JPS5947047B2 - ポリアミド捲縮加工糸の製造法 - Google Patents

ポリアミド捲縮加工糸の製造法

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JPS5947047B2
JPS5947047B2 JP16976A JP16976A JPS5947047B2 JP S5947047 B2 JPS5947047 B2 JP S5947047B2 JP 16976 A JP16976 A JP 16976A JP 16976 A JP16976 A JP 16976A JP S5947047 B2 JPS5947047 B2 JP S5947047B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〈産業上の利用分野ン 本発明はポリアミド捲縮加工糸の製造法に関するもので
あり、更に詳しくは、高速紡糸によって得られたポリア
ミドマルチフィラメント糸に同時的又は遂次的な延伸仮
撚加工を施して撚縮加工糸を製造する方法の改良に関す
るものである。
〈従来技術〉 近年、ポリエステル、とくにポリエチレンテレフタレー
トを、紡糸巻取速度3000〜4000m/分で溶融紡
糸して部分配向糸(POY)を製造し、これを延伸仮撚
加工への供給系として使用することが工業的に実施され
ている。
ポリアミドについても同様の検討が行なわれているが、
ポリアミドの場合、従来の低速紡糸によるフィラメント
は、延伸後もしくは延伸仮撚加工後の結晶構造は主とし
てα型からなるのに対し、高速紡糸によるフィラメント
は延伸後又は延伸仮撚加工後の結晶構造が主としてγ型
からなっている。
ところ力入ポリアミドフィラメントでは結晶構造が異る
とその融点が相違し、γ型はα型に比し融点が約10〜
15℃低くなるため、高速紡糸により得られたポリアミ
ドマルチフィラメント糸を従来採用されている加工温度
で延伸仮撚加工すると未解撚の発生が避は難い。
このため、加工温度をより低温にすることが考えられる
が、未解撚の発生を避は得るような加工温度にすると、
撚の熱セツト効率が低下して得られる捲縮加工糸の捲縮
特性、熱安定性等が低下するという問題がある。
〈発明の目的〉 本発明の目的は、高速紡糸したポリアミドマルチフィラ
メント(POY糸)に延伸仮撚加工を施して捲縮加工糸
を製造する場合の特有の問題、即ちPOY糸の結晶構造
に起因して該フィラメントが通常の延伸糸フィラメント
lこ比べて融点が10〜15℃低下し未解撚が発生し易
くなる為に加工温度を下げなければならず従って熱セツ
ト効率が落ち捲縮特性熱安定性が従来に比べて劣るとい
う問題を解決することにある。
〈発明の構成・作用ン 本発明者らの検討(こよれば、延伸仮撚加工への供給系
として複屈折率が特定の範囲内にあり且つ水分率が従来
の供給系よりも低い特定範囲内のものを選定する事によ
り前記目的が達成されることが判明した。
即ち、本発明は高速紡糸により得られたポリアミドマル
チフィラメント糸に、加工温度160℃以上、延伸倍率
1.05以上の条件下で延伸仮撚加工を施して捲縮加工
糸を製造するに当り、延伸仮撚加工への供給系として、
その複屈折率が35X10−3〜45X10−3であり
、且つ水分率(W重量%)が単糸デニール(De)に応
じて下記式を満足するものを使用することを特徴とする
ポリアミド捲縮加工糸の製造法である。
W≦3.6Vり屋−3,6(但し、Deン1)本発明に
於て使用されるポリアミドとしては、溶融紡糸可能なポ
リアミドであればよく、例えばポリカプロアミド(ナイ
ロン−6)、ポリヘキサメチレンアジパミド(ナイロン
−66)、ポリへキサメチレンドデカンジオアミド(ナ
イロン−6・12)などのホモポリアミドあるいはこれ
らを主体とする共重合ポリアミドが挙げられる。
本発明では就中、ポリカプロアミドが特に好適である。
これらのポリアミドには艶消NL安定ML顔料、染料、
難燃剤、帯電防止剤などの添加剤を含有しても差しつか
えない。
本発明で延伸仮撚加工への供給系として使用されるポリ
アミドマルチフィラメント糸は、高速紡糸によって製造
された複屈折率が35X10 ”〜45X10 ’、
好ましくは36X10 ”〜40×10−3のもので
ある。
複屈折率が35Xl□−s未満のものはフィラメントの
構造があまりにも不安定であって好ましくなく、又、高
速紡糸時に安定して巻取ることもできない。
又、複屈折率が45X10−3を超えると、その収縮率
があまりにも高く、安定したパッケージが得られないば
かりでなX、パッケージ形成後、延伸仮撚加工工程に供
給されるまで(こ、パッケージの内層、外層で著しく大
きな収縮率差を生じ、捲縮加工糸の染斑等の原因となる
ので好ましくない。
また、本発明においては、該フィラメント糸の水分率(
W重量%)がフィラメントの単糸デニール(De )に
対し、W≦3.6i−3,6(但し、Deン1である)
であることが必要である。
水分率がこの範囲を超えると、得られる捲縮力計糸に未
解撚が多くなり、品位を損なうばかりでなく、捲縮率の
低下の原因となるので好ましくない。
本発明に従って、供給系の複屈折率及び水分率を前記範
囲内に選定することにより、高速紡糸されたポリアミド
マルチフィラメント糸を延伸仮撚加工する場合でも、製
品捲縮加工糸の未解撚を、通常ウーリー加工糸において
未解撚許容限界とされている捲縮糸の糸長1m当り0.
2個/m以下の範囲にすることができる。
添付図面は、紡糸巻取速度3500m/分にて高速紡糸
した全デニール84 de、フィラメント数24,22
,20,18,16のポリカプラミドマルチフィラメン
ト糸に、延伸倍率1.2倍、加工温度170℃にて同時
的延伸仮撚加工を施したときの、未解撚個数を糸長10
0mについて求めたものである。
横軸には単糸デニールの平方根(M1這)を、縦軸には
1m当りに換算した未解撚個数を示す。
この実験データより未解撚(ケ/m)は単糸デニールの
平方根(5)と水分率(W%)との関係で次式の様に表
現される。
未解撚(ケ/m ) =−0,5y’De+0.14W
+0.7そして未解撚が0.2ケ/m以下である条件と
して W≦3.6J■−3,6 が求められる。
ポリアミドマルチフィラメント糸の水分率は、紡出糸に
オイリングを施す際のエマルジョン濃度及びエマルジョ
ン付与量によってコントロールされるが、この他に紡出
糸巻取り雰囲気の調節も重要である。
又、紡出糸は、できるだけ速やかに加工工程に供給する
か、供給までに長期間を要する場合には紡糸工程で巻取
った糸条パッケージを密封包装することが好ましい。
なお、パッケージの水分率は、パッケージ内の各部分に
おいて若干の相違が見られるが、本発明における供給系
の水分率の測定は延撚加工工程への供給直前のパッケー
ジにおいて測定されるものであり、該パッケージの平均
的水分率で定義されたものである。
本発明によれば、前述の如きポリアミドマルチフィラメ
ント糸のうちでも、特に35℃のm−りレゾール溶液で
測定した極限粘度〔η〕fが0.95〜1.55、複屈
折率が36x10−s〜40×10−3、単糸デニール
(De)が2〜10のポリカプラミドマルチフィラメン
ト糸が好ましい。
供給系のフィラメント断面は通常の円形のはカー トラ
イローバル、ヘキサローバル、オフクローバル等の非円
形でもよく、また、該供給系はインターレース処理によ
り適度の単糸間交絡を付与したものでもよい。
延伸仮撚加工は、延伸と仮撚加工を同時的に実施する方
式(インドロ一方式)でも、延伸と仮撚加工とを遂次的
に実施する方式(アウトドロ一方式)でもよい。
この際の延伸倍率、加工温度は一義的には決められない
と言うのもこれら条件は加工糸の要求品質のレベル、加
工速度、ヒータ長等によって変ってくる性質のものだか
らである。
唯、加工条件としての下限はある程度存在し、前者の場
合1.05、後者の場合160m程度である。
また、これら条件の一般的範囲を言えば、前者について
は1.05〜2.0好ましくは、1.05〜1.5、後
者については160℃〜繊維の融点以下好ましくは17
0℃〜融点−10℃である。
仮撚付与手段としては、従来汎用のスピンドルのほか、
内接式又は外接式の摩擦仮撚手段を使用することも出来
、高速加工を行なうには後者の方が好ましい。
ヒータGi 接触型、非接触型の何れでもよい。
また、ヒータと仮撚付与手段との間に糸条を強制的に冷
却する手段を設けたり、仮撚付与手段の上流又は下流側
に糸条張力検出器を取付けてもよい。
更に、本発明においては、低水分率の供給系を使用する
ため、クリールスタンド部は比較的低水分率に維持でき
るよう乾燥空気を供給するなど特別な配慮をするのが好
ましい。
〈効 果ン 以上の如き本発明の方法によれば、高速紡糸によって得
られたポリアミドマルチフライメント糸を用いて、未解
撚が少なく捲縮性能の良好な品位のすぐれた捲縮加工糸
を製造することが出来る。
〈実施例〉 以下実施例により本発明を詳述する。
なお、捲縮率の測定は次の方法により行なった。
即ち、捲縮加工糸をカセ取り後10分放置し、これに0
.1ダ/deの重荷重及び0.02ダ/deの軽荷重を
取り付け、水中に浸漬2闘後の糸長l。
を求め、重荷重を外し更に2闘後の糸長11を求め、で
計算した。
又、染斑の判定は1〜5級(良好なもの5級)に肉眼判
定した。
実施例 1〜6、比較例 1〜4 極限粘度(35℃のメタクレゾール溶液で測定)が、1
.05のポリカプラミドを255℃で溶融し、孔径0.
4 mmの円形紡糸孔をそれぞれ16,18゜20.2
2,24個有する紡糸口金より全デニール84となる如
く吐出した。
吐出糸条に30℃、65%団の冷却風を20Cm’se
cの速度で吹き付けて冷却固化せしめ、次いで各種濃度
のエマルジョンを各量糸条に付与し、オイル付与量がほ
ぼ一定で水分率がそれぞれ異なるサンフ冗となる如くし
、第1ゴデツトローラ、第2ゴデツトローラを経過させ
3,500 m/vutnで巻取った。
巻取られたフィラメントの複屈折率、水分率は次表の如
くであった。
次に各巻取り糸条を1.2倍の延伸倍率下で延伸と同時
に仮撚加工した。
この際にプレート温度170℃とし、撚数は3,300
T/772とした。
得られた捲縮糸の未解撚を100mの糸長に亘って調べ
た結果次表の結果であった。
又、捲縮糸の捲縮率を測定した結果を次の表−Iに示す
本発明の実施例1〜6では未解撚が0.2ケ/m以下で
あり、比較例のものより捲縮率も高い。
その他のもの(比較例1〜4)は、未解撚0.2ケ/m
を超え好ましくない。
比較例 5 実施例1とほぼ同じ条件で紡糸速度を3,000m/1
njnとした。
いずれも巻取り糸条のフィラメントの複屈折率が35x
10−s未満で巻取り後の自己伸長により500g以上
の巻取りは不可能であった。
比較例 6 実施例1とほぼ同じ条件で、84デニール/48フイラ
メントとし、4.500 m /vutnで巻取った。
巻取りフィラメントの複屈折率は46X10−3であっ
た。
各糸条の巻取り後のフィラメントの収縮率は17%であ
り、パッケージの巻姿の安定性は得られなかった。
実施例 7〜13、比較例 7〜9 極限粘度(35℃のメタクレゾール溶液で測定)が、1
.10のポリカプラミドを265℃で溶融し、孔径0.
3闘の円形紡糸孔を、それぞれ3,4,5個有する紡糸
口金から、全繊度が19 deとなるように吐出し、次
いで吐出糸条に30℃、65%RHの冷却風を30cm
/秒の速度で吹きつけて冷却固化せしめ、その後種々の
濃度の油剤エマルジョンを付与し、油剤付着量をほぼ一
定として水分率を異ならしめ、3700 m/rumの
紡糸速度で巻取った。
巻取られたフィラメントの複屈折率、水分率は表−2に
示す通りであった。
次に、各巻取条糸を1.25倍の延伸倍率下で延伸する
と同時に、外接フリクションディスク及び2mの長さの
ヒーターと用いて仮撚加工した。
この際加工速度は800m/lram、ヒータ一温度は
170℃、フリクションディスク速度/糸速度比は1.
9とした。
得られた捲縮糸の捲縮率及び未解撚(100772の糸
長に亘って調査)を表−2に示す。
本発明の実施例7〜13は、捲縮率が高く、未解撚も少
なくて、パンティストックキングに編立てた結果、良好
なストレッチ性、フィツト感及びきれいな目面を示した
これに対して、本発明の範囲外である比較例7は未解撚
が多く、パンティストッキングとしては不十分であり、
比較例8゜9は未解撚が多いうえ、捲縮率も不十分であ
り、パンティストッキングには不適当であった。
【図面の簡単な説明】
添付図面は本発明を説明するためのものであり、横軸に
単糸デニールの平方根V/Deを、縦軸に捲縮加工後の
未解撚個数を示したものであり、水分率(W%)が変っ
たときの未解撚個数の変り方を示したものである。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 高速紡糸により得られたポリアミドマルチフィラメ
    ント糸に、加工温度160℃以上、延伸倍率1.05以
    上の条件下で延伸仮撚加工を施して捲縮加工糸を製造す
    るに当り、延伸仮撚加工への供給系として、その複屈折
    率が35X10 ”〜45X10 ”であり、且つ
    水分率(W重量%)が単糸デニール(De )に応じて
    下記式を満足するものを使用することを特徴とするポリ
    アミド捲縮加工糸の製造法。 WS2.6M11−3.6(但し、Deン1である)2
    延伸仮撚加工への供給系として、その極限粘度が0.
    95〜1.55、複屈折率が36X10 ’〜40
    X 10−”、単糸テ゛ニール(De )が2〜10d
    eであり、且つ水分率(W重量%)が単糸デニール(D
    e )に応じて下記式を満足するものを使用する特許請
    求の範囲第1項記載のポリアミド捲縮加工糸の製造法。 WS2.6J面−3.6 3 延伸仮撚加工が同時的延伸仮撚加工である特許請求
    の範囲第1項記載のポリアミド捲縮加工糸の製造法。 4 延伸仮撚加工が逐次的延伸仮撚加工である特許請求
    の範囲第1項記載のポリアミド捲縮加工糸の製造法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPS626743A (ja) * 1985-07-02 1987-01-13 Nippon Steel Corp ベルト式連続鋳造機のモ−ルド冷却装置
JPS6310147U (ja) * 1986-07-08 1988-01-23

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