JPH07118219A - ヒドラゾン化合物の製造方法 - Google Patents

ヒドラゾン化合物の製造方法

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JPH07118219A
JPH07118219A JP26884093A JP26884093A JPH07118219A JP H07118219 A JPH07118219 A JP H07118219A JP 26884093 A JP26884093 A JP 26884093A JP 26884093 A JP26884093 A JP 26884093A JP H07118219 A JPH07118219 A JP H07118219A
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勝正 原田
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明生 松下
Mizuho Oda
水穂 小田
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Abstract

(57)【要約】 【目的】グリオキサ−ルモノオキシムヒドラゾンを1反
応で製造できる方法を提供する。 【構成】ヒドロキシルアミンの塩、ヒドラジン1水和物
とグリオキサ−ル水溶液とを反応させてグリオキサ−ル
モノオキシムヒドラゾンを得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、グリオキサ−ルモノオ
キシムヒドラゾンの新規な製造方法に関する。グリオキ
サ−ルモノオキシムヒドラゾンは、1H−1,2,3−
トリアゾ−ルの製造原料として有用である。1H−1,
2,3−トリアゾ−ルは、タゾバクタムのような1H−
1,2,3−トリアゾ−ルを含むβ−ラクタム系抗生物
質の原料として有用である。
【0002】
【従来技術】従来のグリオキサ−ルモノオキシムヒドラ
ゾンの製法としては、例えば文献1〔特願平04−23
8779号公報参照〕に記載した方法を挙げることがで
きる。この方法は、.ジクロロアセトアルデヒドとヒ
ドロキシルアミンとを反応させてジクロロアセトアルド
キシムを製造する第1工程。.該ジクロロアセトアル
ドキシムとヒドラジン水和物とを反応させてグリオキサ
−ルモノオキシムモノヒドラゾンを製造する第2工程か
ら構成されている。前記の方法は、ジクロロアセトアル
デヒド(グリオキサ−ルと化学的に等価である)とヒド
ロキシルアミンとを反応させて、ジクロロアセトアルド
キシムを合成・単離した後に、ヒドロキシルアミンと反
応させてグリオキサ−ルモノオキシムヒドラゾンを製造
する必要があり、2工程が必須である点で満足する製造
方法ではなかった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、グリオキサ
−ルモノオキシムヒドラゾンの工業的な製造方法とし
て、簡便な製造法を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者は、一般式
(I)で表されるヒドロキシルアミンの塩、ヒドラジン
1水和物とグリオキサ−ル水溶液とを反応させることに
より、グリオキサ−ルモノオキシムヒドラゾンが合成さ
れることを見出して本発明を完成するにいたった。
【0005】すなわち、本発明は、一般式(I)
【0006】
【化2】
【0007】(式中、Xは鉱酸を表す)で示されるヒド
ロキシルアミンの塩、ヒドラジン1水和物と、グリオキ
サ−ル水溶液とを反応させるグリオキサ−ルモノオキシ
ムヒドラゾンの製造方法に関する。
【0008】本発明は、例えば反応式(I)によって示
すことができる。反応式(I)
【0009】
【化3】
【0010】すなわち、本発明はヒドロキシルアミンと
ヒドラジンとを攪拌・混合して得られた混合液に、グリ
オキサ−ル水溶液を滴下してグリオキサ−ルモノオキシ
ムヒドラゾンを製造する方法である。
【0011】本発明における、一般式(I)で表される
ヒドロキシルアミンの塩において、Xが表す鉱酸とは、
例えば塩酸、硫酸、燐酸を挙げることができ、好ましく
は塩酸、硫酸である。従って、ヒドロキシルアミンの塩
としては、例えばヒドロキシルアミン塩酸塩、ヒドロキ
シルアミン1/2硫酸塩、ヒドロキシルアミン1/3燐
酸塩を挙げることができ、好ましくはヒドロキシルアミ
ン塩酸塩、ヒドロキシルアミン1/2硫酸塩である。
【0012】本発明を実施するにあたって、ヒドロキシ
ルアミンの塩(化合物I)は中和する必要があるが、こ
の場合、例えばI.ヒドラジン1水和物を中和量まで加
える方法。II.塩基を添加して中和する方法を挙げる
ことができる。
【0013】(化合物Iを中和する方法として前記Iの
方法を用いる場合)各原料化合物の使用量として、グリ
オキサ−ルに対する化合物Iの使用量(モル比)は、例
えばグリオキサ−ル1モルに対して1.0〜2.0モル
を挙げることができ、好ましくは1.0〜1.5モルで
あり、更に好ましくは1.0〜1.3モルである。グリ
オキサ−ルに対するヒドラジンの使用量(モル比)とし
ては、例えばグリオキサ−ル1モルに対して2.0〜
4.5モルを挙げることができ、好ましくは2.0〜
4.0モルであり、更に好ましくは2.0〜3.0モル
である。
【0014】(化合物Iを中和する方法として前記II
の方法を用いる場合)使用する塩基としては、例えば水
酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭
酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭
酸水素カリウムを挙げることができ、好ましくは水酸化
ナトリウム、水酸化カリウムであり、さらに好ましくは
水酸化ナトリウムである。塩基の添加方法としては、例
えば水溶液を添加する方法を挙げることができる。この
場合、塩基の濃度としては、例えば1〜50重量%を挙
げることができ、好ましくは10〜50重量%であり、
更に好ましくは20〜50重量%である。
【0015】各原料化合物の使用量として、グリオキサ
−ルに対する化合物Iの使用量(モル比)は、前記のI
の方法で述べたと同じである。グリオキサ−ルに対する
ヒドラジンの使用量(モル比)としては、例えばグリオ
キサ−ル1モルに対して1.0〜4.5モルを挙げるこ
とができ、好ましくは1.0〜4.0モルであり、更に
好ましくは1.0〜3.0モルである。
【0016】反応濃度としては、グリオキサ−ルの濃度
として表す場合、例えば1〜40重量%を挙げることが
でき、好ましくは2〜40重量%であり、更に好ましく
は5〜40重量%である。
【0017】中和方法で異なる反応条件は以上に述べた
とうりである。以下に共通の反応条件および操作につい
て述べる。
【0018】本発明の実施に際しては、反応温度は例え
ば−30〜50℃を挙げることができ、好ましくは−2
0〜40℃であり、更に好ましくは−10〜30℃であ
る。
【0019】本発明の実施に際しては、反応時間は、反
応温度などの条件により異なるが、例えば反応温度が1
0℃の時には、2時間で十分である。
【0020】生成したグリオキサ−ルモノオキシムヒド
ラゾンは、反応終了後有機溶媒により抽出することがで
きる。その場合、使用する有機溶媒としては、例えば酢
酸メチル、酢酸エチルなどのエステル系溶媒、塩化メチ
レン、クロロホルムなどのハロゲン化炭化水素系溶媒を
挙げることができ、好ましくはエステル系溶媒である。
グリオキサ−ルモノオキシムヒドラゾンは、該抽出液か
ら、無水硫酸マグネシウムなどの脱水剤を用いて乾燥
後、有機溶剤を濃縮することで得られる。
【0021】グリオキサ−ルモノオキシムヒドラゾン
は、副生するグリオキサ−ルビスオキシムおよびグリオ
キサ−ルビスヒドラゾンを含む反応混合物として得られ
るが、そのまま、文献1(特願平04−238779号
公報参照)または文献2(特願平05−101236号
公報参照)の原料として使用することができる。また、
必要ならば常法に従って、カラムクロマトグラフィ−法
又は再結晶法により精製することができる。さらに、該
反応混合物は、粉状とした後40〜70℃に温度を保つ
ことにより、容易にその組成を変化させてグリオキサ−
ルモノオキシムヒドラゾンの含有率を上げることができ
る。この場合、粉状の反応混合物は攪拌・混合しても、
静置していてもよい。
【0022】
【発明の効果】本発明を使用すれば、従来の方法に比べ
ると、1反応でグリオキサ−ルモノオキシムヒドラゾン
を得ることができる。
【0023】以下に実施例および参考例を示して、本発
明をさらに詳しく説明するが、本発明の範囲はこれらに
限定されるものではない。なお、実施例中のグリオキサ
−ルモノオキシムヒドラゾン、グリオキサ−ルビスオキ
シムおよびグリオキサ−ルビスヒドラゾンの組成は反応
混合物の 1H−NMR(400MHz)により決定し
た。収率(%)は式1=〔グリオキサ−ルモノオキシム
ヒドラゾン(モル)/グリオキサ−ル(モル)〕X10
0により算出した。
【0024】
【実施例】
実施例1.ヒドロキシルアミン塩酸塩111.2g
(1.6モル)を攪拌しながら、ヒドラジン1水和物2
20g(4.4モル)を滴下して、混合溶液を得た。得
られた混合溶液を10℃に冷却し、40%グリオキサ−
ル水溶液232g(1.6モル)を、反応温度が15℃
を越えないように冷却しながら滴下した、滴下終了後2
時間攪拌しながら、10℃を保ちつつ反応させて反応液
を得た。得られた反応液に、酢酸エチル0.9リットル
を加え、分液操作を行って酢酸エチル層を得た(3
回)。得られた酢酸エチル層に無水硫酸マグネシウムを
加えて乾燥した後、濾過、減圧乾燥を行って結晶11
8.3gを得た。この結晶の組成率は、以下のとうりで
あった(収率:60%)。 グリオキサ−ルモノオキシムヒドラゾン 70.2% グリオキサ−ルビスオキシム 20.0% グリオキサ−ルビスヒドラジン 9.8%
【0025】実施例2.水酸化ナトリウム6g(150
ミリモル)を水15ミリリットルに溶解して、水酸化ナ
トリウム水溶液を得た。得られた水酸化ナトリウム水溶
液を攪拌しながら、ヒドロキシルアミン塩酸塩10.4
25g(150ミリモル)を少しずつ添加して中和液を
得た。得られた中和液を攪拌しながら、ヒドラジン1水
和物7.5g(150ミリモル)を滴下して、混合溶液
を得た。該混合溶液に、40%グリオキサ−ル水溶液2
1.75g(150ミリモル)を、溶液温度が30℃を
越えないように冷却しながら滴下した、滴下終了後2時
間攪拌して反応を行って反応液を得た。得られた反応液
に、酢酸エチル85ミリリットルを加え、分液操作を行
って酢酸エチル層を得た(3回)。得られた酢酸エチル
層に無水硫酸マグネシウムを加えて乾燥した後、濾過、
減圧乾燥を行って結晶5.7gを得た。この結晶の組成
率は、以下のとうりであった(収率:31.3%)。 グリオキサ−ルモノオキシムヒドラゾン 71.6% グリオキサ−ルビスオキシム 18.5% グリオキサ−ルビスヒドラジン 10.1%
【0026】実施例3.ヒドロキシルアミン塩酸塩11
1.2g(1.6モル)を攪拌しながら、ヒドラジン1
水和物220g(4.4モル)を滴下して、混合溶液を
得た。得られた混合溶液を−8℃に冷却し、40%グリ
オキサ−ル水溶液232g(1.6モル)を、反応温度
が0℃を越えないように冷却しながら滴下した、滴下終
了後2時間攪拌しながら、0℃を保ちつつ反応させて反
応液を得た。得られた反応液に、酢酸エチル0.9リッ
トルを加え、分液操作を行って酢酸エチル層を得た(3
回)。得られた酢酸エチル層に無水硫酸マグネシウムを
加えて乾燥した後、濾過、減圧乾燥を行って結晶12
2.5gを得た。この結晶の組成率は、以下のとうりで
あった(収率:72%)。 グリオキサ−ルモノオキシムヒドラゾン 81.2% グリオキサ−ルビスオキシム 9.0% グリオキサ−ルビスヒドラジン 9.8%
【0027】参考例1.実施例3で得られた結晶を、5
0℃に保ちながら15時間静置した。室温に冷却した
後、結晶の組成率の変化は以下のとうりであった。 グリオキサ−ルモノオキシムヒドラゾン 92.3% グリオキサ−ルビスオキシム 3.2% グリオキサ−ルビスヒドラジン 4.5%
【0028】参考例2.酢酸エチル200ミリリットル
に参考例1で得られた粗グリオキサ−ルモノオキシムヒ
ドラゾン9.43g(0.1モル)を、攪拌下溶解させ
て酢酸エチル溶液を得た。得られた酢酸エチル溶液に、
滴下ロ−トを用いて無水酢酸15.3g(0.15モ
ル)を滴下した。無水酢酸の滴下速度は、フラスコ内の
温度が40℃を越えないように調整した。滴下終了後、
室温下で3時間反応させ、析出した結晶を濾過、乾燥
し、グリオキサ−ルモノオキシムアセチルヒドラゾン1
1.1gの淡黄色粉末状結晶を得た。分析結果〔 1H−
NMR(400MHz)、Ms〕は文献2の値と同一で
あった。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式(I) 【化1】 (式中、Xは鉱酸を表す)で示されるヒドロキシルアミ
    ンの塩、ヒドラジン1水和物と、グリオキサ−ル水溶液
    とを反応させるグリオキサ−ルモノオキシムヒドラゾン
    の製造方法。
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