JP2878816B2 - 水溶性染料の製造方法 - Google Patents

水溶性染料の製造方法

Info

Publication number
JP2878816B2
JP2878816B2 JP26181390A JP26181390A JP2878816B2 JP 2878816 B2 JP2878816 B2 JP 2878816B2 JP 26181390 A JP26181390 A JP 26181390A JP 26181390 A JP26181390 A JP 26181390A JP 2878816 B2 JP2878816 B2 JP 2878816B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
membrane
water
soluble dye
dye
concentration
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP26181390A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH04139263A (ja
Inventor
明 大谷
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nitto Denko Corp
Original Assignee
Nitto Denko Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nitto Denko Corp filed Critical Nitto Denko Corp
Priority to JP26181390A priority Critical patent/JP2878816B2/ja
Publication of JPH04139263A publication Critical patent/JPH04139263A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2878816B2 publication Critical patent/JP2878816B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、水溶性染料の製造方法に関し、特に水溶性
染料に含まれる無機塩を効率良く脱塩、精製する方法に
関するものである。
〔従来の技術〕 水溶性染料は、その製造工程で塩析が必要なため多量
の無機塩を含み、長時間の貯蔵に対して染料が沈澱しな
い安定した水溶性染料の製造には、脱塩を行う必要があ
る。
従来、無機塩を脱塩する方法としては、イオン交換樹
脂法、逆浸透法、電気透析法等が知られているが、無機
塩濃度が高いため、イオン交換樹脂法では樹脂の再生に
コストがかかることや、電気透析法もコストがかかるた
め、逆浸透法が用いられている(例えば特公昭60−1993
7号公報)。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかしかかる逆浸透法では、懸濁物質を多く含む染料
や塩分濃度が高い染料では脱塩効率が低下するという問
題があった。即ち、従来の逆浸透法では、無機物コロイ
ド等の懸濁物質を多く含む染料を処理した場合に懸濁物
質が膜面を汚染し、透過流束が著しく低下するという問
題点があった。また、被処理液の浸透圧の上昇による膜
透過流束の低下を防ぐため、予め脱イオン水で希釈して
塩分濃度を下げて処理することが必要であり、そのため
処理量が増大して脱塩効率が低下し、処理コストも増大
するという問題点があった。さらに、高圧を必要とする
ため、実用的ではなかった。
〔課題を解決するための手段〕
本発明はかかる問題点を解決するためになされたもの
であって、精密濾過膜又は限外濾過膜で水溶性染料を処
理した後、さらにその処理液を特定の複合半透膜で処理
することによって、塩濃度や懸濁物質濃度の比較的高い
水溶性染料溶液に対しても、比較的低い処理圧力で高い
膜透過流束が得られ、かつ塩透過率も高く、さらに染料
成分を高収率で濃縮側に回収できることを見出して、本
発明に至ったものである。
即ち本発明は、無機塩を含む水溶性染料の溶液を、精
密濾過膜又は限外濾過膜で処理して懸濁物質を排除した
後、スルホン酸基を有して溶質分離活性を有するスキン
層が支持膜上に一体的に積層されてなる複合半透膜で処
理して脱塩することを特徴とする水溶性染料の製造方法
を提供する。
本発明が適用される水溶性染料には、直接、酸性、塩
基性、含金属酸性、反応染料などが挙げられるが、特に
直接、酸性、反応染料に好ましく適用される。
かかる水溶性染料の原料溶液に含まれる懸濁物質と
は、主に原材料から混入する無機物微粒子であり、例え
ば、シリカ、鉄、ケイ酸アルミ等である。またかかる水
溶性染料の原料溶液に含まれる無機塩とは、合成及び塩
析によって生じるアルキル金属塩、例えば塩化ナトリウ
ム、塩化カリウム、硫酸ナトリウム等である。本発明
は、その濃度に限定されないが、無機塩の濃度が比較的
高い場合に特に好適に用いられ、通常1重量%以上、好
ましくは3重量%以上である。無機塩の濃度が高いほ
ど、膜の塩透過率が大きくなり、染料成分との分離が容
易となる。
本発明の方法において用いる精密濾過膜は、その孔径
が0,01〜5μm、好ましくは0.05〜1μmのものが用い
られる。孔径が5μmを超える場合は、懸濁物質が透過
するので好ましくない。
また、その材質は特に限定されないが、例えば、ポリ
プロピレン、ポリエチレン、ポリテトラフルオロエチレ
ン等が使用される。また処理条件は、通常、操作圧力が
1〜3kgf/cm2、温度が10〜40℃とされる。
また限外濾過膜は、その分画分子量が1000以上、好ま
しくは6000〜200000のものが用いられる。
分画分子量が1000未満の場合、懸濁物質による透過流
束の低下が著しくなる。またその材質は特に限定されな
いが、例えば、ポリスルホン、ポリオレフィン、ポリア
クリロニトリル、ポリアミド等が挙げられる。また処理
条件は、通常、操作圧力が1〜10kgf/cm2、温度が10〜4
0℃とされ、水で希釈後処理を行うのが好ましい。
本発明において用いる複合半透膜は、スルホン酸基を
有して溶質分離活性を有するスキン層が支持膜上に一体
的に積層されてなるものである。
ここで上記スキン層は、そのスルホン酸基が全ィオン
交換基の大部分、好ましくは70%以上、に好ましくは90
%以上である重合体からなるものが望ましい。スルホン
酸基が全イオン交換基のうち上記範囲にある限りは、残
余のイオン交換基、例えばカルボン酸基であってもよ
い。
本発明において特に好適に用いることができる複合半
透膜として、特開昭61−4505号及び特開昭61−4506号に
記載されているように、繰返し単位A よりなるポリアリールエーテル、又は上記繰返し単位A
と繰返し単位B (但し、Rは−CO−又は−SO2−を示し、R′は炭素間
結合、又は−CO−又は−SO2−を含む2価基を示す。) よりなる線状ポリアリールエーテル共重合体を、スルホ
ン化してなるスルホン化ポリアリールエーテルからなる
スキン層が、支持膜としての限外濾過膜上に一体に積層
されてなる複合半透膜を挙げることができる。
上記スルホン化ポリアリールエーテルは、その0.5gを
N−メチル−2−ピロリドン100mlに溶解した溶液につ
いて、30℃の温度において測定した対数粘度が0.2以上
であり、かつイオン交換基が2.3ミリ当量/g以下である
ことが望ましい。イオン交換基が2.3ミリ当量/gを超え
るときは、スルホン化ポリアリールエーテルが水溶性を
有するに至り、水溶液を処理するための素材としては不
適当であり、また対数粘度が0.2よりも小さいときは、
ピンホール等の欠陥のない均一なスキン層に製膜するこ
とが困難となる。またスキン層の厚みは10μm以下が好
ましい。
また上記スキン層を支持する限外濾過膜は特に限定さ
れないが、好ましくはポリスルホンからなる限外濾過
膜、例えば次式Cの繰返し単位 からなる限外濾過膜が好ましく用いられる。この限外濾
過膜は、その分画分子量が1000〜200000の範囲にあるも
のが好ましく、特に100000程度のものが良い。
また、上記複合半透膜による処理条件は、通常10〜50
kgf/cm2、温度が10〜40℃とされる。
〔発明の効果〕
本発明において前記の特定の精密濾過膜又は限外濾過
膜を用いるため、懸濁物質を排除することができ、その
ためその後用いる前記の特定の複合半透膜の透過流束を
高く維持できる。さらに特定の複合半透膜を用いるた
め、スキン層のスルホン酸基に基づく親水性ゆえに、さ
らに複合膜に基づく高透水性ゆえに、比較的高濃度の水
溶性染料の原料溶液に対しても、比較的低い処理圧力で
高い膜透過流束が得られ、しかも高い透塩率を有しなが
ら、染料の高阻止率を示すため、効率のよい脱塩、精製
ができるという利点がある。
〔実施例〕 以下に本発明の実施例を挙げるが、本発明はこれらに
限定されるものではない。
実施例1 孔径が0.2μmのポリテトラフルオロエチレンからな
る精密濾過膜を用いて、染料濃度が24.6重量%、無機塩
濃度が例えば塩化ナトリウムを取り上げると2.7重量%
である水溶性染料の原料溶液を、純水で5倍に希釈した
後、25℃、操作圧力1.0kgf/cm2、で全量濾過を行なっ
た。
その後さらにその濾液を、膜性能が0.2重量%塩化ナ
トリウム水溶液を25℃、10kgf/cm2の条件下にて処理し
たときの阻止率が50%、透過流束が2.5m3/m2/日であ
るスルホン化ポリアリールエーテルからなるスキン層を
備えた複合半透膜を用いて、25℃、操作圧力10kgf/cm2
で5倍濃縮を行なった。
その結果を表に示す。ここで透塩率とは、 である。
実施例2 分画分子量が100000であるポリスルホンからなる限外
濾過膜を用いて、実施例1と同じ水溶性染料の原液を25
℃、操作圧力2.0kgf/cm2で5倍濃縮を行なった。
その後さらにその濾液を純水で5倍希釈した後、実施
例1と同じ複合半透膜を用いて、実施例1と同じ条件下
で5倍濃縮を行なった結果を表に示す。
比較例 精密濾過処理を行わない以外は、実施例1と同様にし
て1.3倍濃縮を行なった結果を表に示す。
表から明らかなように、本発明の方法は水溶性染料の
原料溶液の脱塩、精製に好適であることがわかる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C09B 67/54 C09B 67/42 - 67/44 B01D 71/68

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】無機塩を含む水溶性染料の溶液を、精密濾
    過膜又は限外濾過膜で処理して懸濁物質を排除した後、
    スルホン酸基を有して溶質分離活性を有するスキン層が
    支持膜上に一体的に積層されてなる複合半透膜で処理し
    て脱塩することを特徴とする水溶性染料の製造方法。
  2. 【請求項2】孔径が0.01〜5μmの精密濾過膜、又は分
    画分子量が1000以上の限外濾過膜を用いる請求項(1)
    記載の水溶性染料の製造方法。
JP26181390A 1990-09-28 1990-09-28 水溶性染料の製造方法 Expired - Lifetime JP2878816B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP26181390A JP2878816B2 (ja) 1990-09-28 1990-09-28 水溶性染料の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP26181390A JP2878816B2 (ja) 1990-09-28 1990-09-28 水溶性染料の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH04139263A JPH04139263A (ja) 1992-05-13
JP2878816B2 true JP2878816B2 (ja) 1999-04-05

Family

ID=17367076

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP26181390A Expired - Lifetime JP2878816B2 (ja) 1990-09-28 1990-09-28 水溶性染料の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2878816B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100832727B1 (ko) * 2000-05-26 2008-05-27 시바 스페셜티 케미칼스 홀딩 인크. 음이온성 유기 화합물 용액의 제조방법

Also Published As

Publication number Publication date
JPH04139263A (ja) 1992-05-13

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Li et al. Treatment of oily wastewater by organic–inorganic composite tubular ultrafiltration (UF) membranes
Koros et al. Terminology for membranes and membrane processes (IUPAC Recommendations 1996)
EP3253478A1 (en) Brine Concentration
JPS6331505A (ja) ポリマ−状親和性吸着剤とサイズ選択性膜とを用いる選択的透析方法
JP3593765B2 (ja) 海水の逆浸透膜分離装置および分離方法
US5925254A (en) Process for separating sodium from aqueous effluents resulting from the reprocessing of spent nuclear fuel elements
KR20070013651A (ko) 초투과유량 폴리아미드 나노복합막의 제조방법
Staude et al. Polysulfones and their derivatives: materials for membranes for different separation operations
JP2878816B2 (ja) 水溶性染料の製造方法
US3923654A (en) Ultrafiltration membrane
Younas et al. Introduction to Membrane Technology
JP2865381B2 (ja) 水溶性染料の製造方法
JPS59156402A (ja) 逆浸透膜による有機物の濃縮方法
CN112334218B (zh) 碱稳定的纳滤复合膜及其制造方法
JPS62102887A (ja) 海水の分離方法
JP3207565B2 (ja) 水溶性染料の製造方法
JP2000033243A (ja) 複合半透膜
KR101511232B1 (ko) 유도물질 내재형 정삼투 분리막, 이의 제조방법 및 이를 포함하는 정삼투 장치
JPH0554375B2 (ja)
JP2004237280A (ja) ミネラル液の製造方法及び製造装置
JP2002085944A (ja) イオン選択分離装置、それが組み込まれた流体処理装置、および流体分離方法
JPS61404A (ja) 水−有機液体混合物の分離方法
KR0129703B1 (ko) 역삼투 복합 반투막의 제조방법
Piskin Synthetic polymeric membranes: separation via membranes
JP3228588B2 (ja) 浄水化処理方法