JPH05147569A - 自転車用ハンドルバー - Google Patents

自転車用ハンドルバー

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Publication number
JPH05147569A
JPH05147569A JP34024691A JP34024691A JPH05147569A JP H05147569 A JPH05147569 A JP H05147569A JP 34024691 A JP34024691 A JP 34024691A JP 34024691 A JP34024691 A JP 34024691A JP H05147569 A JPH05147569 A JP H05147569A
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JP
Japan
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fiber
fibers
layer
prepreg
metal
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Application number
JP34024691A
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English (en)
Inventor
Makoto Takezawa
誠 竹澤
Kanji Miyao
巻治 宮尾
Hiroshi Inoue
寛 井上
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Tonen General Sekiyu KK
Original Assignee
Tonen Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 靭性が大幅に向上し、折れ難く、例え折れた
場合にも折損部分が分離することなく繋がっており、安
全であり、更には、美観的にも優れた自転車用ハンドル
バーを提供する。 【構成】 自転車用ハンドルバーは、ガラス繊維クロス
層101’、0°/90°層102’、炭素繊維クロス
層103’、及び繊維強化プリプレグ層1’にて構成さ
れる。繊維強化プリプレグ層1’は、強化繊維として金
属繊維及び金属繊維とは異なる異種繊維を有した繊維強
化プリプレグにて形成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、複数の繊維強化樹脂層
からなる自転車用ハンドルバーに関するものであり、特
に、少なくとも前記繊維強化樹脂層の間又は最外層に、
強化繊維として金属繊維及び金属繊維とは異なる異種繊
維を有した繊維強化プリプレグ層を設けたことを特徴と
する自転車用ハンドルバーに関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、自転車用ハンドルバーとして、軽
量で且つ機械的強度が高いという理由から、例えば強化
繊維として炭素繊維、ガラス繊維、アラミド繊維などを
使用した繊維強化複合樹脂製品にて作製されたものが多
く利用されており、良好な成果を収めている。
【0003】斯る自転車用ハンドルバーは、図2に示す
ように、その形状がストレートタイプのハンドルバー
(図2(A))、及び軸線方向に、例えば角度θが10
°以下にて湾曲した、即ち、返り付きのハンドルバーが
あり、ストレートタイプのハンドルバーであれば、所定
の寸法に裁断した繊維強化プリプレグを所定枚数だけマ
ンドレルに巻き付け、硬化することによって形成され、
又、返り付きのハンドルバーは、ローリング成形或は内
圧成形にて製造されている。
【0004】いずれにしても、自転車用ハンドルバー1
00は、捩り及び曲げ性能を始め、剛性など他の機械的
特性をも向上せしめるために、図3(A)に図示するよ
うに、繊維強化プリプレグとしては、基本的には、内層
から外層へと順に、例えば、強化繊維としてガラス繊維
クロス(織物)を使用したガラス繊維クロスプリプレグ
101(ガラス繊維クロス層101’)と、強化繊維と
して炭素繊維を使用し、強化繊維が自転車用ハンドルバ
ーの軸線に対して90°方向に配列されたプリプレグ及
び強化繊維が自転車用ハンドルバーの軸線に対して平行
(θ=0°)に配列された炭素繊維強化プリプレグを積
層した0°/90°プリプレグ102(0°/90°層
102’)と、強化繊維として炭素繊維クロス(織物)
を使用した炭素繊維クロスプリプレグ103(炭素繊維
クロス層103’)とが積層され、硬化することによっ
て形成される。
【0005】又、自転車用ハンドルバー100の中央部
には自転車フレーム本体への取り付けのために幾分補強
された部分を形成するべく、必要に応じて、強化繊維と
してガラス繊維クロス(織物)を使用した補強用ガラス
繊維クロスプリプレグ104(補強ガラス繊維クロス層
104’)が形成されることもある。
【0006】更に機械的強度を上げるために、図3
(B)に図示するように、例えば炭素繊維のような強化
繊維が、自転車用ハンドルバー100の軸線に対して互
に反対方向に角度(θ)(通常、θ=25°〜90°)
だけ傾斜するように配列された炭素繊維強化プリプレグ
105(アングル層105’)を、例えば、ガラス繊維
クロスプリプレグ101(ガラス繊維クロス層101)
と0°/90°プリプレグ102(0°/90°層10
2’)との間に配置されることもある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】このような構成の自転
車用ハンドルバー100においても、更に、折損防止の
ために、又、例え折れた場合であっても折損部分が分離
することなく繋がっているようにするために、靭性の向
上が望まれている。更には、外観的にもファッション性
が要求され、美観的観点からも改良が望まれている。
【0008】本発明者らは多くの研究実験を行なった結
果、強化繊維としてチタン繊維、ステンレス繊維、タン
グステン繊維などの金属繊維と、金属繊維以外の炭素繊
維などの異種繊維とを有した繊維強化プリプレグにて形
成される繊維強化プリプレグ層を、従来の上記構成とさ
れる自転車用ハンドルバーの繊維強化樹脂層の間又は最
外層に、設けることにより、上記要望に応え得ることが
分かった。
【0009】本発明は斯る新規な知見に基づきなされた
ものである。
【0010】従って、本発明の目的は、靭性が大幅に向
上し、折れ難く、例え折れた場合にも折損部分が分離す
ることなく繋がっており、安全であり、更には、美観的
にも優れた自転車用ハンドルバーを提供することであ
る。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的は本発明に係る
自転車用ハンドルバーにて達成される。要約すれば、本
発明は、複数の繊維強化樹脂層からなる自転車用ハンド
ルバーにおいて、強化繊維として金属繊維と、金属繊維
以外の異種繊維とを有した繊維強化プリプレグ層を、少
なくとも前記繊維強化樹脂層の間又は最外層に、1層或
は複数層設けたことを特徴とする自転車用ハンドルバー
である。好ましくは、金属繊維の表面は、リン酸塩処理
又はクロメート処理が施される。
【0012】
【実施例】次に、本発明に係る自転車用ハンドルバーを
図面に則して更に詳しく説明する。
【0013】説明を簡単とするべく、本実施例で本発明
に係る自転車用ハンドルバーは、図2(A)に示すスト
レートタイプの自転車用ハンドルバー100であるとす
る。斯る自転車用ハンドルバーは、図1(A)に図示さ
れるように、好ましくは、内層から外層へと順に、例え
ば、強化繊維としてガラス繊維クロス(織物)を使用し
たガラス繊維クロスプリプレグ101と、強化繊維とし
て炭素繊維を使用し、強化繊維が自転車用ハンドルバー
の軸線に対して90°方向に配列されたプリプレグ及び
強化繊維が自転車用ハンドルバーの軸線に対して平行
(θ=0°)に配列された炭素繊維強化プリプレグを積
層した0°/90°プリプレグ102と、強化繊維とし
て炭素繊維クロス(織物)を使用した炭素繊維クロスプ
リプレグ103と、更に最外層に、後で詳しく説明する
繊維強化プリプレグ1とがマンドレルを使用して積層さ
れ、硬化することによって形成される。
【0014】又、必要に応じて、自転車用ハンドルバー
100の中央部には自転車フレーム本体への取り付けの
ために幾分補強された部分を形成するべく、強化繊維と
して、例えばガラス繊維クロス(織物)を使用した補強
用ガラス繊維クロスプリプレグ104が更に積層され、
硬化される。
【0015】つまり、本実施例によると、ガラス繊維ク
ロス層101’と、0°/90°層102’と、炭素繊
維クロス層103’と、繊維強化プリプレグ層1’と、
中央部の補強用ガラス繊維クロス層104’とを備えた
自転車用ハンドルバー100が作製される。
【0016】又、繊維強化プリプレグ層1’は、図1
(A)に図示するように、最外層に設けることもでき、
又、図1(B)に図示するように、例えば0°/90°
層102’と炭素繊維クロス層103’との間に設ける
こともでき、或は、図示してはいないが、その他の層間
に配置することもでき、更には最外層及び任意の層間に
設けることもできる。又、ガラス繊維クロス層10
1’、0°/90°層102’、炭素繊維クロス層10
3’、更には繊維強化プリプレグ層1’は1層である必
要はなく、必要に応じて複数層とすることも可能であ
る。
【0017】本実施例では、各繊維強化樹脂層の強化繊
維は、炭素繊維か或はガラス繊維であるとして説明した
が、その他にも当業者には周知のアラミド繊維などの有
機繊維、その他種々の強化繊維を使用することができ
る。又、これら各繊維強化樹脂層の強化繊維は同じとす
ることもでき、又異なる繊維を使用することもできる。
【0018】更に、これら各繊維強化樹脂層を形成する
プリプレグのマトリクス樹脂としては、エポキシ樹脂、
不飽和ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、ジアリル
フタレート樹脂、フェノール樹脂などの熱硬化性マトリ
クス樹脂が使用可能である。又、更に、プリプレグの硬
化温度が50〜200℃となるように硬化剤その他の付
与剤、例えば可撓性付与剤などが適当に添加される。
【0019】次に、本発明の特徴とする繊維強化プリプ
レグ層1’について更に詳しく説明する。図4及び図5
に、本発明に係る繊維強化プリプレグ層1’を形成する
ために使用される繊維強化プリプレグ1の実施態様が示
される。
【0020】図4は、本発明の特徴をなす繊維強化プリ
プレグ1の一実施例を示す断面図である。本実施例にて
繊維強化プリプレグ1は、マトリクス樹脂2が含浸され
た強化繊維を有して構成される。本発明によれば、強化
繊維としては、金属繊維4及び金属繊維以外の異種繊維
6が使用される。
【0021】金属繊維4としては、チタン繊維、アモル
ファス繊維、スチール繊維、ステンレス繊維、タングス
テン繊維、アルミニウム繊維などから選択される1種又
は複数種が使用される。又、金属繊維4は、5〜150
μmの種々の繊維径のものを使用し得る。
【0022】又、異種繊維6としては、炭素繊維、ガラ
ス繊維、アルミナ繊維、炭化珪素繊維、窒化珪素繊維な
どの無機繊維、及びアラミド繊維、ポリアリレ−ト繊
維、ポリエチレン繊維などの有機繊維から選択される1
種又は複数種とされる。異種繊維6は、5〜30μmの
種々の繊維径のものを使用し得る。
【0023】マトリクス樹脂2としては、エポキシ樹
脂、不飽和ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、ジア
リルフタレート樹脂、フェノール樹脂などの熱硬化性マ
トリクス樹脂が使用可能である。又、更に、硬化温度が
50〜200℃となるように硬化剤その他の付与剤、例
えば可撓性付与剤などが適当に添加される。
【0024】好ましい一例を挙げれば、マトリクス樹脂
2としてはエポキシ樹脂が好ましく、使用可能のエポキ
シ樹脂としては、例えば、(1)グリシジルエーテル系
エポキシ樹脂(ビスフェノールA、F、S系エポキシ樹
脂、ノボラック系エポキシ樹脂、臭素化ビスフェノール
A系エポキシ樹脂);(2)環式脂肪族エポキシ樹脂;
(3)グリシジルエステル系エポキシ樹脂;(4)グリ
シジルアミン系エポキシ樹脂;(5)複素環式エポキシ
樹脂;その他種々のエポキシ樹脂から選択される1種又
は複数種が使用され、特に、ビスフェノールA、F、S
グリシジルアミン系エポキシ樹脂が好適に使用される。
又、硬化剤としてはアミン系硬化剤、例えばジシアンジ
アミド(DICY)、ジアミノジフェニルスルフォン
(DDS)、ジアミノジフェニルメタン(DDM);酸
無水物系、例えばヘキサヒドロ無水フタル酸(HHP
A)、メチルへキサヒドロ無水フタル酸(MHHPA)
などが使用されるが、特にアミン系硬化剤が好適に使用
される。
【0025】繊維強化プリプレグ1における強化繊維と
マトリクス樹脂2との配合割合は任意に調製し得るが、
一般に、重量%で金属繊維:異種繊維:マトリクス樹脂
=1〜30:30〜80:20〜70の範囲が良く、好
ましくは5〜20:40〜75:25〜60である。
又、繊維強化プリプレグ1の厚さTは通常20〜300
μmとされる。
【0026】図5に本発明の特徴をなす繊維強化プリプ
レグ1の他の実施例を示す。この実施例によると、プリ
プレグの一側に第1の異種繊維6Aが配列され、プリプ
レグの他側には第1の異種繊維6Aとは異なる第2の異
種繊維6Bが配列された構成とされる点にて、図4に示
す先の実施例のプリプレグとは異なる。
【0027】本実施例にて、金属繊維4は、図示される
ように、繊維強化プリプレグ1の中央部に位置するのが
好ましいが、いずれかの側へと僅かに中心部より偏って
配置されたとしても同等の作用効果を発揮し得る。
【0028】第1及び第2の異種繊維6A、6Bは、先
の実施例と同様に、炭素繊維、ガラス繊維、アルミナ繊
維、炭化珪素繊維、窒化珪素繊維などの無機繊維、及び
アラミド繊維、ポリアリレ−ト繊維、ポリエチレン繊維
などの有機繊維から選択される1種又は複数種とされ
る。例えば一例として、第1の異種繊維6Aは炭素繊維
とし、第2の異種繊維6Bはガラス繊維とされる。
【0029】このような構成のプリプレグ1は、種々の
方法にて製造し得るが、一例を示せば、強化繊維とし
て、例えば、第1の異種繊維6Aは炭素繊維とし、第2
の異種繊維6Bはガラス繊維とされる2枚の一方向繊維
強化プリプレグの間に、金属繊維4をこれら異種繊維6
A、6Bと同一方向に所定の間隔にて配列し、押圧及び
/又は加熱することにより一体とすることによって極め
て好適に製造される。
【0030】更に説明すると、図6に図示するように、
離型紙10に保持された、例えば第1の異種繊維6Aと
して炭素繊維を有した第1の炭素繊維強化プリプレグ1
Aの上に、該第1の炭素繊維強化プリプレグ1Aの炭素
繊維6Aの配列方向と同方向に配列された金属繊維4を
配置し、更に、該金属繊維4を挟持する態様で、離型紙
10に保持された、例えば第2の異種繊維6Bとしてガ
ラス繊維を有した第2のガラス繊維強化プリプレグ1B
を重ね合せ、前記両プリプレグ1A、1Bを互の方へと
押圧及び/又は加熱する。これにより第1の炭素繊維強
化プリプレグ1A、金属繊維4及び第2のガラス繊維強
化プリプレグ1Bは一体に接合されて、図5に示すよう
な本発明に従った繊維強化プリプレグ1が形成される。
【0031】又、本発明のプリプレグにおける金属繊維
4、第1及び第2の異種繊維6A、6B:マトリクス樹
脂2の配合割合は任意に調整し得るが、一般に、重量%
で、金属繊維:第1の異種繊維:第2の異種繊維:マト
リクス樹脂=(1〜30):(10〜70):(10〜
70):(20〜70)とされるであろう。又、本発明
に従えば、プリプレグの厚さ(T)は、使用される金属
繊維4の繊維径程度のものを作製し得るが、通常80〜
200μm程度とされるであろう。
【0032】更に又、上記各実施例において、好ましく
は、繊維強化プリプレグ1に使用される金属繊維4は予
め、化成処理としてリン酸塩処理又はクロメート処理が
施される。
【0033】金属繊維4を予めリン酸塩処理又はクロメ
ート処理することにより、金属繊維表面上に金属塩被膜
が形成され、この金属塩被膜が金属繊維4のマトリクス
樹脂2との接着性を高め、それによって、金属繊維4を
使用した繊維強化プリプレグ1にて作製された自転車用
ハンドルバーの捩り破壊強度及び耐衝撃性、更には曲げ
強度等の機械的強度の向上効果を十分に発揮させ、同時
に靭性をも改善できる。
【0034】リン酸塩処理としては、リン酸亜鉛系、リ
ン酸マンガン系のいずれのリン酸塩処理を使用すること
ができる。特に、金属繊維4がスチール繊維、ステンレ
ス繊維の場合は、上記のリン酸亜鉛系、リン酸マンガン
系の処理に加えて、更にリン酸鉄系のリン酸塩処理を使
用することができる。
【0035】これらリン酸塩処理の液組成、PH、処理
温度、処理時間等の処理条件は、通常の条件で行なうこ
とができるが、金属繊維4のマトリクス樹脂2との接着
性の向上という観点から、使用する金属繊維4の種類等
に応じて適宜決定すれば良い。
【0036】具体的には、リン酸塩処理は、金属繊維4
表面上に被膜量0.2〜10g/m2 の金属塩被膜が形
成されるように、行なうことが好ましい。又、クロメー
ト処理は、金属繊維4の表面上に、リン酸塩処理のとき
と同様、被膜量0.01〜0.15g/m2 の金属塩被
膜(クロメート被膜)が形成されるように、行なうこと
が好ましい。
【0037】本発明の繊維強化プリプレグ1にて、金属
繊維4は一方向に配列して構成することもできるが、ク
ロス(織物)の状態で使用することも可能である。
【0038】次に、本発明を実施例についてより具体的
に説明する。
【0039】実施例1 図1(A)に示す断面構成を有した図2(A)に示すス
トレートタイプの自転車用ハンドルバー100をマンド
レルを使用して作製した。ハンドルバーの内径(d)は
18.0mm、外径(D)は22.1mm、又、ハンド
ルバー中央部の外径(D0 )は25.4mm、長さ(L
0 )は120mmであった。
【0040】ガラス繊維クロス層101’及び補強用ガ
ラス繊維クロス層104’を形成するためのプリプレグ
101及び104は、強化繊維としては、繊維径が13
μmのガラス繊維(旭ファイバーグラス株式会社製、規
格名Eガラス)を使用してクロス(織物)とされたもの
を用い、マトリクス樹脂はエポキシ樹脂を使用した。
又、マトリクス樹脂の含有量は35重量%であった。
【0041】0°/90°層102’を形成するための
プリプレグ102は、強化繊維としては、繊維径が7.
0μmとされるPAN系炭素繊維(東レ株式会社製:商
品名「T300」)を使用し、マトリクス樹脂はエポキ
シ樹脂を使用した。又、マトリクス樹脂の含有量は35
重量%であった。
【0042】炭素繊維クロス層103’を形成するため
のプリプレグ103は、強化繊維としては、繊維径が
7.0μmとされる高弾性ピッチ系炭素繊維(東燃株式
会社製:商品名「FT700」)を使用してクロス(織
物)とされたものを用い、マトリクス樹脂はエポキシ樹
脂を使用した。又、マトリクス樹脂の含有量は35重量
%であった。
【0043】一方、炭素繊維クロス層103’の外側に
設けられた繊維強化プリプレグ層1’は、図5に示す構
成の繊維強化プリプレグ1にて作製した。つまり、この
プリプレグ1は、金属繊維4としては繊維径が100μ
mとされるチタン繊維を0.7mmピッチで配置して使
用し、第1の異種繊維6Aとしては繊維径が7.0μm
とされるPAN系炭素繊維(東レ株式会社製:商品名
「T300」)を使用し、又、第2の異種繊維6Bとし
ては繊維径が13μmのガラス繊維(旭ファイバーグラ
ス株式会社製、規格名Eガラス)を使用し、マトリクス
樹脂2としてはエポキシ樹脂を使用した。又、重量%
で、金属繊維:第1異種繊維:第2異種繊維:マトリク
ス樹脂=16:23:31:30であった。
【0044】この実施例によれば、繊維強化プリプレグ
層1’が最外層とされ、しかもガラス繊維6Bが配列さ
れた側を外側となるように配置し、且つマトリクス樹脂
2としてエポキシ樹脂を使用したので、金属繊維4が外
側より目視でき、美観的にも優れたものであった。
【0045】表1に、この実施例の自転車用ハンドルバ
ーの性能評価を示す。
【0046】比較例1 実施例1にて繊維強化プリプレグ層1’を形成するため
の繊維強化プリプレグ1に金属繊維4を使用しなかった
以外は、実施例1と同様にして自転車用ハンドルバー1
00を作製した。
【0047】表1に、この比較例の自転車用ハンドルバ
ーの性能評価を示す。
【0048】実施例2 炭素繊維クロス層103’の強化繊維として、ピッチ系
炭素繊維に代えて繊維径が7.0μmとされるPAN系
炭素繊維(東レ株式会社製:商品名「T300」)を用
いたクロス(織物)を使用した以外は実施例1と同様
の、図2(A)に示す構成の自転車用ハンドルバー10
0を作製した。
【0049】この実施例によれば、実施例1の場合と同
じく、繊維強化プリプレグ層1’が最外層とされ、しか
もガラス繊維6Bが配列された側を外側となるように配
置し、且つマトリクス樹脂2としてエポキシ樹脂を使用
したので、金属繊維4が外側より目視でき、美観的にも
優れたものであった。
【0050】表1に、この実施例の自転車用ハンドルバ
ーの性能評価を示す。
【0051】比較例2 実施例2にて繊維強化プリプレグ層1’を形成するため
の繊維強化プリプレグ1に金属繊維4を使用しなかった
以外は、実施例2と同様にして自転車用ハンドルバー1
00を作製した。
【0052】表1に、この比較例の自転車用ハンドルバ
ーの性能評価を示す。
【0053】実施例3 繊維強化プリプレグ層1’の金属繊維4をチタン繊維の
代わりに繊維径が100μmとされるステンレス繊維を
使用した以外は実施例2と同様にして、図2(A)に示
す構成の自転車用ハンドルバー100を作製した。
【0054】表1に示すように、この実施例の自転車用
ハンドルバー100も又、上記実施例1、2と同様に、
靭性及び美観ともに優れていた。
【0055】実施例4、5 炭素繊維クロス層103’の代わりに、強化繊維として
有機繊維を用いたクロスを使用した以外は実施例3と同
様にして、図2(A)に示す構成の自転車用ハンドルバ
ー100を作製した。
【0056】実施例4では有機繊維として繊維径23μ
mのアラミド繊維(東レ株式会社製:商品名「テクノー
ラ」)を、又実施例5では繊維径23μmのポリアリレ
ート繊維(東レ株式会社製:商品名「ベクトラン」)を
使用した。
【0057】表1に示すように、この実施例の自転車用
ハンドルバーも又、上記実施例3と同様に、靭性及び美
観ともに優れていた。
【0058】実施例6、7 繊維強化プリプレグ層1’の金属繊維4をチタン繊維の
代わりに繊維径が100μmとされるタングステン繊維
(実施例6)、及び繊維径が100μmとされるアモル
ファス繊維(実施例7)を使用した以外は実施例2と同
様にして、図2(A)に示す構成の自転車用ハンドルバ
ーを作製した。
【0059】表1に示すように、この実施例の自転車用
ハンドルバーも又、上記実施例2と同様に、靭性及び美
観ともに優れていた。
【0060】実施例8、9 繊維強化プリプレグ層1’の金属繊維4として、クロメ
ート処理したチタン繊維(実施例8)、及びリン酸亜鉛
処理したステンレス繊維(実施例9)を使用した以外は
実施例1と同様にして、図2に示す構成の自転車用ハン
ドルバーを作製した。
【0061】尚、実施例8におけるクロメート処理は、
日本パーカーライジング(株)製のジンクロムR−14
15Aを使用して行ない、被膜量は0.03g/m2
あった。又、実施例9におけるリン酸亜鉛処理は、日本
パーカーライジング(株)製のパルポンドL−3080
を使用して行ない、被膜量は1.0g/m2 であった。
【0062】表1に示すように、この実施例の自転車用
ハンドルバーも又、上記実施例2と同様に、靭性及び美
観ともに優れていた。
【0063】
【表1】
【0064】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の自転車用
ハンドルバーは、複数層からなる繊維強化樹脂層の間又
は最外層などに、強化繊維として金属繊維及び金属繊維
以外の異種繊維を有した繊維強化プリプレグ層を有して
いるために、靭性が大幅に向上し、折れ難く、例え折れ
た場合にも折損部分が分離することなく繋がっており、
安全であり、更には、美観的にも優れているという特長
を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る自転車用ハンドルバーの横断面図
である。
【図2】本発明に係る自転車用ハンドルバーの平面図で
ある。
【図3】従来の自転車用ハンドルバーの断面図である。
【図4】本発明に従った繊維強化プリプレグの一実施例
の断面構成図である。
【図5】本発明に従った繊維強化プリプレグの他の実施
例の断面構成図である。
【図6】図5に示す繊維強化プリプレグを作製するため
の一つの製造方法を説明する図である。
【符号の説明】
1 繊維強化プリプレグ 2 マトリクス樹脂 4 金属繊維 6 異種繊維 1’ 繊維強化プリプレグ層 101’ ガラス繊維クロス層 102’ 0°/90°層 103’ 炭素繊維(或は有機繊維)クロス層 104’ 補強用ガラス繊維クロス層 105’ アングル層

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の繊維強化樹脂層からなる自転車用
    ハンドルバーにおいて、強化繊維として金属繊維及び金
    属繊維以外の異種繊維を有した繊維強化プリプレグ層
    を、少なくとも前記繊維強化樹脂層の間又は最外層に、
    1層或は複数層設けたことを特徴とする自転車用ハンド
    ルバー。
JP34024691A 1991-11-29 1991-11-29 自転車用ハンドルバー Pending JPH05147569A (ja)

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JP34024691A JPH05147569A (ja) 1991-11-29 1991-11-29 自転車用ハンドルバー

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