JPH05155231A - 電気自動車用エアコンディショニングシステム - Google Patents

電気自動車用エアコンディショニングシステム

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Publication number
JPH05155231A
JPH05155231A JP32072791A JP32072791A JPH05155231A JP H05155231 A JPH05155231 A JP H05155231A JP 32072791 A JP32072791 A JP 32072791A JP 32072791 A JP32072791 A JP 32072791A JP H05155231 A JPH05155231 A JP H05155231A
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JP
Japan
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air
temperature
mode
port
air conditioner
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JP32072791A
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English (en)
Inventor
Yoshihiko Hotta
佳彦 堀田
Akihiro Tajiri
昭弘 田尻
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Honda Motor Co Ltd
Original Assignee
Honda Motor Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】エアコンディショニングに要する電力の消費を
抑止し、バッテリに充電された電力を効率的に使用する
ことが可能な電気自動車用エアコンディショニングシス
テムを提供することを目的とする。 【構成】車両10のCPU62はA/Cスイッチが付勢
されたとき、ドア開閉検出センサ57とウインドウ開閉
検出センサ58との信号を読み取り、ドアおよび/また
はウインドウが開かれている場合は、これらが開かれて
いることを示す表示を行うとともにアラームを鳴動させ
る。また、CPU62はシート感圧センサ61の出力を
読み取り、予め設定された時間だけ車内が無人状態であ
ると判定したとき、エアコンディショニングモードを休
止する。従って、ドアおよび/またはウインドウが開か
れた状態で、エアコンディショニングを行う電力の浪費
を運転者等に知らせることができるとともに、無人の車
内に対し、長時間エアコンディショニングを行う電力の
浪費を抑止することが可能となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、車内が無人であると
き、エアコンディショニングシステムを休止することに
より、エアコンディショナの駆動に要する電力の浪費を
抑止することを可能とした電気自動車用エアコンディシ
ョニングシステムに関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、車両にエアコンディショニン
グ用の機器(以下、エアコン機器という)を装着し、車
両内部の温度、湿度、風量等を制御して快適な走行を確
保する工夫がなされている。
【0003】電気自動車においてもエアコン機器を装着
しており、この場合、エアコン機器の駆動源は走行駆動
源であるモータを駆動するためのバッテリを共用する
が、この電気自動車に装着されるバッテリに充電される
電力には限りがある。
【0004】従って、電気自動車に装着されるエアコン
ディショナは車内環境に合わせてコンプレッサの出力を
自動制御される等、バッテリに充電された電力の浪費を
抑制し、できる限り効率の良い電力消費の方法が検討さ
れている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の電気自動車用エアコンディショニングシステムで
は、ドアおよび/またはウインドウが開いている場合に
もエアコン機器を駆動していたために、快適な車内環境
に達しないとともに、エアコン機器を、常時、最大出力
で駆動し、バッテリに充電された電力を多量に浪費する
ことがある。
【0006】また、電気自動車は停止すると、駆動源で
あるモータの回転が停止するため、車内が静寂状態とな
り、エアコンディショナのスイッチを切り忘れて降車す
ることがあり、この場合、無人となった車内をエアコン
ディショニングして、貴重なバッテリの電力を浪費する
という問題がある。
【0007】本発明は、前記従来の問題を解決するため
になされたものであって、電気自動車用エアコンディシ
ョニングシステムにおいて、エアコンディショナがオー
ト(AUTO)モードによって作動しているとき、ドア
および/またはウインドウが開かれている場合はアラー
ムを鳴動させることにより運転者等に知らせ、且つ、車
内が無人である場合は、エアコンディショニングシステ
ムを休止させることにより、エアコンディショニングに
要する電力の消費を抑止し、バッテリに充電された電力
を効率的に使用することが可能な電気自動車用エアコン
ディショニングシステムを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するた
めに、第1の発明は、車両の駆動源であるバッテリに充
電する電力により車内のエアコンディショニングを行う
電気自動車のエアコンディショニングシステムであっ
て、前記車両の座席シートに配設される着座検出センサ
と、前記着座検出センサの出力が予め設定された時間、
車内が無人であることを示したとき、エアコンディショ
ニングシステムを休止する制御手段と、を備えることを
特徴とする。
【0009】さらに、第2の発明は、車両の駆動源であ
るバッテリに充電する電力により車内のエアコンディシ
ョニングを行う電気自動車のエアコンディショニングシ
ステムであって、前記車両のドアの開閉を検出するドア
開閉検出センサおよび/または前記車両のウインドウの
開閉を検出するウインドウ開閉検出センサと、警報手段
と、エアコンディショニングスイッチの付勢により、前
記ドア開閉検出センサおよび/または前記ウインドウ開
閉検出センサの出力を読み取り、前記ドアおよび/また
は前記ウインドウが予め設定された時間だけ開かれてい
るとき、前記ドアおよび/または前記ウインドウが開か
れていることを示すメッセージを表示手段に表示すると
ともに警報手段を付勢する制御手段と、を備えることを
特徴とする。
【0010】
【作用】本発明に係る電気自動車用エアコンディショニ
ングシステムでは、制御手段は着座検出センサの出力が
予め設定された時間だけ車内が無人であることを示した
とき、エアコンディショニングシステムを停止する。
【0011】従って、無人である車内を長時間エアコン
ディショニングすることがない。
【0012】さらに、本発明では、エアコンディショニ
ングスイッチの付勢により制御手段は、ドア開閉検出セ
ンサおよび/またはウインドウ開閉検出センサの出力を
読み取り、前記ドアおよび/または前記ウインドウが予
め設定された時間だけ開かれているとき、前記ドアおよ
び/または前記ウインドウが開かれていることを示すメ
ッセージを表示手段に表示するとともに、警報手段を付
勢する。
【0013】従って、エアコンディショナ駆動中にドア
および/またはウインドウが開かれていることを運転者
等に知らせることができる。
【0014】
【実施例】次に、本発明に係る電気自動車用エアコンデ
ィショニングシステムについて好適な実施例を挙げ、添
付の図面を参照しながら以下詳細に説明する。
【0015】本実施例において、車両としては電気自動
車を採用する。電気自動車は車両の内部にバッテリを搭
載し、このバッテリは、図示しない外部電源から必要な
量の充電が可能である。
【0016】図1において、電気自動車10は、室内熱
交換器12と、これと直列に接続される室内熱交換器1
4と、室外熱交換器16とを備え、これらを接続する管
路によってガス循環系を構成している。室内熱交換器1
2と室内熱交換器14との間にはバイパスバルブ18が
設けられ、このバルブ18の下流側の一方に室内熱交換
器14と連結される管路を接続し、他方に連結される管
路には膨張弁20が介装される。
【0017】室内熱交換器14の下流側にさらに4方弁
22を介装し、この4方弁22の下流側は前記室外熱交
換器16に連通している。当該室外熱交換器16の下流
側に並設した管路を設け、一方の管路にバイパスバルブ
24を介装している。該バイパスバルブ24の下流側は
バイパスバルブ26に連結し、このバイパスバルブ26
の下流側に平行な管路を接続して、一方の管路に膨張弁
28を介装する。当該膨張弁28を含む管路の下流側に
前記室内熱交換器12が接続されている。
【0018】4方弁22の二つの管路は、夫々コンプレ
ッサ30に接続されており、4方弁22の切換作用下に
フロン等の冷媒が室外熱交換器16、室内熱交換器14
あるいはコンプレッサ30に供給されるように構成され
ている。さらに、室内熱交換器12、室外熱交換器16
には、図示しない回転駆動源によって付勢されるファン
32、34が配設され、また、外気との連通あるいは室
内の空気を効果的に対流させるためのダンパ36、3
8、40、41a、41b、42、43、44および4
6が設けられている。なお、図中、参照符号48はバッ
テリを示し、また、参照符号Mは原動機、ここではモー
タを示す。
【0019】本実施例に係る電気自動車10の機械的構
成は、基本的には、以上のようになされるものであり、
次にその電気的構成について、図2乃至図4を参照して
説明する。
【0020】電気自動車10の内部には、図2に示すよ
うに、コンプレッサ駆動用のインバータ50、室外熱交
換器16に設けられている室外器氷結検出センサ51、
日射量検出センサ52、充放電電流検出センサ53、湿
度検出センサ54、ガラス氷結検出センサ55、室内温
度検出センサ56、ドア開閉検出センサ57、ウインド
ウ開閉検出センサ58、放電深度検出センサ59、外気
温検出センサ60およびシート感圧センサ61が設けら
れており、これらの出力側はCPU62に導入される。
【0021】図3はこのCPU62を含む制御系のシス
テム構成図である。
【0022】CPU62はその処理手順を記憶するRO
M63、前記の各種センサからの出力信号を一時的に記
憶するRAM64、インタフェース66と、このインタ
フェース66に接続されるファン32、34、4方弁2
2、バイパスバルブ18、24、26等のON/OFF
または切り替え動作を行うリレーボックス68、各種セ
ンサからの出力信号であるアナログ信号をデジタル信号
に変換してインタフェース66に供給するA/D変換器
70、また、ファン、ダンパ、ガラスヒータ等を付勢す
るためにデジタル信号をアナログ信号に変換するD/A
変換器72、さらに、操作パネル74に設けられた各種
スイッチ群の出力信号をインタフェース66に導入する
ように構成されている。
【0023】図4に操作パネル74を示す。操作パネル
74は大きく9つのブロックに区分されており、その最
上部に液晶表示パネル76aが設けられている。この液
晶表示パネル76aは、例えば、検出センサによって検
出される温度、湿度等をデジタル的若しくはアナログ的
に表示することが可能である。
【0024】参照符号76bはエアコン機器の動作また
は非動作の操作スイッチを示す。この中、オート(AU
TO)は室内の温度あるいは湿度を自動的に調整するた
めのスイッチであり、また、ON/OFFはエアコン機
器を動作または非動作状態にするためのスイッチであ
る。そして、プリA/Cスイッチは運転者または乗客が
乗車前に予め外部電源等を利用してこの室内の温度ある
いは湿度等を調整しておくプリエアコンディションニン
グ(以下、プリエアコンという)を行うためのON/O
FFスイッチである。
【0025】参照符号76cは温度設定用のスイッチで
ある。右側にデジタル的に設定された温度若しくは検出
された温度が示され、その左側に設定温度を高めるため
の三角形状のアップ用スイッチ、また、その下側に設定
温度を低めるためのダウン用スイッチが設けられてい
る。参照符号76dは乗車時刻をデジタル的に表示する
セクションであり、時計あるいは予約時間を表示する表
示器、またはこれを設定するためのスイッチ、日
(D)、時間(H)、分(M)を夫々アップまたはダウ
ンして設定するためのスイッチからなる。この日
(D)、時間(H)、分(M)をセットすることによっ
て乗車時刻の変更または固定がなされる。
【0026】操作パネル74の下部左側に、参照符号7
6eで示す内外気切替スイッチが設けられている。右側
のスイッチは外気を車内に導入するためのものであり、
左側のスイッチは室内だけで空気の還流を行うためのも
のである。いずれも、ON/OFFスイッチから構成さ
れている。参照符号76fはブロアファンの風量を制御
するためのスイッチであり、左側は比較的緩やかな風量
で、また、中央は中位程度の風量で、さらに右側は強い
風量で空気の対流あるいは空気の取り込みを行う。
【0027】また、参照符号76gは吹き出し口を切り
替えるためのスイッチであり、具体的には、既に図1で
説明したように、各種のダンパに対応してこのダンパを
開閉制御するためのものである。
【0028】例えば、左側にあるAUTOスイッチは自
動的に吹き出し口を切り替えるためのものであり、左側
から2番目のスイッチは運転者の胸部方向に風を送るた
めのものであり、左側から3番目のスイッチは運転者の
脚部に風を送るようにダンパを開閉し、左側から4番目
のスイッチは運転者の胸部並びに脚部に風を送り、そし
て右側のスイッチはフロントガラスの壁面に沿って風を
供給するためのスイッチである。
【0029】参照符号76h、76iは、それぞれ、通
常走行時に後述する第3除湿、暖房モードを設定する場
合のスイッチであり、また、参照符号76jはフロント
並びにリアウインドウ、さらにシートを暖めるヒータを
付勢するON/OFFスイッチを示す。
【0030】そこで、以上のように構成される本実施例
に係る車両用エアコンディショニングシステムの、特に
CPU62を中心とした動作につき別紙添付のフローチ
ャートに基づいて以下詳細に説明する。
【0031】図5に走行中の電気自動車においてエアコ
ンを駆動させる場合の制御フローチャートを示す。
【0032】エアコン用操作スイッチ76bのAUTO
スイッチ(図4参照)が操作され(ステップS2)、温
度設定用スイッチ76cによって室内温度の設定が行わ
れると(ステップS4)、CPU62は室内温度等の各
種センサの情報を読み取り(ステップS6)、これらの
センサ情報から冷房、若しくは暖房の空調モードを設定
する(ステップS8)。
【0033】次いで、CPU62は充放電電流検出セン
サ53からバッテリ48の放電電流を読み取り(ステッ
プS10)、この放電電流からバッテリ48の残容量を
演算し、この残容量における使用可能電力の最大値を算
出し(ステップS12)、走行用モータを駆動する電力
と、ヘッドライト等の走行用モータ以外の電装品を駆動
する電力と、エアコンを駆動する電力とからなる運転に
必要な総電力を算出し(ステップS14)、前記ステッ
プS12によって求めたバッテリの使用可能電力の最大
値が運転に必要な運転電力よりも大であるか否かを判定
し(ステップS16)、使用可能電力≧運転電力であれ
ば、図1に示す4方弁22およびバイパスバルブ18、
24、26等を制御する(ステップS18)。
【0034】この場合、ステップS16はバッテリ48
の残存容量が走行に必要な電力を供給し、さらに、エア
コンを使用するのに充分であるか否かを判定しており、
充分であれば、ステップS18に続いてエアコンのコン
プレッサ30の出力制御(ステップS20)、ダンパ3
6乃至46の開閉制御(ステップS22)、ブロア用フ
ァン32、34の出力制御(ステップS24)、ガラス
ヒータの制御(ステップS26)、シートヒータの制御
(ステップS28)等のエアコン制御を行う。
【0035】前記ステップS16において、使用可能電
力≧運転電力ではないとき、使用可能電力≧運転電力と
なるまでエアコンのコンプレッサ30の出力を制限する
(ステップS29)。
【0036】続いて、図6乃至図13および図15のフ
ローチャートを参照して通常の走行中におけるエアコン
の制御方法を説明する。
【0037】先ず、後述するエアコンディショニングに
使用される各モードのフラグを初期設定する(ステップ
S30)。続いて、電気自動車の図示しないイグニッシ
ョン(IGN)スイッチが操作されているか否かを判定
し(ステップS32)、操作されていなければ、操作ス
イッチ76bにおいて運転者がプリA/Cスイッチを選
択したかどうかを判定し(ステップS34)、プリA/
Cが選択されていれば、プリA/C制御に入る。一方、
プリA/Cスイッチが選択されていなければ、ステップ
S32に戻る。
【0038】これに対して、前記IGNスイッチが操作
されていれば、操作スイッチ76bのAUTOスイッチ
(図4参照)が選択されているかどうかを判定し(ステ
ップS36)、選択されていなければステップS32に
戻る。AUTOスイッチが選択されていれば無人検出サ
ブルーチン(ステップS37)の処理を行う。すなわ
ち、ドア開閉検出センサ57およびウインドウ開閉検出
センサ58を読み取り、ドアが開かれているか否か(ス
テップS37−1)、若しくは、ウインドウが開かれて
いるか否かを判定し(ステップS37−2)、ドアおよ
び/またはウインドウが開かれていれば、tO 時間(例
えば、tO =3分間)継続して開かれているか否かを判
定する(ステップS37−3)。
【0039】3分間継続して開かれている場合は液晶表
示パネル76aに「ドアが開かれています。閉めて下さ
い。」、または、「ウインドウが開かれています。閉め
て下さい。」と表示し(ステップS37−4)、且つ、
ブザーを付勢して、ドアおよび/またはウインドウが開
かれていることを示すアラームを鳴動させる(ステップ
S37−5)。
【0040】ドアおよび/またはウインドウが開いてい
ない場合は、シート感圧センサ61の出力を読み取るこ
とにより車内が無人であるか否かの判定を行い(ステッ
プS37−6)、無人であれば、無人状態がtM 時間
(例えば、tM =1時間)経過したか否かを判定し(ス
テップS37−7)、1時間経過した場合は液晶表示パ
ネル76aに「車内は無人です。エアコンディショナを
切って下さい。」等のメッセージを表示し(ステップS
37−8)、且つ、アラームを鳴動させる(ステップS
37−9)。
【0041】次いで、アラーム鳴動時間tM1、例えば、
3分間が経過してもエアコンディショナが滅勢されない
とき(ステップS37−10)、CPU62はコンプレ
ッサ30等からなるエアコン機器を停止させ、エアコン
ディショニングシステムを休止する(ステップS37−
11)。
【0042】上述の制御フローチャートにおいて、ドア
および/またはウインドウが開かれていることを検出し
てから3分間が経過していないとき(ステップS37−
3)、ステップS37−5におけるアラーム鳴動後、無
人判定の際に有人であった場合(ステップS37−
6)、および無人を検出してから1時間経過していない
とき(ステップS37−7)は、夫々無人検出サブルー
チン(ステップS37)の処理を終了する。
【0043】この場合、無人検出サブルーチンでは、車
内のエアコンディショニングをAUTOで作動中にドア
および/またはウインドウが開かれた場合はメッセージ
を表示するとともに、アラームを鳴動させてドアおよび
/またはウインドウが閉じられることを促すことによ
り、エアコンディショナを駆動するための電力の消費を
抑止する。また、運転者等がエアコンディショナを切り
忘れて降車した場合は、エアコン機器の駆動を停止させ
て無人の車内をエアコンディショニングすることにより
浪費される電力の消費を抑止する。続いて操作パネル7
4上において操作キー入力があったか否かを判定する
(ステップS38)。操作キー入力があれば、操作入力
サブルーチン(ステップS40)で読み込む。
【0044】前記操作入力サブルーチンにおいては、図
9に示すように、操作パネル74のキー操作により制御
状態を変更する。すなわち、温度設定用スイッチ76c
が操作されているか否かを判定し(ステップS40−
1)、操作されていれば設定温度を変更し(ステップS
40−2)、続いて内外気切替スイッチ76eが操作さ
れているか否かを判定し(ステップS40−3)、操作
されていればダンパを操作して内外気の切り替えを行う
ための内外気フラグをセットする(ステップS40−
4)。さらに、ブロアファン風量スイッチ76fが操作
されているか否かを判定し(ステップS40−5)、操
作されていればブロアファンの風量を切り替えるための
フラグをセットし(ステップS40−6)、吹き出し口
切替スイッチ76gが操作されているか否かを判定し
(ステップS40−7)、操作されていれば車内に設け
られているダンパを操作して吹き出し口を切り替えるた
めのフラグをセットする(ステップS40−8)。
【0045】続いて、センサからの出力をCPU62に
読み込む。すなわち、室外器氷結検出センサ51により
室外熱交換器16が氷結したか否かを検出し(ステップ
S42)、日射量検出センサ52により日射量を検出し
(ステップS44)、充放電電流検出センサ53によっ
てバッテリ48からの放電電流量を検出し(ステップS
46)、湿度検出センサ54によって車室内の湿度を検
出し(ステップS48)、ガラス氷結検出センサ55に
よってフロントガラスおよびリアガラスが氷結したか否
かを検出し(ステップS50)、室内温度検出センサ5
6から室内温度を読み込み(ステップS52)、さらに
外気温検出センサ60から室外の気温を検出する(ステ
ップS56)。
【0046】次いで、冷媒圧力がエアコン作動上、適当
な圧力、例えば、2kg/cm2 ≦冷媒圧力≦50kg
/cm2 であるか否かを判定する(ステップS58およ
びステップS60)。冷媒圧力が前記圧力範囲ではない
とき、冷媒圧力が異常であると判定して、エアコンの制
御動作を停止する。冷媒圧力が前記圧力範囲内である場
合には、暖房時に室外熱交換器16が氷結するおそれが
あるため、室外熱交換器16が氷結しているか否かを判
定し(ステップS62)、氷結している場合には、解凍
させるためのタイマtd1を作動させる(ステップS64
およびステップS66)。
【0047】続いて、タイマtd1が5分以上であるか否
かを判定し(ステップS68)、タイマtd1の経過時間
が5分以内であれば、室内の状態に与える影響が小さい
第1解凍モードのフラグをセットする(ステップS7
0)。また、タイマtd1が5分を経過しても氷結してい
る場合には、第1解凍モードよりも解凍能力が大きい第
2解凍モードに切り替え、第2解凍モードのフラグをセ
ットする(ステップS72)。
【0048】このようにして解凍が行われて室外熱交換
器16の氷結状態が解除された場合、あるいは氷結状態
がもともと検知されなかった場合には、タイマtd1を解
除する(ステップS74)。
【0049】続いて、図10に示すように、ガラス氷結
検出センサ55の出力からフロントガラスおよび/また
はリアガラスが氷結しているか否かを判定し(ステップ
S76)、氷結を検出した場合には、ガラスヒータを作
動させるためのタイマtd2を作動させ(ステップS78
およびステップS80)、このタイマtd2が3分経過し
たか否かを判定し(ステップS82)、3分以内であれ
ば、エアコンのコンプレッサ30の出力を最小にするた
めのフラグをセットし(ステップS84)、フロントガ
ラスおよび/またはリアガラスのガラスヒータに通電
し、ガラスヒータ作動モードのフラグをセットする(ス
テップS86)。
【0050】また、ガラスヒータ作動時間td2が3分を
経過しても氷結している場合には、氷結状態が異常であ
ると判定して、エアコンのコンプレッサ30を通常状態
に戻し、コンプレッサ出力最小モードのフラグをリセッ
トし(ステップS88)、ガラスヒータへの通電を停止
し、ガラスヒータ作動モードのフラグをリセットすると
ともに(ステップS90)、タイマtd2をリセットする
(ステップS92)。
【0051】このようにして解凍が行われて、ステップ
S76において、フロントガラスおよび/またはリアガ
ラスの氷結状態が解除された場合、湿度検出センサ54
において検出されたガラス表面湿度の値によって制御方
法が分岐される(ステップS94)。
【0052】ステップS94においてガラス表面湿度が
95%以上であれば、フロントガラスおよび/またはリ
アガラスが結露していると判断し、前記ステップS80
でセットされたタイマtd2が作動中であるか否かを判定
し(ステップS96)、タイマが作動中であればこのタ
イマtd2が1分を経過しているか否かを判定し(ステッ
プS100)、1分以内であれば、エアコンのコンプレ
ッサ30の出力を最小するとともに、コンプレッサ出力
最小モードのフラグをセットし(ステップS102)、
フロントガラスおよび/またはリアガラスのガラスヒー
タに通電し、ガラスヒータ作動モードのフラグをセット
する(ステップS104)。
【0053】また、タイマtd2が1分を経過してもガラ
ス表面湿度が95%以上である場合には、コンプレッサ
出力最小モードのフラグをリセットしてエアコンのコン
プレッサ30を通常状態に戻し(ステップS106)、
ガラスヒータ作動モードのフラグをリセットすることに
よりガラスヒータへの通電を停止し(ステップS10
7)、ガラスヒータを作動させるためのタイマtd2をリ
セットする(ステップS108)。この場合、通常の結
露であれば、1分間の通電で結露状態を解除することが
できるが、1分間の通電によって結露状態が解除できな
い場合は特異な場合であると判定し、大きな電力を必要
とするガラスヒータへの通電を停止する。
【0054】また、前記ステップS94におけるガラス
表面湿度の判定結果が70%以上95%未満の場合は、
コンプレッサ30の出力を最小とするフラグをリセット
し(ステップS109)、ガラスヒータの作動モードの
フラグをリセットする(ステップS110)。前記ステ
ップS80でセットされたタイマtd2をリセットする
(ステップS110)。次いで、読み取った今回の湿度
の値と前回の湿度の値とを比較し(ステップS11
2)、前回の湿度<今回の湿度であれば、除湿モードの
フラグをセットし(ステップS114)、今回の湿度が
前回の湿度より小となれば、セットされている除湿モー
ドのフラグをリセットする(ステップS118)。
【0055】さらに、ステップS94において読み取っ
た湿度が70%未満であれば、コンプレッサ30の出力
を最小とするフラグをセットして(ステップS11
5)、ガラスの作動モードのフラグをリセットし(ステ
ップS116)、タイマtd2をリセットする(ステップ
S117)。そして、除湿モードのフラグがセットされ
ていればリセットする(ステップS118)。
【0056】前記ガラス氷結解除ルーチンにおけるステ
ップS86およびステップS92、ガラス結露解除ルー
チンにおけるステップS104、S108、S114お
よびステップS118の夫々のステップの処理が終了す
ると、CPU62は、読み込まれたデータから設定温度
を補正し(ステップS120)、さらに、快適な室内状
態になるように設定温度を演算サブルーチンで補正する
(ステップS122)。
【0057】続いて、モードの選択が行われる。先ず、
DRYスイッチ76hがONされているか否かが判定さ
れ(ステップS124)、操作されていれば、第1除湿
モードが選択される(ステップS126)。ステップS
124において、DRYスイッチ76hがONされてい
なければ、ステップS52において読み取った室内温度
R と前記補正された目標温度TS1とを演算して(ステ
ップS128)、演算結果により処理方法を分岐する。
【0058】前記演算結果がTR −TS1>2であった場
合は、ステップS56において、外気温検出センサ60
から読み取った外気温度TAMと室内温度TR とを比較し
(ステップS130)、この比較結果がTAM>TR −5
℃であれば、室内温度TRが目標温度TS1+2℃よりも
高く、且つ外気温度TAMが室内温度TR −5℃よりも高
いため(TR >TS1+2、TAM>TR −5)、冷房モー
ドと判定される(ステップS132)。
【0059】また、ステップS130において外気温度
AMが室内温度TR −5℃よりも低い場合(TR >TS1
+2、TAM<TR −5)、換気モードを選択する(ステ
ップS136)。
【0060】一方、ステップS128において、演算結
果がTR −Ts1<−2であった場合は、ステップS56
において、外気温検出センサ60から読み取った外気温
度T AMと室内温度TR とを比較し(ステップS13
4)、TAM>TR +2でれあば、室内温度TR が補正さ
れた目標温度TS1よりも2℃以上低く、且つ外気温度T
AMが室内温度TR +2℃よりも高いので、換気によって
目標温度TS1にすることが可能であるため、換気モード
と判定する(ステップS136)。
【0061】また、ステップS134においてTAM>T
R +2℃ではないとき、すなわち、室内温度TR が目標
温度TS1−2℃よりも低く、かつ外気温度TAMが室内温
度T R +2℃よりも低い場合は、除湿フラグがセットさ
れているか否かを判定し(ステップS138)、セット
されていなければ暖房モードと判定し(ステップS14
0)、セットされていれば第2除湿モードと判定する
(ステップS142)。
【0062】一方、ステップS128における演算結果
が、室内温度TR と目標温度TS1との差の絶対値が2℃
よりも小であった場合は(|TR −Ts |≦2)、室内
はほぼ目標温度TS1の状態にあると判定し、前述のステ
ップS114において除湿フラグがセットされているか
否かを判定し(ステップS144)、セットされていれ
ば、第1除湿モードと判定し(ステップS126)、セ
ットされていない場合は、エアコンの運転モードを休止
する(ステップS146)。
【0063】以上説明したステップによって、冷房、暖
房、除湿、換気等の制御モードを選択する。
【0064】続いて、図13に示すように、走行中に使
用する電力の制御を行う。走行用原動機等の駆動機器お
よびコンプレッサ30以外の電装部品で使用される電装
負荷電流IT を読み取り(ステップS148)、前記電
装負荷電流IT とコンプレッサ30の消費電流ICOの和
である総出力電流IA がバッテリ48の最大放電電流I
BMAXを上回るか否かを判定する(ステップS149)。
【0065】前記総出力電流IA が最大放電電流IBMAX
を下回る場合は、図15に示す制御モードの実行に進
む。前記総出力電流IA が最大放電電流IBMAXを上回る
場合(図14に示す総出力電流IA の破線部分参照)、
バッテリ48を損傷させるため、総出力電流IA (IT
+ICO)を減少せざるを得ない。
【0066】そこで、加速性能を維持するためにコンプ
レッサ30の消費電流ICOを最大放電電流IBMAXから電
装負荷電流IT を引いた電流量にする(ステップS15
0、図14における消費電流ICOのt1 乃至t2 区間参
照)。しかしながら、該コンプレッサ30が停止する
と、コンプレッサ30の前後の冷媒圧力差が減少し、再
起動に時間を要するため、エアコンの能力が低下する。
【0067】したがって、コンプレッサ30の消費電流
COがコンプレッサ30を駆動し続けられる最小消費電
流ICOMIN 以上であるか否かを判定する(ステップS1
52)。コンプレッサ30の消費電流ICOが前記条件を
満たす場合は、制御モードを実行するために図15に進
む。コンプレッサ30の消費電流ICOが前記条件を満た
さない場合は、コンプレッサ30が停止してしまうた
め、その消費電流ICOを最小消費電流ICOMIN とする
(ステップS154、図14における消費電流ICOのt
2 乃至t3 区間参照)。
【0068】この場合には、図14に示すように、該消
費電流ICOと電装負荷電流IT の和である総出力電流I
A がバッテリ48の最大放電電流IBMAXを越えてしまう
ため、超過した時間tがバッテリ48の寿命等に悪影響
を与えない許容時間td4内であるか否かを判定し(ステ
ップS156)、許容時間td4以内の場合は、そのまま
図15に示す制御モードの実行に移る。
【0069】時間tが許容時間td4以上になる場合は、
図14の電装負荷電流IT のt3 乃至t4 区間に示すよ
うに走行用原動機、例えば出力制限信号を出して走行モ
ータの出力を制限し、総出力電流IA が最大放電電流I
BMAX以下になるように制御する(ステップS158)。
【0070】このようなコンプレッサ30の消費電流I
COに関する調整を行った後で、各制御モードを実行す
る。
【0071】なお、操作入力サブルーチン(ステップS
40)に示したように、予め操作パネル74のスイッチ
76c、76e、76f、76gが選択されていれば、
各制御モードに優先する。例えば、エアコンの自動制御
によって暖房モードが選択されていても、内外気切替ス
イッチ76eの外気導入が選択されていれば、ダンパは
外気を導入するように制御される。
【0072】次に、走行前に車両の空調を行うプリエア
コン制御について説明する。
【0073】図16乃至図18にプリエアコン制御の要
部フローチャートを示す。
【0074】プリエアコンは通常、夜間、駐車時等のバ
ッテリ48の充電中に行われ、運転者が次回乗車すると
きまでに車室内の温度および湿度等を調整し、乗車時に
快適な車内環境を整えるものである。
【0075】そこで、エアコン用操作スイッチ76bの
プリA/Cスイッチ(図4参照)がONされて(ステッ
プS160)、充電器が接続されると(ステップS16
2)、バッテリ48に充電器を介して外部電源からの充
電が開始され、CPU62は工場等で予め設定された翌
朝の乗車時刻および乗車時刻における室内設定温度をR
AM64から読み出して、操作パネル74の液晶表示パ
ネル76aに表示する。
【0076】これらの表示内容は操作パネル74のスイ
ッチ76cおよびセクション76dに配設されるスイッ
チ類の操作によって変更することが可能であり、以下、
この操作入力サブルーチン(ステップS164)につい
て説明する。
【0077】CPU62は内外気切替スイッチ76eの
外気導入スイッチが操作されたか否かを判定して(ステ
ップS164−1)、操作されていれば外気導入フラグ
をセットし(ステップS164−2)、予め設定された
乗車予定時刻tabの初期値、例えば、午前7:00が変
更されたか否かを判定する(ステップS164−3)。
設定が変更されていれば変更された時刻をRAM64に
記憶し(ステップS164−4)、変更されていなけれ
ば前回設定された午前7:00を乗車予定時刻tabとす
る(ステップS164−5)。
【0078】次いで、予め設定された乗車予定時刻tab
における設定された室内温度TS 、例えば、TS =25
℃が変更されたか否かを判定し(ステップS164−
6)、変更されていれば変更された設定温度をRAM6
4に記憶し(ステップS164−7)、変更されていな
ければ前回設定された25℃を室内温度TS の設定値と
する(ステップS164−8)。
【0079】さらに、シートヒータスイッチ(図4、7
6i参照)が操作されていれば(ステップS164−
9)、シートヒータのフラグをセットし(ステップS1
64−10)、DRYスイッチ(図4、76h参照)が
操作されていれば(ステップS164−11)、DRY
のフラグをセットする(ステップS164−12)。
【0080】次いで、CPU62は放電深度検出センサ
59から読み取ったバッテリ48の放電深度から放電量
d を演算し(ステップS166)、下記(1)式に基
づいて充電時間Hの算出を行う。
【0081】 H=(Id /Ich)×K1 …(1) (1)式において、Ichは定格充電電流(A/H)であ
り、K1はバッテリ48の種類によって設定される充電
効率係数である。
【0082】上記(1)式において求められた充電時間
Hと、操作パネル74のセクション76dの時計から読
み取った現在時刻とから充電完了時刻を算出し(ステッ
プS168)、前記RAM64から読み出した乗車予定
時刻tabまでに充電が完了するか否かを判定し(ステッ
プS170)、完了する場合は後述するステップS34
5乃至ステップS350と同様のセンサ読取サブルーチ
ンによって各種センサの出力を読み取る(ステップS1
71)。
【0083】さらに、CPU62は後述する演算によっ
て、乗車時刻における外気温度TAMとエアコンを動作さ
せない場合の室内温度TR とを推定し(ステップS17
2)、これらの推定温度からプリエアコンの作動開始時
刻を設定する(ステップS173)。この場合、ステッ
プS170において乗車時刻までに充電が完了しないと
判定されたときは、バッテリ48の充電は行われるが、
プリエアコンシステムは休止する(ステップS17
4)。
【0084】CPU62は現在時刻が設定されたエアコ
ンの作動開始時刻に達したか否かを常時判定し(ステッ
プS175)、作動開始時刻に達した場合は、ステップ
S160、ステップS162、ステップS164と同様
のステップによって、改めてプリエアコンスイッチがO
Nされているか(ステップS176)、充電器が接続さ
れているか(ステップS177)を読み取り、さらに操
作入力サブルーチン(ステップS164−1乃至S16
4−12)を処理することにより、設定の変更を読み取
る(ステップS178)。さらに、センサ出力読み取り
サブルーチン(ステップS345乃至ステップS35
0)で各種センサの出力を読み取り(ステップS18
0)、室内温度検出センサ56から読み取った室内温度
に基づきステップS174で推定されて設定された室内
温度の値を補正し(ステップS182)、さらに検出し
た室内温度TR および外気温度TAMから空調モードとす
る(ステップS184)。
【0085】次いで、充電器からバッテリ48に通電さ
れている充電電流を充放電電流検出センサ53から読み
取り(ステップS186)、この充電電流から充電器の
最大通電能力と現在の充電電流との差である使用可能電
力の最大値を算出する(ステップS188)。そして、
エアコンを運転するために必要な運転電力を算出し(ス
テップS190)、使用可能電力が運転電力よりも大で
あるか否かを判定し(ステップS192)、使用可能電
力≧運転電力であれば4方弁22よびバイパスバルブ1
8、24、26の制御(ステップS194)、エアコン
のコンプレッサ30の出力制御(ステップS196)、
ダンパ36乃至46の開閉制御(ステップS198)、
ブロア用ファン32、34の出力制御(ステップS20
0)、シートヒータの制御(ステップS201)等のエ
アコン制御を行う。
【0086】前記ステップS192において使用可能電
力≧運転電力でなければ、エアコンのコンプレッサ30
の出力を制限して(ステップS201)、ステップS1
94の4方弁22およびバイパスバルブ18、24、2
6の制御を行う。
【0087】CPU62は乗車予定時刻から1時間が経
過したか否かを判定し(ステップS202)、1時間が
経過するとエアコンシステムを休止する(ステップS2
04)。乗車予定時刻から1時間以上エアコンが作動し
ている場合は運転者の乗車予定時刻が変更されたものと
判定し、エアコンの運転を停止し、消費する電気エネル
ギを節約する。
【0088】一方、乗車予定時刻から1時間以内は、ス
テップS176となり、CPU62はプリエアコンのス
イッチがONであるか否か(ステップS176)、充電
器が接続されているか否かを監視し(ステップS17
7)、プリエアコンのスイッチがOFFされるか、若し
くは充電器が撤去された場合はステップS204のシス
テム休止となり、さらに、充電中に乗車時刻の設定変更
および室内温度TR の設定が変更された場合は(ステッ
プS178)、変更情報に基づいて制御を変更する。
【0089】以上のステップによりプリエアコンは制御
される。そこで、夫々の制御の詳細について図19乃至
図26を参照しながら説明する。
【0090】電気自動車10は製造工場においてプリエ
アコンに関する初期値が設定される。すなわち、CPU
62を含む制御回路にバックアップ電源が接続され(ス
テップS250)、室内温度の基準値TS 、例えば、2
5℃が設定され(ステップS252)、さらに、乗車予
定時刻tabの基準値、例えば、午前7:00が設定され
る(ステップS254)。
【0091】以上のような初期値が設定された電気自動
車10を走行させた運転者が、バッテリ48を充電する
とき、イグニッションスイッチをOFFにし(ステップ
S256)、プリA/CスイッチをONすると(ステッ
プS258)、CPU62は設定された室内温度TS
よび乗車予定時刻tabをRAM64から読み出して液晶
表示パネル76aに表示する。この場合、製造ライン等
で設定された室内温度TS および乗車予定時刻tabの設
定値は操作パネル74の温度設定用スイッチ76cおよ
び乗車時刻設定用のセクション76dにより設定を変更
することが可能であり、変更毎にRAM64内で更新さ
れる。
【0092】すなわち、ステップS164−1乃至ステ
ップS164−12の操作入力サブルーチンが処理さ
れ、乗車予定時刻tabおよび乗車予定時刻tabにおける
電気自動車10の設定された室内温度TS が変更された
か否かを判定し、さらに内外気切替スイッチ76e、シ
ートヒータスイッチ76i、DRYスイッチ76hが操
作されたか否かを判定する。
【0093】次いで、充電プラグ装着の有無を判定し
(ステップS262)、充電プラグが装着されていなけ
ればプリエアコンシステムを休止し(ステップS26
4)、ステップS256に戻り、装着されていれば、バ
ッテリ48の放電深度DODを読み取り(ステップS2
66)、この放電深度DODから充電完了に必要な充電
時間を算出し、さらに、下記の(2)式に従って充電完
了予定時間tf を求める(ステップS268)。
【0094】この場合、放電深度DODが80%のと
き、8時間で充電が完了する定格電流で充電するとすれ
ば、 tf =tN +10hr×DOD …(2) となる。(2)式においてtN は現在時刻を示す。
【0095】次いで、ステップS254で読み取った乗
車予定時刻tabと、充電完了予定時間tf +α時間(例
えば、α=1時間)とを比較し(ステップS270)、
ob≧tf +1時間でなければプリエアコンのための時
間が不足するため、液晶表示パネル76aにプリエアコ
ン不可のメッセッージを表示して(ステップS27
2)、プリエアコンシステムを休止する(ステップS2
56)。
【0096】tob≧tf +1時間であればプリエアコン
が可能と判定して、前回温度を読み取ってから10分経
過したか否かを判定して(ステップS274)、10分
経過した場合は外気温度TAMおよび室内温度TR を読み
取り(ステップS276)、現在時刻tN が充電完了予
定時間tf に達したか否かを判定し(ステップS27
8)、その充電完了予定時間tf に達するまではステッ
プS256からステップS278までの処理を繰り返し
行う。
【0097】現在時刻tN が充電完了予定時間tf に達
した場合は(tN ≧tf )、これまでに測定してRAM
64に記憶されている外気温度TAMの変化状態によっ
て、三点法を用い、(3)式に基づいて乗車予定時刻t
abにおける推定外気温度TAMOBの演算を行う(ステップ
S280)。
【0098】
【数3】
【0099】次いで、前記推定外気温度TAMOBの演算と
同様の演算により乗車予定時刻tabにおける推定室内温
度TROB の演算を(4)式に基づいて行う(ステップS
282)。
【0100】
【数4】
【0101】前記ステップS280で求めた乗車予定時
刻tabにおける推定外気温度TAMOBがTAMOB≦20℃で
あるか否かを判定し(ステップS284)、20℃以上
であれば、冷房モードと判定して、(5)式に従って目
標温度TS1を演算し(ステップS286)、20℃以下
であれば暖房モードと判定して、(6)式に従って目標
温度TS1を演算する(ステップS288)。
【0102】 Ts1=25−A×(20+TAMOB) …(5) Ts1=25+B×(20−TAMOB) …(6) 上記(5)式および(6)式は工場において初期設定さ
れた室内温度TS が25℃の場合を示しており、(5)
式におけるAは冷房時の係数であり、(6)式における
Bは暖房時の係数であり、冷房係数Aと暖房係数Bとは
A<Bの関係にある。
【0103】また、夏と冬とでは同一温度であっても体
感が異なるために、夏期に冷房のエアコンを行う場合は
設定温度25℃よりも低温となるように調整され
((5)式)、冬期に暖房のエアコンを行う場合は高温
となるように調整される((6)式)。
【0104】このようにして求められた初期設定された
室内温度25℃における目標温度T S1をステップS26
1において変更された値で補正する(ステップS29
0)。この演算式を(7)式に示す。
【0105】TS2=TS1+TAD …(7) この場合、 TAD=マニアルで入力された値−25℃ である。
【0106】次いで、CPU62は室内温度TR と前記
補正された目標温度TS2とを演算して(ステップS29
4)、演算結果により処理方法を分岐する。
【0107】前記演算結果がTR −Ts2<−2であった
場合は、外気温検出センサ60から読み取った外気温度
AMと室内温度TR +2とを比較し(ステップS29
6)、TAM≧TR +2であれば、室内温度TR が補正さ
れた目標温度TS2よりも2℃以上低く、且つ外気温度T
AMが補正された目標温度TS2よりも高いので換気によっ
て目標温度TS2にすることが可能と判定し、換気モード
とし(ステップS298)、換気時間hの設定を行い
(ステップS300)、乗車予定時刻tabと換気時間h
1 とからブロア用ファン32、34の作動開始時刻を求
める(ts =tab−h1 )(ステップS302)。
【0108】また、ステップS296においてTAM≧T
R +2ではないとき、すなわち、室内温度TR および外
気温度TAMのいずれもが目標温度TS2よりも低いとき、
暖房モードとなる(ステップS304)。
【0109】暖房モードでは暖房に使用することが可能
な使用可能電力Pを下式によって求める(ステップS3
06)。
【0110】P=(IMX−Ic )×V …(8) (8)式においてIMXは充電器が供給することができる
最大電流、Vはバッテリ電圧、Ic は充電電流である。
【0111】次いで、CPU62はROM63に予め記
憶されている使用可能電力Pと暖房能力Fとのデータマ
ップから前記使用可能電力Pにおける暖房能力Fを読み
出し(ステップS308)、室内温度TR を目標温度T
S2に調整するために必要な暖房作動時間h2 を(9)式
によって求める(ステップS310)。
【0112】
【数9】
【0113】(9)式において、Qは室内温度を1℃変
化させるために必要な熱量であり、これは実験値から予
め求められている値である。また、Q1は室内から室外
への漏れ熱量である。
【0114】前記(9)式の演算によって求められた暖
房作動時間h2 と、乗車予定時刻t abとから暖房の作動
を開始する開始時間ts2を求める(ts =tab−h2
(ステップS312)。
【0115】一方、ステップS294における演算の結
果、室内温度TR と目標温度TS2との差の絶対値が2よ
りも小であった場合は(|TR −Ts2|≦2)、室内が
概ね目標温度TS2の状態にあると判定し、エアコンの運
転モードを休止する(ステップS314)。
【0116】さらに、ステップS294においてなされ
た演算の結果、室内温度TR が目標温度TS1より2℃以
上高い場合は(TR −Ts2>2)、外気温度TAMと室内
温度TR −5とを比較し(ステップS316)、TAM
R −5である場合は、ステップS298の換気モード
となり、換気によって室内温度TR を目標温度TS2と一
致させる。
【0117】また、ステップS316における比較の結
果、TAM<TR −5である場合は、室内温度TR および
外気温度TAMが目標温度TS2よりも高いために(TR
s2<TAM)、冷房モードとし(ステップS318)、
冷房に使用することが可能な使用可能電力Pを、暖房に
使用することが可能な使用可能電力Pを求める式である
前記(8)式によって求め(ステップS320)、RO
M63に予め記憶されている使用可能電力Pと冷房能力
Fとのデータマップから前記使用可能電力Pにおける冷
房能力Fを読み出し(ステップS322)、室内温度T
R を目標温度T S2に調整するために必要な冷房作動時間
3 を(10)式によって求める(ステップS32
4)。
【0118】
【数10】
【0119】(10)式において、Q2は日射による輻
射熱量であって、冷房効果を減少させる要素となる。こ
の場合、実測値から車種によって決定される値、例え
ば、800kcal と設定される。
【0120】前記(10)式の演算によって求められた
冷房作動時間h3 と、乗車予定時刻tabとから冷房の作
動を開始する作動開始時刻ts2を求める(ts2=tab
3 )(ステップS326)。
【0121】以上のように、作動開始時刻ts2の設定が
終了した換気モードのステップS302と、暖房モード
のステップS312と、冷房モードのステップS326
と現在時刻tN が作動開始時刻tS2になるまでステップ
S256からの処理ルーチンを繰り返し行い(ステップ
S328)、現在時刻tN が作動開始時刻ts2に達した
とき、充放電電流検出センサ53から充電電流IC を読
み取り(ステップS330)、この充電電流IC から使
用可能電力Pを前記(8)式によって求め(ステップS
332)、プリエアコンに使用することのできる使用可
能電力Pがプリエアコンを駆動するために必要な最低必
要電力PMNよりも小であるとき(P<P MN)(ステップ
S334)、使用可能電力Pが最低必要電力PMNよりも
大となるまでプリエアコンシステムの駆動を休止する
(ステップS335)。
【0122】使用可能電力Pが最低必要電力PMNよりも
大であるとき、入力判定サブルーチン(ステップS33
6)を処理した後、図示しない冷媒圧力センサから読み
取った冷媒圧力が50kg/cm2 以上であるか否かを
判定し(ステップS338)、50kg/cm2 以上で
あれば、冷媒の圧力が異常であるためにエアコンシステ
ムを停止する。また、50kg/cm2 以上でなければ
冷媒圧力が2kg/cm2 以下であるか否かを判定し
(ステップS340)、2kg/cm2 以下であれば冷
媒の圧力低下により、前記冷媒圧力50kg/cm2
上の場合と同様にエアコンシステムを停止し、2kg/
cm2 以上であれば冷媒圧力は正常値にあると判定す
る。
【0123】前記ステップS336の入力判定サブルー
チンの詳細な動作を図25を参照しながら説明する。
【0124】CPU62は充電プラグ装着の有無を判定
し(ステップS336−1)、装着されていればイグニ
ッションスイッチがOFFされているか否かを判定し
(ステップS336−2)、イグニッションスイッチが
OFFであればプリA/CスイッチがONされているか
否かを判定し(ステップS336−3)、プリA/Cス
イッチがONであれば前回設定された室内温度TS の変
更の有無を判定する(ステップS336−4)。変更さ
れていない場合は乗車予定時刻tabの変更の有無を判定
し(ステップS336−5)、変更がなければ、このサ
ブルーチンを抜け出る。
【0125】前記ステップS336−1で充電プラグが
装着されていない場合、およびステップS336−3で
プリエアコンのスイッチがONされていない場合はプリ
エアコンシステムを休止し(ステップS336−6)、
ステップS336−4で室内温度TS の設定が変更され
ているときは室内温度TS の設定値をステップS290
と同一の前記(7)式に従って補正し(ステップS33
6−7)、ステップS336−5において乗車予定時刻
abの設定値が変更されているときは、設定値を変更し
て(ステップS336−8)、このサブルーチンを抜け
出る。
【0126】以上説明した入力判定サブルーチン(ステ
ップS336)はエアコンが動作を開始した後にも一定
時間毎に割り込みの手法によって繰り返し判定が行われ
るため、プリエアコンが作動した後であっても各種設定
の変更およびプリエアコン制御の中止等が入力された場
合に即座に設定情報を実行する。
【0127】次いで、熱交換器に配設された室外器氷結
検出センサ51の出力を読み取り(ステップS34
2)、室外に配設された熱交換器が氷結していれば(ス
テップS343)、第2解凍モードを選択し(ステップ
S344)、後述する第2解凍モードの動作を行う。氷
結していなければ外気温検出センサ60から外気温度T
AMを読み取り(ステップS345)、室内温度検出セン
サ56から室内温度を読み取り(ステップS346)、
湿度検出センサ54から室内湿度を読み取る(ステップ
S347)。
【0128】さらに、日射量検出センサ52から日射量
T を読み取り(ステップS348)、ガラス氷結検出
センサ55からフロントガラスヒータおよび/またはリ
アガラスヒータの氷結情報を読み取る(ステップS34
9)。
【0129】そして、ガラスヒータ制御サブルーチンに
よってフロントおよび/またはリアガラスの解氷制御を
行う。この制御の詳細について、図26を参照しながら
説明する。
【0130】すなわち、乗車予定時刻tabの5分前か否
かを判定し(ステップS350)、5分前であればガラ
ス氷結検出センサ55の出力を読み取り(ステップS3
51)、氷結しているか否かを判定し(ステップS35
2)、氷結していればエアコンのコンプレッサ30の出
力を最小にし(ステップS353)、フロントおよび/
またはリアのガラスヒータに通電する(ステップS35
4)。
【0131】通電後、3分経過した場合は(ステップS
355)、前記ステップS348において読み取った日
射量ST の情報に基づいて、日射の補正を下記(11)
式に基づいて行う(ステップS356)。
【0132】TS =TS −K2 ×ST …(11) (11)式において、K2 は日射量補正定数である。
【0133】前記ステップS352においてフロントガ
ラスヒータおよび/またはリアガラスヒータが氷結して
いない場合は、湿度検出センサ54の出力を読み取り
(ステップS357)、ガラス表面湿度の値によって制
御が分岐される(ステップS358)。
【0134】ガラス表面湿度が70%以上95%未満の
場合は、この湿度の値がステップS347において読み
取った前回の湿度の値よりも少ないか否かを判定し(ス
テップS359)、少ない場合は除湿モードとしてRA
M64に記憶して(ステップS360)、前記ステップ
S356の日射の補正を行う。
【0135】また、ステップS358において読み取っ
た湿度が70%未満の場合と、前記ステップS359に
おいて前回の湿度<今回の湿度ではない場合は前記ステ
ップS356と同様の日射の補正を行う(ステップS3
61)。
【0136】さらに、ステップS358においてガラス
表面湿度が95%以上であれば、結露した水滴を蒸発さ
せるためのガラス発熱モードとなり(ステップS36
1)、エアコンのコンプレッサ30の出力を最小とし
(ステップS362)、且つガラスヒータに通電する
(ステップS363)。通電して1分経過した後(ステ
ップS364)、前記ステップS356の日射の補正を
行う。
【0137】次いで、再びステップS294からステッ
プS326のエアコンの制御モード決定ルーチンを処理
して(ステップS366)、換気、第1暖房、冷房、第
1除湿または休止のいずれのモードであるかを決定し、
充放電電流検出センサ53から充電電流IC を読み取り
(ステップS368)、エアコンに使用することが可能
な使用可能電力Pを前記(8)式によって求め(ステッ
プS370)、この値からコンプレッサ30の出力を修
正する(ステップS372)。
【0138】そして、以上のステップで決定された換
気、第1暖房、冷房、第1除湿または休止のいずれかの
モードの動作を実行するとともに、必要に応じてガラス
ヒータおよびシートヒータを駆動する。これらの制御は
乗車予定時刻tabを1時間超過するまで続けられ、1時
間超過後はステップS330へ戻る。
【0139】以下、夫々のモードにおける制御の実施例
について説明する。
【0140】そこで、エアコン機器を冷房、換気、暖
房、除湿および解凍モードのいずれかを選択的に駆動す
る際の動作を図28以降に示す。
【0141】先ず、冷房モードについて説明する。
【0142】図28および図29を参照すれば容易に諒
解される通り、この冷房モードにおいては4方弁22
は、その第1ポート22aと第2ポート22bとが連通
状態にあり、また、第3ポート22cと第4ポート22
dが連通状態にある。そして、バイパスバルブ18では
第1ポート18aと第2ポート18bとが連通状態にあ
り、従って、第3ポートに接続される膨張弁20はここ
では機能しない。
【0143】バイパスバルブ24においては、第1ポー
ト24aと第3ポート24cとが連通状態にあり、前記
第1ポート24aと第2ポート24bとは遮断されてい
る。さらに、バイパスバルブ26においては、第1ポー
ト26aと第3ポート26cとが連通され、前記第1ポ
ート26aと第2ポート26bとはその連通を遮断され
ている。
【0144】ダンパについて言及すれば、図29から容
易に諒解される通り、ダンパ38は開かれ、ダンパ40
も開かれた状態にある。ダンパ42は閉じられるととも
に、ダンパ44並びに46が開成された状態にある。な
お、吹き出しダンパ41aは閉じられ、吹き出しダンパ
41bが開かれる。さらに、脚元にある吹き出しダンパ
43が閉められた状態にある。
【0145】以上のような状態において、室内熱交換器
14は室内から排出される気温を制御するために動作
し、さらにまた室内熱交換器12は前記室内熱交換器1
4の補助並びに除湿機能を営む。従って、室内熱交換器
14並びに12は暖気から冷気への熱交換を行う。換言
すれば、室内の空気はダンパ38を通ってファン32に
至り、このファン32によって暖気が強制されて室内熱
交換器12に到達し、さらに室内熱交換器14に至る。
【0146】そこで、膨張弁28を通過した低温、低圧
のガスは室内熱交換器12、14によって熱交換され、
従って、吹き出しダンパ41bから運転者に対して冷気
が供給される。室内熱交換器14を経た低圧、高温のガ
スは、4方弁22の第1ポート22aから第2ポート2
2bに至り、コンプレッサ30によって高圧、高温化さ
れ、前記4方弁22の第3ポート22c、第4ポート2
2dを通って室外熱交換器16に至る。ここで、ダンパ
44が開成されているために、外気が室内に導入され、
高圧、低温化されたガスがファン34の付勢作用下に強
制的に導入される外気と室外熱交換器16を介して熱交
換され、高圧、低温化されてバイパスバルブ24の第3
ポート24cから第1ポート24aを経てバイパスバル
ブ26に至る。
【0147】この冷房モードにおいて、バイパスバルブ
26の第1ポート26aと第3ポート26cとが連通状
態であるために、高圧、低温化されたガスは膨張弁28
に至り、ここで低圧、低温化されて前記室内熱交換器1
2から室内熱交換器14へと至り、このサイクルを繰り
返す。この場合、通常エアコン制御とプリエアコン制御
とでこの冷房モードが変わることはない。すなわち、冷
房モードは一つである。
【0148】次に、換気モードについて、図28と図3
0を用いて説明する。
【0149】換気モードは、特に外気を導入して電気自
動車10の室内の空気の換気を行うものであるために、
室内熱交換器12、14、室外熱交換器16はOFFの
状態にある。しかしながら、ファン32は強制的に外気
を電気自動車10の室内に導入するために付勢された状
態にある。ここで、ダンパ36は開成され、ダンパ38
は閉成され、吹き出しダンパ41bが開成され、ダンパ
40も開成状態にある。さらに、ダンパ42が開成され
るとともに、ダンパ46も開成状態にある。ここで、必
要に応じてダンパ44を開き、電気自動車10の後部か
らも強制的に外気を導入し、なお、その際、ファン34
を駆動させて電気自動車10の室内の空気をさらに強制
的に外部へと導出することもできる。残余のダンパは閉
成状態にあることは、図30から容易に諒解されよう。
【0150】ダンパ44の開成は室内換気のみで原動機
の冷却が不足する場合、外部から冷却用の空気を導く場
合にも利用される。この換気モードは、通常エアコン制
御状態、あるいはプリアエコン制御状態にあるときに用
いられる。
【0151】次に、図28、図31および図32を用い
て暖房モードについて説明する。
【0152】暖房モードは、基本的には外気を電気自動
車10の室内に導入することなく暖房を行うものであ
る。ここでは、4方弁22の第1ポート22aと第3ポ
ート22cとが連通状態にあり、且つ第2ポート22b
と第4ポート22dが連通している。さらに、バイパス
バルブ24においては第1ポート24aと第3ポート2
4cとが連通し、バイパスバルブ26では第1ポート2
6aと第3ポート26cとが連通状態にある。さらに、
バイパスバルブ18では第1ポート18aと第2ポート
18bとが連通している。
【0153】ダンパについて説明する。図31ではダン
パ38が開成され、吹き出しダンパ41a、41bは閉
成されている。吹き出しダンパ43は開成され、また、
ダンパ40は開かれた状態にある。ダンパ42は閉じら
れ、ダンパ44、46は開かれた状態にある。ファン3
2、34は夫々付勢されており、室内熱交換器12、1
4は夫々冷気を暖気へと熱交換するために作用し、ま
た、室外熱交換器16は冷気を導入して暖気とする機能
を果たす。
【0154】そこで、図28と図31を参照してその動
作を説明する。
【0155】バイパスバルブ24の第1ポート24aと
第3ポート24cとが連通状態にあり、このため、低
温、低圧のガスは室外熱交換器16に導入される。ここ
で、開成されたダンパ44から導入される外気が熱交換
され、高温、低圧のガスがコンプレッサ30へと導入さ
れる。すなわち、この高温、低圧のガスは4方弁22の
第4ポート22dから第2ポート22bに至り、前記コ
ンプレッサ30を通って第3ポート22cから第1ポー
ト22aに至り、次いで、室内熱交換器14に到達す
る。ここで、コンプレッサ30からの高圧、高温のガス
は熱交換され、高圧、低温となり、さらにバイパスバル
ブ18の第2ポート18bから第1ポート18aに至
り、室内熱交換器12を通ってさらに低温、高圧状態と
なり、膨張弁28に至る。ここで、低温、低圧化された
ガスがバイパスバルブ26の第3ポート26cから第1
ポート26aを経て再び室外熱交換器16に到達する。
従って、運転者には、矢印で示すように、脚元に暖気が
供給されることになる。
【0156】図32に暖房モードにおいて内外気切替ス
イッチ76eの外気導入が選択された場合を示す。この
場合、外気を電気自動車10の室内に導入するためにダ
ンパ36が開成され、且つダンパ42も開成状態にあ
る。ダンパ38は半開き状態である。残余の点は、暖房
モードと同様である。この暖房モードにおける外気導入
では、室内へ外気を導入する機能に優れ、しかも、図3
2に示すように、ダンパ38を半開き状態にしておけば
一層外気からの室内に対する空気の換気が行われ、好適
である。
【0157】次に、除湿モードについて説明する。除湿
モードは電気自動車10の室内の湿度を低めるためのも
のであり、電気自動車10の内部だけの除湿を行うも
の、また、電気自動車10の内部に外部からの空気の一
部を取り入れて除湿を行うモードである。
【0158】そこで、図28と図33を用いて第1除湿
モードについて説明する。このとき、室内熱交換器20
は冷気から暖気への熱交換を行い、室内熱交換器12は
暖気から冷気への熱交換を行う。そして、その間に介装
されているバイパスバルブ18は第1ポート18aと第
3ポート18cとが連通状態にあり、バイパスバルブ2
6は第1ポート26aと第3ポート26cとが連通状態
にあり、また、バイパスバルブ24は第1ポート24a
と第2ポート24bとが連通状態にある。4方弁22は
第1ポート22aと第3ポート22cとが連通状態にあ
り、また第2ポート22bと第4ポート22dが連通状
態にある。ファン32は駆動状態にあり、且つファン3
4も駆動状態にある。
【0159】ダンパに関して説明すると、ダンパ36は
閉塞状態にあり、ダンパ38は開成された状態にある。
吹き出しダンパ41aは開かれ、吹き出しダンパ41b
は閉じられている。そして、吹き出しダンパ43は閉じ
られ、一方、ダンパ40は開かれた状態にある。さら
に、ダンパ42は閉じられ、また、ダンパ44、46は
開かれた状態にある。
【0160】以上のような配置状態は、除湿能力を中位
とし、また、暖房能力を低くするものである。ダンパ4
4、46を開くことによって原動機の排熱を外気を介し
て換気するようにしている。
【0161】以上のような構成において、先ず、高温、
高圧のガスがコンプレッサ30から導出され、4方弁2
2も第3ポート22cから第1ポート22aへと連通
し、これが室内熱交換器14に導入される。このとき、
室内熱交換器14では、室内熱交換器12から送られる
冷気との熱交換が達成され、暖気として吹き出しダンパ
41aから室内へと供給される。
【0162】一方、熱交換された低温、高圧のガスは、
膨張弁20に至り、低温、低圧のガスに置き換えられ、
これが室内熱交換器12に導入される。室内熱交換器1
2にはファン32の駆動作用下に室内の高温空気が供給
されるため、前記低圧、低温のガスと熱交換され、ガス
は膨張弁28に至り、高温、低圧のガスとしてバイパス
バルブ26の第3ポート26cから第1ポート26aを
経てバイパスバルブ24に至る。
【0163】バイパスバルブ24では、第1ポート24
aと第2ポート24bとが連通状態にあり、一方、第3
ポート24cは閉塞されているために4方弁22に至
り、この4方弁22の第4ポート22dから第2ポート
22bを経てコンプレッサ30に到達する。ここで、高
温、高圧化されて再び室内熱交換器14に到達する。
【0164】以上の説明から諒解される通り、この第1
除湿モードでは、室内熱交換器14は冷気を暖気として
室内に供給し、一方、室内熱交換器12は暖気を冷気と
して室内熱交換器14側へと供給している。従って、除
湿が行われるとともに、さほどに高くない温度で室内を
温めることが可能である。なお、コンプレッサ30を駆
動するための原動機はダンパ44の開成作用下に外気に
よって冷却され、それによって生じた暖気はファン34
の付勢作用下にダンパ46から外部へと導出される。
【0165】次に、第2除湿モードについて説明する。
第2除湿モードは除湿能力を第1除湿モードよりも高
く、また、暖房能力を低度から中度位まで高めている。
このために、図34から容易に諒解される通り、バイパ
スバルブ24を切り替え、第1ポート24aと第3ポー
ト24cとを連通し、第2ポート24bを閉塞してい
る。従って、膨張弁28から供給される高温、低圧のガ
スは室外熱交換器16に到達する。この場合、図33と
異なる点は、ダンパ36が開成され、一方、ダンパ38
はその開度を図33に示す開度よりも小さくしている。
そして、ダンパ42を開いている。
【0166】この結果、室内の空気の還流よりもむしろ
ダンパ36を介して外気が導入され、また、室内の空気
はダンパ42の開成作用下に室外熱交換器16側へと供
給される。すなわち、室外熱交換器16では、室内から
送られてくる除湿された中位乃至低い温度の暖気を吸熱
し、ダンパ46を介して外部へと導出する役割を果た
す。
【0167】さらに、マニュアル操作で内外気切替スイ
ッチ76eの外気導入が選択されると、外気が導入され
且つ除湿が行われる。この場合、第2除湿モードとの差
異は図35に示すように、ダンパ36が完全に開成され
ており、また、ダンパ42、ダンパ44およびダンパ4
6が開成されている点にある。これによって外気の導入
をより一層大きくし、除湿能力を高め、また、暖房能力
を低く抑えることができる。
【0168】最後に、解凍モードについて説明する。解
凍モードは第1解凍モードと第2解凍モードに分かれ
る。第1解凍モードでは、ガスを膨張弁28を通すこと
なく全ての室内熱交換器12、14に通るように構成さ
れており、従って、室内に温風を送りながら、例えば、
室外熱交換器16に付着した氷等を除去することが可能
である。第2解凍モードでは、解凍能力をさらに高め、
一方、暖気は室内には供給されない構成としている。
【0169】そこで、図28と図36を参照して、先
ず、第1解凍モードについて説明する。この場合、室内
熱交換器12、14は冷気をさらに暖気に熱交換する役
割を果たす。また、室外熱交換器16は冷気を暖気へと
変える役割を達成する。ダンパに関して説明すれば、ダ
ンパ36は閉塞され、また、吹き出しダンパ41a、4
1bも閉塞状態にある。吹き出しダンパ43は開かれ、
ダンパ38、40は完全に開成された状態である。ダン
パ42は閉塞され、ダンパ44、46も同様に閉塞状態
にある。4方弁22は第1ポート22aと第3ポート2
2cが連通され、第2ポート22bと第4ポート22d
が連通状態にある。バイパスバルブ24では第1ポート
24aと第3ポート24cとが連通し、また、バイパス
バルブ18では第1ポート18aと第2ポート18bと
が連通している。そして、バイパスバルブ26では第1
ポート26aと第2ポート26bとが連通状態にある。
ファン32は駆動されており、また、ファン34も同様
に駆動状態されている。
【0170】以上のような構成において、第1解凍モー
ドでは、先ず、コンプレッサ30から導出される高温、
高圧のガスが室内熱交換器14に導入される。このと
き、この室内熱交換器14は室内熱交換器12から熱交
換された暖気をさらにその温度を上げるべく機能し、こ
のように温められた空気は運転者の脚元に供給される。
【0171】一方、高温、高圧のガスはさらに室内熱交
換器12を通り膨張弁28を通ることなくバイパスバル
ブ26に到達する。第2ポート26bと第1ポート26
aとの連通状態により、さらにこの高温、高圧のガスは
バイパスバルブ24に至り、その第1ポート24aから
第3ポート24cを経て室外熱交換器16に至り、ここ
で熱交換される。室内熱交換器12では、前記のよう
に、室内の空気をさらに温めて室内熱交換器14へ送る
ためにガスは低温、高圧状態であり、従って、室外熱交
換器16によりガスが熱交換されて空気が温められる。
従って、室外熱交換器16の表面等に付着した氷はこの
暖気によって解凍されることになる。
【0172】図28と図37を参照して第2解凍モード
について説明する。この場合、第1解凍モードと異なる
点は、ダンパ40が完全に閉成され、図36に示す流れ
と全く逆になっている点である。そして、室内熱交換器
14は暖気を冷気とし、また、室内熱交換器12は冷気
を暖気とする役割を果たす。また、バイパスバルブ18
は第1ポート18aと第3ポート18cとが連通し、膨
張弁20を作動させる。4方弁22は第1ポート22a
と第2ポート22bとが連通状態にあり、第3ポート2
2cと第4ポート22dが連通状態にある。
【0173】そこで、コンプレッサ30によって高温、
高圧化されたガスは、4方弁22の第3ポート22cか
ら第4ポート22dに至り、次いで、室外熱交換器16
に到達する。ここで、前記ガスは冷気によって冷却さ
れ、高圧、低温のガスとしてバイパスバルブ24に到達
する。バイパスバルブ24からさらにバイパスバルブ2
6を通り室内熱交換器12に到達する。前記室外熱交換
器16におけるガスの熱交換は、その周囲の空気を冷気
から暖気へと変えるため、該室外熱交換器16の表面に
付着している氷等を解凍することができる。
【0174】バイパスバルブ26を経たガスは室内熱交
換器12に到達する。この室内熱交換器12では、ファ
ン32の駆動作用下に冷気を強制的に前記室内熱交換器
12に送るため、この室内熱交換器12では高圧、低温
のガスがさらに低温化され、一方、この室内熱交換器1
2を経て暖気となった空気は室内熱交換器14に到達す
る。ここで、室内熱交換器12から得られた高圧、低温
のガスは膨張弁20を経て室内熱交換器14に至り、暖
気と冷気との熱交換を行う。そして、高温、低圧のガス
は4方弁22を介してまたコンプレッサ30へ送られる
ことになる。
【0175】以上が、冷房、換気、暖房、除湿および解
凍の夫々のモードの詳細な説明である。
【0176】以上説明したように、本実施例によれば、
電気自動車においてエアコンのAUTOスイッチが付勢
されると(ステップS36)、無人検出サブルーチン
(ステップS37)において、ドアおよび/またはウイ
ンドウが開かれているか否かを検出し(ステップS37
−1)(ステップS37−2)、これらのいずれかが予
め設定された時間だけ継続して開かれていれば(ステッ
プS37−3)、メッセージを出力するとともに(ステ
ップS37−3)、アラームを鳴動して(ステップS3
7−5)運転者等にドアおよび/またはウインドウが開
かれていることを知らせる。
【0177】また、シート感圧センサ61により車内が
無人か否かを検出し(ステップS37−6)、無人であ
るにも拘らずエアコンディショナが長時間作動している
場合は(ステップS37−7)、エアコン機器の駆動を
停止し、エアコンディショニングシステムを休止する。
【0178】従って、エアコンディショニングを効果的
に行うことができ、エアコンディショナを駆動するため
の電力の浪費を抑制することができる。
【0179】
【発明の効果】本発明に係る電気自動車用エアコンディ
ショニングシステムでは、エアコンディショナ駆動中に
ドアおよび/またはウインドウが開かれていることを知
らせることができるため、例えば、ドアおよび/または
ウインドウが閉じられることにより、ドアおよび/また
はウインドウが開かれた状態でエアコンディショナを駆
動するために浪費される電力を抑止することができる。
【0180】また、無人である車内を長時間エアコンデ
ィショニングすることがないために、無人の車内を長時
間エアコンディショニングするために費やされる電力の
浪費を抑止することが可能となるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る電気自動車用エアコンディショニ
ングシステムを実施する電気自動車の概略構成図であ
る。
【図2】図1に示す実施例の各種センサの配置を含む制
御手段の概略説明図である。
【図3】図1に示す実施例の制御系の詳細説明図であ
る。
【図4】図1に示す実施例の操作パネルの説明図であ
る。
【図5】図1に示す実施例の通常エアコンモードの全体
の動作を示すフローチャートである。
【図6】図1に示す実施例の通常エアコンモードの制御
動作を示すフローチャートである。
【図7】図1に示す実施例の通常エアコンモードの制御
動作を示すフローチャートである。
【図8】図6に示す通常エアコンモードにおける無人検
出サブルーチンの制御動作を示すフローチャートであ
る。
【図9】図6に示す通常エアコンモードにおける操作入
力サブルーチンの制御動作を示すフローチャートであ
る。
【図10】図1に示す実施例の通常エアコンモードの制
御動作を示すフローチャートである。
【図11】図1に示す実施例の通常エアコンモードの制
御動作を示すフローチャートである。
【図12】図1に示す実施例の通常エアコンモードの制
御動作を示すフローチャートである。
【図13】図1に示す実施例の通常エアコンモードの制
御動作を示すフローチャートである。
【図14】図12に示す通常エアコンモードにおけるバ
ッテリの出力電流制御を説明する図ある。
【図15】図1に示す実施例の通常エアコンモードの制
御動作を示すフローチャートである。
【図16】図1に示す実施例のプリエアコンモードの全
体動作を示すフローチャートである。
【図17】図1に示す実施例のプリエアコンモードの全
体動作を示すフローチャートである。
【図18】図1に示す実施例のプリエアコンモードの全
体動作を示すフローチャートである。
【図19】図16乃至図18に示すプリエアコンモード
における操作入力サブルーチンの制御動作を示すフロー
チャートである。
【図20】図1に示す実施例のプリエアコンモードの制
御動作を示すフローチャートである。
【図21】図1に示す実施例のプリエアコンモードの制
御動作を示すフローチャートである。
【図22】図1に示す実施例のプリエアコンモードの制
御動作を示すフローチャートである。
【図23】図1に示す実施例のプリエアコンモードの制
御動作を示すフローチャートである。
【図24】図1に示す実施例のプリエアコンモードの制
御動作を示すフローチャートである。
【図25】図20乃至図24に示すプリエアコンモード
における入力判定サブルーチンの制御動作を示すフロー
チャートである。
【図26】図20乃至図24に示すプリエアコンモード
におけるガラスヒータ制御サブルーチンの制御動作を示
すフローチャートである。
【図27】図1に示す実施例のプリエアコンモードの制
御動作を示すフローチャートである。
【図28】図1に示す実施例における夫々のエアコンモ
ードの動作を説明する一覧表である。
【図29】図1に示す実施例の冷房モードの動作を示す
図である。
【図30】図1に示す実施例の換気モードの動作を示す
図である。
【図31】図1に示す実施例の暖房モードの動作を示す
図である。
【図32】図1に示す実施例の暖房モードの動作を示す
図である。
【図33】図1に示す実施例の第1除湿モードの動作を
示す図である。
【図34】図1に示す実施例の第2除湿モードの動作を
示す図である。
【図35】図1に示す実施例の第3除湿モードの動作を
示す図である。
【図36】図1に示す実施例の第1解凍モードの動作を
示す図である。
【図37】図1に示す実施例の第2解凍モードの動作を
示す図である。
【符号の説明】
10…電気自動車 12、14…室内熱交換器 16…室外熱交換器 18、24、26…バイパスバルブ 20、28…膨張弁 22…4方弁 30…コンプレッサ 32、34…ファン 36、38、40、41a、41b、42、43、4
4、46…ダンパ 50…インバータ 51…室外器氷結検出センサ 52…日射量検出センサ 53…充放電電流検出センサ 54…温度検出センサ 55…ガラス氷結検出センサ 56…室内温度検出センサ 57…ドア開閉検出センサ 58…ウインドウ開閉検出センサ 59…放電深度検出センサ 60…外気温検出センサ 61…シート感圧センサ 62…CPU 64…RAM 74…操作パネル
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成4年1月27日
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図4
【補正方法】変更
【補正内容】
【図4】
【手続補正2】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図26
【補正方法】変更
【補正内容】
【図26】 ─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成4年1月27日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】明細書
【発明の名称】電気自動車用エアコンディショニングシ
ステム
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、車内が無人であると
き、エアコンディショニングシステムを休止することに
より、エアコンディショナの駆動に要する電力の浪費を
抑止することを可能とした電気自動車用エアコンディシ
ョニングシステムに関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、車両にエアコンディショニン
グ用の機器(以下、エアコン機器という)を装着し、車
両内部の温度、湿度、風量等を制御して快適な走行を確
保する工夫がなされている。
【0003】電気自動車においてもエアコン機器を装着
しており、この場合、エアコン機器の駆動源は走行駆動
源であるモータを駆動するためのバッテリを共用する
が、この電気自動車に装着されるバッテリに充電される
電力には限りがある。
【0004】従って、電気自動車に装着されるエアコン
ディショナは車内環境に合わせてコンプレッサの出力を
自動制御される等、バッテリに充電された電力の浪費を
抑制し、できる限り効率の良い電力消費の方法が検討さ
れている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の電気自動車用エアコンディショニングシステムで
は、ドアおよび/またはウインドウが開いている場合に
もエアコン機器を駆動していたために、快適な車内環境
に達しないとともに、エアコン機器を、常時、最大出力
で駆動し、バッテリに充電された電力を多量に浪費する
ことがある。
【0006】また、電気自動車は停止すると、駆動源で
あるモータの回転が停止するため、車内が静寂状態とな
り、エアコンディショナのスイッチを切り忘れて降車す
ることがあり、この場合、無人となった車内をエアコン
ディショニングして、貴重なバッテリの電力を浪費する
という問題がある。
【0007】本発明は、前記従来の問題を解決するため
になされたものであって、電気自動車用エアコンディシ
ョニングシステムにおいて、エアコンディショナがオー
ト(AUTO)モードによって作動しているとき、ドア
および/またはウインドウが開かれている場合はアラー
ムを鳴動させることにより運転者等に知らせる。また
車内が無人である場合は、エアコンディショニングシス
テムを休止させることにより、エアコンディショニング
に要する電力の消費を抑止し、バッテリに充電された電
力を効率的に使用することが可能な電気自動車用エアコ
ンディショニングシステムを提供することを目的とす
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するた
めに、第1の発明は、車両の駆動源であるバッテリ
力により車内のエアコンディショニングを行う電気自動
車のエアコンディショニングシステムであって、前記車
両の座席シートに配設される着座検出センサと、前記着
座検出センサの出力が予め設定された時間以上車内が無
人であることを示したとき、エアコンディショニングシ
ステムを休止する制御手段と、を備えることを特徴とす
る。
【0009】さらに、第2の発明は、車両の駆動源であ
るバッテリ電力により車内のエアコンディショニング
を行う電気自動車のエアコンディショニングシステムで
あって、前記車両のドアの開閉を検出するドア開閉検出
センサおよび/または前記車両のウインドウの開閉を検
出するウインドウ開閉検出センサと、警報手段と、エア
コンディショニングスイッチの付勢により、前記ドア開
閉検出センサおよび/または前記ウインドウ開閉検出セ
ンサの出力を読み取り、前記ドアおよび/または前記ウ
インドウが予め設定された時間以上開かれているとき、
前記ドアおよび/または前記ウインドウが開かれている
ことを示すメッセージを表示手段に表示するとともに警
報手段を付勢する制御手段と、を備えることを特徴とす
る。
【0010】
【作用】本発明に係る電気自動車用エアコンディショニ
ングシステムでは、制御手段は着座検出センサの出力が
予め設定された時間以上車内が無人であることを示した
とき、エアコンディショニングシステムを停止する。
【0011】従って、無人である車内を長時間エアコン
ディショニングすることがない。
【0012】さらに、本発明では、エアコンディショニ
ングスイッチの付勢により制御手段は、ドア開閉検出セ
ンサおよび/またはウインドウ開閉検出センサの出力を
読み取り、前記ドアおよび/または前記ウインドウが予
め設定された時間以上開かれているとき、前記ドアおよ
び/または前記ウインドウが開かれていることを示すメ
ッセージを表示手段に表示するとともに、警報手段を付
勢する。
【0013】従って、エアコンディショナ駆動中にドア
および/またはウインドウが開かれていることを運転者
等に知らせることができる。
【0014】
【実施例】次に、本発明に係る電気自動車用エアコンデ
ィショニングシステムについて好適な実施例を挙げ、添
付の図面を参照しながら以下詳細に説明する。
【0015】本実施例において、車両としては電気自動
車を採用する。電気自動車は車両の内部にバッテリを搭
載し、このバッテリは、図示しない外部電源から必要な
量の充電が可能である。
【0016】図1において、電気自動車10は、室内熱
交換器12と、これと直列に接続される室内熱交換器1
4と、室外熱交換器16とを備え、これらを接続する管
路によってガス循環系を構成している。室内熱交換器1
2と室内熱交換器14との間にはバイパスバルブ18が
設けられ、このバルブ18の下流側の一方に室内熱交換
器14と連結される管路を接続し、他方に連結される管
路には膨張弁20が介装される。
【0017】室内熱交換器14の下流側にさらに4方弁
22を介装し、この4方弁22の下流側は前記室外熱交
換器16に連通している。当該室外熱交換器16の下流
側に並設した管路を設け、一方の管路にバイパスバルブ
24を介装している。該バイパスバルブ24の下流側は
バイパスバルブ26に連結し、このバイパスバルブ26
の下流側に平行な管路を接続して、一方の管路に膨張弁
28を介装する。当該膨張弁28を含む管路の下流側に
前記室内熱交換器12が接続されている。
【0018】4方弁22の二つの管路は、夫々コンプレ
ッサ30に接続されており、4方弁22の切換作用下に
フロン等の冷媒が室外熱交換器16、室内熱交換器14
あるいはコンプレッサ30に供給されるように構成され
ている。さらに、室内熱交換器12、室外熱交換器16
には、図示しない回転駆動源によって付勢されるファン
32、34が配設され、また、外気との連通あるいは室
内の空気を効果的に対流させるためのダンパ36、3
8、40、41a、41b、42、43、44および4
6が設けられている。なお、図中、参照符号48はバッ
テリを示し、また、参照符号Mは原動機、ここではモー
タを示す。
【0019】本実施例に係る電気自動車10の機械的構
成は、基本的には、以上のようになされるものであり、
次にその電気的構成について、図2乃至図4を参照して
説明する。
【0020】電気自動車10の内部には、図2に示すよ
うに、コンプレッサ駆動用のインバータ50、室外熱交
換器16に設けられている室外器氷結検出センサ51、
日射量検出センサ52、充放電電流検出センサ53、湿
度検出センサ54、ガラス氷結検出センサ55、室内温
度検出センサ56、ドア開閉検出センサ57、ウインド
ウ開閉検出センサ58、放電深度検出センサ59、外気
温検出センサ60およびシート感圧センサ61が設けら
れており、これらの出力側はCPU62に導入される。
【0021】図3はこのCPU62を含む制御系のシス
テム構成図である。
【0022】CPU62はその処理手順を記憶するRO
M63、前記の各種センサからの出力信号を一時的に記
憶するRAM64、インタフェース66と、このインタ
フェース66に接続されるファン32、34、4方弁2
2、バイパスバルブ18、24、26等のON/OFF
または切り替え動作を行うリレーボックス68、各種セ
ンサからの出力信号であるアナログ信号をデジタル信号
に変換してインタフェース66に供給するA/D変換器
70、また、ファン、ダンパ、ガラスヒータ等を付勢す
るためにデジタル信号をアナログ信号に変換するD/A
変換器72、さらに、操作パネル74に設けられた各種
スイッチ群の出力信号をインタフェース66に導入する
ように構成されている。
【0023】図4に操作パネル74を示す。操作パネル
74は大きく9つのブロックに区分されており、その最
上部に液晶表示パネル76aが設けられている。この液
晶表示パネル76aは、例えば、検出センサによって検
出される温度、湿度等をデジタル的若しくはアナログ的
に表示することが可能である。
【0024】参照符号76bはエアコン機器の動作また
は非動作の操作スイッチを示す。この中、AUTO
Nはエアコン機器を動作させて、室内の温度あるいは湿
度を自動的に調整するためのスイッチであり、また、O
FFはエアコン機器を非動作状態にするためのスイッチ
である。そして、プリA/Cスイッチは運転者または乗
客が乗車前に予め外部電源等を利用してこの室内の温度
あるいは湿度等を調整しておくプリエアコンディション
ニング(以下、プリエアコンという)を行うためのON
/OFFスイッチである。
【0025】参照符号76cは温度設定用のスイッチで
ある。右側にデジタル的に設定された温度若しくは検出
された温度が示され、その左側に設定温度を高めるため
の三角形状のアップ用スイッチ、また、その下側に設定
温度を低めるためのダウン用スイッチが設けられてい
る。参照符号76dは乗車時刻をデジタル的に表示する
セクションであり、時計あるいは予約時間を表示する表
示器、またはこれを設定するためのスイッチ、日
(D)、時間(H)、分(M)を夫々アップまたはダウ
ンして設定するためのスイッチからなる。この日
(D)、時間(H)、分(M)をセットすることによっ
て乗車時刻の変更または固定がなされる。
【0026】操作パネル74の下部左側に、参照符号7
6eで示す内外気切替スイッチが設けられている。右側
のスイッチは外気を車内に導入するためのものであり、
左側のスイッチは室内だけで空気の還流を行うためのも
のである。いずれも、ON/OFFスイッチから構成さ
れている。参照符号76fはブロアファンの風量を制御
するためのスイッチであり、左側は比較的緩やかな風量
で、また、中央は中位程度の風量で、さらに右側は強い
風量で空気の対流あるいは空気の取り込みを行う。
【0027】また、参照符号76gは吹き出し口を切り
替えるためのスイッチであり、具体的には、既に図1で
説明したように、各種のダンパに対応してこのダンパを
開閉制御するためのものである。
【0028】例えば、左側にあるAUTOスイッチは自
動的に吹き出し口を切り替えるためのものであり、左側
から2番目のスイッチは運転者の胸部方向に風を送るた
めのものであり、左側から3番目のスイッチは運転者の
脚部に風を送るようにダンパを開閉し、左側から4番目
のスイッチは運転者の胸部並びに脚部に風を送り、そし
て右側のスイッチはフロントガラスの壁面に沿って風を
供給するためのスイッチである。
【0029】参照符号76h、76iは、それぞれ、通
常走行時に後述する第3除湿、暖房モードを設定する場
合のスイッチであり、また、参照符号76jはフロント
並びにリアウインドウ、さらにシートを暖めるヒータを
付勢するON/OFFスイッチを示す。
【0030】そこで、以上のように構成される本実施例
に係る車両用エアコンディショニングシステムの、特に
CPU62を中心とした動作につき別紙添付のフローチ
ャートに基づいて以下詳細に説明する。
【0031】図5に走行中の電気自動車においてエアコ
ンを駆動させる場合の制御フローチャートを示す。
【0032】エアコン用操作スイッチ76bのAUTO
スイッチ(図4参照)が操作され(ステップS2)、温
度設定用スイッチ76cによって室内温度の設定が行わ
れると(ステップS4)、CPU62は室内温度等の各
種センサの情報を読み取り(ステップS6)、これらの
センサ情報から冷房、若しくは暖房の空調モードを設定
する(ステップS8)。
【0033】次いで、CPU62は充放電電流検出セン
サ53からバッテリ48の放電電流を読み取り(ステッ
プS10)、この放電電流からバッテリ48の残容量を
演算し、この残容量における使用可能電力の最大値を算
出し(ステップS12)、走行用モータを駆動する電力
と、ヘッドライト等の走行用モータ以外の電装品を駆動
する電力と、エアコンを駆動する電力とからなる運転に
必要な総電力を算出し(ステップS14)、前記ステッ
プS12によって求めたバッテリの使用可能電力の最大
値が運転に必要な運転電力よりも大であるか否かを判定
し(ステップS16)、使用可能電力≧運転電力であれ
ば、図1に示す4方弁22およびバイパスバルブ18、
24、26等を制御する(ステップS18)。
【0034】この場合、ステップS16はバッテリ48
の残存容量が走行に必要な電力を供給し、さらに、エア
コンを使用するのに充分であるか否かを判定しており、
充分であれば、ステップS18に続いてエアコンのコン
プレッサ30の出力制御(ステップS20)、ダンパ3
6乃至46の開閉制御(ステップS22)、ブロア用フ
ァン32、34の出力制御(ステップS24)、ガラス
ヒータの制御(ステップS26)、シートヒータの制御
(ステップS28)等のエアコン制御を行う。
【0035】前記ステップS16において、使用可能電
力≧運転電力ではないとき、使用可能電力≧運転電力と
なるまでエアコンのコンプレッサ30の出力を制限する
(ステップS29)。
【0036】続いて、図6乃至図13および図15のフ
ローチャートを参照して通常の走行中におけるエアコン
の制御方法を説明する。
【0037】先ず、後述するエアコンディショニングに
使用される各モードのフラグを初期設定する(ステップ
S30)。続いて、電気自動車の図示しないイグニッシ
ョン(IGN)スイッチが操作されているか否かを判定
し(ステップS32)、操作されていなければ、操作ス
イッチ76bにおいて運転者がプリA/Cスイッチを選
択したかどうかを判定し(ステップS34)、プリA/
Cが選択されていれば、プリA/C制御に入る。一方、
プリA/Cスイッチが選択されていなければ、ステップ
S32に戻る。
【0038】これに対して、前記IGNスイッチが操作
されていれば、操作スイッチ76bのAUTOスイッチ
(図4参照)が選択されているかどうかを判定し(ステ
ップS36)、選択されていなければステップS32に
戻る。AUTOスイッチが選択されていれば無人検出サ
ブルーチン(ステップS37)の処理を行う。すなわ
ち、ドア開閉検出センサ57およびウインドウ開閉検出
センサ58を読み取り、ドアが開かれているか否か(ス
テップS37−1)、若しくは、ウインドウが開かれて
いるか否かを判定し(ステップS37−2)、ドアおよ
び/またはウインドウが開かれていれば、tO 時間(例
えば、tO =3分間)継続して開かれているか否かを判
定する(ステップS37−3)。
【0039】3分間継続して開かれている場合は液晶表
示パネル76aに「ドアが開かれています。閉めて下さ
い。」、または、「ウインドウが開かれています。閉め
て下さい。」と表示し(ステップS37−4)、且つ、
ブザーを付勢して、ドアおよび/またはウインドウが開
かれていることを示すアラームを鳴動させる(ステップ
S37−5)。
【0040】ドアおよび/またはウインドウが開いてい
ない場合は、シート感圧センサ61の出力を読み取るこ
とにより車内が無人であるか否かの判定を行い(ステッ
プS37−6)、無人であれば、無人状態がtM 時間
(例えば、tM =1時間)経過したか否かを判定し(ス
テップS37−7)、1時間経過した場合は液晶表示パ
ネル76aに「車内は無人です。エアコンディショナを
切って下さい。」等のメッセージを表示し(ステップS
37−8)、且つ、アラームを鳴動させる(ステップS
37−9)。
【0041】次いで、アラーム鳴動時間tM1、例えば、
3分間が経過してもエアコンディショナが滅勢されない
とき(ステップS37−10)、CPU62はコンプレ
ッサ30等からなるエアコン機器を停止させ、エアコン
ディショニングシステムを休止する(ステップS37−
11)。
【0042】上述の制御フローチャートにおいて、ドア
および/またはウインドウが開かれていることを検出し
てから3分間が経過していないとき(ステップS37−
3)、ステップS37−5におけるアラーム鳴動後、無
人判定の際に有人であった場合(ステップS37−
6)、および無人を検出してから1時間経過していない
とき(ステップS37−7)は、夫々無人検出サブルー
チン(ステップS37)の処理を終了する。
【0043】この場合、無人検出サブルーチンでは、車
内のエアコンディショニングをAUTOで作動中にドア
および/またはウインドウが開かれた場合はメッセージ
を表示するとともに、アラームを鳴動させてドアおよび
/またはウインドウが閉じられることを促すことによ
り、エアコンディショナを駆動するための電力の消費を
抑止する。また、運転者等がエアコンディショナを切り
忘れて降車した場合は、エアコン機器の駆動を停止させ
て無人の車内をエアコンディショニングすることにより
浪費される電力の消費を抑止する。続いて操作パネル7
4上において操作キー入力があったか否かを判定する
(ステップS38)。操作キー入力があれば、操作入力
サブルーチン(ステップS40)で読み込む。
【0044】前記操作入力サブルーチンにおいては、図
9に示すように、操作パネル74のキー操作により制御
状態を変更する。すなわち、温度設定用スイッチ76c
が操作されているか否かを判定し(ステップS40−
1)、操作されていれば設定温度を変更し(ステップS
40−2)、続いて内外気切替スイッチ76eが操作さ
れているか否かを判定し(ステップS40−3)、操作
されていればダンパを操作して内外気の切り替えを行う
ための内外気フラグをセットする(ステップS40−
4)。さらに、ブロアファン風量スイッチ76fが操作
されているか否かを判定し(ステップS40−5)、操
作されていればブロアファンの風量を切り替えるための
フラグをセットし(ステップS40−6)、吹き出し口
切替スイッチ76gが操作されているか否かを判定し
(ステップS40−7)、操作されていれば車内に設け
られているダンパを操作して吹き出し口を切り替えるた
めのフラグをセットする(ステップS40−8)。
【0045】続いて、センサからの出力をCPU62に
読み込む。すなわち、室外器氷結検出センサ51により
室外熱交換器16が氷結したか否かを検出し(ステップ
S42)、日射量検出センサ52により日射量を検出し
(ステップS44)、充放電電流検出センサ53によっ
てバッテリ48からの放電電流量を検出し(ステップS
46)、湿度検出センサ54によって車室内の湿度を検
出し(ステップS48)、ガラス氷結検出センサ55に
よってフロントガラスおよびリアガラスが氷結したか否
かを検出し(ステップS50)、室内温度検出センサ5
6から室内温度を読み込み(ステップS52)、さらに
外気温検出センサ60から室外の気温を検出する(ステ
ップS56)。
【0046】次いで、冷媒圧力がエアコン作動上、適当
な圧力、例えば、2kg/cm2 ≦冷媒圧力≦50kg
/cm2 であるか否かを判定する(ステップS58およ
びステップS60)。冷媒圧力が前記圧力範囲ではない
とき、冷媒圧力が異常であると判定して、エアコンの制
御動作を停止する。冷媒圧力が前記圧力範囲内である場
合には、暖房時に室外熱交換器16が氷結するおそれが
あるため、室外熱交換器16が氷結しているか否かを判
定し(ステップS62)、氷結している場合には、解凍
させるためのタイマtd1を作動させる(ステップS64
およびステップS66)。
【0047】続いて、タイマtd1が5分以上であるか否
かを判定し(ステップS68)、タイマtd1の経過時間
が5分以内であれば、室内の状態に与える影響が小さい
第1解凍モードのフラグをセットする(ステップS7
0)。また、タイマtd1が5分を経過しても氷結してい
る場合には、第1解凍モードよりも解凍能力が大きい第
2解凍モードに切り替え、第2解凍モードのフラグをセ
ットする(ステップS72)。
【0048】このようにして解凍が行われて室外熱交換
器16の氷結状態が解除された場合、あるいは氷結状態
がもともと検知されなかった場合には、タイマtd1を解
除する(ステップS74)。
【0049】続いて、図10に示すように、ガラス氷結
検出センサ55の出力からフロントガラスおよび/また
はリアガラスが氷結しているか否かを判定し(ステップ
S76)、氷結を検出した場合には、ガラスヒータを作
動させるためのタイマtd2を作動させ(ステップS78
およびステップS80)、このタイマtd2が3分経過し
たか否かを判定し(ステップS82)、3分以内であれ
ば、エアコンのコンプレッサ30の出力を最小にするた
めのフラグをセットし(ステップS84)、フロントガ
ラスおよび/またはリアガラスのガラスヒータに通電
し、ガラスヒータ作動モードのフラグをセットする(ス
テップS86)。
【0050】また、ガラスヒータ作動時間td2が3分を
経過しても氷結している場合には、氷結状態が異常であ
ると判定して、エアコンのコンプレッサ30を通常状態
に戻し、コンプレッサ出力最小モードのフラグをリセッ
トし(ステップS88)、ガラスヒータへの通電を停止
し、ガラスヒータ作動モードのフラグをリセットすると
ともに(ステップS90)、タイマtd2をリセットする
(ステップS92)。
【0051】ガラスが氷結していない場合は、湿度検出
センサ54において検出されたガラス表面湿度の値によ
って制御方法が分岐される(ステップS94)。
【0052】ステップS94においてガラス表面湿度が
95%以上であれば、フロントガラスおよび/またはリ
アガラスが結露していると判断し、前記ステップS80
でセットされたタイマtd2が作動中であるか否かを判定
し(ステップS96)、タイマが作動中であればこのタ
イマtd2が1分を経過しているか否かを判定し(ステッ
プS100)、1分以内であれば、エアコンのコンプレ
ッサ30の出力を最小するとともに、コンプレッサ出力
最小モードのフラグをセットし(ステップS102)、
フロントガラスおよび/またはリアガラスのガラスヒー
タに通電するため、ガラスヒータ作動モードのフラグを
セットする(ステップS104)。
【0053】また、タイマtd2が1分を経過してもガラ
ス表面湿度が95%以上である場合には、コンプレッサ
出力最小モードのフラグをリセットしてエアコンのコン
プレッサ30を通常状態に戻し(ステップS106)、
ガラスヒータ作動モードのフラグをリセットすることに
よりガラスヒータへの通電を停止し(ステップS10
7)、ガラスヒータを作動させるためのタイマtd2をリ
セットする(ステップS108)。この場合、通常の結
露であれば、1分間の通電で結露状態を解除することが
できるが、1分間の通電によって結露状態が解除できな
い場合は特異な場合であると判定し、大きな電力を必要
とするガラスヒータへの通電を停止する。
【0054】また、前記ステップS94におけるガラス
表面湿度の判定結果が70%以上95%未満の場合は、
コンプレッサ30の出力を最小とするフラグをリセット
し(ステップS109)、ガラスヒータの作動モードの
フラグをリセットする(ステップS110)。前記ステ
ップS80でセットされたタイマtd2をリセットする
(ステップS110)。次いで、読み取った今回の湿度
の値と前回の湿度の値とを比較し(ステップS11
2)、前回の湿度<今回の湿度であれば、除湿モードの
フラグをセットし(ステップS114)、今回の湿度が
前回の湿度より小となれば、セットされている除湿モー
ドのフラグをリセットする(ステップS118)。
【0055】さらに、ステップS94において読み取っ
た湿度が70%未満であれば、コンプレッサ30の出力
を最小とするフラグをセットして(ステップS11
5)、ガラスの作動モードのフラグをリセットし(ステ
ップS116)、タイマtd2をリセットする(ステップ
S117)。そして、除湿モードのフラグがセットされ
ていればリセットする(ステップS118)。
【0056】前記ガラス氷結解除ルーチンにおけるステ
ップS86およびステップS92、ガラス結露解除ルー
チンにおけるステップS104、S108、S114お
よびステップS118の夫々のステップの処理が終了す
ると、CPU62は、読み込まれたデータから設定温度
を補正し(ステップS120)、さらに、快適な室内状
態になるように設定温度を演算サブルーチンで補正する
(ステップS122)。
【0057】続いて、モードの選択が行われる。先ず、
DRYスイッチ76hがONされているか否かが判定さ
れ(ステップS124)、操作されていれば、第1除湿
モードが選択される(ステップS126)。ステップS
124において、DRYスイッチ76hがONされてい
なければ、ステップS52において読み取った室内温度
R と前記補正された目標温度TS1とを演算して(ステ
ップS128)、演算結果により処理方法を分岐する。
【0058】前記演算結果がTR −TS1>2であった場
合は、ステップS56において、外気温検出センサ60
から読み取った外気温度TAMと室内温度TR とを比較し
(ステップS130)、この比較結果がTAM>TR −5
℃であれば、室内温度TRが目標温度TS1+2℃よりも
高く、且つ外気温度TAMが室内温度TR −5℃よりも高
いため(TR >TS1+2、TAM>TR −5)、冷房モー
ドと判定される(ステップS132)。
【0059】また、ステップS130において外気温度
AMが室内温度TR −5℃よりも低い場合(TR >TS1
+2、TAM<TR −5)、換気モードを選択する(ステ
ップS136)。
【0060】一方、ステップS128において、演算結
果がTR −Ts1<−2であった場合は、ステップS56
において、外気温検出センサ60から読み取った外気温
度T AMと室内温度TR とを比較し(ステップS13
4)、TAM>TR +2でれあば、室内温度TR が補正さ
れた目標温度TS1よりも2℃以上低く、且つ外気温度T
AMが室内温度TR +2℃よりも高いので、換気によって
目標温度TS1にすることが可能であるため、換気モード
と判定する(ステップS136)。
【0061】また、ステップS134においてTAM>T
R +2℃ではないとき、すなわち、室内温度TR が目標
温度TS1−2℃よりも低く、かつ外気温度TAMが室内温
度T R +2℃よりも低い場合は、除湿フラグがセットさ
れているか否かを判定し(ステップS138)、セット
されていなければ暖房モードと判定し(ステップS14
0)、セットされていれば第2除湿モードと判定する
(ステップS142)。
【0062】一方、ステップS128における演算結果
が、室内温度TR と目標温度TS1との差の絶対値が2℃
よりも小であった場合は(|TR −Ts |≦2)、室内
はほぼ目標温度TS1の状態にあると判定し、前述のステ
ップS114において除湿フラグがセットされているか
否かを判定し(ステップS144)、セットされていれ
ば、第1除湿モードと判定し(ステップS126)、セ
ットされていない場合は、エアコンの運転モードを休止
する(ステップS146)。
【0063】以上説明したステップによって、冷房、暖
房、除湿、換気等の制御モードを選択する。
【0064】続いて、図13に示すように、走行中に使
用する電力の制御を行う。走行用原動機等の駆動機器お
よびコンプレッサ30以外の電装部品で使用される電装
負荷電流IT を読み取り(ステップS148)、前記電
装負荷電流IT とコンプレッサ30の消費電流ICOの和
である総出力電流IA がバッテリ48の最大放電電流I
BMAXを上回るか否かを判定する(ステップS149)。
【0065】前記総出力電流IA が最大放電電流IBMAX
を下回る場合は、図15に示す制御モードの実行に進
む。前記総出力電流IA が最大放電電流IBMAXを上回る
場合(図14に示す総出力電流IA の破線部分参照)、
バッテリ48を損傷させるため、総出力電流IA (IT
+ICO)を減少せざるを得ない。
【0066】そこで、加速性能を維持するためにコンプ
レッサ30の消費電流ICOを最大放電電流IBMAXから電
装負荷電流IT を引いた電流量にする(ステップS15
0、図14における消費電流ICOのt1 乃至t2 区間参
照)。しかしながら、該コンプレッサ30が停止する
と、コンプレッサ30の前後の冷媒圧力差が減少し、再
起動に時間を要するため、エアコンの能力が低下する。
【0067】したがって、コンプレッサ30の消費電流
COがコンプレッサ30を駆動し続けられる最小消費電
流ICOMIN 以上であるか否かを判定する(ステップS1
52)。コンプレッサ30の消費電流ICOが前記条件を
満たす場合は、制御モードを実行するために図15に進
む。コンプレッサ30の消費電流ICOが前記条件を満た
さない場合は、コンプレッサ30が停止してしまうた
め、その消費電流ICOを最小消費電流ICOMIN とする
(ステップS154、図14における消費電流ICOのt
2 乃至t3 区間参照)。
【0068】この場合には、図14に示すように、該消
費電流ICOと電装負荷電流IT の和である総出力電流I
A がバッテリ48の最大放電電流IBMAXを越えてしまう
ため、超過した時間tがバッテリ48の寿命等に悪影響
を与えない許容時間td4内であるか否かを判定し(ステ
ップS156)、許容時間td4以内の場合は、そのまま
図15に示す制御モードの実行に移る。
【0069】時間tが許容時間td4以上になる場合は、
図14の電装負荷電流IT のt3 乃至t4 区間に示すよ
うに走行用原動機、例えば出力制限信号を出して走行モ
ータの出力を制限し、総出力電流IA が最大放電電流I
BMAX以下になるように制御する(ステップS158)。
【0070】このようなコンプレッサ30の消費電流I
COに関する調整を行った後で、各制御モードを実行す
る。
【0071】なお、操作入力サブルーチン(ステップS
40)に示したように、予め操作パネル74のスイッチ
76c、76e、76f、76gが選択されていれば、
各制御モードに優先する。例えば、エアコンの自動制御
によって暖房モードが選択されていても、内外気切替ス
イッチ76eの外気導入が選択されていれば、ダンパは
外気を導入するように制御される。
【0072】次に、走行前に車両の空調を行うプリエア
コン制御について説明する。
【0073】図16乃至図18にプリエアコン制御の要
部フローチャートを示す。
【0074】プリエアコンは通常、夜間、駐車時等のバ
ッテリ48の充電中に行われ、運転者が次回乗車すると
きまでに車室内の温度および湿度等を調整し、乗車時に
快適な車内環境を整えるものである。
【0075】そこで、エアコン用操作スイッチ76bの
プリA/Cスイッチ(図4参照)がONされて(ステッ
プS160)、充電器が接続されると(ステップS16
2)、バッテリ48に充電器を介して外部電源からの充
電が開始され、CPU62は工場等で予め設定された翌
朝の乗車時刻および乗車時刻における室内設定温度をR
AM64から読み出して、操作パネル74の液晶表示パ
ネル76aに表示する。
【0076】これらの表示内容は操作パネル74のスイ
ッチ76cおよびセクション76dに配設されるスイッ
チ類の操作によって変更することが可能であり、以下、
この操作入力サブルーチン(ステップS164)につい
て説明する。
【0077】CPU62は内外気切替スイッチ76eの
外気導入スイッチが操作されたか否かを判定して(ステ
ップS164−1)、操作されていれば外気導入フラグ
をセットし(ステップS164−2)、予め設定された
乗車予定時刻tabの初期値、例えば、午前7:00が変
更されたか否かを判定する(ステップS164−3)。
設定が変更されていれば変更された時刻をRAM64に
記憶し(ステップS164−4)、変更されていなけれ
ば前回設定された午前7:00を乗車予定時刻tabとす
る(ステップS164−5)。
【0078】次いで、予め設定された乗車予定時刻tab
における設定された室内温度TS 、例えば、TS =25
℃が変更されたか否かを判定し(ステップS164−
6)、変更されていれば変更された設定温度をRAM6
4に記憶し(ステップS164−7)、変更されていな
ければ前回設定された25℃を室内温度TS の設定値と
する(ステップS164−8)。
【0079】さらに、シートヒータスイッチ(図4、7
6i参照)が操作されていれば(ステップS164−
9)、シートヒータのフラグをセットし(ステップS1
64−10)、DRYスイッチ(図4、76h参照)が
操作されていれば(ステップS164−11)、DRY
のフラグをセットする(ステップS164−12)。
【0080】次いで、CPU62は放電深度検出センサ
59から読み取ったバッテリ48の放電深度から放電量
d を演算し(ステップS166)、下記(1)式に基
づいて充電時間Hの算出を行う。
【0081】 H=(Id /Ich)×K1 …(1) (1)式において、Ichは定格充電電流(A/H)であ
り、K1はバッテリ48の種類によって設定される充電
効率係数である。
【0082】上記(1)式において求められた充電時間
Hと、操作パネル74のセクション76dの時計から読
み取った現在時刻とから充電完了時刻を算出し(ステッ
プS168)、前記RAM64から読み出した乗車予定
時刻tabまでに充電が完了するか否かを判定し(ステッ
プS170)、完了する場合は後述するステップS34
5乃至ステップS350と同様のセンサ読取サブルーチ
ンによって各種センサの出力を読み取る(ステップS1
71)。
【0083】さらに、CPU62は後述する演算によっ
て、乗車時刻における外気温度TAMとエアコンを動作さ
せない場合の室内温度TR とを推定し(ステップS17
2)、これらの推定温度からプリエアコンの作動開始時
刻を設定する(ステップS173)。この場合、ステッ
プS170において乗車時刻までに充電が完了しないと
判定されたときは、バッテリ48の充電は行われるが、
プリエアコンシステムは休止する(ステップS17
4)。
【0084】CPU62は現在時刻が設定されたエアコ
ンの作動開始時刻に達したか否かを常時判定し(ステッ
プS175)、作動開始時刻に達した場合は、ステップ
S160、ステップS162、ステップS164と同様
のステップによって、改めてプリエアコンスイッチがO
Nされているか(ステップS176)、充電器が接続さ
れているか(ステップS177)を読み取り、さらに操
作入力サブルーチン(ステップS164−1乃至S16
4−12)を処理することにより、設定の変更を読み取
る(ステップS178)。さらに、センサ出力読み取り
サブルーチン(ステップS345乃至ステップS35
0)で各種センサの出力を読み取り(ステップS18
0)、室内温度検出センサ56から読み取った室内温度
に基づきステップS174で推定されて設定された室内
温度の値を補正し(ステップS182)、さらに検出し
た室内温度TR および外気温度TAMから空調モードとす
る(ステップS184)。
【0085】次いで、充電器からバッテリ48に通電さ
れている充電電流を充放電電流検出センサ53から読み
取り(ステップS186)、この充電電流から充電器の
最大通電能力と現在の充電電流との差である使用可能電
力の最大値を算出する(ステップS188)。そして、
エアコンを運転するために必要な運転電力を算出し(ス
テップS190)、使用可能電力が運転電力よりも大で
あるか否かを判定し(ステップS192)、使用可能電
力≧運転電力であれば4方弁22よびバイパスバルブ1
8、24、26の制御(ステップS194)、エアコン
のコンプレッサ30の出力制御(ステップS196)、
ダンパ36乃至46の開閉制御(ステップS198)、
ブロア用ファン32、34の出力制御(ステップS20
0)、シートヒータの制御(ステップS201)等のエ
アコン制御を行う。
【0086】前記ステップS192において使用可能電
力≧運転電力でなければ、エアコンのコンプレッサ30
の出力を制限して(ステップS201)、ステップS1
94の4方弁22およびバイパスバルブ18、24、2
6の制御を行う。
【0087】CPU62は乗車予定時刻から1時間が経
過したか否かを判定し(ステップS202)、1時間が
経過するとエアコンシステムを休止する(ステップS2
04)。乗車予定時刻から1時間以上エアコンが作動し
ている場合は運転者の乗車予定時刻が変更されたものと
判定し、エアコンの運転を停止し、消費する電気エネル
ギを節約する。
【0088】一方、乗車予定時刻から1時間以内は、ス
テップS176となり、CPU62はプリエアコンのス
イッチがONであるか否か(ステップS176)、充電
器が接続されているか否かを監視し(ステップS17
7)、プリエアコンのスイッチがOFFされるか、若し
くは充電器が撤去された場合はステップS204のシス
テム休止となり、さらに、充電中に乗車時刻の設定変更
および室内温度TR の設定が変更された場合は(ステッ
プS178)、変更情報に基づいて制御を変更する。
【0089】以上のステップによりプリエアコンは制御
される。そこで、夫々の制御の詳細について図19乃至
図26を参照しながら説明する。
【0090】電気自動車10は製造工場においてプリエ
アコンに関する初期値が設定される。すなわち、CPU
62を含む制御回路にバックアップ電源が接続され(ス
テップS250)、室内温度の基準値TS 、例えば、2
5℃が設定され(ステップS252)、さらに、乗車予
定時刻tabの基準値、例えば、午前7:00が設定され
る(ステップS254)。
【0091】以上のような初期値が設定された電気自動
車10を走行させた運転者が、バッテリ48を充電する
とき、イグニッションスイッチをOFFにし(ステップ
S256)、プリA/CスイッチをONすると(ステッ
プS258)、CPU62は設定された室内温度TS
よび乗車予定時刻tabをRAM64から読み出して液晶
表示パネル76aに表示する。この場合、製造ライン等
で設定された室内温度TS および乗車予定時刻tabの設
定値は操作パネル74の温度設定用スイッチ76cおよ
び乗車時刻設定用のセクション76dにより設定を変更
することが可能であり、変更毎にRAM64内で更新さ
れる。
【0092】すなわち、ステップS164−1乃至ステ
ップS164−12の操作入力サブルーチンが処理さ
れ、乗車予定時刻tabおよび乗車予定時刻tabにおける
電気自動車10の設定された室内温度TS が変更された
か否かを判定し、さらに内外気切替スイッチ76e、シ
ートヒータスイッチ76i、DRYスイッチ76hが操
作されたか否かを判定する。
【0093】次いで、充電プラグ装着の有無を判定し
(ステップS262)、充電プラグが装着されていなけ
ればプリエアコンシステムを休止し(ステップS26
4)、ステップS256に戻り、装着されていれば、バ
ッテリ48の放電深度DODを読み取り(ステップS2
66)、この放電深度DODから充電完了に必要な充電
時間を算出し、さらに、下記の(2)式に従って充電完
了予定時間tf を求める(ステップS268)。
【0094】この場合、放電深度DODが80%のと
き、8時間で充電が完了する定格電流で充電するとすれ
ば、 tf =tN +10hr×DOD …(2) となる。(2)式においてtN は現在時刻を示す。
【0095】次いで、ステップS254で読み取った乗
車予定時刻tabと、充電完了予定時間tf +α時間(例
えば、α=1時間)とを比較し(ステップS270)、
ob≧tf +1時間でなければプリエアコンを作動させ
られる時間が不足するため、液晶表示パネル76aにプ
リエアコン不可のメッセッージを表示して(ステップS
272)、プリエアコンシステムを休止する(ステップ
S256)。
【0096】tob≧tf +1時間であればプリエアコン
が可能と判定して、前回温度を読み取ってから10分経
過したか否かを判定して(ステップS274)、10分
経過した場合は外気温度TAMおよび室内温度TR を読み
取り(ステップS276)、現在時刻tN が充電完了予
定時間tf に達したか否かを判定し(ステップS27
8)、その充電完了予定時間tf に達するまではステッ
プS256からステップS278までの処理を繰り返し
行う。
【0097】現在時刻tN が充電完了予定時間tf に達
した場合は(tN ≧tf )、これまでに測定してRAM
64に記憶されている外気温度TAMの変化状態によっ
て、三点法を用い、(3)式に基づいて乗車予定時刻t
abにおける推定外気温度TAMOBの演算を行う(ステップ
S280)。
【0098】
【数3】
【0099】次いで、前記推定外気温度TAMOBの演算と
同様の演算により乗車予定時刻tabにおける推定室内温
度TROB の演算を(4)式に基づいて行う(ステップS
282)。
【0100】
【数4】
【0101】前記ステップS280で求めた乗車予定時
刻tabにおける推定外気温度TAMOBがTAMOB≦20℃で
あるか否かを判定し(ステップS284)、20℃以上
であれば、(5)式に従って目標温度TS1を演算し(ス
テップS286)、20℃以下であれば、(6)式に従
って目標温度TS1を演算する(ステップS288)。
【0102】 Ts1=25−A×(20+TAMOB) …(5) Ts1=25+B×(20−TAMOB) …(6) 上記(5)式および(6)式は工場において初期設定さ
れた室内温度TS が25℃の場合を示しており、(5)
式におけるAは外気温が高い時の係数であり、(6)式
におけるBは外気温が低い時の係数であり、冷房係数A
と暖房係数BとはA<Bの関係にある。
【0103】上式から夏と冬とでは同一温度であっても
体感が異なるために、夏期に冷房のエアコンを行う場合
は設定温度25℃よりも低温となるように調整され
((5)式)、冬期に暖房のエアコンを行う場合は高温
となるように調整される((6)式)。
【0104】このようにして求められた初期設定された
室内温度25℃における目標温度T S1をステップS26
1において変更された値で補正する(ステップS29
0)。この演算式を(7)式に示す。
【0105】TS2=TS1+TAD …(7) この場合、 TAD=マニアルで入力された値−25℃ である。
【0106】次いで、CPU62は室内温度TR と前記
補正された目標温度TS2とを演算して(ステップS29
4)、演算結果により処理方法を分岐する。
【0107】前記演算結果がTR −Ts2<−2であった
場合は、外気温検出センサ60から読み取った外気温度
AMと室内温度TR +2とを比較し(ステップS29
6)、TAM≧TR +2であれば、室内温度TR が補正さ
れた目標温度TS2よりも2℃以上低く、且つ外気温度T
AMが補正された目標温度TS2よりも高いので換気によっ
て目標温度TS2にすることが可能と判定し、換気モード
とし(ステップS298)、換気時間hの設定を行い
(ステップS300)、乗車予定時刻tabと換気時間h
1 とからブロア用ファン32、34の作動開始時刻を求
める(ts =tab−h1 )(ステップS302)。
【0108】また、ステップS296においてTAM≧T
R +2ではないとき、すなわち、室内温度TR および外
気温度TAMのいずれもが目標温度TS2よりも低いとき、
暖房モードとなる(ステップS304)。
【0109】暖房モードでは暖房に使用することが可能
な使用可能電力Pを下式によって求める(ステップS3
06)。
【0110】P=(IMX−Ic )×V …(8) (8)式においてIMXは充電器が供給することができる
最大電流、Vはバッテリ電圧、Ic は充電電流である。
【0111】次いで、CPU62はROM63に予め記
憶されている使用可能電力Pと暖房能力Fとのデータマ
ップから前記使用可能電力Pにおける暖房能力Fを読み
出し(ステップS308)、室内温度TR を目標温度T
S2に調整するために必要な暖房作動時間h2 を(9)式
によって求める(ステップS310)。
【0112】
【数9】
【0113】(9)式において、Qは室内温度を1℃変
化させるために必要な熱量であり、これは実験値から予
め求められている値である。また、Q1は室内から室外
への漏れ熱量である。
【0114】前記(9)式の演算によって求められた暖
房作動時間h2 と、乗車予定時刻t abとから暖房の作動
を開始する開始時間ts2を求める(ts =tab−h2
(ステップS312)。
【0115】一方、ステップS294における演算の結
果、室内温度TR と目標温度TS2との差の絶対値が2よ
りも小であった場合は(|TR −Ts2|≦2)、室内が
概ね目標温度TS2の状態にあると判定し、エアコンの運
転モードを休止する(ステップS314)。
【0116】さらに、ステップS294においてなされ
た演算の結果、室内温度TR が目標温度TS1より2℃以
上高い場合は(TR −Ts2>2)、外気温度TAMと室内
温度TR −5とを比較し(ステップS316)、TAM
R −5である場合は、ステップS298の換気モード
となり、換気によって室内温度TR を目標温度TS2と一
致させる。
【0117】また、ステップS316における比較の結
果、TAM<TR −5である場合は、室内温度TR および
外気温度TAMが目標温度TS2よりも高いために(TR
s2<TAM)、冷房モードとし(ステップS318)、
冷房に使用することが可能な使用可能電力Pを、暖房に
使用することが可能な使用可能電力Pを求める式である
前記(8)式によって求め(ステップS320)、RO
M63に予め記憶されている使用可能電力Pと冷房能力
Fとのデータマップから前記使用可能電力Pにおける冷
房能力Fを読み出し(ステップS322)、室内温度T
R を目標温度T S2に調整するために必要な冷房作動時間
3 を(10)式によって求める(ステップS32
4)。
【0118】
【数10】
【0119】(10)式において、Q2は日射による輻
射熱量であって、冷房効果を減少させる要素となる。こ
の場合、実測値から車種によって決定される値、例え
ば、800kcal と設定される。
【0120】前記(10)式の演算によって求められた
冷房作動時間h3 と、乗車予定時刻tabとから冷房の作
動を開始する作動開始時刻ts2を求める(ts2=tab
3 )(ステップS326)。
【0121】以上のように、作動開始時刻ts2の設定が
終了した換気モードのステップS302と、暖房モード
のステップS312と、冷房モードのステップS326
と現在時刻tN が作動開始時刻tS2になるまでステップ
S256からの処理ルーチンを繰り返し行い(ステップ
S328)、現在時刻tN が作動開始時刻ts2に達した
とき、充放電電流検出センサ53から充電電流IC を読
み取り(ステップS330)、この充電電流IC から使
用可能電力Pを前記(8)式によって求め(ステップS
332)、プリエアコンに使用することのできる使用可
能電力Pがプリエアコンを駆動するために必要な最低必
要電力PMNよりも小であるとき(P<P MN)(ステップ
S334)、使用可能電力Pが最低必要電力PMNよりも
大となるまでプリエアコンシステムの駆動を休止する
(ステップS335)。
【0122】使用可能電力Pが最低必要電力PMNよりも
大であるとき、入力判定サブルーチン(ステップS33
6)を処理した後、図示しない冷媒圧力センサから読み
取った冷媒圧力が50kg/cm2 以上であるか否かを
判定し(ステップS338)、50kg/cm2 以上で
あれば、冷媒の圧力が異常であるためにエアコンシステ
ムを停止する。また、50kg/cm2 以上でなければ
冷媒圧力が2kg/cm2 以下であるか否かを判定し
(ステップS340)、2kg/cm2 以下であれば冷
媒の圧力低下により、前記冷媒圧力50kg/cm2
上の場合と同様にエアコンシステムを停止し、2kg/
cm2 以上であれば冷媒圧力は正常値にあると判定す
る。
【0123】前記ステップS336の入力判定サブルー
チンの詳細な動作を図25を参照しながら説明する。
【0124】CPU62は充電プラグ装着の有無を判定
し(ステップS336−1)、装着されていればイグニ
ッションスイッチがOFFされているか否かを判定し
(ステップS336−2)、イグニッションスイッチが
OFFであればプリA/CスイッチがONされているか
否かを判定し(ステップS336−3)、プリA/Cス
イッチがONであれば前回設定された室内温度TS の変
更の有無を判定する(ステップS336−4)。変更さ
れていない場合は乗車予定時刻tabの変更の有無を判定
し(ステップS336−5)、変更がなければ、このサ
ブルーチンを抜け出る。
【0125】前記ステップS336−1で充電プラグが
装着されていない場合、およびステップS336−3で
プリエアコンのスイッチがONされていない場合はプリ
エアコンシステムを休止し(ステップS336−6)、
ステップS336−4で室内温度TS の設定が変更され
ているときは室内温度TS の設定値をステップS290
と同一の前記(7)式に従って補正し(ステップS33
6−7)、ステップS336−5において乗車予定時刻
abの設定値が変更されているときは、設定値を変更し
て(ステップS336−8)、このサブルーチンを抜け
出る。
【0126】以上説明した入力判定サブルーチン(ステ
ップS336)はエアコンが動作を開始した後にも一定
時間毎に割り込みの手法によって繰り返し判定が行われ
るため、プリエアコンが作動した後であっても各種設定
の変更およびプリエアコン制御の中止等が入力された場
合に即座に設定情報を実行する。
【0127】次いで、熱交換器に配設された室外器氷結
検出センサ51の出力を読み取り(ステップS34
2)、室外に配設された熱交換器が氷結していれば(ス
テップS343)、第2解凍モードを選択し(ステップ
S344)、後述する第2解凍モードの動作を行う。氷
結していなければ外気温検出センサ60から外気温度T
AMを読み取り(ステップS345)、室内温度検出セン
サ56から室内温度を読み取り(ステップS346)、
湿度検出センサ54から室内湿度を読み取る(ステップ
S347)。
【0128】さらに、日射量検出センサ52から日射量
T を読み取り(ステップS348)、ガラス氷結検出
センサ55からフロントガラスおよび/またはリアガラ
スの氷結情報を読み取る(ステップS349)。
【0129】そして、ガラスヒータ制御サブルーチンに
よってフロントおよび/またはリアガラスの解氷制御を
行う。この制御の詳細について、図26を参照しながら
説明する。
【0130】すなわち、乗車予定時刻tabの5分前か否
かを判定し(ステップS350)、5分前であればガラ
ス氷結検出センサ55の出力を読み取り(ステップS3
51)、氷結しているか否かを判定し(ステップS35
2)、氷結していればエアコンのコンプレッサ30の出
力を最小にし(ステップS353)、フロントおよび/
またはリアのガラスヒータに通電する(ステップS35
4)。
【0131】通電後、3分経過した場合は(ステップS
355)、前記ステップS348において読み取った日
射量ST の情報に基づいて、日射の補正を下記(11)
式に基づいて行う(ステップS356)。
【0132】TS =TS −K2 ×ST …(11) (11)式において、K2 は日射量補正定数である。
【0133】前記ステップS352においてフロントガ
ラスおよび/またはリアガラスが氷結していない場合
は、湿度検出センサ54の出力を読み取り(ステップS
357)、ガラス表面湿度の値によって制御が分岐され
る(ステップS358)。
【0134】ガラス表面湿度が70%以上95%未満の
場合は、この湿度の値がステップS347において読み
取った前回の湿度の値よりも少ないか否かを判定し(ス
テップS359)、少ない場合は除湿モードとしてRA
M64に記憶して、前記ステップS356の日射の補正
を行う(ステップS360)
【0135】また、ステップS358において読み取っ
た湿度が70%未満の場合と、前記ステップS359に
おいて前回の湿度<今回の湿度ではない場合は前記ステ
ップS356と同様の日射の補正を行う(ステップS3
61)。
【0136】さらに、ステップS358においてガラス
表面湿度が95%以上であれば、結露した水滴を蒸発さ
せるためのガラスヒータ発熱モードとなり(ステップS
36)、エアコンのコンプレッサ30の出力を最小と
し(ステップS36)、且つガラスヒータに通電する
(ステップS36)。通電して1分経過した後(ステ
ップS36)、前記ステップS356の日射の補正を
行う。
【0137】次いで、再びステップS294からステッ
プS326のエアコンの制御モード決定ルーチンを処理
して(ステップS366)、換気、第1暖房、冷房、第
1除湿または休止のいずれのモードであるかを決定し、
充放電電流検出センサ53から充電電流IC を読み取り
(ステップS368)、エアコンに使用することが可能
な使用可能電力Pを前記(8)式によって求め(ステッ
プS370)、この値からコンプレッサ30の出力を修
正する(ステップS372)。
【0138】そして、以上のステップで決定された換
気、第1暖房、冷房、第1除湿または休止のいずれかの
モードの動作を実行するとともに、必要に応じてガラス
ヒータおよびシートヒータを駆動する。これらの制御は
乗車予定時刻tabを1時間超過するまで続けられ、1時
間超過後はステップS330へ戻る。
【0139】以下、夫々のモードにおける制御の実施例
について説明する。
【0140】そこで、エアコン機器を冷房、換気、暖
房、除湿および解凍モードのいずれかを選択的に駆動す
る際の動作を図28以降に示す。
【0141】先ず、冷房モードについて説明する。
【0142】図28および図29を参照すれば容易に諒
解される通り、この冷房モードにおいては4方弁22
は、その第1ポート22aと第2ポート22bとが連通
状態にあり、また、第3ポート22cと第4ポート22
dが連通状態にある。そして、バイパスバルブ18では
第1ポート18aと第2ポート18bとが連通状態にあ
り、従って、第3ポートに接続される膨張弁20はここ
では機能しない。
【0143】バイパスバルブ24においては、第1ポー
ト24aと第3ポート24cとが連通状態にあり、前記
第1ポート24aと第2ポート24bとは遮断されてい
る。さらに、バイパスバルブ26においては、第1ポー
ト26aと第3ポート26cとが連通され、前記第1ポ
ート26aと第2ポート26bとはその連通を遮断され
ている。
【0144】ダンパについて言及すれば、図29から容
易に諒解される通り、ダンパ38は開かれ、ダンパ40
も開かれた状態にある。ダンパ42は閉じられるととも
に、ダンパ44並びに46が開成された状態にある。な
お、吹き出しダンパ41aは閉じられ、吹き出しダンパ
41bが開かれる。さらに、脚元にある吹き出しダンパ
43が閉められた状態にある。
【0145】以上のような状態において、室内熱交換器
14は室内から排出される気温を制御するために動作
し、さらにまた室内熱交換器12は前記室内熱交換器1
4の補助並びに除湿機能を営む。従って、室内熱交換器
14並びに12は暖気から冷気への熱交換を行う。換言
すれば、室内の空気はダンパ38を通ってファン32に
至り、このファン32によって暖気が強制されて室内熱
交換器12に到達し、さらに室内熱交換器14に至る。
【0146】そこで、膨張弁28を通過した低温、低圧
のガスは室内熱交換器12、14によって熱交換され、
従って、吹き出しダンパ41bから運転者に対して冷気
が供給される。室内熱交換器14を経た低圧、高温のガ
スは、4方弁22の第1ポート22aから第2ポート2
2bに至り、コンプレッサ30によって高圧、高温化さ
れ、前記4方弁22の第3ポート22c、第4ポート2
2dを通って室外熱交換器16に至る。ここで、ダンパ
44が開成されているために、外気が室内に導入され、
高圧、低温化されたガスがファン34の付勢作用下に強
制的に導入される外気と室外熱交換器16を介して熱交
換され、高圧、低温化されてバイパスバルブ24の第3
ポート24cから第1ポート24aを経てバイパスバル
ブ26に至る。
【0147】この冷房モードにおいて、バイパスバルブ
26の第1ポート26aと第3ポート26cとが連通状
態であるために、高圧、低温化されたガスは膨張弁28
に至り、ここで低圧、低温化されて前記室内熱交換器1
2から室内熱交換器14へと至り、このサイクルを繰り
返す。この場合、通常エアコン制御とプリエアコン制御
とでこの冷房モードが変わることはない。すなわち、冷
房モードは一つである。
【0148】次に、換気モードについて、図28と図3
0を用いて説明する。
【0149】換気モードは、特に外気を導入して電気自
動車10の室内の空気の換気を行うものであるために、
室内熱交換器12、14、室外熱交換器16はOFFの
状態にある。しかしながら、ファン32は強制的に外気
を電気自動車10の室内に導入するために付勢された状
態にある。ここで、ダンパ36は開成され、ダンパ38
は閉成され、吹き出しダンパ41bが開成され、ダンパ
40も開成状態にある。さらに、ダンパ42が開成され
るとともに、ダンパ46も開成状態にある。ここで、必
要に応じてダンパ44を開き、電気自動車10の後部か
らも強制的に外気を導入し、なお、その際、ファン34
を駆動させて電気自動車10の室内の空気をさらに強制
的に外部へと導出することもできる。残余のダンパは閉
成状態にあることは、図30から容易に諒解されよう。
【0150】ダンパ44の開成は室内換気のみで原動機
の冷却が不足する場合、外部から冷却用の空気を導く場
合にも利用される。この換気モードは、通常エアコン制
御状態、あるいはプリアエコン制御状態にあるときに用
いられる。
【0151】次に、図28、図31および図32を用い
て暖房モードについて説明する。
【0152】暖房モードは、基本的には外気を電気自動
車10の室内に導入することなく暖房を行うものであ
る。ここでは、4方弁22の第1ポート22aと第3ポ
ート22cとが連通状態にあり、且つ第2ポート22b
と第4ポート22dが連通している。さらに、バイパス
バルブ24においては第1ポート24aと第3ポート2
4cとが連通し、バイパスバルブ26では第1ポート2
6aと第3ポート26cとが連通状態にある。さらに、
バイパスバルブ18では第1ポート18aと第2ポート
18bとが連通している。
【0153】ダンパについて説明する。図31ではダン
パ38が開成され、吹き出しダンパ41a、41bは閉
成されている。吹き出しダンパ43は開成され、また、
ダンパ40は開かれた状態にある。ダンパ42は閉じら
れ、ダンパ44、46は開かれた状態にある。ファン3
2、34は夫々付勢されており、室内熱交換器12、1
4は夫々冷気を暖気へと熱交換するために作用し、ま
た、室外熱交換器16は冷気を導入して暖気とする機能
を果たす。
【0154】そこで、図28と図31を参照してその動
作を説明する。
【0155】バイパスバルブ24の第1ポート24aと
第3ポート24cとが連通状態にあり、このため、低
温、低圧のガスは室外熱交換器16に導入される。ここ
で、開成されたダンパ44から導入される外気が熱交換
され、高温、低圧のガスがコンプレッサ30へと導入さ
れる。すなわち、この高温、低圧のガスは4方弁22の
第4ポート22dから第2ポート22bに至り、前記コ
ンプレッサ30を通って第3ポート22cから第1ポー
ト22aに至り、次いで、室内熱交換器14に到達す
る。ここで、コンプレッサ30からの高圧、高温のガス
は熱交換され、高圧、低温となり、さらにバイパスバル
ブ18の第2ポート18bから第1ポート18aに至
り、室内熱交換器12を通ってさらに低温、高圧状態と
なり、膨張弁28に至る。ここで、低温、低圧化された
ガスがバイパスバルブ26の第3ポート26cから第1
ポート26aを経て再び室外熱交換器16に到達する。
従って、運転者には、矢印で示すように、脚元に暖気が
供給されることになる。
【0156】図32に暖房モードにおいて内外気切替ス
イッチ76eの外気導入が選択された場合を示す。この
場合、外気を電気自動車10の室内に導入するためにダ
ンパ36が開成され、且つダンパ42も開成状態にあ
る。ダンパ38は半開き状態である。残余の点は、暖房
モードと同様である。この暖房モードにおける外気導入
では、室内へ外気を導入する機能に優れ、しかも、図3
2に示すように、ダンパ38を半開き状態にしておけば
一層外気からの室内に対する空気の換気が行われ、好適
である。
【0157】次に、除湿モードについて説明する。除湿
モードは電気自動車10の室内の湿度を低めるためのも
のであり、電気自動車10の内部だけの除湿を行うも
の、また、電気自動車10の内部に外部からの空気の一
部を取り入れて除湿を行うモードである。
【0158】そこで、図28と図33を用いて第1除湿
モードについて説明する。このとき、室内熱交換器20
は冷気から暖気への熱交換を行い、室内熱交換器12は
暖気から冷気への熱交換を行う。そして、その間に介装
されているバイパスバルブ18は第1ポート18aと第
3ポート18cとが連通状態にあり、バイパスバルブ2
6は第1ポート26aと第3ポート26cとが連通状態
にあり、また、バイパスバルブ24は第1ポート24a
と第2ポート24bとが連通状態にある。4方弁22は
第1ポート22aと第3ポート22cとが連通状態にあ
り、また第2ポート22bと第4ポート22dが連通状
態にある。ファン32は駆動状態にあり、且つファン3
4も駆動状態にある。
【0159】ダンパに関して説明すると、ダンパ36は
閉塞状態にあり、ダンパ38は開成された状態にある。
吹き出しダンパ41aは開かれ、吹き出しダンパ41b
は閉じられている。そして、吹き出しダンパ43は閉じ
られ、一方、ダンパ40は開かれた状態にある。さら
に、ダンパ42は閉じられ、また、ダンパ44、46は
開かれた状態にある。
【0160】以上のような配置状態は、除湿能力を中位
とし、また、暖房能力を低くするものである。ダンパ4
4、46を開くことによって原動機の排熱を外気を介し
て換気するようにしている。
【0161】以上のような構成において、先ず、高温、
高圧のガスがコンプレッサ30から導出され、4方弁2
2も第3ポート22cから第1ポート22aへと連通
し、これが室内熱交換器14に導入される。このとき、
室内熱交換器14では、室内熱交換器12から送られる
冷気との熱交換が達成され、暖気として吹き出しダンパ
41aから室内へと供給される。
【0162】一方、熱交換された低温、高圧のガスは、
膨張弁20に至り、低温、低圧のガスに置き換えられ、
これが室内熱交換器12に導入される。室内熱交換器1
2にはファン32の駆動作用下に室内の高温空気が供給
されるため、前記低圧、低温のガスと熱交換され、ガス
は膨張弁28に至り、高温、低圧のガスとしてバイパス
バルブ26の第3ポート26cから第1ポート26aを
経てバイパスバルブ24に至る。
【0163】バイパスバルブ24では、第1ポート24
aと第2ポート24bとが連通状態にあり、一方、第3
ポート24cは閉塞されているために4方弁22に至
り、この4方弁22の第4ポート22dから第2ポート
22bを経てコンプレッサ30に到達する。ここで、高
温、高圧化されて再び室内熱交換器14に到達する。
【0164】以上の説明から諒解される通り、この第1
除湿モードでは、室内熱交換器14は冷気を暖気として
室内に供給し、一方、室内熱交換器12は暖気を冷気と
して室内熱交換器14側へと供給している。従って、除
湿が行われるとともに、さほどに高くない温度で室内を
温めることが可能である。なお、コンプレッサ30を駆
動するための原動機はダンパ44の開成作用下に外気に
よって冷却され、それによって生じた暖気はファン34
の付勢作用下にダンパ46から外部へと導出される。
【0165】次に、第2除湿モードについて説明する。
第2除湿モードは除湿能力を第1除湿モードよりも高
く、また、暖房能力を低度から中度位まで高めている。
このために、図34から容易に諒解される通り、バイパ
スバルブ24を切り替え、第1ポート24aと第3ポー
ト24cとを連通し、第2ポート24bを閉塞してい
る。従って、膨張弁28から供給される高温、低圧のガ
スは室外熱交換器16に到達する。この場合、図33と
異なる点は、ダンパ36が開成され、一方、ダンパ38
はその開度を図33に示す開度よりも小さくしている。
そして、ダンパ42を開いている。
【0166】この結果、室内の空気の還流よりもむしろ
ダンパ36を介して外気が導入され、また、室内の空気
はダンパ42の開成作用下に室外熱交換器16側へと供
給される。すなわち、室外熱交換器16では、室内から
送られてくる除湿された中位乃至低い温度の暖気を吸熱
し、ダンパ46を介して外部へと導出する役割を果た
す。
【0167】さらに、マニュアル操作で内外気切替スイ
ッチ76eの外気導入が選択されると、外気が導入され
且つ除湿が行われる。この場合、第2除湿モードとの差
異は図35に示すように、ダンパ36が完全に開成され
ており、また、ダンパ42、ダンパ44およびダンパ4
6が開成されている点にある。これによって外気の導入
をより一層大きくし、除湿能力を高め、また、暖房能力
を低く抑えることができる。
【0168】最後に、解凍モードについて説明する。解
凍モードは第1解凍モードと第2解凍モードに分かれ
る。第1解凍モードでは、ガスを膨張弁28を通すこと
なく全ての室内熱交換器12、14に通るように構成さ
れており、従って、室内に温風を送りながら、例えば、
室外熱交換器16に付着した氷等を除去することが可能
である。第2解凍モードでは、解凍能力をさらに高め、
一方、暖気は室内には供給されない構成としている。
【0169】そこで、図28と図36を参照して、先
ず、第1解凍モードについて説明する。この場合、室内
熱交換器12、14は冷気をさらに暖気に熱交換する役
割を果たす。また、室外熱交換器16は冷気を暖気へと
変える役割を達成する。ダンパに関して説明すれば、ダ
ンパ36は閉塞され、また、吹き出しダンパ41a、4
1bも閉塞状態にある。吹き出しダンパ43は開かれ、
ダンパ38、40は完全に開成された状態である。ダン
パ42は閉塞され、ダンパ44、46も同様に閉塞状態
にある。4方弁22は第1ポート22aと第3ポート2
2cが連通され、第2ポート22bと第4ポート22d
が連通状態にある。バイパスバルブ24では第1ポート
24aと第3ポート24cとが連通し、また、バイパス
バルブ18では第1ポート18aと第2ポート18bと
が連通している。そして、バイパスバルブ26では第1
ポート26aと第2ポート26bとが連通状態にある。
ファン32は駆動されており、また、ファン34も同様
に駆動状態されている。
【0170】以上のような構成において、第1解凍モー
ドでは、先ず、コンプレッサ30から導出される高温、
高圧のガスが室内熱交換器14に導入される。このと
き、この室内熱交換器14は室内熱交換器12から熱交
換された暖気をさらにその温度を上げるべく機能し、こ
のように温められた空気は運転者の脚元に供給される。
【0171】一方、高温、高圧のガスはさらに室内熱交
換器12を通り膨張弁28を通ることなくバイパスバル
ブ26に到達する。第2ポート26bと第1ポート26
aとの連通状態により、さらにこの高温、高圧のガスは
バイパスバルブ24に至り、その第1ポート24aから
第3ポート24cを経て室外熱交換器16に至り、ここ
で熱交換される。室内熱交換器12では、前記のよう
に、室内の空気をさらに温めて室内熱交換器14へ送る
ためにガスは低温、高圧状態であり、従って、室外熱交
換器16によりガスが熱交換されて空気が温められる。
従って、室外熱交換器16の表面等に付着した氷はこの
暖気によって解凍されることになる。
【0172】図28と図37を参照して第2解凍モード
について説明する。この場合、第1解凍モードと異なる
点は、ダンパ40が完全に閉成され、図36に示す流れ
と全く逆になっている点である。そして、室内熱交換器
14は暖気を冷気とし、また、室内熱交換器12は冷気
を暖気とする役割を果たす。また、バイパスバルブ18
は第1ポート18aと第3ポート18cとが連通し、膨
張弁20を作動させる。4方弁22は第1ポート22a
と第2ポート22bとが連通状態にあり、第3ポート2
2cと第4ポート22dが連通状態にある。
【0173】そこで、コンプレッサ30によって高温、
高圧化されたガスは、4方弁22の第3ポート22cか
ら第4ポート22dに至り、次いで、室外熱交換器16
に到達する。ここで、前記ガスは冷気によって冷却さ
れ、高圧、低温のガスとしてバイパスバルブ24に到達
する。バイパスバルブ24からさらにバイパスバルブ2
6を通り室内熱交換器12に到達する。前記室外熱交換
器16におけるガスの熱交換は、その周囲の空気を冷気
から暖気へと変えるため、該室外熱交換器16の表面に
付着している氷等を解凍することができる。
【0174】バイパスバルブ26を経たガスは室内熱交
換器12に到達する。この室内熱交換器12では、ファ
ン32の駆動作用下に冷気を強制的に前記室内熱交換器
12に送るため、この室内熱交換器12では高圧、低温
のガスがさらに低温化され、一方、この室内熱交換器1
2を経て暖気となった空気は室内熱交換器14に到達す
る。ここで、室内熱交換器12から得られた高圧、低温
のガスは膨張弁20を経て室内熱交換器14に至り、暖
気と冷気との熱交換を行う。そして、高温、低圧のガス
は4方弁22を介してまたコンプレッサ30へ送られる
ことになる。
【0175】以上が、冷房、換気、暖房、除湿および解
凍の夫々のモードの詳細な説明である。
【0176】以上説明したように、本実施例によれば、
電気自動車においてエアコンのAUTOスイッチが付勢
されると(ステップS36)、無人検出サブルーチン
(ステップS37)において、ドアおよび/またはウイ
ンドウが開かれているか否かを検出し(ステップS37
−1)(ステップS37−2)、これらのいずれかが予
め設定された時間だけ継続して開かれていれば(ステッ
プS37−3)、メッセージを出力するとともに(ステ
ップS37−3)、アラームを鳴動して(ステップS3
7−5)運転者等にドアおよび/またはウインドウが開
かれていることを知らせる。
【0177】また、シート感圧センサ61により車内が
無人か否かを検出し(ステップS37−6)、無人であ
るにも拘らずエアコンディショナが長時間作動している
場合は(ステップS37−7)、エアコン機器の駆動を
停止し、エアコンディショニングシステムを休止する。
【0178】従って、エアコンディショニングを効果的
に行うことができ、エアコンディショナを駆動するため
の電力の浪費を抑制することができる。
【0179】
【発明の効果】本発明に係る電気自動車用エアコンディ
ショニングシステムでは、エアコンディショナ駆動中に
ドアおよび/またはウインドウが開かれていることを知
らせることができるため、例えば、ドアおよび/または
ウインドウが閉じられることにより、ドアおよび/また
はウインドウが開かれた状態でエアコンディショナを駆
動するために浪費される電力を抑止することができる。
【0180】また、無人である車内を長時間エアコンデ
ィショニングすることがないために、無人の車内を長時
間エアコンディショニングするために費やされる電力の
浪費を抑止することが可能となるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る電気自動車用エアコンディショニ
ングシステムを実施する電気自動車の概略構成図であ
る。
【図2】図1に示す実施例の各種センサの配置を含む制
御手段の概略説明図である。
【図3】図1に示す実施例の制御系の詳細説明図であ
る。
【図4】図1に示す実施例の操作パネルの説明図であ
る。
【図5】図1に示す実施例の通常エアコンモードの全体
の動作を示すフローチャートである。
【図6】図1に示す実施例の通常エアコンモードの制御
動作を示すフローチャートである。
【図7】図1に示す実施例の通常エアコンモードの制御
動作を示すフローチャートである。
【図8】図6に示す通常エアコンモードにおける無人検
出サブルーチンの制御動作を示すフローチャートであ
る。
【図9】図6に示す通常エアコンモードにおける操作入
力サブルーチンの制御動作を示すフローチャートであ
る。
【図10】図1に示す実施例の通常エアコンモードの制
御動作を示すフローチャートである。
【図11】図1に示す実施例の通常エアコンモードの制
御動作を示すフローチャートである。
【図12】図1に示す実施例の通常エアコンモードの制
御動作を示すフローチャートである。
【図13】図1に示す実施例の通常エアコンモードの制
御動作を示すフローチャートである。
【図14】図12に示す通常エアコンモードにおけるバ
ッテリの出力電流制御を説明する図ある。
【図15】図1に示す実施例の通常エアコンモードの制
御動作を示すフローチャートである。
【図16】図1に示す実施例のプリエアコンモードの全
体動作を示すフローチャートである。
【図17】図1に示す実施例のプリエアコンモードの全
体動作を示すフローチャートである。
【図18】図1に示す実施例のプリエアコンモードの全
体動作を示すフローチャートである。
【図19】図16乃至図18に示すプリエアコンモード
における操作入力サブルーチンの制御動作を示すフロー
チャートである。
【図20】図1に示す実施例のプリエアコンモードの制
御動作を示すフローチャートである。
【図21】図1に示す実施例のプリエアコンモードの制
御動作を示すフローチャートである。
【図22】図1に示す実施例のプリエアコンモードの制
御動作を示すフローチャートである。
【図23】図1に示す実施例のプリエアコンモードの制
御動作を示すフローチャートである。
【図24】図1に示す実施例のプリエアコンモードの制
御動作を示すフローチャートである。
【図25】図20乃至図24に示すプリエアコンモード
における入力判定サブルーチンの制御動作を示すフロー
チャートである。
【図26】図20乃至図24に示すプリエアコンモード
におけるガラスヒータ制御サブルーチンの制御動作を示
すフローチャートである。
【図27】図1に示す実施例のプリエアコンモードの制
御動作を示すフローチャートである。
【図28】図1に示す実施例における夫々のエアコンモ
ードの動作を説明する一覧表である。
【図29】図1に示す実施例の冷房モードの動作を示す
図である。
【図30】図1に示す実施例の換気モードの動作を示す
図である。
【図31】図1に示す実施例の暖房モードの動作を示す
図である。
【図32】図1に示す実施例の暖房モードの動作を示す
図である。
【図33】図1に示す実施例の第1除湿モードの動作を
示す図である。
【図34】図1に示す実施例の第2除湿モードの動作を
示す図である。
【図35】図1に示す実施例の第3除湿モードの動作を
示す図である。
【図36】図1に示す実施例の第1解凍モードの動作を
示す図である。
【図37】図1に示す実施例の第2解凍モードの動作を
示す図である。
【符号の説明】 10…電気自動車 12、14…室内熱交換器 16…室外熱交換器 18、24、26…バイパスバルブ 20、28…膨張弁 22…4方弁 30…コンプレッサ 32、34…ファン 36、38、40、41a、41b、42、43、4
4、46…ダンパ 50…インバータ 51…室外器氷結検出センサ 52…日射量検出センサ 53…充放電電流検出センサ 54…温度検出センサ 55…ガラス氷結検出センサ 56…室内温度検出センサ 57…ドア開閉検出センサ 58…ウインドウ開閉検出センサ 59…放電深度検出センサ 60…外気温検出センサ 61…シート感圧センサ 62…CPU 64…RAM 74…操作パネル

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】車両の駆動源であるバッテリに充電する電
    力により車内のエアコンディショニングを行う電気自動
    車のエアコンディショニングシステムであって、 前記車両の座席シートに配設される着座検出センサと、 前記着座検出センサの出力が予め設定された時間だけ車
    内が無人であることを示したとき、エアコンディショニ
    ングシステムを休止する制御手段と、 を備えることを特徴とする電気自動車用エアコンディシ
    ョニングシステム。
  2. 【請求項2】車両の駆動源であるバッテリに充電する電
    力により車内のエアコンディショニングを行う電気自動
    車のエアコンディショニングシステムであって、 前記車両のドアの開閉を検出するドア開閉検出センサお
    よび/または前記車両のウインドウの開閉を検出するウ
    インドウ開閉検出センサと、 警報手段と、 エアコンディショニングスイッチの付勢により、前記ド
    ア開閉検出センサおよび/または前記ウインドウ開閉検
    出センサの出力を読み取り、前記ドアおよび/または前
    記ウインドウが予め設定された時間だけ開かれていると
    き、前記ドアおよび/または前記ウインドウが開かれて
    いることを示すメッセージを表示手段に表示するととも
    に警報手段を付勢する制御手段と、 を備えることを特徴とする電気自動車用エアコンディシ
    ョニングシステム。
JP32072791A 1991-12-04 1991-12-04 電気自動車用エアコンディショニングシステム Pending JPH05155231A (ja)

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Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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