JPH05138686A - 射出成形機の成形材料供給方法およびその装置 - Google Patents

射出成形機の成形材料供給方法およびその装置

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JPH05138686A
JPH05138686A JP33573091A JP33573091A JPH05138686A JP H05138686 A JPH05138686 A JP H05138686A JP 33573091 A JP33573091 A JP 33573091A JP 33573091 A JP33573091 A JP 33573091A JP H05138686 A JPH05138686 A JP H05138686A
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JP
Japan
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molding material
injection
screw
kneading
retreat speed
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JP33573091A
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Masao Kamiguchi
賢男 上口
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Original Assignee
Fanuc Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 均質な溶融材料で精密な射出成形作業を行う
ことのできる射出成形機の成形材料供給方法およびその
装置を提供すること。 【構成】 各計量段の計量時間と切替え位置をパラメー
タとして予め共有RAM103に設定記憶された理論上
のスクリュー後退速度Vの値を算出すると共に(S2〜
S7)、計量混練り時におけるスクリュー9の実際の後
退速度V′を逐次検出して(S8)、スクリュー9の後
退速度V′と理論上の後退速度Vとを比較し(S9)、
実際の後退速度V′が理論上の後退速度Vに達していな
ければピストン部材5でペレットを押圧して強制的に射
出シリンダ8内に送込む一方(S11)、実際の後退速
度V′が理論上の後退速度Vに達していればピストン部
材5の押圧を解除して射出シリンダ8内に送り込まれる
ペレットの量を抑えることにより(S10)、予め設定
された圧力に背圧を保持したままの状態で射出シリンダ
8内での成形材料の計量混練り時間を一定化し、均質な
溶融材料を得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、射出成形機の成形材料
供給方法およびその装置の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】成形材料の供給方法として、射出シリン
ダの成形材料投入口に連設した供給ホッパに成形材料と
なるペレットを貯溜し、その自重を利用してペレットを
射出シリンダの成形材料投入口に送り込むもの、およ
び、射出成形機の供給ホッパに替えてオプションの計量
ホッパを装着すると共に、ペレットを大量に貯溜した調
温調湿機からのエクステンションチューブを計量ホッパ
に接続し、計量ホッパに配備したセンサで調温調湿機に
よるペレットの送出量を制御して計量ホッパ内のペレッ
トの貯留量を一定に保ち、その自重による一定の押圧力
で該計量ホッパから射出シリンダの成形材料投入口にペ
レットを供給するもの等が公知である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、射出シリンダ
の成形材料投入口に連設した供給ホッパにペレットを貯
溜して送り込む方法では、ペレットの消費による貯留量
の変化、即ち、成形材料全体の自重の変化によってペレ
ットの送り込み状態が変化するという問題があった。ま
た、オプションの計量ホッパを利用した場合でも、計量
ホッパのセンサはペレットの貯留水準を光学センサで検
出するのが一般的であり、ランナー等の廃材をクラッシ
ュした再生ペレットを利用すると、ペレットの形状が不
安定となるために成形材料全体としての密度が様々に変
化し、計量ホッパの貯溜水準(嵩)を一定に保っても送
り込みの押圧力が一定となる保証はなく、前記いずれの
従来技術によっても、計量混練り時におけるスクリュー
回転による成形材料の巻込みを一定の状態に保持するこ
とは困難であった。
【0004】そこで、成形材料の巻込みに変化が生じた
場合でも最終的に射出される段階での溶融材料の状態を
一定の条件に保持すべく計量混練り時の背圧制御が行わ
れるわけであるが、前記の従来技術では、射出シリンダ
の成形材料投入口に成形材料を送り込む時に作用する押
圧力の変化やペレット形状の不安定さによる巻込み状態
の変化といった問題が解消されていなかったため、射出
シリンダ内の背圧が一定の値に到達するまでの時間が様
々に変化し、射出シリンダ内での成形材料の計量混練り
時間や滞留時間を一定に保つことが困難であり、成形作
業に悪影響を及ぼす場合があった。
【0005】本発明の目的は、これら従来技術の欠点を
解消し、射出シリンダ内での成形材料の計量混練り時間
を一定に保持し、均質な溶融材料で精密な射出成形作業
を行うことのできる射出成形機の成形材料供給方法およ
びその装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明による射出成形機
の成形材料供給方法およびその装置は、計量混練り時に
おけるスクリュー後退速度を検出し、予め設定されたス
クリュー後退速度になるように成形材料の射出シリンダ
への供給圧力をフィードバック制御することにより前記
目的を達成した。
【0007】また、予め設定されたスクリュー後退速度
を記憶する記憶手段と、所定周期毎にスクリュー後退速
度を検出する後退速度検出手段と、射出シリンダの成形
材料投入口に向けて成形材料を加圧する加圧手段と、前
記記憶手段に記憶されたスクリュー後退速度と前記後退
速度検出手段によって計量混練り時に検出されるスクリ
ュー後退速度とを比較する比較手段と、計量混練り時に
検出されるスクリュー後退速度が前記記憶手段に記憶さ
れたスクリュー後退速度に達しないときに前記比較手段
から出力される信号を受けて前記加圧手段を作動させる
制御手段を備えた射出成形機の成形材料供給装置を用い
て成形作業を行うことにより、前記目的を達成した。
【0008】更に、成形材料の供給経路上に設けられた
滞留チェンバ内の成形材料を成形材料投入口に向けて押
圧するピストンによって前記加圧手段を構成し、ピスト
ンの突出限度を検出して材料切れのアラーム信号を出力
することにより、成形作業中の材料切れを未然に防止す
るようにした。
【0009】
【作用】計量混練り時におけるスクリュー後退速度を検
出し、予め設定されたスクリュー後退速度になるように
成形材料の射出シリンダへの供給圧力をフィードバック
制御するので、成形材料の巻込み状態および計量混練り
時におけるスクリュー後退速度が共に安定し、計量混練
りに要する時間が一定となって射出時における溶融材料
の性状が安定する。
【0010】また、成形材料供給装置は予め設定された
スクリュー後退速度を記憶手段に記憶し、計量混練り時
におけるスクリュー後退速度を後退速度検出手段により
所定周期毎に検出する。成形材料供給装置の比較手段
は、予め設定されたスクリュー後退速度と後退速度検出
手段によって所定周期毎に検出されるスクリュー後退速
度とを逐次比較し、計量混練り時に検出されるスクリュ
ー後退速度が予め設定されたスクリュー後退速度に達し
ているか否かを判別し、加圧手段を制御する制御手段に
判別結果の信号を出力する。比較手段からの信号を受け
た制御手段は、スクリュー後退速度が予め設定されたス
クリュー後退速度に達していなければ加圧手段を作動さ
せ、射出シリンダの成形材料投入口に向けて成形材料を
加圧し、計量混練り時におけるスクリュー後退速度が予
め設定されたスクリュー後退速度となるようにフィード
バック制御を行う。
【0011】成形材料の供給経路上に設けられた滞留チ
ェンバ内の成形材料を成形材料投入口に向けて押圧する
加圧手段としてのピストンが突出限度にまで移動して加
圧操作が不能となったことが検出されると、供給経路か
らの材料供給が断たれたものとして成形材料供給装置か
ら材料切れのアラーム信号が出力される。
【0012】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例を説明
する。図1は本発明方法による成形材料供給装置を装着
した射出成形機の要部断面と、成形材料供給装置および
射出成形機1を駆動制御する制御装置100の要部を示
すブロック図である。符号9は射出成形機1のスクリュ
ーで、射出シリンダ8に摺動および回転自在に内嵌さ
れ、射出用サーボモータM1およびスクリユー回転用サ
ーボモータM2により軸方向の射出動作と軸回りのスク
リュー回転を独立して行うようになっている。なお、ス
クリュー9に射出動作や回転動作を行わせるために必要
とされる射出用サーボモータM1およびスクリユー回転
用サーボモータM2と該スクリュー9との間の動力伝達
機構等に関しては既に公知であるから特に説明しない。
【0013】射出シリンダ8の基部上面には該射出シリ
ンダ8内に成形材料となるぺレットを投入するための成
形材料投入口10が穿設され、該投入口10と連絡する
円筒形状のパイプ体12が略直角に固設されている。ま
た、パイプ体12の一側には連通口13を介して供給ホ
ッパ6またはオプションの計量ホッパ6が接続され、該
ホッパ6を介してパイプ体12内にペレットが供給され
るようになっている。パイプ体12の上端にはエアシリ
ンダ等からなるアクチュエータ4が内嵌して設けられ、
アクチュエータ4の摺動ロッド2がパイプ体12の軸心
に沿って図中上下方向に移動するようになっている。ま
た、アクチュエータ4から上下に突出する摺動ロッド2
の下端にはパイプ体12の内周面に摺嵌するピストン部
材5が固着される一方、該摺動ロッド2の上端は略L字
型に屈曲され、摺動ロッド2が図中下側の突出限度にま
で到達すると、L字型の屈曲部がリミットスイッチ等か
らなる突出限度検出手段3を作動させるようになってい
る。摺動ロッド2の下側の突出限度は、パイプ体12の
下部内周面に形設または固設されたストッパ部材7によ
って規制され、加圧手段となるピストン部材5の下面が
ストッパ部材7に当接した位置で摺動ロッド2の突出動
作が拘束され、この状態で突出限度検出手段3が作動す
る。図1ではアクチュエータ4が非作動となって摺動ロ
ッド2が上側の突出限度に復帰した状態を示しており、
このとき、ピストン部材5の下面はパイプ体12の連通
口13よりも上側に位置し、ピストン部材5の下面とパ
イプ体12の最下端部との間で滞留チェンバ14が形成
される。なお、ピストン部材5の下面は図1に示すよう
な擂り鉢状の凹部に形成されている。
【0014】また、射出用サーボモータM1およびスク
リユー回転用サーボモータM2の各々にはパルスコーダ
P1,P2が装着されスクリュー9の現在位置や回転位
置が検出されるようになっており、更に、スクリュー9
に配備された圧力センサ11により、スクリュー9に作
用する樹脂反力が検出されるようになっている。
【0015】射出成形機1の制御装置100は数値制御
用のマイクロプロセッサ(以下、NC用CPUという)
111とプログラマブルマシンコントローラ用のマイク
ロプロセッサ(以下、PMC用CPUという)113と
を有し、PMC用CPU113には射出成形機1のシー
ケンス動作や成形材料供給装置を制御するシーケンスプ
ログラム等を記憶したROM115およびPMC用RA
M108が接続されている。NC用CPU111には射
出成形機1の各部を全体的に制御するためのものであっ
て、クランプ用,スクリュー回転用,エジェクタ用(図
示せず)および射出用等の各軸のサーボモータを駆動制
御するサーボ回路がサーボインターフェイス110を介
して接続されている。なお、図1では射出用サーボモー
タM1のためのサーボ回路102とスクリュー回転用サ
ーボモータM2のためのサーボ回路101のみを図示し
ている。
【0016】また、103はバブルメモリやCMOSメ
モリで構成される不揮発性の共有RAMで、射出成形機
1の各動作を制御するNCプログラム等を記憶するメモ
リ部と各種設定値,パラメータ,マクロ変数等を記憶す
る設定メモリ部とを有し、該設定メモリ部には、手動デ
ータ入力装置114を介してオペレータが設定入力した
各種の成形条件および計量条件等が記憶される。112
はバスアービタコントローラ(以下、BACという)
で、該BAC112にはNC用CPU111およびPM
C用CPU113,共有RAM103,入力回路10
5,出力回路104の各バスが接続され、該BAC11
2によって使用するバスが制御されるようになってい
る。また、射出用サーボモータM1はサーボ回路102
に接続され、出力回路104からのトルクリミット値と
パルスコーダP1からの検出出力がサーボ回路102に
入力されており、サーボ回路102内の現在位置記憶レ
ジスタにより、スクリューの現在位置が常時検出される
ようになっている。一方、スクリュー回転用サーボモー
タM2はサーボ回路101に接続され、パルスコーダP
2からの検出出力がサーボ回路101に入力されてお
り、サーボ回路101内の現在位置記憶レジスタによ
り、スクリューの回転位置が常時検出されるようになっ
ている。RAM109はNC用CPU111の一時デー
タ記憶メモリである。
【0017】また、出力回路104にはアクチュエータ
4の制御スイッチが接続され、BAC112を介して与
えられるPMC用CPU113からのON/OFF指令
によってアクチュエータ4の摺動ロッド2が突出/復帰
動作するようになっており、突出限度検出手段3からの
検出信号は入力回路105に入力されるようになってい
る。そして、圧力センサ11で検出される射出圧や保圧
および背圧等の樹脂反力は、A/D変換器106で所定
周期毎にデジタル変換され、PMC用CPU113の圧
力データRAM107に各工程毎に記憶される。
【0018】射出成形機1の構成要素のうち、パルスコ
ーダP1とサーボ回路102の現在位置記憶レジスタは
後退速度検出手段の一部を構成し、PMC用CPU11
3は比較手段を構成する。また、PMC用CPU113
や出力回路104およびアクチュエータ4等により加圧
手段の制御手段が構成されている。成形材料供給装置
は、前述の後退速度検出手段と比較手段および加圧手段
の制御手段に加え、加圧手段としてのピストン部材5お
よびパイプ体12の滞留チェンバ14、ならびに、予め
設定されたスクリュー後退速度を記憶する記憶手段とし
ての共有RAM103等によって構成される。
【0019】以上のような構成において、共有RAM1
03に格納されたNCプログラムおよび各種成形条件や
計量条件ならびにROM115に格納されているシーケ
ンスプログラム等により、PMC用CPU113がシー
ケンス制御を行いながら、NC用CPU111が射出成
形機1の各軸のサーボ回路へサーボインタフェース11
0を介してパルス分配することにより射出成形機1を駆
動制御するものであり、射出成形機1に関する限り、各
部の駆動制御方式は従来のものと全く同様である。
【0020】図4は成形条件設定の際に手動データ入力
装置114のCRT表示画面に表示される計量条件設定
項目の一部を示す概念図で、この種の従来の射出成形機
と同様、背圧やスクリュー回転数を変更する計量段の数
や、各計量段におけるスクリュー回転数と背圧および計
量段の切替え位置が任意に設定できるようになってお
り、本実施例では、更に、各計量段における計量時間が
設定できるようになっている。各計量段における計量時
間の設定値は各計量段のスクリュー回転数や背圧および
成形材料の種別やバージンペレットを使用するのか再生
ペレットを使用するのか等の条件によりオペレータの経
験に基いて決める値である。計量条件設定項目として
は、この他に、計量完了位置とサックバック量および冷
却時間等が設定できるようになっているが、これらの点
については既に公知であるから特に説明しない。計量条
件としてオペレータが設定した値は既に説明したように
共有RAM103の設定メモリ部に不揮発記憶される。
【0021】また、図3は各計量段とスクリュー9の座
標位置との関係を示す概念図であり、必ずしも射出成形
機1の機械座標系と一致するとは限らないが、説明を簡
単にするため、以下の説明では、スクリュー9の最前進
位置、即ち、計量開始時の初期位置をスクリュー9の原
点位置として規定する。従って、図4に示す計量条件設
定項目における各段の切替え位置の値は必ず前段の値よ
りも大きな値を設定しなければならない。
【0022】以下、NC用CPU111が計量混練り工
程の処理を行う間に、PMC用CPU113が所定周期
(仮にΔTとする)毎に繰り返し実行する「供給圧力制
御処理」の概略を示す図3のフローチャートを参照し
て、本実施例における成形材料供給方法および実施例装
置の動作について説明する。なお、「供給圧力制御処
理」に関するプログラムはPMC用のROM115に書
き込まれており、計量混練りの動作、即ち、NC用CP
U111からスクリュー回転用サーボモータM2へのパ
ルス分配の開始と共に起動されるようになっている。
【0023】計量混練り動作と連動して所定周期毎の
「供給圧力制御処理」を開始したPMC用CPU113
は(ステップS1)、まず、現在実行されている計量段
が第何段目であるのかを検出し(ステップS2)、該計
量段に対応する切替え位置の設定値と計量時間の設定値
を各々共有RAM103から読込んでレジスタRおよび
レジスタTに一時記憶して(ステップS3)、該計量段
が第1段目の計量段であるか否かを判別する(ステップ
S4)。そして、該計量段が第1段目以外の計量段であ
れば共有RAM103から前段の切替え位置の設定値を
読込んでレジスタR′に一時記憶する一方(ステップS
6)、該計量段が第1段目の計量段であれば、計量開始
時におけるスクリュー9の原位置0をレジスタR′に一
時記憶し(ステップS5)、レジスタRの値からレジス
タR′の値を減じてレジスタTの値で除し、該計量段に
おけるスクリュー9の理論上の後退速度Vを算出する
(ステップS7)。
【0024】次いで、PMC用CPU113はサーボ回
路102からスクリュー9の後退速度の現在値V′を読
込み(ステップS8)、予め共有RAM103に記憶さ
れた設定値に基いて算出された当該射出段におけるスク
リュー9の理論上の後退速度Vと実際の後退速度V′と
の大小関係を比較し(ステップS9)、実際の後退速度
V′が理論上の後退速度Vに達していなければ、出力回
路104を介してアクチュエータ4に作動信号を出力
し、加圧手段となるピストン部材5を図1中下方に突出
させる一方(ステップS11)、実際の後退速度V′が
理論上の後退速度Vに達していればアクチュエータ4に
作動停止信号を出力し、加圧手段となるピストン部材5
を図1に示されるような復帰位置へと退避させる(ステ
ップS10)。
【0025】即ち、ステップS9の判別処理でスクリュ
ー9の実際の後退速度V′が理論上の後退速度Vに達し
ていないと判別された場合には、滞留チェンバ14から
成形材料投入口10を介して射出シリンダ8内に送り込
まれるペレットの量が少なく、単位時間当たりのスクリ
ュー9の混練り回転によって射出ノズル側に押し出され
る溶融材料の増加率が少ないためにスクリュー9の後退
速度V′が遅くなっていることを意味するので、滞留チ
ェンバ14内のペレットをピストン部材5で押圧して強
制的に射出シリンダ8内に送り込み、スクリュー9の後
退速度V′を増大させるフィードバック制御を行う(ス
テップS11)。一方、スクリュー9の実際の後退速度
V′が理論上の後退速度Vを越えていた場合にはピスト
ン部材5の押圧力を取り除いて射出シリンダ8内に送り
込まれるペレットの量を抑え、混練り回転によって射出
ノズル側に押し出される溶融材料の増加率を減少させて
スクリュー9の後退速度V′を減少させる(ステップS
10)。このフィードバック制御を行うことにより、ス
クリュー9の後退速度V′を理論上の後退速度Vに近づ
ける。なお、パイプ体12に小容量の計量ホッパ6を取
り付けた場合には、滞留チェンバ14内のペレットに作
用するピストン部材5の押圧力が計量ホッパ6内のペレ
ットに分散され、滞留チェンバ14内のペレットを成形
材料投入口10に向けて押圧するに足る力を得られない
可能性もあるが、このような場合にはピストン部材5が
そのまま下降するので、ピストン部材5の下面がパイプ
体12における連通口13の下側端部にまで達した段階
で滞留チェンバ14が完全に密閉され、ピストン部材5
の押圧力が滞留チェンバ14内のペレットに直接伝達さ
れて押圧力が回復される。
【0026】ステップS10またはステップS11の処
理を終了したPMC用CPU113は、次いで、計量混
練り工程の処理が全て完了しているか否か、即ち、NC
用CPU111からの計量完了信号が既に入力されてい
るか否かを判別し(ステップS12)、計量混練り工程
の処理が完了していなければ、以下、前記と同様にして
各射出段における所定周期毎の処理で「供給圧力制御処
理」を繰り返し実行し、そのときのスクリュー9の後退
速度V′が、各計量段の計量時間と切替え位置をパラメ
ータとして予め設定された理論上の後退速度Vに接近す
るようにフィードバック制御を行う。各射出段の切替え
制御は、共有RAM103に設定記憶された各射出段の
切替え位置の値と射出用サーボモータM1の現在位置記
憶レジスタによって検出されるスクリュー9の現在位置
との関係に基いて行われ、射出段が切替えられる毎にサ
ーボ回路102のトルクリミット値を設定変更すること
や設定背圧の目標値を変更することにより背圧の調整が
行われると共に、スクリュー回転用サーボモータM2の
回転速度を切替えてスクリュー9の回転数が変化される
が、これらの制御方式に関しては既に公知であるから、
ここでは特に説明しない。
【0027】そして、「供給圧力制御処理」を繰返し実
行する間にステップS17の判別結果が真となって1計
量混練り工程の終了が確認されると、PMC用CPU1
13は出力回路104を介してアクチュエータ4に作動
停止信号を出力し、ピストン部材5を図1に示されるよ
うな復帰位置へと退避させ(ステップS13)、1計量
混練り工程を終了する。ピストン部材5が復帰位置へと
退避するとパイプ体12とホッパ6との間の連通口13
が完全に開放され、この1計量混練り工程で滞留チェン
バ14から射出シリンダ8へと送込まれた分のペレット
が連通口13を介してホッパ6から滞留チェンバ14に
補給され、次の計量混練り工程の実施が可能な状態にな
る。
【0028】このようにして射出成形作業が行われる間
にホッパ6に貯留されていたペレットが完全に消費され
ると滞留チェンバ14へのペレットの補給が不能とな
り、射出シリンダ8内にペレットが投入されなくなって
計量混練り工程におけるスクリュー9の後退速度が遅く
なり、アクチュエータ4が作動してピストン部材5が下
降することとなるが、滞留チェンバ14内に十分なペレ
ットが補給されていないためピストン部材5がそのまま
下降し、遂にはピストン部材5の下面がストッパ部材7
に当接してピストン部材5の下降動作が停止される。こ
のとき、摺動ロッド2の上端の屈曲部が突出限度検出手
段3を押圧して作動させる。突出限度検出手段3からの
検出信号を別周期のアラーム検出処理(図示せず)で検
出したPMC用CPU113は、手動データ入力装置1
14のCRT表示画面に“材料切れ”のアラームメッセ
ージを表示し、射出成形機を型開き状態として射出成形
動作を停止させ、アクチュエータ4に停止指令を出力し
てピストン部材5を復帰位置へと退避させる。
【0029】以上に述べたように、本実施例の成形材料
供給方法およびその装置によれば、射出シリンダ8内へ
のペレットの投入量の調整による計量混練り時のスクリ
ュー9の後退速度の適正化と射出用サーボモータM1の
トルクリミット制御による背圧の制御とが同時に行われ
るため、予め設定された圧力に背圧を保持したまま射出
シリンダ8内での成形材料の計量混練り時間を一定化す
ることができ、均質な溶融材料で精密な射出成形作業を
行うことが可能となる。また、成形材料供給装置自体に
材料切れを検出する機能が設けられているので材料切れ
を検出するために特別のハードウェアを装着する必要も
なく、成形作業中の材料切れを適確に検出することがで
きる。
【0030】
【発明の効果】本発明による射出成形機の成形材料供給
方法およびその装置は、成形材料の射出シリンダへの供
給圧力をフィードバック制御することによって計量混練
り時におけるスクリュー後退速度が予め設定されたスク
リュー後退速度になるようにしたので、背圧の条件を保
持したまま計量混練り時間を一定化することができ、射
出される溶融樹脂の性状を安定化して精密な射出成形作
業を行うことが可能となる。また、成形材料を押圧する
ピストンの突出限度を検出して材料切れのアラーム信号
を出力するようにしたので、射出成形作業中における材
料切れの発生を確実に検出することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明方法を実施した一実施例の成形材料供給
装置を装着した射出成形機の要部を示すブロック図であ
る。
【図2】同実施例の射出成形機による供給圧力制御処理
の概略を示すフローチャートである。
【図3】計量混練り工程における各計量段とスクリュー
の座標位置との関係を簡略化して示す概念図である。
【図4】同実施例における計量条件設定項目の一部を示
す概念図である。
【符号の説明】
1 射出成形機 3 突出限度検出手段としてのリミットスイッチ 4 加圧手段としてのピストン部材を駆動するアクチュ
エータ 5 ピストン部材 6 ホッパ 8 射出シリンダ 9 スクリュー 14 滞留チェンバ 100 制御装置 101 スクリュー回転用サーボモータのサーボ回路 102 射出用サーボモータのサーボ回路 103 記憶手段としての共有RAM 104 出力回路 105 入力回路 113 フログラマブルマシンコントローラ(PMC)
用CPU 114 手動データ入力装置 115 ROM

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 計量混練り時におけるスクリュー後退速
    度を検出し、予め設定されたスクリュー後退速度になる
    ように成形材料の射出シリンダへの供給圧力をフィード
    バック制御するようにした射出成形機の成形材料供給方
    法。
  2. 【請求項2】 予め設定されたスクリュー後退速度を記
    憶する記憶手段と、所定周期毎にスクリュー後退速度を
    検出する後退速度検出手段と、射出シリンダの成形材料
    投入口に向けて成形材料を加圧する加圧手段と、前記記
    憶手段に記憶されたスクリュー後退速度と前記後退速度
    検出手段によって計量混練り時に検出されるスクリュー
    後退速度とを比較する比較手段と、計量混練り時に検出
    されるスクリュー後退速度が前記記憶手段に記憶された
    スクリュー後退速度に達しないときに前記比較手段から
    出力される信号を受けて前記加圧手段を作動させる制御
    手段を備えた射出成形機の成形材料供給装置。
  3. 【請求項3】 成形材料の供給経路上に設けられた滞留
    チェンバ内の成形材料を成形材料投入口に向けて押圧す
    るピストンによって加圧手段を構成したことを特徴とす
    る請求項2記載の射出成形機の成形材料供給装置。
  4. 【請求項4】 ピストンの突出限度を検出して材料切れ
    のアラーム信号を出力するようにした請求項3記載の射
    出成形機の成形材料供給装置。
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