JP2021116270A - 皮膚外用剤 - Google Patents

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Abstract

【課題】アスコルビン酸を高濃度で含み、かつ、アスコルビン酸の保存安定性に優れる皮膚外用剤の提供。【解決手段】アスコルビン酸と、油性ゲル化剤と、多価アルコールと、を含み、かつ、アスコルビン酸の含有率が、皮膚外用剤の全質量に対して、0.5質量%以上である皮膚外用剤。【選択図】なし

Description

本開示は、皮膚外用剤に関する。
アスコルビン酸は、強い還元作用を有する抗酸化物質として知られている。また、アスコルビン酸は、生体内におけるコラーゲン合成に関わる重要な成分であり、更には、美白に有効であることも知られている。しかし、アルコルビン酸は、強い還元作用を有するが故に、自身は速やかに酸化されるため不安定であり、取り扱い難い物質でもある。そのため、化粧品等の皮膚外用剤では、アルコルビン酸を化学修飾して使いやすくしたアルコルビン酸誘導体(「プロビタミンC」ともいう。)が多用されている。
例えば、特許文献1では、パルミチン酸L−アスコルビルを用いたリップクリームが開示されている。
特開2003−231628号公報
アスコルビン酸を誘導体にして安定化すると、取り扱い性は改善するものの、分子量が大きくなるため、配合量を多くしたとしても、アスコルビン酸の濃度としては低くなってしまう。例えば、特許文献1に記載のリップクリームに含まれるパルミチン酸L−アスコルビルの場合、分子量がアスコルビン酸の約3倍であるため、有効成分であるアスコルビン酸の濃度としては、約3分の1になる。また、アスコルビン酸誘導体の場合、アスコルビン酸の効果を発揮させるためには、化学修飾部分が外れてアスコルビン酸に戻る必要があり、化粧品等の皮膚外用剤に配合したとしても、アスコルビン酸の効果が期待どおりに発揮されないこともある。そのため、皮膚外用剤には、アスコルビン酸を誘導体にすることなく、アスコルビン酸として高濃度で配合できることが望ましい。しかし、既述のとおり、アスコルビン酸は、不安定な物質である。本発明者らの研究によれば、従来の処方では、皮膚外用剤にアスコルビン酸を高濃度で含有させると、アスコルビン酸の酸化、加水分解等による変性に起因して、皮膚外用剤が着色したり、皮膚外用剤から異臭がしたりする等の問題が生じる場合があることが判明した。
本発明の一実施形態が解決しようとする課題は、アスコルビン酸を高濃度で含み、かつ、アスコルビン酸の保存安定性に優れる皮膚外用剤を提供することである。
上記課題を解決するための具体的な手段には、以下の実施態様が含まれる。
[1] アスコルビン酸と、
油性ゲル化剤と、
多価アルコールと、
を含み、かつ、
アスコルビン酸の含有率が、皮膚外用剤の全質量に対して、0.5質量%以上である皮膚外用剤。
[2] 更に、油剤を含む[1]に記載の皮膚外用剤。
[3] 水を含まないか、又は、水の含有率が、皮膚外用剤の全質量に対して、0質量%を超えて10質量%以下の範囲である[1]又は[2]に記載の皮膚外用剤。
[4] 多価アルコールが、グリセリン、1,3−ブチレングリコール、ジグリセリン、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、エトキシジグリコール、ペンチレングリコール、ヘキサンジオール、ポリエチレングリコール、及びポリオキシエチレンメチルグルコシドからなる群より選ばれる少なくとも1種である[1]〜[3]のいずれか1つに記載の皮膚外用剤。
[5] 油性ゲル化剤が、アミノ酸系油性ゲル化剤である[1]〜[4]のいずれか1つに記載の皮膚外用剤。
[6] アミノ酸系油性ゲル化剤が、L−グルタミン酸誘導体、L−イソロイシン誘導体、及びL−バリン誘導体からなる群より選ばれる少なくとも1種である[5]に記載の皮膚外用剤。
[7] 多価アルコールの含有率が、皮膚外用剤の全質量に対して、20質量%以上98.5質量%以下の範囲である[1]〜[6]のいずれか1つに記載の皮膚外用剤。
[8] 油性ゲル化剤の含有率が、皮膚外用剤の全質量に対して、1質量%以上20質量%以下の範囲である[1]〜[7]のいずれか1つに記載の皮膚外用剤。
[9] 多価アルコールの含有量が、アスコルビン酸の含有量に対して、質量基準で、3倍以上197倍以下の範囲である[1]〜[8]のいずれか1つに記載の皮膚外用剤。
[10] 多価アルコールの含有量が、油性ゲル化剤の含有量に対して、質量基準で、2倍以上98.5倍以下の範囲である[1]〜[9]のいずれか1つに記載の皮膚外用剤。
本発明の一実施形態によれば、アスコルビン酸を高濃度で含み、かつ、アスコルビン酸の保存安定性に優れる皮膚外用剤が提供される。
以下、本発明を適用した皮膚外用剤の実施形態の一例について説明する。但し、本発明は、以下の実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の目的の範囲内において、適宜、変更を加えて実施することができる。
本開示において「〜」を用いて示された数値範囲は、「〜」の前後に記載される数値をそれぞれ最小値及び最大値として含む範囲を意味する。
本開示では、段階的に記載されている数値範囲において、ある数値範囲で記載された上限値又は下限値は、他の段階的な記載の数値範囲の上限値又は下限値に置き換えてもよい。また、本開示に記載されている数値範囲において、ある数値範囲の上限値又は下限値は、実施例に示されている値に置き換えてもよい。
本開示において、2以上の好ましい態様の組み合わせは、より好ましい態様である。
本開示において、皮膚外用剤中の各成分の量は、各成分に該当する物質が皮膚外用剤中に複数存在する場合には、特に断らない限り、皮膚外用剤中に存在する複数の物質の合計量を意味する。
本開示において、「アスコルビン酸を高濃度で含む」とは、アスコルビン酸の含有率が、皮膚外用剤の全質量に対して、0.5質量%以上(好ましくは1.0質量%以上)であることを意味する。
[皮膚外用剤]
本開示の皮膚外用剤は、アスコルビン酸と、油性ゲル化剤と、多価アルコールと、を含み、かつ、アスコルビン酸の含有率が、皮膚外用剤の全質量に対して、0.5質量%以上である。
アスコルビン酸は、不安定な物質であるため、皮膚外用剤中にアスコルビン酸を安定な状態で含有させることが難しい。従来の皮膚外用剤では、アルコルビン酸を化学修飾して使いやすくしたアルコルビン酸誘導体が多用されている。しかし、アスコルビン酸を誘導体にして安定化すると、取り扱い性は改善するものの、分子量が大きくなるため、配合量を多くしたとしても、アスコルビン酸の濃度としては低くなってしまう。また、アスコルビン酸誘導体の多くは、皮膚に浸透し、皮膚に存在する酵素によって分解し、代謝されることで、アスコルビン酸となるため、皮膚外用剤に配合したとしても、アスコルビン酸の効果が期待どおりに発揮されないこともある。そのため、皮膚外用剤には、アスコルビン酸を誘導体にすることなく、アスコルビン酸として高濃度で配合できることが望ましい。しかし、従来の処方では、皮膚外用剤にアスコルビン酸を高濃度で含有させると、アスコルビン酸の酸化、加水分解等による変性に起因して、皮膚外用剤が着色したり、皮膚外用剤から異臭がしたりする等の問題が生じる場合がある。
これに対し、本開示の皮膚外用剤は、アスコルビン酸と油性ゲル化剤と多価アルコールとを組み合わせて含むことで、アスコルビン酸を高濃度で含むことができるとともに、酸化、加水分解等によるアスコルビン酸の変性が抑制されるため、アスコルビン酸の保存安定性に優れる。
また、本開示の皮膚外用剤は、皮膚外用剤の形態が液状である場合には、皮膚に塗布した際の液だれが生じ難いという効果を奏し得る。
また、本開示の皮膚外用剤は、皮膚に塗布した際のべたつきが生じ難いという効果を奏し得る。
また、本開示の皮膚外用剤は、保湿感に優れるという効果を奏し得る。
以下、本開示の皮膚外用剤の各成分について、詳細に説明する。
〔アスコルビン酸〕
本開示の皮膚外用剤は、アスコルビン酸を含む。
また、本開示の皮膚外用剤におけるアスコルビン酸の含有率は、皮膚外用剤の全質量に対して、0.5質量%以上である。
アスコルビン酸は、D体、L体、及びDL体のいずれであってもよいが、L体(所謂、L−アスコルビン酸)であることが好ましい。
アスコルビン酸としては、市販品を用いることができる。
アスコルビン酸の市販品の例としては、L(+)-アスコルビン酸〔商品名、成分名:L−アスコルビン酸、富士フイルム和光純薬(株)〕が挙げられる。
本開示の皮膚外用剤におけるアスコルビン酸の含有率は、皮膚外用剤の全質量に対して、0.5質量%以上であり、0.5質量%以上10.0質量%以下の範囲であることが好ましく、0.5質量%以上8.0質量%以下の範囲であることがより好ましく、1.0質量%以上8.0質量%以下の範囲であることが更に好ましく、1.0質量%以上5.0質量%以下の範囲であることが特に好ましい。
〔油性ゲル化剤〕
本開示の皮膚外用剤は、油性ゲル化剤を含む。
本開示において、「油性ゲル化剤」とは、25℃における水への溶解度が0.1質量%未満(1g/L未満)であるゲル化剤を意味する。
本開示において、「ゲル化剤」とは、ゲル化能を有する化合物を指す。ゲル化能を発現するための具体的な機構には、例えば、網目状の高次構造を作るオレガノゲルを形成する、板状の分子性結晶同士が物理的にかみ合うカードハウスを形成する等といった機構が包含される。
油性ゲル化剤は、皮膚に適用可能な成分であれば、特に限定されないが、例えば、皮膚外用剤の分野(詳細には、化粧品及び医薬部外品の分野)において、一般に油性ゲル化剤として使用されている成分であることが好ましい。なお、化粧品及び医薬部外品の分野において、油性ゲル化剤は、オイルゲル化剤又は油ゲル化剤とも称されている。
油性ゲル化剤は、固体であることが好ましく、25℃で固体であることがより好ましい。ここで、油性ゲル化剤が「25℃で固体」とは、油性ゲル化剤の融点又は軟化点が25℃以上であることを意味する。
油性ゲル化剤としては、アミノ酸誘導体、金属石鹸、糖脂肪酸エステル等が挙げられる。また、油性ゲル化剤としては、石油ワックス、植物ワックス、動物ワックス、鉱物ワックス、合成ワックス等のワックスが挙げられる。
これらの中でも、油性ゲル化剤としては、アミノ酸誘導体、糖脂肪酸エステル、石油ワックス、植物ワックス、及び鉱物ワックスからなる群より選ばれる少なくとも1種が好ましく、アミノ酸誘導体及び糖脂肪酸エステルからなる群より選ばれる少なくとも1種がより好ましく、アミノ酸誘導体が更に好ましい。
本開示において、油性ゲル化剤であるアミノ酸誘導体、即ち、「アミノ酸系油性ゲル化剤」とは、アミノ酸のアミド、エステル、又はアミン塩である油性ゲル化剤を意味し、詳細には、アミノ酸と長鎖脂肪酸とからなり、水素結合のような非共有結合をとおして分子が自己会合することにより繊維状会合体を形成し、最終的にネットワーク構造を形成し、溶媒分子を取り込むことでゲル化が進行する化合物をいう。
油性ゲル化剤であるアミノ酸誘導体(即ち、アミノ酸系油性ゲル化剤)としては、L−グルタミン酸誘導体、L−イソロイシン誘導体、L−バリン誘導体等が挙げられる。
これらの中でも、アミノ酸系油性ゲル化剤としては、L−グルタミン酸誘導体が好ましい。
L−グルタミン酸誘導体の具体例としては、N−ラウロイル−L−グルタミン酸ジブチルアミド(化粧品成分表示名称:ジブチルラウロイルグルタミド)、N−2−エチルヘキサノイル−L−グルタミン酸ジブチルアミド(化粧品成分表示名称:ジブチルエチルヘキサノイルグルタミド)、ラウロイルグルタミン酸ステアリルアミド、N−ラウロイル−L−グルタミン酸−α、γ−ビス−n−ブチルアミド等が挙げられる。
L−イソロイシン誘導体の具体例としては、N−オクタデシル−L−イソロイシンアミド等が挙げられる。
L−バリン誘導体の具体例としては、N−オクタデシル−L−バリンアミド等が挙げられる。
また、アミノ酸系油性ゲル化剤としては、ラウロイルフェニルアラニンラウリルアミド、ジカプロイルリジンラウリルアミド、ジカプロイルリジンラウリルアミン塩、ジカプロイルリジンラウリルエステル等が挙げられる。
糖脂肪酸エステルの具体例としては、パルミチン酸デキストリン、ミリスチン酸デキストリン、(パルミチン酸/エチルヘキサン酸)デキストリン、(パルミチン酸/ヘキシルデカン酸)デキストリン、ステアリン酸イヌリン等が挙げられる。
石油ワックスの具体例としては、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス等が挙げられる。
植物ワックスの具体例としては、カルナウバワックス、キャンデリラワックス、コメヌカロウ、ヒマワリ種子ロウ、ホホバ種子油、12−ヒドロキシステアリン酸等が挙げられる。
鉱物ワックスの具体例としては、セレシン、モンタンワックス、オゾケライト等が挙げられる。
油性ゲル化剤としては、市販品を用いることができる。
油性ゲル化剤の市販品の例としては、アミノ酸系油ゲル化剤GP−1〔商品名、N−ラウロイル−L−グルタミン酸ジブチルアミド(化粧品成分表示名称:ジブチルラウロイルグルタミド)、味の素(株)〕、アミノ酸系油ゲル化剤EB−21〔商品名、N−2−エチルヘキサノイル−L−グルタミン酸ジブチルアミド(化粧品成分表示名称:ジブチルエチルヘキサノイルグルタミド)、味の素(株)〕、AJK−IS3613〔商品名、ジブチルラウロイルグルタミド(27.0質量%)、ジブチルエチルヘキサノイルグルタミド(9.0質量%)、及びイソステアリン酸(64.0質量%)の混合物、高級アルコール工業(株)〕、AJK−OD2046〔商品名、ジブチルラウロイルグルタミド(12.0質量%)、ジブチルエチルヘキサノイルグルタミド(8.0質量%)、及びオクチルドデカノール(80.0質量%)の混合物、高級アルコール工業(株)〕、レオパールKL2〔商品名、パルミチン酸デキストリン、千葉製粉(株)〕、レオパールMKL2〔商品名、ミリスチン酸デキストリン、千葉製粉(株)〕、レオパールWX〔商品名、(パルミチン酸/ヘキシルデカン酸)デキストリン、千葉製粉(株)〕、レオパールISL2〔商品名、ステアリン酸イヌリン、千葉製粉(株)〕、精製マイクロクリスタリンワックス〔商品名、マイクロクリスタリンワックス、日興リカ(株)〕、精製パラフィンワックス〔商品名、パラフィンワックス(化粧品成分表示名称:パラフィン)、日興リカ(株)〕、キャンデリラワックス MK−4〔商品名、キャンデリラワックス(化粧品成分表示名称:キャンデリラロウ)、横関油脂工業(株)〕、精製カルナウバワックス R−100〔商品名、カルナウバワックス(化粧品成分表示名称:カルナウバロウ)、横関油脂工業(株)〕、ヒマシ硬化脂肪酸〔商品名、12−ヒドロキシステアリン酸(化粧品成分表示名称:ヒドロキシステアリン酸、日油(株)〕、精製セレシンN〔商品名、セレシン、日興リカ(株)〕、CERESIN #820〔商品名、合成ワックス(化粧品成分表示名称:セレシン)、日興リカ(株)〕等が挙げられる。
本開示の皮膚外用剤は、油性ゲル化剤を1種のみ含んでいてもよく、2種以上含んでいてもよい。
本開示の皮膚外用剤における油性ゲル化剤の含有率は、特に限定されないが、例えば、皮膚外用剤の全質量に対して、1質量%以上20質量%以下の範囲であることが好ましく、1質量%以上15質量%以下の範囲であることがより好ましく、1質量%以上10質量%以下の範囲であることが更に好ましく、1質量%以上8質量%以下の範囲であることが特に好ましい。
本開示の皮膚外用剤における油性ゲル化剤の含有率が、皮膚外用剤の全質量に対して上記範囲内であると、皮膚外用剤がより良好にゲル化し、アスコルビン酸の保存安定性がより向上し得る。また、皮膚外用剤がより良好にゲル化すると、例えば、皮膚外用剤の形態が液状である場合に、皮膚外用剤を皮膚に付与した際の液だれがより生じ難くなる傾向がある。また、皮膚外用剤がより良好にゲル化すると、例えば、皮膚外用剤を皮膚に塗布した際のべたつきがより生じ難くなる傾向がある。
〔多価アルコール〕
本開示の皮膚外用剤は、多価アルコールを含む。
本開示の皮膚外用剤において、多価アルコールは、既述の油性ゲル化剤との組み合わせにより、アルコルビン酸の保存安定性の向上に寄与する。また、本開示の皮膚外用剤において、多価アルコールは、アスコルビン酸の溶解性の向上に寄与する。
本開示において、「多価アルコール」とは、分子内に2個以上の水酸基を有するアルコールであって、60℃で液体であるものを意味する。ここで、多価アルコールが「60℃で液体」とは、多価アルコールの融点又は軟化点が60℃未満であることを意味する。
多価アルコールの具体例としては、グリセリン、1,3−ブチレングリコール(化粧品成分表示名称:BG)、ジグリセリン、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、エトキシジグリコール、ペンチレングリコール、ヘキサンジオール、ポリエチレングリコール、ポリオキシエチレンメチルグルコシド(化粧品成分表示名称:メチルグルセス)、エチレングリコール、ジエチレングリコール等が挙げられる。
これらの中でも、多価アルコールとしては、グリセリン、1,3−ブチレングリコール、ジグリセリン、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、エトキシジグリコール、ペンチレングリコール、ヘキサンジオール、ポリエチレングリコール、及びポリオキシエチレンメチルグルコシドからなる群より選ばれる少なくとも1種が好ましく、グリセリン、1,3−ブチレングリコール、ジグリセリン、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、及びエトキシジグリコールからなる群より選ばれる少なくとも1種がより好ましい。
本開示の皮膚外用剤は、多価アルコールを1種のみ含んでいてもよく、2種以上含んでいてもよい。
本開示の皮膚外用剤における多価アルコールの含有率は、特に限定されないが、例えば、皮膚外用剤の全質量に対して、10質量%以上98.5質量%以下の範囲であることが好ましく、20質量%以上98.5質量%以下の範囲であることがより好ましく、20質量%以上95質量%以下の範囲であることが更に好ましく、20質量%以上90質量%以下の範囲であることが特に好ましい。
本開示の皮膚外用剤における多価アルコールの含有率が、皮膚外用剤の全質量に対して上記範囲内であると、アスコルビン酸をより高濃度に含む皮膚外用剤を実現できる傾向がある。
また、本開示の皮膚外用剤における多価アルコールの含有量は、アスコルビン酸の含有量に対して、質量基準で、3倍以上197倍以下の範囲であることが好ましく、5倍以上150倍以下の範囲であることがより好ましく、10倍以上125倍以下の範囲であることが更に好ましく、20倍以上100倍以下の範囲であることが特に好ましい。
本開示の皮膚外用剤における多価アルコールの含有量が、アスコルビン酸の含有量に対して、質量基準で、上記範囲内であると、アスコルビン酸をより高濃度に含む皮膚外用剤を実現できる傾向がある。
また、本開示の皮膚外用剤における多価アルコールの含有量は、油性ゲル化剤の含有量に対して、質量基準で、2倍以上98.5倍以下の範囲であることが好ましく、2倍以上90倍以下の範囲であることがより好ましく、3倍以上70倍以下の範囲であることが更に好ましく、4倍以上50倍以下の範囲であることが特に好ましい。
本開示の皮膚外用剤における多価アルコールの含有量が、油性ゲル化剤の含有量に対して、質量基準で、上記範囲内であると、アスコルビン酸の保存安定性がより向上する傾向がある。
また、本開示の皮膚外用剤における多価アルコールの含有量が、油性ゲル化剤の含有量に対して、質量基準で、2倍以上であると、皮膚外用剤を皮膚に付与した際のべたつきがより生じ難くなる傾向がある。
また、本開示の皮膚外用剤における多価アルコールの含有量が、油性ゲル化剤の含有量に対して、質量基準で、98.5倍以下であると、皮膚外用剤の形態が液状である場合に、皮膚外用剤を皮膚に付与した際の液だれがより生じ難くなる傾向がある。
本開示の皮膚外用剤では、油性ゲル化剤の含有量と多価アルコールの含有量との比率を調整することで、皮膚外用剤の粘度、硬度等を制御することができる。例えば、油性ゲル化剤の割合を高めると、粘度、硬度等を高めることができる。よって、油性ゲル化剤の含有量と多価アルコールの含有量との比率を調整することで、皮膚外用剤の形態(所謂、剤型)の制御が可能となる。
〔油剤〕
本開示の皮膚外用剤は、更に、油剤を含むことが好ましい。
本開示の皮膚外用剤において、油剤は、保湿感の向上に寄与する。
本開示において、「油剤」とは、25℃における水への溶解度が0.1質量%未満(1g/L未満)であり、かつ、皮膚外用剤の分野(詳細には、化粧品及び医薬部外品の分野)において、一般に油剤として使用されている成分を意味する。但し、本開示における油剤には、既述の油性ゲル化剤に相当する成分は含まれない。
油剤は、液体であることが好ましく、25℃で液体であることがより好ましい。ここで、油剤が「25℃で液体である」とは、油剤の融点又は軟化点が25℃未満であることを意味する。
油剤としては、エステル油、炭化水素油、シリコーン油、高級脂肪酸、高級アルコール等が挙げられる。
本開示において、「高級脂肪酸」とは、炭素数が12〜24の脂肪酸を意味する。
本開示において、「高級アルコール」とは、炭素数が12〜24の炭化水素基を有するアルコールを意味する。
エステル油の具体例としては、ミリスチン酸イソプロピル、エチルヘキサン酸セチル、エチルヘキサン酸ヘキシルデシル、ネオペンタン酸イソステアリル、ネオペンタン酸イソデシル、ネオペンタン酸オクチルドデシル、イソノナン酸イソトリデシル、イソノナン酸イソノニル、イソステアリン酸イソプロピル、ミリスチン酸イソセチル、ミリスチン酸オクチルドデシル、パルミチン酸イソプロピル、パルミチン酸エチルヘキシル、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、ジエチルヘキサン酸ネオペンチルグリコール、ジカプリン酸PG、ジカプリル酸PG、リンゴ酸ジイソステアリル、トリ(カプリル酸/カプリン酸)グリセリル、トリエチルヘキサン酸トリメチロールプロパン、テトラエチルヘキサン酸ペンタエリスリチル、トリエチルヘキサノイン、イソステアリン酸ヘキシルデシル等が挙げられる。なお、上記「PG」は、プロピレングリコールの略称である。
炭化水素油の具体例としては、流動パラフィン、スクワラン等が挙げられる。
シリコーン油の具体例としては、ジメチコン、シクロペンタシロキサン、フェニルジメチコン等が挙げられる。
高級脂肪酸の具体例としては、イソステアリン酸、オレイン酸、リノール酸等が挙げられる。
高級アルコールの具体例としては、イソステアリルアルコール、ヘキシルデカノール、オクチルデカノール、デシルテトラデカノール、オレイルアルコール等が挙げられる。
本開示の皮膚外用剤は、油剤を含む場合、油剤を1種のみ含んでいてもよく、2種以上含んでいてもよい。
本開示の皮膚外用剤が油剤を含む場合、油剤の含有率は、特に限定されないが、例えば、皮膚外用剤の全質量に対して、1質量%以上80質量%以下の範囲であることが好ましく、3質量%以上70質量%以下の範囲であることがより好ましく、5質量%以上60質量%以下の範囲であることが更に好ましい。
本開示の皮膚外用剤における油剤の含有率が、皮膚外用剤の全質量に対して1質量%以上であると、保湿感がより向上する傾向がある。
なお、油剤の種類によっては、含有率が高すぎると、皮膚外用剤を皮膚に付与した際にべたつきが生じる可能性が考えられる。
本開示の皮膚外用剤における油剤の含有率が、皮膚外用剤の全質量に対して80質量%以下であると、皮膚外用剤を皮膚に付与した際のべたつきがより生じ難くなる傾向がある。
〔水〕
本開示の皮膚外用剤は、水を含んでいてもよい。
水は、皮膚外用剤に使用可能な水であれば、特に限定されない。
水の具体例としては、天然水、精製水、蒸留水、イオン交換水、純水、超純水(例えば、Milli−Q水)等が挙げられる。
これらの中でも、水としては、不純物が少ないという観点から、精製水、蒸留水、イオン交換水、純水、又は超純水が好ましい。
本開示の皮膚外用剤における水の含有率は、特に限定されない。
本開示の皮膚外用剤は、例えば、アスコルビン酸の加水分解による変性をより抑制する観点から、水を含まないか、又は、水の含有率が、皮膚外用剤の全質量に対して、0質量%を超えて10質量%以下の範囲であることが好ましく、水を含まないか、又は、水の含有率が、皮膚外用剤の全質量に対して、0質量%を超えて5質量%以下の範囲であることがより好ましく、水を含まないか、又は、水の含有率が、皮膚外用剤の全質量に対して、0質量%を超えて1質量%以下の範囲であることが更に好ましく、水を含まないことが特に好ましい。
本開示において、「水を含まない」とは、水の含有率が、皮膚外用剤の全質量に対して0質量%であるか、又は、水を実質的に含まないことを意味する。また、「水を実質的に含まない」とは、不可避的に混入した水の存在は許容するが、意図して添加された水の存在は許容しないことを意味する。
〔その他の成分〕
本開示の皮膚外用剤は、本開示の効果を損なわない範囲において、必要に応じて、既述の成分以外の成分(所謂、その他の成分)を含んでいてもよい。
その他の成分としては、皮膚外用剤において通常用いられる添加成分(以下、単に「添加成分」ともいう。)が挙げられる。
<添加成分>
本開示の皮膚外用剤は、添加成分を含んでいてもよい。
添加成分としては、例えば、化粧料(所謂、化粧品及び薬用化粧品)である皮膚外用剤に使用した際に有用な美容効果(保湿効果、美白効果、整肌効果等)を示す機能性成分が挙げられる。
このような機能性成分としては、パルミチン酸L−アスコルビル等のアスコルビン酸誘導体;β−カロテン、アスタキサンチン、ゼアキサンチン、リコピン、ルテイン等のカロテノイド;トコフェロール、トコトリエノール等のビタミンE;コエンザイムQ10等のユビキノン;ヒアルロン酸;グルコシルセラミド、ガラクトシルセラミド等のスフィンゴ糖脂質;加水分解コラーゲン、水溶性コラーゲン等のコラーゲン;アセチルヒドロキシプロリン等のアミノ酸;加水分解シロバナルーピンタンパク;ニコチン酸アミドなどが挙げられる。
その他、添加成分としては、防腐剤、紫外線吸収剤、抗炎症剤、着色剤、香料等が挙げられる。
これらの添加成分は、1つの成分が2つ以上の機能を担うものであってもよい。
[皮膚外用剤の用途]
本開示の皮膚外用剤は、アスコルビン酸を高濃度で含み、かつ、アスコルビン酸の保存安定性に優れるため、アスコルビン酸に起因する有用な効果が長期間保持される。ここで、「アスコルビン酸に起因する有用な効果」とは、チロシナーゼ活性阻害及びメラニン産生抑制による色素沈着抑制効果、繊維芽細胞増殖及びコラーゲン合成促進による老化防止効果等が挙げられる。このため、本開示の皮膚外用剤は、例えば、化粧品、医薬部外品(例えば、薬用化粧品)等として、好適に用いることができる。
[皮膚外用剤の形態]
本開示の皮膚外用剤の形態(所謂、剤型)は、特に限定されない。
本開示の皮膚外用剤の形態としては、例えば、スティック、バーム(所謂、練り)、クリーム、乳液、エッセンス等の形態が挙げられる。
[皮膚外用剤の容器]
本開示の皮膚外用剤の容器は、特に限定されない。
本開示の皮膚外用剤の容器としては、スティックタイプ、コンパクトタイプ、ジャータイプ、チューブタイプ、ポンプタイプ等の容器が挙げられる。
[皮膚外用剤の製造方法]
本開示の皮膚外用剤の製造方法は、特に限定されず、公知の製造方法を適用することができる。
以下、本開示の皮膚外用剤の好適な製造方法の一例について説明する。但し、既述の皮膚外用剤と共通する事項、例えば、皮膚外用剤の成分及びその量については、説明を省略する。
まず、油性ゲル化剤と、多価アルコールと、必要に応じて、油剤と、を加熱しながら混合することにより、第1の溶液を得る。次いで、第1の溶液を冷却する。次いで、冷却後の第1の溶液に、所定量のアスコルビン酸を添加した後、混合することにより、第2の溶液を得る。次いで、第2の溶液を室温(即ち、25℃±5℃;以下、同じ。)まで冷却することにより、皮膚外用剤を得る。
なお、皮膚外用剤を容器に充填する場合には、第2の溶液を容器に充填した後、室温まで冷却してもよく、第2の溶液を室温まで冷却した後、容器に充填してもよく、皮膚外用剤の形態(即ち、剤型)によって、適宜選択することができる。
第1の溶液に含まれる成分は、全ての成分を一度に混合してもよいし、各成分をいくつかに分けて混合してもよい。
混合手段としては、特に限定されず、公知の混合手段を適用することができる。
混合手段の具体例としては、撹拌機を用いる機械的撹拌、撹拌棒を用いる手撹拌等の混合手段が挙げられる。
第1の溶液に含まれる成分を混合する際の加熱温度は、100℃以上であることが好ましい。加熱温度の上限は、特に限定されないが、例えば、製造適性の観点から、150℃以下であることが好ましい。
第1の溶液に含まれる成分を混合する時間は、各成分を十分に混合することができれば、特に限定されず、例えば、混合手段、各成分の種類等に応じて、適宜設定することができる。
第1の溶液の冷却温度は、例えば、アスコルビン酸の熱による分解を抑制する観点から、80℃以下であることが好ましく、70℃以下であることがより好ましく、60℃以下であることが更に好ましい。冷却温度の下限は、特に限定されないが、例えば、製造適性の観点から、50℃以上であることが好ましい。
冷却手段としては、特に限定されず、公知の冷却手段を適用することができる。
冷却手段の具体例としては、冷却器を用いる冷却手段が挙げられる。
以下、本開示の皮膚外用剤を実施例により更に具体的に説明する。但し、本開示の皮膚外用剤は、その主旨を越えない限り、以下の実施例に限定されるものではない。
[皮膚外用剤の製造]
(実施例1)
油性ゲル化剤であるジブチルラウロイルグルタミド(化粧品成分表示名称)〔商品名:アミノ酸系油ゲル化剤GP−1、成分名:N−ラウロイル−L−グルタミン酸ジブチルアミド、味の素(株)〕2.0質量部と、多価アルコールであるプロピレングリコール〔富士フイルム和光純薬(株)〕97.0質量部と、を120℃に加熱しながら撹拌することにより混合し、第1の溶液を得た。次いで、第1の溶液を、撹拌を継続しながら、液温が60℃になるまで冷却した。次いで、冷却後の第1の溶液に、アスコルビン酸〔商品名:L(+)-アスコルビン酸、成分名:L−アスコルビン酸、富士フイルム和光純薬(株)〕1.0質量部を添加した後、撹拌することにより混合し、第2の溶液を得た。次いで、第2の溶液をガラス容器に流し込んだ後、室温まで冷却することにより、実施例1の皮膚外用剤を得た。
(実施例2〜実施例11)
実施例1において、皮膚外用剤の組成を表1に示す組成に変更したこと以外は、実施例1と同様の操作を行い、実施例2〜実施例11の各皮膚外用剤を得た。
(実施例12〜実施例24)
実施例1において、皮膚外用剤の組成を表2に示す組成に変更したこと以外は、実施例1と同様の操作を行い、実施例12〜実施例24の各皮膚外用剤を得た。
(実施例25〜実施例29)
実施例1において、皮膚外用剤の組成を表3に示す組成に変更したこと以外は、実施例1と同様の操作を行い、実施例25〜実施例29の各皮膚外用剤を得た。
(比較例1〜比較例6)
実施例1において、皮膚外用剤の組成を表4に示す組成に変更したこと以外は、実施例1と同様の操作を行い、比較例1〜比較例6の各皮膚外用剤を得た。
〔評価〕
実施例1〜実施例29、及び比較例1の各皮膚外用剤について、以下の評価を行った。結果を表1〜表4に示す。
なお、比較例2〜比較例6の各皮膚外用剤は、アスコルビン酸が溶解しなかったため、以下の評価を行わなかった。
1.保存安定性
本発明者らは、アスコルビン酸を高濃度で含む皮膚外用剤では、アスコルビン酸の酸化、加水分解等、アスコルビン酸の変性に起因して、着色及び臭いが生じるとの知見を得ている。アスコルビン酸が変性していない皮膚外用剤は、無色透明であって、かつ、無臭である。そこで、本評価では、皮膚外用剤の着色及び臭いに基づき、アスコルビン酸の保存安定性を評価した。なお、実施例1〜実施例29、及び比較例1の皮膚外用剤は、いずれも無色透明であって、かつ、無臭である。
ガラス容器に入った皮膚外用剤を、設定温度50℃の恒温器の中に入れて、1ヶ月間放置した。次いで、放置後の皮膚外用剤の着色及び臭いを、それぞれ各1人の専門パネラーに確認してもらった。なお、皮膚外用剤の着色は、目視にて確認してもらった。
そして、判定結果に基づき、下記の評価基準に従って、アスコルビン酸の保存安定性を評価した。「着色」及び「臭い」の評価結果が、いずれも「A」又は「B」であれば、アスコルビン酸の保存安定性に優れる皮膚外用剤であると判断した。なお、下記の評価基準において、最も優れるものは「A」である。
−着色の評価基準−
A:全く着色していない。
B:僅かに着色している。
C:顕著に着色している。
−臭いの評価基準−
A:臭いが全く感じられない。
B:臭いが僅かに感じられる。
C:臭いが顕著に感じられる。
2.液だれ
各皮膚外用剤について、皮膚に塗布した際の液だれを評価した。
化粧品評価の専門パネラー1人に、皮膚外用剤を使用してもらった。具体的には、皮膚外用剤0.1gを、前腕の皮膚に塗布してもらい、塗布した際の液だれの有無及び程度を判定してもらった。そして、判定結果に基づき、下記の評価基準に従って、液だれを評価した。評価結果が、「A」又は「B」であれば、液だれが生じ難い皮膚外用剤であると判断した。なお、下記の評価基準において、最も優れるものは「A」である。
−評価基準−
A:液だれが全く生じない。
B:液だれが僅かに生じるが、気にならない程度である。
C:液だれが顕著に生じる。
3.べたつき
各皮膚外用剤について、皮膚に塗布した際のべたつきを評価した。
化粧品評価の専門パネラー1人に、皮膚外用剤を使用してもらった。具体的には、皮膚外用剤0.1gを、前腕の皮膚に塗布してもらい、塗布した際のべたつきの有無及び程度を判定してもらった。そして、判定結果に基づき、下記の評価基準に従って、べたつきを評価した。評価結果が、「A」又は「B」であれば、べたつきが生じ難い皮膚外用剤であると判断した。なお、下記の評価基準において、最も優れるものは「A」である。
−評価基準−
A:べたつきが全く感じられない。
B:べたつきが僅かに感じられるが、気にならない程度である。
C:べたつきが顕著に感じられる。
4.保湿感
各皮膚外用剤について、保湿感を評価した。
化粧品評価の専門パネラー1人に、皮膚外用剤を使用してもらった。具体的には、皮膚外用剤0.1gを、前腕の内側に対し、25cm程度に塗り広げてもらった。そして、塗り広げてから1分間後に、皮膚の表面に残るしっとりとした感触(所謂、保湿感)の程度を判定してもらった。そして、判定結果に基づき、下記の評価基準に従って、保湿感を評価した。評価結果が、「A」又は「B」であれば、保湿感に優れる皮膚外用剤であると判断した。なお、下記の評価基準において、最も優れるものは「A」である。
−評価基準−
A:皮膚の表面に残るしっとりとした感触が非常に強い。
B:皮膚の表面に残るしっとりとした感触が強い。
C:皮膚の表面に残るしっとりとした感触が弱い。
Figure 2021116270
Figure 2021116270
Figure 2021116270
Figure 2021116270
表1〜表4中、組成の欄に記載の「−」は、該当する成分を含まないことを意味する。
表1〜表4では、便宜上、アスコルビン酸、油性ゲル化剤、多価アルコール、及び油剤に該当する成分を、それぞれ(A)、(B)、(C)、及び(D)に分類して表記した。
表1〜表4に記載の各成分の詳細は、以下のとおりである。
<(A):アルコルビン酸>
・アスコルビン酸〔商品名:L(+)-アスコルビン酸、成分名:L−アスコルビン酸、富士フイルム和光純薬(株)〕
<(B):油性ゲル化剤>
−アミノ酸系油性ゲル化剤−
・ジブチルラウロイルグルタミド(化粧品成分表示名称)〔商品名:アミノ酸系油ゲル化剤GP−1、成分名:N−ラウロイル−L−グルタミン酸ジブチルアミド、味の素(株)〕
・ジブチルエチルヘキサノイルグルタミド(化粧品成分表示名称)〔商品名:アミノ酸系油ゲル化剤EB−21、成分名:N−2−エチルヘキサノイル−L−グルタミン酸ジブチルアミド、味の素(株)〕
−糖脂肪酸エステル−
・パルミチン酸デキストリン〔商品名:レオパールKL2、千葉製粉(株)〕
・ミリスチン酸デキストリン〔商品名:レオパールMKL2、千葉製粉(株)〕
・ステアリン酸イヌリン〔商品名:レオパールISL2、千葉製粉(株)〕
−石油ワックス−
・パラフィン(化粧品成分表示名称)〔商品名:精製パラフィンワックス、成分名:パラフィンワックス、日興リカ(株)〕
・マイクロクリスタリンワックス〔商品名:精製マイクロクリスタリンワックス、日興リカ(株)〕
−植物ワックス−
・キャンデリラロウ(化粧品成分表示名称)〔商品名:キャンデリラワックス MK−4、成分名:キャンデリラワックス、横関油脂工業(株)〕
・カルナウバロウ(化粧品成分表示名称)〔商品名:精製カルナウバワックス R−100、成分名:カルナウバワックス、横関油脂工業(株)〕
−鉱物ワックス−
・セレシン(化粧品成分表示名称)〔商品名:CERESIN #820、日興リカ(株)〕
上記「(B)油性ゲル化剤」は、いずれも25℃で固体である。
<(C)多価アルコール>
・プロピレングリコール〔富士フイルム和光純薬(株)〕
・BG(化粧品成分表示名称)〔成分名:1,3−ブチレングリコール、(株)ダイセル〕
・エトキシジグリコール〔商品名:トランスキトールCG、池田物産(株)〕
・ペンチレングリコール〔商品名:Hydrolite(登録商標)−5、シムライズ社〕
・ヘキサンジオール〔商品名:Hydrolite(登録商標)−6、シムライズ社〕
・ジプロピレングリコール〔交洋ファインケミカル(株)〕
・グリセリン〔商品名:化粧品用濃グリセリン、花王(株)〕
・ジグリセリン〔商品名:ジグリセリン801、阪本薬品工業(株)〕
・メチルグルセス−10(化粧品成分表示名称)〔商品名:マクビオブライド(登録商標) MG−10E、医薬部外品成分表示名称:ポリオキシエチレンメチルグルコシド、日油(株)〕
・メチルグルセス−20(化粧品成分表示名称)〔商品名:マクビオブライド(登録商標) MG−20E、医薬部外品成分表示名称:ポリオキシエチレンメチルグルコシド、日油(株)〕
・PEG−6(化粧品成分表示名称)〔商品名:PEG#300、医薬部外品成分表示名称:ポリエチレングリコール300、日油(株)〕
・PEG−12(化粧品成分表示名称)〔商品名:PEG#600、医薬部外品成分表示名称:ポリエチレングリコール600、日油(株)〕
<(D)油剤>
−エステル油−
・イソステアリン酸〔高級アルコール工業(株)〕
・ミリスチン酸イソプロピル〔商品名:NIKKOL(登録商標) IPM−100、日光ケミカルズ(株)〕
・セバシン酸ジイソプロピル〔商品名:FineNeo(登録商標) −iPSE、日本精化(株)〕
−炭化水素油−
・スクワラン〔商品名:NIKKOL(登録商標) 精製オリーブスクワラン、日光ケミカルズ(株)〕
−シリコーン油−
・シクロペンタシロキサン〔商品名:KF−995、信越化学工業(株)〕
上記「(D)油剤」は、いずれも25℃で液体又はペーストである。
表1〜表3に示すように、実施例1〜実施例29の皮膚外用剤は、いずれも着色及び臭いがないか、又は、あったとしてもわずかであり、アスコルビン酸の保存安定性に優れることが確認された。また、実施例1〜実施例29の皮膚外用剤は、いずれも皮膚に塗布した際の液だれが生じないか、又は、液だれが生じてもわずかであり、液だれが生じ難いことが確認された。また、実施例1〜実施例29の皮膚外用剤は、いずれも皮膚に塗布した際のべたつきが感じられないか、又はべたつきが感じられてもわずかであり、べたつきが抑制されていることが確認された。また、実施例1〜実施例29の皮膚外用剤は、いずれも保湿感に優れることが確認された。
一方、表4に示すように、アスコルビン酸及び多価アルコールを含み、かつ、油性ゲル化剤を含まない比較例1の皮膚外用剤は、着色及び臭いが顕著であり、アスコルビン酸の保存安定性に劣ることが確認された。また、比較例1の皮膚外用剤は、皮膚に塗布した際に液だれが顕著に生じた。また、比較例1の皮膚外用剤は、皮膚に塗布した際にべたつきが顕著に感じられた。また、比較例1の皮膚外用剤は、保湿感に劣ることが確認された。
多価アルコールの代わりに油剤を含む比較例2〜比較例6の皮膚外用剤は、いずれもアルコルビン酸が溶解せず、アスコルビン酸を高濃度に配合できないことが確認された。
[皮膚外用剤の製造]
〔実施例30〕スティック
下記の(1)〜(10)のうち、(2)〜(8)を100℃に加熱しながら撹拌することにより混合し、第1の溶液を得た。次いで、第1の溶液を、撹拌を継続しながら、液温が60℃になるまで冷却した。次いで、冷却後の第1の溶液に、(1)、(9)、及び(10)を添加した後、撹拌することにより混合し、第2の溶液を得た。次いで、第2の溶液をスティック容器に充填した後、室温まで冷却することにより、剤型がスティックである皮膚外用剤を製造した。
−スティックの組成−
(1)アスコルビン酸 3.0質量%
(2)ジブチルラウロイルグルタミド 4.0質量%
(3)ジブチルエチルヘキサノイルグルタミド 1.4質量%
(4)プロピレングリコール 29.49質量%
(5)1,3−ブチレングリコール 5.0質量%
(6)エトキシジグリコール 42.0質量%
(7)グリセリン 5.0質量%
(8)イソステアリン酸 9.6質量%
(9)アスタキサンチン 0.01質量%
(10)トコフェロール 0.5質量%
〔実施例31〕バーム
下記の(1)〜(9)のうち、(2)〜(7)を100℃に加熱しながら撹拌することにより混合し、第1の溶液を得た。次いで、第1の溶液を、撹拌を継続しながら、液温が60℃になるまで冷却した。次いで、冷却後の第1の溶液に、(1)、(8)、及び(9)を添加した後、撹拌することにより混合し、第2の溶液を得た。次いで、第2の溶液をジャー容器に充填した後、室温まで冷却することにより、剤型がバーム(所謂、練り)である皮膚外用剤を製造した。
−バームの組成−
(1)アスコルビン酸 3.0質量%
(2)ジブチルラウロイルグルタミド 2.0質量%
(3)プロピレングリコール 39.49質量%
(4)1,3−ブチレングリコール 5.0質量%
(5)エトキシジグリコール 40.0質量%
(6)グリセリン 5.0質量%
(7)ジメチコン 5.0質量%
(8)アスタキサンチン 0.01質量%
(9)トコフェロール 0.5質量%
〔実施例32〕クリーム
下記の(1)〜(9)のうち、(2)〜(7)を100℃に加熱しながら撹拌することにより混合し、第1の溶液を得た。次いで、第1の溶液を、撹拌を継続しながら、液温が60℃になるまで冷却した。次いで、冷却後の第1の溶液に、(1)、(8)、及び(9)を添加した後、撹拌することにより混合し、第2の溶液を得た。次いで、第2の溶液を室温まで冷却した後、チューブ容器に充填することにより、剤型がクリームである皮膚外用剤を製造した。
−クリームの組成−
(1)アスコルビン酸 3.0質量%
(2)ジブチルラウロイルグルタミド 1.0質量%
(3)プロピレングリコール 40.49質量%
(4)1,3−ブチレングリコール 5.0質量%
(5)エトキシジグリコール 30.0質量%
(6)グリセリン 10.0質量%
(7)スクワラン 10.0質量%
(8)アスタキサンチン 0.01質量%
(9)トコフェロール 0.5質量%

Claims (10)

  1. アスコルビン酸と、
    油性ゲル化剤と、
    多価アルコールと、
    を含み、かつ、
    アスコルビン酸の含有率が、皮膚外用剤の全質量に対して、0.5質量%以上である皮膚外用剤。
  2. 更に、油剤を含む請求項1に記載の皮膚外用剤。
  3. 水を含まないか、又は、水の含有率が、皮膚外用剤の全質量に対して、0質量%を超えて10質量%以下の範囲である請求項1又は請求項2に記載の皮膚外用剤。
  4. 多価アルコールが、グリセリン、1,3−ブチレングリコール、ジグリセリン、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、エトキシジグリコール、ペンチレングリコール、ヘキサンジオール、ポリエチレングリコール、及びポリオキシエチレンメチルグルコシドからなる群より選ばれる少なくとも1種である請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の皮膚外用剤。
  5. 油性ゲル化剤が、アミノ酸系油性ゲル化剤である請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の皮膚外用剤。
  6. アミノ酸系油性ゲル化剤が、L−グルタミン酸誘導体、L−イソロイシン誘導体、及びL−バリン誘導体からなる群より選ばれる少なくとも1種である請求項5に記載の皮膚外用剤。
  7. 多価アルコールの含有率が、皮膚外用剤の全質量に対して、20質量%以上98.5質量%以下の範囲である請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載の皮膚外用剤。
  8. 油性ゲル化剤の含有率が、皮膚外用剤の全質量に対して、1質量%以上20質量%以下の範囲である請求項1〜請求項7のいずれか1項に記載の皮膚外用剤。
  9. 多価アルコールの含有量が、アスコルビン酸の含有量に対して、質量基準で、3倍以上197倍以下の範囲である請求項1〜請求項8のいずれか1項に記載の皮膚外用剤。
  10. 多価アルコールの含有量が、油性ゲル化剤の含有量に対して、質量基準で、2倍以上98.5倍以下の範囲である請求項1〜請求項9のいずれか1項に記載の皮膚外用剤。
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