JPH05148475A - 走水防止材 - Google Patents

走水防止材

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JPH05148475A
JPH05148475A JP33544491A JP33544491A JPH05148475A JP H05148475 A JPH05148475 A JP H05148475A JP 33544491 A JP33544491 A JP 33544491A JP 33544491 A JP33544491 A JP 33544491A JP H05148475 A JPH05148475 A JP H05148475A
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water
cable
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film
tape
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JP33544491A
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Hirochika Murakami
博親 村上
Yoichi Shitani
陽一 紫谷
Satoshi Hirai
智 平井
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CI Kasei Co Ltd
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CI Kasei Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 ナイロン6の二軸延伸フイルムの少なくとも
片面に不織布を被着させた基材の不織布側に吸水層を付
着させた走水防止材。不織布はポリエステル系又はポリ
プロピレン系スパンボンドが好ましい。基材は上記ナイ
ロンフイルムの両面に不織布を有するものでもよい。 【効果】 止水性特に耐走水性に優れ、吸水層の基材と
の付着性が良好で、加工時や使用時などに吸水層が剥離
することがない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、止水性特に耐走水性に
優れ、吸水層の基材との付着性が良好で、加工時などに
吸水層が剥離することのない走水防止材に関するもので
ある。本発明の走水防止材は、防水型光ファイバーケー
ブルに好適に用いられる。
【0002】
【従来の技術】光ファイバーケーブルとしては、金属遮
蔽層を有し、水の侵入に起因する伝送ロスを防ぐために
金属遮蔽層の内側にさらに乾燥窒素などの不活性ガスを
封入したガス保守方式のものや、金属遮蔽層を有さず、
前記ガス封入に代えてペトロラクタム、ポリブテン、リ
チウムせっけんグリースのようなゼリー状混和物を充填
したゼリー充填方式のものが知られている。
【0003】しかしながら、前者は、ガス漏れなどの定
期的な点検が必要でメンテナンスに費用がかかり過ぎる
し、また後者はゼリー状混和物特有のべたつきによりケ
ーブルの製造工程や接続作業における効率が低下すると
いう欠点がある。
【0004】そこで、近年、吸水性材料を防水材料とし
て利用するタイプのケーブル、例えば不織布やプラスチ
ックフィルムなどの基材に吸水性樹脂を含む吸水層を塗
布したテープ状材料をケーブルの押さえ巻きに用いたケ
ーブルが提案されてきている。吸水性材料はケーブルの
外被が破損した時にケーブル内に侵入してきた水を吸収
して膨潤ゲル化し、ケーブル内の空隙を埋め、ケーブル
内への浸水を防止し、またケーブルの長手方向への水の
走りすなわち走水を防ぐことができるので、メンテナン
スが不要であり、かつそれ自体はべたつきがないため、
製造効率、接続作業性に優れているが、高濃度の塩水溶
液、例えば海水に対しては真水の場合の約1/10程度
と吸収性能が極端に低下するという欠点がある。すなわ
ち、水あるいは少量のイオンを含む水の場合には吸水性
樹脂の吸水倍率が高いので、全部の吸水性樹脂が吸水し
なくても、水と接した基材上の一部の吸水性樹脂だけが
吸水・膨張した段階でケーブル内の空隙の走水を防止で
き、走水距離は短かいが、海水の場合にはこれらの場合
に比べて吸水倍率が非常に小さくなり、また吸水性樹脂
表面のバインダーが吸水性樹脂の短時間の吸水・膨張を
妨げるために、走水距離が長くなるという欠点がある。
【0005】これを解消するためには、走水防止材には
かなり多量(約100g/m)の吸水性樹脂を用いる
ことが必要となるが、そうすると塗膜が厚くなりすぎる
という問題がある。
【0006】一方、吸水性樹脂の吸水性能を効果的に発
揮させるためには吸水性樹脂を基材に塗膜として付着さ
せるためのバインダーの吸水性樹脂に対する割合をでき
るだけ少なくする必要があるが、そうすると基材に塗膜
付着性のよいもの、例えば不織布を用いねばならない。
不織布を用いると、塗布液などの塗膜形成材は不織布の
内部に浸透するので、吸水層としての塗膜は不織布に食
い込み、吸水層の付着性がよいので、ケーブル内の空隙
への海水の侵入に対処可能な吸水層を形成しうる上に、
その走水防止材の製造時にも、また走水防止材のケーブ
ルへのラップ時にも問題を生じない。
【0007】しかし、このような走水防止材では、外被
だけが破れた場合でも加圧された海水は不織布面と吸水
層を垂直に貫通して流れ、ケーブル内の空隙へ侵入しや
すい。すなわち、図1の断面図に示すようなケーブルに
おいて、シース破断部からの海水はスペーサー上では走
水防止材を透過して浸水しにくいが、スロット上では走
水防止材下が空隙になっているため、海水が透過しやす
い。これを防ぐためには、不織布にバインダーの割合が
多い塗布液を塗布して防水層を作らねばならない。しか
し、バインダーの割合が多い吸水層は吸水性樹脂が水と
容易に接触することができないために、止水性能が良好
でなく、走水防止材特に押さえ巻きテープの破損時には
ケーブル内の空隙に侵入した海水の走水距離が長くな
る。
【0008】他方、フイルムを基材にした走水防止材で
は、外被だけが破損した場合は、フイルム層によりケー
ブル内の空隙への浸水を防げるが、フイルムは平滑なた
め、塗布などで形成された吸水層は不織布を基材とする
場合に比べて付着性が良好でなく、吸水層が基材から剥
がれやすく、走水防止材の製造時や使用時に塗膜の割れ
を生じやすい。
【0009】このような問題を解消するにはやはりバイ
ンダーの割合が多い吸水層を用いた走水防止材とする必
要がある。しかしこの走水防止材はケーブルの空隙に流
入した海水に対する止水性能が良好でない。
【0010】以上のように、海水の侵入にも十分対処し
うる吸水層塗膜を有する走水防止材としては実用的なも
のがないのが現状である。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
従来の走水防止材のもつ欠点を克服し、外被のみが破損
した場合はケーブル内への浸水を防止しうる上に、走水
防止材自体が破損した場合も、ケーブル内の空隙へ侵入
する海水の走水を短距離で防止でき、止水性特に耐走水
性に優れ、しかも吸水層の基材への付着性が良好で、耐
剥離性に優れ、曲げ加工時などに吸水層が割れを生じる
ことのない走水防止材を提供することを目的としてなさ
れたものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記の好
ましい特徴を有する走水防止材を開発するために種々研
究を重ねた結果、基材としてナイロン6の二軸延伸フイ
ルムの少なくとも片面に不織布を被着させたものを用
い、該基材の不織布側に吸水層を付着させることによ
り、その目的を達成しうることを見出し、この知見に基
づいて本発明を完成するに至った。
【0013】すなわち、本発明は、ナイロン6の二軸延
伸フイルムの少なくとも片面に不織布を被着させた基材
の不織布側に吸水層を付着させたことを特徴とする走水
防止材を提供するものである。
【0014】本発明に用いる基材はナイロン6の二軸延
伸フイルム(以下、ナイロンフイルムという)の片面あ
るいは両面に不織布を付着させたものである。
【0015】ナイロンフイルムとしては、引張り弾性率
100〜250kg/mm、融点200℃以上、加熱
収縮率(加熱条件は160℃で5分)6%以下の物性を
有するものが好ましい。引張り弾性率100kg/mm
未満ではスロット型スペーサーなどにラップ巻きする
ときに伸びすぎるし、また250kg/mmを超える
と強固に巻き付けることが困難になるため、止水性が低
下してしまう。また、融点が200℃未満ではシース層
被覆時に必要とされる耐熱性が不足し、加熱収縮率が6
%を超えるとシース層被覆時にフイルムにしわが発生し
好ましくない。
【0016】ナイロンフイルムの厚さは不織布との被着
時に必要とされる強度、ケーブルの規定された寸法など
にもよるが、通常5〜100μm、好ましくは10〜5
0μmの範囲で選ばれる。
【0017】また不織布としては、ポリエステル、ポリ
アミド、ポリオレフイン、レーヨン、ビニロンなどの材
質のものを挙げることができるが、耐熱性や強度の点か
らポリエステル系やポリプロピレン系のスパンボンド不
織布が好ましい。不織布の単位面積当りの重量として
は、強度、断熱性、塗布液などの塗膜形成材の付着性の
点から通常10g/m以上、厚さは0.05mm以上
が好ましい。
【0018】不織布のナイロンフイルムへの被着につい
ては特に制限はなく、例えばナイロンフイルムに接着剤
をコーテイングしたのちに不織布を貼り合わせる、不織
布に接着性フイルムを貼り合わせた後でナイロンフイル
ムと接着させる、その他不織布に薄いオレフインフイル
ムなどを溶融ラミネートした後で該フイルムに接着剤を
コーテイングしナイロンフイルムと貼り合わせるなど種
々の方法が用いられる。接着剤又は接着性フイルムとし
ては、必要な強度を出せるものであれば特に制限はな
い。
【0019】本発明の走水防止材はこのような基材の不
織布側に吸水層を付着させたものである。吸水層は基材
の片側の不織布だけに設けてもよいし、また基材の両側
に設けてもよい。
【0020】本発明における吸水層を構成する吸水性樹
脂については特に制限はなく、このようなものとして
は、例えばポリアクリル酸系樹脂、ポリアクリルアミド
系樹脂、アクリル酸−アクリルアミド共重合体、スルホ
ン酸基含有モノマーの架橋重合体、アクリル酸−ビニル
アルコール共重合体、イソブチレン−無水マレイン酸共
重合体、ビニルアルコール−マレイン酸エステル共重合
体、ポリエチレンオキシド系樹脂、デンプン系樹脂、カ
ルボキシメチルセルロース系樹脂などが挙げられ、中で
も吸水性や耐菌性の点から、比較的架橋度の高いポリア
クリル酸系樹脂が好ましい。これらは単独で用いてもよ
いし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0021】本発明の吸水層においては、吸水性樹脂同
士を接合し、吸水性樹脂層を基材に付着させるためにバ
インダーを用いるのが有利であり、このようなバインダ
ーとしては、例えばポリエチレンオキシド、ポリビニル
ピロリドン、ポリビニルメチルエーテル、ポリビニルピ
リジンなどの水溶性高分子やポリエステル、ポリアミ
ド、アクリル系共重合体、ポリウレタン、スチレン−ブ
タジエン系共重合体などを挙げることができる。これら
は単独で用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用い
てもよい。
【0022】これらのバインダーの量は吸水性樹脂の吸
水を妨げないように、吸水性樹脂100重量部に対して
通常30重量部以下、好ましくは15重量部以下であ
り、また吸水性樹脂の基材への付着性をそこなわないよ
うに、3重量部以上、好ましくは5重量部以上であるの
が好ましい。基材に付着させる吸水層における吸水性樹
脂の量は、走水の可能性のあるケーブル内の断面積にも
よるが、海水の侵入に対する止水を考慮すると通常50
g/m以上、好ましくは80g/m以上である。
【0023】本発明の走水防止材は、有利には前記バイ
ンダーをアルコール、トルエン、酢酸エチル、ジクロル
メタン、ベンゼンなどの溶剤に溶解し、それに吸水性樹
脂を分散させたものを塗布液として基材にコーテイング
することにより作製される。
【0024】この吸水性樹脂の粒径は、止水性能の点か
らは大きいほどよいが、余りにも大きすぎるとシート状
基材に付着させるのが困難であるし、また加工する際や
ラッピング工程時に剥落する傾向がある上に、余りにも
小さすぎるとシート状基材に付着させた時に微粒子が積
み重なったようになり、吸水性樹脂層の内部に水が浸透
しにくくなり吸水速度がおそくなる傾向を生じるので好
ましくない。このため、吸水性樹脂の平均粒径は好まし
くは1〜200μm、より好ましくは10〜150μm
以下とするのがよい。
【0025】本発明の走水防止材は防水型光ファイバー
ケーブルに利用される。このケーブルは、光ファイバー
心線を有するケーブルコアと、該ケーブルコアの外周に
形成された上記走水防止材からなるラップ巻きなどの押
さえ巻き層と、該押さえ巻き層の外周を被覆するシース
層より構成される。このケーブルは、好ましくは、図1
に示すように、中心部にコアとしての抗張力体6を配
し、その周りに等分に複数のスロット(溝)3…を設け
たポリエチレンのような合成樹脂製等のスロット型スペ
ーサー2を配設し、そのスロット(溝)3に光テープ心
線4を収納して光ファイバー心線を有するケーブルコア
を形成させ、このスロット型スペーサー2の外表面に走
水防止テープ1を巻き付けにより被着して押さえ巻き層
を形成させ、さらにその外周にポリエチレン外被を施し
てシース層5を形成させることにより、作製される。
【0026】特に有利には、走水防止テープはナイロン
フイルム層を外側にして1/2ラップでケーブルのスロ
ット型スペーサーに押さえ巻きされる。
【0027】このようなケーブルにおいて、本発明の走
水防止材の作用を以下に説明する。図2に示すように、
走水防止材に代えて基材のみをラップ巻きした場合は、
不織布面を垂直に水が流入することはないが、不織布内
を水が流れるために遮水性はない。これに対し、本発明
の走水防止材では不織布側から吸水性樹脂を有する吸水
層を塗布などにより付着させているので、図3に示すよ
うに一部の吸水性樹脂は不織布内に入り込み、吸水層の
基材への付着性を良好にするとともに、不織布内の水の
流路を狭める。外被が破れ、水がこの流路に流れ込む
と、吸水性樹脂が水と接触し、直ちに吸水、膨潤して流
路をふさぎ、ケーブル内への水の流入を防ぐことができ
る。さらに、押さえ巻きテープまで破壊され、ケーブル
内の空隙へ浸水した場合には、テープ内側の吸水性樹脂
層が侵入した水と接触し、直ちに吸水、膨潤して空隙内
での長手方向への走水を短距離に押さえることができ
る。
【0028】
【発明の効果】本発明の走水防止材は、例えば光ファイ
バーケーブル等の通信回線に容易にテープ状で実装する
ことができ、ケーブルの外被のみが損傷した場合はケー
ブル内への侵水を防止しうる上に、ラップ巻きされた走
水防止テープまで損傷を受け、ケーブル内へ侵水した場
合にもケーブルの長手方向への走水を短距離で防止して
水走り距離を短縮でき、止水性特に耐走水性に優れ、し
かも吸水層は不織布上に塗布などにより施されるため、
製造時や使用時に塗膜状などの形態の吸水層の基材への
付着性が良好で、耐剥離性に優れ、曲げ加工時などでも
吸水層の割れを生じることがないなどの利点がある。そ
して、ナイロンフイルムひいては走水防止材が適度の柔
軟性を有するため、上記ラップ巻きしたテープは僅かに
伸ばされた状態で巻かれているので、応力が加わらなく
なったときに強く締まる傾向があり、テープ間に隙間が
生じることがなく、またラップ巻き時にテープにしわが
入ってもその部分は強く押さえ込まれるので隙間を生じ
にくいという利点もある。さらに、本発明の走水防止材
として上記フイルムの両側に不織布が被着された三層構
造の基材を用い、片側の不織布にのみ吸水層を設けたも
のは、基材の両面に吸水層を設けたもののようにロール
状に巻かれた状態で吸水層同士が接することはなく、ま
た基材の中芯となるナイロンフイルムが水の浸透を防止
するので、ラッピング性が良好であり、保管中に吸湿に
よる防水材同士のブロッキング、相互付着を起こしにく
いなどの特性を有する。
【0029】従って、本発明の前記走水防止材は特に光
ファイバーケーブルに用いて好適であり、該ケーブルで
は、ケーブル接続時の作業性が良好であるし、またケー
ブルの外被が損傷してケーブルに水道水、低イオン水は
もちろん、高イオン水や海水が侵入してもすぐに吸水し
て膨潤し、ケーブルの長手方向への走水も防止し、確実
に防水することができるので、長期信頼性に優れるなど
の利点を有する。
【0030】
【実施例】次に、実施例によって本発明をさらに詳細に
説明する。
【0031】実施例1、比較例1〜2 以下の3種の基材(A)、(B)及び(C)の各片側
に、GH−1(商品名、日本触媒化学工業社製、アクリ
ル酸塩系吸水性樹脂、平均粒径55μm)14重量部、
タフプレンA(商品名、旭化成社製、スチレン・ブタジ
エンブロック共重合体系バインダー)1重量部及び溶剤
としてのベンゼン15重量部からなる組成の塗布液を固
形分換算で約100g/mとなるように塗布し、乾燥
したのち、30mm幅にスリットしテープ試料とした。
このテープ試料について、塗膜の基材への付着性を、以
下のとおりの市販のセロハンテープによる剥離試験及び
90度曲げ試験を行うことにより、以下のとおりの判定
基準で評価した。
【0032】基材A:30g/mのポリエステルスパ
ンボンド(ユニチカ社製、マリックス 70300WS
O)不織布と15μm厚のナイロンフイルム(ユニチカ
社製、エンブレム ON15)を貼り合わせたもの 基材B:25μm厚のポリエステルフイルム(東洋紡績
社製、東洋紡エステル) 基材C:70g/mのポリ
エステルスパンボンド(ユニチカ社製、マリックス 7
0700WSO)不織布
【0033】 剥離試験:JISZ1522に規定す
るセロハン粘着テープを完全に塗膜に付着させ、テープ
の一端を塗膜面に直角に保ち、瞬間的に引き離す。
【0034】 曲げ試験:テープを塗膜を内側にして
ほぼ直角に折り曲げる。
【0035】判定基準 ○:剥離試験で点状にわずかしか剥がれず、曲げ試験で
も塗膜の割れが生じない。 ×:剥離試験で全面にわたって剥がれ、曲げ試験でも塗
膜の割れが生じる。
【0036】次に、図4に示すように、前記テープ試料
を、光ファイバーケーブル用スロット型スペーサーに1
/2ラップ巻きして、中央部2.5cm以外の部分に防
水のためビニルテープを巻き、海水で1mの水圧を加
え、24時間後にケーブル内へ海水が浸水した部分の長
さ(以下浸水長という)を測定する浸水防止性能の評価
試験(T字型試験)を行った。この試験は光ファイバー
ケーブルの外被のみが破損し、ケーブル内へ海水が侵入
した場合の1種のモデル試験である。
【0037】次に、図5に示すように、前記テープ試料
を、光ファイバーケーブル用スロット型スペーサーに1
/2ラップ巻きして、全体に防水のためビニルテープを
巻き、海水で40cmの水圧を加え、24時間後の走水
距離を測定する走水防止性能の評価試験(L字型試験)
を行った。この試験は光ファイバーケーブルの外被だけ
でなくさらに押さえ巻きテープも破損し、ケーブル内へ
海水が浸入した場合の1種のモデル試験である。
【0038】表1に付着性試験及びT字型試験の結果を
それぞれ付着性及び浸水長として示す。
【0039】
【表1】
【0040】また、L字型試験の結果は、実施例、比較
例とも約250cmであった。これらの結果より、本発
明の走水防止テープが良好な付着性を示し、かつ走水防
止性に優れることが分る。
【0041】実施例2 アクリル系共重合体(三菱レイヨン社製、ダイヤナール
BRレジンBR−102)100gを酢酸エチル1k
gに溶解し、これに平均粒径70μmの比較的架橋度の
高いポリアクリル酸塩系吸水性樹脂(日本触媒化学工業
社製、アクアリックCA、GH−1)1kgを分散させ
て塗布液を調製した。この塗布液を、厚さ20μmのナ
イロン6の二軸延伸フイルムの両側に25g/mのポ
リエステル製スパンボンド(ユニチカ社製、マリックス
70250WSO)不織布を被着した三層構造の基材の
片側に固形分が100g/mとなるように連続的にコ
ーティングし、乾燥して巻きとり、これを幅2.5cm
にスリットして試験材としての走水防止テープを作製し
た。この試験テープの物性については、その約2mを外
径約6.4cmのガラスビンに重ねて10回巻き、30
℃、湿度100%の雰囲気中に24時間放置した後のテ
ープの吸湿度とブロッキング性を調べた。その結果を表
2に示す。
【0042】比較例3 基材に40g/mのポリエステル製スパンボンド不織
布(ユニチカ社製、マリックス 70400WSO)を
用いたこと以外は実施例2と同様にして走水防止テープ
を作製し、このテープの物性を調べた。その結果も表2
に示す。
【0043】
【表2】
【図面の簡単な説明】
【図1】 光ケーブル断面図。
【図2】 基材のみをスロット部にラップ巻きした場合
の水の流路を示す説明図。
【図3】 本発明の走水防止材をスロット部にラップ巻
きした場合の説明図。
【図4】 T字試験法の説明図。
【図5】 L字試験法の説明図。
【符号の説明】
1 走水防止テープ 2 スロット型スペーサー 3 スロット 4 光テープ心線 5 シース層 6 抗張力体

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ナイロン6の二軸延伸フイルムの少なく
    とも片面に不織布を被着させた基材の不織布側に吸水層
    を付着させたことを特徴とする走水防止材。
  2. 【請求項2】 不織布がポリエステル系又はポリプロピ
    レン系スパンボンドである請求項1記載の走水防止材。
JP33544491A 1991-11-26 1991-11-26 走水防止材 Pending JPH05148475A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6284367B1 (en) 1996-11-14 2001-09-04 Neptco, Inc. Process for the preparation of nonwoven water blocking tapes and their use in cable manufacture
US6348236B1 (en) 1996-08-23 2002-02-19 Neptco, Inc. Process for the preparation of water blocking tapes and their use in cable manufacture

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US6348236B1 (en) 1996-08-23 2002-02-19 Neptco, Inc. Process for the preparation of water blocking tapes and their use in cable manufacture
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