JPH05135109A - 特許データベース検索支援装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】対象出願の該当特許を検索する場合、その類似
特許及び類似度を自動的に検索、演算し表示できるよう
にした特許データベース検索支援装置を提供することを
目的とする。 【課題を解決するための手段】対象出願の特許情報とデ
ータベースファイルの特許情報とを比較し、類似特許及
びその類似度を自動的に演算し、これを表示手段に表示
する類似度演算手段を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は、特許情報を記憶させ
たデータベースファイルの中から、利用者（ユーザー）
が機械検索により希望する特許情報を効率的に検索でき
るように支援する特許データベース検索支援装置に関す
るものである。

【０００２】

【従来の技術】従来、特許情報を機械検索により検索す
るデータベース検索システムとして例えば日本特許情報
機構が構築している「ＰＡＴＯＬＩＳ− 」がある。こ
のシステムでは、特許出願毎に発生する特許情報をデー
タベースファイルとしてコンピュータの情報記憶手段に
随時、記憶させて特許情報データベースを構築してい
る。記憶させている特許情報としては、特許出願の書誌
事項（例えば、出願番号、公開番号、公告番号、登録番
号、出願日、公開日、公告日、登録日、発明の名称、発
明者、特許分類・・・・等）及び技術内容を解析して付
与した各種キーワード（フリーキーワード、固定キーワ
ード、Ｆターム・・・・等）等がある。

【０００３】そして、このシステムの利用者（ユーザ
ー）は、前記書誌事項及び各種キーワードを検索キーと
して任意に指定し、この検索キーをシステムに接続した
データ端末機から設定入力することにより、データベー
スファイルの中からユーザーが希望する特許情報を検索
可能にしている。

【０００４】ところで、上記システムを利用するユーザ
ーにおいて、先行技術、異議、無効資料等を調査するた
めに特定の特許出願及び実用新案出願（以下、対象出願
と云う）と同一のキーワードを有する特許出願を検索す
る場合がある。この場合、ユーザーは検索キーとして対
象出願に付与された前記各種キーワード中から特定のキ
ーワードＡ（例えば、スルーホール、位置、プリント基
板、印刷配線板）を選択し、これを検索キーとしデータ
端末機に設定入力する。

【０００５】前記システムのコンピュータは、入力され
た検索キーに基づいてデータベースファイルを検索し、
検索キーと同一のキーワードを有する特許出願（以下、
該当特許と云う）を検索し、この該当特許の書誌事項等
をデータ端末機のディスプレイ、プリンタ等に出力す
る。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】ところで、上記システ
ムにおいては該当特許として出力される特許出願は設定
入力した検索キーと論理的に完全一致する特許出願のみ
であり、特許情報に一部が不一致するような特許出願
（以下、類似特許と云う）は検索されなかった。類似特
許としては、例えば前記キーワードＡに対して検索キー
の一部が不一致するキーワードＢ（スルーホール、位
置、プリント基板）を有する特許出願がある。該当特許
に加えて類似特許をも出力させたい場合には、ユーザー
は改めて検索キーを修正してから再度検索を行う作業を
繰り返すことになった。特に、検索キーとしたキーワー
ドの数が多い場合、検索キーの修正を幾度も行うことに
なり検索に要する時間が掛り、検索コストが増加する不
都合を生じた。

【０００７】この発明は上記のような課題を解消するた
めになされたもので、対象出願の該当特許を検索する場
合、該当出願の検索のみならず類似特許をも同時に検索
し、且つその不一致度（以下、類似度と云う）を自動的
に演算し表示できるようにした特許データベース検索支
援装置を提供することを目的とする。

【０００８】

【課題を解決するための手段】この発明に係る特許デー
タベース検索支援装置は、対象出願の特許情報とデータ
ベースファイルの特許情報とを比較し、類似特許とその
類似度を自動的に演算し、前記表示手段に表示する類似
度演算手段を設けたものである。

【０００９】

【作用】この発明における類似度演算手段は、対象出願
の特許情報とデータベースファイルの特許情報とを比較
し、特許情報の一部が不一致する類似特許とその類似度
を自動的に演算し、これを表示手段に出力するようにし
たので、ユーザーは１回の検索により該当特許以外に類
似特許とその類似度のデータを同時に得ることができ、
検索キーを修正する時間を少なくさせて検索コストを減
少させることができる。

【００１０】

【実施例】以下、この発明の一実施例を図について説明
する。第１図はこの発明の特許データベース検索支援装
置の構成を示すブロック図であり、図において、１は対
象出願の特許情報のキーワードの中からユーザーが特定
のキーワードを選択し、これを検索キーとして設定入力
するための入力手段、２は予め複数の特許出願の特許情
報をデータベースファイルとして記憶させた情報記憶手
段、３は検索した結果（類似特許の書誌事項、類似度
等）をディスプレスに表示する表示手段、４は検索キー
に基づいてデータベースファイルを検索し該当特許を抽
出するとともに前記各手段を制御する演算制御手段、５
は対象出願の検索キーと前記データベースファイルの特
許情報とを比較し類似特許及びその類似度を自動的に演
算するとともに前記表示手段に表示する類似度演算手段
である。

【００１１】第２図は、この発明の一実施例による特許
データベース検索支援装置のハードウェア構成を示すブ
ロック図であり、パーソナルコンピュータ・システム等
により構成した比較的小規模の特許データベース検索支
援装置である。図において、６はランダムアクセス・メ
モリ（ＲＯＭ）、リードオンリー・メモリ（ＲＯＭ）、
中央演算装置（ＣＰＵ）等を有し、メモリに記憶された
検索プログラムにより各種演算、及び制御を行うコンピ
ュータ、７は特許情報の多量のデータベースファイルを
記憶する磁気ディスク、８はコンピュータ６からの命令
により各種データを表示するＣＲＴディスプレイ、９は
コンピュータ６に命令及びデータを入力させるキーボー
ド、１０はコンピュータ６からの命令により検索した結
果のデータを印字出力するプリンタである。

【００１２】第３図は、１件の特許出願毎に発生する書
誌事項と各種キーワードとのデータを磁気ディスク７の
中に特許情報のデータベースファイルとして構築して記
憶している概念図である。

【００１３】次に、動作について第４図のフローチャー
トを用いて説明する。第４図は対象出願の特許情報の１
つである各種キーワードから検索キーを選択し、類似特
許及び類似度を演算、表示するための検索プログラムを
実行するための動作を説明するためのフローチャートで
ある。

【００１４】まず、コンピュータ６の電源スイッチを入
れると特許データベースの検索プログラムがスタートす
る。（Ｓ１）

【００１５】次に、第５図に示す各種検索プログラムの
メニュー画面がＣＲＴ８に表示される。（Ｓ２）ここ
で、メニュー画面の「１．データ入力」はデータベース
ファイルに新たな特許出願のデータファイルを追加する
場合、「２．データ訂正」はデータファイルのデータを
修正する場合、「３．セミラーパテンツ」は対象出願の
各種キーワードに基づく検索キーにより類似特許の検索
とび類似度の演算を行う場合、「４．グループパテン
ツ」は対象出願の検索キーとして各種キーワードに特許
分類を追加して類似特許の検索、及び類似度を演算する
場合のプログラムの選択項目を示す。

【００１６】第５図のメニュー画面にて「３．セミラー
パテンツ」を選択するためにキーボート９より「３」を
入力すると第６図の検索メニュー画面が表ＣＲＴ８に表
示される。（Ｓ３）第６図の検索メニュー画面にて、１
１は対象出願の公開番号を入力するための指定項目であ
る。ここでユーザーが検索の対象出願として、例えば
「特開昭５２−１２３４５６号」を指定する場合、前記
項目１１に「Ｓ５２−１２３４５６」をキーボード９よ
り入力すると、磁気ディスク７に記憶されていた対象出
願の特許情報のデータベースファイル（ＦＴ）がコンピ
ュータ６のＲＡＭに読込みされる。（Ｓ４）

【００１７】次に、第６図のように予め記憶されていた
対象出願の各種キーワード「印刷配線板、アルミニュウ
ム、カバー、磁気、バイアス、挿入、プリント基板、駆
動、記録媒体、デジタル」が検索キー表示項目１２に表
示される。１３はキーワードの検索条件「１．完全一
致、２．前方一致、３．後方一致、４．無指定」を表示
する検索条件メニュー項である。

【００１８】次に、ユーザーはキーワード表示項１２に
設定された検索キーに対して前記検索条件１３の検索条
件を設定するために、検索条件設定項１４に「１〜４」
のいずれかの数字を入力し、検索キー（ＦＫ）を設定入
力する。（Ｓ５）

【００１９】例えば、「バイアス」のキーワードを検索
キーとして指定し、且つ検索条件設定項として「１．完
全一致」を設定した場合、「バイアス」をキーワードに
含む特許出願ＰＡ、「バイアス電圧」をキーワードに含
む特許出願ＰＢ、「帯電バイアス」をキーワードに含む
特許出願ＰＣの３件の特許出願中、ＰＡのみが該当特許
として検索される。検索条件設定項として「２．前方一
致」を指定した場合ＰＡ、ＰＢが該当特許として検索さ
れる。次に検索条件設定項として「３．後方一致」を設
定した場合、前記特許出願、ＰＡ、ＰＢのみが該当特許
として検索される。検索条件設定項として「４．無指
定」を指定した場合、ＰＡ、ＰＢ、ＰＣが該当特許とし
て検索される。また、第６図の検索条件メニュー画面に
て、不要なキーワードを削除することもできる。

【００２０】検索条件の設定が終了し、ユーザーが「Ｒ
ＥＴＵＲＮキー」を押すと、コンピュータ６はデータベ
ースファイルから対象出願以外のファイル（ＦＮ）に記
憶されたキーワード（ＫＮ）をコンピュータ６のＲＡＭ
に読み出す。（Ｓ６）次に、コンピュータ６は対象出願
の検索キーとファイル（ＦＮ）の特許情報のキーワード
とを比較し類似特許及び類似度（Ｒｎ％）を検索、演算
する。（Ｓ７）類似度（Ｒｎ％）は次式（Ａ）のように
演算される。

【数１】

【００２１】また、演算された類似度（Ｒｎ％）は、コ
ンピュータ６のＲＡＭに順次記憶される。次に、読み出
されたファイル（ＦＮ）が磁気ディスク７に記憶されて
いる最終ファイルであるか否かが判断される。（Ｓ８）
最終ファイルでない場合（Ｎ）には、次の対象出願以外
のファイルをＲＡＭに読込みするためにファイル・カン
ウタ（ＦＮ）を（ＦＮ＋１）に設定（Ｓ９）し、前記
（Ｓ６）にジャンプする。

【００２２】前記（Ｓ８）で最終ファイルとコンピュー
タが判断した場合（Ｙ）には、ＲＡＭに順次記憶してい
た類似度（Ｒｎ％）を第７図に示すように類似度（Ｒｎ
％）の大きい順にＣＲＴ８表示される。（Ｓ１０）第７
図において、１５は類似特許の公開番号項目、１６は発
明の名称項目、１７は出願人項目、１８は特許分類項
目、１９はキーワード項目、２０は類似度（Ｒｎ％）項
目を示す。次に、コンピュータは作業を終了するか否か
の判定（Ｓ１１）を行い、作業を継続する場合、ユーザ
ーは（Ｎ）キーを入力すると（Ｓ２）にジャンプする。
作業を継続する場合、ユーザーは（Ｙ）キーを入力する
と、プログラムの全動作を終了させる。（Ｓ１２）

【００２３】前記実施例においては類似度（Ｒｎ％）を
キーワードが一致する個数比率により算出したが、本願
発明はこれに限定されるものではなく、他の特許情報を
検索キーとしてもよい。例えば、第５図のメニュー画面
にて「４．グループパテンツ」を選択した場合、対象出
願の各種キーワードに特許分類（ＩＰＣ等）を追加した
検索キーにより類似度を演算し、これをグループパテン
トとして出力したものである。即ち、第８図は第６図の
検索メニュー画面に対応する画面であり、２１は対象出
願の公開番号を入力するための指定項目、２２はキーワ
ードの検索条件「１．完全一致、２．前方一致」を表示
する検索条件メニュー項、２３は特許分類（ＩＰＣ）を
表示する分類（ＩＰＣ）指定項、２４は特許分類２３に
対して検索条件２２を設定するための指定項、２５はＦ
ターム、テーマコードを表示する指定項、２６はユーザ
ーが任意に設定できるフリーキーワードのコードを設定
する指定項である。

【００２４】検索キーは前記検索キー（Ａ）のキーワー
ド（Ｋ）の個数に代わり分類（ＩＰＣ）、Ｆターム、テ
ーマコード、フリーコード等の個数が検索キーの項とな
るだけであり、基本的な検索、演算動作に変更はない。
第９図は、第７図に対応する「４．グループパテンツ」
の検索の結果の表示画面でありキーワード項目１９が削
除されている以外は同じである。

【００２５】また、前記実施例では第６図に示したよう
に対象出願の検索キーの検索条件を各キーワート毎に設
定できるようにしたが、必ずしもこれに限定されるもの
ではなく、検索条件の設定を不要にしてもよい。即ち、
常にキーワードの「完全一致」のみで検索する場合に
は、対象出願の公開番号を設定するのみで、類似特許及
び類似度（Ｒｎ％）の検索、演算が可能である。

【００２６】本願発明は第２図に示すようにパソコン・
システム等により構成したオフラインで使用する比較的
小規模な特許データベース検索支援装置に限定されるも
のではなく、オンラインで使用する大規模なデータベー
スシステムにても実施可能である。

【００２７】

【発明の効果】以上のようにこの発明によれば、対象出
願の特許情報とデータベースファイルの特許情報とを比
較し、類似特許とその類似度を自動的に演算し、これを
表示手段に表示するようにしたので、ユーザーは該当特
許以外に類似特許とその類似度のデータを同時に得るこ
とができ、検索コストを上昇させることなくより効率的
に検索することができる効果を奏する。

【図面の簡単な説明】

【第１図】特許データベース検索支援装置の構成を示す
ブロック図である。

【第２図】特許データベース検索支援装置のハードウェ
ア構成を示すブロック図である。

【第３図】１件の特許出願毎に発生する書誌事項と各種
キーワードとのデータを磁気ディスク７の中に特許情報
のデータベースファイルとして構築して記憶している概
念図である。

【第４図】対象出願の各種キーワードから検索キーを選
択し、各種検索プログラを実行するための動作を説明す
るためのフローチャートである。

【第５図】各種検索プログラムのメニュー画面である。

【第６図】検索キーの検索条件を設定するための検索メ
ニュー画面である。

【第７図】類似特許及び類似度（Ｒｎ％）の検索結果を
示す表示画面である。

【第８図】第２の実施例による検索メニュー画面であ
る。

【第９図】第２の実施例による類似特許及び類似度（Ｒ
ｎ％）の検索結果を示す表示画面である。

【符号の説明】

図において、１は入力手段、２は情報記憶手段、３は表
示手段、４は演算制御手段、５は類似度演算手段、６は
コンピュータ、７は磁気ディスク、８はＣＲＴである。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 予め複数の特許出願の特許情報をデータ
   ベースファイルとして記憶させた情報記憶手段と、検索
   した結果を表示する表示手段と、対象出願の特許情報と
   前記データベースファイルの特許情報とを比較し該当特
   許を検索するするとともに前記各手段を制御する演算制
   御手段とを備えた特許データベース検索支援装置におい
   て、前記対象出願の特許情報と類似する特許情報を有す
   る類似特許とその類似度を自動的に演算し、前記表示手
   段に表示する類似度演算手段を設けたことを特徴とする
   特許データベース検索支援装置。