かるように、ηr=3.1のポリマーを用いても、原
糸の230℃の熱応力値を0.55g/d以上であり、
且つ仕上げ剤付着量1.6重量%以上を満足している場
合のみ、高タフネス、つまり高破断エネルギーのディッ
プコードが得られることが判る。
【0054】(実施例6,7,8)、(比較例11,1
2)実施例1で生コードを、緊張熱処理の条件を以下の
温度及び張力の条件に変更して実施した後、引き続き実
施例1と同じ様に3オーブンホットストレッチ装置を用
いて、接着剤ディッピング処理を施し、処理コードを得
た。緊張熱処理条件を以下に示す。
【0055】 緊張熱処理条件 ディップ処理 温度、張力(℃,g/d) 第1ゾーン(℃,Kg/コード) 実施例6 220,1.0 160,1.4 実施例7 150,1.0 160,3.6 実施例8 150,0.5 160,1.4 比較例11 150,0.3 160,1.4 比較例12 100,0.5 160,1.4 ディップ処理 第2ゾーン 第3ゾーン(℃,Kg/コード) 実施例6 220,2.8 220,1.8 実施例7 227,2.8 227,1.8 実施例8 227,2.8 227,1.8 比較例11 227,2.8 227,1.8 比較例12 227,2.8 227,1.8 得られた処理コードの物性を表5に示す。
【0056】表5から分かるように、緊張熱処理時の温
度が150℃以上、張力0.5g/d以上の場合に、処
理コードの破断強度及び破断伸度が高く、従って、処理
コードの破断エネルギーも高いことが判る。一方、それ
未満の条件では処理コードの破断強度、破断伸度は低く
なり、破断エネルギーも低いものになった。このように
緊張熱処理後接着剤ディッピング処理することにより、
原糸の特性が発揮され、高タフネス、高破断エネルギー
のディップコードが得られることが判る。
【0057】(実施例9)仕上げ剤の条件を以下のよう
に変更した以外は実施例1と全く同じポリマー、溶融紡
糸機及び延伸機を用い、全く実施例1と同様の条件でポ
リヘキサメチレンアジパミド繊維を製造した。その時の
仕上げ剤の条件は以下如くである。仕上げ剤は非水系で
あり、ストレート給油を行った。
【0058】 仕上げ剤組成 ジオレイルアジペート 45部 トリメチルプロパントリラウレート 40 硬化ヒマシ油/ステアリン酸/マレイン酸縮合物 13 酸化防止剤 2 仕上げ剤付着量 2.0% 仕上げ剤温度 50℃ 次に、この原糸をリング撚糸機によって、実施例1と全
く同じ条件で撚糸し生コードと成し、実施例1と全く同
じ条件で、接着剤ディッピング処理を施し、処理コード
を得た。得られた原糸、生コード、処理コードの物性を
表6に示す。
【0059】表6から分かるように、非水系の仕上げ剤
を用いても、エマルジョン系の仕上げ剤を用いた場合と
同様に処理コードの破断強度、破断伸度、及び破断エネ
ルギーが、大きく向上していることが判る。 (実施例10)更に分子量の高い、硫酸相対粘度ηrを
3.8のポリマーを用いて実施例1と全く同じ方法で紡
糸延伸しポリヘキサメチレンアジパミド繊維を得た。紡
糸延伸条件を以下に示した。 紡糸条件 ポリマー吐出量 214g/分 紡口 孔径 0.16mmφ 孔長 0.16mm 孔数 420ホール 紡糸温度 315℃ 加熱筒 長さ 150mm 内温 300℃ 冷却風 温度 20 ℃ 相対湿度 60 % 風速 0.5m/sec オイリングロール径 76 mmφ 回転数 20 回/分 温度 25 ℃ 紡糸速度 272m/分 延伸条件 速度 温度 引取りロール 272m/分 第1ゴデットロール 286 60℃ 第2ゴデットロール 844 215℃ 第3ゴデットロール 1688 220℃ 第4ゴデットロール 1688 70℃ 巻取機 1600 全延伸比=5.88 である。この時、引取りロールで引き取った未延伸糸の
複屈折率Δnは、1.8×10-3であった。
【0060】得られた原糸を実施例1と同じ条件で撚糸
し、実施例1と同じ条件で接着剤ディッピング処理し、
処理コードを得た。得られた原糸、生コード、処理コー
ドの物性を表7に示した。表7から分かるように、分子
量更に高くなると、延伸性が低下し原糸の到達強度が低
くなるものの、処理コードの破断強度、破断伸度、及び
破断エネルギーの高いものが得られることがわかる。
【0061】
【表1】
【0062】
【表2】
【0063】
【表3】
【0064】
【表4】
【0065】
【表5】
【0066】
【表6】
【0067】
【表7】
【0068】
【発明の効果】本発明のポリアミド繊維は、高い強度と
高いタフネスすなわち高い破断エネルギーを兼ね備えた
接着剤処理コードを与える。このため、バイアスタイヤ
のカーカス材として用いると、高いプランジャーエネル
ギーを与え、また高い耐疲労性を与えるので、安全性、
耐久性等が従来のタイヤに比べて向上する。また、タイ
ヤの高性能化、例えば、ラジアルタイヤのカーカス材や
キャッププライ材に使用し、タイヤの高速性能の向上、
耐熱性の向上、タイヤの高偏平率化等がはかれる。ま
た、苛酷な条件で使用される航空機タイヤ、バイク用の
タイヤの安全性、耐久性の向上がはかれる。また更に、
高強力であるので補強材の使用量を減らすことができ
る。このためタイヤの計量化が可能となり、更に自動車
の燃費の低減が計れる。
【0069】また、このポリアミド繊維は、接着剤処理
において、接着剤を糸条の内部までは、浸透させないた
め、必要最小限の接着剤の量で十分な接着力を発揮する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の高強度高タフネスポリアミド繊維及び
従来の繊維のs−sカーブである。
【図2】本発明の高強度高タフネスポリアミド繊維及び
従来の繊維を接着剤処理したディップコードである。
【図3】本発明の実施例に使用した試験紡糸延伸装置の
概略図である。
【図4】熱応力値を測定したチャート図の一例である。
【図5】本発明の実施例に使用したディップ装置の概略
図である。
【符号の説明】
1…本発明のポリアミド繊維 2…従来のポリアミド繊維 3…本発明のポリアミドディップコード 4…従来のポリアミドディップコード 5…スピンヘッド 6…紡糸口金 7…加熱筒 8…フィラメント 9…冷却風チャンバー 10…オイリングロール 11…プレテンションロール 12…第1ゴデットロール 13…第2ゴデットロール 14…第3ゴデットロール 15…第4ゴデットロール 16…巻取機 21…張力制御ロール 22…張力制御ロール 23…接着剤浸漬装置 24…張力制御ロール 25…張力制御ロール 26…張力制御ロール 27…張力制御ロール 28…ディップコードの巻取機 29…緊張熱処理ゾーン 30…乾燥ゾーン 31…ストレッチゾーン 32…リラックスゾーン
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 D02J 1/22 J D06M 13/00 // D06M 101:34

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 硫酸相対粘度ηrが3.0以上のポリア
    ミドから成り、破断強度が11.5g/d以上、複屈折
    率Δnが60×10-3以上で、且つ仕上げ剤の付着率が
    1.6重量%以上であり、しかも230℃における熱応
    力値が0.55g/d以上であることを特徴とする高強
    度ポリアミド繊維。
  2. 【請求項2】 硫酸相対粘度ηrが3.0以上のポリア
    ミドからなる繊維の製造方法において、紡出した糸条に
    仕上げ剤を1.6重量%以上付与し、この糸条を下式の
    全延伸比で多段熱延伸した後、200℃以下の温度でリ
    ラックス比が1.0〜0.90の範囲で弛緩熱処理する
    ことを特徴とする高強度ポリアミド繊維の製造方法。 【数1】
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