JPH05125344A - 接着剤組成物 - Google Patents

接着剤組成物

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JPH05125344A
JPH05125344A JP3293187A JP29318791A JPH05125344A JP H05125344 A JPH05125344 A JP H05125344A JP 3293187 A JP3293187 A JP 3293187A JP 29318791 A JP29318791 A JP 29318791A JP H05125344 A JPH05125344 A JP H05125344A
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resin emulsion
acrylic
ethylene
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Yukikazu Yamaguchi
幸和 山口
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Chuo Rika Kogyo Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 作業効率にすぐれた一液性であるにもかかわ
らず、耐熱クリープ性、耐水性、耐熱性、低温接着性、
耐寒性および機械的強度にすぐれた接着剤組成物を提供
すること。 【構成】 エチレン- 酢酸ビニル樹脂エマルジョンの存
在下でアクリロニトリルを5〜60重量%含有したアクリ
ル系モノマーを乳化重合してなるアクリル系樹脂成分を
樹脂中に5〜50重量%含有したアクリル変性エチレン-
酢酸ビニル樹脂エマルジョン40〜90重量%およびウレタ
ン樹脂エマルジョン10〜60重量%からなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は接着剤組成物に関する。
さらに詳しくは、一液性であるにもかかわらず、すぐれ
た耐熱クリープ性を有し、かつ耐水性、耐熱性、低温接
着性および機械的安定性にすぐれ、たとえば硬質塩化ビ
ニル樹脂製シートのオーバーレイ用接着剤などとして好
適に使用しうる接着剤組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、塩化ビニル樹脂製シートのオーバ
ーレイ用接着剤としては、エチレン-酢酸ビニル共重合
体エマルジョンが広く用いられているが、該エチレン-
酢酸ビニル共重合体エマルジョンには、一般にその接着
性が温度により大きく変化するという欠点がある。そこ
で、該エチレン- 酢酸ビニル共重合体エマルジョンを用
いる際には、接着性を向上せしめるために、低温時には
溶剤が、また高温時には硬度が高い樹脂などが配合され
ているが、濃度が5%以上の有機溶剤を配合したばあい
には、労働安全衛生法による局所排気設備が必要となる
などの問題があり、また硬度が高い樹脂などを配合した
ばあいには、低温時での接着性が充分でなくなるという
問題があるため、幅広い温度範囲で接着性にすぐれた接
着剤の開発が待ち望まれている。
【0003】幅広い温度範囲で比較的接着性にすぐれた
接着剤組成物としては、ポリエステル型水溶性または水
分散性ウレタン樹脂、アジリジン環化合物および水性ラ
テックスからなる接着剤組成物が知られているが(特公
昭63-33518号公報)、かかる接着剤組成物は、ウレタン
樹脂および水性ラテックスとアジリジン環化合物との二
液性であり、両者を混合すると同時に常温で架橋反応が
速やかに進行するため可使時間が短く、また両者を混合
するのに煩雑な手続を要し、しかも該混合物を保管する
ことができず、さらには連続的に使用するばあいの作業
性がわるいという欠点がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】そこで本発明者らは、
前記接着剤組成物の幅広い温度範囲での接着性および耐
熱性を改善し、作業性にすぐれた一液性の接着剤組成物
を開発するべく鋭意研究を重ねた結果、前記物性をいず
れも満足する接着剤組成物をようやく見出し、本発明を
完成するにいたった。
【0005】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は(A)
エチレン- 酢酸ビニル樹脂エマルジョンの存在下で、
(メタ)アクリロニトリルを5〜40重量%含有したアク
リル系モノマーを乳化重合してなるアクリル系樹脂成分
を樹脂中に5〜50重量%含有したアクリル変性エチレン
- 酢酸ビニル樹脂エマルジョン40〜90重量%および(B)
ウレタン樹脂エマルジョン10〜60重量%からなる接着剤
組成物に関する。
【0006】
【作用および実施例】本発明の接着剤組成物は、前記し
たように、(A) エチレン- 酢酸ビニル樹脂エマルジョン
の存在下で(メタ)アクリロニトリルを5〜40重量%含
有したアクリル系モノマーを乳化重合してなるアクリル
系樹脂成分を樹脂中に5〜50重量%含有したアクリル変
性エチレン- 酢酸ビニル樹脂エマルジョン40〜90重量%
および(B) ウレタン樹脂エマルジョン10〜60重量%から
構成される。
【0007】前記アクリル変性エチレン- 酢酸ビニル樹
脂エマルジョンに用いられるエチレン- 酢酸ビニル樹脂
エマルジョンは、本発明の接着剤組成物の主成分として
用いられる。
【0008】前記エチレン- 酢酸ビニル樹脂エマルジョ
ンに含まれるエチレン- 酢酸ビニル樹脂のエチレン含量
は、あまりにも高いばあいには、樹脂が柔かくなり、耐
熱性がわるくなり、またあまりにも低いばあいには、樹
脂が硬くなり、耐寒性がわるくなる傾向があるため、5
〜40重量%、なかんづく15〜30重量%であることが好ま
しい。また、該エチレン- 酢酸ビニル樹脂の重量平均分
子量には、とくに限定はないが、その該重量平均分子量
が大きくなるにしたがってその製造が困難となり、また
該重量平均分子量が小さくなるにしたがって熱による塑
性変形がおこりやすくなり、耐熱性がわるくなる傾向が
あるため、50000 〜1000000 、なかんづく200000〜8000
00であることが好ましい。
【0009】また、前記エチレン- 酢酸ビニル樹脂エマ
ルジョン中には、エチレン- 酢酸ビニル樹脂が40〜65重
量%、なかんづく55〜60重量%の範囲内で含まれている
ことが好ましい。かかるエチレン- 酢酸ビニル樹脂の含
有量が前記範囲よりも小さいばあいには、水分量が相対
的に多くなってえられる接着剤組成物の乾燥時間が長く
なり、また前記範囲よりも大きいばあいには、樹脂エマ
ルジョンの製造が困難となる傾向がある。
【0010】前記エチレン- 酢酸ビニル樹脂エマルジョ
ンの配合量は、えられる接着剤組成物中に20〜80重量
%、なかんづく40〜70重量%含有されるように調整され
る。かかる配合量は、前記範囲よりも小さいばあいに
は、木質系被着体への接着力が小さくなり、また前記範
囲よりも大きいばあいには、塩化ビニル系樹脂シートと
の密着性および耐熱クリープ性がわるくなる傾向があ
る。
【0011】本発明においては、前記エチレン- 酢酸ビ
ニル樹脂エマルジョンの存在下でアクリル系モノマーを
乳化重合したアクリル変性エチレン- 酢酸ビニル樹脂エ
マルジョンを用いたことに1つの大きな特徴があり、か
かるアクリル変性エチレン-酢酸ビニル樹脂エマルジョ
ンを用いたばあいには、えられる接着剤組成物の幅広い
温度範囲でのとくに塩化ビニル系樹脂シートに対する接
着性が従来のエチレン- 酢酸ビニル系樹脂エマルジョン
からなる接着剤と比較して格段に向上する。
【0012】前記エチレン- 酢酸ビニル樹脂エマルジョ
ンと混合されるアクリル系モノマーとしては、たとえば
(メタ)アクリロニトリル、(メタ)アクリル酸、(メ
タ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、
(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸ブチ
ル、(メタ)アクリル酸2-エチルヘキシル、(メタ)ア
クリル酸メトキシエチル、(メタ)アクリル酸メトキシ
エチル、(メタ)アクリル酸エトキシジエチレングリコ
ールなどがあげられ、これらは単独でまたは2種以上を
混合して用いられる。
【0013】なお、本発明においては、本発明の目的が
阻害されない範囲内で、たとえばスチレン、(メタ)ア
クリルアミド、酢酸ビニル、イタコン酸、マレイン酸、
クロトン酸などの前記アクリル系モノマーと共重合可能
なモノマーを配合してもよい。
【0014】なお、前記アクリル系モノマーには、(メ
タ)アクリロニトリルが5〜60重量%、好ましくは10〜
50重量%含有されるように調整される。かかる(メタ)
アクリロニトリルの含有量が前記範囲よりも小さいばあ
いには、耐熱クリープ性がわるくなり、また前記範囲よ
りも大きいばあいには、樹脂エマルジョンの製造が困難
となる傾向がある。
【0015】前記エチレン- 酢酸ビニル樹脂エマルジョ
ンと、前記アクリル系モノマーとを混合し、該アクリル
系モノマーを共重合することにより、アクリル変性エチ
レン- 酢酸ビニル樹脂エマルジョンがえられるが、該ア
クリル系モノマーの配合量は、エチレン- 酢酸ビニル樹
脂エマルジョンに含まれる樹脂の固形分/えられるアク
リル変性エチレン- 酢酸ビニル樹脂エマルジョンに含ま
れるアクリル系樹脂成分の固形分(重量比)が50/50〜
95/5、好ましくは60/40〜90/10となるように調整さ
れることが望ましい。前記アクリル系樹脂成分の固形分
の割合が前記範囲よりも大きいばあいには、樹脂エマル
ジョンの製造が困難となり、また前記範囲よりも小さい
ばあいには、塩化ビニル系樹脂シートとの密着性がわる
くなる傾向がある。
【0016】なお、前記エチレン- 酢酸ビニル樹脂エマ
ルジョン中で前記アクリル系モノマーを共重合する際に
は、徐々に該アクリル系モノマーを添加し、たとえば過
硫酸アンモニウムなどの重合開始剤を添加し、撹拌しな
がら60〜80℃程度に加熱することが好ましい。
【0017】かくして前記アクリル変性エチレン- 酢酸
ビニル樹脂エマルジョンがえられるが、該アクリル変性
エチレン- 酢酸ビニル樹脂エマルジョンに含まれるアク
リル系樹脂成分のガラス転移点は、-20 〜+40℃、なか
んづく-10 〜+20 ℃であることが好ましく、該ガラス転
移点は、たとえばアクリル系モノマーの種類を適宜選択
して調整することができる。かかるガラス転移点が前記
範囲よりも低いばあいには、えられる接着剤組成物の耐
熱性が低下する傾向があり、また前記範囲よりも高いば
あいには、えられる接着剤組成物の接着性が劣るように
なる傾向がある。
【0018】なお、前記アクリル変性エチレン- 酢酸ビ
ニル樹脂エマルジョンに含まれる樹脂成分量は、前記し
たように、エチレン- 酢酸ビニル樹脂エマルジョン中の
水分量とアクリル系モノマーの量によって決定される。
【0019】前記アクリル変性エチレン- 酢酸ビニル樹
脂エマルジョンの配合量は、えられる接着剤組成物中に
40〜90重量%、なかんづく50〜80重量%含有されるよう
に調整される。かかる配合量は、前記範囲よりも小さい
ばあいには、えられる接着剤組成物の木質系被着体に対
する接着力が不充分となり、また前記範囲よりも大きい
ばあいには、えられる接着剤組成物の塩化ビニル系樹脂
シートに対する密着性がわるくなるなどの機械的適性に
劣るようになる。
【0020】前記ウレタン樹脂エマルジョンは、耐熱性
を付与し、塩化ビニル系樹脂製シートとの密着性の向上
を図るための成分である。
【0021】前記ウレタン樹脂エマルジョンに含まれる
ウレタン樹脂としては、たとえば軟化点が40〜120 ℃程
度のものが用いられる。
【0022】前記ウレタン樹脂のウレタン樹脂エマルジ
ョン中における含有量は、あまりにも多いばあいには、
木質系被着体に対する接着力が小さくなり、またあまり
にも少ないばあいには、耐熱性がわるくなる傾向がある
ので、5〜60重量%、なかんづく20〜50重量%程度であ
ることが好ましい。
【0023】前記ウレタン樹脂エマルジョンの代表例と
しては、たとえば脂肪族イソシアネート系ポリエステル
型ウレタンエマルジョンであるデスモコールVPKA-
8481(住友バイエルウレタン(株)製、商品名、軟化点
75℃)、芳香族イソシアネート系ポリエステル型ウレタ
ンエマルジョンであるUXA-3005 (三洋化成工業
(株)製、商品名、軟化点50℃)などがあげられる。
【0024】前記ウレタン樹脂エマルジョンの配合量
は、えられる接着剤組成物中に10〜60重量%、なかんづ
く20〜50重量%含有されるように調整される。かかる配
合量は、前記範囲よりも小さいばあいには、えられる接
着剤組成物の耐熱性がわるくなり、また前記範囲よりも
大きいばあいには、木質系被着体に対する接着力が小さ
くなる傾向がある。
【0025】前記アクリル変性エチレン- 酢酸ビニル樹
脂エマルジョンおよびウレタン樹脂エマルジョンを混合
することにより、本発明の接着剤組成物がえられるが、
さらに低温接着性を向上させるために、溶剤や可塑剤な
どを適宜配合してもよい。
【0026】前記溶剤の具体例としては、たとえばトル
エン、キシレンなどの芳香族系溶剤;エチレングリコー
ルジエチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエ
ーテルなどのエーテル系溶剤;シクロヘキサノン、イソ
ホロンなどのケトン系溶剤;酢酸ブチル、ジ酢酸エチレ
ングリコールなどのエステル系溶剤などがあげられる。
【0027】前記可塑剤の具体例としては、たとえばジ
ブチルフタレート、コハク酸ジメチルなどがあげられ
る。
【0028】また、本発明の接着剤組成物には、さらに
必要に応じて、たとえばケイ酸塩微粉末、炭酸カルシウ
ム、小麦粉、コーンスターチなどの充填剤;ジアルキル
スルホコハク酸ナトリウムなどの撥水防止剤;メチルセ
ルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメ
チルセルロースなどの増粘剤などを添加してもよい。
【0029】本発明の接着剤組成物は、前記したよう
に、(A) アクリル変性エチレン- 酢酸ビニル樹脂エマル
ジョンおよび(B) ウレタン樹脂エマルジョンからなり、
前記(A) アクリル変性エチレン- 酢酸ビニル樹脂エマル
ジョンが含まれていることにより、たとえば硬質塩化ビ
ニル系樹脂シートとの密着性にすぐれ、広範囲の温度領
域においてすぐれた接着性を呈するものである。
【0030】したがって、本発明の接着剤組成物は、た
とえば硬質塩化ビニル系樹脂シートのオーバーレイ用接
着剤として好適に使用しうるものである。
【0031】つぎに本発明の接着剤組成物を製造例およ
び実施例にもとづいてさらに詳細に説明するが、本発明
はかかる実施例のみに限定されるものではない。
【0032】製造例1 温度計、撹拌器および還流装置を有する500ml 容の4つ
口フラスコに、エチレン- 酢酸ビニル樹脂エマルジョン
としてスミカフレックス#401(住友化学工業(株)製、
商品名、樹脂中のエチレン含量30重量%、樹脂含量55重
量%)90g、アクリル酸ブチル5gおよびアクリロニト
リル5gを入れ、ウォーターバスで内部の温度が75℃と
なるように調節し、撹拌しながら過硫酸アンモニウム0.
1 gを添加し、2時間維持したのち、室温まで放冷して
アクリル変性エチレン- 酢酸ビニル樹脂エマルジョンを
えた。
【0033】えられたアクリル変性エチレン酢酸ビニル
樹脂エマルジョンに含まれたアクリル系樹脂成分のガラ
ス転移点を示差走査型熱量計(セイコー電子工業(株)
製、DSC-20 )を用いて測定したところ、+12 ℃であ
った。
【0034】製造例2および比較製造例1〜2 製造例1において、エチレン- 酢酸ビニル樹脂エマルジ
ョン90g、アクリル酸ブチル5gおよびアクリロニトリ
ル5gのかわりに、表1に示すものを用いたほかは製造
例1と同様にしてアクリル変性エチレン- 酢酸ビニル樹
脂エマルジョンをえた。
【0035】えられたアクリル変性エチレン- 酢酸ビニ
ル樹脂エマルジョンに含まれるアクリル系樹脂成分のガ
ラス転移点を製造例1と同様にして調べた。その結果を
表1に示す。
【0036】比較製造例3 温度計、撹拌棒および還流装置を有する500ml 容の4つ
口フラスコに、ポリエチレンアルキルフェニルエーテル
(花王(株)製、エマルゲン 950)3g、ラウリル硫酸
ナトリウム(花王(株)製、エマール0)3gおよびイ
オン交換水94gを入れ、ウォーターバスで内部の温度が
75℃となるように調節しながら過硫酸アンモニウム1g
を添加し、ついでアクリル酸ブチル50gおよびアクリロ
ニトリル50gを2時間かけて滴下した。
【0037】滴下終了後、内容物を75℃で2時間熟成し
てアクリル系樹脂エマルジョンをえた。
【0038】えられたアクリル系樹脂エマルジョンに含
まれるアクリル系樹脂成分のガラス転移点を製造例1と
同様にして調べた。その結果を表1に示す。
【0039】
【表1】
【0040】なお表1中、#400は、エチレン- 酢酸ビニ
ル樹脂エマルジョン(住友化学工業(株)製、スミカフ
レックス#400、樹脂中のエチレン含量20重量%、樹脂含
量55重量%)、#401はエチレン- 酢酸ビニル樹脂エマル
ジョン(住友化学工業(株)製、スミカフレックス#40
1、樹脂中のエチレン含量30重量%、樹脂含量55重量
%)を意味する。
【0041】実施例1〜5および比較例1〜2 製造例1〜2または比較製造例1〜2でえられたアクリ
ル変性エチレン- 酢酸ビニル樹脂エマルジョン、ウレタ
ン樹脂エマルジョン(住友バイエルウレタン(株)製、
デスモコールVPKA-8481 )およびキシレンを表2に
示す配合割合で混合して接着剤組成物をえた。
【0042】えられた接着剤組成物の物性として常態剥
離強度、耐水剥離強度、耐熱クリープ性、耐寒性、低温
接着性および局部荷重強度を以下の方法にしたがって調
べた。その結果を表2に示す。
【0043】(イ)常態剥離強度 基材としてJAS I類合板を用い、該合板上に接着剤
組成物を塗膜の厚さが0.1mmとなるようにロールコート
法により塗布したのち、硬質塩化ビニル樹脂シート(可
塑剤含量:10重量%、厚さ:0.2mm )を重ね合わせて積
層体をえた。
【0044】つぎに、えられた積層体を圧力 0.5kg/cm
2 で24時間圧締したのち、解圧し、20℃で3日間養生
し、ついで50℃で1日間養生して試験体を作製した。
【0045】試験体の幅を2.5cm に調節し、室温25℃、
湿度60%の恒温恒湿室内でショッパー型抗張力試験機で
引張速度 120mm/min にて180 °の角度で硬質塩化ビニ
ル樹脂シートを剥離したときの剥離強度を測定した。評
価基準は以下のとおりである。
【0046】(評価基準) ○:剥離強度が1.5kg /cm以上 ×:剥離強度が1.5kg /cm未満 (ロ)耐水剥離強度 前記(イ)常態剥離強度でえられた試験体の幅を2.5cm
に調節し、室温中で水中に24時間浸漬したのち、濡れた
状態で前記(イ)と同様にして恒温恒湿室内で剥離強度
を測定した。評価基準は以下のとおりである。
【0047】(評価基準) ○:剥離強度が0.5kg /cm以上 ×:剥離強度が0.5kg/cm未満 (ハ)耐熱クリープ性 前記(イ)常態剥離強度でえられた試験体の幅を2.5cm
に調節したのち、硬質塩化ビニル樹脂シートの一端を剥
離し、その端部に500 gの負荷を取付けたのち、試験体
が水平となるように持ち上げ、負荷が垂直方向にかかる
ような状態で24時間熱風循環式乾燥機(60℃)中で放置
した。そののち、試験体を乾燥機から取り出し、以下の
評価基準にもとづいて評価した。
【0048】(評価基準) ○:剥離の長さが5mm未満 ×:剥離の長さが5mm以上 (ニ)耐寒性 前記(イ)常態剥離強度でえられた試験体を-20 ℃の恒
温室中に24時間放置したのち、強制的に硬質塩化ビニル
樹脂シートの一端を瞬間的に合板から剥離したときの試
験体の状態を目視により観察した。評価基準は以下のと
おりである。
【0049】(評価基準) ○:硬質塩化ビニル樹脂シートに破れが発生 ×:硬質塩化ビニル樹脂シートおよび合板に異常が認め
られず、両者が剥離 (ホ)低温接着性 あらかじめ5℃に冷却したパーティクルボード上に接着
剤組成物を厚さが0.1mmとなるように塗布したのち、前
記(イ)で用いたのと同じ硬質塩化ビニル樹脂シートを
貼付し、再び5℃の恒温室内で5日間養生したのち、強
制的に硬質塩化ビニル樹脂シートの一端を瞬間的に合板
から剥離したときの試験体の状態を目視により観察し
た。
【0050】(評価基準) ○:硬質塩化ビニル樹脂シートに破れが発生 ×:硬質塩化ビニル樹脂シートおよび合板に異常が認め
られず、両者が剥離 (ヘ)局部荷重強度 前記(イ)常態剥離強度でえられた試験体を2枚のアク
リル板のあいだに挟み、ボルトおよびナットを用いて締
めつけ、10kg/cm2 の負荷がかかるようにし、これを-2
0 ℃の雰囲気中で3時間放置したのち+60 ℃の雰囲気中
で2時間放置する操作を1サイクルとして試験を繰り返
し、以下の評価基準にもとづいて評価した。
【0051】(評価基準) ○:5サイクル後でも硬質塩化ビニル樹脂フィルムにフ
クレなどの異常の発生がない。 △:3〜4サイクルで硬質塩化ビニル樹脂フィルムにフ
クレなどの異常の発生が認められる。 ×:2サイクル以下で硬質塩化ビニル樹脂フィルムにフ
クレなどの異常の発生が認められる。
【0052】比較例3 比較製造例3でえられたアクリル系樹脂エマルジョン20
g、ウレタン樹脂エマルジョン(住友バイエルウレタン
(株)製、デスモコールVPKA-8481 )20g、エチレ
ン- 酢酸ビニル樹脂エマルジョン(住友化学工業(株)
製、スミカフレックス#401)90gおよびキシレン5gを
混合して接着剤組成物をえた。
【0053】えられた接着剤組成物の物性を実施例1と
同様にして調べた。その結果を表2に示す。
【0054】比較例4 実施例1において、ウレタン樹脂エマルジョンを添加し
なかったほかは実施例1と同様にして接着剤組成物をえ
た。
【0055】えられた接着剤組成物の物性を実施例1と
同様にして調べた。その結果を表2に示す。
【0056】
【表2】
【0057】表2に示した結果から、実施例1〜5でえ
られた接着剤組成物は、耐熱クリープ性、耐水性、耐熱
性、低温接着性、耐寒性および機械的強度にすぐれたも
のであることがわかる。
【0058】
【発明の効果】本発明の接着剤組成物は、一液性である
にもかかわらず、耐熱クリープ性、耐水性、耐熱性、低
温接着性、耐寒性および機械的強度のいずれにも同時に
すぐれたものであるので、幅広い温度範囲でたとえば硬
質塩化ビニル樹脂製シートのオーバレイ用接着剤などと
して好適に使用しうるものである。
【手続補正書】
【提出日】平成3年12月27日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0005
【補正方法】変更
【補正内容】
【0005】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は(A)
エチレン- 酢酸ビニル樹脂エマルジョンの存在下で、
(メタ)アクリロニトリルを5〜60重量%含有したアク
リル系モノマーを乳化重合してなるアクリル系樹脂成分
を樹脂中に5〜50重量%含有したアクリル変性エチレン
- 酢酸ビニル樹脂エマルジョン40〜90重量%および(B)
ウレタン樹脂エマルジョン10〜60重量%からなる接着剤
組成物に関する。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0006
【補正方法】変更
【補正内容】
【0006】
【作用および実施例】本発明の接着剤組成物は、前記し
たように、(A) エチレン- 酢酸ビニル樹脂エマルジョン
の存在下で(メタ)アクリロニトリルを5〜60重量%含
有したアクリル系モノマーを乳化重合してなるアクリル
系樹脂成分を樹脂中に5〜50重量%含有したアクリル変
性エチレン- 酢酸ビニル樹脂エマルジョン40〜90重量%
および(B) ウレタン樹脂エマルジョン10〜60重量%から
構成される。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0017
【補正方法】変更
【補正内容】
【0017】かくして前記アクリル変性エチレン- 酢酸
ビニル樹脂エマルジョンがえられるが、該アクリル変性
エチレン- 酢酸ビニル樹脂エマルジョンに含まれるアク
リル系樹脂成分のガラス転移点は、-20 〜+40℃、なか
んづく-10 〜+20 ℃であることが好ましく、該ガラス転
移点は、たとえばアクリル系モノマーの種類を適宜選択
して調整することができる。かかるガラス転移点が前記
範囲よりも低いばあいには、えられる接着剤組成物の耐
熱性が低下する傾向があり、また前記範囲よりも高いば
あいには、えられる接着剤組成物の低温接着性が劣るよ
うになる傾向がある。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0019
【補正方法】変更
【補正内容】
【0019】前記アクリル変性エチレン- 酢酸ビニル樹
脂エマルジョンの配合量は、えられる接着剤組成物中に
40〜90重量%、なかんづく50〜80重量%含有されるよう
に調整される。かかる配合量は、前記範囲よりも小さい
ばあいには、えられる接着剤組成物の木質系被着体に対
する接着力が不充分となり、また前記範囲よりも大きい
ばあいには、えられる接着剤組成物の塩化ビニル系樹脂
シートに対する密着性がわるくなる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A) エチレン- 酢酸ビニル樹脂エマルジ
    ョンの存在下で、(メタ)アクリロニトリルを5〜60重
    量%含有したアクリル系モノマーを乳化重合してなるア
    クリル系樹脂成分を樹脂中に5〜50重量%含有したアク
    リル変性エチレン- 酢酸ビニル樹脂エマルジョン40〜90
    重量%および(B) ウレタン樹脂エマルジョン10〜60重量
    %からなる接着剤組成物。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002348339A (ja) * 2001-05-24 2002-12-04 Sumitomo Chem Co Ltd エチレン・ビニルエステル共重合体含有水性エマルジョンならびに該エマルジョンと多価イソシアネート化合物とを含有する接着剤
JP2008101205A (ja) * 2006-09-21 2008-05-01 Aica Kogyo Co Ltd 接着剤組成物
JP4490574B2 (ja) * 2000-10-12 2010-06-30 電気化学工業株式会社 接着剤組成物

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JP2002348339A (ja) * 2001-05-24 2002-12-04 Sumitomo Chem Co Ltd エチレン・ビニルエステル共重合体含有水性エマルジョンならびに該エマルジョンと多価イソシアネート化合物とを含有する接着剤
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