JPH05140121A - 1,2,3−トリアゾールの製法 - Google Patents

1,2,3−トリアゾールの製法

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JPH05140121A
JPH05140121A JP35352591A JP35352591A JPH05140121A JP H05140121 A JPH05140121 A JP H05140121A JP 35352591 A JP35352591 A JP 35352591A JP 35352591 A JP35352591 A JP 35352591A JP H05140121 A JPH05140121 A JP H05140121A
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ammonia
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triazole
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勝正 原田
Mizuho Oda
水穂 小田
Akio Matsushita
明生 松下
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Abstract

(57)【要約】 【構成】本発明は、一般式〔I〕 (Xはハロゲン原子を示し、Rは炭化水素基を示す)で
表される化合物とアンモニアとを反応させて、一般式
〔II〕 で示される化合物を効率よく安全に製造する方法であ
る。 【効果】抗生物質の製造原料として有用な1,2,3−
トリアゾールを従来の製法より、効率よく安全に製造で
きる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、1,2,3−トリアゾ
ールの新規な製造法に関する。1,2,3−トリアゾー
ルは、例えば、医薬として有用な抗生物質の製造原料と
して有用である。
【0002】
【従来技術およびその問題点】従来の1,2,3−トリ
アゾールを合成する方法は、アジド誘導体とアセチレン
とを反応させて1−置換−1,2,3−トリアゾールを
合成後に、還元により、置換基を除去する方法(特開平
1−143861号公報)が知られている。
【0003】この方法は、アジド誘導体の安定性(爆発
性)が問題となり、反応系におけるアジド誘導体の存在
が合成、単離および精製工程における,防爆のための熱
管理を複雑にさせ反応の制御が容易ではない。しかも、
アジド誘導体の置換基の種類によっては分子量の高い原
料より分子量の低い生成物を合成する必要があるため、
反応効率が著しく悪いなどの問題点があった。
【0004】
【発明が解決しょうとする課題】本発明は、従来公知の
製造法の問題を解決することのできる1,2,3−トリ
アゾールの工業的な製造法を提供することを目的とす
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、一般式〔I〕
【化3】(式中、Xはハロゲン原子を示し、Rは炭化水
素基を示す)で表されるヒドラゾン誘導体とアンモニア
とを反応させることを特徴とする一般式〔II〕
【化4】で表される1,2,3−トリアゾールの製法に
関する。
【0006】本発明に使用されるヒドラゾン誘導体は、
一般式〔I〕に示される化合物である。上記式中、Xは
塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子などのハロゲン原子を
表し、Rは炭化水素基、例えば、メチル基、エチル基、
プロピル基、ブチル基などの炭素数1〜5個の低級アル
キル基;メチル基、ニトロ基またはハロゲン原子などで
置換されていてもよいフェニル基などが挙げられる。
【0007】本発明に使用されるヒドラゾン誘導体は、
ジハロゲン置換アセトアルデヒドと、置換炭化水素スル
ホニルヒドラジン(例えば、低級アルキルスルホニルヒ
ドラジン、置換基を有していてもよい置換ベンゼンスル
ホニルヒドラジンなど)とから製造される〔Chem
Ber,108 402 (1975)〕。
【0008】本発明に使用されるヒドラゾン誘導体とし
ては、2,2−ジクロルアセトアルデヒド−p−トルエ
ンスルホニルヒドラゾン、2,2−ジクロルアセトアル
デヒド−ベンゼンスルホニルヒドラゾン、2,2−ジク
ロルアセトアルデヒド−メタンスルホニルヒドラゾン、
2,2−ジクロルアセトアルデヒド−エタンスルホニル
ヒドラゾン、2,2−ジブロムアセトアルデヒド−p−
トルエンスルホニルヒドラゾン、2,2−ジブロムアセ
トアルデヒド−ベンゼンスルホニルヒドラゾン、2,2
−ジブロムアセトアルデヒド−メタンスルホニルヒドラ
ゾン、2,2−ジブロムアセトアルデヒド−エタンスル
ホニルヒドラゾンなどを挙げることができる。
【0009】本発明に使用されるアンモニアは、ヒドラ
ゾン誘導体1モルに対して、通常2〜100モル好まし
くは2〜50モルを使用することが好ましい。アンモニ
アとしては、液体アンモニア、アンモニア水溶液および
有機溶剤に溶解させたアンモニア溶液の状態でも、本発
明の反応には有効に使用できる。
【0010】本発明の製法において、液体アンモニアを
使用する場合は、無溶媒でも進行するために、特に反応
溶媒は必要としない。
【0011】本発明の製法において、アンモニア水溶液
又は有機溶媒に溶解させたアンモニア溶液を使用する場
合の溶媒は、水、又はヒドラゾン誘導体およびアンモニ
アを充分溶解しかつ反応を妨害しない溶媒であれば、い
かなる溶媒でも単独または混合物として使用できる。た
とえば、メタノール、エタノール、プロパノール、イソ
プロパノール、ブタノールなどの脂肪族アルコール系溶
媒、メチルエーテル、エチルエーテル、プロピルエーテ
ル、メチルプロピルエーテルなどのエーテル系溶媒、ク
ロロホルム、塩化メチレンなどのハロゲン化炭化水素系
溶媒、ジメチルスホキシド、ジメチルホルムアミド、ア
セトニトリルなどの有機溶媒を挙げることできる。特に
メタノール、エタノールなどの低級アルコールが好まし
い。
【0012】本発明の反応においては、反応温度が、−
30〜100℃、特に−10〜80℃程度であることが
好ましい。反応圧は常圧でじゅうぶんであるが、必要に
応じて加圧してもよい。
【0013】本発明の反応においては、反応時間は反応
温度、原料などに依存するが、通常1〜24時間であ
り、特に1〜12時間が好ましい。
【0014】本発明の反応においては、ヒドラゾン誘導
体とアンモニアとの接触方法には、特に制限はない。例
えば、液体アンモニアを使用した場合には、ヒドラゾン
誘導体を液体アンモニアと混合攪拌する方法などを挙げ
ることができ、この時、ヒドラゾン誘導体を少量の有機
溶媒に溶解させて、液体アンモニア中に滴下して攪拌し
溶解した均一な状態で反応させてもよい。また、アンモ
ニア水溶液、又は有機溶媒に溶解させたアンモニア溶液
とヒドラゾン誘導体とを混合し攪拌する方法も挙げるこ
とができ、この時、ヒドラゾン誘導体を少量の有機溶媒
に溶解させて、アンモニア溶液中に滴下攪拌し分散した
状態で反応させてもよい。
【0015】本発明の反応は、液体アンモニアを使用し
た場合は、密閉容器中で行われた反応の終了後、未反応
アンモニアを留去し残留物を塩化メチレンあるいはクロ
ロホルムなどに溶解して溶解性のない塩類を濾別し、濃
縮後蒸留又はカラムクロマトで分離することにより高収
率で1,2,3−トリアゾールを得ることができる。
【0016】本発明の反応は、アンモニア水溶液又は有
機溶媒に溶解させたアンモニアを使用した場合は、密閉
または非密閉容器中で行われた反応の終了後、水または
有機溶媒を留去し残留物を塩化メチレンあるいはクロロ
ホルムなどに溶解して、溶解性のない塩類を濾別し、濃
縮後蒸留又はカラムクロマトで分離することにより高収
率で1,2,3−トリアゾールを得ることができる。
【0017】
【実施例】次に、実施例および参考例を挙げて本発明を
更に詳しく説明するが、本発明は、その趣旨を越えない
限り以下の実施例に限定されるものではない。
【0018】参考例12,2−ジクロルアセトアルデヒド−p−トルエンスル
ホニルヒドラゾン 温度計および攪拌機付の500ml容量の三つ口丸底フ
ラスコに、p−トルエンスルホニルヒドラジン41.5
gとプロピオン酸280mlとを仕込み、懸濁下攪拌し
氷冷した。温度が15℃まで冷却した時点でジクロルア
セトアルデヒド25gを固体のまま添加して約1時間、
15℃を保持したまま攪拌を継続し、次いで、温度が0
℃になるまで氷冷し、0℃に保持したまま3時間以上静
置し、析出した結晶を濾過、乾燥を行って2,2−ジク
ロルアセトアルデヒド−p−トルエンスルホニルヒドラ
ゾン37.2gを得た。融点 122.5〜123℃
(文献値 123℃)
【0019】実施例11,2,3−トリアゾール 攪拌機、ガス吹き込み管および滴下ロート付の200m
l容量の三つ口丸底フラスコに、アンモニアで飽和した
メタノール40mlを仕込み、滴下ロートよりメタノー
ル60mlで溶解させた参考例1で得られた2,2−ジ
クロルアセトアルデヒド−p−トルエンスルホニルヒド
ラゾンのメタノール溶液を加えて、攪拌しながら22±
5℃の温度範囲で2時間反応を行った。反応終了後、副
生する無機塩をガラスフィルターで除去し、反応液をエ
バポレーターで濃縮した。反応濃縮液をガスクロマトグ
ラフィー絶対検量線法で定量すると1,2,3−トリア
ゾールが0.95g(2,2−ジクロルアセトアルデヒ
ド−p−トルエンスルホニルヒドラゾンに対する反応収
率;50.5%)生成した。反応濃縮液を、展開溶媒と
して酢酸エチル:ヘキサン=1:1を用いてシリカゲル
カラムクロマトグラフィー処理を行って1,2,3−ト
リアゾール(0.9g)を得た。生成物のNMRおよび
MSスペクトルで構造解析を行った結果、標準品と一致
することを確認した。
【0020】実施例2 反応温度を0℃としたほかは、実施例1と同様に反応及
び反応後の操作を行って1,2,3−トリアゾール
(1.23g)を得た。
【0021】実施例3 反応時間を9時間としたほかは、実施例1と同様に反応
及び反応後の操作を行って1,2,3−トリアゾール
(1.50g)を得た。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成5年2月5日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0021
【補正方法】変更
【補正内容】
【0021】実施例3 反応温度を9時間としたほかは、実施例1と同様に反応
及び反応後の操作を行って1,2,3−トリアゾ−ル
(1.50g)を得た。
【発明の効果】本発明を使用すれば、安全な方法で、反
応効率よく1,2,3−トリアゾ−ルが製造できる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式〔I〕 【化1】(式中、Xはハロゲン原子を示し、Rは炭化水
    素基を示す)で表されるヒドラゾン誘導体とアンモニア
    とを反応させることを特徴とする、一般式〔II〕 【化2】で表される1,2,3−トリアゾールの製法。
JP35352591A 1991-11-15 1991-11-15 1,2,3−トリアゾールの製法 Expired - Lifetime JP2717995B2 (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1996004255A1 (en) * 1994-07-29 1996-02-15 Synphar Laboratories, Inc. Production of 1,2,3-triazoles by cyclocondensation of hydrazides with glyoxal and amines
WO1996006835A1 (fr) * 1994-09-01 1996-03-07 Taiho Pharmaceutical Co., Ltd. Procede de production d'1-amino-1,2,3-triazole

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1996004255A1 (en) * 1994-07-29 1996-02-15 Synphar Laboratories, Inc. Production of 1,2,3-triazoles by cyclocondensation of hydrazides with glyoxal and amines
WO1996006835A1 (fr) * 1994-09-01 1996-03-07 Taiho Pharmaceutical Co., Ltd. Procede de production d'1-amino-1,2,3-triazole

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