JPH05156425A - 装飾部材およびその製造方法 - Google Patents
装飾部材およびその製造方法Info
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- JPH05156425A JPH05156425A JP3319268A JP31926891A JPH05156425A JP H05156425 A JPH05156425 A JP H05156425A JP 3319268 A JP3319268 A JP 3319268A JP 31926891 A JP31926891 A JP 31926891A JP H05156425 A JPH05156425 A JP H05156425A
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- alloy
- watch case
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- forming method
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- G—PHYSICS
- G04—HOROLOGY
- G04B—MECHANICALLY-DRIVEN CLOCKS OR WATCHES; MECHANICAL PARTS OF CLOCKS OR WATCHES IN GENERAL; TIME PIECES USING THE POSITION OF THE SUN, MOON OR STARS
- G04B37/00—Cases
- G04B37/22—Materials or processes of manufacturing pocket watch or wrist watch cases
- G04B37/223—Materials or processes of manufacturing pocket watch or wrist watch cases metallic cases coated with a nonmetallic layer
-
- G—PHYSICS
- G04—HOROLOGY
- G04B—MECHANICALLY-DRIVEN CLOCKS OR WATCHES; MECHANICAL PARTS OF CLOCKS OR WATCHES IN GENERAL; TIME PIECES USING THE POSITION OF THE SUN, MOON OR STARS
- G04B19/00—Indicating the time by visual means
- G04B19/04—Hands; Discs with a single mark or the like
- G04B19/042—Construction and manufacture of the hands; arrangements for increasing reading accuracy
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- G—PHYSICS
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- G04B—MECHANICALLY-DRIVEN CLOCKS OR WATCHES; MECHANICAL PARTS OF CLOCKS OR WATCHES IN GENERAL; TIME PIECES USING THE POSITION OF THE SUN, MOON OR STARS
- G04B19/00—Indicating the time by visual means
- G04B19/06—Dials
- G04B19/12—Selection of materials for dials or graduations markings
-
- G—PHYSICS
- G04—HOROLOGY
- G04B—MECHANICALLY-DRIVEN CLOCKS OR WATCHES; MECHANICAL PARTS OF CLOCKS OR WATCHES IN GENERAL; TIME PIECES USING THE POSITION OF THE SUN, MOON OR STARS
- G04B37/00—Cases
- G04B37/22—Materials or processes of manufacturing pocket watch or wrist watch cases
- G04B37/225—Non-metallic cases
- G04B37/226—Non-metallic cases coated with a metallic layer
Abstract
(57)【要約】
【目的】 本発明は、湿式エッチング困難な合金素材上
に乾式成膜法により有色被膜を被覆した凹状の文字およ
び／または模様を有する装飾部材を提供する。 【構成】 超硬、Ｐｔ、Ｐｔ合金、セラミック、白色金
合金素材上の選択的所定部分にレーザー加工により形成
された凹状の文字および／または模様部に被覆された乾
式成膜法による有色被膜と凹以外の素材色との二色に構
成されていることを特徴とする。
に乾式成膜法により有色被膜を被覆した凹状の文字およ
び／または模様を有する装飾部材を提供する。 【構成】 超硬、Ｐｔ、Ｐｔ合金、セラミック、白色金
合金素材上の選択的所定部分にレーザー加工により形成
された凹状の文字および／または模様部に被覆された乾
式成膜法による有色被膜と凹以外の素材色との二色に構
成されていることを特徴とする。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、時計用外装部品、メガ
ネ部品、ライターケース等の外観が多色に仕上げられた
装飾部材および製造方法に関する。
ネ部品、ライターケース等の外観が多色に仕上げられた
装飾部材および製造方法に関する。
【０００２】
【発明の概要】本発明は、超硬、Ｐｔ、Ｐｔ合金、セラ
ミック、白色金合金の素材上に乾式成膜法により有色被
膜を被覆した凹状の文字および／または模様を有する耐
食性、密着性、耐摩耗性に優れた装飾的価値の高い装飾
部材を品質的に安定で、且つ安価に提供するところにあ
る。
ミック、白色金合金の素材上に乾式成膜法により有色被
膜を被覆した凹状の文字および／または模様を有する耐
食性、密着性、耐摩耗性に優れた装飾的価値の高い装飾
部材を品質的に安定で、且つ安価に提供するところにあ
る。
【０００３】
【従来の技術】従来の時計用外装部品等の装飾部材にお
ける凹状の模様および／または文字部とそれ以外の表面
との外観色調を変え多色化された製品の製造方法として
は あらかじめ凹状に形成された模様および／または文
字を有するＳＵＳ等の素材表面の全体に金メッキ等の湿
式メッキを施し、メッキ用マスキング塗料を用い模様ま
たは文字部を印刷した後、マスキング部以外の湿式メッ
キを剥離除去し、さらにマスキング塗料を除去する方
法。
ける凹状の模様および／または文字部とそれ以外の表面
との外観色調を変え多色化された製品の製造方法として
は あらかじめ凹状に形成された模様および／または文
字を有するＳＵＳ等の素材表面の全体に金メッキ等の湿
式メッキを施し、メッキ用マスキング塗料を用い模様ま
たは文字部を印刷した後、マスキング部以外の湿式メッ
キを剥離除去し、さらにマスキング塗料を除去する方
法。
【０００４】 公開特許公報６４−７５６６０の如
く、パッド印刷またはスクリーン印刷により金属素材上
にあらかじめ形成された凹状の模様、文字以外の部分に
印刷し、しかる後にイオンプレーティング法により被膜
を形成し、印刷被膜を剥すことにより金属表面を多色化
する方法。
く、パッド印刷またはスクリーン印刷により金属素材上
にあらかじめ形成された凹状の模様、文字以外の部分に
印刷し、しかる後にイオンプレーティング法により被膜
を形成し、印刷被膜を剥すことにより金属表面を多色化
する方法。
【０００５】 公開特許公報昭６１−１１７２６９の
如く、基板全面にニッケルメッキまたは銅メッキまたは
その合金のメッキ層を形成した後、凹状以外の乾式メッ
キ不要部分に有機質レジストを塗布し焼成硬化後メッキ
層を溶解除去し、その後有機質レジストを溶解除去し、
ついで乾式メッキ層を形成させた後、メッキ層を溶解除
去する方法。が一般的である。
如く、基板全面にニッケルメッキまたは銅メッキまたは
その合金のメッキ層を形成した後、凹状以外の乾式メッ
キ不要部分に有機質レジストを塗布し焼成硬化後メッキ
層を溶解除去し、その後有機質レジストを溶解除去し、
ついで乾式メッキ層を形成させた後、メッキ層を溶解除
去する方法。が一般的である。
【０００６】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前述の従来技
術においては、以下の欠点がある。 の方法ではデザインポイントである模様、文字部が湿
式メッキ処理され被膜硬度がＨｖ２００〜３００と低い
ため、凹部内の面積が大きい模様、文字は摩耗またはキ
ズを受けやすく、凹部の軟らかい湿式メッキ仕上げによ
る模様および文字外観がキズおよび摩耗により著しく低
下するという装飾品としての大きな欠点がある。
術においては、以下の欠点がある。 の方法ではデザインポイントである模様、文字部が湿
式メッキ処理され被膜硬度がＨｖ２００〜３００と低い
ため、凹部内の面積が大きい模様、文字は摩耗またはキ
ズを受けやすく、凹部の軟らかい湿式メッキ仕上げによ
る模様および文字外観がキズおよび摩耗により著しく低
下するという装飾品としての大きな欠点がある。
【０００７】の方法では、イオンプレーティング処理
中に蒸発金属の溶解による輻射熱の影響で基板表面の温
度が上昇するためマスキングに内在するガスやマスキン
グの分解ガスがイオンプレーティング処理中に放出ガス
として発生し、イオンプレーティング被膜の生成に悪影
響を与え被膜の干渉色や色ムラ、あるいは放電、密着不
良が発生する。またマスキング外周部の欠けや剥離が生
じやすく目的外観を損ない易かった。この為良品率が著
しく低く量産性が悪く、コストアップになる欠点があっ
た。
中に蒸発金属の溶解による輻射熱の影響で基板表面の温
度が上昇するためマスキングに内在するガスやマスキン
グの分解ガスがイオンプレーティング処理中に放出ガス
として発生し、イオンプレーティング被膜の生成に悪影
響を与え被膜の干渉色や色ムラ、あるいは放電、密着不
良が発生する。またマスキング外周部の欠けや剥離が生
じやすく目的外観を損ない易かった。この為良品率が著
しく低く量産性が悪く、コストアップになる欠点があっ
た。
【０００８】の方法では、レジスト塗布後のニッケル
メッキ層等のメッキ層剥離にレジスト膜下へのオーバー
エッチが発生する。また、乾式メッキ時に発生する熱に
よりニッケル、銅またはその合金が基板表面に熱拡散
し、基板表面の変色が発生する。また、乾式メッキ後の
ニッケルメッキ層などのメッキ層剥離除去に長時間を要
し作業効率が悪い欠点があった。
メッキ層等のメッキ層剥離にレジスト膜下へのオーバー
エッチが発生する。また、乾式メッキ時に発生する熱に
よりニッケル、銅またはその合金が基板表面に熱拡散
し、基板表面の変色が発生する。また、乾式メッキ後の
ニッケルメッキ層などのメッキ層剥離除去に長時間を要
し作業効率が悪い欠点があった。
【０００９】さらに、〜の方法において、凹状の模
様または文字は、エッチングを利用するのが一般的であ
るが、亜鉛合金、銅合金、鉄合金等の素材に限定されて
しまう欠点を有していた。さらに、エッチング時のマス
キング工程および凹部とそれ以外の部分の二色化時のマ
スキング工程が必要であるため、位置ズレ等の不良要因
が多く、良品率が著しく低い欠点を有していた。
様または文字は、エッチングを利用するのが一般的であ
るが、亜鉛合金、銅合金、鉄合金等の素材に限定されて
しまう欠点を有していた。さらに、エッチング時のマス
キング工程および凹部とそれ以外の部分の二色化時のマ
スキング工程が必要であるため、位置ズレ等の不良要因
が多く、良品率が著しく低い欠点を有していた。
【００１０】本発明は、このような問題点をを解決する
もので、その目的とするところは、マスキング工程廃止
による良品率向上およびコストダウンと超硬、Ｐｔ、Ｐ
ｔ合金、セラミック、白色金合金等従来ではエッチング
による凹状の模様または文字の形成が困難であった素材
についても複雑な凹状の模様および／または文字を形成
し、さらに凹部を有色化した密着性、耐食性、耐擦傷性
および耐摩耗性に優れた装飾的価値の高い装飾部材およ
びその製造方法を提供するところにある。
もので、その目的とするところは、マスキング工程廃止
による良品率向上およびコストダウンと超硬、Ｐｔ、Ｐ
ｔ合金、セラミック、白色金合金等従来ではエッチング
による凹状の模様または文字の形成が困難であった素材
についても複雑な凹状の模様および／または文字を形成
し、さらに凹部を有色化した密着性、耐食性、耐擦傷性
および耐摩耗性に優れた装飾的価値の高い装飾部材およ
びその製造方法を提供するところにある。
【００１１】
【課題を解決するための手段】本発明の装飾部材は、超
硬、Ｐｔ、Ｐｔ合金、セラミック、白色金合金の素材表
面上に乾式成膜法により有色の被膜を被覆した凹状の文
字および／または模様を有することを特徴とし、該素材
表面上に第一層として乾式成膜法により有色被膜を被覆
した後に、選択的所定部分にレーザー加工により、第一
層の被膜厚みを越える深さに凹状の文字および／または
模様を形成し、その後第二層として、第一層と異なる成
分の有色被膜を被覆積層し、次にエッチングにより文字
および／または模様部以外の第一層および第二層を剥離
除去して仕上げることを特徴とする。
硬、Ｐｔ、Ｐｔ合金、セラミック、白色金合金の素材表
面上に乾式成膜法により有色の被膜を被覆した凹状の文
字および／または模様を有することを特徴とし、該素材
表面上に第一層として乾式成膜法により有色被膜を被覆
した後に、選択的所定部分にレーザー加工により、第一
層の被膜厚みを越える深さに凹状の文字および／または
模様を形成し、その後第二層として、第一層と異なる成
分の有色被膜を被覆積層し、次にエッチングにより文字
および／または模様部以外の第一層および第二層を剥離
除去して仕上げることを特徴とする。
【００１２】
【作用】本発明の上記構成によれば、表面が凹状に形成
されている模様または文字部の装飾品としてのデザイン
ポイント部に最終仕上げとして耐擦傷性および耐摩耗性
に優れた乾式成膜法による硬質被膜を形成させており、
装飾のアピールポイントである模様、文字を長期の携帯
によっても外観の低下をおこさず製品当初の装飾外観を
維持出来るようにしている。さらに、超硬、セラミック
等の素材上への有色被膜の密着性確保を可能にするとと
もに凹状の色調バラエティーが容易にはかれる。
されている模様または文字部の装飾品としてのデザイン
ポイント部に最終仕上げとして耐擦傷性および耐摩耗性
に優れた乾式成膜法による硬質被膜を形成させており、
装飾のアピールポイントである模様、文字を長期の携帯
によっても外観の低下をおこさず製品当初の装飾外観を
維持出来るようにしている。さらに、超硬、セラミック
等の素材上への有色被膜の密着性確保を可能にするとと
もに凹状の色調バラエティーが容易にはかれる。
【００１３】次に本発明装飾部材の製造方法について述
べる。素材上に第一層として乾式成膜法により有色の被
膜を被覆したことにより、該部材表面全体が硬質被膜で
マスキングされるため該部品表面は次工程のレーザー加
工工程におけるヤケの付着や傷を防止することが可能と
なる。レーザー加工後の第一層と異なる成分の有色被膜
被覆工程においては、レーザー加工による凹状の模様ま
たは文字部は、超硬、Ｐｔ、Ｐｔ合金、セラミック、白
色金合金の素地が露出しているため一般的に行われてい
る該素材上への乾式成膜法と同様に密着性の良い被膜構
成が可能である。第一層および第二層に乾式成膜法によ
る成分の異なる被膜を積層したことにより、一般に乾式
成膜法による被膜はピンホールが多いことから後工程に
おいて第二層被膜のピンホールを介して第一層用の剥離
液が浸透し、第一層被膜が剥離され同時に凹部以外の部
分の第二層被膜はリフトアップし容易に剥離することが
できる。このとき凹部内の第二層被膜は第一層被膜と成
分を異にしているため、第一層用の剥離液による密着性
および外観の劣化は全くない。次に乾式成膜法による有
色被膜としては、Ｔｉ、Ｚｒ、Ｈｆ、Ｖ、Ｎｂ、Ｔａ、
Ｃｒ、Ｗ等を主成分とするＣ、Ｎ、Ｏとの少なくとも一
成分以上との化合物またはＡｕ、Ｐｔ、Ｐｄ、Ａｇ等の
貴金属および合金が適用できうる。乾式成膜法としては
真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング
法等のＰＶＤ法またはＣＶＤ法が適用できうる。以下、
本発明について実施例に基づいて説明する。
べる。素材上に第一層として乾式成膜法により有色の被
膜を被覆したことにより、該部材表面全体が硬質被膜で
マスキングされるため該部品表面は次工程のレーザー加
工工程におけるヤケの付着や傷を防止することが可能と
なる。レーザー加工後の第一層と異なる成分の有色被膜
被覆工程においては、レーザー加工による凹状の模様ま
たは文字部は、超硬、Ｐｔ、Ｐｔ合金、セラミック、白
色金合金の素地が露出しているため一般的に行われてい
る該素材上への乾式成膜法と同様に密着性の良い被膜構
成が可能である。第一層および第二層に乾式成膜法によ
る成分の異なる被膜を積層したことにより、一般に乾式
成膜法による被膜はピンホールが多いことから後工程に
おいて第二層被膜のピンホールを介して第一層用の剥離
液が浸透し、第一層被膜が剥離され同時に凹部以外の部
分の第二層被膜はリフトアップし容易に剥離することが
できる。このとき凹部内の第二層被膜は第一層被膜と成
分を異にしているため、第一層用の剥離液による密着性
および外観の劣化は全くない。次に乾式成膜法による有
色被膜としては、Ｔｉ、Ｚｒ、Ｈｆ、Ｖ、Ｎｂ、Ｔａ、
Ｃｒ、Ｗ等を主成分とするＣ、Ｎ、Ｏとの少なくとも一
成分以上との化合物またはＡｕ、Ｐｔ、Ｐｄ、Ａｇ等の
貴金属および合金が適用できうる。乾式成膜法としては
真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング
法等のＰＶＤ法またはＣＶＤ法が適用できうる。以下、
本発明について実施例に基づいて説明する。
【００１４】
（実施例１）図１（ａ）〜（ｄ）は本発明により作成し
た時計ケースの各製造工程での断面図である。まず、図
１（ａ）に示すＷＣの超硬材料により形成された時計ケ
ース１をイオンプレーティング装置の真空室内に取り付
け、真空室内を排し、ついで該時計ケースをイオンプレ
ーティング処理する工程に先立ちＡｒガスを１０Ｐａ、
基板への印加電圧０．５ＫＶでイオンボンバードメント
を行い時計ケース表面のクリーニングを行った。次にＡ
ｒガスを排出し真空室内を３×１０-2Ｐａに戻した後、
改めて反応性ガスとしてＮ2ガスを６×１０-2Ｐａまで
導入し、基板電圧を０．１ＫＶ印加しプラズマを発生さ
せ、同時に金属Ｃｒを電子ビーム加熱方式により加熱蒸
発させ、ＣｒとＮとの化合物であるステンレス色のＣｒ
Ｎ被膜２を１．０μｍ被覆した。次に図１（ｂ）に示す
ようにレーザー加工により所定部分において、ＣｒＮ被
膜厚を越える深さに凹状の文字をマーキングした。この
為レーザー加工文字３の表面はＷＣ超硬素材が露出して
いる。該レーザー加工においては市販のＮｄ＝ＹＡＧレ
ーザー装置（波長１．０６μｍ）を用い、出力１００
Ｗ、パルス幅１０ｍｓの条件にて加工を行った。次に図
１（ｃ）に示すように、図１（ｂ）の状態の時計ケース
全面に前述と同様のイオンプレーティング法によりＴｉ
を蒸発源としＮ2ガスとＣ2Ｈ2ガスを反応ガスとした金
色のＴｉＮＣ層４を１．０μｍ被覆した。
た時計ケースの各製造工程での断面図である。まず、図
１（ａ）に示すＷＣの超硬材料により形成された時計ケ
ース１をイオンプレーティング装置の真空室内に取り付
け、真空室内を排し、ついで該時計ケースをイオンプレ
ーティング処理する工程に先立ちＡｒガスを１０Ｐａ、
基板への印加電圧０．５ＫＶでイオンボンバードメント
を行い時計ケース表面のクリーニングを行った。次にＡ
ｒガスを排出し真空室内を３×１０-2Ｐａに戻した後、
改めて反応性ガスとしてＮ2ガスを６×１０-2Ｐａまで
導入し、基板電圧を０．１ＫＶ印加しプラズマを発生さ
せ、同時に金属Ｃｒを電子ビーム加熱方式により加熱蒸
発させ、ＣｒとＮとの化合物であるステンレス色のＣｒ
Ｎ被膜２を１．０μｍ被覆した。次に図１（ｂ）に示す
ようにレーザー加工により所定部分において、ＣｒＮ被
膜厚を越える深さに凹状の文字をマーキングした。この
為レーザー加工文字３の表面はＷＣ超硬素材が露出して
いる。該レーザー加工においては市販のＮｄ＝ＹＡＧレ
ーザー装置（波長１．０６μｍ）を用い、出力１００
Ｗ、パルス幅１０ｍｓの条件にて加工を行った。次に図
１（ｃ）に示すように、図１（ｂ）の状態の時計ケース
全面に前述と同様のイオンプレーティング法によりＴｉ
を蒸発源としＮ2ガスとＣ2Ｈ2ガスを反応ガスとした金
色のＴｉＮＣ層４を１．０μｍ被覆した。
【００１５】次に図１（ｃ）に示す状態の時計ケースを
炭酸ナトリウム水溶液中に浸漬し、時計ケースを陽極に
し５Ｖの直流電流を通電しＣｒＮ層２をエッチング除去
した。このときＣｒＮ層２の上のＴｉＮＣ４もリフトア
ップされ同時に除去され、最終的に図１（ｄ）に示すよ
うにＷＣ超硬製時計ケース１の所定部分にＴｉＮＣ化合
物被膜４による金色外観を呈する凹状の文字が施され他
が超硬素材色の二色外観を呈するＷＣ超硬製時計ケース
が得られた。この方法にて製作したＷＣ超硬時計ケース
は、人工汗耐食試験（４０゜Ｃ×湿度９０％×４８Ｈ
ｒ）、人工海水（４０゜Ｃ×湿度９０％×４８Ｈｒ）、
折り曲げ試験（１８０゜折り曲げ）、熱ショック試験
（３００゜Ｃ×１０分加熱→水中急冷、５回繰り返
し）、耐摩耗試験（牛革上にて５００ｇ荷重を時計ケー
スにかけ、５ｃｍストロークにて時計ケースの二色境界
部を３万回擦りつける）、耐擦傷試験（ビニタイル上１
ｍより２０回繰り返し落下する）を行い上記試験結果は
すべて時計ケースとしての耐食性、密着性、耐摩耗性、
耐擦傷性を充分満足するものであった。
炭酸ナトリウム水溶液中に浸漬し、時計ケースを陽極に
し５Ｖの直流電流を通電しＣｒＮ層２をエッチング除去
した。このときＣｒＮ層２の上のＴｉＮＣ４もリフトア
ップされ同時に除去され、最終的に図１（ｄ）に示すよ
うにＷＣ超硬製時計ケース１の所定部分にＴｉＮＣ化合
物被膜４による金色外観を呈する凹状の文字が施され他
が超硬素材色の二色外観を呈するＷＣ超硬製時計ケース
が得られた。この方法にて製作したＷＣ超硬時計ケース
は、人工汗耐食試験（４０゜Ｃ×湿度９０％×４８Ｈ
ｒ）、人工海水（４０゜Ｃ×湿度９０％×４８Ｈｒ）、
折り曲げ試験（１８０゜折り曲げ）、熱ショック試験
（３００゜Ｃ×１０分加熱→水中急冷、５回繰り返
し）、耐摩耗試験（牛革上にて５００ｇ荷重を時計ケー
スにかけ、５ｃｍストロークにて時計ケースの二色境界
部を３万回擦りつける）、耐擦傷試験（ビニタイル上１
ｍより２０回繰り返し落下する）を行い上記試験結果は
すべて時計ケースとしての耐食性、密着性、耐摩耗性、
耐擦傷性を充分満足するものであった。
【００１６】（実施例２）図２（ａ）〜（ｄ）は本発明
実施例の各製造工程毎の時計ケースの断面図である。
実施例の各製造工程毎の時計ケースの断面図である。
【００１７】まず、図２（ａ）に示すようにＰｔ（Ｐｔ
９５ｗｔ％−Ｃｕ）合金よりなる時計ケース５の表面全
体に金属Ｔｉ層６をイオンプレーティング法により０．
５μｍ被覆した。次に図２（ｂ）に示すように実施例１
と同条件のレーザー加工により時計ケースの所定部分に
凹状の模様７を形成した。次に図２（ｃ）に示すように
全面にイオンプレーティング法による灰黒色のＣｒＮＣ
Ｏ層８を１．５μｍ被覆した。次に図２（ｃ）の状態の
時計ケースを弗酸：硝酸＝１：１の混合液（常温）中に
約１分浸浸しＴｉ層６をエッチング除去した。このとき
Ｔｉ層６上のＣｒＮＣＯ層８も同時にリフトアップされ
きれいに除去された。これにより最終的に図２（ｄ）に
示すようなＰｔ合金時計ケース表面の所定部分にＣｒＮ
ＣＯによる灰黒色を呈する凹状の模様とＰｔ合金の白色
による二色外観を呈する時計ケースが形成された。該時
計ケースは［実施例１］と同様の品質試験の結果、時計
ケースとしての耐食性、耐摩耗性、耐擦傷性を十分満足
できた。
９５ｗｔ％−Ｃｕ）合金よりなる時計ケース５の表面全
体に金属Ｔｉ層６をイオンプレーティング法により０．
５μｍ被覆した。次に図２（ｂ）に示すように実施例１
と同条件のレーザー加工により時計ケースの所定部分に
凹状の模様７を形成した。次に図２（ｃ）に示すように
全面にイオンプレーティング法による灰黒色のＣｒＮＣ
Ｏ層８を１．５μｍ被覆した。次に図２（ｃ）の状態の
時計ケースを弗酸：硝酸＝１：１の混合液（常温）中に
約１分浸浸しＴｉ層６をエッチング除去した。このとき
Ｔｉ層６上のＣｒＮＣＯ層８も同時にリフトアップされ
きれいに除去された。これにより最終的に図２（ｄ）に
示すようなＰｔ合金時計ケース表面の所定部分にＣｒＮ
ＣＯによる灰黒色を呈する凹状の模様とＰｔ合金の白色
による二色外観を呈する時計ケースが形成された。該時
計ケースは［実施例１］と同様の品質試験の結果、時計
ケースとしての耐食性、耐摩耗性、耐擦傷性を十分満足
できた。
【００１８】（実施例３）図３は本発明実施例の時計ケ
ースの断面図である。白色金合金（Ａｕ７５％−Ａｇ−
Ｐｄ）よりなる時計ケース９の表面全体に、［実施例
１］と同様にＣｒＮ被膜を１．０μｍ被覆し、レーザー
加工により時計ケースの所定部分に同様の凹状の文字３
を形成した。次にイオンプレーティング法による青色系
のＴｉＯ層10を１．５μｍ被覆した。次に実施例１と同
方法によりＣｒＮ層をエッチング除去した。このときＣ
ｒＮ層上のＴｉＯ層も同時にリフトアップされ、きれい
に除去された。これにより最終的に図３に示すように白
色金合金時計ケース表面の所定部分にＴｉＯによる青色
系を呈する凹状の文字と白色金合金素材による二色外観
を有する時計ケースが形成された。該時計ケースは実施
例１と同様の品質試験の結果、時計ケースとしての耐食
性、耐摩耗性、耐擦傷性を十分満足できた。
ースの断面図である。白色金合金（Ａｕ７５％−Ａｇ−
Ｐｄ）よりなる時計ケース９の表面全体に、［実施例
１］と同様にＣｒＮ被膜を１．０μｍ被覆し、レーザー
加工により時計ケースの所定部分に同様の凹状の文字３
を形成した。次にイオンプレーティング法による青色系
のＴｉＯ層10を１．５μｍ被覆した。次に実施例１と同
方法によりＣｒＮ層をエッチング除去した。このときＣ
ｒＮ層上のＴｉＯ層も同時にリフトアップされ、きれい
に除去された。これにより最終的に図３に示すように白
色金合金時計ケース表面の所定部分にＴｉＯによる青色
系を呈する凹状の文字と白色金合金素材による二色外観
を有する時計ケースが形成された。該時計ケースは実施
例１と同様の品質試験の結果、時計ケースとしての耐食
性、耐摩耗性、耐擦傷性を十分満足できた。
【００１９】（実施例４）図４は本発明実施例の時計ケ
ースの断面図である。ＺｒＯ2セラミックよりなる時計
ケース１１の表面全体に、実施例２と同様にＴｉ被膜を
１．０μｍ被覆し、レーザー加工により時計ケースの所
定部分に同様の凹状の模様７を形成した。次にイオンプ
レーティング法によるＣｒＮＣ被膜１２を１．５μｍ被
覆した。次に実施例２と同方法によりＴｉ層をエッチン
グ除去した。このときＴｉ層上のＣｒＮＣ層も同時にリ
フトアップされ、きれいに除去された。これにより最終
的に図４に示すように、セラミック時計ケース表面の所
定部分にＣｒＮＣによるステンレス色を呈する凹状の模
様とセラミック素材による二色外観を有する時計ケース
が形成された。該時計ケースは実施例１と同様の品質試
験の結果、時計ケースとしての耐食性、耐摩耗性、耐擦
傷性を十分満足できた。
ースの断面図である。ＺｒＯ2セラミックよりなる時計
ケース１１の表面全体に、実施例２と同様にＴｉ被膜を
１．０μｍ被覆し、レーザー加工により時計ケースの所
定部分に同様の凹状の模様７を形成した。次にイオンプ
レーティング法によるＣｒＮＣ被膜１２を１．５μｍ被
覆した。次に実施例２と同方法によりＴｉ層をエッチン
グ除去した。このときＴｉ層上のＣｒＮＣ層も同時にリ
フトアップされ、きれいに除去された。これにより最終
的に図４に示すように、セラミック時計ケース表面の所
定部分にＣｒＮＣによるステンレス色を呈する凹状の模
様とセラミック素材による二色外観を有する時計ケース
が形成された。該時計ケースは実施例１と同様の品質試
験の結果、時計ケースとしての耐食性、耐摩耗性、耐擦
傷性を十分満足できた。
【００２０】
【発明の効果】以上述べた如く、本発明によれば超硬、
Ｐｔ、Ｐｔ合金、セラミック、白色金合金素材上にイオ
ンプレーティング法により第一層としてＴｉ系またはＣ
ｒ系被膜の内の一種を被覆した後に、選択的所定部分に
レーザー加工により凹状の模様またな文字を形成し、そ
の後にイオンプレーティング法により第二層として第一
層被膜がＴｉ系ではＣｒ系被膜を被覆し、第一層被膜が
Ｃｒ系ではＴｉ系の有色被膜を被覆し、引き続きエッチ
ングによりＴｉ系またはＣｒ系の第一層被膜を剥離除去
することにより、従来法の欠点であった外観品質の劣化
およびコストアップを改善し、装飾部材の表面に複雑形
状等の所望の有色を有する凹状の模様または文字を形成
し他の部分を素材色に仕上げた二色外観を呈する、装飾
的価値の高い装飾部材を品質的に安定で且つ安価に提供
することが可能になった。適用に当たっては時計用文字
板、針、バンド等の時計用外装部品はもちろんメガネフ
レーム、ライター、ネクタイピン、装身具等の装飾部品
すべてに適用可能である。
Ｐｔ、Ｐｔ合金、セラミック、白色金合金素材上にイオ
ンプレーティング法により第一層としてＴｉ系またはＣ
ｒ系被膜の内の一種を被覆した後に、選択的所定部分に
レーザー加工により凹状の模様またな文字を形成し、そ
の後にイオンプレーティング法により第二層として第一
層被膜がＴｉ系ではＣｒ系被膜を被覆し、第一層被膜が
Ｃｒ系ではＴｉ系の有色被膜を被覆し、引き続きエッチ
ングによりＴｉ系またはＣｒ系の第一層被膜を剥離除去
することにより、従来法の欠点であった外観品質の劣化
およびコストアップを改善し、装飾部材の表面に複雑形
状等の所望の有色を有する凹状の模様または文字を形成
し他の部分を素材色に仕上げた二色外観を呈する、装飾
的価値の高い装飾部材を品質的に安定で且つ安価に提供
することが可能になった。適用に当たっては時計用文字
板、針、バンド等の時計用外装部品はもちろんメガネフ
レーム、ライター、ネクタイピン、装身具等の装飾部品
すべてに適用可能である。
【図１】 本発明による時計用外装部品の実施例の各製
造工程を示す断面図。
造工程を示す断面図。
【図２】 本発明による時計用外装部品の実施例の各製
造工程を示す断面図。
造工程を示す断面図。
【図３】 本発明実施例による時計用外装部品の断面
図。
図。
【図４】 本発明実施例による時計用外装部品の断面
図。
図。
１ 超硬（ＷＣ） ２ ＣｒＮ被膜 ３ レーザー加工文字 ４ 金色ＴｉＮＣ被膜 ５ Ｐｔ合金（Ｐｔ−Ｃｕ） ６ Ｔｉ被膜 ７ レーザー加工模様 ８ 灰黒色ＣｒＮＣＯ被膜 ９ 白色金合金（Ａｕ−Ａｇ−Ｐｄ） １０ 青色系ＴｉＯ被膜 １１ セラミック（ＺｒＯ2） １２ ステンレス色ＣｒＮＣ被膜
Claims (2)
- 【請求項１】超硬、Ｐｔ、Ｐｔ合金、セラミック、白色
金合金の素材表面上に乾式成膜法により有色被膜を被覆
した凹状の文字および／または模様を有する事を特徴と
する装飾部材。 - 【請求項２】該素材表面上に第一層として乾式成膜法に
より有色被膜を被覆した後に、選択的所定部分にレーザ
ー加工により、第一層の被膜厚みを越える深さに凹状の
文字および／または模様を構成し、その後第二層とし
て、乾式成膜法により第一層と異なる成分の有色被膜を
被覆構成し、次にエッチングにより文字および／または
模様部以外の第一層および第二層を剥離除去して仕上げ
る事を特徴とする請求項１記載の装飾部材の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP3319268A JPH05156425A (ja) | 1991-12-03 | 1991-12-03 | 装飾部材およびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP3319268A JPH05156425A (ja) | 1991-12-03 | 1991-12-03 | 装飾部材およびその製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH05156425A true JPH05156425A (ja) | 1993-06-22 |
Family
ID=18108313
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP3319268A Pending JPH05156425A (ja) | 1991-12-03 | 1991-12-03 | 装飾部材およびその製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH05156425A (ja) |
Cited By (6)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2003091474A1 (de) * | 2002-04-25 | 2003-11-06 | Unaxis Balzers Ag | Strukturiertes schichtsystem |
| EP3336614A1 (fr) * | 2016-12-16 | 2018-06-20 | Rubattel et Weyermann S.A. | Element d'habillage ou cadran d'horlogerie en materiau non conducteur |
| EP3708384A1 (fr) | 2019-03-14 | 2020-09-16 | Omega SA | Element d'habillage ou cadran d'horlogerie ou de bijouterie en materiau conducteur |
| JP2022011410A (ja) * | 2020-06-30 | 2022-01-17 | セイコーエプソン株式会社 | 時計用文字板、時計 |
| CN115220326A (zh) * | 2021-04-15 | 2022-10-21 | 精工爱普生株式会社 | 钟表用表盘、钟表以及钟表用表盘的制造方法 |
| US11821069B2 (en) * | 2018-05-18 | 2023-11-21 | D. Swarovski Kg | Method of making a decorative article, such as a jewellery piece |
-
1991
- 1991-12-03 JP JP3319268A patent/JPH05156425A/ja active Pending
Cited By (18)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US7318847B2 (en) * | 2002-04-25 | 2008-01-15 | Oerlikon Trading Ag, Trubbach | Structured coating system |
| WO2003091474A1 (de) * | 2002-04-25 | 2003-11-06 | Unaxis Balzers Ag | Strukturiertes schichtsystem |
| US11577544B2 (en) | 2016-12-16 | 2023-02-14 | Rubattel & Weyermann S.A. | External element or timepiece dial made of non-conductive material |
| EP3336614A1 (fr) * | 2016-12-16 | 2018-06-20 | Rubattel et Weyermann S.A. | Element d'habillage ou cadran d'horlogerie en materiau non conducteur |
| WO2018109065A1 (fr) | 2016-12-16 | 2018-06-21 | Rubattel Et Weyermann S.A. | Element d'habillage ou cadran d'horlogerie en materiau non conducteur |
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| JP2020501148A (ja) * | 2016-12-16 | 2020-01-16 | ルバテル・エ・ワイエルマン・エス アー | 非導電素材からなる外部要素または計時器文字盤 |
| RU2717134C1 (ru) * | 2016-12-16 | 2020-03-18 | Рубаттель Э Вайерманн С.А. | Деталь внешнего оформления из непроводящего материала |
| US11821069B2 (en) * | 2018-05-18 | 2023-11-21 | D. Swarovski Kg | Method of making a decorative article, such as a jewellery piece |
| CN111694261A (zh) * | 2019-03-14 | 2020-09-22 | 奥米加股份有限公司 | 导电材料制成的用于钟表或珠宝的外部元件或表盘 |
| TWI777135B (zh) * | 2019-03-14 | 2022-09-11 | 瑞士商奧米茄公司 | 用於製造由導電材料製成的時計構件的方法及包含此時計構件的手錶 |
| RU2743680C1 (ru) * | 2019-03-14 | 2021-02-24 | Омега Са | Внешний элемент или циферблат для часов или ювелирных изделий, выполненный из проводящего материала |
| EP3708384A1 (fr) | 2019-03-14 | 2020-09-16 | Omega SA | Element d'habillage ou cadran d'horlogerie ou de bijouterie en materiau conducteur |
| US11977356B2 (en) | 2019-03-14 | 2024-05-07 | Omega Sa | External element or dial for horology or jewellery made of conductive material |
| JP2022011410A (ja) * | 2020-06-30 | 2022-01-17 | セイコーエプソン株式会社 | 時計用文字板、時計 |
| JP2022075929A (ja) * | 2020-06-30 | 2022-05-18 | セイコーエプソン株式会社 | 時計用文字板、時計、時計用文字板の製造方法 |
| CN115220326A (zh) * | 2021-04-15 | 2022-10-21 | 精工爱普生株式会社 | 钟表用表盘、钟表以及钟表用表盘的制造方法 |
| CN115220326B (zh) * | 2021-04-15 | 2023-12-08 | 精工爱普生株式会社 | 钟表用表盘、钟表以及钟表用表盘的制造方法 |
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