JPH06297628A - 吸水性シート - Google Patents

吸水性シート

Info

Publication number
JPH06297628A
JPH06297628A JP5087263A JP8726393A JPH06297628A JP H06297628 A JPH06297628 A JP H06297628A JP 5087263 A JP5087263 A JP 5087263A JP 8726393 A JP8726393 A JP 8726393A JP H06297628 A JPH06297628 A JP H06297628A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
water
absorbent
sheet
coating layer
layer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP5087263A
Other languages
English (en)
Inventor
Nobuaki Horii
信明 堀井
Koichi Hotta
幸一 堀田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toppan Inc
Original Assignee
Toppan Printing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toppan Printing Co Ltd filed Critical Toppan Printing Co Ltd
Priority to JP5087263A priority Critical patent/JPH06297628A/ja
Publication of JPH06297628A publication Critical patent/JPH06297628A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【目的】高い吸水能力が要求される防水ケーブル等に適
用されても充分に耐えられ、かつ、製造においてコスト
が低く、作業性の良い吸水性シートを提供すること。 【構成】基材シート上1に、防湿コート層2を設け、こ
の上に吸水性塗料層3を設けたことを特徴とする吸水性
シートを提供するものであり、また、前記塗料が2〜5
g/m2 のアクリルあるいはアクリル/スチレン/ワッ
クスあるいはアクリル/スチレンからなることを特徴と
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、水又は塩等の水溶液と
接触した場合に、水又は水溶液を吸収して膨張し、水分
の移動を阻止する吸水性シートに関し、特に、その吸水
能力を高めた吸水性シートの改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】この種の吸水性シートとしては、図2に
示すように基材シートaと、樹脂バインダーと水不溶性
吸水性樹脂粉末とからなる吸水性塗料層bとでその主要
部を構成するものが知られている。
【0003】これらは、比較的高い吸水能力が要求され
る商品、例えば、生理用品、おむつ、使い捨て雑巾、ペ
ーパータオル、医療用ガーゼ等に広く利用され、近年に
おいてはより高い吸水能力が要求される防水ケーブル
(光ファイバーケーブルや電力ケーブル等)への適用も
一部において実用化されている。
【0004】前記吸水性シートが適用された防水ケーブ
ルの一例として、光ファイバーケーブルを挙げて説明す
る。この光ファイバーケーブルは、図3に示すように鋼
線又は繊維強化プラスチックにより形成された中心抗張
力体cと、この周囲にポリプロピレンヤーンの介在緩衝
層dと共に撚合された複数の光ファイバー芯線e〜e’
と、その内側に前記吸水性塗料層がくるようにして、こ
れらの外周に巻回された吸水性シートfと、この吸水性
シートfの外周に設けられたラップ層g(アルミニウム
テープとポリエチレンの積層体)と、さらにこの外周に
設けられたポリエチレン等のシース層hとでその主要部
が構成されている。
【0005】前記シース層hやラップ層gが破損した場
合、その破損部位から侵入する雨水や海水等は前記吸水
性シートfの吸水性塗料層により吸収され、この吸水性
塗料層が膨潤してその破損部を閉塞することになる。こ
れにより、光ファイバーケーブルiに長さ方向への浸水
(走水)の防止をも図れるものである。
【0006】ところで、前記吸水性塗料層の主要部を構
成するデンプン・アクリル酸ソーダグラフト共重合体等
の水不溶性吸水性樹脂は、そのほとんどが固着性の低い
粉末であり、基材シートへの直接適用が困難なため、古
くは前述したように樹脂バインダーを用いて、この樹脂
バインダーを介して前記水不溶性吸水性樹脂粉末を基材
シートへ接着させる方法が採られていた。
【0007】そして、この樹脂バインダーとしては、前
記基材シートへの接着性や水不溶性吸水性樹脂との親和
性等を考慮して、例えば、塩素化エチレン・酢酸ビニル
共重合樹脂や塩素化ポリプロピレン樹脂(特公昭63−
19545号公報参照)、又は、ポリアミド系樹脂、線
状熱可塑性ポリエステル樹脂、塩化ビニル・酢酸ビニル
共重合体樹脂、環化ゴム、塩化ゴム、ウレタン樹脂(特
公昭63−40665号公報、特公昭63−63376
号公報参照)等が適用されている。
【0008】しかし、これらの樹脂バインダーは疎水性
の樹脂であり、これら疎水性樹脂と水不溶性吸水性樹脂
粉末とでその主要部が構成される吸水性塗料層も疎水性
を帯びるため、その濡れ性が悪く、この吸水性塗料層と
水又は塩等の水溶液とが接触した場合に、必ずしもその
吸水性能を充分に発揮できないという問題点があった。
【0009】これはすなわち、水分に対する樹脂バイン
ダーの不親和性により、水不溶性吸水性樹脂粉末と水分
との接触が阻害され易く、吸水作用に利用される吸水性
塗料層中の水不溶性吸水性樹脂粉末が、水分と接触し易
い領域に存在するものに限られてしまうため、僅かな吸
水量で飽和状態に達し、初期の吸水でその後の吸水能力
が極端に低下してしまうからである。
【0010】この問題に対し従来においては、水に対し
て親和性のある樹脂等を樹脂バインダーに加えることに
よって水の浸透性を高くし水と吸水性樹脂とが接触しや
すくなるような方法が採られている。
【0011】この方法では、吸水性塗料層の水に対する
親和性を大きくするほど、水の浸透性が大きくなり水と
吸水性樹脂とが接触しやすくなるが、その一方で、吸水
性樹脂が吸水できる速度は有限であるので、それ以上の
速度で水が浸透した場合、吸水性樹脂が吸水しきれずに
水分が吸水性塗料層を通過してしまう。
【0012】よって、水が吸水性塗料層へ浸透する速度
は吸水性塗料層の吸水する速度よりも小さくしなければ
ならないので、水と吸水性塗料層との親和性が一定以下
に制限されることになる。つまり、水に対して親和性の
ある樹脂等を樹脂バインダーに加えることが制限される
ため、吸水性樹脂の吸水能力を十分発揮できないという
問題点があった。
【0013】また、前記吸水性シートは基材シートa上
に吸水性塗料を塗布してなるが、その塗工工程におい
て、あらかじめ基材シートaの吸水性塗料を塗布する面
の反対の面にセパレーターを重ね合わせることによっ
て、吸水性塗料が吸水性塗料を塗布する面の反対の面へ
浸透することによって生じる塗工機械のロール等の汚染
やブロッキングを防止していた。この方法では前記吸水
性シートの主要部を構成するために必要とされないセパ
レーターを使用し、さらに、塗工工程においてセパレー
ターを用いるための設備や手間が必要とされる等のコス
ト面や作業性に問題点があった。
【0014】セパレーターを用いないで吸水性塗料を塗
工する方法としては、グラビア印刷方式による複数回に
わたる塗布によって、必要とされる吸水性塗料の塗布量
を得られる方法がある。この方法では複数回にわたり塗
布しなければならないので、コストや手間がかかる等の
問題点があった。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】本発明は以上のような
問題点に着目してなされたもので、その課題とするとこ
ろは、高い吸水能力が要求される防水ケーブル等に適用
されても充分に耐えられ、かつ、製造においてコストが
低く作業性の良い吸水性シートを提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明はこのような課題
を解決するため、基材シート上に、防湿コート層を設
け、この上に吸水性塗料層を設けたことを特徴とする吸
水性シートを提供するものであり、また、前記塗料が2
〜5g/m2 のアクリルあるいはアクリル/スチレン/
ワックスあるいはアクリル/スチレンからなることを特
徴とするものである。
【0017】以下、本発明を詳細に説明する。吸水性シ
ートの構成は、基材シート上に、防湿コート層を設けそ
の上に吸水性塗料層を設けたことを特徴とする吸水性シ
ートである。
【0018】本発明の吸水性シートに係る基材シートと
しては、ポリエチレンテレフタレート、セルロースパル
プ、ポリプロピレン、ナイロン、ポリウレタン、ビニロ
ン、アクリルらの不織布が利用される。
【0019】本発明の吸水性シートに係る防湿コート層
の例としては、2〜5g/m2 のアクリルあるいはアク
リル/スチレン/ワックスあるいはアクリル/スチレン
からなるものが挙げられる。しかし、防湿コート層は吸
水性塗料層の吸水する速度以下で水分を浸透させること
ができる塗布量と材料であればこれらに限定されるもの
ではない。
【0020】本発明の防湿コート層がアクリルあるいは
アクリル/スチレン/ワックスあるいはアクリル/スチ
レンからなる吸水性シートの場合は、不織布面より水が
接触した際、防湿コート剤の塗布量が2g/m2 より少
ないと吸水性樹脂が膨潤する前に水が吸水性塗料層を通
過してしまう。又、防湿コート剤の塗布量が5g/m 2
より多いと、水は防湿コート層を全く通過できない。
【0021】また、本発明の吸水性シートの適用範囲に
ついては、従来と同様であり、これは、高い吸水能力が
要求される生理用品、おむつ、使い捨て雑巾、ペーパー
タオル、医療用ガーゼらの商品に加え、光ファイバーケ
ーブルらの防水ケーブルへの適用も可能である。
【0022】なお、光ファイバーケーブル等の吸水性シ
ートとして適用する場合、前記吸水性シートを帯状に裁
断し、この吸水性シートを介在緩衝層と共に撚合された
複数の光ファイバー芯線の外周面に対しスパイラル状に
巻き付けて使用するものである。
【0023】
【作用】以上に示した本発明の構成により、不織布面よ
り水が接触した際、まず、防湿コート層にて水がゆっく
りした速度で浸透し、次の吸水性塗料の層にて速やかに
吸収し、水不溶性吸水性樹脂を膨潤させるという作用が
得られる。また、防湿コート塗料は塗工の際、基材の空
隙に入り込んで目止めの作用が得られる。
【0024】
【実施例】以下に示す組成と重量部比によって吸水性塗
料を作成した。
【0025】 アクリル樹脂 100重量部 ポリアクリル酸ナトリウム(粒径150μm) 425重量部 ポリアクリルの架橋体(粒径30μm) 75重量部 ギ酸アンモニウム塩 10重量部
【0026】基材シートとして坪量が50/m2 のポリ
エチレンテレフタレート不織布を用い、以下に示すよう
な組成と塗布量の防湿コート層、前記の吸水性塗料を8
0g/m2 の塗布量で順に塗工し、吸水性シートを作成
した。
【0027】 実施例1:アクリル 3g/m2 実施例2:アクリル/スチレン/ワックス 3g/m2 実施例3:アクリル/スチレン 3g/m2 比較例1:アクリル 1g/m2 比較例2:アクリル 10g/m2
【0028】前記の防湿コート層を有する吸水性シート
に対し下記の確認試験を行った。
【0029】<走水試験>図4に示すようにして、長さ
3mの平板に幅1.5mm、深さ2.5mmの溝を設
け、その上に吸水性シートを不織布を上、吸水性塗料を
下にしてのせ、さらに平板をのせて挟み、中央から1m
の水圧をかけ、24時間放置し、水走りの有無と走水距
離をcm単位で測定した。
【0030】<膨潤性試験>吸水性樹脂の膨潤性の有無
を確認し、膨潤していれば○、膨潤していなければ×で
評価した。
【0031】<総合評価>前記の走水試験において走水
距離が75cm以下で、かつ、膨潤性試験において○の
ものを合格とし、少なくとも、走水距離が75cm以上
か、又は、膨潤試験において×のものは不合格とした。
【0032】
【表1】
【0033】前記の結果が示す通り、本発明の吸水性シ
ートは、走水が短い距離で停止しており、かつ、膨潤性
に優れており、光ファイバーケーブルに使用しても効果
のあることが確認された。
【0034】
【発明の効果】以上説明した様に、不織布等の基材シー
ト上に防湿コート層を設け、この上に吸水性塗料層を設
けた構成である吸水性シートは、水に接触したとき、防
湿コート層が水分の吸水樹脂層への浸透速度を一定以下
に保ち、水分が吸水性塗料層を通過しないうちに吸水性
樹脂が膨潤を終了するような特徴を有する。
【0035】このため、光ファイバーケーブル等の様に
狭い所での使用中に浸水があると吸水性樹脂が効率的に
膨潤して水の浸入と走水が効果的に阻止される。したが
って、その芯線が保護され、シース外壁が破損して浸水
があっても、水の悪影響を殆ど受けることがない。
【0036】また、製造方法にしても、従来のようなセ
パレーターを使用しないで、塗工機械の汚染やブロッキ
ングを防止でき、よって材料費が低く抑えられる上、セ
パレーターを使用するための設備や手間がなくなり、コ
ストを大幅に削減できる。
【0037】さらに取扱いにしても従来の吸水性シート
と同様に光ファイバー芯線を挟んだり、スパイラル状に
巻装するだけであるから自動化が容易であり、しかも現
場での接続作業も簡単であるので、その工業的価値はき
わめて大である。
【0038】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係る吸水性シートの斜視図で
ある。
【図2】従来の吸水性シートの斜視図である。
【図3】本発明の吸水性シートを適用した光ファイバー
ケーブルの断面の説明図である。
【図4】本発明の実施例に係る走水試験の説明図であ
る。
【符号の説明】
1…基材シート 2…防湿コート層 3…吸水性塗料層
a…基材シート b…吸水性塗料層 c…中心張力体 d…介在緩衝層 e、e’…光ファイバー層 f…吸水性シート g…ラ
ップ層 h…シース層 i…光ファイバーケーブル
フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // A61F 13/46 C09D 133/00 PFZ 7921−4J

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基材シート上に、防湿コート層を設け、こ
    の上に吸水性塗料層を設けてなることを特徴とする吸水
    性シート。
  2. 【請求項2】前記防湿コート層が、塗布量が2〜5g/
    2 のアクリルあるいはアクリル/スチレン/ワックス
    あるいはアクリル/スチレンからなることを特徴とする
    請求項1記載の吸水性シート。
JP5087263A 1993-04-14 1993-04-14 吸水性シート Pending JPH06297628A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5087263A JPH06297628A (ja) 1993-04-14 1993-04-14 吸水性シート

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP5087263A JPH06297628A (ja) 1993-04-14 1993-04-14 吸水性シート

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH06297628A true JPH06297628A (ja) 1994-10-25

Family

ID=13909892

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP5087263A Pending JPH06297628A (ja) 1993-04-14 1993-04-14 吸水性シート

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH06297628A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010024262A (ja) * 2008-07-15 2010-02-04 Planet Company:Kk コーティング液
JP2013177624A (ja) * 2013-05-27 2013-09-09 Planet Company:Kk 結露対策スプレー
CN107007399A (zh) * 2017-05-17 2017-08-04 怡佳(福建)卫生用品有限公司 纸尿裤芯体及其制备方法

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010024262A (ja) * 2008-07-15 2010-02-04 Planet Company:Kk コーティング液
JP2013177624A (ja) * 2013-05-27 2013-09-09 Planet Company:Kk 結露対策スプレー
CN107007399A (zh) * 2017-05-17 2017-08-04 怡佳(福建)卫生用品有限公司 纸尿裤芯体及其制备方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4815813A (en) Water resistant communications cable
JPH0290414A (ja) 耐水性通信ケーブル
US5082719A (en) Water resistant communications cable
JPH09152535A (ja) 止水テープ、およびこれを用いた光ファイバケーブル
JPH06297628A (ja) 吸水性シート
JPS62249117A (ja) 光フアイバ−ケ−ブル
JPH08170070A (ja) 低目付けタイプ通信ケーブル用遮水材およびそれを用いた通信ケーブル
JPH09127383A (ja) 止水テープ、およびこれを用いた光ファイバケーブル
JP3170607B2 (ja) ケーブル用遮水材
JPH0749451Y2 (ja) 光ファイバケーブル用被覆材料
JPH01240547A (ja) 高イオン水吸水性樹脂組成物並びにそれを用いたテープ及びヤーン並びにそれらを用いたケーブル
JPS61166506A (ja) 光フアイバ−ケ−ブル
JP2505680B2 (ja) 遮水用材料及びこれを用いたケ―ブル
JPH06101248B2 (ja) 走水防止用吸水膨潤テ−プ
JPS6334921Y2 (ja)
JP2814251B2 (ja) ケーブル用止水テープ
JP2003141939A (ja) ケーブル用止水テープ
JP2527245B2 (ja) 水走り防止材およびケ―ブル
JPH0516567Y2 (ja)
JPH05214268A (ja) 吸水性シート及びそれに用いる吸水性塗料
JP2812946B2 (ja) 水走り防止材およびケーブル
JPH03234867A (ja) 水膨潤性不撚糸
JP2774799B2 (ja) 光ファイバーケーブル用押さえ巻きテープ
JPH05148475A (ja) 走水防止材
JPH08201669A (ja) 光ファイバーケーブル用止水テープおよびそれを用いた光ファイバーケーブル