JPH05152106A - 複合バリスタ - Google Patents

複合バリスタ

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JPH05152106A
JPH05152106A JP3336306A JP33630691A JPH05152106A JP H05152106 A JPH05152106 A JP H05152106A JP 3336306 A JP3336306 A JP 3336306A JP 33630691 A JP33630691 A JP 33630691A JP H05152106 A JPH05152106 A JP H05152106A
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和敬 中村
Kenjirou Mihara
賢二良 三原
Yasunobu Yoneda
康信 米田
Koji Hattori
康次 服部
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 高いバリスタ電圧を得ながらサージ耐量を向
上できる複合バリスタを提供する。 【構成】 半導体セラミックからなるグリーンシート1
aを複数枚積層して積層体1を形成するとともに、該積
層体1を一体焼成して焼結体1´を形成し、該焼結体1
´に1価金属酸化物,又はその化合物を拡散させて複合
バリスタ3を構成する。また、上記グリーンシート1a
の表面にカーボン又は有機化合物を被覆形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えばノイズ吸収素子
として採用されるSrTiO3 系複合バリスタに関し、
特に高いバリスタ電圧を得ながらサージ耐量を向上でき
るようにした構造に関する。
【0002】
【従来の技術】電圧非直線特性を利用してノイズを吸収
するようにしたSrTiO3 系バリスタは、静電容量が
大きいことから、コンデンサとしても有用な複合バリス
タとして知られている。このような複合バリスタは、従
来、セラミック粉末をプレス成形して成形体を形成し、
この成形体を還元性雰囲気中で高温焼成して焼結体を形
成し、しかる後この焼結体にNa等の1価金属酸化物や
その化合物を拡散させることによって結晶粒界に電気的
障壁を形成し、これにより電圧非直線特性を得ている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記従来
の複合バリスタでは、焼結体に酸化物等が均一に拡散し
難いことから、焼結体の厚さを厚くしたり,高いバリス
タ電圧を得ようとすると、サージ耐量が悪化するという
問題点がある。
【0004】本発明は上記従来の状況に鑑みてなされた
もので、高いバリスタ電圧を得ながら、サージ耐量を向
上できる複合バリスタを提供することを目的としてい
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】本件発明者らは、サージ
耐量が悪化する原因について検討し、以下の点を見い出
した。従来の複合バリスタはセラミック粉末をプレス成
形して成形体を形成した後、これを高温焼成して焼結体
を得るようにしていることから、粒子が異常成長して粒
径にばらつきが生じ易く、しかも上記焼結体の粒界への
金属酸化物の拡散が均一に行われず、かつ酸素の供給が
不十分となっている。このような問題を解消するために
さらに検討を重ねたところ、上記成形体を、複数枚のグ
リーンシートを積層して構成することによって、セラミ
ック粒子の異常成長を抑制でき、しかも積層したグリー
ンシートの間にポアを形成でき、これにより酸化物の拡
散を促進できることに想到し、本発明を成したものであ
る。そこで請求項1の発明は、半導体セラミックからな
るグリーンシートを複数枚積層して積層体を形成すると
ともに、該積層体を一体焼成して焼結体を形成し、該焼
結体にNa,K,あるいはLiのような1価金属酸化
物,又はその化合物を拡散させたことを特徴とする複合
バリスタである。また、請求項2の発明は、上記グリー
ンシートの表面にカーボン,又は有機化合物を被覆形成
したことを特徴としている。
【0006】
【作用】請求項1の発明に係る複合バリスタによれば、
複数枚のグリーンシートを積層して積層体を形成し、該
積層体を焼成したので、これにより結晶粒子の異常成長
を抑制して粒径を均一化でき、しかも積層したグリーン
シートの接合面に適度なポアが形成されることから、金
属酸化物等の拡散を促進できるとともに、酸素を十分に
供給できる。その結果、肉厚を厚くしたり,バリスタ電
圧を高く設定したりしても、サージ耐量を向上できる。
また、請求項2の発明によれば、上記グリーンシートの
表面にカーボン,又は有機化合物を被覆形成したので、
これを焼成することによって接合面におけるポアの形成
を向上でき、これにより金属酸化物等の拡散をさらに促
進できる。
【0007】
【実施例】以下、本発明の実施例を図について説明す
る。図1は本発明の一実施例による複合バリスタを説明
するための図である。本実施例では、本発明の複合バリ
スタを製造し、これにより得られたバリスタの効果を確
認するために行った試験について説明する。まず、本実
施例の複合バリスタの製造方法について説明する。Sr
CO3 ,CaCO3 ,TiO2 ,及びEr2 3 の各原
料粉をそれぞれSr0.9 Ca0.1 Er0.005 TiO3
なるよう配合し、これに純水を加えてボールミルで混合
する。これをフィルタで脱水,乾燥させるとともに、メ
ッシュで造粒した後、1200℃で2時間仮焼成する。
【0008】次に、上記仮焼成体を乾式粉砕した後、こ
の仮焼成粉末にSiO2 を0.5 wt%の割合で添加し、こ
れに純水を加えてボールミルで混合,粉砕してスラリー
を形成する。次いで、このスラリーにバインダを混合
し、ドクターブレード法により厚さ100 μm のセラミッ
クシートを形成する。
【0009】次いで、図1(a) に示すように、上記セラ
ミックシートを矩形状に切断して多数のグリーンシート
1aを形成する。そして、この各グリーンシート1aを
21枚積層するとともに、この積層方向に2t/cm2 の圧力
を加えて圧着し、これにより積層体1を形成し、この積
層体1を10.5mm×10.5mmの大きさになるようカットす
る。
【0010】次に、上記積層体1を空気中にて500 ℃×
2時間熱処理してバインダを燃焼させた後、1200℃に昇
温して2時間焼成し、続いて還元性雰囲気に置換して14
00℃で1時間焼成して焼結体1´を得る。これにより結
晶粒子の異常成長が抑制されて粒径が均一化されるとと
もに、上記積層体1の各グリーンシート1aの接合面に
ポアが形成されることとなる。ここで、上記焼結体1´
の大きさは各辺が8.5mm ×8.5mm で厚さが1.7mm であっ
た。
【0011】次に、上記焼結体1´に面取り加工を施し
た後、これをアルミナ磁器ポット内に収容し、この磁器
ポット内にNaをNaCO3 に換算して0.5 wt%添加す
る。次いで、上記アルミナ磁器ポットを回転させながら
1250℃で3時間熱処理する。この熱処理によって上記焼
結体1´の結晶粒界にこれのポアからNa酸化物が拡散
されるとともに、酸素が供給されることとなる。
【0012】次いで、上記焼結体1´の両主面にAgペ
ーストを塗布した後、焼き付けて6mm×6mmの大きさの
電極2を形成する。この場合、この電極2の角部にr=
1.0mm 程度のアール部Rを形成する。最後に、上記両電
極2にリード線を半田付け接続し、上記焼結体1´の外
表面部分に外装樹脂をコーティングする。これにより本
実施例の複合バリスタ3が製造される。
【0013】
【表1】
【0014】
【表2】
【0015】表1は上記実施例により製造された複合バ
リスタ3の効果を確認するために行った試験結果を示
す。この試験は、上述した製造方法により多数の本実施
例試料を作成し、この実施例試料のバリスタ電圧
1mA ,非直線係数α,静電容量nF,及び3000A サー
ジ後のバリスタ電圧の変化率%を測定した。この3000A
サージは8×20μsec の三角電流波を5分間隔で2回印
加した後のV1mA の変化を測定した。また、比較するた
めに従来の複合バリスタを作成し、この従来試料につい
ても同様の測定を行った。この従来試料は、上述の製造
工程において形成されたスラリーにバインダを混合した
後、スプレー乾燥,造粒してセラミック粉末を形成し、
この粉末をプレスにより3.5t/cm2の圧力を加えて10mm×
10mm, 厚さ2.0mm の成形体を形成した。表1からも明ら
かなように、従来試料の場合は、バリスタ電圧が413V,
非直線係数が16.3, 静電容量が6.7nF となっており、ま
た3000A サージ後のバリスタ電圧の変化率は−18.3%と
大きく、サージ耐量が悪化している。これに対して、本
実施例試料の場合は、バリスタ電圧が476V, 非直線係数
が17.5, 静電容量が7.1nF と少し向上しており、バリス
タ電圧の変化率は−2.1 %と小さくなっている。これに
よりグリーンシートを積層することによって高電圧を得
ながらサージ耐量を向上できることがわかる。
【0016】表2は、請求項2の発明に係る複合バリス
タの効果を確認するために行った試験結果を示す。この
試験は、上記実施例における各グリーンシート1aの表
面にポリビニルアルコール,カーボンを塗布して複合バ
リスタを製造し、これのバリスタ電圧V1mA ,非直線係
数α,静電容量nF,及び3000A サージ後のバリスタ電
圧の変化率%を測定した。表2に示すように、グリーン
シートにポリビニルアルコールを塗布した場合は、バリ
スタ電圧が458V, 非直線係数が17.1, 静電容量が6.8nF
で、バリスタ電圧の変化率は−2.3 %となっている。ま
たカーボンを塗布した場合は、バリスタ電圧が497V, 非
直線係数が17.6, 静電容量が6.4nF で、バリスタ電圧の
変化率は−1.9 %となっており、この場合も高電圧を得
ながらサージ耐量を向上できることがわかる。
【0017】
【発明の効果】以上のように本発明に係る複合バリスタ
によれば、複数枚のグリーンシートを積層して積層体を
形成し、該積層体を焼成して焼結体を形成したので、結
晶粒径を均一化できるとともに、グリーンシートの接合
面にポアを形成でき、ひいては金属酸化物等の拡散,酸
素の供給を促進できることから、高いバリスタ電圧を得
ながらサージ耐量を向上できる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例による複合バリスタを説明す
るための図である。
【符号の説明】
1 積層体 1´ 焼結体 1a グリーンシート 3 複合バリスタ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 服部 康次 京都府長岡京市天神2丁目26番10号 株式 会社村田製作所内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体セラミックからなるグリーンシー
    トを複数枚積層して積層体を形成するとともに、該積層
    体を一体焼成して焼結体を形成し、該焼結体に1価金属
    酸化物,又はその化合物を拡散させたことを特徴とする
    複合バリスタ。
  2. 【請求項2】 請求項1において、上記グリーンシート
    の表面にカーボン又は有機化合物を被覆形成したことを
    特徴とする複合バリスタ。
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