JPH05153933A - 淡色醤油の製造方法 - Google Patents

淡色醤油の製造方法

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JPH05153933A
JPH05153933A JP3341818A JP34181891A JPH05153933A JP H05153933 A JPH05153933 A JP H05153933A JP 3341818 A JP3341818 A JP 3341818A JP 34181891 A JP34181891 A JP 34181891A JP H05153933 A JPH05153933 A JP H05153933A
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water
reverse osmosis
dialysis
membrane
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JP3341818A
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Toshio Furukawa
俊夫 古川
Masanori Yoshida
雅典 吉田
Munenori Nakano
宗徳 中野
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Abstract

(57)【要約】 【目的】醤油を透析膜処理次いで逆浸透膜処理し、淡色
で色の安定性を有する淡色醤油を製造すること。 【構成】原液タンク10に収納された原液すなわち醤油
は、原液循環回路13を循環する。一方透析水タンク5
に収納された透析水は、透析水回路14を通り透析水排
出タンク8へ排出される。この間に透析膜ユニット3に
て醤油から塩分、アミノ酸、糖等が透析水側に移行す
る。そして透析膜処理終了後、透析された醤油を、逆浸
透膜処理装置2の透析液タンク20に送る。透析液タン
ク20に収納された透析液は、循環ポンプ15により透
析液循環回路22を繰り返し流通しながら、逆浸透膜ユ
ニット16で処理され、容積がある一定値になるまで続
けられる。濾過された醤油は製品タンク23に送出さ
れ、回収される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本願発明は醤油を濾過膜により2
段処理し、淡色で色の安定性を有する淡色醤油を製造す
る方法に関する。
【0002】
【従来技術】従来濾過膜を用いて醤油を処理する例とし
て「醤油の処理方法」(特公昭55−44590)を挙
げることができる。これには生醤油または火入れ醤油を
分子ふるい処理して醤油中の成分のうち少なくとも分子
量270〜500の成分を除去し、色の安定性に優れた
醤油を製造する方法が開示されている。
【0003】また醤油を濾過膜により2段処理している
例として「呈味のすぐれた醤油の製造法」(特公昭60
−6186)を挙げることができる。この方法は呈味の
優れた醤油を製造することを目的とし、醤油を分画分子
量6000〜10000の限外濾過膜により、その80
〜90%が透過するように加圧下で限外濾過し、この透
過液を約2〜5倍程度に希釈した後、これを食塩阻止率
30〜60%の逆浸透膜を用いて濃縮処理する醤油の製
造方法である。さらに醤油を透析膜で処理する例として
「減塩醤油の製造法」(特公昭56−5142)および
「低塩醤油の製造方法」(特開昭53−142598)
を挙げることができる。
【0004】
【発明が解決しようとする問題点】しかし従来例におい
て「特公昭55−44590」の方法は、一応増色に関
する還元性物質は除去されるが、糖あるいはアミノ酸等
の増色要因となる物質が残留し、その後これらの物質に
起因し醤油が増色する傾向にあり、また「特公昭60−
6186」の方法は、呈味成分のバランスをとることを
目的として、ただ単に2段で膜処理するのみであって、
醤油中の増色因子は除去されておらず、この方法によっ
ては醤油の淡色化の効果は得られない。また「特公昭5
6−5142」および「特開昭53−142598」の
両者とも脱塩のみを目的としており、醤油中の増色因子
は除去されず、また透析水の利用については何ら言及さ
れていない。
【0005】かかる現状に鑑み本願発明者は鋭意研究の
結果、まず醤油を透析膜で処理し脱塩、すなわち醤油の
浸透圧を減少させた後、逆浸透膜で濾過処理すれば、そ
の濾過液が淡色で色沢の安定したものになり、しかも濾
過抵抗を減少させることができること、および前記透析
処理による透析水と逆浸透膜による濾過液を混合するこ
とにより、より色沢が安定しかつ風味に富んだ醤油が得
られることを知見し本願発明を完成させた。
【0006】またさらに透析水をアルコール水とするこ
とにより、醤油中の食塩、アミノ酸、あるいは糖等の浸
透圧を減少させる物質がより効果的に透析水側に移行
し、逆浸透膜で濾過処理するに際し、濾過抵抗をさらに
減少させることも知見し本願発明を完成させた。
【0007】すなわち本願は、醤油を透析膜により処理
した後、濃度0.2%(W/V)の食塩水を温度25
℃、圧力30kg/cm2 ・Gで処理したときの食塩阻
止率が50〜70%の逆浸透膜にて濾過処理することを
特徴とする淡色醤油の製造方法、および醤油をアルコー
ル濃度10%(V/V)以下のアルコール水にて透析膜
により処理した後、濃度0.2%(W/V)の食塩水を
温度25℃、圧力30kg/cm2 ・Gで処理したとき
の食塩阻止率が50〜70%の逆浸透膜にて濾過処理す
ることを特徴とする淡色醤油の製造方法である。
【0008】
【課題を解決するための具体的手段】まず本願発明が適
用できる醤油は濃口醤油、淡口醤油、たまり醤油、低塩
醤油、酵素分解による化学的醤油等を挙げることがで
き、またそれらの生醤油も同様に利用できる。そして本
願発明においては、まず最初に透析膜で醤油を処理する
のであるが、一般的に本工程において、醤油中の塩分の
みが透析水側に移行するのが望ましいのであるが、実際
には他の成分すなわちアミノ酸あるいは糖等も透析水側
に移行する。本来ならこの現象は好ましくないのである
が、本願発明において次工程で逆浸透処理するに際して
は、むしろ好ましい現象となるのである。
【0009】すなわち原液である醤油から食塩、アミノ
酸、そして糖等の浸透圧を高める物質を減少させること
により、逆浸透膜処理において濾過抵抗を減少させるこ
とが可能なのである。従って透析膜処理工程は、次工程
である逆浸透膜処理の濾過抵抗を減少させることが主目
的であり、濾過された醤油をそのまま製品とする発明に
おいては、アミノ酸あるいは糖等の呈味成分の透析水へ
の移行はある程度制限する必要がある。一方濾過された
醤油と透析水を混合する発明にあっては、なるべく該物
質を透析水側に移行させるように処理するほうが好まし
い。
【0010】かかる要件を満たす透析膜として、PVA
系中空糸膜が適当であり、具体的には、クラレ社製工業
用ダイアライザーMD−6100等を挙げることができ
る。かく構成することにより浸透圧の低い透析液を得る
ことができ、次工程の逆浸透膜処理工程で、濾過抵抗を
低くすること、すなわち透過流束を増加させることがで
きるのである。
【0011】そして次に斯くして処理された透析液を、
逆浸透膜で処理するわけであるが、この工程は色沢成分
あるいは製品の酸化増色の要因となるFe,Cu,Mn
等の金属イオンを除去することを目的とし、濃度0.2
%(W/V)の食塩水を温度25℃、圧力30kg/c
2 ・Gで処理したときの食塩阻止率(以下単に食塩阻
止率と称する)が50%以上の膜が適当であり、具体的
には日東電工社製のNTR−7250、東レ社製のSU
−210等を挙げることができる。
【0012】この食塩阻止率が小さすぎると色沢成分が
除去できず、希望する淡色醤油が得られない。さらに金
属イオンも充分に除去することも不可能で、時間の経過
と共に色沢が増加する傾向になる。一方食塩阻止率が大
きすぎると、濾過に高圧操作が必要となり、またこれに
起因する増殖原因物質が、濾過された醤油側に集まりや
すくなる。このため食塩阻止率としては、50%〜70
%程度が適当である。またモジュールの形式としては管
状、中空繊維状、スパイラル状、平板状を問わず利用す
ることができる。
【0013】そして濾過圧力としては10〜50kg/
cm2 ・G程度で、好ましくは20〜50kg/cm2
・Gが適当である。濾過温度としては30〜50℃が適
当で、濃縮の程度としては1.5〜3.0で、色沢JA
S42番程度の濾過された醤油すなわち淡色醤油を得る
ことができる。ここで濃縮し過ぎるとオリ成分が発生し
たり、透過液流束の低下が著しくなるため、濃縮度は前
記の範囲が好ましい。また濾過温度としてはあまり低温
であると濾過効率が悪く、60℃以上の高温であると香
気成分の飛散等で製品が劣化し、好ましくない。
【0014】そして次にアルコール水の濃度であるが、
この濃度が10%(V/V)を越えると透析された液す
なわち透析醤油中に、アルコールが移行する。その場合
醤油のアルコール濃度が規程量を越えてしまい、、防黴
性の向上に必ずしも寄与するものではなく、また経済的
にも不利であり好ましくない。さらに過度のアルコール
の量は健康上からも不適である。
【0015】本願発明を実施するに際しては、図1に示
す装置が好適に利用できる。図において、1は透析膜処
理装置で、2は逆浸透膜処理装置である。まず透析膜処
理装置1から説明するに、3は透析膜ユニットで、内部
に透析膜が内蔵されている。4は透析水ポンプで、5は
透析水タンクであり、透析水タンク5と透析膜ユニット
3の透析水入口6を透析水ポンプ4を介し、また透析水
出口7と透析水排水タンク8をそれぞれ連通して、透析
水回路14を形成する。また透析水としてアルコール水
を用いる場合は、透析水タンク5にアルコール水を収納
すればよい。
【0016】9は原液循環ポンプで、10は原液タンク
であり、原液タンク10と透析膜ユニット3の原液入口
11を原液循環ポンプ9を介し、また原液出口12と原
液タンク10をそれぞれ連通して、原液循環回路13を
形成する。
【0017】次に逆浸透膜処理装置2を説明するに、1
5は透析液を循環させる透析液循環ポンプで、16は逆
浸透膜ユニットであり、内部に逆浸透膜が内蔵されてい
る。逆浸透膜としては、スパイラル状に成形されたもの
が濾過面積が大きく有効である。
【0018】透析液循環ポンプ15の吐出口17と逆浸
透膜ユニット16の処理液入口18、また該ユニット1
6の濃縮液出口19と透析液タンク20、さらに透析液
タンク20と循環ポンプ15の吸引口21をそれぞれ連
通して、透析液循環回路22を形成する。23は逆浸透
膜を通過した濾過液の製品タンクで、逆浸透膜ユニット
16の濾過液出口24に連通される。濾過液は色沢が淡
いもので、それ自体でも製品となるものである。
【0019】25は透析水タンク20と循環ポンプ15
との間に介装されている熱交換器で、逆浸透すべき透析
水をある一定温度に保持する作用をする。そして原液タ
ンク10と透析液タンク20を接続し、透析膜処理装置
1で処理された透析液が、透析液タンク20に導かれる
よう構成する。さらに必要に応じ、製品タンク23の濾
過液と透析水排水タンク8の透析後の水を混合して製品
にする。
【0020】この図1において、原液タンク10に収納
された原液すなわち醤油は、原液循環回路13を循環す
る。一方透析水タンク5に収納された透析水は、透析水
回路14を通り透析水排出タンク8へ排出される。この
間に透析膜ユニット3にて醤油から塩分、アミノ酸、糖
等が透析水側に移行する。そして透析処理終了後透析液
を、逆浸透膜処理装置2の透析液タンク20に送る。
【0021】透析液タンク20に収納された透析液は、
循環ポンプ15により透析液循環回路22を繰り返し流
通しながら、逆浸透膜ユニット16で処理され、容積が
ある一定値になるまで続けられる。濾過液は製品タンク
23に送出され、製品として回収される。一方透析液タ
ンク20の濃縮液は、濃縮化されており例えば濃縮醤油
として利用される。
【0022】以下に実験例を示し、本願発明の効果を数
値的に示す。 実験例1 まず実験例1に透析膜処理により、逆浸透膜処理におけ
る濾過抵抗の減少すなわち濾過液量が、増加することを
示す。逆浸透膜処理のみの場合を対照法とし、透析膜処
理をした後同条件で逆浸透膜処理したものを本願発明法
と、透析水として水の場合と、5%(V/V)のアルコ
ール水の場合を示す。 (1)原液;火入れ濃口醤油 塩分;16.9% 色沢;JAS12番 (2)透析膜処理条件 透析膜;KL−2−100A(クラレ社製) 膜面積;0.4m2 原液循環量;25mL/min 透析水送液量;25mL/min, 処理時間;20時間 装置;図1に示す透析膜処理装置 ※透析水として水、アルコール水を用いた場合とも同条
件である。 (3)逆浸透膜処理条件 逆浸透膜;SU−210(東レ社製) 膜面積;7.0m2 濾過圧力;ユニット入口 40kg/cm2 ユニット出口 39kg/cm2 原液循環量;15L/min 処理時間;26分 濃縮度;2.0 濾過温度;30℃ 装置;図1に示す逆浸透膜処理装置 (4)結果 実験結果を図2にグラフで示す。本実験例から明らかな
ように透析膜処理することにより、逆浸透膜処理におけ
る淡色醤油の透過流束が、顕著に増加することがわか
る。さらに透過水としてアルコール水を用いたほうが、
より一層増加することもわかる。
【0023】実験例2 実験例2に、逆浸透膜の食塩阻止率の違いによる製品の
色沢の差を示す。膜ユニットにおける逆浸透膜の食塩阻
止率として60%と10%を選択した。 (1)原 液;火入れ濃口醤油 色沢;JAS番号12 金属イオン;Cu;0.04,Fe;25.0,Z
n;13.0 Mn;13.6 (単位;ppm) 還元糖;2.58% (2)透析膜処理条件 透析膜;KL−2−100A(クラレ社製) 膜面積;0.4m2 原液送液量;25mL/min アルコール水循環量;25mL/min 処理時間;20時間 装置;図1に示す透析膜処理装置 (3)逆浸透濾過条件 下記表1の通り。 (3)結果 実験の結果を下記表2に示す。 本実験例により食塩阻止率が小さすぎると、製品の淡色
化が充分でなく、増色成分も除去されないことがわか
る。
【0024】実験例3 実験例3に醤油を透析膜処理、次いで逆浸透膜処理した
後、透析水を加えて製造する淡色醤油の色沢安定性につ
いて示す。ここで従来例で示した「醤油の処理方法」
(特公昭60−6186)による方法を対照法とした。 A.対照法による実験条件 (1)原液;濃口火入れ醤油 色沢;JAS12番 (2)逆浸透濾過条件 逆浸透膜;SU−210(東レ社製) 濾過圧力;ユニット入口 40kg/cm2 ・G ユニット出口 39kg/cm2 ・G 循環流量;15L/min 処理時間;1.2時間 膜面積;7.0m2 濃縮度;2.0 (3)装置;図1に示す逆浸透膜処理装置 B.本願発明による実験条件 実験例1の透析水としてアルコール水を用いた場合に同
じで、まず透析処理による量的関係は、下記表3の通り
である。このうち逆浸透処理においては、透析された醤
油の50Lを原液とし、25Lの濾過された醤油を得、
これと透析処理後のアルコール水25Lを混合し、50
Lの淡色醤油を得た。 C.実験結果 実験結果を図3に示す。本実験例より従来法より、本願
発明法の方が、長期間に渡って色沢が安定していること
が証明される。本実験例により透析水にアルコールを添
加すると、透析液の浸透圧が増加することがわかる。
【0025】
【実施例】
実施例1 オリ引き後の火入れ濃口醤油(色沢;JAS12番)5
0Lを、まず図1に示す透析膜処理装置(クラレ社製、
KL−2−100A、透過面積;0.4m2 )で処理し
た。火入れ濃口醤油の循環量は25mL/min、透析
水の送液量は25mL/minで、20時間かけて55
Lの透析された醤油を得た。
【0026】次にこの透析された醤油50Lを透析液タ
ンク20に送液し、同様に図1に示す逆浸透膜処理装置
2(東レ社製、SU−210、透過面積;7.0m2
にて濾過処理した。透析液循環ポンプ15により、圧力
が40kg/cm2 ・Gで15L/minの割合で循環
させ、40分かけて濃縮度が2倍になった時点で本操作
を終了し、濾過液すなわち淡口醤油(色沢;JAS43
番)を25L得た。
【0027】実施例2 オリ引き後の火入れ濃口醤油(色沢;JAS12番)
を、まず図1に示す透析膜処理装置(クラレ社製、KL
−2−100A、透過面積;0.4m2 )で処理した。
火入れ濃口醤油の循環量は25mL/min、透析水の
送液量は25mL/minで、20時間かけて55Lの
透析された醤油を得た。
【0028】次にこの透析された醤油50Lを透析液タ
ンク20に送液し、同様に図1に示す逆浸透膜処理装置
2(東レ社製、SU−210、透過面積;7.0m2
にて濾過処理した。透析液循環ポンプ15により、圧力
が40kg/cm2 ・Gで15L/minの割合で循環
させ、40分かけて濃縮度が2倍になった時点で本操作
を終了し、濾過された醤油25Lを得た。この濾過され
た醤油10Lと前記透析処理後の透析水10Lを混合
し、淡口醤油(色沢;JAS45番)20Lを得た。
【0029】実施例3 オリ引き後の火入れ濃口醤油(色沢;JAS12番)
を、まず図1に示す透析膜処理装置(クラレ社製、KL
−2−100A、透過面積;0.4m2 )で処理した。
火入れ濃口醤油の循環量が25mL/min、透析水の
送液量が25mL/minであるが、透析水は5%(V
/V)のアルコール水を用い、20時間かけて54Lの
透析された醤油を得た。
【0030】次にこの透析された醤油50Lを透析液タ
ンク20に送液し、同様に図1に示す逆浸透膜処理装置
2(東レ社製、SU−210、透過面積;7.0m2
にて濾過処理した。透析液循環ポンプ15により、圧力
が40kg/cm2 ・Gで15L/minの割合で循環
させ、35分かけて濃縮度が2倍になった時点で本操作
を終了し、濾過された醤油すなわち淡口醤油(色沢;J
AS43番)25Lを得た。
【0031】実施例4 オリ引き後の火入れ濃口醤油(色沢;JAS12番)5
0Lを、まず図1に示す透析膜処理装置(クラレ社製、
KL−2−100A、透過面積;0.4m2 )で処理し
た。火入れ濃口醤油の循環量は25mL/min、透析
水の送液量は25mL/minであるが、透析水は前記
実施例と同様5%(V/V)のアルコール水を用い、2
0時間かけて54Lの透析された醤油を得た。
【0032】次にこの透析醤油50Lを透析液タンク2
0に送液し、同様に図1に示す逆浸透膜処理装置2(東
レ社製、SU−210、透過面積;7.0m2 )にて濾
過処理した。透析液循環ポンプ15により、圧力が40
kg/cm2 ・Gで15L/minの割合で循環させ、
35分かけて濃縮度が2倍になった時点で本操作を終了
し、濾過された醤油25Lを得た。この濾過された醤油
10Lと前記透析処理後のアルコール水10Lを混合
し、淡口醤油(色沢;JAS45番)20Lを得た。
【0033】
【発明の効果】本願発明は以上のごとく構成されている
ため、色沢の安定した淡色醤油を得ることができ、しか
も逆浸透膜における濾過抵抗を減らすこともできる。さ
らに透析水にアルコールを添加することにより、透析液
の浸透圧を高めることができ、より一層逆浸透膜処理に
おける濾過抵抗を減らすことが可能である。
【0034】
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明にかかる方法のフローシート図を示
す。
【図2】実験例2の結果を示し、透析処理の有無と濾過
流束の関係を示す図。
【図3】実験例3の結果を示し、保存日数とOD値の関
係を示す図。
【0035】
【符号の説明】
1 透析膜処理装置 2 逆浸透膜処理装置 3 透過膜ユニット 4 透析水循環ポンプ 5 透析水タンク 9 原液循環ポンプ 10 原液タンク 15 透析液循環ポンプ 16 逆浸透膜ユニット 20 透析液タンク 23 製品タンク

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】醤油を透析膜により処理した後、濃度0.
    2%(W/V)の食塩水を温度25℃、圧力30kg/
    cm2 ・Gで処理したときの食塩阻止率が50〜70%
    の逆浸透膜にて濾過処理することを特徴とする淡色醤油
    の製造方法。
  2. 【請求項2】醤油を透析膜により処理した後、濃度0.
    2(W/V)%の食塩水を温度25℃、圧力30kg/
    cm2 ・Gで処理したときの食塩阻止率が50〜70%
    の逆浸透膜にて濾過処理し、この濾過液と前記透析膜に
    よる透過水を混合することを特徴とする淡色醤油の製造
    方法。
  3. 【請求項3】醤油をアルコール濃度10%(V/V)以
    下のアルコール水にて透析膜により処理した後、濃度
    0.2%(W/V)の食塩水を温度25℃、圧力30k
    g/cm2 ・Gで処理したときの食塩阻止率が50〜7
    0%の逆浸透膜にて濾過処理することを特徴とする淡色
    醤油の製造方法。
  4. 【請求項4】醤油をアルコール濃度10%(V/V)以
    下のアルコール水にて透析膜により処理した後、濃度
    0.2%(W/V)の食塩水を温度25℃、圧力30k
    g/cm2 ・Gで処理したときの食塩阻止率が50〜7
    0%の逆浸透膜にて濾過処理し、この濾過液と前記透析
    膜による透過水を混合することを特徴とする淡色醤油の
    製造方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2011010580A1 (ja) * 2009-07-24 2011-01-27 キッコーマン株式会社 淡色醤油の製造法
CN105768035A (zh) * 2016-03-17 2016-07-20 华东理工大学 一种酱油的膜澄清过滤方法
JP2018088862A (ja) * 2016-12-02 2018-06-14 ヤマサ醤油株式会社 風味の良好な鶏ガラスープ

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WO2011010580A1 (ja) * 2009-07-24 2011-01-27 キッコーマン株式会社 淡色醤油の製造法
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