JP2003334847A - 射出成形機の計量制御方法および装置 - Google Patents

射出成形機の計量制御方法および装置

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JP2003334847A
JP2003334847A JP2002144806A JP2002144806A JP2003334847A JP 2003334847 A JP2003334847 A JP 2003334847A JP 2002144806 A JP2002144806 A JP 2002144806A JP 2002144806 A JP2002144806 A JP 2002144806A JP 2003334847 A JP2003334847 A JP 2003334847A
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screw
stop
rotation
speed
deceleration
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JP2002144806A
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Takeshi Yokobayashi
武 横林
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Japan Steel Works Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 スクリュの回転をショックを生じさせずに停
止させ、高精度な計量を行うことができる射出成形機の
計量制御方法および装置を提供する。 【解決手段】 計量工程中に、スクリュの位置、移動速
度、およびプリ減速時間から第1の停止位置予測演算手
段Jによって演算されるスクリュの第1の停止予測位置
が設定計量完了位置を越えている場合に、スクリュの回
転速度をクリープ回転速度まで減速する。続いて、スク
リュの位置、移動速度、および停止減速時間から第2の
停止位置予測演算手段Gによって演算されるスクリュの
第2の停止予測位置が設定計量完了位置を越えている場
合に、スクリュの移動速度を停止減速時間で減速してス
クリュを設定計量完了位置で停止させ、同時にスクリュ
の回転速度を停止減速時間で減速してスクリュの回転を
停止させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、計量工程では背圧
に抗して回転しながら軸方向後方に移動して溶融材料を
先端側に供給するスクリュを有する射出成形機の計量制
御方法および装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の射出成形機の計量制御方法および
装置としては、特開平8―276473号公報に開示さ
れているように、射出成形機の計量工程において、スク
リュ位置とスクリュ速度と停止時間とから停止予測位置
を演算し、その停止予測位置と設定完了位置とを比較
し、停止予測位置が設定完了位置を越えている場合は、
背圧制御を停止制御に切り換えてスクリュ速度を停止減
速時間で減速し、同時に回転制御を減速制御に切り換え
てスクリュ回転を停止減速時間で減速し、設定計量完了
位置で停止させるものがある。
【0003】図5は、従来のスクリュ式射出成形機の計
量制御装置の構成を説明する図である。図5に示すスク
リュ式射出成形機100は、可動金型(不図示)および
固定金型(不図示)の型締めが完了し、固定金型へのノ
ズルタッチが行われており、射出成形の前サイクルにお
ける溶融材料のノズル(不図示)からの射出が完了し、
次のサイクルに移行しようとしている状態にある。
【0004】図5の射出成形機100では、ホッパ12
に収納されているプラスチック等の材料は加熱シリンダ
11の中のスクリュ13の上に落下させられる。スクリ
ュ13は、加熱シリンダ11の中で回転可能に支持され
ているとともに、その一端が、軸受17によって支持さ
れている。制御装置30は、スクリュ13の上に落下し
たプラスチック材料等が適量に計測され、可塑化される
ように、回転指令DRをサーボモータアンプ31に与え
る。サーボモータアンプ31は、回転指令DRにしたが
って、エンコーダ15の出力値を参照しながらスクリュ
回転用モータ14を所定の回転数だけ回転させ、ベルト
16を介して、加熱シリンダ11の中のスクリュ13を
回転させる。スクリュ13の上に落下したプラスチック
材料等は加熱シリンダ11の熱により溶融し、回転する
スクリュ13によって計量され、ノズル方向(図5にお
いて左方向)に送り込まれる。
【0005】このように、加熱シリンダ11の中をノズ
ル方向に送り込まれる溶融プラスチック材料等により、
スクリュ13は、送り込み方向とは逆の矢印DDの方向
に圧力を受ける。この圧力はロードセル18によって検
出され、ロードセルアンプ32を介して検出圧力qとし
て制御装置30に与えられる。制御装置30は、射出用
モータ20のエンコーダ23から検出速度vを、エンコ
ーダ23の移動パルスをカウントするカウンタ34から
検出位置pをそれぞれ受けて、検出圧力(背圧)qが予
め設定された圧力になるようにフィードバック制御を行
い、トルク指令DTおよび速度指令DVをサーボモータ
アンプ33に与える。
【0006】トルク指令DTおよび速度指令DVを受け
たサーボモータアンプ33は、エンコーダ23の出力値
を参照しながら、指令DT,DVに基づいて、射出用モ
ータ20を回転させ、ベルト21およびボールネジ22
を介して移動板19を後退させる。したがって、スクリ
ュ13は、ノズル方向に溶融プラスチック材料等を送り
込み、設定圧力を受けながら、ボールネジ22によって
移動板19が後退させられるのにしたがって加熱シリン
ダ11の中を後退する。
【0007】このような射出成形機の計量工程における
従来の計量制御の動作を、図6を参照して説明する。図
6は、従来の射出成形機の計量制御装置の動作を説明す
るための図である。
【0008】計量工程では、スクリュが後退する際、射
出用モータのスクリュ検出位置pとスクリュ検出速度v
とから、停止減速時間(STP)で減速した場合にスク
リュが停止する停止予測位置を演算し、この停止予測位
置と設定計量完了位置(MG)とを比較し、停止予測位
置が設定計量完了位置(MG)を越えた場合は、射出用
モータの背圧フィードバック制御を停止制御に切り換え
て、スクリュの移動速度を上記の停止減速時間で減速
し、設定計量完了位置に位置決めしてサーボロック制御
を行う。これと同時にスクリュ回転用モータの回転制御
を減速制御に切り換えて、スクリュの回転速度を上記の
停止減速時間(STP)で減速し、設定計量完了位置
(MG)でその回転を停止させる。停止減速時間(ST
P)は、可塑化モータの停止時のショックを少なくする
ために、比較的長い時間(例えば0.3秒程度)に設定
されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来の計量制御装置および方法では、停止減速処理中
の射出用モータの制御は、背圧を目標値に一致させるフ
ィードバック制御から、目標位置に位置決めする位置制
御に切り換えられており、停止減速期間中の検出圧力は
無制御状態にあるため、樹脂の混練具合や樹脂材料のば
らつきなどの要因で、過大な圧力が発生したり圧力にば
らつきが発生したりする。この停止減速時の背圧のばら
つきは計量された樹脂の密度にばらつきを生じさせるた
め、完成した成形品の品質が不安定になるという問題が
あった。
【0010】また、停止減速時間を比較的短い時間(例
えば、0.02秒程度)に設定した場合には、停止減速
中の背圧の無制御期間は短くなって安定する。しかしこ
の場合には、スクリュ回転用モータが急停止することに
なり、モータの停止時のショックが大きくなるという問
題があった。
【0011】本発明は、上記のような従来技術が有する
問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、スク
リュの回転をショックを生じさせずに停止させ、高精度
な計量を行うことができる射出成形機の計量制御方法お
よび装置を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の射出成形機の計量制御方法は、計量工程で
は背圧に抗して回転しながら軸方向後方に移動して溶融
材料を先端側に供給するスクリュを有する射出成形機の
計量制御方法において、前記計量工程中に、前記スクリ
ュの位置と、前記スクリュの移動速度と、前記スクリュ
の回転を停止減速する前に前記スクリュの回転速度をク
リープ回転速度まで減速する時間であるプリ減速時間と
から前記スクリュの第1の停止予測位置を演算し、該第
1の停止予測位置と、予め設定された計量を完了すると
きの前記スクリュの位置である設定計量完了位置とを比
較し、前記第1の停止予測位置が前記設定計量完了位置
を越えている場合には、前記スクリュの回転制御を、前
記スクリュの回転速度を前記クリープ回転速度まで減速
するプリ減速制御に切り換えて、前記スクリュの回転速
度を前記クリープ回転速度まで減速し、続いて、前記ス
クリュの位置と、前記スクリュの移動速度と、前記スク
リュの回転を前記クリープ回転速度から停止させるまで
の時間である停止減速時間とから前記スクリュの第2の
停止予測位置を演算し、該第2の停止予測位置と前記設
定計量完了位置とを比較し、前記第2の停止予測位置が
前記設定計量完了位置を越えている場合には、前記スク
リュを軸方向に移動させることで行う背圧制御を前記ス
クリュの移動を停止させる停止制御に切り換え、前記ス
クリュの移動速度を前記停止減速時間で減速して前記ス
クリュを前記設定計量完了位置で停止させ、同時に前記
スクリュの回転制御を前記スクリュの回転を停止減速さ
せる停止減速制御に切り換えて、前記スクリュの回転速
度を前記停止減速時間で減速して前記スクリュの回転を
停止させることを特徴とする。
【0013】前記スクリュの移動を停止させる停止制御
は、前記設定計量完了位置を目標値とする位置クローズ
制御である構成としてもよい。
【0014】また、本発明の射出成形機の計量制御装置
は、計量工程では背圧に抗して回転しながら軸方向後方
に移動して溶融材料を先端側に供給するスクリュを有す
る射出成形機の計量制御装置において、前記スクリュの
位置を検出する位置検出手段と、前記スクリュの移動速
度を検出する速度検出手段と、少なくとも、予め設定さ
れた計量を完了するときの前記スクリュの位置である設
定計量完了位置と、前記スクリュの回転を停止減速する
前に前記スクリュの回転速度をクリープ回転速度まで減
速する時間であるプリ減速時間と、前記スクリュの回転
を前記クリープ回転速度から停止させるまでの時間であ
る停止減速時間と、前記クリープ回転速度とを記憶する
記憶手段と、前記位置検出手段で検出された前記スクリ
ュの位置と前記速度検出手段で検出された前記スクリュ
の移動速度から、前記記憶手段に記憶された前記プリ減
速時間で前記スクリュの移動速度を減速した場合に前記
スクリュが停止する第1の停止予測位置を演算する第1
の停止位置予測演算手段と、該第1の停止位置予測演算
手段で演算して得られた前記第1の停止予測位置と前記
記憶手段に記憶された前記設定計量完了位置とを比較し
て、前記スクリュの回転速度を前記クリープ回転速度ま
で減速させるプリ減速開始点を算出するプリ減速開始点
算出手段と、前記位置検出手段で検出された前記スクリ
ュの位置と前記速度検出手段で検出された前記スクリュ
の移動速度から、前記記憶手段に記憶された前記停止減
速時間で前記スクリュの移動速度を減速した場合に前記
スクリュが停止する第2の停止予測位置を演算する第2
の停止位置予測演算手段と、該第2の停止位置予測演算
手段で演算して得られた前記第2の停止予測位置と前記
記憶手段に記憶された前記設定計量完了位置とを比較し
て、前記スクリュの回転を停止減速させる停止減速開始
点を算出する停止減速開始点算出手段と、該停止減速開
始点算出手段からの出力により、前記スクリュの移動を
前記停止減速時間で前記設定計量完了位置を目標値とし
て減速停止させる背圧制御手段と、前記プリ減速開始点
算出手段からの出力により前記スクリュの回転速度をプ
リ減速時間でクリープ回転速度まで減速させ、前記停止
減速開始点算出手段からの出力により前記スクリュの回
転を停止減速時間で減速停止させる回転制御手段とを有
することを特徴とする。
【0015】上記本発明によれば、射出成形機の計量工
程においてスクリュが後退する際に、スクリュの位置と
移動速度からプリ減速時間で減速した場合にスクリュが
停止する第1の停止予測位置が演算され、この第1の停
止予測位置と設定計量完了位置とを比較した結果、第1
の停止予測位置が設定計量完了位置を越えている場合
は、スクリュの回転速度がクリープ回転速度まで減速さ
れる。このとき射出モータによって背圧制御が継続され
ており、スクリュの位置と移動速度から停止減速時間で
減速した場合にスクリュが停止する第2の停止予測位置
が演算され、この第2の停止予測位置と設定計量完了位
置とを比較した結果、第2の停止予測位置が設定計量完
了位置を越えている場合は、背圧制御が停止制御に切り
換えられ、スクリュの移動速度が停止減速時間で減速さ
れる。これと同時に回転制御が停止減速制御に切り換え
られ、スクリュの回転が停止減速時間で減速されて、ス
クリュが設定計量完了位置に位置するときにその回転が
停止される。
【0016】このように、本発明によれば、停止減速開
始点が自動的に算出され、そのときのスクリュの移動速
度が停止減速時間で設定計量完了位置を目標値として減
速停止されるので、停止減速開始点のスクリュの回転速
度、背圧、樹脂の溶融状態によらず、スクリュの移動速
度を最適に減速させて設定計量完了位置にショックなく
停止させることが可能になる。
【0017】さらに、停止減速中の背圧の無制御期間を
短くするために停止減速時間を短く設定した場合でも、
スクリュの回転速度を前もって減速させるプリ減速開始
点を自動的に算出し、スクリュの回転速度をショックな
く自動的に減速させることができるので、高品質で高精
度な計量を行うことが可能になる。
【0018】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施形態について
図面を参照して説明する。
【0019】図1は、本発明による射出成形機の計量制
御装置の一実施形態を示すブロック図である。同図にお
いて、符号Aは、射出成形機の計量工程においてスクリ
ュを回転させるスクリュ回転用のサーボモータを示し、
符号Bは、スクリュを軸方向に移動させ、射出工程にお
いて混練材料を射出し、また計量工程において背圧を与
える射出用のサーボモータを示している。
【0020】計量工程において両サーボモータA,Bを
制御する本実施形態の計量制御装置は、スクリュの位置
を検出する位置検出手段Fと、スクリュの移動速度を検
出する速度検出手段Eと、少なくとも設定計量完了位置
とプリ減速時間と停止減速時間とクリープ回転速度とを
記憶する記憶手段Iとを有している。ここで、「設定計
量完了位置」とはスクリュが予め設定された計量を完了
する位置であり、「プリ減速時間」とはスクリュの回転
を停止減速する前にスクリュの回転速度をクリープ回転
速度まで減速する時間であり、「停止減速時間」とはス
クリュの回転をクリープ回転速度から停止させるまでの
時間である。
【0021】計量制御装置は、さらに、位置検出手段F
で検出されたスクリュの位置と速度検出手段Eで検出さ
れたスクリュの移動速度から、記憶手段Iに記憶された
プリ減速時間でスクリュの移動速度を減速した場合にス
クリュが停止する第1の停止予測位置を演算する第1の
停止位置予測演算手段Jと、第1の停止位置予測演算手
段Jで演算して得られた第1の停止予測位置と記憶手段
Iに記憶された設定計量完了位置とを比較して、スクリ
ュの回転速度をクリープ回転速度まで減速させるプリ減
速開始点を算出するプリ減速開始点算出手段Kとを有し
ている。
【0022】また、計量制御装置は、位置検出手段Fで
検出されたスクリュの位置と速度検出手段Eで検出され
たスクリュの移動速度から、記憶手段Iに記憶された停
止減速時間でスクリュの移動速度を減速した場合にスク
リュが停止する第2の停止予測位置を演算する第2の停
止位置予測演算手段Gと、第2の停止位置予測演算手段
Gで演算して得られた第2の停止予測位置と記憶手段I
に記憶された設定計量完了位置とを比較して、スクリュ
の回転を停止減速させる停止減速開始点を算出する停止
減速開始点算出手段Hとを有している。
【0023】さらに、計量制御装置は、停止減速開始点
算出手段Hからの出力により、スクリュの移動を停止減
速時間で設定計量完了位置を目標値として減速停止させ
る射出(背圧)制御手段Dと、プリ減速開始点算出手段
Kからの出力によりスクリュの回転速度をプリ減速時間
でクリープ回転速度まで減速し、停止減速開始点算出手
段Hからの出力によりスクリュの回転を停止減速時間で
減速停止させる回転制御手段Cとを有している。
【0024】図2は本発明による射出成形機の計量制御
装置の信号処理系を示すブロック図である。
【0025】図2に示すように、射出成形機のスクリュ
の射出、回転制御を行う制御装置1は、CPU2、射出
成形機の計量や射出などの各動作を制御するための制御
プログラムを記憶したRAM等で構成されるメモリ3、
および不図示の上位コントローラからの指令や設定値な
どのデータを送受信する通信インターフェース7を有し
ており、これらはバス9で接続されている。このバス9
には、スクリュ回転用サーボモータAを駆動制御するス
クリュ回転用サーボモータ制御回路5および射出用サー
ボモータBを駆動制御する射出用サーボモータ制御回路
6がそれぞれインタフェース回路4a,4bを介して接
続されている。各サーボモータA,Bにはパルスエンコ
ーダなどの位置検出器8a,8bが備えられており、こ
れらの位置検出器8a,8bは検出値を各々のモータ
A,Bを制御する制御回路5,6にそれぞれ出力するよ
うになっている。
【0026】なお、この例では、スクリュ回転用サーボ
モータAと射出用サーボモータBを1つのCPU2で制
御しているが、スクリュ回転用サーボモータAと射出用
サーボモータBを別個のCPUでそれぞれ制御する構成
とし、それらのCPU間を通信させて各モータA,Bを
相互に関連づけて制御してもよい。
【0027】図3は本実施形態の計量制御装置の動作を
示すフローチャートであり、図4は本実施形態の計量制
御装置の動作を説明するための図である。図3を参照し
て説明する射出処理と回転処理の2つの動作処理はCP
U2により実行されるが、マルチタスクなどの手法を用
いることで、見掛け上は同時に実行される。
【0028】図3に示すように、回転処理ではスクリュ
回転用サーボモータAを回転制御し(ステップS1)、
射出処理ではFLG1変数とFLG2変数を共に‘0’
とし、射出用サーボモータBを背圧制御して(ステップ
S2)、スクリュを回転して成形材料を溶融・混練し、
溶融樹脂を背圧に抗してスクリュの先端部に供給し、ス
クリュを後退させる。スクリュが図4(c)に示すP1
の位置まで後退したら、図4(a)に示すようにスクリ
ュの回転数をN1からN2に切り換えると同時に、図4
(d)に示すように背圧設定値をB1からB2に切り換
える。
【0029】射出処理では、スクリュの現在位置pとス
クリュの現在移動速度vと所定のプリ減速時間STP1
とから、例えば下記の数式(1)に基づいて第1の停止
予測位置を所定の周期で計算し、これを設定計量完了位
置MGと比較する(ステップS3)。
【0030】 第1の停止予測位置=p+(v×STP1/2)・・・(1) 上記の数式(1)において、pはスクリュの現在位置、
vはスクリュの現在移動速度、STP1はプリ減速時間
を示している。もし、第1の停止予測位置が設定計量完
了位置MGと同じかこれを越えている場合は、FLG1
を変数‘1’として(ステップS4)、続いて背圧制御
(ステップS5)を行う。
【0031】さらに、スクリュの現在位置pとスクリュ
の現在速度vと所定の停止減速時間STP2とから、例
えば下記の数式(2)に基づいて第2の停止予測位置を
所定の周期で演算し、これを設定計量完了位置MGと比
較する(ステップS6)。
【0032】 第2の停止予測位置=p+(v×STP2/2)・・・(2) 上記の数式(2)において、pはスクリュの現在位置、
vはスクリュの現在移動速度、STP2は停止減速時間
を示している。
【0033】もし、第2の停止予測位置が設定計量完了
位置MGと同じかこれを越えている場合は、FLG2を
変数‘1’として(ステップS7)、背圧制御を停止制
御、例えば設定計量完了位置を目標値とする位置クロー
ズ制御に切り換えて、スクリュの現在移動速度を停止減
速時間STP2で徐々に減速し、設定計量完了位置MG
で停止するように制御し(ステップS8)、停止減速時
間STP2が経過したか否かを判断し(ステップS
9)、停止減速時間STP2が経過したらサーボロック
制御でサーボロックを行い(ステップS10)、射出処
理を終了する。なお、停止減速時間STP2が経過して
いない場合は(ステップS9)、ステップS8に戻って
停止制御を行う。
【0034】第1の停止予測位置が設定完了位置MGに
達していない場合は(ステップS3)、ステップS2に
戻って背圧制御を行う。また、第2の予測停止位置が設
定計量完了位置MGに達していない場合は(ステップS
6)、ステップS5に戻って背圧制御を行う。
【0035】一方、回転処理では、FLG1変数が
‘1’になったことを検出すると(ステップS11)、
スクリュの回転制御をクリープ回転速度Ncまで減速す
るプリ減速制御に切り換えて(ステップS12)、スク
リュの回転速度を現在の回転速度からプリ減速時間ST
P1でクリープ回転速度Nc(図4(a)参照)まで徐
々に減速させる。続いて、FLG2変数が‘1’になっ
たことを検出すると(ステップS13)、スクリュの回
転制御を減速制御に切り換えて(ステップS14)、ス
クリュの回転速度を現在の回転速度(クリープ回転速度
Nc)から停止減速時間STP2で徐々に停止速度まで
減速させる。停止減速時間STP2が経過したら(ステ
ップS15)、サーボロック制御でサーボロックを行
い、回転処理を終了する(ステップS16)。なお、停
止減速時間STP2が経過していない場合は(ステップ
S15)、ステップS14に戻って停止減速制御を行
う。
【0036】FLG2変数が‘1’とならない場合は
(ステップS13)、ステップS12に戻ってプリ減速
制御を行う。また、FLG1変数が‘1’とならない場
合は(ステップS11)、ステップS1に戻って回転制
御を行う。
【0037】なお、本実施形態ではスクリュ回転用サー
ボモータA、射出用サーボモータBを用いた場合につい
て説明したが、これらのサーボモータに替えて、スクリ
ュ回転用油圧モータと射出用油圧シリンダとを用いてス
クリュの回転と射出(背圧)制御を行う構成とした場合
であっても、上記と同様に計量制御を行うことができ
る。
【0038】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は、スクリ
ュの位置、移動速度、およびプリ減速時間から第1の停
止位置予測演算手段によって演算されるスクリュの第1
の停止予測位置が設定計量完了位置を越えている場合
に、スクリュの回転速度をクリープ回転速度まで減速
し、続いて、スクリュの位置、移動速度、および停止減
速時間から第2の停止位置予測演算手段によって演算さ
れるスクリュの第2の停止予測位置が設定計量完了位置
を越えている場合に、スクリュの移動速度を停止減速時
間で減速してスクリュを設定計量完了位置で停止させ、
同時にスクリュの回転速度を停止減速時間で減速してス
クリュの回転を停止させるように構成されているので、
以下のような効果を得ることができる。 (1)停止減速開始点が自動的に算出され、そのときの
スクリュの移動速度が停止減速時間で設定計量完了位置
を目標値として減速停止されるので、停止減速開始点の
スクリュの回転速度、背圧、樹脂の溶融状態が異なって
も、スクリュの移動速度を最適に減速させて設定計量完
了位置にショックなく停止させることが可能になる。 (2)停止減速中の背圧の無制御期間を短くするために
停止減速時間を短く設定した場合でも、スクリュの回転
速度を前もって減速させるプリ減速開始点を自動的に算
出し、スクリュの回転速度をショックなく自動的に減速
させることができるので、高品質で高精度な計量を行う
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による射出成形機の計量制御装置の一実
施形態を示すブロック図である。
【図2】図1に示した射出成形機の計量制御装置の信号
処理系を示すブロック図である。
【図3】図1に示した射出成形機の計量制御装置の動作
を示すフローチャートである。
【図4】図1に示した射出成形機の計量制御装置の動作
を説明するための図である。
【図5】従来のスクリュ式射出成形機の計量制御装置の
構成を説明する図である。
【図6】従来の射出成形機の計量制御装置の動作を説明
するための図である。
【符号の説明】
1 制御装置 2 CPU 3 メモリ 4a,4b インターフェース回路 5 スクリュ回転用サーボモータ制御回路 6 射出用サーボモータ制御回路 7 通信インターフェース 8a,8b 位置検出器 9 バス A スクリュ回転用サーボモータ B 射出用サーボモータ C 回転制御手段 D 射出(背圧)制御手段 E 速度検出手段 F 位置検出手段 G 第2の停止位置予測演算手段 H 停止減速開始点算出手段 I 記憶手段 J 第1の停止位置予測演算手段 K プリ減速開始点算出手段

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 計量工程では背圧に抗して回転しながら
    軸方向後方に移動して溶融材料を先端側に供給するスク
    リュを有する射出成形機の計量制御方法において、 前記計量工程中に、前記スクリュの位置と、前記スクリ
    ュの移動速度と、前記スクリュの回転を停止減速する前
    に前記スクリュの回転速度をクリープ回転速度まで減速
    する時間であるプリ減速時間とから前記スクリュの第1
    の停止予測位置を演算し、該第1の停止予測位置と、予
    め設定された計量を完了するときの前記スクリュの位置
    である設定計量完了位置とを比較し、前記第1の停止予
    測位置が前記設定計量完了位置を越えている場合には、
    前記スクリュの回転制御を、前記スクリュの回転速度を
    前記クリープ回転速度まで減速するプリ減速制御に切り
    換えて、前記スクリュの回転速度を前記クリープ回転速
    度まで減速し、 続いて、前記スクリュの位置と、前記スクリュの移動速
    度と、前記スクリュの回転を前記クリープ回転速度から
    停止させるまでの時間である停止減速時間とから前記ス
    クリュの第2の停止予測位置を演算し、該第2の停止予
    測位置と前記設定計量完了位置とを比較し、前記第2の
    停止予測位置が前記設定計量完了位置を越えている場合
    には、前記スクリュを軸方向に移動させることで行う背
    圧制御を前記スクリュの移動を停止させる停止制御に切
    り換え、前記スクリュの移動速度を前記停止減速時間で
    減速して前記スクリュを前記設定計量完了位置で停止さ
    せ、同時に前記スクリュの回転制御を前記スクリュの回
    転を停止減速させる停止減速制御に切り換えて、前記ス
    クリュの回転速度を前記停止減速時間で減速して前記ス
    クリュの回転を停止させることを特徴とする、射出成形
    機の計量制御方法。
  2. 【請求項2】 前記スクリュの移動を停止させる停止制
    御は、前記設定計量完了位置を目標値とする位置クロー
    ズ制御である、請求項1に記載の射出成形機の計量制御
    方法。
  3. 【請求項3】 計量工程では背圧に抗して回転しながら
    軸方向後方に移動して溶融材料を先端側に供給するスク
    リュを有する射出成形機の計量制御装置において、 前記スクリュの位置を検出する位置検出手段と、 前記スクリュの移動速度を検出する速度検出手段と、 少なくとも、予め設定された計量を完了するときの前記
    スクリュの位置である設定計量完了位置と、前記スクリ
    ュの回転を停止減速する前に前記スクリュの回転速度を
    クリープ回転速度まで減速する時間であるプリ減速時間
    と、前記スクリュの回転を前記クリープ回転速度から停
    止させるまでの時間である停止減速時間と、前記クリー
    プ回転速度とを記憶する記憶手段と、 前記位置検出手段で検出された前記スクリュの位置と前
    記速度検出手段で検出された前記スクリュの移動速度か
    ら、前記記憶手段に記憶された前記プリ減速時間で前記
    スクリュの移動速度を減速した場合に前記スクリュが停
    止する第1の停止予測位置を演算する第1の停止位置予
    測演算手段と、 該第1の停止位置予測演算手段で演算して得られた前記
    第1の停止予測位置と前記記憶手段に記憶された前記設
    定計量完了位置とを比較して、前記スクリュの回転速度
    を前記クリープ回転速度まで減速させるプリ減速開始点
    を算出するプリ減速開始点算出手段と、 前記位置検出手段で検出された前記スクリュの位置と前
    記速度検出手段で検出された前記スクリュの移動速度か
    ら、前記記憶手段に記憶された前記停止減速時間で前記
    スクリュの移動速度を減速した場合に前記スクリュが停
    止する第2の停止予測位置を演算する第2の停止位置予
    測演算手段と、 該第2の停止位置予測演算手段で演算して得られた前記
    第2の停止予測位置と前記記憶手段に記憶された前記設
    定計量完了位置とを比較して、前記スクリュの回転を停
    止減速させる停止減速開始点を算出する停止減速開始点
    算出手段と、 該停止減速開始点算出手段からの出力により、前記スク
    リュの移動を前記停止減速時間で前記設定計量完了位置
    を目標値として減速停止させる背圧制御手段と、 前記プリ減速開始点算出手段からの出力により前記スク
    リュの回転速度をプリ減速時間でクリープ回転速度まで
    減速させ、前記停止減速開始点算出手段からの出力によ
    り前記スクリュの回転を停止減速時間で減速停止させる
    回転制御手段とを有することを特徴とする、射出成形機
    の計量制御装置。
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