JPH05154743A - 圧電素子を用いた位置決め方法及び装置 - Google Patents

圧電素子を用いた位置決め方法及び装置

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JPH05154743A
JPH05154743A JP3323269A JP32326991A JPH05154743A JP H05154743 A JPH05154743 A JP H05154743A JP 3323269 A JP3323269 A JP 3323269A JP 32326991 A JP32326991 A JP 32326991A JP H05154743 A JPH05154743 A JP H05154743A
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 圧電素子を位置決め用アクチュエータとした
位置制御に粗動位置決めモードと微動位置決めモードと
の二つの動作モードを設け、いずれかのモードを位置決
めの目的に合せて選択し、それぞれのモードの特徴を生
かす。また、この二つの動作モードを順次働らかせて位
置決め時間を短縮する。 【構成】 圧電素子1とこれに電気的に直列接続可能に
接続したコンデンサ8を設ける。粗動位置決めモードで
は、圧電素子1とコンデンサ8とを直列接続し、開ルー
プ制御で位置制御を行う。精密位置決めを行なう微動位
置決めモードでは、圧電素子1とコンデンサ8の直列接
続を解き、圧電素子1のみをアクチュエータとして閉ル
ープ制御で位置制御を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、圧電素子を用いた位置
決め方法で、従来に比較して位置決め時間を著しく短縮
することができる位置決め方法と、圧電素子とコンデン
サーとからなる位置制御用アクチュエータの粗動位置決
めモード(といっても一般的に微動である)と位置決め
精度の高い微動位置決めモードとして駆動形態を変更す
ることが出来るようにした圧電素子を用いた位置決め装
置とに関する。
【0002】
【従来の技術】結晶に応力を印加すると電気分極が発生
し、逆に電界を加えると歪を発生する現象を圧電効果と
称する。この効果を有する圧電素子は容易に入手可能な
微動分解能を持つアクチュエータとして世の中で認知さ
れており、例えば、半導体製造装置の中のステッパにお
ける微動機構に採用されている。その他、工作物への切
り込み量を制御して高精度な加工を実現させる工作機械
の工具駆動機構にも組み込まれている。ところが、圧電
素子は位置分解能が著しく高いという優れた特徴を有す
る反面、以下のような欠点をもっている。
【0003】(1)圧電素子への印加電圧に対して、応
答変位にヒステリシスが発生する。
【0004】(2)印加電圧に対する変位応答に時間依
存性が有る。すなわち、クリープ現象が存在する。
【0005】上記の欠点を除去ないしは軽減する方法と
して、従来から圧電素子と直列にコンデンサーを挿入し
て位置決めを行わせることが知られていた。例えば、特
開平01−202178『圧電アクチュエータの特性線
形化方法』や特開昭63−204672『圧電素子制御
装置』に詳しくその技術内容が開示されている。ここで
は開示内容を実験結果によって示す。まず、図3は圧電
素子と直列にコンデンサーを挿入したときの一番目の効
果を示すものである。同図において、横軸は印加電圧、
縦軸は変位であり、同図(a)は圧電素子単体の場合
を、同図(b)はコンデンサーを圧電素子と直列に挿入
した場合の静特性をそれぞれ示している。明らかに、コ
ンデンサーの直列挿入によってヒステリシスの低減がは
かれる。
【0006】次に、第二番目の効果としてクリープ現象
低減を示す。まず、図4(a)に一定電圧を圧電素子に
印加した際の変位量に関するドリフト現象として知られ
たクリープを示す。図中の破線で示す補助線と応答波形
との対比から明らかなように、約1分間かけて徐々に変
位量が増加するというクリープが発生している。この現
象もコンデンサーの直列挿入によって図4(b)のよう
に改善される。
【0007】図3及び図4の実験結果から明白なよう
に、圧電素子と直列にコンデンサーを挿入したもの全体
をアクチュエータとして駆動した場合には、ヒステリシ
スとクリープ現象が抑圧される。したがって、圧電素子
単独の場合に比較して、極めて線形性が高く、且つ安定
性良好の高速応答アクチュエータとなる。すなわち、必
要とされる位置決め精度が相対的に高くない場合には、
圧電素子と直列にコンデンサーを挿入したもの全体に対
して駆動指令を与えるという開ループの位置決めをさせ
ることが可能となる。もし、圧電素子単体をアクチュエ
ータとして開ループの駆動をさせた場合には、素子固有
の欠点であるヒステリシスとクリープとに起因して、繰
り返し位置精度を満足するような位置決めをさせること
は不可能である。
【0008】さて、コンデンサーを直列挿入した場合に
は上述のような優れた特徴を持つ反面所望の変位を得る
ために必要な印加電圧が高くなるという欠点がある事を
認めねばならない。
【0009】以上の説明から、圧電素子と直列にコンデ
ンサーを挿入して、これを開ループで駆動すると極めて
線形性の高いアクチュエータとして利用可能なことがわ
かった。しからば、位置に関する閉ループの制御系が構
成された場合の性能はどのようになるのであろうか。ま
ず、図5に圧電素子をアクチュエータとしてステージ
(負荷)を鉛直方向に位置決めする装置のブロック図を
示す。図中、破線で囲まれた部分14が圧電素子とステ
ージとを含めた制御対象のブロックである。また、15
は圧電素子に高電圧を印加するためのドライバであり、
16は位置制御ループの特性改善の役割を有するPI補
償器である。ただし、Pは比例動作をIは積分動作を意
味し、図示の記号の意味は次のとおりである。
【0010】 b:圧電素子の電圧変位変換係数[m/V] K:機構系のバネ定数[N/m] D:機構系の粘性摩擦係数[Ns/m] ML:負荷質量[Kg] ZPZT:圧電素子の変位[m] ZL:負荷の変位[m] Ad:ドライバのゲイン[V/V] Td:ドライバの時定数[sec] KP:PI補償器のゲイン[V/V] T1:PI補償器の時定数[sec] T2:PI補償器の時定数[sec] K3:位置センサアンプのゲイン[V/m] γ:圧電素子と直列にコンデンサーCcap挿入したとき
の効果を示す係数であり、次式で表現される。
【0011】 γ=Ccap/(Ccap+CPZT)<1 ・・・(1) ただし、CPZTは圧電素子の静電容量 ここで、図5の制御ブロック図に基づき位置決め時間に
及ぼす直列挿入コンデンサーの効果について吟味する。
まず、図6はコンデンサーを挿入したときのステップ応
答の計算結果である。ただし、目標信号は50[mV]
とし、応答は位置センサアンプの出力である。同図にお
いてγ=1が圧電素子単体をアクチュエータとした場合
である。それ以外はγ=0.5から0.1まで0.1刻
みで変化させた場合、すなわち、順次コンデンサーの挿
入容量を小さくしたときの応答波形である。図示のステ
ップ応答波形より、コンデンサー挿入によって位置決め
波形の立ち上がり部分は速くなるものの、著しい改善が
はかれるわけではないことが了解される。
【0012】ただし、コンデンサーを挿入した場合、図
5に示したようにドライバ15の伝達関数Gd(s)は Gd(s)=γAd/(1+sγTd) ・・・(2.a) Td=[ドライバの出力抵抗]×[圧電素子の静電容量]・・・(2.b) となり、分子のゲイン項にもγが掛かる。γは1より小
さいので、単純にコンデンサーを挿入して位置制御ルー
プが構成された場合には、ループゲインの低下を招いて
しまう。すなわち、位置の応答性は劣化する。そこで、
図6の応答計算においては、ドライバのゲインγAd
1/γ倍だけ補正されている。すなわち、コンデンサー
挿入有無で制御装置のループゲインは同一にしている。
したがって、図5の制御ブロックにおいて挿入コンデン
サーの有無に起因するパラメータの相違はドライバの時
定数だけとしている。すなわち、コンデンサー無挿入の
場合はTdであり、コンデンサー挿入の場合にはγTd
なっている。なお、図6の計算結果は実機を用いた実験
結果によっても確認されている。
【0013】さて、上記の事実、すなわちコンデンサー
挿入によって位置決め時間の短縮がさほどでもない理由
を説明するために、図7に制御ブロック(図5)の開ル
ープ周波数応答を示す。ここで、同図(a)がコンデン
サー無挿入の場合、同図(b)がコンデンサー挿入の場
合である。同図より、コンデンサー挿入によって交差周
波数の変化がもたらされないことが了解される。すなわ
ち、コンデンサー挿入の有無による位置決め応答の差異
はほとんど無いのである。
【0014】以上の実験結果及び解析から得られる結論
をまとめる。 (1)圧電素子単体の印加電圧に対する変位特性には、
ヒステリシスやクリープが発生する。したがって、圧電
素子を開ループの状態で駆動する用途には不向きであ
る。あくまでも、位置の閉ループが組まれた状態で圧電
素子は用いられねばならない。この理由は、位置の閉ル
ープが組まれている場合、アクチュエータの非線形性は
補償されるからである。 (2)しかし、圧電素子と直列にコンデンサーを挿入し
たもの全体をアクチュエータとした場合には、極めて線
形性が良好となるので、開ループの駆動でも求められる
位置精度が相対的に高くなければ十分の機能を果たす。
しかも、開ループの駆動をさせた場合の方が、閉ループ
状態の駆動に比較して高速応答が実現可能である。した
がって、線形性を高めた状態で開ループの駆動をさせる
利点も捨て難い。 (3)一方、位置の閉ループを構成した場合において
は、位置決め時間に及ぼす挿入コンデンサーの有無の影
響はほとんど無い。しかし、詳細にみると図6の計算結
果から明らかなようにコンデンサーを挿入することによ
って波形の立ち上がり部分の高速化は認められるもの
の、定常状態に入る部位ではコンデンサー挿入した場合
の方が応答は遅れる。したがって、位置の閉ループを構
成して微小位置決めを行わせる場合には、コンデンサー
無挿入の状態が好ましい。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】圧電素子をアクチュエ
ータとして用いた位置決め装置では、最終的には超精密
な微動位置決めをさせるのであるが、微動位置決めの前
段階あるいは後段階では、粗動動作もさせねばならな
い。例えば、圧電素子を用いた位置決め装置が半導体製
造装置の中のステッパに搭載される場合、ICウエハー
の搬送過程でレベリング動作をそれにさせねばならな
い。つまり、比較的大きいストロークの粗動位置決めも
なされる。勿論、この動作はICウエハーへの露光性能
には直接的に無関係であるが、ICウエハーのハンドリ
ング、露光のための微動位置決め、および露光後の再ハ
ンドリング時間は装置全体のスループットを決めている
のである。つまり、粗動位置決めモードにおける位置決
め時間及びその精度確保もスループット向上にとって重
要になっている。ここで、単位時間当たりの生産性指標
であるスループットの向上が生産品のコスト低減にとっ
て重要なことは周知のことと思う。
【0016】しかし、従来、圧電素子をアクチュエータ
として用いた位置決め装置においては、比較的大きなス
トロークを必要とする粗動位置決めモードと微細な微動
位置決めモードとが同一の閉ループを構成することによ
って実現されていた。閉ループの状態における応答時間
短縮は閉ループの安定性を崩してはならないので限界が
ある。しかし、搬送過程及び微小位置決め動作の全体時
間を短縮する目的においては、搬送過程の時間、すなわ
ち粗動位置決めモードの時間短縮が大きな課題として残
されていた。
【0017】本発明は、上記の課題を解決するためにな
されたものであり、粗動位置決め及び微動位置決めモー
ド全体の位置決め時間を高速化する圧電素子を用いた位
置決め装置を提供せんとするものである。
【0018】
【課題を解決するための手段】上述の課題を解決するた
めに、本発明では、粗動位置決めモードにおいては圧電
素子と直列にコンデンサーを挿入した開ループで位置決
めがなされ、微動位置決めモードになると挿入コンデン
サーを除去して圧電素子単体をアクチュエータとする閉
ループ位置制御系の働きで位置決めがなされる装置構成
を提供する。
【0019】
【作用】圧電素子を用いた位置決め装置において、粗動
位置決めモードのときには圧電素子及びそれと直列に挿
入したコンデンサー全体をアクチュエータとし、これに
直接位置指令を与えるという開ループの駆動をさせる。
この場合コンデンサー挿入によって、圧電素子自身が有
するヒステリシスやクリープが軽減されるので、アクチ
ュエータの線形性は良好であり、粗動動作であれば開ル
ープ駆動でも十分な精度で位置決めができる。しかも、
応答は位置制御の閉ループが構成された場合よりもはる
かに高速となる。もちろん、微動位置決めモードの場合
には、挿入コンデンサーが除去された状態で位置に関す
る閉ループが構成される。何故ならば、コンデンサー挿
入時の閉ループ応答では、図6に示したように定常状態
に入るときの時間がコンデンサー無挿入時に比較して若
干遅くなるからである。
【0020】上述のように、粗動位置決めと微動位置決
めモードとをそれぞれ開ループと閉ループ制御によって
駆動することによって粗動から微動へ、そして微動から
粗動という動作全体の位置決め時間が短縮され得る。
【0021】
【実施例】以下、図面を用いて本発明の一実施例を説明
する。
【0022】図1は、本発明の一実施例に係る圧電素子
を用いた位置決め装置の構成である。同図において、1
は圧電素子であり、負荷となるステージ2を鉛直方向に
変位させるためのアクチュエータとして機能する。図示
のように、ステージ2の変位はホルダ3に取り付けられ
た非接触の位置センサ4によって検出され、センサアン
プ5によって電気信号に変換される。6はステージ2を
重力方向に圧縮し圧電素子1に対して予圧を与える機構
となる。これは、例えばコイルバネの如きものである。
ステージ2はケーシング7に納められており、これはス
テージ2に対する案内機構としての役割も持たせられて
いる。また、圧電素子1には直列にコンデンサー8が挿
入され、コンデンサー8の両端はスイッチ9が並列に接
続されている。図1から明らかなように、10は圧電素
子1あるいは圧電素子1とコンデンサー8とを直列接続
したものに高電圧を印加するためのドライバであり、1
1は位置の閉ループが構成されたときに適切に機能させ
るために補償器を用いるのが通例である。例えば、これ
はPI補償器を用いるのが一般的である。
【0023】さて、上述の位置決め装置の構成におい
て、端子Rからは所定の位置へステージ2を位置決めさ
せるための目標信号が加えられる。まず、粗動位置決め
モードではスイッチ12はオン状態であり、Rの目標信
号はドライバ10の入力側に加えられる。このとき、補
償器11に設けられたスイッチ13もオンであり、補償
器出力をリセットして零となす。さらに、この状態の
時、スイッチ9はオフの状態にする。したがって、Rか
ら加えられた目標信号はドライバ10を通って、圧電素
子1とコンデンサー8とを直列接続したものに印加され
る。このとき、補償器11の出力は零なので閉ループは
構成されていない。したがって、粗動位置決めモードで
は圧電素子1とコンデンサー8とが直列接続されたもの
全体をアクチュエータと成し、これを開ループの状態で
駆動することになる。したがって、高速な粗動位置決め
が実現される。
【0024】次に、微動位置決めモード状態では、スイ
ッチ12,13はオフとなり、スイッチ9はオンとな
る。したがって、位置の閉ループ制御が構成され、Rか
ら印加される目標信号によって微小位置決めがなされ
る。
【0025】なお、図1に示したようにスイッチ9,1
2,13の開閉は端子Cから加えられる論理入力によっ
て制御されている。この論理入力による粗・微動位置決
めモードの切り換えは、センサアンプ5の出力を比較回
路を通して得られた出力を端子Cへの入力とすることに
よって実現される。あるいは、ステージ2上にICウエ
ハーがある場合には、ICウエハー上方に存在するレン
ズあるいはCCD素子を用いた位置計測手段の出力の比
較回路出力を使ってもよい。さらには、いずれの位置計
測手段を用いる場合でも、粗・微動の切り換えは、[偏
差]=[位置設定値]−[現在位置]、[偏差の1段差
分]、[偏差の2段差分]、[ドライバ10への操作量
変化分]を観測データとするファジー規則によって実現
されてもよい。
【0026】
【他の実施例】上記実施例では、粗動位置決めモードに
おいて、圧電素子1とコンデンサー8とを直列挿入し
た。しかし、図2のように圧電素子1へ別の圧電素子
1’を直列挿入しても構わない。すなわち、機械的には
圧電素子1と1’とを並列に配置し、電気的には両者の
圧電素子を直列に接続するのである。つまり、両者の圧
電素子が協力して同一負荷となるステージ2を粗動位置
決めする構成でもよい。
【0027】この場合、微動位置決めモードにするには
一方の圧電素子を先の実施例のコンデンサーと同様のも
のと考え、圧電素子どうしの直列接続を解き、例えば、
一つの圧電素子だけをアクチュエータとする。
【0028】
【発明の効果】位置の閉ループ制御系を構成した場合、
ループゲインを大きくすると応答性は向上する。しか
し、ループゲインの増加は制御ループの安定性を徐々に
劣化させるので限界がある。しかるに、圧電素子と直列
にコンデンサーを挿入したもの全体をアクチュエータと
して位置の閉ループを構成しない開ループの駆動を行な
わせれば、安定性の問題は気にする必要がない。しか
も、閉ループに比較して高速応答の実現が可能である。
したがって、設計負担を掛けることなく大ストローク運
動の高速位置決めを容易に実現できるという効果があ
る。
【0029】また、本装置がステッパに搭載された微動
位置決め装置である場合、まずICウエハーをセットす
るためにステージ2を粗動位置決めモードで上方へ移動
せしめ、次にセット完了後には再び粗動位置決めモード
でステージを下方へ移動させ、最後に露光のための微動
位置決めモードへ移行させることがスムーズに実現でき
る。したがって、ICウエハーの搬送と露光のための微
小位置決めという一連の動作全体の時間短縮がはかれ
る。従来、ICウエハーのハンドリング動作のためにス
テージ2にはこの動作だけを行わせる機構を別に設けて
いた。しかし、本装置構成によればステージ2の周辺の
機構が単純になるのみならず、ハンドリング機構の動作
に要していた時間も著しく短縮される。
【0030】さらに、本発明は粗動位置決めモードと微
動位置決めモードとを適時に切り換えできるので、位置
決めの目的に合せてどちらかのモードを選択することに
よって、それぞれのモードの特徴を生かすことができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る圧電素子を用いた位置
決め装置の構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の他の実施例に係る圧電素子を用いた位
置決め装置の構成を示すブロック図である。
【図3】(a)および(b)は印加電圧に対する変位の
静特性を示す実験結果である。
【図4】(a)および(b)は印加電圧に対する変位量
のドリフト現象を示す実験結果である。
【図5】圧電素子をアクチュエータとした位置決め装置
の制御ブロック図である。
【図6】ステップ応答の計算結果である。
【図7】(a)および(b)は位置制御装置の開ループ
周波数応答である。
【符号の説明】
1,1’ 圧電素子 2 ステージ 3 ホルダ 4 位置センサ 5 センサアンプ 6 予圧機構 7 ケーシング 8 コンデンサー 9 スイッチ 10 ドライバ 11 補償器 12 スイッチ 13 スイッチ 14 制御対象 15 ドライバ 16 PI補償器
フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G01B 7/00 Z 7355−2F 7/34 Z 9106−2F

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 位置決め用アクチュエータとして圧電素
    子を用い、まず、位置決め精度が相対的に高くない粗動
    位置決めモードを行い、このモードでは該圧電素子にコ
    ンデンサーを直列に接続し、開ループで位置制御の駆動
    を行ない、ついで、位置決め精度が相対的に高い微動位
    置決めモードでは該圧電素子と該コンデンサーの直列接
    続を解き該圧電素子のみをアクチュエータとし、閉ルー
    プで位置制御の駆動を行なうことを特徴とする圧電素子
    を用いた位置決め方法。
  2. 【請求項2】 被制御物の位置を制御する圧電素子と、
    開ループ制御のときのみ該圧電素子に直列接続されるコ
    ンデンサーと、で位置制御用アクチュエータとし、これ
    に閉ループ制御のときに働く、被制御物の位置を検出す
    る位置センサと、該位置センサの出力信号と位置指令信
    号との差の信号で上記圧電素子に加えられるべき偏差信
    号を出力する偏差出力器とを設けた、開ループ制御及び
    閉ループ制御のいずれでも位置決め制御をすることがで
    きる圧電素子を用いた位置決め装置。
  3. 【請求項3】 請求項2の圧電素子を用いた位置決め装
    置で、被制御物の位置を検出する位置センサの出力信号
    と位置指令信号との差の信号にもとづいて該圧電素子に
    高電圧を加えるドライバーを偏差出力器と圧電素子との
    間に設けた、圧電素子を用いた位置決め装置。
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