JPH05140320A - シリコ−ン重合体およびペ−スト状シリコ−ン組成物 - Google Patents
シリコ−ン重合体およびペ−スト状シリコ−ン組成物Info
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- JPH05140320A JPH05140320A JP33264191A JP33264191A JPH05140320A JP H05140320 A JPH05140320 A JP H05140320A JP 33264191 A JP33264191 A JP 33264191A JP 33264191 A JP33264191 A JP 33264191A JP H05140320 A JPH05140320 A JP H05140320A
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Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【目的】 本発明はシリコ−ン油に対し膨潤性を有し、
シリコ−ン油の増粘剤として有用とされるシリコ−ン重
合体、およびこれを用いたペ−スト状シリコ−ン組成物
の提供を目的とするものである。 【構成】 本発明のシリコ−ン重合体は、一般式 R1 aR
2 bHcSiO(4-a-b-c)/2または一般式 R1 gHfSiO(4-g-f)/2
で示されるオルガノハイドロジェンポリシロキサンと、
一般式CmH2m-1O(C2H4O)h(C3H6O)iCmH2m-1 で示されるポ
リオキシアルキレンまたは一般式 R1 jR4 kSiO(4-j-k)/2
で示されるオルガノポリシロキサンとの合計量100 重
量部を、25℃における粘度が100cS 以下である低粘度シ
リコ−ン油および/または多価アルコ−ル3〜200 重量
部の存在下で付加重合させてなることを特徴とするもの
であり、このペ−スト状シリコ−ン組成物はこのシリコ
−ン重合体とシリコ−ン油を剪断力下で混練処理してな
ることを特徴とするものである。
シリコ−ン油の増粘剤として有用とされるシリコ−ン重
合体、およびこれを用いたペ−スト状シリコ−ン組成物
の提供を目的とするものである。 【構成】 本発明のシリコ−ン重合体は、一般式 R1 aR
2 bHcSiO(4-a-b-c)/2または一般式 R1 gHfSiO(4-g-f)/2
で示されるオルガノハイドロジェンポリシロキサンと、
一般式CmH2m-1O(C2H4O)h(C3H6O)iCmH2m-1 で示されるポ
リオキシアルキレンまたは一般式 R1 jR4 kSiO(4-j-k)/2
で示されるオルガノポリシロキサンとの合計量100 重
量部を、25℃における粘度が100cS 以下である低粘度シ
リコ−ン油および/または多価アルコ−ル3〜200 重量
部の存在下で付加重合させてなることを特徴とするもの
であり、このペ−スト状シリコ−ン組成物はこのシリコ
−ン重合体とシリコ−ン油を剪断力下で混練処理してな
ることを特徴とするものである。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はシリコ−ン重合体、特に
はシリコ−ン油に対し膨潤性であるシリコ−ン重合体お
よびこれを用いて製造した水を安定に、かつ均一に分散
させることのできるペ−スト状シリコ−ン組成物に関す
るものである。
はシリコ−ン油に対し膨潤性であるシリコ−ン重合体お
よびこれを用いて製造した水を安定に、かつ均一に分散
させることのできるペ−スト状シリコ−ン組成物に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】シリコ−ン油はその安全性から医療、化
粧品を初めする各種の分野において各種組成物の基油と
して用いられており、これらのシリコ−ン油は通常25℃
における粘度が100cS 以上の比較的高粘度のものとされ
ているが、最近は特に医療、化粧品の分野で100cS 以下
の低粘度のシリコ−ン油がそのすぐれた伸展性、さっぱ
り感、および高い安全性から注目されており、その使用
が検討されている。
粧品を初めする各種の分野において各種組成物の基油と
して用いられており、これらのシリコ−ン油は通常25℃
における粘度が100cS 以上の比較的高粘度のものとされ
ているが、最近は特に医療、化粧品の分野で100cS 以下
の低粘度のシリコ−ン油がそのすぐれた伸展性、さっぱ
り感、および高い安全性から注目されており、その使用
が検討されている。
【0003】しかし、この低粘度のシリコ−ン油を基油
として例えばペ−スト状あるいはグリ−ス状のシリコ−
ン組成物を調製する場合には、増粘剤の添加量を増加さ
せる必要があるために、滑らかで均一な組成物が得られ
難く、また得られる組成物から低粘度のシリコ−ン油が
分離、排出され易いために安定性の低いものになるとい
う問題が起こっている。
として例えばペ−スト状あるいはグリ−ス状のシリコ−
ン組成物を調製する場合には、増粘剤の添加量を増加さ
せる必要があるために、滑らかで均一な組成物が得られ
難く、また得られる組成物から低粘度のシリコ−ン油が
分離、排出され易いために安定性の低いものになるとい
う問題が起こっている。
【0004】そのため、この低粘度のシリコ−ン油につ
いてはその増粘剤としてデキストリンの脂肪酸エステル
を使用する方法(特開昭62-121764 号、特開昭62-14397
0 号、特開昭62-143971 号、特開昭63-159489 号公報参
照)、蔗糖の脂肪酸エステルを使用する方法(特開昭63
-235366 号公報参照)、トリメチルシリル化ポリビニル
アルコ−ルやトリメチルシリル化多糖類を使用する方法
(特開昭62-240335 号公報参照)、脂肪酸エステル基含
有セルロ−スエ−テルとするもの(特開昭63-260955 号
公報参照)などのような有機系材料や、有機変性粘土鉱
物とするもの(特開昭62-45656号、特開昭62-54759号、
特開昭63-72779号公報参照)などの無機系材料を使用す
ることが提案されているが、これらの有機系、無機系材
料を増粘剤として用いると低粘度シリコ−ン油が本来有
するさっぱり感、高伸展性などの特性が減退するという
問題が生じる。
いてはその増粘剤としてデキストリンの脂肪酸エステル
を使用する方法(特開昭62-121764 号、特開昭62-14397
0 号、特開昭62-143971 号、特開昭63-159489 号公報参
照)、蔗糖の脂肪酸エステルを使用する方法(特開昭63
-235366 号公報参照)、トリメチルシリル化ポリビニル
アルコ−ルやトリメチルシリル化多糖類を使用する方法
(特開昭62-240335 号公報参照)、脂肪酸エステル基含
有セルロ−スエ−テルとするもの(特開昭63-260955 号
公報参照)などのような有機系材料や、有機変性粘土鉱
物とするもの(特開昭62-45656号、特開昭62-54759号、
特開昭63-72779号公報参照)などの無機系材料を使用す
ることが提案されているが、これらの有機系、無機系材
料を増粘剤として用いると低粘度シリコ−ン油が本来有
するさっぱり感、高伸展性などの特性が減退するという
問題が生じる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】したがって、これにつ
いては最近、特定のシリコ−ン重合体を増粘剤とし、低
粘度のシリコ−ン油と剪断力下で処理することにより、
均一なペ−スト状組成物を得る方法が提案されている
(特開平2-43263号公報参照)が、これはシリコ−ン油
に対してすぐれた増粘効果を与えるものの、水を配合し
た場合には均一に分散しないという欠点があり、医療、
化粧品の分野では水分が必要成分として配合される処方
が多いことから、界面活性剤が使用されるのであるが、
この場合にはシリコ−ン油と水を均一に、かつ安定な状
態で分散させることが難しいし、界面活性剤は皮膚に対
して刺激性を有するものが多いので、この使用も好まし
いものではない。
いては最近、特定のシリコ−ン重合体を増粘剤とし、低
粘度のシリコ−ン油と剪断力下で処理することにより、
均一なペ−スト状組成物を得る方法が提案されている
(特開平2-43263号公報参照)が、これはシリコ−ン油
に対してすぐれた増粘効果を与えるものの、水を配合し
た場合には均一に分散しないという欠点があり、医療、
化粧品の分野では水分が必要成分として配合される処方
が多いことから、界面活性剤が使用されるのであるが、
この場合にはシリコ−ン油と水を均一に、かつ安定な状
態で分散させることが難しいし、界面活性剤は皮膚に対
して刺激性を有するものが多いので、この使用も好まし
いものではない。
【0006】また、これについてはポリオキシアルキレ
ン基を有する特定のシリコ−ン重合体を増粘剤とするこ
とで低粘度のシリコ−ン油を水と均一に分散させる方法
も提案されている(特願平3−56033 号明細書参照)
が、このシリコ−ン重合体は増粘性が十分ではないの
で、より増粘性の高いものが望まれている。
ン基を有する特定のシリコ−ン重合体を増粘剤とするこ
とで低粘度のシリコ−ン油を水と均一に分散させる方法
も提案されている(特願平3−56033 号明細書参照)
が、このシリコ−ン重合体は増粘性が十分ではないの
で、より増粘性の高いものが望まれている。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明はこのような不
利、欠点を解決したシリコ−ン重合体に関するものであ
り、これは一般式 R1 aR2 bHcSiO(4-a-b)/2・・・・・(1) {ここにR1は同種または異種の炭素数1〜18の非置換ま
たは置換のアルキル基、アリ−ル基、アラルキル基また
はハロゲン化炭化水素基、R2は一般式CnH2nO(C2H4O)d(C
3H6O)eR3[ここにR3は水素原子または炭素数1〜10の飽
和脂肪族炭化水素基もしくは-(CO)-R5(R5は炭素数1〜
5の飽和脂肪族炭化水素基)で示される基、d は2〜20
0 の整数、e は0〜200 の整数、d+e は3〜200 の整
数、n は2〜6]で示されるポリオキシアルキレン基、
a は1.0 ≦a ≦2.5、 bは0.001 ≦b ≦1.0 、c は 0.001
≦c ≦1.0 }で示されるオルガノハイドロジエンポリシ
ロキサン、および/または一般式 R1 fHgSiO(4-f-g)/2・・・・・(2) (ここにR1は上記と同じ、f は1.0 ≦f ≦3.0、 gは0.00
1 ≦g ≦1.5)で示されるオルガノハイドロジエンポリシ
ロキサンと、一般式 CmH2m-1O(C2H4O)h(C3H6O)iCmH2m-1・・・・・(A) (ここにh は2〜200 の整数、i は0〜200 の整数、h+
i は3〜200 の整数、mは2〜6)で示されるポリオキ
シアルキレンおよび/または一般式 R1 jR4 KSiO(4-j-K)/2 ・・・・・(B) (ここに R1 は前記に同じ、R4は末端に脂肪族不飽和基
を有する炭素数2〜10の1価炭化水素基、j は1.0 ≦j
≦3.0、 kは0.001 ≦k ≦1.5)で示されるオルガノポリシ
ロキサンとの組合せにおいて、前記一般式(1) および/
または一般式(A)で示される成分を必須成分とする合計
量100重量部の組成物を、25℃における粘度が100cS 以
下である低粘度のシリコ−ン油および/または多価アル
コ−ル3〜200 重量部の存在下で付加重合させてなるこ
とを特徴とするものである。
利、欠点を解決したシリコ−ン重合体に関するものであ
り、これは一般式 R1 aR2 bHcSiO(4-a-b)/2・・・・・(1) {ここにR1は同種または異種の炭素数1〜18の非置換ま
たは置換のアルキル基、アリ−ル基、アラルキル基また
はハロゲン化炭化水素基、R2は一般式CnH2nO(C2H4O)d(C
3H6O)eR3[ここにR3は水素原子または炭素数1〜10の飽
和脂肪族炭化水素基もしくは-(CO)-R5(R5は炭素数1〜
5の飽和脂肪族炭化水素基)で示される基、d は2〜20
0 の整数、e は0〜200 の整数、d+e は3〜200 の整
数、n は2〜6]で示されるポリオキシアルキレン基、
a は1.0 ≦a ≦2.5、 bは0.001 ≦b ≦1.0 、c は 0.001
≦c ≦1.0 }で示されるオルガノハイドロジエンポリシ
ロキサン、および/または一般式 R1 fHgSiO(4-f-g)/2・・・・・(2) (ここにR1は上記と同じ、f は1.0 ≦f ≦3.0、 gは0.00
1 ≦g ≦1.5)で示されるオルガノハイドロジエンポリシ
ロキサンと、一般式 CmH2m-1O(C2H4O)h(C3H6O)iCmH2m-1・・・・・(A) (ここにh は2〜200 の整数、i は0〜200 の整数、h+
i は3〜200 の整数、mは2〜6)で示されるポリオキ
シアルキレンおよび/または一般式 R1 jR4 KSiO(4-j-K)/2 ・・・・・(B) (ここに R1 は前記に同じ、R4は末端に脂肪族不飽和基
を有する炭素数2〜10の1価炭化水素基、j は1.0 ≦j
≦3.0、 kは0.001 ≦k ≦1.5)で示されるオルガノポリシ
ロキサンとの組合せにおいて、前記一般式(1) および/
または一般式(A)で示される成分を必須成分とする合計
量100重量部の組成物を、25℃における粘度が100cS 以
下である低粘度のシリコ−ン油および/または多価アル
コ−ル3〜200 重量部の存在下で付加重合させてなるこ
とを特徴とするものである。
【0008】すなわち、本発明者らはシリコ−ン油に対
して膨潤性であり、均一なペ−スト状組成物を与えるシ
リコ−ン重合体を開発すべく種々検討した結果、分子中
にポリオキシアルキレン基を含有するオルガノハイドロ
ジエンポリシロキサンと分子中に脂肪族不飽和基を含有
するオルガノポリシロキサンとの混合物またはオルガノ
ハイドロジエンポリシロキサンと分子中に脂肪族不飽和
基(CmH2m-1基) を有するポリオキシアルキレンとの混合
物を25℃における粘度が100cS 以下であるシリコ−ン油
および/または多価アルコ−ルの存在下で付加重合させ
ると、得られる重合体がシリコ−ン油に対して膨潤性を
有するものとなり、シリコ−ン油に対する増粘剤として
作動すること、またこれをシリコ−ン油と共に剪断力下
で混練処理するとペ−スト状の均一なシリコ−ン組成物
の得られることを見出し、ここに使用するオルガノハイ
ドロジエンポリシロキサン、ポリオキシアルキレン、オ
ルガノポリシロキサンの種類、使用量などについての研
究を進めて本発明を完成させた。
して膨潤性であり、均一なペ−スト状組成物を与えるシ
リコ−ン重合体を開発すべく種々検討した結果、分子中
にポリオキシアルキレン基を含有するオルガノハイドロ
ジエンポリシロキサンと分子中に脂肪族不飽和基を含有
するオルガノポリシロキサンとの混合物またはオルガノ
ハイドロジエンポリシロキサンと分子中に脂肪族不飽和
基(CmH2m-1基) を有するポリオキシアルキレンとの混合
物を25℃における粘度が100cS 以下であるシリコ−ン油
および/または多価アルコ−ルの存在下で付加重合させ
ると、得られる重合体がシリコ−ン油に対して膨潤性を
有するものとなり、シリコ−ン油に対する増粘剤として
作動すること、またこれをシリコ−ン油と共に剪断力下
で混練処理するとペ−スト状の均一なシリコ−ン組成物
の得られることを見出し、ここに使用するオルガノハイ
ドロジエンポリシロキサン、ポリオキシアルキレン、オ
ルガノポリシロキサンの種類、使用量などについての研
究を進めて本発明を完成させた。
【0009】
【作用】本発明は新規なシリコ−ン重合体およびこれを
用いて得られるペ−スト状シリコ−ン組成物に関するも
のであり、これはポリオキシアルキレン基を含有するオ
ルガノハイドロジエンポリシロキサンと脂肪族不飽和基
を含有するオルガノポリシロキサンとの混合物またはオ
ルガノハイドロジエンポリシロキサンと脂肪族不飽和基
を含有するポリオキシアルキレンとの混合物を25℃にお
ける粘度が100cS以下である低粘度シリコ−ン油および
/または多価アルコ−ルの存在下で付加重合させてなる
シリコ−ン重合体およびこの重合体をシリコ−ン油と剪
断力下で混練処理してなるペ−スト状シリコ−ン組成物
を要旨とするものである。
用いて得られるペ−スト状シリコ−ン組成物に関するも
のであり、これはポリオキシアルキレン基を含有するオ
ルガノハイドロジエンポリシロキサンと脂肪族不飽和基
を含有するオルガノポリシロキサンとの混合物またはオ
ルガノハイドロジエンポリシロキサンと脂肪族不飽和基
を含有するポリオキシアルキレンとの混合物を25℃にお
ける粘度が100cS以下である低粘度シリコ−ン油および
/または多価アルコ−ルの存在下で付加重合させてなる
シリコ−ン重合体およびこの重合体をシリコ−ン油と剪
断力下で混練処理してなるペ−スト状シリコ−ン組成物
を要旨とするものである。
【0010】本発明のシリコ−ン重合体はオルガノハイ
ドロジエンポリシロキサンと脂肪族不飽和基含有化合物
とを25℃における粘度が100cS 以下であるシリコ−ン油
および/または多価アルコ−ルの存在下で付加重合させ
たものであるが、これはこのオルガノハイドロジエンポ
リシロキサンまたは脂肪族不飽和基を含有する化合物の
いずれかがポリオキシアルキレン基を含有することが必
須要件とされるものである。
ドロジエンポリシロキサンと脂肪族不飽和基含有化合物
とを25℃における粘度が100cS 以下であるシリコ−ン油
および/または多価アルコ−ルの存在下で付加重合させ
たものであるが、これはこのオルガノハイドロジエンポ
リシロキサンまたは脂肪族不飽和基を含有する化合物の
いずれかがポリオキシアルキレン基を含有することが必
須要件とされるものである。
【0011】したがって、オルガノハイドロジエンポリ
シロキサンと脂肪族不飽和基含有化合物との組合せにつ
いては、まずポリオキシアルキレン基を含有する一般式 R1 aR2 bHcSiO(4-a-b-c)/2 ・・・・・・・・(1) で示されるオルガノハイドロジエンポリシロキサンで、
R1がメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基などの
アルキル基、フェニル基、トリル基などのアリ−ル基、
ベンジル基、フェネチル基などのアラルキル基、または
これらの基の炭素原子に結合している水素原子の一部ま
たは全部をハロゲン原子で置換したクロロメチル基、ト
リフルオロプロピル基などから選択される、同一または
異種の炭素数1〜18の非置換または置換のアルキル基、
アリ−ル基、アラルキル基またはハロゲン化炭化水素
基、R2が一般式 CnH2nO(C2H4O)d(C3H6O)e-R3・・・・・・(3) で示され、R3が水素原子またはメチル基、エチル基、プ
ロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチ
ル基、オクチル基などの炭素数1〜10の飽和脂肪族炭化
水素基、もしくは式 -(CO)-R5 で示され、R5が炭素数1
〜5の飽和脂肪族炭化水素基であり、d が2〜200 の整
数、e が0〜200 の整数、d+eは3〜200の整数、n が2
〜6であるポリオキシアルキレン基であるものとされ
る。更に、得られた重合物をシリコーン油と剪断力下で
混練処理して得られたペースト状組成物に水を十分に分
散させるためにはd/e ≧1であることが望ましい。
シロキサンと脂肪族不飽和基含有化合物との組合せにつ
いては、まずポリオキシアルキレン基を含有する一般式 R1 aR2 bHcSiO(4-a-b-c)/2 ・・・・・・・・(1) で示されるオルガノハイドロジエンポリシロキサンで、
R1がメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基などの
アルキル基、フェニル基、トリル基などのアリ−ル基、
ベンジル基、フェネチル基などのアラルキル基、または
これらの基の炭素原子に結合している水素原子の一部ま
たは全部をハロゲン原子で置換したクロロメチル基、ト
リフルオロプロピル基などから選択される、同一または
異種の炭素数1〜18の非置換または置換のアルキル基、
アリ−ル基、アラルキル基またはハロゲン化炭化水素
基、R2が一般式 CnH2nO(C2H4O)d(C3H6O)e-R3・・・・・・(3) で示され、R3が水素原子またはメチル基、エチル基、プ
ロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチ
ル基、オクチル基などの炭素数1〜10の飽和脂肪族炭化
水素基、もしくは式 -(CO)-R5 で示され、R5が炭素数1
〜5の飽和脂肪族炭化水素基であり、d が2〜200 の整
数、e が0〜200 の整数、d+eは3〜200の整数、n が2
〜6であるポリオキシアルキレン基であるものとされ
る。更に、得られた重合物をシリコーン油と剪断力下で
混練処理して得られたペースト状組成物に水を十分に分
散させるためにはd/e ≧1であることが望ましい。
【0012】なお、このa、 b、 c 値のa について1.0 未
満では得られた重合体がシリコ−ン油に対して十分に膨
潤せず、2.5 より大きいと得られる重合体をシリコ−ン
油と剪断力下で混練処理して得られるペ−スト状組成物
に水分を十分に分散させることができないので1.0 ≦a
≦2.5 、好ましくは1.0 〜2.0 とすることが必要であ
り、b については0.001 未満では得られる重合体をシリ
コ−ン油と剪断力下で混練処理して得たペ−スト状組成
物に水が十分に分散せず、1.0 より大きいと得られる重
合体のシリコ−ン油への膨潤性が十分でなくなるので0.
001 ≦b ≦1.0、好ましくは0.005 〜1.0 とされるし、C
については0.001 未満では付加重合により得られる重合
体に3次元構造体の形成が困難となり、シリコ−ン油の
増粘性に乏しいものとなり、1.0 より大きいと付加重合
により形成される3次元構造体の架橋密度が高くなりす
ぎ、シリコ−ン油を安定に保持することができないの
で、0.001 ≦c ≦1.0 、好ましくは0.005 〜1.0 とされ
るものである。
満では得られた重合体がシリコ−ン油に対して十分に膨
潤せず、2.5 より大きいと得られる重合体をシリコ−ン
油と剪断力下で混練処理して得られるペ−スト状組成物
に水分を十分に分散させることができないので1.0 ≦a
≦2.5 、好ましくは1.0 〜2.0 とすることが必要であ
り、b については0.001 未満では得られる重合体をシリ
コ−ン油と剪断力下で混練処理して得たペ−スト状組成
物に水が十分に分散せず、1.0 より大きいと得られる重
合体のシリコ−ン油への膨潤性が十分でなくなるので0.
001 ≦b ≦1.0、好ましくは0.005 〜1.0 とされるし、C
については0.001 未満では付加重合により得られる重合
体に3次元構造体の形成が困難となり、シリコ−ン油の
増粘性に乏しいものとなり、1.0 より大きいと付加重合
により形成される3次元構造体の架橋密度が高くなりす
ぎ、シリコ−ン油を安定に保持することができないの
で、0.001 ≦c ≦1.0 、好ましくは0.005 〜1.0 とされ
るものである。
【0013】しかして、このオルガノハイドロジエンポ
リシロキサンと組合わされるものは一般式 R1 jR4 kSiO(4-j-k)/2・・・・(B) で示され、R1は前記と同じ、R4は末端にビニル基、アリ
ル基などのような脂肪族不飽和基を有する炭素数が2〜
10の1価炭化水素基、 j は1.0 未満では付加重合により
形成される3次元構造体の架橋密度が高くなりすぎてシ
リコ−ン油を安定に保持する重合体が得られず、3.0 よ
り大きいと付加重合により得られる重合体中における3
次元構造体の形成が不充分となり、シリコ−ン油の増粘
性の乏しいものとなるので、1.0 ≦d ≦3.0、好ましくは
1.0〜2.5 とされ、k については0.001 未満であると目
的とする重合体中における3次元構造体の形成が困難と
なってシリコ−ン油の増粘性の乏しいものとなり、1.5
より大きいと付加重合により形成される3次元構造体の
架橋密度が高くなりすぎて、シリコ−ン油を安定に保持
することができる重合体を得ることができなくなるので
0.001 ≦k ≦1.5 、好ましくは0.005 〜1.0 とされる脂
肪族不飽和基を含有するオルガノポリシロキサンとされ
るが、この一般式(1)で示されるオルガノハイドロポリ
シロキサンと一般式(B) で示されるオルガノポリシロキ
サンとの混合物は以下混合物−I と略記される。
リシロキサンと組合わされるものは一般式 R1 jR4 kSiO(4-j-k)/2・・・・(B) で示され、R1は前記と同じ、R4は末端にビニル基、アリ
ル基などのような脂肪族不飽和基を有する炭素数が2〜
10の1価炭化水素基、 j は1.0 未満では付加重合により
形成される3次元構造体の架橋密度が高くなりすぎてシ
リコ−ン油を安定に保持する重合体が得られず、3.0 よ
り大きいと付加重合により得られる重合体中における3
次元構造体の形成が不充分となり、シリコ−ン油の増粘
性の乏しいものとなるので、1.0 ≦d ≦3.0、好ましくは
1.0〜2.5 とされ、k については0.001 未満であると目
的とする重合体中における3次元構造体の形成が困難と
なってシリコ−ン油の増粘性の乏しいものとなり、1.5
より大きいと付加重合により形成される3次元構造体の
架橋密度が高くなりすぎて、シリコ−ン油を安定に保持
することができる重合体を得ることができなくなるので
0.001 ≦k ≦1.5 、好ましくは0.005 〜1.0 とされる脂
肪族不飽和基を含有するオルガノポリシロキサンとされ
るが、この一般式(1)で示されるオルガノハイドロポリ
シロキサンと一般式(B) で示されるオルガノポリシロキ
サンとの混合物は以下混合物−I と略記される。
【0014】また、このオルガノポリシロキサンと脂肪
族不飽和基含有化合物との組合せについては、一般式 R1 fHgSiO(4-f-g)/2 ・・・・(2) で示され、R1が前記と同じで、f は1.0 未満では得られ
た重合体がシリコ−ン油への膨潤性が十分に得られず、
3.0 より大きいと付加重合により得られる重合体中に3
次元構造を形成することが困難となり、シリコ−ン油の
増粘性が乏しいものとなるので1.0 ≦f ≦3.0 、好まし
くは 1.0〜2.5 とされ、g は0.001 未満であると付加重
合により得られる重合体中に3次元構造を形成すること
が困難となり、シリコ−ン油の増粘性が乏しいものとな
り、1.5 より大きいと付加重合により形成される3次元
構造の架橋密度が高くなりすぎて得られる重合体がシリ
コ−ン油を安定に保持しなくなるので0.001 ≦g ≦1.5
、好ましくは0.005 〜1.0 であるオルガノハイドロジ
エンシロキサンと一般式 CmH2m-1(C2H4O)h(C3H6O)iCmH2m-1・・・・・(A) で示され、h は2〜200、 好ましくは5〜100 、iは0
〜200、好ましくは0〜100 であり、得られる重合体に水
を十分に分散させるためにはh/i ≧1であることが望ま
しく、m は2〜6、好ましくは3〜6であるポリオキシ
アルキレンとの混合物(以下混合物-II と略記する)が
例示される。
族不飽和基含有化合物との組合せについては、一般式 R1 fHgSiO(4-f-g)/2 ・・・・(2) で示され、R1が前記と同じで、f は1.0 未満では得られ
た重合体がシリコ−ン油への膨潤性が十分に得られず、
3.0 より大きいと付加重合により得られる重合体中に3
次元構造を形成することが困難となり、シリコ−ン油の
増粘性が乏しいものとなるので1.0 ≦f ≦3.0 、好まし
くは 1.0〜2.5 とされ、g は0.001 未満であると付加重
合により得られる重合体中に3次元構造を形成すること
が困難となり、シリコ−ン油の増粘性が乏しいものとな
り、1.5 より大きいと付加重合により形成される3次元
構造の架橋密度が高くなりすぎて得られる重合体がシリ
コ−ン油を安定に保持しなくなるので0.001 ≦g ≦1.5
、好ましくは0.005 〜1.0 であるオルガノハイドロジ
エンシロキサンと一般式 CmH2m-1(C2H4O)h(C3H6O)iCmH2m-1・・・・・(A) で示され、h は2〜200、 好ましくは5〜100 、iは0
〜200、好ましくは0〜100 であり、得られる重合体に水
を十分に分散させるためにはh/i ≧1であることが望ま
しく、m は2〜6、好ましくは3〜6であるポリオキシ
アルキレンとの混合物(以下混合物-II と略記する)が
例示される。
【0015】本発明のシリコ−ン重合体は上記した混合
物−I または-II を25℃における粘度が100cS 以下の低
粘度シリコ−ン油および/または多価アルコ−ルの存在
下で付加重合させることによって得ることができるが、
ここに使用される25℃における粘度が100cS 以下である
シリコ−ン油としては直鎖状または分枝状メチルポリシ
ロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、エチルポリ
シロキサン、エチルメチルポリシロキサン、エチルフェ
ニルポリシロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキ
サン、デカメチルシクロペンタシロキサンなどのような
環状ジメチルポリシロキサンなどがあげられるが、これ
らは25℃における粘度が100cS 以下のものであればその
粘度は特に限定されず、これは好ましくは粘度が50cS以
下のものとすることがよいが、これらは単独で用いても
2種以上の混合物であってもよい。
物−I または-II を25℃における粘度が100cS 以下の低
粘度シリコ−ン油および/または多価アルコ−ルの存在
下で付加重合させることによって得ることができるが、
ここに使用される25℃における粘度が100cS 以下である
シリコ−ン油としては直鎖状または分枝状メチルポリシ
ロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、エチルポリ
シロキサン、エチルメチルポリシロキサン、エチルフェ
ニルポリシロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキ
サン、デカメチルシクロペンタシロキサンなどのような
環状ジメチルポリシロキサンなどがあげられるが、これ
らは25℃における粘度が100cS 以下のものであればその
粘度は特に限定されず、これは好ましくは粘度が50cS以
下のものとすることがよいが、これらは単独で用いても
2種以上の混合物であってもよい。
【0016】また、ここに使用される多価アルコ−ルと
してはエチレングリコ−ル、1,3−ブチレングリコ−
ル、プロピレングリコ−ル、ジプロピレングリコ−ル、
グリセリン、ジグリセリンなどが例示されるが、これら
は単独で使用しても2種以上を併用してもよい。
してはエチレングリコ−ル、1,3−ブチレングリコ−
ル、プロピレングリコ−ル、ジプロピレングリコ−ル、
グリセリン、ジグリセリンなどが例示されるが、これら
は単独で使用しても2種以上を併用してもよい。
【0017】また、この混合物−I または−IIの付加重
合は上記したように粘度が100cS 以下の低粘度シリコ−
ン油および/または多価アルコ−ルの存在下で行なわれ
るのであるが、ここに使用される低粘度シリコ−ン油お
よび/または多価アルコ−ルの量は上記した混合物−I
または−IIの100 重量部に対して3重量部未満では十分
な増粘性を有するシリコ−ン重合体が得られず200 重量
部より多くするとその付加重合反応が阻害され反応率が
低下し、この場合も十分な増粘性をもつ重合体が得られ
なくなるので、これは3〜200 重量部とすることが必要
とされる。
合は上記したように粘度が100cS 以下の低粘度シリコ−
ン油および/または多価アルコ−ルの存在下で行なわれ
るのであるが、ここに使用される低粘度シリコ−ン油お
よび/または多価アルコ−ルの量は上記した混合物−I
または−IIの100 重量部に対して3重量部未満では十分
な増粘性を有するシリコ−ン重合体が得られず200 重量
部より多くするとその付加重合反応が阻害され反応率が
低下し、この場合も十分な増粘性をもつ重合体が得られ
なくなるので、これは3〜200 重量部とすることが必要
とされる。
【0018】なお、この混合物−I または−IIの付加重
合は、例えば塩化白金酸、アルコ−ル変性塩化白金酸ま
たは塩化白金酸−ビニルシロキサン錯体などのような公
知の白金化合物触媒またはロジウム化合物触媒の存在下
に、室温または50〜150 ℃の加温下に反応させて行なえ
ばよい。この場合には必要に応じ有機溶剤を使用しても
よく、これにはメタノ−ル、エタノ−ル、2−プロパノ
−ル、ブタノ−ルなどの脂肪族アルコ−ル、ベンゼン、
トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素、n−ペンタ
ン、n−ヘキサン、シクロヘキサンなどの脂肪族または
脂環式炭化水素、ジクロロメタン、クロロホルム、四塩
化炭素、トリクロロエタン、トリクロロエチレン、フッ
化塩化炭素水素などのハロゲン化炭素水素が例示される
が、このシリコ−ン重合体が医療、化粧品用に用いられ
ることからはエタノ−ルとすることが好ましい。
合は、例えば塩化白金酸、アルコ−ル変性塩化白金酸ま
たは塩化白金酸−ビニルシロキサン錯体などのような公
知の白金化合物触媒またはロジウム化合物触媒の存在下
に、室温または50〜150 ℃の加温下に反応させて行なえ
ばよい。この場合には必要に応じ有機溶剤を使用しても
よく、これにはメタノ−ル、エタノ−ル、2−プロパノ
−ル、ブタノ−ルなどの脂肪族アルコ−ル、ベンゼン、
トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素、n−ペンタ
ン、n−ヘキサン、シクロヘキサンなどの脂肪族または
脂環式炭化水素、ジクロロメタン、クロロホルム、四塩
化炭素、トリクロロエタン、トリクロロエチレン、フッ
化塩化炭素水素などのハロゲン化炭素水素が例示される
が、このシリコ−ン重合体が医療、化粧品用に用いられ
ることからはエタノ−ルとすることが好ましい。
【0019】付加重合の際に低粘度シリコーン油および
/または多価アルコールを存在させておくと、これらの
低粘度シリコーン油および/または多価アルコールを含
有したまま重合体が得られる。すると、この重合体はシ
リコーン油に対して、より高い膨潤性を有するようにな
り、特にすぐれた増粘性を示すようになる。
/または多価アルコールを存在させておくと、これらの
低粘度シリコーン油および/または多価アルコールを含
有したまま重合体が得られる。すると、この重合体はシ
リコーン油に対して、より高い膨潤性を有するようにな
り、特にすぐれた増粘性を示すようになる。
【0020】また、このようにして得られたシリコ−ン
重合体100 重量部にシリコ−ン油10〜1,000 重量部、好
ましくは20〜500 重量部を分散混合したのち、剪断力下
で混練処理するとペ−スト状の均一なシリコ−ン組成物
を得ることができるが、この組成物はシリコ−ン油と比
重差のある粉体や顔料などを沈降させずに安定に分散さ
せることができるし、界面活性剤を使用しなくても容易
に水を分散させることができるので、このものは化粧品
用、医薬部外用などのクリ−ムおよびケ−キ状成形物な
どの配合基材として有用とされる。
重合体100 重量部にシリコ−ン油10〜1,000 重量部、好
ましくは20〜500 重量部を分散混合したのち、剪断力下
で混練処理するとペ−スト状の均一なシリコ−ン組成物
を得ることができるが、この組成物はシリコ−ン油と比
重差のある粉体や顔料などを沈降させずに安定に分散さ
せることができるし、界面活性剤を使用しなくても容易
に水を分散させることができるので、このものは化粧品
用、医薬部外用などのクリ−ムおよびケ−キ状成形物な
どの配合基材として有用とされる。
【0021】なお、このシリコ−ン油は直鎖状、分岐状
のいずれであってもよく、これにはメチルポリシロキサ
ン、メチルフェニルポリシロキサン、エチルポリシロキ
サン、エチルメチルポリシロキサン、エチルフェニルポ
リシロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、
デカメチルシクロペンタシロキサンのような環状のジメ
チルポリシロキサンなどが例示され、これらは単独でも
2種以上の混合物であってもよいが、これは10重量部未
満では均一なペ−スト状物が得られず、1,000重量部よ
り多くすると十分な増粘性が獲得できないので10〜1,00
0 重量部とすることが必要とされる。
のいずれであってもよく、これにはメチルポリシロキサ
ン、メチルフェニルポリシロキサン、エチルポリシロキ
サン、エチルメチルポリシロキサン、エチルフェニルポ
リシロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、
デカメチルシクロペンタシロキサンのような環状のジメ
チルポリシロキサンなどが例示され、これらは単独でも
2種以上の混合物であってもよいが、これは10重量部未
満では均一なペ−スト状物が得られず、1,000重量部よ
り多くすると十分な増粘性が獲得できないので10〜1,00
0 重量部とすることが必要とされる。
【0022】このようにして得られたペ−スト状シリコ
−ン組成物は外観が滑らかな均一なものとなるが、剪断
力を加えないか、これが不充分である場合にはシリコ−
ン油による膨潤が不十分となるために両成分が混和せ
ず、したがって組成物は不均一で感触および外観に滑ら
かさのないものとなる。なお、この剪断力下での混練処
理は例えば三本ロ−ルミル、二本ロ−ルミル、サイドグ
ラインダ−、コロイドミル、ガウリンホモシナイザ−な
どを用いて行なえばよいが、三本ロ−ルミルによる方法
がこの好しいものとされる。
−ン組成物は外観が滑らかな均一なものとなるが、剪断
力を加えないか、これが不充分である場合にはシリコ−
ン油による膨潤が不十分となるために両成分が混和せ
ず、したがって組成物は不均一で感触および外観に滑ら
かさのないものとなる。なお、この剪断力下での混練処
理は例えば三本ロ−ルミル、二本ロ−ルミル、サイドグ
ラインダ−、コロイドミル、ガウリンホモシナイザ−な
どを用いて行なえばよいが、三本ロ−ルミルによる方法
がこの好しいものとされる。
【0023】つぎに本発明で使用されるオルガノハイド
ロジエンポリシロキサンの合成例、本発明の実施例、比
較例をあげる。 合成例 反応器中に平均組成式が式
ロジエンポリシロキサンの合成例、本発明の実施例、比
較例をあげる。 合成例 反応器中に平均組成式が式
【化1】 で示されるオルガノハイドロジエンポリシロキサン68.0
g、エタノ−ル100.0g、 平均組成式がCH2=CHCH2O(C2H4O)
10CH3で示されるポリオキシアルキレン32.0g および塩
化白金酸3重量%のエタノ−ル溶液0.3gを仕込み、内温
を70〜80℃に維持して2時間撹拌したのち、減圧下で溶
媒を除去したところ、平均組成式が
g、エタノ−ル100.0g、 平均組成式がCH2=CHCH2O(C2H4O)
10CH3で示されるポリオキシアルキレン32.0g および塩
化白金酸3重量%のエタノ−ル溶液0.3gを仕込み、内温
を70〜80℃に維持して2時間撹拌したのち、減圧下で溶
媒を除去したところ、平均組成式が
【化2】 で示されるオルガノハイドロジエンポリシロキサンが得
られた。
られた。
【0024】実施例1 反応器中に平均組成式が式
【化3】 で示されるオルガノハイドロジエンポリシロキサン100
g、エタノ−ル103.0g、平均組成式が CH2=CHCH2
O(C2H4O)10CH2CH=CH2 で示されるポリオキシアルキレン23.6g 、25℃における
粘度が6cSであるジメチルポリシロキサン82.4g および
塩化白金酸3重量%のエタノ−ル溶液0.3gを仕込み、内
温を70〜80℃に維持して2時間撹拌したのち、減圧下で
溶媒を除去したところ、シリコ−ン重合体が得られた。
g、エタノ−ル103.0g、平均組成式が CH2=CHCH2
O(C2H4O)10CH2CH=CH2 で示されるポリオキシアルキレン23.6g 、25℃における
粘度が6cSであるジメチルポリシロキサン82.4g および
塩化白金酸3重量%のエタノ−ル溶液0.3gを仕込み、内
温を70〜80℃に維持して2時間撹拌したのち、減圧下で
溶媒を除去したところ、シリコ−ン重合体が得られた。
【0025】ついで、このシリコ−ン重合体100 重量部
に25℃における粘度が6cSであるジメチルポリシロキサ
ンン100 重量部を分散混合したのち、三本ロ−ルにより
剪断力下で十分混練し、膨潤させてシリコ−ン組成物を
作製したところ、このものは滑らかな感触を有し、粘度
が82,800cPである均一なペ−スト状組成物であり、この
シリコ−ン組成物50重量部と水50重量部との混合物は撹
拌するだけで容易に水が分散し、均一なクリ−ム状組成
物となった。
に25℃における粘度が6cSであるジメチルポリシロキサ
ンン100 重量部を分散混合したのち、三本ロ−ルにより
剪断力下で十分混練し、膨潤させてシリコ−ン組成物を
作製したところ、このものは滑らかな感触を有し、粘度
が82,800cPである均一なペ−スト状組成物であり、この
シリコ−ン組成物50重量部と水50重量部との混合物は撹
拌するだけで容易に水が分散し、均一なクリ−ム状組成
物となった。
【0026】なお、比較のために上記と同様に配合した
分散混合物を、三本ロ−ルの代わりにプラネタリ−ミキ
サ−を用いて室温下に2時間撹拌を行なったところ、こ
の場合には重合体が均一に膨潤せず、滑らかな感触のペ
−スト状組成物は得られなかったし、このものは水を加
えても殆んど水が分散せず、油層と水層が2層に分離し
た。したがって、以上の結果から本発明の重合体は十分
な剪断力を加えることにより初めてシリコ−ン油に均一
に膨潤して高い増粘性を示し、滑らかな感触のペ−スト
状組成物となるが、剪断力が加わらない条件ではそのよ
うなペ−スト状組成物とならないことが明らかである。
分散混合物を、三本ロ−ルの代わりにプラネタリ−ミキ
サ−を用いて室温下に2時間撹拌を行なったところ、こ
の場合には重合体が均一に膨潤せず、滑らかな感触のペ
−スト状組成物は得られなかったし、このものは水を加
えても殆んど水が分散せず、油層と水層が2層に分離し
た。したがって、以上の結果から本発明の重合体は十分
な剪断力を加えることにより初めてシリコ−ン油に均一
に膨潤して高い増粘性を示し、滑らかな感触のペ−スト
状組成物となるが、剪断力が加わらない条件ではそのよ
うなペ−スト状組成物とならないことが明らかである。
【0027】比較例1 反応器中に実施例1で使用したオルガノハイドロジエン
ポリシロキサン100g、エタノ−ル62.0g、実施例1で使用
したポリオキシアルキレン23.6g と塩化白金酸3重量%
のエタノ−ル溶液0.3gを仕込み、実施例1と同様に処理
して重合体を作り、この重合体30重量部に25℃における
粘度が6cSであるジメチルポリシロキサン70重量部を分
散混合し、実施例1と同じように最終組成物中に含まれ
る架橋重合体含有量が等しくなるように配合し、三本ロ
−ルミルにより剪断力下に十分混練してシリコ−ン組成
物を作ったところ、このものは滑らかな感触を有するも
のであったが粘度は12,000cPと実施例1のものにくらべ
て粘度の低いものであり、この重合体は増粘性の乏しい
ものであることが確認された。
ポリシロキサン100g、エタノ−ル62.0g、実施例1で使用
したポリオキシアルキレン23.6g と塩化白金酸3重量%
のエタノ−ル溶液0.3gを仕込み、実施例1と同様に処理
して重合体を作り、この重合体30重量部に25℃における
粘度が6cSであるジメチルポリシロキサン70重量部を分
散混合し、実施例1と同じように最終組成物中に含まれ
る架橋重合体含有量が等しくなるように配合し、三本ロ
−ルミルにより剪断力下に十分混練してシリコ−ン組成
物を作ったところ、このものは滑らかな感触を有するも
のであったが粘度は12,000cPと実施例1のものにくらべ
て粘度の低いものであり、この重合体は増粘性の乏しい
ものであることが確認された。
【0028】実施例2 反応器中に平均組成式が式
【化4】 で示されるオルガノハイドロジエンポリシロキサン100
g、エタノ−ル95.0g、実施例1で使用したポリオキシア
ルキレン13.5g、25℃における粘度が5cSであるジメチル
ポリシロキサン75.7g および塩化白金酸3重量%のエタ
ノ−ル溶液0.3gを仕込み、実施例1と同様に処理して重
合体を作った。
g、エタノ−ル95.0g、実施例1で使用したポリオキシア
ルキレン13.5g、25℃における粘度が5cSであるジメチル
ポリシロキサン75.7g および塩化白金酸3重量%のエタ
ノ−ル溶液0.3gを仕込み、実施例1と同様に処理して重
合体を作った。
【0029】つぎにこの重合体100 重量部とオクタメチ
ルシクロテトラシロキサン200 重量部とを分散混合した
のち、三本ロ−ルミルにより剪断力下に十分混練して膨
潤されたシリコ−ン組成物を作製したところ、このもの
は滑らかな感触を有する、粘度が44,000cPの均一なペ−
スト状組成物であり、このシリコ−ン組成物50重量部と
水50重量部との混合物は撹拌するだけで容易に水が分散
し、均一なクリ−ム状組成物となった。
ルシクロテトラシロキサン200 重量部とを分散混合した
のち、三本ロ−ルミルにより剪断力下に十分混練して膨
潤されたシリコ−ン組成物を作製したところ、このもの
は滑らかな感触を有する、粘度が44,000cPの均一なペ−
スト状組成物であり、このシリコ−ン組成物50重量部と
水50重量部との混合物は撹拌するだけで容易に水が分散
し、均一なクリ−ム状組成物となった。
【0030】比較例2 反応器中に実施例2で使用したオルガノハイドロジエン
ポリシロキサン100g、エタノ−ル57.0g 、実施例1で使
用したポリオキシアルキレン13.5g および塩化白金酸3
重量%のエタノ−ル溶液0.3gを仕込み、実施例1と同よ
うに処理して重合体を作り、この重合体20重量部とオク
タメチルシクロテトラシロキサン80重量部とを分散混合
し、最終組成物中に含まれる架橋重合体含有量が等しく
なるように配合し、三本ロ−ルミルにより剪断力下に十
分混練してシリコ−ン組成物を作ったところ、このもの
は滑らかな感触を有するものであったが粘度は22,800cP
で実施例2のものにくらべて粘度の低いものであること
から、この重合体は増粘性の乏しいものであることが確
認された。
ポリシロキサン100g、エタノ−ル57.0g 、実施例1で使
用したポリオキシアルキレン13.5g および塩化白金酸3
重量%のエタノ−ル溶液0.3gを仕込み、実施例1と同よ
うに処理して重合体を作り、この重合体20重量部とオク
タメチルシクロテトラシロキサン80重量部とを分散混合
し、最終組成物中に含まれる架橋重合体含有量が等しく
なるように配合し、三本ロ−ルミルにより剪断力下に十
分混練してシリコ−ン組成物を作ったところ、このもの
は滑らかな感触を有するものであったが粘度は22,800cP
で実施例2のものにくらべて粘度の低いものであること
から、この重合体は増粘性の乏しいものであることが確
認された。
【0031】実施例3 反応器中に平均組成式が式
【化5】 で示されるオルガノハイドロジエンポリシロキサン100
g、 エタノ−ル74.0g、平均組成式が式 CH2=CHCH2O
(C2H4O)30CH2CH=CH2 で示されるポリオキシアルキレン18.5g 、25℃における
粘度が6cSであるジメチルポリシロキサン29.6g および
塩化白金酸3重量%のエタノ−ル溶液0.3gを仕込み、実
施例1と同様に処理して重合体を作った。
g、 エタノ−ル74.0g、平均組成式が式 CH2=CHCH2O
(C2H4O)30CH2CH=CH2 で示されるポリオキシアルキレン18.5g 、25℃における
粘度が6cSであるジメチルポリシロキサン29.6g および
塩化白金酸3重量%のエタノ−ル溶液0.3gを仕込み、実
施例1と同様に処理して重合体を作った。
【0032】ついで、この重合体100 重量部とフェニル
トリス(トリメチルシロキシ)シラン200 重量部とを分
散混合したのち、三本ロ−ルミルにより剪断力下に十分
混練して膨潤させたシリコ−ン組成物を作成したとこ
ろ、このものは滑らかな感触を有する粘度が25,500cPの
均一なペ−スト状組成物であり、このシリコ−ン組成物
50重量部と水50重量部との混合物は撹拌するだけで容易
に水が分散して均一なクリ−ム状組成物となった。
トリス(トリメチルシロキシ)シラン200 重量部とを分
散混合したのち、三本ロ−ルミルにより剪断力下に十分
混練して膨潤させたシリコ−ン組成物を作成したとこ
ろ、このものは滑らかな感触を有する粘度が25,500cPの
均一なペ−スト状組成物であり、このシリコ−ン組成物
50重量部と水50重量部との混合物は撹拌するだけで容易
に水が分散して均一なクリ−ム状組成物となった。
【0033】比較例3 反応器中に実施例3で使用したオルガノハイドロジエン
ポリシロキサン100g、エタノ−ル59.0g、実施例3で使用
したポリオキシアルキレン18.5g および塩化白金酸3重
量%のエタノ−ル溶液0.3gを仕込み、実施例1と同じよ
うに処理して重合体を作り、この重合体20重量部とフェ
ニルトリス(トリメチルシロキサン)シラン80重量部と
を分散混合し、最終組成物中に含まれる架橋重合体含有
量が等しくなるように配合し、三本ロ−ルミルにより剪
断力下に十分混練してシリコ−ン組成物を作ったとこ
ろ、このものは滑らかな感触を有するものであったが粘
度が8,000cP で実施例3のものに比べて粘度の低いもの
であることから、この重合体は増粘性の乏しいものであ
ることが確認された。
ポリシロキサン100g、エタノ−ル59.0g、実施例3で使用
したポリオキシアルキレン18.5g および塩化白金酸3重
量%のエタノ−ル溶液0.3gを仕込み、実施例1と同じよ
うに処理して重合体を作り、この重合体20重量部とフェ
ニルトリス(トリメチルシロキサン)シラン80重量部と
を分散混合し、最終組成物中に含まれる架橋重合体含有
量が等しくなるように配合し、三本ロ−ルミルにより剪
断力下に十分混練してシリコ−ン組成物を作ったとこ
ろ、このものは滑らかな感触を有するものであったが粘
度が8,000cP で実施例3のものに比べて粘度の低いもの
であることから、この重合体は増粘性の乏しいものであ
ることが確認された。
【0034】実施例4 反応器中に前記した合成例で得たオルガノハイドロジエ
ンポリシロキサン100g、 エタノ−ル72.0g、平均組成式が
式
ンポリシロキサン100g、 エタノ−ル72.0g、平均組成式が
式
【化6】 で示されるジメチルビニルシリル基で末端が封鎖された
ジメチルポリシロキサン28.9g、25℃における粘度が30cS
であるジメチルポリシロキサン14.3g および塩化白金酸
3重量%のエタノ−ル溶液0.3gを仕込み、実施例1と同
様に処理して重合体を作った。
ジメチルポリシロキサン28.9g、25℃における粘度が30cS
であるジメチルポリシロキサン14.3g および塩化白金酸
3重量%のエタノ−ル溶液0.3gを仕込み、実施例1と同
様に処理して重合体を作った。
【0035】ついでこの重合体100 重量部と25℃におけ
る粘度が6cSであるジメチルポリシロキサン350 重量部
とを分散混合したのち、三本ロ−ルミルにより剪断力下
に十分混練してシリコ−ン組成物を作ったところ、この
ものは滑らかな感触を有する粘度が48,000cPの均一なペ
−スト状組成物であり、このシリコ−ン組成物50重量部
と水50重量部との混合物は撹拌するだけで水が容易に分
散し、均一クリ−ム状組成物となった。
る粘度が6cSであるジメチルポリシロキサン350 重量部
とを分散混合したのち、三本ロ−ルミルにより剪断力下
に十分混練してシリコ−ン組成物を作ったところ、この
ものは滑らかな感触を有する粘度が48,000cPの均一なペ
−スト状組成物であり、このシリコ−ン組成物50重量部
と水50重量部との混合物は撹拌するだけで水が容易に分
散し、均一クリ−ム状組成物となった。
【0036】比較例4 実施例4における重合体形成時にジメチルポリシロキサ
ンを添加しないで重合して得た重合体100 重量部に粘度
が6cSであるジメチルポリシロキサン350 重量部を分散
混合したものを、プラネタリ−ミキサ−を用いて室温下
に2時間撹拌したところ、この場合には重合体が均一に
膨潤せず、滑らかな感触をもつペ−スト状組成物は得ら
れず、これはまた水を加えても殆んど分散せず、油層と
水層が2層に分離した。
ンを添加しないで重合して得た重合体100 重量部に粘度
が6cSであるジメチルポリシロキサン350 重量部を分散
混合したものを、プラネタリ−ミキサ−を用いて室温下
に2時間撹拌したところ、この場合には重合体が均一に
膨潤せず、滑らかな感触をもつペ−スト状組成物は得ら
れず、これはまた水を加えても殆んど分散せず、油層と
水層が2層に分離した。
【0037】実施例5 反応器中に平均組成式が式
【化7】 で示されるオルガノハイドロジエンポリシロキサン100
g、エタノ−ル103.0g、平均組成式が CH2=CHCH2
O(C2H4O)10CH2CH=CH2 で示されるポリオキシアルキレン23.6g 、1,3 −ブチレ
ングリコール82.4g および塩化白金酸3重量%のエタノ
−ル溶液0.3gを仕込み、内温を70〜80℃に維持して2時
間撹拌したのち、減圧下で溶媒を除去したところ、シリ
コ−ン重合体が得られた。
g、エタノ−ル103.0g、平均組成式が CH2=CHCH2
O(C2H4O)10CH2CH=CH2 で示されるポリオキシアルキレン23.6g 、1,3 −ブチレ
ングリコール82.4g および塩化白金酸3重量%のエタノ
−ル溶液0.3gを仕込み、内温を70〜80℃に維持して2時
間撹拌したのち、減圧下で溶媒を除去したところ、シリ
コ−ン重合体が得られた。
【0038】ついで、このシリコ−ン重合体100 重量部
に25℃における粘度が50cSであるジメチルポリシロキサ
ン100 重量部を分散混合したのち、三本ロ−ルにより剪
断力下で十分混練し、膨潤させてシリコ−ン組成物を作
製したところ、このものは滑らかな感触を有し、粘度が
65,000cPである均一なペ−スト状組成物であり、このシ
リコ−ン組成物50重量部と水50重量部との混合物は撹拌
するだけで容易に水が分散し、均一なクリ−ム状組成物
となった。
に25℃における粘度が50cSであるジメチルポリシロキサ
ン100 重量部を分散混合したのち、三本ロ−ルにより剪
断力下で十分混練し、膨潤させてシリコ−ン組成物を作
製したところ、このものは滑らかな感触を有し、粘度が
65,000cPである均一なペ−スト状組成物であり、このシ
リコ−ン組成物50重量部と水50重量部との混合物は撹拌
するだけで容易に水が分散し、均一なクリ−ム状組成物
となった。
【0039】なお、比較のために上記と同様に配合した
分散混合物を、三本ロ−ルの代わりにプラネタリ−ミキ
サ−を用いて室温下に2時間撹拌を行なったところ、こ
の場合には重合体が均一に膨潤せず、滑らかな感触のペ
−スト状組成物は得られなかったし、このものは水を加
えても殆んど水が分散せず、油層と水層が2層に分離し
た。したがって、以上の結果から本発明の重合体は十分
な剪断力を加えることにより初めてシリコ−ン油に均一
に膨潤して高い増粘性を示し、滑らかな感触のペ−スト
状組成物となるが、剪断力が加わらない条件ではそのよ
うなペ−スト状組成物とならないことが明らかである。
分散混合物を、三本ロ−ルの代わりにプラネタリ−ミキ
サ−を用いて室温下に2時間撹拌を行なったところ、こ
の場合には重合体が均一に膨潤せず、滑らかな感触のペ
−スト状組成物は得られなかったし、このものは水を加
えても殆んど水が分散せず、油層と水層が2層に分離し
た。したがって、以上の結果から本発明の重合体は十分
な剪断力を加えることにより初めてシリコ−ン油に均一
に膨潤して高い増粘性を示し、滑らかな感触のペ−スト
状組成物となるが、剪断力が加わらない条件ではそのよ
うなペ−スト状組成物とならないことが明らかである。
【0040】比較例5 反応器中に実施例5で使用したオルガノハイドロジエン
ポリシロキサン100g、エタノ−ル62.0g、実施例1で使用
したポリオキシアルキレン23.6g と塩化白金酸3重量%
のエタノ−ル溶液0.3gを仕込み、実施例1と同様に処理
して重合体を作り、この重合体30重量部に25℃における
粘度が50cSであるジメチルポリシロキサン70重量部を分
散混合し、実施例5と同じように最終組成物中に含まれ
る架橋重合体含有量が等しくなるように配合し、三本ロ
−ルミルにより剪断力下に十分混練してシリコ−ン組成
物を作ったところ、このものは滑らかな感触を有するも
のであったが粘度は 4,000cPと実施例1のものにくらべ
て粘度の低いものであり、この重合体は増粘性の乏しい
ものであることが確認された。
ポリシロキサン100g、エタノ−ル62.0g、実施例1で使用
したポリオキシアルキレン23.6g と塩化白金酸3重量%
のエタノ−ル溶液0.3gを仕込み、実施例1と同様に処理
して重合体を作り、この重合体30重量部に25℃における
粘度が50cSであるジメチルポリシロキサン70重量部を分
散混合し、実施例5と同じように最終組成物中に含まれ
る架橋重合体含有量が等しくなるように配合し、三本ロ
−ルミルにより剪断力下に十分混練してシリコ−ン組成
物を作ったところ、このものは滑らかな感触を有するも
のであったが粘度は 4,000cPと実施例1のものにくらべ
て粘度の低いものであり、この重合体は増粘性の乏しい
ものであることが確認された。
【0041】実施例6 反応器中に平均組成式が
【化8】 で示されるオルガノハイドロジエンポリシロキサン100
g、エタノ−ル160g、平均組成式が CH2=CHCH2
O(C2H4O)30-(C3H6O)10-CH2CH=CH2 で示されるポリオキシアルキレン34.7g 、エチレングリ
コール20g 、25℃における粘度が10cSであるジメチルポ
リシロキサン13.7g と塩化白金酸3重量%のエタノール
溶液0.3gを仕込み、実施例1と同様に処理して重合体を
作った。
g、エタノ−ル160g、平均組成式が CH2=CHCH2
O(C2H4O)30-(C3H6O)10-CH2CH=CH2 で示されるポリオキシアルキレン34.7g 、エチレングリ
コール20g 、25℃における粘度が10cSであるジメチルポ
リシロキサン13.7g と塩化白金酸3重量%のエタノール
溶液0.3gを仕込み、実施例1と同様に処理して重合体を
作った。
【0042】次にこの重合体100 重量部とデカメチルシ
クロペンタシロキサン300 重量部とを分散混合したの
ち、三本ロールミルにより剪断力下に十分混練して膨潤
されたシリコーン組成物を作製したところ、このものは
滑らかな感触を有する粘度が52,000cPの均一なペースト
状組成物であり、このシリコーン組成物50重量部と水50
重量部との混合物は撹拌するだけで容易に水が分散し、
均一なクリーム状組成物となった。
クロペンタシロキサン300 重量部とを分散混合したの
ち、三本ロールミルにより剪断力下に十分混練して膨潤
されたシリコーン組成物を作製したところ、このものは
滑らかな感触を有する粘度が52,000cPの均一なペースト
状組成物であり、このシリコーン組成物50重量部と水50
重量部との混合物は撹拌するだけで容易に水が分散し、
均一なクリーム状組成物となった。
【0043】比較例6 反応器中に実施例6で使用したオルガノハイドロジエン
ポリシロキサン100g、エタノ−ル130g、 実施例6で使用
したポリオキシアルキレン34.7g および塩化白金酸3重
量%のエタノ−ル溶液0.3gを仕込み、実施例1と同じよ
うに処理して重合体を作り、この重合体20重量部とデカ
メチルシクロペンタシロキサン80重量部とを分散混合
し、最終組成物中に含まれる架橋重合体含有量が等しく
なるように配合し、三本ロ−ルミルにより剪断力下に十
分混練してシリコ−ン組成物を作ったところ、このもの
は滑らかな感触を有するものであったが粘度が5,500cP
で実施例3のものに比べて粘度の低いものであることか
ら、この重合体は増粘性の乏しいものであることが確認
された。
ポリシロキサン100g、エタノ−ル130g、 実施例6で使用
したポリオキシアルキレン34.7g および塩化白金酸3重
量%のエタノ−ル溶液0.3gを仕込み、実施例1と同じよ
うに処理して重合体を作り、この重合体20重量部とデカ
メチルシクロペンタシロキサン80重量部とを分散混合
し、最終組成物中に含まれる架橋重合体含有量が等しく
なるように配合し、三本ロ−ルミルにより剪断力下に十
分混練してシリコ−ン組成物を作ったところ、このもの
は滑らかな感触を有するものであったが粘度が5,500cP
で実施例3のものに比べて粘度の低いものであることか
ら、この重合体は増粘性の乏しいものであることが確認
された。
【0044】
【発明の効果】本発明はシリコ−ン重合体およびペ−ス
ト状シリコ−ン組成物に関するものであり、これは前記
したようにポリオキシアルキレン基を含まないオルガノ
ハイドロジエンポリシロキサンと脂肪族不飽和基を含有
するポリオキシアルキレンとの混合物、またはポリオキ
シアルキレン基を含むオルガノハイドロジエンポリシロ
キサンと脂肪族不飽和基を含有するオルガノポリシロキ
サンとの混合物を、25℃における粘度が100 cS以下のシ
リコ−ン油および/または多価アルコールの存在下で付
加重合してなることを特徴とするシリコ−ン重合体、お
よびこれとシリコ−ン油とを剪断力下で混練してなるペ
−スト状シリコ−ン組成物を要旨とするものである。
ト状シリコ−ン組成物に関するものであり、これは前記
したようにポリオキシアルキレン基を含まないオルガノ
ハイドロジエンポリシロキサンと脂肪族不飽和基を含有
するポリオキシアルキレンとの混合物、またはポリオキ
シアルキレン基を含むオルガノハイドロジエンポリシロ
キサンと脂肪族不飽和基を含有するオルガノポリシロキ
サンとの混合物を、25℃における粘度が100 cS以下のシ
リコ−ン油および/または多価アルコールの存在下で付
加重合してなることを特徴とするシリコ−ン重合体、お
よびこれとシリコ−ン油とを剪断力下で混練してなるペ
−スト状シリコ−ン組成物を要旨とするものである。
【0045】そして、このようにして作られたシリコ−
ン重合体はシリコ−ン油に対して良好な膨潤性を示す
し、シリコ−ン油に対する増粘剤として作動するもので
あり、このペ−スト状シリコ−ン組成物はシリコ−ン油
と比重差のある粉体や顔料を沈降せずに安定に分散させ
ることができ、界面活性剤を使用しなくても容易に水に
分散させることができるので、化粧品用、医薬部外用の
クリ−ムやケ−キ状成形物の配合基材として有用とされ
るものである。
ン重合体はシリコ−ン油に対して良好な膨潤性を示す
し、シリコ−ン油に対する増粘剤として作動するもので
あり、このペ−スト状シリコ−ン組成物はシリコ−ン油
と比重差のある粉体や顔料を沈降せずに安定に分散させ
ることができ、界面活性剤を使用しなくても容易に水に
分散させることができるので、化粧品用、医薬部外用の
クリ−ムやケ−キ状成形物の配合基材として有用とされ
るものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 磯部 憲一 群馬県碓氷郡松井田町大字人見1番地10 信越化学工業株式会社シリコーン電子材料 技術研究所内
Claims (3)
- 【請求項1】一般式 R1 aR2 bHcSiO(4-a-b-c)/2・・・・・(1) {ここにR1は同種または異種の炭素数1〜18の非置換ま
たは置換のアルキル基、アリ−ル基、アラルキル基また
はハロゲン化炭化水素基、R2は一般式CnH2nO(C2H4O)d(C
3H6O)eR3[ここにR3は水素原子または炭素数1〜10の飽
和脂肪族炭化水素基もしくは-(CO)-R5(R5 は炭素数1〜
5の飽和脂肪族炭化水素基)で示される基、d は2〜20
0 の整数、e は0〜200 の整数、d+e は3〜200 の整
数、n は2〜6]で示されるポリオキシアルキレン基、
a は1.0 ≦a ≦2.5、 bは0.001 ≦b ≦1.0 、c は0.001
≦c ≦1.0 }で示されるオルガノハイドロジエンポリシ
ロキサン、および/または一般式 R1 fHgSiO(4-f-g)/2・・・・・(2) (ここにR1は上記と同じ、f は1.0 ≦f ≦3.0、g は0.00
1 ≦g ≦1.5)で示されるオルガノハイドロジエンポリシ
ロキサンと、一般式 CmH2m-1O(C2H4O)h(C3H6O)iCmH2m-1・・・・・(A) (ここにh は2〜200 の整数、i は0〜200 の整数、h+
i は3〜200 の整数、mは2〜6)で示されるポリオキ
シアルキレンおよび/または一般式 R1 jR4 KSiO(4-j-K)/2 ・・・・・(B) (ここに R1 は前記に同じ、R4は末端に脂肪族不飽和基
を有する炭素数2〜10の1価炭化水素基、j は1.0 ≦j
≦3.0、 kは0.001 ≦k ≦1.5)で示されるオルガノポリシ
ロキサンとの組合せにおいて、前記一般式(1) および/
または一般式(A)で示される成分を必須成分とする合計
量100重量部の組成物を、25℃における粘度が100cS 以
下である低粘度のシリコ−ン油および/または多価アル
コ−ル3〜200 重量部の存在下で付加重合させてなるこ
とを特徴とするシリコ−ン重合体。 - 【請求項2】オルガノハイドロジエンポリシロキサン
が、一般式 R1 fHgSiO(4-f-g)/2( R1、f、 gは前記に同
じ)で示されるものであり、一般式CmH2m-1O(C2H4O)h(C
3H6O)iCmH2m-1(h、 i、mは前記に同じ)で示されるポリオ
キシアルキレンにおけるm が3〜6である請求項1に記
載したシリコ−ン重合体。 - 【請求項3】請求項1に記載したシリコ−ン重合体100
重量部とシリコ−ン油10〜1,000 重量部とを剪断力下で
混練処理してなる水分散性を有するペ−スト状シリコ−
ン組成物。
Priority Applications (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP33264191A JPH05140320A (ja) | 1991-11-21 | 1991-11-21 | シリコ−ン重合体およびペ−スト状シリコ−ン組成物 |
EP92114536A EP0545002A1 (en) | 1991-11-21 | 1992-08-26 | Silicone polymer, paste-like composition and water-in-oil type cosmetic composition comprising the same |
US08/202,086 US5412004A (en) | 1991-11-21 | 1994-02-25 | Silicone polymer, paste-like silicone composition, and w/o-type cosmetic composition comprising the same |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP33264191A JPH05140320A (ja) | 1991-11-21 | 1991-11-21 | シリコ−ン重合体およびペ−スト状シリコ−ン組成物 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH05140320A true JPH05140320A (ja) | 1993-06-08 |
Family
ID=18257229
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP33264191A Pending JPH05140320A (ja) | 1991-11-21 | 1991-11-21 | シリコ−ン重合体およびペ−スト状シリコ−ン組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH05140320A (ja) |
Cited By (32)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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US5859243A (en) * | 1996-06-28 | 1999-01-12 | Chiba Flour Milling Co., Ltd. | Silicone derivatives, their production and use |
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JP2009185296A (ja) * | 2009-04-02 | 2009-08-20 | Shin Etsu Chem Co Ltd | オルガノポリシロキサン及びその製法ならびに該オルガノポリシロキサンを含む化粧料組成物 |
JP2010532413A (ja) * | 2007-06-29 | 2010-10-07 | ダウ・コーニング・コーポレイション | ポリアルキルオキシレン架橋シリコーンエラストマーを有するシリコーン‐有機ゲル |
JP2010229382A (ja) * | 2009-02-19 | 2010-10-14 | Sanei Kagaku Kk | Si系樹脂配合硬化性樹脂組成物 |
JP2010540727A (ja) * | 2007-09-26 | 2010-12-24 | ダウ・コーニング・コーポレイション | ポリアルキルオキシレン架橋シリコーンエラストマーからのシリコーン−有機ゲルを含有するパーソナルケア組成物 |
JP2012513497A (ja) * | 2008-12-23 | 2012-06-14 | ダウ コーニング コーポレーション | 高粘性シリコーンポリエーテルのエマルジョン |
JP2012514665A (ja) * | 2009-01-07 | 2012-06-28 | ダウ コーニング コーポレーション | シリコーンペースト組成物 |
JP2012149052A (ja) * | 2010-12-27 | 2012-08-09 | Dow Corning Toray Co Ltd | 液状オルガノポリシロキサンを含む化粧料 |
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EP2898924A1 (en) | 2014-01-23 | 2015-07-29 | Shin-Etsu Chemical Co., Ltd. | Cosmetic composition containing two crosslinking organopolysiloxane polymers |
US9301913B2 (en) | 2011-05-30 | 2016-04-05 | Dow Corning Toray Co., Ltd. | Organo polysiloxane elastomer and use therefor |
KR20160110125A (ko) | 2015-03-13 | 2016-09-21 | 신에쓰 가가꾸 고교 가부시끼가이샤 | 겔 페이스트 조성물 및 이 겔 페이스트 조성물을 이용한 화장료 |
KR20170015975A (ko) | 2014-06-23 | 2017-02-10 | 신에쓰 가가꾸 고교 가부시끼가이샤 | 실록세인 조성물 및 그 제조 방법 |
CN110013444A (zh) * | 2017-11-29 | 2019-07-16 | 信越化学工业株式会社 | 双连续型微乳状液组合物及化妆品 |
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