JP4253049B2 - 耐熱性ポリアミド繊維及びその製造方法 - Google Patents
耐熱性ポリアミド繊維及びその製造方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP4253049B2 JP4253049B2 JP32424397A JP32424397A JP4253049B2 JP 4253049 B2 JP4253049 B2 JP 4253049B2 JP 32424397 A JP32424397 A JP 32424397A JP 32424397 A JP32424397 A JP 32424397A JP 4253049 B2 JP4253049 B2 JP 4253049B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- heat
- polyamide fiber
- strength
- polyamide
- yarn
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Landscapes
- Yarns And Mechanical Finishing Of Yarns Or Ropes (AREA)
- Artificial Filaments (AREA)
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、耐熱性ポリアミド繊維、特に歯付きベルト用ポリアミド繊維に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ポリアミド繊維は、強力、寸法安定性、耐熱性、及び耐久性等に優れており、産業資材用の用途に広く使用され、特にタイヤコード、歯付きベルト、及びゴムベルト等のゴム補強用に多用されている。
中でも歯付きベルト等に使用される織物には、原糸に仮撚り加工を施した仮撚り加工糸が一般的に使用されているが、この仮撚り糸の加工過程においてポリアミド繊維が強度低下を起こすという問題がある。又、歯付きベルト等は多分野に渡り使用されており、高回転、高温、及び高応力負荷等の苛酷な条件下で使用される為、特に耐摩耗性、耐熱強度、及び耐応力特性が要求されている。
【0003】
すでに、このような問題への提案がなされており、例えば特公昭63−3973号公報、あるいは特公平03−21773号公報等においては、歯付きベルト等の耐摩耗性の向上を目的に、仮撚り加工後の糸強度を5g/d以上にすることが提案されている。しかし、仮撚り加工糸の強度が高ければ、歯付きベルト等の強度、耐摩耗性、耐熱強度等も優れるようになるというものではない。むしろ、仮撚り加工過程における原糸強度の低下を考慮して予め原糸強度を高く設定することは、必然的に毛羽が増える方向となり、仮撚り性能を悪化させるだけでなく、生産性の面においても不利である。
【0004】
又、特開昭50−123999号公報等は、歯付きベルト等の耐熱性の向上を目的に、ポリアミド系繊維の表面に沃化第一銅、及び臭化第一銅等の化合物を紡糸過程以降で付与させる方法を提案している。しかし、紡糸過程以降で前記化合物を付与するのは、余分な製造設備の付加を必要とし、また、製造コスト面においても極めて不利である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、従来の提案が有する前記問題を解消し得る、すなわち、優れた仮撚り強度保持率及び耐熱強度保持率を有する耐熱性ポリアミド繊維、特に歯付きベルト用に好適なポリアミド繊維を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、前記本発明課題を達成する為にポリアミド繊維、特にポリヘキサメチレンアジパミド繊維の仮撚り加工過程における強度低下を繊維微細構造、及びポリアミドの耐熱性を向上させ得るポリアミドポリマー組成の両面より検討し、最終延伸糸の無定形領域の含有量とその充填密度との関係を追求し、その結果、仮撚り強度保持率が著しく改善されたポリアミド繊維を見出した。
【0007】
すなわち、本発明は、
1.30〜200ppmの銅を含有し、酸化チタンの含有量が400ppm以下であり、90%蟻酸相対粘度が45〜100のポリアミド繊維から成り、そのtanδmax及びTmaxが下記(1)式及び(2)式を満足し、耐熱強度保持率が87.7%以上であるポリアミド繊維を仮撚り加工し、かつ、その仮撚り加工後の仮撚り強度保持率が92.0%以上であることを特徴とする耐熱性ポリアミド繊維、
0.08≦tanδmax (1)
110℃≦Tmax≦125℃ (2)
2.前記1記載のポリアミド繊維が、歯付きベルト用ポリアミド繊維であることを特徴とする耐熱性ポリアミド繊維、
3.30〜200ppmの鋼を含有し、酸化チタンの含有量が400ppm以下であり、90%蟻酸相対粘度が45〜100のポリアミド糸条を引き取りロールで引き取った後、一旦巻き取ることなくゴデットロール間で直接熱延伸して巻き取る工程を有することを特徴とする前記1又は2記載の耐熱性ポリアミド繊維の製造方法、である。
【0008】
以下に本発明を詳細に説明する。
本発明者らによると、前述の仮撚り加工過程における糸強度の低下は、繊維の微細構造における統計的な構造歪み部分に存在するミクロフィブリル、又はミクロフィブリル束の切断が主な原因である。
ここに言う構造歪み部分とは具体的には、いわゆる球晶部分と呼ばれている物であり、この球晶部分を少なくするには、紡糸時の過冷却温度勾配を大きくすることであり、このことはすでに知られている。そのため従来は、吐出されたポリマーメルトの温度を上げる、またポリマーメルトに与える冷風温度を下げる、冷風速度を上げる、与える冷風を円周方向から均一に与える等の方法が提案され、又、一方向からの冷風を与える場合は、ポリマーメルトが吐出される紡口配列を最適化する、単糸デニールを下げる等の提案がなされてきた。これらの方法によって得られる繊維の微細構造においては、球晶の減少に依り、無定形部分に収容される高分子鎖の分率が必然的に増加する。しかしながら、本発明者らによれば無定形領域に存在する高分子鎖の分率を増加させるだけでは、本発明の課題を達成し得る所望する性能を有する耐熱性ポリアミド繊維、特に仮撚り糸は得られない。
【0009】
又、高速ネッキング延伸法では、球晶の生成を抑え無定形高分子鎖量を増加させることが同様に可能であるが、この方法による場合は高分子を十分に配向させることが難しく、高分子鎖の充填密度の面においても不十分であり、本発明の目的とする耐熱性繊維、特に歯付きベルト用繊維としては強度不足となる。更に未延伸糸を一旦巻き取り、延撚工程で延伸する別延伸法では、スキンコアによる球晶構造の生成で、必要な強度は得られるものの無定形高分子量の減少により、仮撚り時の強度低下が大きく、歯付きベルト用繊維としての強度、耐摩耗性、耐熱強度等に不足する。
【0010】
本発明によれば、仮撚り加工過程における熱処理、糸条の引き伸ばしなど、物理的処理に対し、糸条強度が低下するのを抑えるには、直接延伸法で、熱をかけたゴデットロール間で糸条に高配向をかけて得られた繊維であって、更に無定形領域の高分子鎖に、熱的に容易に分子運動することを保証した状態となした繊維であることが必要である。
このような繊維、つまり、本発明によるポリアミド繊維は、その微細構造において、tanδmaxが0.08以上、Tmaxで110℃以上、125℃以下でなければならない。
【0011】
ここにおいてtanδは、力学的損失正接であり、高分子鎖から成る繊維の微細構造における高分子鎖の無定型領域の含有量を、貯蔵弾性率及び損失弾性率で表わす周知の微細構造因子である。tanδmaxは、tanδの最大値を表わし、又Tmaxは、tanδmaxのピークを与える温度を表わす。
Tmaxが125℃を超えると仮撚り時の物理的、熱的処理に対する繊維の追従性が劣り、繊維の内部構造破壊、いわゆる高分子鎖の切断により、強度低下を引き起こす。又、Tmaxが110℃未満では、仮撚り時の熱処理に対し、無定形領域の高分子鎖がすり抜け状態まで達し、かえって所望の強度保持は得られない。
【0012】
一方、tanδmaxにおいては、0.08未満では、糸条の変形に追従できる高分子鎖の量が少なすぎる為、仮撚り加工過程で糸条の引き伸ばしによる過延伸が行われ、内部構造的にボイドの生成を誘発すると共に物理的ダメージを受け強度が低下する。
本発明においては、tanδmaxの上限は特に限定されるものではなく、仮撚り加工過程の物理的、及び物理化学的処理に対する繊維の微細構造的な追従性の良否は、無定形分率の絶対的な増大何如による。しかしながら、歯付きベルト用のポリヘキサメチレンアジパミド繊維とする場合、tanδmaxの好ましい上限は約0.11である。
【0013】
本発明においてtanδmax、及びTmaxを決定するに際し、採用した測定条件を以下に示す。
tanδmax−Tmaxの測定法;tanδmax、Tmaxは、動的粘弾性測定装置(オリエンテック社製;レオバイブロンDDV−01FP型)を使用し、測定糸長2cm、初期荷重0.1g/d、加振振幅16.0μm、昇温速度2℃/分の条件下、加振周波数110Hzで、測定した。
【0014】
本発明におけるポリアミド繊維は、銅を30〜200ppm含有する必要がある。より好ましくは50〜80ppmである。銅の含有量が30ppm未満では耐熱強度保持率が低下し、200ppmを超えると、溶融したポリアミドポリマー中に不溶化した銅化合物が析出し易くなり、析出した銅化合物は、濾過フィルター上に堆積してパック交換周期を早めたり、又、糸条中に存在して、仮撚り加工過程における糸切れの原因となり、生産の面において好ましくない。
【0015】
本発明における銅は銅塩であることが好ましく、銅は、銅塩及び銅酸化防止剤を併用して添加する方法が好ましい。銅塩として例えば酢酸銅、塩化第一銅、及び塩化第二銅等の有機銅塩が挙げられる。銅酸化防止剤として例えば沃化カリウム、臭化カリウム、及び塩化カリウム等が挙げられる。特に好ましい銅塩と銅酸化防止剤との組み合わせは、沃化第一銅と沃化カリウム、及び酢酸銅と沃化カリウムである。なお、本発明における銅含有量は、銅化合物を銅に換算した量である。
【0016】
本発明によるポリアミド繊維には必要があれば、酸化チタンを含有させても差し支えない。酸化チタンを含有させる場合、好ましくは400ppm以下であり、より好ましくは100ppm以下である。酸化チタンはポリアミドの結晶核剤として作用する為、400ppmを超えると仮撚り加工時に熱によって酸化チタンを中心に結晶が大きく成長し、内部構造的にボイドの生成を誘発するので、仮撚りの強度保持率が悪くなる。
【0017】
本発明による耐熱性ポリアミド繊維は、耐熱強度保持率が87.7%以上のポリアミド繊維を仮撚り加工して成るポリアミド繊維であり、かつ仮撚り強度保持率が92.0%以上であることが特に好ましい。このようになすことで、歯付きベルト用繊維として、特に好適なポリアミド繊維となせる。
本発明による耐熱強度保持率、仮撚り強度保持率は、下記のように定義される。
仮撚り強度保持率=(仮撚り後強度/原糸強度)×100(%)
耐熱強度保持率=(原糸の熱処理後強度/原糸強度)×100(%)
上式における原糸の熱処理とは、原糸を140℃で560時間、無張力下で放置して処理することである。また、上式における仮撚りは通常の加熱しながらの仮撚り加工を意味する。
【0018】
本発明のポリアミド繊維は、種々のポリアミド繊維であってよい。ポリアミドの形成単位としては、セバシン酸、ドデカン酸等の脂肪族ジカルボン酸、テレフタル酸、イソフタル酸等の芳香族ジカルボン酸とヘキサメチレンジアミン等の脂肪族ジアミン、メタキシリレンジアミン等の芳香族ジアミン等との各種重縮合体、ε−アミノカプロン酸等のω−アミノカルボン酸類、カプロラクタム、ラウリルラクタム等のラクタム類の開環重合体等である。本発明において特に好ましいポリアミド繊維は、ポリヘキサメチレンアジパミド繊維である。
更に、本発明によるポリアミド繊維には、通常用いられる、熱、光、及び酸素等に対する耐久性を付与する為の安定剤が配合されていても良い。通常用いられる安定剤と併用しても構わない。
【0019】
本発明による耐熱性ポリアミド繊維は、歯付きベルト用に好適である。本発明における歯付きベルトは、既述のように高回転、高温、及び高応力負荷等の苛酷な条件下で使用されるベルト類を意味し、いわゆる、タイミングベルト等をも含むものとする。
本発明のポリアミド繊維は、ポリアミドを溶融紡出し、紡出糸条を冷却して油剤を付与し、紡出糸条を引き取りロールで引き取った後、この未延伸糸をゴデットロール間で直接延伸・熱緩和処理して巻き取る方法(直接紡糸延伸法)で得られる。
【0020】
本発明における特に好ましいポリアミドは、50〜80ppmの銅を含有し、更に酸化チタンを含有しない又は、100ppm以下含有していて、90%蟻酸相対粘度が45〜100、好ましくは55〜80である高重合度ポリアミドである。90%蟻酸相対粘度が45未満のポリアミドでは、本発明の目的とする耐熱性ポリアミド繊維、特に歯付きベルト用に必要な高強力のポリアミド繊維を得ることが困難であり、90%蟻酸相対粘度が100を超えると曳糸性が阻害され、生産性の面において不利となる。又、本発明によるポリアミド繊維の単糸デニールは1〜10デニール、好ましくは2〜6デニール、トータルデニール30〜840デニール、好ましくは70〜210デニールであり、このような繊度となすことが本発明の目的達成上好ましい。
【0021】
本発明の耐熱性ポリアミド繊維の製造方法においては、高強度のポリアミド繊維となすために、特に延伸・熱緩和処理の条件を適切に選ぶ必要がある。
本発明では、紡出ポリアミド糸条を引き取りロールで引き取った後、一旦巻き取ることなく、ゴデットロール間で直接熱延伸して巻き取ることが必要である。
本発明において特に好ましいのは、引き取りロールからの未延伸糸を未延伸糸供給ロールと150℃以上に加熱した第一延伸ロールとの間で、全延伸倍率の60%以上の延伸倍率で第一段延伸を行い、次いで第一延伸ロールと180℃以上に加熱された第二延伸ロールとの間で第二段延伸を行い、第二延伸ロールの後に延伸の10%前後の緩和処理を行って巻き取ることを特徴とするポリアミド繊維の製造方法である。
【0022】
本発明によるポリアミド繊維の製造方法における他の具体的な紡糸条件は、所望する繊維の特性によって個々に選択してよく、特別に限定されるものではない。しかしながら、繊維強度等を考慮すれば紡糸速度を2500m/分以上、延伸比を2.5以上となして紡糸することが本発明においては特に好ましい。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、実施例によって本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものでない。
尚、実施例の説明に先立ち、本発明で使用したポリアミド繊維の評価方法を説明する。
原糸の強伸度試験は、JIS−L−1070に準じて実施した。
耐熱強度保持率の試験は、島津製作所製STAC−5100熱風乾燥機を使用し、無張力状態で、140℃、560時間放置し、熱処理を施した後、強伸度をJIS−L−1070に準じて測定した。
又、仮撚り試験後の強伸度の測定は、JIS−L−1090に準じて測定した。
尚、仮撚り後の仮撚り強度保持率、及び原糸の耐熱強度保持率は以下の式より求めた。
仮撚り強度保持率=(仮撚り後強度/原糸強度)×100(%)
耐熱強度保持率=(原糸の熱処理後強度/原糸強度)×100(%)
【0024】
【実施例1〜5、及び比較例1〜5】
90%蟻酸相対粘度60のポリヘキサメチレンアジパミドポリマーを重合した後、得られたポリマーを溶融紡糸し、図1に示す装置を用いて紡糸速度4000m/分の巻き取り速度で巻き取り、70デニール/34フィラメントのポリヘキサヘチレンアジパミド繊維を得た。
紡糸条件としては、延伸比を1.8〜3.8倍まで変更し、又、ポリマー中の銅、及び酸化チタンの含有量も変更し合計10種類のポリアミド繊維を得た。
【0025】
得られた繊維の強度物性とtanδmax、及びTmaxを測定後、220℃,0.5秒で加熱しながらの仮撚り加工を施し、仮撚り後の強度物性を測定した。又、耐熱強度保持率を確認するため、得られた繊維を140℃で熱処理し、熱処理後の強度物性を測定した。
表1に原糸、仮撚り後、及び熱処理後の物性測定結果を示す。
表1において、本発明の実施例によるポリアミド原糸は、仮撚り後の強度保持率で92.0%以上、耐熱強度保持率で87.7%以上になる事が明らかである。
一方、比較例1,2によるポリアミド繊維は、いずれも仮撚り後の強度保持率が92.0%に充たない。
又、実施例1〜5で得た繊維の評価結果から、銅を50ppm〜80ppm含有させることで、仮撚り強度保持率のみならず耐熱強度保持率も同時に向上させ得ることが理解される。
【0026】
【比較例6】
90%蟻酸相対粘度60のポリヘキサメチレンアジパミドポリマーを重合した後、得られたポリマーを溶融紡糸し、図2に示す装置を用いて紡糸速度1000m/分の巻き取り速度で巻き取った未延伸糸を、延撚工程で延伸速度312m/分、延伸比3.6倍に延伸し、70デニール/34フィラメントのポリヘキサヘチレンアジパミド繊維を得た。
得られた繊維は、tanδmaxが0.075であり、仮撚り後の強度保持率が85.3%であって、92.0%に到達していなかった。
【0027】
【表1】
【0028】
【発明の効果】
本発明による耐熱性ポリアミド繊維、特にポリヘキサメチレンアジパミド繊維は、仮撚り時の物性低下が著しく抑えられ、仮撚り加工過程での糸切れが減少し、生産性の向上がはかれる点で極めて優れる効果を有する。又、本発明による繊維は、原糸の耐熱強度保持率が顕著に高く、実用に際して耐久性に優れる製品となることが期待でき、特に歯付きベルト用に好適なポリアミド繊維である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例の紡糸機の概略を説明する図である。
【図2】本発明の比較例の紡糸機の概略を説明する図である。
【符号の説明】
1 スピンヘッド
2 紡口
3 冷風チャンバー
4 フィラメント
5 仕上げ剤付与ノズル
6 未延伸糸供給ロール
7 第一延伸ロール
8 第二延伸ロール
9 巻き取機
10 スチームカラム
Claims (3)
- 30〜200ppmの銅を含有し、酸化チタンの含有量が400ppm以下であり、90%蟻酸相対粘度が45〜100のポリアミド繊維から成り、そのtanδmax及びTmaxが下記(1)式及び(2)式を満足し、耐熱強度保持率が87.7%以上であるポリアミド繊維を仮撚り加工し、かつ、その仮撚り加工後の仮撚り強度保持率が92.0%以上であることを特徴とする耐熱性ポリアミド繊維。
0.08≦tanδmax (1)
110℃≦Tmax≦125℃ (2) - 請求項1記載のポリアミド繊維が、歯付きベルト用ポリアミド繊維であることを特徴とする耐熱性ポリアミド繊維。
- 30〜200ppmの銅を含有し、酸化チタンの含有量が400ppm以下であり、90%蟻酸相対粘度が45〜100のポリアミド糸条を引き取りロールで引き取った後、一旦巻き取ることなくゴデットロール間で直接熱延伸して巻き取る工程を有することを特徴とする請求項1又は2記載の耐熱性ポリアミド繊維の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32424397A JP4253049B2 (ja) | 1997-11-26 | 1997-11-26 | 耐熱性ポリアミド繊維及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32424397A JP4253049B2 (ja) | 1997-11-26 | 1997-11-26 | 耐熱性ポリアミド繊維及びその製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11158743A JPH11158743A (ja) | 1999-06-15 |
JP4253049B2 true JP4253049B2 (ja) | 2009-04-08 |
Family
ID=18163640
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP32424397A Expired - Fee Related JP4253049B2 (ja) | 1997-11-26 | 1997-11-26 | 耐熱性ポリアミド繊維及びその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4253049B2 (ja) |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007100269A (ja) * | 2005-10-07 | 2007-04-19 | Kuraray Co Ltd | 歯付きベルト用カバークロス及び歯付きベルト |
FR2984332B1 (fr) | 2011-12-15 | 2015-12-11 | Rhodia Operations | Procede de preparation de granules de polyamide et utilisations |
CN112626659A (zh) * | 2020-12-09 | 2021-04-09 | 江苏文凤化纤集团有限公司 | 一种低强低伸半消光锦纶6 fdy水晶纱的生产方法 |
CN114060279B (zh) * | 2021-11-15 | 2024-05-28 | 中国科学院苏州纳米技术与纳米仿生研究所 | 耐高温仿生驱动器、其制备方法、制备系统及测试方法 |
-
1997
- 1997-11-26 JP JP32424397A patent/JP4253049B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH11158743A (ja) | 1999-06-15 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
CA1314673C (en) | High-tenacity conjugated fiber and process for preparation thereof | |
JP6340375B2 (ja) | ポリアミドマルチフィラメント繊維、及び該繊維を含むタイヤコード | |
JPH0127164B2 (ja) | ||
EP0812370B1 (en) | Polyester filamentary yarn, polyester tire cord and production thereof | |
JP5579957B2 (ja) | ポリ(トリメチレンテレフタラート)の微細デニール糸 | |
US20140352273A1 (en) | Poly(ethyleneterephthalate) drawn fiber, poly(ethyleneterephthalate) tire-cord and manufacturing method thereof | |
US20020041962A1 (en) | Polyester multifilamentary yarn for tire cords, dipped cord and production thereof | |
JP4253049B2 (ja) | 耐熱性ポリアミド繊維及びその製造方法 | |
JPS6141320A (ja) | ポリエステル繊維 | |
JP5087949B2 (ja) | ポリアミド繊維 | |
EP1219733A1 (en) | Poly(trimethylene terephthalate) multifilament yarn | |
JP3281112B2 (ja) | ポリアミド繊維の製造法 | |
JPS599209A (ja) | 高強力ポリヘキサメチレンアジパミド繊維 | |
JPH0323644B2 (ja) | ||
JP2559866B2 (ja) | 高耐疲労性高強力ポリヘキサメチレンアジパミド繊維の製造方法 | |
JP3281111B2 (ja) | ポリアミド繊維の製造方法 | |
JPS5947047B2 (ja) | ポリアミド捲縮加工糸の製造法 | |
JPH0931748A (ja) | 高強度ポリアミドモノフィラメント及びその製造方法 | |
JPS62133109A (ja) | ポリカプラミド系繊維 | |
JPH07316917A (ja) | 経時安定性の高いポリヘキサメチレンアジパミド繊維及び製造方法 | |
JPH0321647B2 (ja) | ||
JP2001279525A (ja) | ポリヘキサメチレンアジパミド繊維及びその製造方法 | |
JPH0532492B2 (ja) | ||
JPS63159541A (ja) | 合成繊維の直接紡糸延伸方法 | |
JPS59187639A (ja) | ポリアミドタイヤコ−ド及びその製法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A711 | Notification of change in applicant |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712 Effective date: 20031002 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20041102 |
|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20041102 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20041102 |
|
A711 | Notification of change in applicant |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711 Effective date: 20051109 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20060828 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20060905 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20061106 |
|
RD02 | Notification of acceptance of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422 Effective date: 20061106 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821 Effective date: 20061107 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20071204 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20080128 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20090120 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20090123 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120130 Year of fee payment: 3 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120130 Year of fee payment: 3 |
|
S111 | Request for change of ownership or part of ownership |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313113 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120130 Year of fee payment: 3 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120130 Year of fee payment: 3 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130130 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140130 Year of fee payment: 5 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |