JPH0514067Y2 - - Google Patents

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JPH0514067Y2
JPH0514067Y2 JP1988168030U JP16803088U JPH0514067Y2 JP H0514067 Y2 JPH0514067 Y2 JP H0514067Y2 JP 1988168030 U JP1988168030 U JP 1988168030U JP 16803088 U JP16803088 U JP 16803088U JP H0514067 Y2 JPH0514067 Y2 JP H0514067Y2
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reinforcing
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thread
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Description

【考案の詳細な説明】
(産業上の利用分野) この考案は自動車用クーラーホース、エアコン
用ホース等冷媒輸送用のホースに関し、特に耐冷
媒透過性を向上させるための技術手段に関する。 (従来技術及び考案が解決しようとする課題) 自動車用クーラーホース、エアコン用ホース等
冷媒輸送用のホースは、一般に、断面構造が内面
ゴム層、補強層、外面ゴム層等の被層構造から成
つている。その補強層は、補強糸を編組するなど
して構成されているが、冷媒輸送用ホースの場
合、耐熱性、耐加水分解性等を考慮して通常ポリ
エステル糸が多用されている。 冷媒輸送用ホースにおいて、耐圧強度は専ら補
強層が受け持つており、而してその耐圧設計は従
来破壊強度に重点をおいて行われ、冷媒の圧力に
よる径変化や長さ変化に対しては特に考慮されて
いないのが実情である。従つて補強糸としてもそ
のような破壊強度を実現するような特性の糸が用
いられている。例えば糸の伸度について言えば、
従来3000デニールの太さの糸を4.5Kgで引張した
ときの伸度が2.5%程度の比較的伸びのある糸が
用いられている。 ところで冷媒輸送用ホースにおいては、冷媒の
透過量をできるだけ低く抑えることが必要であ
り、このためホース肉厚、ゴム材質等についての
研究が行われ、今迄に種々改良が行われてきた。 しかしながらこれらホース肉厚、ゴム材質によ
る耐冷媒透過性の向上は、コスト的な面から或い
は他の諸特性との関連から自ずと限界がある。例
えばゴム材質として現状のものよりも耐冷媒透過
性の良いものを用いれば、これに伴つて耐低温特
性が低下してしまい、冷媒輸送用ホースとしての
総合的な必要諸特性を考慮すれば実際には採用困
難である。 (課題を解決するための手段) そこで本考案者は、補強層を構成する補強糸に
着目し、かかる補強糸として一定伸度以下のもの
を用いることによつて、耐冷媒透過性を実際上支
障ない程度まで向上し得ることを知得し、本考案
を完成させた。而して本考案の要旨とするところ
は、内部に補強層が埋設されて成る冷媒輸送用ホ
ースにおいて、該補強層を構成する補強糸とし
て、太さ3000デニールの糸を4.5Kgで引張したと
きの伸度が1.8〜2.0%の低伸度の糸を用いたこと
にある。 かかる本考案は、冷媒輸送用ホースの内径が拡
大変化するのを抑えることによつて、冷媒透過量
を抑える着眼の下に為されたものである。 上述したように冷媒輸送用ホースにあつては、
従来、ホース肉厚、ゴム材質等の観点から耐冷媒
透過性を高める研究が行われており、ホースの径
変化に対する考慮は特になされていないのが実情
である。 しかしながら実際には冷媒輸送用ホースの場
合、内部の冷媒の圧力によつて内径が拡大し、こ
れによつて内表面積が拡大するとともにホース肉
厚が薄くなるのであり、これらの変化によって冷
媒の透過量が増大してしまうのである。 そこで本考案者は従来用いられていない低伸度
の補強糸を用いて補強層を構成し、かかる補強層
の内径変化、内表面積の拡大変化、ホース肉厚の
変化等に対する抑止効果によつて、耐冷媒透過性
を向上させ得たのである。 本考案は、補強糸の伸度によつてホース内径変
化を抑制でき、そしてその内径変化抑制により冷
媒透過量を少なく抑え得ること等の知見を得てな
されたこと、その補強糸として従来予想されてい
ない低伸度領域の補強糸を用いたことを特徴とし
ており、これにより予期せぬ効果が得られたもの
である。 而して本考案において補強糸の伸度を2.0%以
下と規定しているのは次の理由による。 上述のように、冷媒輸送用ホースにおける冷媒
透過量を少なく抑える手段として、ホース肉厚や
ゴム材質等を変えることが考えられるが、このよ
うにすると他の諸特性に大きな影響が出る。従つ
てできれば補強糸の伸度調整にて冷媒透過量を少
なく抑えるのが望ましく、この場合冷媒輸送用ホ
ースに要求される冷媒透過量の基準値を下回るに
は補強糸の伸度2%以下とする必要がある。 一方補強糸の伸度を1.8%以上としたのは、こ
れより小さいと後に詳述する内面ゴム層の噴き出
し等の不具合が発生するからである。 尚、本考案では糸の伸度として太さ3000デニー
ルの糸を4.5Kgで引張したときの伸度が2.0%以下
と規定しているが、これは言うまでもなく3000デ
ニールの太さの糸を補強糸として用いることを意
味しているのではなく、糸の伸度を測定する際の
条件を規定したものである。従つて本考案におい
ては2000デニールその他の太さの糸を用いて補強
層を構成することも勿論可能である。但しこの場
合においても、糸の伸度として3000デニールの太
さに換算したときの伸度が2.0%以下のものを用
いることが必要である。 (実施例) 次に本考案の実施例を図面に基づいて詳しく説
明する。 第1図に示しているように、内面ゴム層10と
してNBRを、外面ゴム層14としてEPDM(又
はCR)を用い、更に太さ3000デニールのポリエ
ステル糸を補強糸として内面ゴム層10と外面ゴ
ム層14との間に補強層12を形成し、以て自動
車用クーラーホース16を構成した。尚内面ゴム
層10の肉厚は3.1mm、外面ゴム層14の肉厚は
1.3mm、ホース内径は11.7mm、ホース外径は22.0mm
とし、補強糸の編組角度は55°とした。 以上のクーラーホース16を構成するに際し
て、第1表に示すような種々の伸度ポリエステル
糸を用い、製造したホース16の諸特性を調査し
たところ同表の如くであつた。尚この表において
乾熱収縮とは、補強糸を加熱したときの収縮量で
ある。 同表の結果に見られるように、従来用いられて
いる伸度(2.5%)のポリエステル糸よりも低伸
度の、特に伸度が2.0%以下の低伸度の補強糸を
用いて補強層12を形成した場合、ホース16の
径変化が少なくなつて、冷媒透過量が基準値31g
以下に減少している。尚伸度2.1%の補強糸を用
いた場合、冷媒透過量は31.5gと基準値31gを超
えていた。 一方、伸度が一定値(1.8%)より低い補強糸
を用いた場合、加硫後の補強層12の外径が不安
定となり、また内面ゴム層10の噴き出しが生ず
るようになる。この意味において、実際上は1.8
%以上の伸度のポリエステル糸を用いることが必
要である。 ここで内面ゴム層10の噴き出しとは、第2図
に示しているように、マンドレル18と被鉛20
との間でホース16を加熱加硫したとき、補
【表】 強糸が収縮して補強層12が内面ゴム層10内部
に食い込んだ状態となり、これによつて内面ゴム
層10の一部が外面ゴム層14を一部押し除ける
ようにしてその内部に噴き出す現象を言う。この
ような現象が生ずると、内面ゴム層10の実質的
な肉厚が薄くなると同時に、外面ゴム層14の肉
厚も部分的に薄くなり、クーラーホース16の品
質が低下してしまう。 ところでこのような現象が生ずるのは、ポリエ
ステル糸の伸度が一定値以下に抑えられたためで
ある。 ポリエステル糸は、その製造過程において紡糸
後に接着剤液中に浸漬され、その後一定のストレ
ツチをかけた状態で加熱されて接着剤が固化さ
れ、以て最後の糸とされる。而してそのストレツ
チをかける度合いに応じて最後のポリエステル糸
の伸度がコントロールされるのであるが、その伸
度が一定値より低いポリエステル糸を用いると、
即ち接着剤を固化する過程で大きなストレツチを
かけたポリエステル糸を用いると、ホース加硫時
の加熱によつてポリエステル糸が再び大きく収縮
してしまい、このために上記内面ゴム層10の噴
き出し現象が生じてホース品質が低下してしまう
のである。 従つて実際的に必要なポリエステル糸の伸度は
1.8〜2.0%となる。 尤もポリエステル糸の編組密度を高くすればこ
の現象を抑制することが可能であるが、この場合
にはポリエステル糸の使用量が多くなつてコスト
的に高いものとなつてしまう。 以上本考案の実施例を詳述したが、本考案は上
記自動車用のクーラーホース以外に、エアコン用
ホースその他の冷媒輸送用ホースに適用すること
が可能であるし、また内面ゴム、外面ゴムとして
他の種類のゴム材を用いたり、前述の如くポリエ
ステル糸として3000デニール以外の太さのものを
用いることも、更には補強糸の編組角度、編組密
度、編組方法等を適宜に変更することも可能であ
るなど、本考案はその主旨を逸脱しない範囲にお
いて、様々な変更を加えた形態で構成可能であ
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は本考案の一実施例である自動車用クー
ラーホースの断面構成を示す一部切欠要部斜視図
であり、第2図は第1図の補強層を構成する補強
糸として一定値以下の低伸度のものを用いた場合
に生ずる不具合を説明するための説明図である。 10……内面ゴム層、12……補強層、14…
…外面ゴム層、16……クーラーホース。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 内部に補強層が埋設されて成る冷媒輸送用ホー
    スにおいて、該補強層を構成する補強糸として、
    太さ3000デニールの糸を4.5Kgで引張したときの
    伸度が1.8〜2.0%の低伸度の糸を用いたことを特
    徴とする冷媒輸送用ホース。
JP1988168030U 1988-12-26 1988-12-26 Expired - Lifetime JPH0514067Y2 (ja)

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JP1988168030U JPH0514067Y2 (ja) 1988-12-26 1988-12-26

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JPH0288085U JPH0288085U (ja) 1990-07-12
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JP4201494B2 (ja) * 2001-06-21 2008-12-24 クラレプラスチックス株式会社 キンク防止耐圧フレキシブルホース

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPS6229242A (ja) * 1985-07-30 1987-02-07 Hitachi Ltd パソコンネツトワ−クシステムでのデ−タ通信方法

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