JPH0513848Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この考案は、建物の構築時に使用される建物用
柱に関するものである。

〔従来技術〕

従来この種の建物用柱としては、断面略Ｈ字状
のものや、断面略口形状のものを使用しているも
のが一般に知られている。

〔この考案が解決すべき問題点〕

しかしこの従来の建物用柱では、その形状およ
び強度確保等から、第４図に示すように室内コー
ナー部に室内側への張出し部Ａが形成されてい
た。

そのため建物室内の空間を有効に利用できず、
建物用柱によつて室内空間を狭まくしていた。

この考案は前述した事情に鑑み創案されたもの
で、その目的は建物室内におけるコーナー部に張
出し部が形成されてしまうことのない建物用柱を
提供することにある。

〔問題点を解決するための手段〕

この考案によれば建物用柱を室内コーナー部の
形状に合せて、第１および第２型材とから断面略
Ｌ字状に形成したものとする。

そして第１型材を断面Ｉ字状のものとすると共
に、第２型材を第１型材のウエブの一端部に突設
された断面Ｔ字状のものとして、強度を確保した
ものである。

〔実施例〕

以下この考案を図示する実施例に基いて説明す
る。

建物用柱１は、断面Ｉ字状の第１型材２と、こ
の第１型材２のウエブ２ａの一端部寄りからウエ
ブの一側面に対して垂直に突設されている断面Ｔ
字状の第２型材３とから断面略Ｌ字状に一体成形
されている。（第１図参照） そして第１型材２の両フランジ２ｂ，２ｂと、
第２型材３の突出端のフランジ３ａは、同一巾に
形成されている。またこの実施例では、第２型材
３のフランジ３ａの先端が、第１型材２の第２型
材３側フランジ３ａの延長線４上位置となるよう
に形成されている。

このような構成からなる建物用柱１によれば建
物の施工に際しては、第２図に示すようにして使
用される。このように、室内側となる内壁仕上げ
ボード５が、建物用柱１の型状に沿つてＬ字状と
することができる。

そのため第３図に示すように室内におけるコー
ナー部６に張出し部が形成されず、室内空間を有
効利用できる。

なお第２図において符号７は耐火被覆材、８は
断熱材、９は外壁材、１０はALC版、１１は梁
部材である。

〔考案の効果〕

本願の考案は以上の構成からなるので、以下の
作用効果を有する。

１ 建物用柱を断面Ｉ字状とＴ字状の両型材から
一体的に断面略Ｌ字状に形成したことにより、
室内コーナー部に使用した場合に室内壁を柱断
面形状に沿つて設けることによつて、正確に断
面Ｌ字状の入隅とすることができ、従来のよう
に柱型の張出し部が形成されることがなくなる
ので室内空間をより有効利用することができ
る。

２ 断面Ｉ字状の型材とＴ字状の型材が一体的に
形成されているので断面強度も十分確保でき
る。

３ 断面Ｌ字状に形成した各先端がフランジとな
るので、各フランジを利用して柱への梁部材の
取付けが容易となる。

４ Ｔ字状の型材のフランジの一端部がＩ字状の
型材の外側面の延長直線上に位置するよう形成
してあるので、外壁材を前記両型材のフランジ
部分に当接した状態で正確かつ確実に取付ける
ことができる。

【図面の簡単な説明】

第１図はこの考案の建物用柱を示す斜視図、第
２図はこの考案の建物用柱を使用しての建物施工
状態を示す斜視図、第３図はその完成室内を示す
斜視図、第４図は従来の建物用柱を使用した完成
室内を示す斜視図である。 Ａ……張出し部、１……建物用柱、２……第１
型材、２ａ……ウエブ、２ｂ……フランジ、３…
…第２型材、３ａ……フランジ、４……延長線、
５……内壁仕上ボード、６……コーナー部、７…
…耐火被覆材、８……断熱材、９……外壁材、１
０……ALC版、１１……梁部材。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 断面Ｉ字状の第１型材と、この第１型材のウエ
   ブの一端部寄りからウエブの一側面に垂直に断面
   Ｔ字状の第２型材を突設したものであつて、第２
   型材のフランジ巾が前記第１型材のフランジ巾と
   同一であり、かつ第２型材のフランジの一端部が
   第１型材の一側フランジの外側面の延長直線上に
   位置するよう全体を断面略Ｌ字状に一体成形して
   なる建物用柱。