JPH05125119A - 光学用注型成形樹脂 - Google Patents

光学用注型成形樹脂

Info

Publication number
JPH05125119A
JPH05125119A JP3288097A JP28809791A JPH05125119A JP H05125119 A JPH05125119 A JP H05125119A JP 3288097 A JP3288097 A JP 3288097A JP 28809791 A JP28809791 A JP 28809791A JP H05125119 A JPH05125119 A JP H05125119A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
prepolymer
resin
weight
meth
acrylate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP3288097A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3141457B2 (ja
Inventor
Toshiaki Takaoka
利明 高岡
Katsuyoshi Tanaka
克佳 田中
Kenji Kato
賢二 加藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NOF Corp
Original Assignee
Nippon Oil and Fats Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Oil and Fats Co Ltd filed Critical Nippon Oil and Fats Co Ltd
Priority to JP28809791A priority Critical patent/JP3141457B2/ja
Priority to US07/962,939 priority patent/US5336743A/en
Priority to DE69210539T priority patent/DE69210539T2/de
Priority to SG1996001437A priority patent/SG42956A1/en
Priority to EP92118538A priority patent/EP0540003B1/en
Priority to KR1019920020179A priority patent/KR960013122B1/ko
Publication of JPH05125119A publication Critical patent/JPH05125119A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3141457B2 publication Critical patent/JP3141457B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【構成】特定のジアリルフタレートプレポリマー40〜
90重量%と、特定の表わされるジアルキレングリコー
ルビスアリルカーボネートプレポリマー10〜60重量
%とを含む重合性成分を重合させて得られる光学用注型
成形樹脂。 【効果】 本発明の光学用注型成形樹脂は耐衝撃性に優
れ、屈折率1.53以上アッベ数30以上を有し、無色
透明であり、耐熱性に優れ、ハードコート皮膜の密着性
に優れるので眼鏡用レンズ分野、光学用素子、高屈折率
樹脂板等の光学分野において有用である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、機械的強度及び透明
性、屈折率等の光学特性に優れる光学用注型成形樹脂に
関する。
【0002】
【従来の技術及び課題】近年、眼鏡レンズ分野におい
て、無機ガラスに比して、耐衝撃性、軽量性、成形性、
染色性に優れる樹脂ガラスが広く用いられている。前記
樹脂ガラスとしては、ポリメチルメタアクリレート、ポ
リジエチレングリコールビスアリルカーボネート、ポリ
スチレン、ポリカーボネート等が用いられている。しか
しながら、前記ポリメチルメタクリレート、ポリジエチ
レングリコールビスアリルカーボネートは、軽量性、耐
衝撃性、成形性には優れるものの、屈折率が1.49程
度と低く、レンズとして用いる場合、無機硝子に比べて
厚いレンズが要求され、高倍率化、軽量化には適さない
という欠点がある。また、前記ポリスチレン、ポリカー
ボネートにおいては、屈折率は1.58〜1.59程度
と高いものの、熱可塑性樹脂であるため、射出成形時に
複屈折による光学歪を生じやすく、更にはアッベ数が低
く、耐溶剤性、耐擦傷性に劣り、更にまた表面硬度を改
良した際のハードコート皮膜の密着性が低いという欠点
がある。
【0003】そこで最近では上記欠点を改善するため
に、種々の技術提案がなされている。例えば、特開昭5
3−7787号公報において、ジエチレングリコールビ
スアリルカーボネートとジアリルイソフタレートとの共
重合体による樹脂ガラスが、また特開昭59−1917
08号公報において、ビスフェノールAを有するジ(メ
タ)アクリレート及びジアリルイソフタレートと、ジエ
チレングリコールビスアリルカーボネート等との共重合
体による樹脂ガラスが提案されているが、前記樹脂ガラ
スは耐衝撃性に問題があり、また共重合性の相違によ
り、未反応のアリルモノマーが残存し易く、重合工程に
おける反応制御が困難であり、更には耐候性に劣るとい
う欠点がある。
【0004】また特開昭62−235901号公報にお
いて、ジベンジルフマレートとジアリルフタレート等と
の共重合体による樹脂ガラスが、更に特開昭64−45
412号公報においては、ジベンジルイタコネートまた
はジベンジルメサコネートとジアリルフタレート等との
共重合体による樹脂ガラスが、更にまた特公平1−60
494号公報において、ジアリルテレ(イソ)フタレー
トプレポリマーと(メタ)アクリル酸メチルと芳香族モ
ノ(ジ)カルボン酸(アルキル)アリルエステルとの共
重合体による樹脂ガラスが提案されているが、前記樹脂
ガラスはいずれも耐衝撃性に劣るという問題がある。
【0005】また特開昭59−140214号公報にお
いては、ジエチレングリコールビスアリルカーボネート
オリゴマーの重合体による樹脂ガラスが提案されている
が、前記樹脂ガラスは、屈折率が低く、樹脂が着色する
という問題がある。
【0006】更に特開平3−54213号公報において
は、ジアリルテレフタレート系オリゴマーとビニル系モ
ノマーとの共重合体による樹脂ガラスが提案されている
が、該樹脂ガラスは、耐衝撃性に劣るという問題があ
る。
【0007】また特開昭57−28115号公報におい
て、スチレン誘導体と不飽和カルボン酸重金属塩との共
重合体による樹脂ガラスが、特開昭60−55007号
公報において、核ハロゲン置換ジアリルフタレートと核
ハロゲン置換安息香酸アリルとの共重合体による樹脂ガ
ラスが提案されているが、前記樹脂ガラスにおいては、
屈折率は1.58〜1.60と高いものの、重金属イオ
ンやハロゲン原子を多量に含有するために比重が大き
く、軽量性に劣るという欠点がある。
【0008】更に特開昭55−13747号公報におい
ては、ビスフェノールAを有するジ(メタ)アクリレー
ト系モノマー及びスチレン系モノマーと、アリールメタ
アクリレート系モノマー等との共重合体による樹脂ガラ
スが提案されているが、該樹脂ガラスはレンズが着色す
るという問題があり、また耐衝撃性及びハードコート皮
膜の密着性に劣るという欠点がある。
【0009】更にまた特開昭59−133211号公報
において、芳香族環を有するヒドロキシジ(メタ)アク
リレート、ジイソシアネート系モノマー及びスチレン系
モノマーの共重合物による樹脂ガラスが提案されている
が、前記樹脂ガラスは、屈折率は1.60前後と高いも
のの、耐候性が低く、比重が大きい等の欠点があり、ま
た特開平3−70715号公報において、が提案されて
いるが、前記重合体は、ハードコート皮膜の密着性に欠
点があり、比重が大きい等の欠点がある。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、透明
性に優れ、高い屈折率を有し、且つ機械的強度、耐溶剤
性、耐候性等の諸物性に優れる光学用注型成形樹脂を提
供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、下記一
般式化3で表わされるジアリルフタレートプレポリマー
(以下プレポリマー1と称す)40〜90重量%と、下
記一般式化4で表わされるジアルキレングリコールビス
アリルカーボネートプレポリマー(以下プレポリマー2
と称す)10〜60重量%とを含む重合性成分を重合さ
せて得られる光学用注型成形樹脂が提供される。
【0012】
【化3】
【0013】
【化4】
【0014】以下、本発明を更に詳細に説明する。
【0015】本発明の光学用注型成形樹脂は、特定のジ
アリルフタレートプレポリマー及び特定のジアルキレン
グリコールビスアリルカーボネートプレポリマーを含む
重合性成分を重合させることを特徴とする。
【0016】本発明において必須の重合性成分として用
いる前記特定のジアリルフタレートプレポリマーは、前
記一般式化3で表わされるプレポリマー1である。前記
プレポリマー1において、R2の炭素数が5を超える場
合には、得られる樹脂の耐熱性及び屈折率が低下する。
前記プレポリマー1においてmは、0〜20の整数であ
れば特に限定されるものではないが、製造する際の分子
量制御が困難であるので、一定の分布を有するプレポリ
マーを好ましく用いることができる。該分布としては、
特に限定されるものではないが、得られる樹脂の耐衝撃
性、屈折率、粘度等を特に向上させるためには、m=0
が20重量%〜70重量%、m=1が20重量%〜40
重量%、m=2が1重量%〜20重量%、m=3が0重
量%〜20重量%、m=4が0重量%〜15重量%、m
=5が0重量%〜10重量%、6≦m≦20が0重量%
〜10重量%であるのが好ましい。この際m=0が20
重量%未満の場合には、粘度が著しく上昇するので好ま
しくなく、また70重量%を超えると耐衝撃性が低下す
るので好ましくない。更に6≦m≦20が10重量%を
超える場合には粘度が著しく上昇するので好ましくな
い。またmが20を超える場合には、粘度が著しく上昇
する。
【0017】前記プレポリマー1を調製するには、例え
ばフタル酸ジアリルエステルと、二価のアルコールと
を、触媒の存在下、好ましくは50〜200℃、2〜1
2時間、エステル交換反応させる等して得ることができ
る。特にmの分布を上記の範囲とするには、原料の量を
規定し、温度、時間、圧力を適宜調節することにより容
易に、調製することができる。この際用いることができ
るフタル酸ジアリルエステルとしては、ジアリルフタレ
ート、ジアリルイソフタレート、ジアリルテレフタレー
ト等を好ましく挙げることができ、二価のアルコールと
しては、エチレングリコール、プロピレングリコール、
1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、
1,3−ブタンジオール、ネオペンチルグリコール等を
好ましく挙げることができる。また前記触媒としては、
例えば水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、アルコラー
ト、カルシウム化合物、マグネシウム化合物、亜鉛化合
物、カドミウム化合物、チタン化合物、ゲルマニウム化
合物、錫化合物、鉛化合物、マンガン化合物、アンチモ
ン化合物等を好ましく挙げることができる。前記反応に
ついて、ジアリルイソフタレートとエチレングリコール
とを用いた反応を具体的に例示すると、下記化学反応式
化5により表わすことができる。
【0018】
【化5】
【0019】更に前記プレポリマー1の使用量は、重合
性成分全体に対して40〜90重量%の範囲とする必要
がある。前記プレポリマー1の使用量が40重量%未満
の場合には、得られる樹脂の屈折率が低下し、90重量
%を超えると得られる樹脂の耐衝撃性及び色相が低下す
る。
【0020】また本発明において、前記プレポリマー1
と共に必須の重合性成分として用いる前記特定のジアル
キレングリコールビスアリルカーボネートプレポリマー
は、前記一般式化4で表わされるプレポリマー2であ
る。この際R3の炭素数が10を超える場合には、得ら
れる樹脂の耐熱性が低下するので好ましくない。また前
記プレポリマー2においてnは、1〜10の整数であれ
ば特に限定されるものではないが、製造に際して分子量
を制御することが困難であるため、一定の分布を有する
プレポリマーであるのが好ましい。前記分布としては、
特に限定されるものではないが、n=1が20重量%〜
60重量%、n=2が25重量%〜40重量%、n=3
が5重量%〜25重量%、n=4が1重量%〜20重量
%、5≦n≦10が0重量%〜15重量%であるのが、
得られる樹脂の耐衝撃性、屈折率、粘度が向上するので
好ましい。
【0021】前記プレポリマー2を調製するには、例え
ばジアリルカーボネートと、二価のアルコールとを触媒
の存在下、好ましくは50〜200℃、2〜12時間、
エステル交換反応させる等して得ることができ、特にn
の分布を上記の範囲とするには、原料の量を規定し、温
度、時間、圧力を適宜調節することにより容易に調製す
ることができる。この際使用することができる二価のア
ルコールとしては、エチレングリコール、プロピレング
リコール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタン
ジオール、1,3−ブタンジオール、ネオペンチルグリ
コール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコー
ル等を挙げることができ、また触媒は、前記プレポリマ
ー1の調製に際して用いる触媒等を挙げることができ
る。
【0022】前記プレポリマー2の使用量は、重合性成
分全体に対して10〜60重量%である。前記プレポリ
マー2の使用量が10重量%未満の場合には、得られる
樹脂の耐衝撃性、色相、ハードコート密着性が低下し、
60重量%を超えると得られる樹脂の屈折率が低下す
る。
【0023】本発明において用いる重合性成分は、前記
プレポリマー1及び前記プレポリマー2のみでもよい
が、他のビニルモノマーを併用することもできる。この
際使用可能な他のビニルモノマーとしては、スチレン、
p−メチルスチレン、p−クロロスチレン、ジビニルベ
ンゼン、α−メチルスチレン、酢酸ビニル、安息香酸ビ
ニル、安息香酸アリル、ジビニルフタレート、ビニルナ
フタレン、(メタ)アクリル酸、2−ヒドロキシエチル
(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メ
タ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレート、
メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレ
ート、イソプロピル(メタ)アクリレート、n−プロピ
ル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレ
ート、sec−ブチル(メタ)アクリレート、n−ブチ
ル(メタ)アクリレート、アリル(メタ)アクリレー
ト、メタアリル(メタ)アクリレート、ビニル(メタ)
アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、
フェニル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アク
リレート、ナフチルメタアクリレート、エチレングリコ
ールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ
(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メ
タ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプ
ロピル(メタ)アクリレート、3−アクリロイルオキシ
グリセリンモノメタクリレート、2,2−ビス〔(メ
タ)アクリロイルオキシエトキシフェニル〕プロパン、
2,2−ビス〔(メタ)アクリロイルオキシジエトキシ
フェニル〕プロパン、2,2−ビス〔(メタ)アクリロ
イルオキシ(2’−ヒドロキシプロピルオキシ)フェニ
ル〕プロパン、2−(メタ)アクリロイルオキシエチル
コハク酸、ジイソプロピルフマレート、ジシクロヘキシ
ルフマレート、ジベンジルマレート、ジベンジルイタコ
ネート、ジベンジルメサコネート、無水マレイン酸、無
水イタコン酸等を好ましく挙げることができ、使用に際
しては単独若しくは混合物として用いることができる。
前記他のビニルモノマーを使用する際における使用量と
しては、重合性成分全体に対して10重量%以下とする
のが好ましい。
【0024】本発明の光学用注型成形樹脂を調製するに
は、例えば前記重合性成分に硬化剤を加えて、重合性組
成物を調製し、直接所望の型内に仕込み、加熱重合させ
る方法等を好ましく用いることができる。この際重合系
は、不活性ガス、例えば窒素、ヘリウム、二酸化炭素等
で置換若しくは雰囲気下とすることが好ましい。また前
記重合性組成物を、好ましくは30℃〜70℃の温度に
て予備重合させた後、型内に仕込み加熱重合させること
もできる。
【0025】また前記加熱重合させる際の重合温度は、
使用する硬化剤により異なるが、20〜130℃の範囲
が好ましく、更に使用する硬化剤の10時間半減期温度
より20℃低い温度にて徐々に重合させることが好まし
い。また硬化時間の短縮、未反応モノマー及び硬化剤の
処理を目的として適時昇温してもよい。更に重合時間と
しては、5〜48時間とするのが好ましい。
【0026】更に前記加熱重合により得られる樹脂に
は、内部歪が存在するので、好ましくは100℃〜14
0℃、特に好ましくは110℃〜130℃の温度で30
分以上6時間未満、特に好ましくは1〜4時間アニーリ
ング処理を行うことが好ましい。
【0027】この際用いることができる硬化剤として
は、好ましくは選定10時間半減期温度が120℃以下
の有機過酸化物を使用することができ、具体的には例え
ば、過酸化ベンゾイル、ジイソプロピルパーオキシジカ
ーボネート、ジ−n−プロピルパーオキシジカーボネー
ト、ビス(4−t−ブチルシクロヘキシル)パーオキシ
ジカーボネート、ターシャリーブチルパーオキシイソプ
ロピルカーボネート、ターシャリーブチルパーオキシベ
ンゾエート、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)−
3,3,5−トリメチルシクロヘキサン等を好ましく挙
げることができる。また使用に際しては単独若しくは混
合物として用いることができる。前記硬化剤の使用量と
しては前記重合性成分全体に対して0.05〜5重量%
とするのが好ましく、更に好ましくは0.1〜4重量%
である。この際硬化剤の使用量が0.05重量%未満の
場合には、重合が不十分となり、得られる樹脂の物性が
低下し、また5重量%を超える場合には、重合反応の制
御が困難となり表面クラックが生じ易くなるので好まし
くない。
【0028】また本発明の光学用注型成形樹脂において
は、必要に応じて前記重合性組成物に更に染料、顔料等
の着色剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、各種安定剤、帯
電防止剤、フォトクロミック化合物、蛍光増白剤、離型
剤等を添加することもできる。
【0029】本発明の光学用注型成形樹脂においては、
樹脂表面にハードコート皮膜を設けて表面の耐磨耗性を
更に向上させることもでき、更に樹脂表面とハードコー
ト皮膜との密着性を向上させるために、樹脂表面とハー
ドコート皮膜との間にプライマー層を設けることもでき
る。前記ハードコート皮膜を設ける際に用いるハードコ
ート剤を塗布するには、重合硬化後の樹脂基材またはプ
ライマー液が塗布された樹脂にディッピング法、スピン
コート法、フローコート法、スプレー法等によって塗布
することができる。
【0030】また本発明の光学用注型成形樹脂において
は、樹脂表面に反射防止皮膜を設け、表面反射を抑制す
ることにより可視光透過率を更に高めることもできる。
【0031】
【発明の効果】本発明の光学用注型成形樹脂は耐衝撃性
に優れ、屈折率1.53以上アッベ数30以上を有し、
無色透明であり、耐熱性に優れ、ハードコート皮膜の密
着性に優れるので眼鏡用レンズ分野、光学用素子、高屈
折率樹脂板等の光学分野において有用である。
【0032】
【実施例】以下実施例により本発明を更に詳細に説明す
るが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0033】
【実施例1】下記一般式化6で表わされるプレポリマー
7g及び下記一般式化7で表わされるプレポリマー3g
からなる重合性成分にジイソプロピルパーオキシジカー
ボネート0.2gを混合し、重合性組成物を得た。得ら
れた組成物を二枚のガラス板からなる型(エチレンアク
リレートガスケット使用)中に仕込み、40℃の恒温槽
中にて硬化温度を40℃として12時間加熱し、更に6
時間で80℃まで昇温し、80℃で2時間加熱重合を行
なった。加熱重合終了後、型から硬化した樹脂を取り出
し、120℃にて2時間アニーリング処理を行なった。
【0034】
【化6】
【0035】
【化7】
【0036】次いで、得られた硬化樹脂を、40℃の5
重量%苛性ソーダ水溶液を用いて表面処理した後、γ−
グリシドオキシプロピルトリメトキシシランを主成分と
するコーティング液を、ディッピング法にて該樹脂に塗
布した。塗布後乾燥器にて110℃で90分加熱乾燥を
行なった。
【0037】更にハードコート皮膜を設けた硬化樹脂
を、真空度10~5Torr、アルゴンプラズマ中で樹脂
表面から、SiO2,ZrO2,Al23,SiO2を順
番に真空蒸着させて反射防止膜を作製した。次いで得ら
れた樹脂について諸物性を評価した。結果を表3に示
す。
【0038】尚、諸物性は以下の記載する方法により測
定した。
【0039】屈折率、アッベ数−アッベ屈折計を用いて
測定した。 耐衝撃性−厚さ1.8mmの硬化板に、127cmの高
さより68gの鋼球を落下して割れなかったものを○、
割れたものを×とした。 耐熱性 −130℃の乾燥器中に2時間放置した後、樹
脂に変形、割れ、着色等の変化が認められないものを
○、認められたものを×とした。 比 重−水中置換法により樹脂重量/樹脂体積により
求めた。 耐溶剤性−アセトン中に2時間放置した後、樹脂に変
形、割れ、着色等の変化が認められないものを○、認め
られたものを×とした。 ハードコート皮膜密着性 80℃の温水中に48時間浸漬した後、レンズ表面に剃
刀で縦横に100個の升目を作り、「セロハンテープ」
(商品名,ニチバン(株)製)の接着、剥離を5回繰り
返した後、皮膜が剥がれずに残った数を示した。
【0040】
【実施例2〜15】表1に示すジアリルイソフタレート
プレポリマーと、表2に示すジアルキレングリコールビ
スアリルカーボネートプレポリマーとを用いて、表3に
示す重合性成分組成物とした以外は、実施例1と同様に
して、樹脂の重合、ハードコート皮膜、反射防止皮膜作
成を行い、諸物性を評価した。結果を表3に示す。
【0041】
【比較例1〜11】表4に示す重合性成分を用いた以外
は実施例1と同様に樹脂を調製し、諸物性を評価した。
結果を表4に示す。
【0042】但し表中の略記は以下の構造式、化合物名
又は表1及び表2に示すプレポリマーを示す。
【0043】MMA :メチルメタクリレート ADC :ジエチレングリコールビスアリルカーボネ
ート DAIP :ジアリルイソフタレート BMEPP:下記化学式化8で表わされる化合物
【0044】
【化8】
【0045】BzMA :ベンジルメタクリレート BPO :ベンゾイルパーオキシド IPP :ジイソプロピルパーオキシジカーボネート NPP :ジ−n−プロピルパーオキシジカーボネー
ト TCP :ビス(4−t−ブチルシクロヘキシル)パー
オキシジカーボネート TPB :t−ブチルパーオキシベンゾエート TPI :t−ブチルパーオキシイソプロピルカーボ
ネート
【0046】
【表1】
【0047】
【表2】
【0048】
【表3】
【0049】
【表4】
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成4年10月28日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0009
【補正方法】変更
【補正内容】
【0009】更にまた特開昭59−133211号公報
において、芳香族環を有するヒドロキシジ(メタ)アク
リレート、ジイソシアネート系モノマー及びスチレン系
モノマーの共重合物による樹脂ガラスが提案されている
が、前記樹脂ガラスは、屈折率は1.60前後と高いも
のの、耐候性が低く、比重が大きい等の欠点があり、ま
た特開平3−70715号公報において、メタクリル酸
エステル、多官能メタクリレート及びジアクリル酸ジエ
ステルを配合したモノマー組成物に、硬化剤としてのパ
ーオキシエステルを配合し、加熱硬化させてなる透明性
に優れ、屈折率の高い樹脂ガラスが提案されているが、
前記重合体は、ハードコート皮膜の密着性に欠点があ
り、比重が大きい等の欠点がある。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0034
【補正方法】変更
【補正内容】
【0034】
【化6】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08F 299/02 MRT 7442−4J G02B 1/04 7132−2K // B29K 105:32 4F B29L 11:00 4F

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記一般式化1で表わされるジアリルフタ
    レートプレポリマー40〜90重量%と、下記一般式化
    2で表わされるジアルキレングリコールビスアリルカー
    ボネートプレポリマー10〜60重量%とを含む重合性
    成分を重合させて得られる光学用注型成形樹脂。 【化1】 【化2】
JP28809791A 1991-11-01 1991-11-01 光学用注型成形樹脂の製造法及び光学用注型成形樹脂組成物 Expired - Fee Related JP3141457B2 (ja)

Priority Applications (6)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP28809791A JP3141457B2 (ja) 1991-11-01 1991-11-01 光学用注型成形樹脂の製造法及び光学用注型成形樹脂組成物
US07/962,939 US5336743A (en) 1991-11-01 1992-10-19 Cast resin for optical use
DE69210539T DE69210539T2 (de) 1991-11-01 1992-10-29 Giessharz für optische Zwecke
SG1996001437A SG42956A1 (en) 1991-11-01 1992-10-29 Cast resin for optical use
EP92118538A EP0540003B1 (en) 1991-11-01 1992-10-29 Cast resin for optical use
KR1019920020179A KR960013122B1 (ko) 1991-11-01 1992-10-30 광학용 주형성형수지

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP28809791A JP3141457B2 (ja) 1991-11-01 1991-11-01 光学用注型成形樹脂の製造法及び光学用注型成形樹脂組成物

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH05125119A true JPH05125119A (ja) 1993-05-21
JP3141457B2 JP3141457B2 (ja) 2001-03-05

Family

ID=17725759

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP28809791A Expired - Fee Related JP3141457B2 (ja) 1991-11-01 1991-11-01 光学用注型成形樹脂の製造法及び光学用注型成形樹脂組成物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3141457B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014512986A (ja) * 2011-06-13 2014-05-29 エルジー・ハウシス・リミテッド モールドキャスティングを用いたディスプレイパネル用ベゼルの製造方法及びこれを通して製造されるディスプレイパネル用ベゼル

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014512986A (ja) * 2011-06-13 2014-05-29 エルジー・ハウシス・リミテッド モールドキャスティングを用いたディスプレイパネル用ベゼルの製造方法及びこれを通して製造されるディスプレイパネル用ベゼル

Also Published As

Publication number Publication date
JP3141457B2 (ja) 2001-03-05

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPS63279201A (ja) 樹脂レンズ
US5336743A (en) Cast resin for optical use
JPH05125120A (ja) 光学用注型成形樹脂
JP3141458B2 (ja) 光学用注型成形樹脂製レンズ用組成物及び光学用注型成形樹脂製レンズ
US6794474B2 (en) Polymerisable compositions for making transparent polymer substrates, resulting transparent polymer substrates and uses thereof in optics
US5942303A (en) Resin composition for polymerization casting and optical material
JP3141457B2 (ja) 光学用注型成形樹脂の製造法及び光学用注型成形樹脂組成物
JPH05303003A (ja) 光学材料用組成物及び光学材料
JP3324854B2 (ja) 重合性組成物
JPH05125115A (ja) 高屈折率光学樹脂
JPH055011A (ja) 眼鏡レンズ用注型成形樹脂
JPH11116625A (ja) プラスチック光学材料
JPH11158229A (ja) 眼鏡レンズ用組成物および眼鏡レンズ
JPH051116A (ja) 光学用樹脂
JPH04225007A (ja) 高屈折率高強度光学用樹脂
JPH09208529A (ja) (メタ)アクリル系単量体およびそれを用いたプラスチック光学材料
JPH04296307A (ja) 光学用樹脂
JPH065322B2 (ja) 光学材料の製造方法
JPH08157540A (ja) 高屈折率レンズ用樹脂の製造法
JPH05188201A (ja) 光学用材料
JPH0242845B2 (ja)
JPH0797410A (ja) 高屈折率レンズ用樹脂の製造法
JPH08169918A (ja) 光学用樹脂組成物、および光学用樹脂
JPH0570521A (ja) 光学用樹脂
JPS6343911A (ja) プラスチツクレンズ用樹脂

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees