JPH05139628A - シートの一時貯蔵装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 簡単かつ安価に形成することができ、シート
に加わる機械的な負荷を最小にすることのできるシート
の一時貯蔵装置を提供する。 【構成】 所定の時間の間シート２を保存する一時貯蔵
装置は受け取りサイクルと移送サイクルを有し、供給装
置７と移送装置８から構成される。受け取りサイクルに
おいては一時貯蔵装置は第１の検出器５２が入口１１に
シートが存在することを検出するまで待機し、制御装置
６を介して供給装置７内で受け取り工程を開始させる。
供給装置は供給されるシートを移送装置において積層シ
ート１２として積層する。移送装置は受け取りサイクル
の間は停止している。受け取りサイクルが終了すると、
制御装置は移送装置が積層シートをカセットへ案内する
かあるいは戻しトレーへ案内するかを決定し、移送装置
の駆動手段を作動させ、積層シート１２を所定方向に移
送する。次に一時貯蔵装置は受け取りサイクルに復帰す
る。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、シートの一時貯蔵装
置、更に詳細には、搬送手段によって入口へ搬送される
シートを貯蔵する一時貯蔵装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】この種のシートの一時貯蔵装置は、例え
ば多数の紙幣を受け取って数え、サービス給付後に徴収
し、できない場合には利用者に戻す自動サービス装置に
適している。

【０００３】ＤＥ−ＰＳ２６１９６２０にはシート状の
紙を短期間貯蔵する一時貯蔵装置が記載されている。す
でに一時的に貯蔵されていたシート状の紙は束ねられて
コンベアベルト間に挟持されており、往復移動されて他
のシートをパケットとして積層する。それによってシー
トは機械的な負荷を受ける。

【０００４】ＥＰ２５１８３３に記載の装置において
は、１枚のシートのみを収納部に一時貯蔵することがで
き、他のシートを収納部に収容してから、前のシートを
収納部から完全に取り出すことができる。

【０００５】スイス特許出願０２５６６／９０−１には
シートを積層する装置が記載されており、同装置におい
ては少なくとも１つの積層シートの上方で移動可能なキ
ャリッジがガイドローラによってコンベアベルトの幾何
学配置を変化させて、それによってシートを積層シート
上に載置することができる。その場合コンベアベルトあ
るいは載置すべきシートは積層シートの一番上のシート
上で滑ることはない。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、簡単
かつ安価に形成することができ、シートに加わる機械的
な負荷を最小にすることのできる、多数のシート用の一
時貯蔵装置を提供することである。

【０００７】

【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、本発明によれば、搬送手段によって入口へ搬送さ
れるシートを貯蔵する一時貯蔵装置であって、ベルトに
よって形成され積層シートの上方に位置する供給装置
と、供給装置のエンドレスベルトとエンドレスの移送ベ
ルトからなる移送装置とを有し、前記移送装置は制御装
置の決定に従って移送サイクルで積層シートをカセット
あるいは戻しトレーへ移送するシートの一時貯蔵装置に
おいて、受け取りサイクルにおいては、供給装置は供給
されるシートを移送ベルト上に積層シートとして積層
し、その間移送装置は停止されており、停止されたベル
ト間に挟持された積層シートがシートの積層時移動しな
い構成を採用した。

【０００８】

【作用】このような構成では、シートに加わる機械的な
負荷を最小にすることができるとともに多数のシートを
一時的に貯蔵することができる。

【０００９】本発明の好ましい実施例が従属請求項に記
載されている。

【００１０】

【実施例】以下、図面を用いて本発明の実施例を詳細に
説明する。

【００１１】図１において符号１で示すものは自動サー
ビス装置（自動装置１と略称する）であり、２は自動装
置１の受け取りスリット３を通して搬送装置４内へ移動
されるシートである。自動装置１はさらに検出器５並び
に検出器と接続された制御装置６、供給装置７及び２つ
の出口を有する移送装置８を有する。移送装置の一方の
出口はカセット９に連通し、他方の出口は戻しトレー１
０に連通している。供給装置７と移送装置８によって一
時貯蔵装置が形成される。搬送装置４はシート２を自動
装置１の受け取りスリット３から検出器５を通過して供
給装置７の入口１１まで搬送するように構成されてい
る。

【００１２】制御装置６は一時貯蔵装置に命令を発生す
る。この命令は受け取りサイクルあるいは移送サイクル
に関連して設けられる。受け取りサイクルには２つの静
止状態と受け取り工程ないし空走行が含まれる。一時貯
蔵装置は一方の静止状態から受け取り工程ないし空走行
によって他方の静止状態に達する。受け取りサイクルの
間一時貯蔵装置は、受け取り工程の間に搬送装置４によ
って供給されるシート２が入口１１に達するまでは静止
状態で待機する。受け取りサイクルが終了すると、制御
装置６は移送サイクルに切り替わる。その場合、受け取
りサイクルの間に一時貯蔵装置内に収集されたシート２
が２つの出口の一方を通ってカセット９ないし戻しトレ
ー１０内へ移送される。カセット９の代わりに、一時貯
蔵装置内に収集されているシートを処理するのに適した
不図示の他の装置を用いることも可能である。

【００１３】検出器５は、検出器を通過するシート２の
特徴を検出するように構成されている。例えば検出器は
光学的な方法で真性の特徴を識別したりあるいは磁気イ
ンクを用いて印刷されたシートの磁場を検出することが
できる。検出器５から発生されたセンサ信号は、制御装
置６で処理される。

【００１４】受け取りサイクルが終了するまで、受け取
りスリット３を通してシート２を次々に搬送装置に供給
することができる。搬送装置４はシート２を入口１１を
通して供給装置７内へ移送し、供給装置は移送装置８内
に形成されて行く積層シート１２上に１枚ずつシートを
載置する。その場合、積層シート１２は新しく供給され
たシート２が積層される際に移動することはない。

【００１５】例えばシート２が紙幣である場合には、自
動装置１はサービスのために所定の額を要求し、制御装
置６が検出器５によって所定の額に達したことを認める
まで、紙幣を受け取ることができる。利用者も、自動装
置１の前側に配置され制御装置６と接続されたキーボー
ド１３を介して自動装置１に挿入しようとする額を知ら
せ、あるいは受け取りサイクルの終了を指示することが
できる。

【００１６】制御装置６はメモリ１４と接続され、この
メモリは積層シート１２内の各シート２について、例え
ば価格、真偽性などの試験結果を一時的に記憶する。受
け取り工程が終了した場合には、制御装置６はメモリ１
４の内容を照会して、積層シート１２内のすべてのシー
ト２が所定の条件を満たしているかどうかをチェックす
る。そうである場合には制御装置６は積層シート１２を
徴収することを決定する。その場合、移送装置８が積層
シート１２をカセット９へ移送し、そうでない場合には
積層シート１２は退けられ戻しトレー１０へ戻される。
制御装置がシート２を条件を満たすものでないものと分
類したとき、あるいは利用者がキーボード１３を介して
受け取りサイクルを終了させた場合には、制御装置は受
け取りサイクルを即座に中止し積層シート１２を戻しト
レー１０へ移送させることもできる。

【００１７】図２には一時貯蔵装置の例が示されてい
る。図面の面は、静止状態にある一時貯蔵装置に沿った
平行な切断面１５となっている。供給装置７（図１）は
エンドレスベルト１６と供給ベルト１７から形成されて
おり、一方、移送装置８（図１）はエンドレスベルト１
６とエンドレスの移送ベルト１８から構成される。破線
で示すガイド並びに破線のエンドレスベルト１６の部分
は、シート移送の邪魔にならないように切断面１５の外
部に配置されている。エンドレスベルト１６と供給ベル
ト１７は、切断面１５に対して垂直な積層シート面１
９、１９’の上方に配置されており、移送ベルト１８は
その下方に配置されている。

【００１８】両ベルト１６と１８は、少なくとも積層シ
ート面１９、１９’における部分が平行になっており、
積層シート面１９、１９’を挟み込んでいる。積層シー
ト面１９、１９’を形成するエンドレスベルト１６の積
層シート部分とそれに対してほぼ平行でエンドレスベル
ト側の移送ベルト１８部分の間に積層シート１２が挟持
される。その場合、積層シート１２により移送ベルト１
８の一方の部分が押圧され積層シート面１９、１９’か
ら離れる。受け取り工程の開始時に積層シート１２を形
成するシート２は直接移送ベルト１８上に載置される。

【００１９】エンドレスの移送ベルト１８は駆動ローラ
２０と回転輪２１によって張られているので、移送ベル
ト１８の一方の部分とエンドレスベルト１６の積層シー
ト部分により積層シート面１９、１９’に対して平行な
積層シート１２の移送路が形成される。この移送路は２
つのローラ２０と２１によって制限される。積層シート
１２を移送する移送路の一方側はカセット９に連通し、
他方側は戻しトレー１０に連通している。

【００２０】好ましくは積層シート１２と移送ベルト１
８を平行な区間で支持して積層シート１２を安定させる
他のローラ２２、２２’が少なくとも積層シートの領域
に配置される。ローラ２０〜２２の軸線は互いに平行で
あって、かつ枠２３内に配置されている。

【００２１】枠２３は、積層シートの高さに従って例え
ばばねによって発生される反力を克服して積層シート面
１９、１９’に対して垂直に移動することができるの
で、積層シート１２上に多数のシート２を積層すること
ができる。従って、一時貯蔵装置は枠２３の形状ないし
はそのばね移動量にのみに関係する大きな貯蔵能力を有
する。反力によって積層シート１２が圧縮され、積層シ
ートが移送路内でエンドレスベルト１６と移送ベルト１
８間に確実に保持されることが保証される。

【００２２】駆動ローラ２０には、導線を介して制御装
置６と接続されかつ制御装置によって給電されるローラ
モータ２４が設けられている。ローラモータ２４は枠２
３に配置することができる。制御装置６はローラモータ
２４ないし移送ベルト１８を所定の回転方向に駆動する
ことができる。受け取りサイクルの間、ローラモータ２
４は移送ベルト１８を停止させる。

【００２３】エンドレスベルト１６の一方側には２つの
終端位置２６と２７間で移動可能なキャリッジ２８を案
内するレール２５が積層シート面１９、１９’及び切断
面１５に対して平行に配置されている。終端位置２６と
２７は積層シート１２の領域の外部に位置し、第１の終
端位置２６は戻しトレー１０の近傍に位置する。キャリ
ッジ２８は切断面１５に並べて配置された３つのガイド
ローラ２９〜３１を有する。外側の２つのガイドローラ
２９と３１の周面は積層シート面１９、１９’に接触す
ると共にそれと平行な供給面３２とも接触する。この両
平面は切断面１５と交わっている。第１の外側ガイドロ
ーラ２９は第２の外側ガイドローラ３１よりも戻しトレ
ー１０の近くに位置する。

【００２４】戻しトレー１０から見て、エンドレスベル
ト１６は、積層シート面１９、１９’で回転ローラ３３
と第１の外側ガイドローラ２９の間及び第２の外側ガイ
ドローラ３１と駆動ローラ３４の間に延びており、かつ
後の区間で積層シート区間を形成している。回転ローラ
３３と駆動ローラ３４の距離は、その間で２つの終端位
置２６、２７を有するレール２５が移動できるような距
離になっている。積層シート面１９、１９’の上方で
は、エンドレスベルト１６は切断面１５の外部において
方向転換ローラ３５、３６によって駆動ローラ３４から
回転ローラ３３まで案内されている。

【００２５】例えば積層シート１２の上方で供給面３２
の上部には第１の入口ローラ３７と第２の入口ローラ３
８が等しい距離で配置されている。その場合、第１の入
口ローラ３７が切断面１５において戻しトレー１０に近
い方に位置する。２つの入口ローラ３７と３８間で供給
面３２からかなり離れたところに切り替えローラ３９が
支持されている。

【００２６】エンドレスベルト１６は第１の外側ガイド
ローラ２９よって積層シート面１９、１９’から離れ、
切断面１５で１８０゜反転されて供給面３２へ導かれ
る。第１の外側ガイドローラ２９から第１の入口ローラ
３７に至るまでエンドレスベルト１６は供給ベルト１７
に接触しており、従ってこの区間においてシート２を搬
送する第１の搬送路４０が形成される。

【００２７】第１の入口ローラ３７から２つのベルト１
６と１７が分離する。エンドレスベルト１６は切断面１
５の外部にある他の方向転換ローラ４１、４２によって
第２の入口ローラ３８へ導かれる。供給ベルト１７は切
り替えローラ３９へ導かれ、切り替えローラを回って１
８０゜反転して供給面３２へ達し、第２の入口ローラ３
８のところで再びエンドレスベルト１６と接触する。２
つのベルト１６と１７は一緒に第２の外側ガイドローラ
３１まで案内され、それによりシート２を搬送する第２
の搬送路４３が形成される。切断面１５において第２の
ガイドローラ３１はエンドレスベルト１６を供給面３２
から１８０゜方向転換して積層シート面１９、１９’へ
案内する。２つの搬送路４０と４３の長さはレール２５
上でのキャリッジ２８の位置に関係する。

【００２８】中央のガイドローラ３０は２つの外側ガイ
ドローラ２９と３１間で供給ベルト１７を所定の短い距
離だけ積層シート面１９、１９’まで下降させ、それに
より供給ベルト１７は外側のガイドローラ２９と３１に
巻き付くエンドレスベルト１６上に接触する。中央のガ
イドローラ３０の下方でキャリッジ２８に固定されてい
る偏向板２８’によって供給ベルト１７が積層シート１
２に接触することが防止される。

【００２９】２つの搬送路４０と４３は、スペースを削
減するために切断面１５内で少なくとも１つの方向転換
ローラ４４と少なくとも１つの方向転換ローラ４５によ
って移送方向を変化させて案内される。これらの方向転
換ローラを介してベルト１６と１７は一緒に供給面３２
から入口ローラ３７、３８へ案内される。

【００３０】各ローラないしドラムは、軸線を中心に回
転自在で、ベルト１６〜１８に合わされたシリンダ状に
形成される。ローラ２０〜２２、ガイドローラ２９〜３
１、入口ローラ３７と３８、切り替えローラ３９及び方
向転換ローラ４４と方向転換ローラ４５の軸線は、切断
面１５に対して垂直に配置されている。キャリッジ２８
に支持されているガイドローラ２９〜３１の軸線は上述
の固定した軸線に対して平行に移動させることができ
る。回転ローラ３３、駆動ローラ３４及び方向転換ロー
ラ３５、３６、４１及び４２の軸線は、切断面１５の外
部でエンドレスベルト１６を案内できるようにするため
に、切断面１５に対して傾斜している。

【００３１】駆動ローラ３４には、導線を介して制御装
置６と接続されかつ制御装置から給電される駆動装置４
６が設けらる。制御装置６は駆動装置４６ないしエンド
レスベルト１６を所定の回転方向に駆動することができ
る。受け取りサイクルの間、駆動ローラ３４は駆動装置
４６によって停止され、エンドレスベルト１６は駆動ロ
ーラ３４の位置に保持される。

【００３２】ローラモータ２４の代わりに駆動装置４６
によって駆動ローラ３４の他に駆動ローラ２０も同時に
駆動させることもできる。その場合、駆動ローラ３４と
駆動ローラ２０は同一の周面を有し、かつ反対方向に回
転する。ローラモータ２４が設けられない他の例におい
ては、エンドレスベルト１６からその運動が直接あるい
は積層シート１２を介して移送ベルト１８に伝達され
る。全ての実施例において共通なのは、受け取りサイク
ルにおいては移送装置８が停止されていることである。

【００３３】供給ベルト１７の駆動は搬送モータ４７に
よって行われ、この搬送モータは、導線を介して制御装
置６と接続されかつ制御装置から給電されて、ローラ３
７、３８、４２、４４あるいは４５のいずれか、例えば
方向転換ローラ４５を駆動する。受け取りサイクルの間
制御装置６は搬送モータ４７ないし供給ベルト１７を所
定の回転方向に駆動する。その場合、キャリッジ２８は
レール２５上で移動する。というのはエンドレスベルト
１６が駆動ローラ３４に固定保持されているからであ
る。

【００３４】方向転換ローラ４５が時計方向に回転する
と、キャリッジ２８は第１の終端位置２６へ移動する。
方向転換ローラが反時計方向に回転すると、キャリッジ
は第２の終端位置２７へ達する。移送サイクルの間は方
向転換ローラ４５は自由に回転可能であって、供給ベル
ト１７は重なっているエンドレスベルト１６によって駆
動される。キャリッジ２８が一方の終端位置２６、２７
へ達すると、搬送モータ４７の給電が遮断される。空走
行と言うのは、その間にシート２が積層シート１２上に
載置されないキャリッジ２８の走行である。

【００３５】搬送装置４（図１）は入口１１を通り抜
け、切り替え装置４８において２つの搬送路４０と４３
に分岐する。切り替え装置４８は、切り替えローラ３
９、ローラ上に張られた２つのエンドレスベルト４９と
４９’及び機械的な偏向部材５０から構成される。

【００３６】搬送装置４の面は、径方向に切り替えロー
ラ３９の軸線に整合している。搬送装置４の一部を形成
するベルト４９、４９’はこの面の両側から対称に出て
切り替えローラ３９の周面に添接して、切り替えローラ
３９を介して供給ベルト１７と接触する。ベルト４９な
いし４９’は供給ベルト１７と共に搬送路４０ないし４
３の始端を形成する。制御装置６と接続された切り替え
駆動装置５１によって偏向部材５０の位置、従って切り
替え装置４８ないし供給装置７を通過するシート２の通
路が決定される。その場合、切り替え装置４８は好まし
くは、キャリッジ２８の空走行、従って時間のロスがな
くなるように制御される。

【００３７】キャリッジ２８は一方の終端位置２６、２
７に到着する寸前に純粋に機械的な方法で偏向部材５０
を切り替えることができる。それによって好ましくは制
御装置６が簡略化される。第１の終端位置２６へ走行す
るときにキャリッジ２８は切り替え装置４８によって通
路を第１の搬送路４０へ切り替える。キャリッジ２８が
第２の終端位置２７へ達すると、偏向部材５０はシート
２を第２の搬送路４３に導く。従ってキャリッジ２８
は、シート２が入口１１を通過して移送されるまでは、
常にそれぞれ短い方の搬送路４０ないし４３の端部で待
機する。

【００３８】図面においては図示上の理由から一部が省
略されており、装置は非対称であるように見える。キャ
リッジ２８が２つの終端位置２６と２７のちょうど中間
に来た場合には、中央のガイドローラ３０の軸線は、切
り替えローラ３９の軸線を含む積層シート面１９、１
９’に対して垂直な面と一致する。好ましくはベルト１
６〜１８並びに積層シート１２はこの面に対して対称に
配置されている。

【００３９】ベルト４９、４９’と各ベルト１６〜１８
は、多数の平行なコンベアベルトから形成することがで
きる。好ましくはエンドレスベルト１６は、矩形の断面
を有するベルト１７及び１８上に確実に接触する丸い断
面を有するガット（腸線）から形成される。好ましくは
シート２の寸法に合わせた単一の広いベルトが移送ベル
ト１８として用いられるので、積層シート１２を良好に
支持することができる。見やすくするために、コンベア
ベルトを緊張させるスピンローラあるいは他の張り装置
は示されていない。

【００４０】制御装置６と接続された検出器５２、５３
及び５４、例えばフォトインタラプタは、シート２の有
無を検出するように構成されている。入口１１の搬送装
置４の上方には第１の検出器５２が配置されており、こ
の第１の検出器は入口１１にシート２のあることを検出
して、制御装置６に供給装置７を始動させるスタート信
号を送る。検出器５３と５４は積層シート１２を移送す
る移送路の両端に配置されており、制御装置６の移送サ
イクルを終了させる終了信号を発生する。終了信号は、
積層シート１２がカセット９に達した場合に第２の検出
器５３から制御装置６に入力されるか、あるいは積層シ
ート１２が戻しトレー１０に移送された場合に第３の検
出器５４から制御装置に入力される。部分的に示されて
いる導線５５、５５’によって検出器５４は制御装置６
と接続される。

【００４１】検出器５３及び５４の代わりに、簡単に不
図示のタイミングスイッチを介して駆動手段２４と４６
をオンにして、移送ベルト１８の一点が駆動ローラ２０
から回転ローラ２１に移動されるまで移送装置８を駆動
するようにしてもよい。所定の期間の終了時に、移送装
置８は再び停止され、終了信号が出力される。

【００４２】受け取りサイクルにおいては、一時貯蔵装
置はシート２によって第１の検出器５２からスタート信
号が出力されるまで待機する。この期間の間にキャリッ
ジ２８は２つの終端位置２６、２７の一方へ移動し、切
り替え装置４８は短い方の搬送路４０ないし４３に切り
替わっている。図においてはキャリッジ２８は第１の終
端位置２６で待機している。

【００４３】シート２は搬送装置４によって入口１１を
通過して切り替え装置４８へ移送され、その際にスター
ト信号が出力される。制御装置６は移送装置８を停止さ
せ、搬送モータ４７をオンにする。その際方向転換ロー
ラ４５が反時計方向に回転し、キャリッジ２８は終端位
置２６から移動する。偏向部材５０とベルト４９はシー
ト２を搬送路４０へ案内する。

【００４４】搬送路４０ではシート２はキャリッジ２８
の２倍の速度で移送され、中央のガイドローラ３０の軸
線が積層シート１２の上方の空間に入ると、キャリッジ
２８に追い付く。シート２は第１の外側ガイドローラ２
９の上方に張られたエンドレスベルト１６に追従し、偏
向板２８’の舌片によって１８０゜方向転換されて積層
シート面１９、１９’へ達するので、シート２はその前
端縁が積層シート１２ないし移送ベルト１８上の所定箇
所と一致するように載置される。シート２は滑ることな
くうまく積層シート１２ないし移送ベルト１８上で折り
返されるので、積層シート１２には剪断応力は発生しな
い。積層する毎にシート２の前側と後ろ側が交替する。
シート２が完全に積層シート１２上に折り返されると、
キャリッジ２８は少し移動した後に終端位置２７へ達
し、搬送モータ４７が遮断される。

【００４５】供給装置７は今度は搬送路４３を介してシ
ート２を受け取り、キャリッジ２８が第１の終端位置２
６へ移動する間に第２の外側ガイドローラ３１を回って
積層シート１２上に折り返されて積層される。

【００４６】シート２は必ずしも同一の大きさを有する
必要はなく、所定数の公称値を有する紙幣とすることも
できる。シート２は搬送装置４によって所定の方法でベ
ルト１６〜１８に整合される。

【００４７】受け取りサイクルが終了し、キャリッジが
いずれかの終端位置２６、２７に達した場合に、制御装
置６は積層シート１２をカセット９へ移送すべきかある
いは戻しトレー１０へ移送すべきかを判断し、ローラモ
ータ２４と駆動装置４６を然るべき回転方向に作動させ
る。それによって駆動ローラ２０と駆動ローラ３４は反
対方向に回転される。その場合、積層シート１２がばら
ばらになって落下することがないように、エンドレスベ
ルト１６と移送ベルト１８は同一の速度を有する。例え
ば駆動ローラ２０は時計方向に回転し、駆動ローラ３４
は反時計方向に回転する。その場合には積層シート１２
はカセット９へ移動する。

【００４８】積層シート１２が移送ベルト１８を離れる
と、フレーム２３が積層シート面１９、１９’の方向に
移動され、移送ベルト１８の一方の部分とエンドレスベ
ルト１６の積層シート区間が再び接触する。一時貯蔵装
置は再び受け取りサイクルへ戻る。

【００４９】本発明の一時貯蔵装置によれば、停止され
た移送装置８の移送ベルト１８上にシート２が積層され
て積層シート１２を形成する；その積層シート１２はカ
セット９ないし戻しトレー１０へ移送するためだけに移
動されシート２が乱暴に取り扱われることがない；さら
に増加する積層シート１２の重量が受け取り性能に影響
を与えないので、大きな速度を維持したままでシート２
を一時貯蔵装置へ供給することができる等の利点が得ら
れる。

【００５０】紙幣の場合に一般に見られるように、シー
ト２の両側に異なる特徴が設けられる場合には、制御装
置６はセンサ信号に従って、シート２のどちら側が検出
器５に向いているかを検出する。制御装置６は切り替え
駆動装置５１によって偏向部材５０をセンサ信号によっ
て決定された位置へ移動させるので、切り替え装置４８
はシート２を所定の搬送路４０ないし４３へ案内し、そ
れによってシート２は積層シート１２上の所定の位置へ
積層される。図示の実施例においては、第１の搬送路４
０が用いられる場合には、シート２の検出器５に向いた
側は積層シート１２上で移送ベルト１８方向に載置され
る。シート２が第２の搬送路４３を通るルートをとる場
合には、検出器５に向いた側は積層シート１２上で積層
シート面１９、１９’方向を向く。

【００５１】図３に示す実施例においては、１つだけの
搬送路４０が使用されている。この搬送路は入口１１の
すぐ後ろから始まっており、第１のガイドローラ２９ま
でずっと延びている。この実施例の受け取りサイクルは
図２に示す装置の受け取りサイクルよりも小さい。とい
うのはキャリッジ２８が第１の終端位置２６から離れる
方向へ移動するときにだけシート２は折り返されて積層
シート１２上に載置されるからである。従って各受け取
り工程にはキャリッジ２８の空走行が含まれる。という
のは次にシート２を受け取る前にキャリッジ２８を第１
の終端位置２６へ戻して、それからでないと一時貯蔵装
置は他のシート２を受け取る準備ができないからであ
る。この一時貯蔵装置の利点は構造が簡単で安価なこと
である。

【００５２】図３においてキャリッジ２８はちょうど積
層シート１２上でレール２５の真中に位置しており、一
時貯蔵装置の入口１１側の半分だけが図示されている。
積層シート面１９、１９’におけるエンドレスベルト１
６（図２）は、回転ローラ３３を回って切断面１５の外
部にいき駆動ローラ３４（図２）まで案内されている。
供給面３２（図２）内でエンドレスベルト１６の入口１
１へ延びている部分は第１の入口ローラ３７を巻回し
て、切断面１５の外部に行き第２の入口ローラ３８まで
延び、供給面３２へ戻ってきている。エンドレスベルト
１６の破線で示す部分は切断面１５の外部に行き、例え
ば積層シート面１９、１９’と供給面３２間に延びてい
る。供給ベルト１７は方向転換ローラ４４、方向転換ロ
ーラ４５（図２）及び中央のガイドローラ３０（図２）
によって張られている。

【００５３】第１の入口ローラ３７と方向転換ローラ４
４の軸線は、積層シート面１９、１９’に対して垂直に
延びており、搬送路４０を形成する入口面となる。回転
ローラ３３の軸線は、例えばこの入口面の積層シート面
１９、１９’と供給面３２間に配置されており、回転ロ
ーラ２１とこの平面との距離は、戻しトレー１０の位置
によって決定される。

【００５４】一時貯蔵装置を形成するための他の実施例
が、スイス特許出願０２５６６／９０−１に記載されて
おり、その記載はこの説明の一部をなすものである。

【００５５】

【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば簡単かつ安価に形成することができ、シートに
加わる機械的な負荷を最小にすることができるとともに
多数のシートを貯蔵することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】自動サービス装置の全体の概略構成を示す構成
図である。

【図２】一時貯蔵装置の構成を示す断面図である。

【図３】一時貯蔵装置の他の実施例における供給装置へ
の入口部分を示す構成図である。

【符号の説明】

２ シート ４ 搬送装置 ６ 制御装置 ７ 供給装置 ８ 移送装置 ９ カセット １０ 戻しトレー １１ 入口 １２ 積層シート ５２、５３、５４ 検出器

Claims (10)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 搬送手段（４）によって入口（１１）へ
   搬送されるシート（２）を貯蔵する一時貯蔵装置であっ
   て、ベルト（１６、１７）によって形成され積層シート
   （１２）の上方に位置する供給装置（７）と、供給装置
   （７）のエンドレスベルト（１６）とエンドレスの移送
   ベルト（１８）からなる移送装置（８）とを有し、前記
   移送装置は制御装置（６）の決定に従って移送サイクル
   で積層シート（１２）をカセット（９）あるいは戻しト
   レー（１０）へ移送するシートの一時貯蔵装置におい
   て、 受け取りサイクルにおいては、供給装置（７）は供給さ
   れるシート（２）を移送ベルト（１８）上に積層シート
   （１２）として積層し、 その間移送装置（８）は停止されており、 停止されたベルト（１６、１８）間に挟持された積層シ
   ート（１２）がシート（２）の積層時移動しないことを
   特徴とするシートの一時貯蔵装置。
2. 【請求項２】 積層シート（１２）の上方でレール（２
   ５）に沿って終端位置（２６、２７）間を移動するキャ
   リッジ（２８）にベルト（１６、１７）と係合するガイ
   ドローラ（２９、３０、３１）が設けられ、 供給装置（７）内でベルト（１６、１７）の幾何学配置
   が変化されてそれによりシート（２）が積層シート（１
   ２）上に載置され、 キャリッジ（２８）は搬送モータ（４７）によって供給
   シート（２）の方向に積層シート（１２）の上方に移動
   され、その際シート（２）が滑らずに積層シート（１
   ２）上に折り返されることを特徴とする請求項１に記載
   のシートの一時貯蔵装置。
3. 【請求項３】 シート（２）の存在を検出して受け取り
   工程を開始させるスタート信号を制御装置（６）へ出力
   する検出器（５２）が供給装置（７）の入口（１１）に
   配置されることを特徴とする請求項１あるいは２に記載
   のシートの一時貯蔵装置。
4. 【請求項４】 供給装置（７）に２つの搬送路（４０、
   ４３）が設けられ、搬送手段（４）から搬送されたシー
   ト（２）を所定の搬送路（４０ないし４３）へ導く切り
   替え装置（４８）が供給装置（７）の入口（１１）に配
   置されることを特徴とする請求項１から３のいずれか１
   項に記載のシートの一時貯蔵装置。
5. 【請求項５】 キャリッジ（２８）の空走行を防止する
   ために、切り替え装置（４８）によって搬送路（４０、
   ４３）が選択的に利用され、切り替え装置（４８）の切
   り替えがキャリッジ（２８）の移動によって機械的に行
   われることを特徴とする請求項４に記載のシートの一時
   貯蔵装置。
6. 【請求項６】 制御装置（６）と接続された検出器
   （５）が入口（１１）前方で搬送手段（４）に配置さ
   れ、 制御装置（６）は検出器（５）のセンサ信号からシート
   （２）上の特徴を検出するように構成されており、 切り替え装置（４８）は制御装置（６）によってシート
   （２）の特徴に従って制御され、シート（２）が積層シ
   ート（１２）上で所定の位置を有するようにされること
   を特徴とする請求項４に記載のシートの一時貯蔵装置。
7. 【請求項７】 シート（２）を移送するために、入口
   （１１）のすぐ後ろから始まる１つの搬送路（４０）が
   設けられており、各受け取り工程にそれぞれキャリッジ
   （２８）の空走行が設けられることを特徴とする請求項
   １から３のいずれか１項に記載のシートの一時貯蔵装
   置。
8. 【請求項８】 移送ベルト（１８）の積層シート（１
   ２）を支持する部分が少なくとも積層シート（１２）の
   領域において支持ローラ（２２、２２’）を介して案内
   されており、それによって積層シート（１２）が支持さ
   れることを特徴とする請求項１から７のいずれか１項に
   記載のシートの一時貯蔵装置。
9. 【請求項９】 移送ベルト（１８）を案内する軸線を中
   心に回転可能なローラ（２０、２１、２２、２２’）が
   弾性的な枠（２３）上に配置され、 枠（２３）が反力を克服して積層シート（１２）の高さ
   に従って積層シート面（１９、１９’）から垂直に離れ
   る方向へ移動することを特徴とする請求項１から８のい
   ずれか１項に記載のシートの一時貯蔵装置。
10. 【請求項１０】 移送ベルト（１８）が単一の幅広のベ
    ルトであることを特徴とする請求項１から９のいずれか
    １項に記載のシートの一時貯蔵装置。