JPH09220564A - 逆浸透法海水淡水化におけるホウ素の除去方法 - Google Patents
逆浸透法海水淡水化におけるホウ素の除去方法Info
- Publication number
- JPH09220564A JPH09220564A JP8030718A JP3071896A JPH09220564A JP H09220564 A JPH09220564 A JP H09220564A JP 8030718 A JP8030718 A JP 8030718A JP 3071896 A JP3071896 A JP 3071896A JP H09220564 A JPH09220564 A JP H09220564A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- boron
- membrane
- reverse osmosis
- water
- seawater
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Classifications
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02A—TECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
- Y02A20/00—Water conservation; Efficient water supply; Efficient water use
- Y02A20/124—Water desalination
- Y02A20/131—Reverse-osmosis
Landscapes
- Removal Of Specific Substances (AREA)
- Separation Using Semi-Permeable Membranes (AREA)
- Separation Of Suspended Particles By Flocculating Agents (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 高度にかつ効率的にホウ素を除去するこ
とのできる逆浸透法海水淡水化装置におけるホウ素の処
理方法を提供する。 【解決手段】 本発明の方法は、原海水にホウ素含有不
溶性沈殿物を生成させうる凝集剤を添加して限外濾過膜
又は精密濾過膜で濾過し、該濾過水を逆浸透膜で透過す
ることを特徴としている。
とのできる逆浸透法海水淡水化装置におけるホウ素の処
理方法を提供する。 【解決手段】 本発明の方法は、原海水にホウ素含有不
溶性沈殿物を生成させうる凝集剤を添加して限外濾過膜
又は精密濾過膜で濾過し、該濾過水を逆浸透膜で透過す
ることを特徴としている。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、海水中のホウ素を
高度にかつ効率的に除去することのできる逆浸透法海水
淡水化方法に関するものである。
高度にかつ効率的に除去することのできる逆浸透法海水
淡水化方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】逆浸透膜を利用した海水の淡水化技術は
種々開発されているが、その多くは原海水を砂等の濾過
材で濾過して清澄化するものである(化学工業便覧改訂
四版,938頁、丸善,昭和53年,日本の科学と技
術,26巻,235号,85頁,1985年)。
種々開発されているが、その多くは原海水を砂等の濾過
材で濾過して清澄化するものである(化学工業便覧改訂
四版,938頁、丸善,昭和53年,日本の科学と技
術,26巻,235号,85頁,1985年)。
【0003】この従来の逆浸透法海水淡水化は、たとえ
ば図2に示すような装置を利用して行なわれていた。同
図に示すように、原海水が配管101よりポンプ102
で砂ろ過装置105に供給される過程において、原海水
中に含まれる微生物、バクテリア等を殺菌するための殺
菌剤および原海水中に含まれる懸濁物質、コロイド物質
を凝集させるための凝集剤(塩化第二鉄が主に使用され
ている)が、それぞれ配管103、104より予め添加
される。次いで、砂ろ過装置105により懸濁物質が除
去された処理水106が貯留槽107に導入される。さ
らに、処理水106は高圧ポンプ108によって約70
kg/cm2まで加圧され、逆浸透膜装置109に供給
されて淡水化される。淡水は配管110より回収され、
濃縮水は配管111より回収される。さらに、淡水中の
ホウ素含有濃度を水道法による水質監視項目値である
0.2mg/l以下にするために、生産水槽112にお
いて配管113より供給される水道水とブレンドさせた
後に飲料水として適した製造水を得るのである。
ば図2に示すような装置を利用して行なわれていた。同
図に示すように、原海水が配管101よりポンプ102
で砂ろ過装置105に供給される過程において、原海水
中に含まれる微生物、バクテリア等を殺菌するための殺
菌剤および原海水中に含まれる懸濁物質、コロイド物質
を凝集させるための凝集剤(塩化第二鉄が主に使用され
ている)が、それぞれ配管103、104より予め添加
される。次いで、砂ろ過装置105により懸濁物質が除
去された処理水106が貯留槽107に導入される。さ
らに、処理水106は高圧ポンプ108によって約70
kg/cm2まで加圧され、逆浸透膜装置109に供給
されて淡水化される。淡水は配管110より回収され、
濃縮水は配管111より回収される。さらに、淡水中の
ホウ素含有濃度を水道法による水質監視項目値である
0.2mg/l以下にするために、生産水槽112にお
いて配管113より供給される水道水とブレンドさせた
後に飲料水として適した製造水を得るのである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記の従来技術では、
逆浸透法で飲料に適する淡水を得ることができる地域は
最終工程でブレンドするために必要な水道水を充分に補
給することのできる地域のみに限られる。そのため、逆
浸透法海水淡水化装置を慢性的な水不足で悩んでいる地
域あるいは緊急時の渇水および災害対策用として用いる
ことが不可能であった。
逆浸透法で飲料に適する淡水を得ることができる地域は
最終工程でブレンドするために必要な水道水を充分に補
給することのできる地域のみに限られる。そのため、逆
浸透法海水淡水化装置を慢性的な水不足で悩んでいる地
域あるいは緊急時の渇水および災害対策用として用いる
ことが不可能であった。
【0005】本発明は、上記の従来技術の欠点を克服す
べくなされたものであって、逆浸透膜装置の前処理とし
て濾過膜分離装置を用いて、高度にかつ効率的にホウ素
を除去することのできる逆浸透法海水淡水化装置におけ
るホウ素の処理方法を提供することを目的としている。
べくなされたものであって、逆浸透膜装置の前処理とし
て濾過膜分離装置を用いて、高度にかつ効率的にホウ素
を除去することのできる逆浸透法海水淡水化装置におけ
るホウ素の処理方法を提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明の逆浸透法海水淡水化におけるホウ素の除去
方法は、凝集剤を添加した原海水を濾過膜分離装置に供
給し、ホウ素を含有する不溶性沈殿物および懸濁物質を
除去した後、次いで得られた膜濾過水を逆浸透膜装置に
て処理して残留ホウ素を除去することを特徴として構成
されたものである。
に、本発明の逆浸透法海水淡水化におけるホウ素の除去
方法は、凝集剤を添加した原海水を濾過膜分離装置に供
給し、ホウ素を含有する不溶性沈殿物および懸濁物質を
除去した後、次いで得られた膜濾過水を逆浸透膜装置に
て処理して残留ホウ素を除去することを特徴として構成
されたものである。
【0007】すなわち、本発明は、原海水にホウ素含有
不溶性沈殿物を生成させうる凝集剤を添加して限外濾過
膜又は精密濾過膜で濾過し、該濾過水を逆浸透膜で透過
することを特徴とする、海水からホウ素の除去された淡
水を製造する方法を提供するものである。
不溶性沈殿物を生成させうる凝集剤を添加して限外濾過
膜又は精密濾過膜で濾過し、該濾過水を逆浸透膜で透過
することを特徴とする、海水からホウ素の除去された淡
水を製造する方法を提供するものである。
【0008】本発明で対象とする原海水中には、約4m
g/lのホウ素が含まれており、通常はホウ酸又はホウ
酸塩の形態で存在している。
g/lのホウ素が含まれており、通常はホウ酸又はホウ
酸塩の形態で存在している。
【0009】上記構成により、逆浸透膜装置の前処理の
膜分離装置においては、ホウ素は70〜80%程度除去
され、さらに逆浸透膜装置において75〜85%程度除
去することができる。したがって、最終的に得られた製
造水中のホウ素含有濃度は、水道法による水質監視項目
値である0.2mg/l以下にすることができ、飲料水
として適した製造水を得ることができる。
膜分離装置においては、ホウ素は70〜80%程度除去
され、さらに逆浸透膜装置において75〜85%程度除
去することができる。したがって、最終的に得られた製
造水中のホウ素含有濃度は、水道法による水質監視項目
値である0.2mg/l以下にすることができ、飲料水
として適した製造水を得ることができる。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明に用いられる凝集剤は海水
に含有しているホウ酸イオンと反応してホウ素含有不溶
性沈殿物を生成させうるものであり、一般にはアルミニ
ウム化合物が用いられる。アルミニウム化合物の例とし
ては、たとえば硫酸アルミニウム、ポリ塩化アルミニウ
ム(PAC)等が挙げられる。添加量は原海水に対し
て、1〜1000mg/l程度、好ましくは2〜100
mg/l程度、特に好ましくは5〜50mg/l程度と
するのがよい。ただし、原海水水質に応じて増減できる
ことはいうまでもない。
に含有しているホウ酸イオンと反応してホウ素含有不溶
性沈殿物を生成させうるものであり、一般にはアルミニ
ウム化合物が用いられる。アルミニウム化合物の例とし
ては、たとえば硫酸アルミニウム、ポリ塩化アルミニウ
ム(PAC)等が挙げられる。添加量は原海水に対し
て、1〜1000mg/l程度、好ましくは2〜100
mg/l程度、特に好ましくは5〜50mg/l程度と
するのがよい。ただし、原海水水質に応じて増減できる
ことはいうまでもない。
【0011】原海水にはそのほか必要に応じて殺菌剤、
pH調整剤、その他の薬剤を添加することができる。殺
菌剤には塩素、次亜塩素酸ナトリウム等が、pH調整剤
には通常塩酸、硫酸等の酸が使用される。殺菌剤の添加
量は1〜10mg/l程度、通常1〜5mg/l程度で
あり、pH調整剤は原海水のpHを通常7〜8程度にな
るよう添加される。
pH調整剤、その他の薬剤を添加することができる。殺
菌剤には塩素、次亜塩素酸ナトリウム等が、pH調整剤
には通常塩酸、硫酸等の酸が使用される。殺菌剤の添加
量は1〜10mg/l程度、通常1〜5mg/l程度で
あり、pH調整剤は原海水のpHを通常7〜8程度にな
るよう添加される。
【0012】凝集剤は水溶液にして添加すればよく、濃
度は5〜50mg/l程度でよい。凝集剤が添加される
原海水の温度は特に調節する必要はなくそのままでよい
が、後の濾過や透過速度を向上させる目的で20〜30
℃に調整することは好ましい。凝集剤添加後は攪拌混合
し、限外濾過膜あるいは精密濾過膜で濾過する。
度は5〜50mg/l程度でよい。凝集剤が添加される
原海水の温度は特に調節する必要はなくそのままでよい
が、後の濾過や透過速度を向上させる目的で20〜30
℃に調整することは好ましい。凝集剤添加後は攪拌混合
し、限外濾過膜あるいは精密濾過膜で濾過する。
【0013】限外濾過膜は、孔径が0.01〜0.1μ
m程度で、分画分子量が1000以上、通常1千〜10
万程度である。本発明に好ましいものは分画分子量が1
万〜10万程度のものである。材質は酢酸セルロース
系、ポリアクリロニトリル系、ポリアミド−イミド系、
ポリアミド系、ポリスルホン系、ポリフッ化ビニリデン
系、ポリオレフィン系のものなどがあってそのいずれで
もよいが、好ましいものはポリアクリロニトリル系、ポ
リオレフィン系等である。
m程度で、分画分子量が1000以上、通常1千〜10
万程度である。本発明に好ましいものは分画分子量が1
万〜10万程度のものである。材質は酢酸セルロース
系、ポリアクリロニトリル系、ポリアミド−イミド系、
ポリアミド系、ポリスルホン系、ポリフッ化ビニリデン
系、ポリオレフィン系のものなどがあってそのいずれで
もよいが、好ましいものはポリアクリロニトリル系、ポ
リオレフィン系等である。
【0014】精密濾過膜は、孔径が0.1〜1μm程度
のものである。材質は酢酸セルロース系、ニトロセルロ
ース系、ポリ塩化ビニル系、ポリスルホン系、ポリアミ
ド系ポリカーボネート系、ポリプロピレン系、ポリテト
ラフルオロエチレン系のものなどがあって、そのいずれ
も使用しうるが、好ましいものは、ポリプロピレン系、
ポリスルホン系等である。精密ろ過膜あるいは限外ろ過
膜のモジュールの形状は管型あるいは浸潰槽型のいずれ
であってもよい。
のものである。材質は酢酸セルロース系、ニトロセルロ
ース系、ポリ塩化ビニル系、ポリスルホン系、ポリアミ
ド系ポリカーボネート系、ポリプロピレン系、ポリテト
ラフルオロエチレン系のものなどがあって、そのいずれ
も使用しうるが、好ましいものは、ポリプロピレン系、
ポリスルホン系等である。精密ろ過膜あるいは限外ろ過
膜のモジュールの形状は管型あるいは浸潰槽型のいずれ
であってもよい。
【0015】また、これらの濾過膜を装着した装置は複
数を直列あるいは並列に設けてもよい。
数を直列あるいは並列に設けてもよい。
【0016】逆浸透膜は合成紙などで作られた膜支持体
の内面にポリアミド系、ポリエチレンイミン系、ポリエ
チレンオキサイド系、酢酸セルロース系、ポリスルホン
系、ポリフラン系のものなどの膜を接着したものであ
る。好ましいものは酢酸セルロース系、ポリアミド系等
である。膜の形状としては平膜型、チューブラー型、ス
パイラル型、中空糸型等各種のものがある。逆浸透膜を
装着した装置も複数を直列あるいは並列に設けてもよ
い。
の内面にポリアミド系、ポリエチレンイミン系、ポリエ
チレンオキサイド系、酢酸セルロース系、ポリスルホン
系、ポリフラン系のものなどの膜を接着したものであ
る。好ましいものは酢酸セルロース系、ポリアミド系等
である。膜の形状としては平膜型、チューブラー型、ス
パイラル型、中空糸型等各種のものがある。逆浸透膜を
装着した装置も複数を直列あるいは並列に設けてもよ
い。
【0017】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明をより具体的に
説明する。
説明する。
【0018】(実施例1)図1に示す装置を使用した。
この装置はラインミキサー6、濾過膜分離装置7、貯留
槽9、逆浸透膜装置11及び生産水槽14よりなってい
る。ラインミキサー6の入口側には原海水供給配管1が
ポンプ2を介して接続されている。この配管1の途中に
は殺菌剤供給配管3、pH調整剤供給配管4および凝集
剤供給配管5がそれぞれ接続されている。ラインミキサ
ー6の出口側は濾過膜分離装置7に接続されており、濾
過膜分離装置7の出口側配管8は貯留槽9に接続され、
貯留槽9からは高圧ポンプ10を介して逆浸透膜装置1
1に配管接続されている。逆浸透膜装置11の出口には
濃縮水配管13と淡水配管12が接続されている。淡水
配管12は生産水槽14に接続されており、そこから淡
水が製造水として取り出される。
この装置はラインミキサー6、濾過膜分離装置7、貯留
槽9、逆浸透膜装置11及び生産水槽14よりなってい
る。ラインミキサー6の入口側には原海水供給配管1が
ポンプ2を介して接続されている。この配管1の途中に
は殺菌剤供給配管3、pH調整剤供給配管4および凝集
剤供給配管5がそれぞれ接続されている。ラインミキサ
ー6の出口側は濾過膜分離装置7に接続されており、濾
過膜分離装置7の出口側配管8は貯留槽9に接続され、
貯留槽9からは高圧ポンプ10を介して逆浸透膜装置1
1に配管接続されている。逆浸透膜装置11の出口には
濃縮水配管13と淡水配管12が接続されている。淡水
配管12は生産水槽14に接続されており、そこから淡
水が製造水として取り出される。
【0019】この装置を用い、次のようにして海水から
ホウ素の除去された淡水を製造した。まず、原海水を配
管1よりポンプ2で濾過膜分離装置7に供給する過程に
おいて、予め殺菌剤、pH調整剤および凝集剤をそれぞ
れ配管3、4、5より添加した。殺菌剤には次亜塩素酸
ナトリウムを、pH調整剤には硫酸を、そして凝集剤に
はポリ塩化アルミニウム(PAC)20mg/lを用
い、ラインミキサー6で配管内において充分に攪拌して
不溶性沈殿物を生成させた後、濾過膜分離装置7により
該不溶性沈殿物および懸濁物質を除去した。次いで、膜
濾過水は貯留槽9に導入され、高圧ポンプ10によって
加圧され、逆浸透膜装置11に供給された。濃縮水は配
管13より回収され、淡水は配管12より回収された。
淡水は生産水槽14に導入され製造水を得た。
ホウ素の除去された淡水を製造した。まず、原海水を配
管1よりポンプ2で濾過膜分離装置7に供給する過程に
おいて、予め殺菌剤、pH調整剤および凝集剤をそれぞ
れ配管3、4、5より添加した。殺菌剤には次亜塩素酸
ナトリウムを、pH調整剤には硫酸を、そして凝集剤に
はポリ塩化アルミニウム(PAC)20mg/lを用
い、ラインミキサー6で配管内において充分に攪拌して
不溶性沈殿物を生成させた後、濾過膜分離装置7により
該不溶性沈殿物および懸濁物質を除去した。次いで、膜
濾過水は貯留槽9に導入され、高圧ポンプ10によって
加圧され、逆浸透膜装置11に供給された。濃縮水は配
管13より回収され、淡水は配管12より回収された。
淡水は生産水槽14に導入され製造水を得た。
【0020】表1に示した膜モジュールおよび表2に示
した運転条件によって通水実験を行い、表3に示すよう
な結果を得た。
した運転条件によって通水実験を行い、表3に示すよう
な結果を得た。
【0021】
【表1】
【0022】
【表2】
【0023】(比較例1)原海水中にPACを添加しな
かったこと以外は実施例1と同様の処理を行い、表3に
示すような結果を得た。
かったこと以外は実施例1と同様の処理を行い、表3に
示すような結果を得た。
【0024】
【表3】 *)FI:Fouling Indexの略であり、逆
浸透膜の耐久性を十分にするために一般的にFI<4で
あることが必要である。
浸透膜の耐久性を十分にするために一般的にFI<4で
あることが必要である。
【0025】(試験方法)試験水を2.1kg/cm2
の圧力で0.45μmのフィルターを用いてろ過し、最
初の500mlの試験水をろ過するのに要する時間をt
0とし、さらに継続して15分間ろ過を行った後、同様
に500mlの試験水をろ過するのに要する時間をt15
とした場合、FIは次式によって計算される。 FI=(1−t0/t15)×100/15
の圧力で0.45μmのフィルターを用いてろ過し、最
初の500mlの試験水をろ過するのに要する時間をt
0とし、さらに継続して15分間ろ過を行った後、同様
に500mlの試験水をろ過するのに要する時間をt15
とした場合、FIは次式によって計算される。 FI=(1−t0/t15)×100/15
【0026】表3より明らかなように、本発明の方法に
よれば、逆浸透膜透過水(淡水)中のホウ素含有濃度を
水質監視項目値の0.2mg/l以下にすることができ
る。
よれば、逆浸透膜透過水(淡水)中のホウ素含有濃度を
水質監視項目値の0.2mg/l以下にすることができ
る。
【0027】(実施例2)原海水中に硫酸アルミニウム
10mg/lを添加し、前処理の膜分離装置として限外
ろ過膜装置を用いて、表4に示した膜モジュールおよび
表5に示した運転条件によって通水実験を行い、表6に
示すような結果を得た。
10mg/lを添加し、前処理の膜分離装置として限外
ろ過膜装置を用いて、表4に示した膜モジュールおよび
表5に示した運転条件によって通水実験を行い、表6に
示すような結果を得た。
【0028】
【表4】
【0029】
【表5】
【0030】(比較例2)原海水中に硫酸アルミニウム
を添加しなかったこと以外は実施例2と同様の処理を行
い、表6に示すような結果を得た。
を添加しなかったこと以外は実施例2と同様の処理を行
い、表6に示すような結果を得た。
【0031】
【表6】
【0032】表6より明らかなように、本発明の方法に
よれば、逆浸透膜透過水(淡水)中のホウ素含有濃度を
水質監視項目値の0.2mg/l以下にすることができ
る。
よれば、逆浸透膜透過水(淡水)中のホウ素含有濃度を
水質監視項目値の0.2mg/l以下にすることができ
る。
【0033】(比較例3)逆浸透膜装置の前処理として
砂ろ過装置を用いて、原海水中に塩化第二鉄10mg/
lを添加したところ、表7に示すような結果を得た。表
7より明らかなように、従来の方法では、逆浸透膜透過
水(淡水)中のホウ素含有濃度を水質監視項目値の0.
2mg/l以下にすることができない。
砂ろ過装置を用いて、原海水中に塩化第二鉄10mg/
lを添加したところ、表7に示すような結果を得た。表
7より明らかなように、従来の方法では、逆浸透膜透過
水(淡水)中のホウ素含有濃度を水質監視項目値の0.
2mg/l以下にすることができない。
【0034】
【表7】
【0035】
【発明の効果】以上述べたように本発明によれば、凝集
剤を添加した原海水を直接に濾過膜分離装置に供給し、
次いで得られた膜濾過水を逆浸透膜で処理することによ
り、淡水中のホウ素含有濃度を水質監視項目値の0.2
mg/l以下まで低減することができる。しかも、逆浸
透膜装置の前処理として精密ろ過膜あるいは限外ろ過膜
のような濾過膜分離装置を採用したことにより、装置が
よりコンパクトになり、全体のプロセスの運転が簡単に
なって操作に熟練を要することなく、常時は無人運転が
可能になる等の多くの極めて有益なる効果を奏するもの
である。
剤を添加した原海水を直接に濾過膜分離装置に供給し、
次いで得られた膜濾過水を逆浸透膜で処理することによ
り、淡水中のホウ素含有濃度を水質監視項目値の0.2
mg/l以下まで低減することができる。しかも、逆浸
透膜装置の前処理として精密ろ過膜あるいは限外ろ過膜
のような濾過膜分離装置を採用したことにより、装置が
よりコンパクトになり、全体のプロセスの運転が簡単に
なって操作に熟練を要することなく、常時は無人運転が
可能になる等の多くの極めて有益なる効果を奏するもの
である。
【図1】 本発明の一実施例であるホウ素除去方法に使
用された逆浸透法海水淡水化装置の全体構成図である。
用された逆浸透法海水淡水化装置の全体構成図である。
【図2】 従来の逆浸透法海水淡水化装置の一例の全体
構成図である。
構成図である。
6…ラインミキサー 7…膜分離装置 8…膜透過水 9…貯留槽 11…逆浸透膜装置 14…生産水槽
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B01D 61/58 B01D 61/58 C02F 1/58 C02F 1/58 H
Claims (4)
- 【請求項1】 原海水にホウ素含有不溶性沈殿物を生成
させうる凝集剤を添加して限外濾過膜又は精密濾過膜で
濾過し、該濾過水を逆浸透膜で透過することを特徴とす
る、海水からホウ素の除去された淡水を製造する方法 - 【請求項2】 凝集剤がアルミニウム化合物である請求
項1記載の方法 - 【請求項3】 アルミニウム化合物が硫酸アルミニウム
又はポリ塩化アルミニウムである請求項2記載の方法 - 【請求項4】 限外濾過膜又は精密濾過膜で濾過される
原海水がpH7〜8に調整されたものである請求項1,
2又は3記載の方法
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8030718A JPH09220564A (ja) | 1996-02-19 | 1996-02-19 | 逆浸透法海水淡水化におけるホウ素の除去方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8030718A JPH09220564A (ja) | 1996-02-19 | 1996-02-19 | 逆浸透法海水淡水化におけるホウ素の除去方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH09220564A true JPH09220564A (ja) | 1997-08-26 |
Family
ID=12311435
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8030718A Pending JPH09220564A (ja) | 1996-02-19 | 1996-02-19 | 逆浸透法海水淡水化におけるホウ素の除去方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH09220564A (ja) |
Cited By (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH1076276A (ja) * | 1996-09-06 | 1998-03-24 | Unitika Ltd | ホウ素含有廃水の処理方法 |
JPWO2003062151A1 (ja) * | 2002-01-22 | 2005-05-19 | 東レ株式会社 | 造水方法および造水装置 |
US7097769B2 (en) | 2001-02-26 | 2006-08-29 | I.D.E. Technologies Ltd. | Method of boron removal in presence of magnesium ions |
JP2007260636A (ja) * | 2006-03-30 | 2007-10-11 | Kubota Corp | 膜ろ過装置 |
JP2008029963A (ja) * | 2006-07-28 | 2008-02-14 | Nitto Denko Corp | 水処理方法および水処理装置 |
CN102408165A (zh) * | 2010-09-26 | 2012-04-11 | 中国石油化工股份有限公司 | 一种达标市政污水深度回用的方法 |
CN103601314A (zh) * | 2013-11-01 | 2014-02-26 | 贵阳时代沃顿科技有限公司 | 一种利用海水制取油田回注水的处理系统和工艺 |
US10167217B2 (en) | 2013-07-05 | 2019-01-01 | Steralmar Srl | Process for industrial production of sea water basically suitable for food use |
CN114835294A (zh) * | 2022-05-07 | 2022-08-02 | 中国农业科学院农田灌溉研究所 | 一种中高温太阳能苦咸水淡化处理装置 |
-
1996
- 1996-02-19 JP JP8030718A patent/JPH09220564A/ja active Pending
Cited By (12)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH1076276A (ja) * | 1996-09-06 | 1998-03-24 | Unitika Ltd | ホウ素含有廃水の処理方法 |
US7097769B2 (en) | 2001-02-26 | 2006-08-29 | I.D.E. Technologies Ltd. | Method of boron removal in presence of magnesium ions |
JPWO2003062151A1 (ja) * | 2002-01-22 | 2005-05-19 | 東レ株式会社 | 造水方法および造水装置 |
JP2007260636A (ja) * | 2006-03-30 | 2007-10-11 | Kubota Corp | 膜ろ過装置 |
JP4619313B2 (ja) * | 2006-03-30 | 2011-01-26 | 株式会社クボタ | 膜ろ過装置 |
JP2008029963A (ja) * | 2006-07-28 | 2008-02-14 | Nitto Denko Corp | 水処理方法および水処理装置 |
CN102408165A (zh) * | 2010-09-26 | 2012-04-11 | 中国石油化工股份有限公司 | 一种达标市政污水深度回用的方法 |
US10167217B2 (en) | 2013-07-05 | 2019-01-01 | Steralmar Srl | Process for industrial production of sea water basically suitable for food use |
RU2682638C2 (ru) * | 2013-07-05 | 2019-03-19 | Стеральмар Срл | Способ промышленного получения морской воды, подходящей для пищевого применения |
CN103601314A (zh) * | 2013-11-01 | 2014-02-26 | 贵阳时代沃顿科技有限公司 | 一种利用海水制取油田回注水的处理系统和工艺 |
CN103601314B (zh) * | 2013-11-01 | 2015-09-23 | 贵阳时代沃顿科技有限公司 | 一种利用海水制取油田回注水的处理系统和工艺 |
CN114835294A (zh) * | 2022-05-07 | 2022-08-02 | 中国农业科学院农田灌溉研究所 | 一种中高温太阳能苦咸水淡化处理装置 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
Gozálvez-Zafrilla et al. | Nanofiltration of secondary effluent for wastewater reuse in the textile industry | |
EP1031372A1 (en) | Method for inhibiting growth of bacteria or sterilizing around separating membrane | |
JP2004506512A (ja) | 様々なtfc膜からの液状物質を混合するプロセス及び装置 | |
JP3698093B2 (ja) | 水処理方法および水処理装置 | |
JPH10225682A (ja) | 逆浸透法海水淡水化におけるホウ素の除去方法 | |
JPH09290275A (ja) | 水中のほう素の除去装置およびその方法 | |
JPH09220564A (ja) | 逆浸透法海水淡水化におけるホウ素の除去方法 | |
CN216890542U (zh) | 一种硝酸根离子交换树脂再生废液处理装置 | |
WO2019208532A1 (ja) | 水処理方法及び水処理装置 | |
JPH09141260A (ja) | 海水の淡水化方法 | |
CN109354338A (zh) | 一种深度处理恶草灵生产废水的装置及方法 | |
JP2000300966A (ja) | 膜の殺菌方法および膜分離装置 | |
JP3087750B2 (ja) | 膜の殺菌方法 | |
JP2002346347A (ja) | ろ過装置及び方法 | |
CN211078658U (zh) | 纯净水水处理生产线 | |
JPH11239789A (ja) | 高度水処理方法 | |
Moulin et al. | Design and performance of membrane filtration installations: Capacity and product quality for drinking water applications | |
JP3269496B2 (ja) | 膜の殺菌方法および造水方法 | |
CN113072235A (zh) | 一种偏光片生产的聚乙烯醇膨润废水处理方法 | |
JPH09220563A (ja) | 逆浸透膜脱塩法海水淡水化装置およびその方法 | |
CN220665088U (zh) | 一种卤水除杂、浓缩并制备纯水的处理系统 | |
JP2000042373A (ja) | 逆浸透法膜分離プロセスにおける殺菌方法 | |
JP2001000970A (ja) | 膜モジュールを利用した排水の高度処理方法 | |
CN220703463U (zh) | 一种半导体行业酸碱废水的回收利用系统 | |
CN219907139U (zh) | 一种含盐废水处理的反渗透系统 |