JP2615272B2 - 蛋白質溶液中の蛋白有価物の回収方法 - Google Patents
蛋白質溶液中の蛋白有価物の回収方法Info
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- JP2615272B2 JP2615272B2 JP8363291A JP8363291A JP2615272B2 JP 2615272 B2 JP2615272 B2 JP 2615272B2 JP 8363291 A JP8363291 A JP 8363291A JP 8363291 A JP8363291 A JP 8363291A JP 2615272 B2 JP2615272 B2 JP 2615272B2
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Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は蛋白質溶液中の蛋白有価
物を分離して回収するための蛋白有価物の回収方法に関
する。
物を分離して回収するための蛋白有価物の回収方法に関
する。
【０００２】
【従来技術】蛋白質を溶解または懸濁した蛋白質溶液中
の蛋白有価物を同溶液中の夾雑物と分離して回収する方
法のー手段として、同蛋白質溶液を被処理原液としてク
ロスフロー濾過方法を採用して蛋白有価物を透過して夾
雑物と分離して回収する手段がある。当該回収手段は上
記原液を濾過器内へ循環供給して同濾過器内に収容した
フィルタの濾過膜のー側に沿って流動させて、この間に
前記原液を同濾過膜の両側の圧力差により同濾過膜のー
側から他側へ透過させて夾雑物を捕捉して、蛋白有価物
を濾過液とともに回収する方法である。
の蛋白有価物を同溶液中の夾雑物と分離して回収する方
法のー手段として、同蛋白質溶液を被処理原液としてク
ロスフロー濾過方法を採用して蛋白有価物を透過して夾
雑物と分離して回収する手段がある。当該回収手段は上
記原液を濾過器内へ循環供給して同濾過器内に収容した
フィルタの濾過膜のー側に沿って流動させて、この間に
前記原液を同濾過膜の両側の圧力差により同濾過膜のー
側から他側へ透過させて夾雑物を捕捉して、蛋白有価物
を濾過液とともに回収する方法である。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来かかる
回収方法を採用する場合においては被処理原液を何等調
整することなくそのまま使用する方法が採られており、
原液の性状によっては蛋白質のフィルタの濾過膜への吸
着がひどくて蛋白有価物の濾過膜に対する透過を妨げ、
蛋白有価物を効率よく回収することができない場合があ
る。従って、本発明の目的はかかる問題を解消すること
にある。
回収方法を採用する場合においては被処理原液を何等調
整することなくそのまま使用する方法が採られており、
原液の性状によっては蛋白質のフィルタの濾過膜への吸
着がひどくて蛋白有価物の濾過膜に対する透過を妨げ、
蛋白有価物を効率よく回収することができない場合があ
る。従って、本発明の目的はかかる問題を解消すること
にある。
【０００４】
【課題を解決するための手段】本発明は蛋白質溶液を被
処理原液とし、同原液を濾過器内へ循環供給して同濾過
器内に収容したセラミック質フィルタの濾過膜のー側に
沿って流動させて、この間に前記原液を同濾過膜の両側
の圧力差により同濾過膜のー側から他側へ透過させて濾
過して蛋白有価物を回収する蛋白質溶液中の蛋白有価物
の回収方法において、前記原液のｐＨを前記フィルタの
等電点または同等電点に近似する値に調整することを特
徴とするものである。
処理原液とし、同原液を濾過器内へ循環供給して同濾過
器内に収容したセラミック質フィルタの濾過膜のー側に
沿って流動させて、この間に前記原液を同濾過膜の両側
の圧力差により同濾過膜のー側から他側へ透過させて濾
過して蛋白有価物を回収する蛋白質溶液中の蛋白有価物
の回収方法において、前記原液のｐＨを前記フィルタの
等電点または同等電点に近似する値に調整することを特
徴とするものである。
【０００５】
【発明の作用・効果】本発明の回収方法においては、原
液のｐＨをセラミック質フィルタの等電点または同等電
点に近似する値に調整してクロスフロー濾過を行うもの
であり、これにより原液中の蛋白質のフィルタの濾過膜
に対する吸着を抑制することができて、図２のグラフに
示すように濾過過程におけるフラックスを増大させるこ
とができるとともに、蛋白有価物の透過率を向上させる
ことができる。
液のｐＨをセラミック質フィルタの等電点または同等電
点に近似する値に調整してクロスフロー濾過を行うもの
であり、これにより原液中の蛋白質のフィルタの濾過膜
に対する吸着を抑制することができて、図２のグラフに
示すように濾過過程におけるフラックスを増大させるこ
とができるとともに、蛋白有価物の透過率を向上させる
ことができる。
【０００６】
【実施例】食品蛋白の製造工程にて生成られる下記の蛋
白質溶液を被処理原液とし、図１に示すクロスフロー濾
過装置を使用して原液のｐＨを調整した場合、および調
整せずに原液そのままの場合の二通りの蛋白有価物の回
収方法を実施した。なお、当該クロスフロー濾過装置に
おいては、原液タンク１１、循環ポンプ１２および濾過
器１３が互いに直列的に接続されて循環経路を構成して
いる。
白質溶液を被処理原液とし、図１に示すクロスフロー濾
過装置を使用して原液のｐＨを調整した場合、および調
整せずに原液そのままの場合の二通りの蛋白有価物の回
収方法を実施した。なお、当該クロスフロー濾過装置に
おいては、原液タンク１１、循環ポンプ１２および濾過
器１３が互いに直列的に接続されて循環経路を構成して
いる。
【０００７】（１）原液 蛋白質：分子量10,000〜30,000の食品用蛋白質 蛋白有価物の等電点：4.0 濃度：蛋白質1wt％ ｐＨ：6.5に調整 （２）濾過条件 フィルタ：平均細孔径0.1μmのセラミック質のモノリス
型フィルタで、径4mm の貫通孔を19本有する長さ1000mm
のもの、濾過面積0.24m2、等電点6.5 循環流速：5m/sec 濾過差圧：2kg/cm2 循環供給液の温度：20℃
型フィルタで、径4mm の貫通孔を19本有する長さ1000mm
のもの、濾過面積0.24m2、等電点6.5 循環流速：5m/sec 濾過差圧：2kg/cm2 循環供給液の温度：20℃
【０００８】当該処理実験においては、回収過程におけ
る原液の濃縮倍率に対するフラックスおよび透過率の関
係を測定した。なお、濃縮倍率とは原液量に対する原液
の残液量の逆数を意味し、かつ透過率とは原液の残液量
に対する原液の透過量を意味する。得られた結果を図２
に示す。かかる結果から明かなように、原液のｐＨをフ
ィルタの等電点に調整した場合（△印）と全く調整しな
かった場合（○印）とを比較すると、原液の濃縮倍率に
対するフラックスおよび透過率は前者が後者より極めて
高い値を示している。また、前者の蛋白有価物の回収率
は95％であり、かつ後者の蛋白有価物の回収率は78％で
あつた。従って、本発明に係る回収方法は蛋白有価物の
回収方法として極めて有効な方法であることが判明し
た。当該回収方法においては、原液中の蛋白質のフィル
タに対する付着が少なく、蛋白有価物の透過が十分に確
保されているものと推定される。
る原液の濃縮倍率に対するフラックスおよび透過率の関
係を測定した。なお、濃縮倍率とは原液量に対する原液
の残液量の逆数を意味し、かつ透過率とは原液の残液量
に対する原液の透過量を意味する。得られた結果を図２
に示す。かかる結果から明かなように、原液のｐＨをフ
ィルタの等電点に調整した場合（△印）と全く調整しな
かった場合（○印）とを比較すると、原液の濃縮倍率に
対するフラックスおよび透過率は前者が後者より極めて
高い値を示している。また、前者の蛋白有価物の回収率
は95％であり、かつ後者の蛋白有価物の回収率は78％で
あつた。従って、本発明に係る回収方法は蛋白有価物の
回収方法として極めて有効な方法であることが判明し
た。当該回収方法においては、原液中の蛋白質のフィル
タに対する付着が少なく、蛋白有価物の透過が十分に確
保されているものと推定される。
【図１】本発明の回収方法を実施するために使用したク
ロスフロー濾過装置の概略構成図である。
ロスフロー濾過装置の概略構成図である。
【図２】原液の濃縮倍率に対するフラックスおよび透過
率の関係を示すグラフである。
率の関係を示すグラフである。
１１…原液タンク、１２…循環ポンプ、１３…濾過器。
Claims (1)
- 【請求項１】蛋白質溶液を被処理原液とし、同原液を濾
過器内へ循環供給して同濾過器内に収容したセラミック
質フィルタの濾過膜のー側に沿って流動させて、この間
に前記原液を同濾過膜の両側の圧力差により同濾過膜の
ー側から他側へ透過させて濾過して蛋白有価物を回収す
る蛋白質溶液中の蛋白有価物の回収方法において、前記
原液のｐＨを前記フィルタの等電点または同等電点に近
似する値に調整することを特徴とする蛋白質溶液中の蛋
白有価物の回収方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP8363291A JP2615272B2 (ja) | 1991-03-22 | 1991-03-22 | 蛋白質溶液中の蛋白有価物の回収方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP8363291A JP2615272B2 (ja) | 1991-03-22 | 1991-03-22 | 蛋白質溶液中の蛋白有価物の回収方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH04295494A JPH04295494A (ja) | 1992-10-20 |
| JP2615272B2 true JP2615272B2 (ja) | 1997-05-28 |
Family
ID=13807846
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP8363291A Expired - Lifetime JP2615272B2 (ja) | 1991-03-22 | 1991-03-22 | 蛋白質溶液中の蛋白有価物の回収方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2615272B2 (ja) |
Families Citing this family (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| SI9400107A (en) | 1994-03-02 | 1995-10-31 | Lek Tovarna Farmacevtskih | New process of the isolation of clavulanic acid and its pharmaceutical salts from fermented broth of streptomyces sp.p 6621 ferm p 2804. |
| SI9500074A (en) * | 1995-03-10 | 1996-10-31 | Lek Tovarna Farmacevtskih | Process for preparation of alkani salts of clavulanic acid. |
| SI9500265A1 (en) | 1995-08-28 | 1997-02-28 | Lek Tovarna Farmacevtskih | Process for purification of the aqueous fermented broth filtrate of streptomyces sp. p 6621 ferm p 2804 by ultrafiltration |
| CN109096381A (zh) * | 2018-08-17 | 2018-12-28 | 河南民兴生物科技股份有限公司 | 一种从桑条吐精炼液中提取丝胶蛋白的方法及超滤膜装置 |
-
1991
- 1991-03-22 JP JP8363291A patent/JP2615272B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH04295494A (ja) | 1992-10-20 |
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