JPH0512247Y2 - - Google Patents

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JPH0512247Y2
JPH0512247Y2 JP9118388U JP9118388U JPH0512247Y2 JP H0512247 Y2 JPH0512247 Y2 JP H0512247Y2 JP 9118388 U JP9118388 U JP 9118388U JP 9118388 U JP9118388 U JP 9118388U JP H0512247 Y2 JPH0512247 Y2 JP H0512247Y2
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fine powder
deodorizer
sheet
fibers
deodorizing
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【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 本考案は、脱臭機能を奏することのできるネク
タイに関するものである。
従来の技術 ネクタイといえば、スーツに不可欠なものとし
て、家のタンス等に何本かが仕舞われているもの
であるが、朝の時間的余裕やその所有本数等によ
つて、数日間続けて同じネクタイがされることが
あり、また、ネクタイをすることによつて、首が
締め付けられるので、襟のところには冬でもかな
り汗を掻き、汗臭さ等が感じられるようになる。
夏ならなおさらの事である。
ところが、ワイシヤツや下着はその都度洗濯さ
れても、ネクタイは洗濯されることなく使用され
るのが普通である。
発明が解決しようとする問題点 ところで、男性もおしやれになり、オーデコロ
ン等の芳香をつけて体臭や汗臭さを消そうとする
ことがあるが、これはいわゆるマスキング脱臭と
云つて、悪臭をさらに強力な臭いでごまかすよう
なものであつて、積極的に悪臭成分を分解するの
ではないため、かえつて、色々な臭いが混じり合
つた一種独得な臭いを発するようなこともある。
このため、格別な芳香はつけたくないが、嫌な
臭いだけでも取りたいという要望も強く、本考案
はそれに応えようとするものであつて、単なる見
た目だけのネクタイではなく、汗臭さ等の臭いを
脱臭できるネクタイを提供するものである。
問題点を解決するための手段 したがつて、本考案のネクタイは、酸化物系の
微粉末脱臭剤を含有するとともに、活性種存在雰
囲気下に曝されて、該微粉末脱臭剤を被覆する高
分子被覆を破壊された、通気性のシート状担体
を、中芯材として有していることを特徴とする。
作 用 通気性のシート状担体は、酸化物系の微粉末脱
臭剤を含有しており、そして、活性種存在雰囲気
下に曝されることにより、その表面が適度に荒れ
て、該微粉末脱臭剤上の高分子被覆が破壊され、
もつて、臭気成分との直接接触の機会を多く持て
て、脱臭剤本来の脱臭力を発揮できるようになつ
ている。
このようなシート状担体を中芯材としたネクタ
イを締めれば、ワイシヤツの襟を介して染みてく
る汗やその他の臭いは吸着、分解される。
実施例 先ず、本実施例で用いたシート状担体につい
て、二酸化チタンと酸化亜鉛とを主成分とする微
粉末脱臭剤を含有させてなるナイロン繊維をシー
ト状に配置するとともにホツトメルト接着剤にて
連結せしめ、その後これをオゾン存在雰囲気下に
曝して繊維表面を微細に酸化エツチングしたもの
として説明する。
実施例で用いた二酸化チタンと酸化亜鉛とを主
成分とした微粉末脱臭剤は、特開昭63−54935号
公報に詳述されており、このものは、二酸化チタ
ンと酸化亜鉛とを主体とし、幾分の水成分を含ん
でなり、脱臭力を比較評価する目安としてのアン
モニア、硫化水素の低温、低濃度吸着性に特に優
れる白色の微粉末状のものであり、触媒作用によ
つて悪臭分子を低分子化することによつて脱臭を
図るとともに、さらに、酸化亜鉛は酸性ガスを化
学吸着し、二酸化チタンはアルカリ性ガスを物理
吸着すると考えられるものである。また、これ
は、水に可溶なチタン化合物と水に可溶な亜鉛化
合物との水溶液と、アルカリ水溶液とを混合し、
生成する沈澱物を乾燥して得られるもので、例え
ば、硫酸チタン、塩化チタン、硝酸チタン、硫酸
亜鉛、塩化亜鉛、硝酸亜鉛等、チタン化合物と亜
鉛化合物とをモル比で7:3〜3:7の範囲とし
た混成水溶液に、水酸化ナトリウム、水酸化カリ
ウム、水酸化バリウム、アンモニア等のアルカリ
水溶液を一部づつ又は全部を、40〜60℃の反応温
度にて、最終的にPH7〜9の範囲で混合し、生成
する沈澱物を150〜220℃で乾燥したものが好適と
されているものである。
一方、紡糸原料としては、例えば、ナイロン中
に前記TZ脱臭剤を混合して一旦ペレツト状とし、
これをマスターペレツトとして、紡糸時、ナイロ
ンのみバージンペレツトとこのマスターペレツト
とを混合しても良いし、溶融紡糸の際にTZ脱臭
剤が混合されるようにしても良く、何れにせよ、
ナイロン−6・6、ナイロン−6、その他、モノ
マー単体中にアミド基−CONH−を含む高分子
物質中にTZ脱臭剤が混合され、その微粉末がほ
ぼ均一に分散されるものであれば良い。なお、分
散性が劣るようであれば、同一分子中に有機材料
と結合する基と無機材料に結合する基とを待ち合
わせ、化学的に両者を結び付ける、あるいは、化
学反応を伴つて親和性を改善する、いわゆるカツ
プリング剤、例えば、ビニルトリクロロシラン等
のシランカツプリング剤、イソプロピルトリイソ
ステアロイルチタネート等のチタニウム系カツプ
リング剤等で処理した微粉末脱臭剤を混合させる
ようにしても良い。
この紡糸原料たる溶融状態のナイロンは口金よ
り噴出し、冷却固化して糸条となるが、その際、
その粘性で、TZ脱臭剤たる微粉末を適度に含有
しつつ噴出してゆくので、冷却固化した糸中には
TZ脱臭剤が分散して存在することとなる。そし
て、その後空冷、吸湿等の処理も経るが、何れに
せよ、微粉末脱臭剤を紡糸原料に混合する以外は
従来の紡糸工程と特に異なることなく製造される
ものである。そして、この糸は、適宣長さで切断
され、短い繊維状となつた後、その繊維束が解か
れ、ふわふわしたワタ状にいわゆる開綿され、さ
らに、シリンダーへ吹き付けられてウエブと称さ
れるシート状に配置されるとともにホツトメルト
剤が振りかけられて、繊維相互が結合した不織布
様に仕上げられる。なお、このように微粉末脱臭
剤を繊維中に担持させると、紡糸工程での延伸加
工で繊維が引き延ばされることによつて、微粉末
脱臭剤は繊維の表面上に現れ易くなる。
ところで、どのような紡糸原料を使用するにせ
よ、溶融した原料中に微粉末脱臭剤が混合され、
紡糸されるので、微粉末脱臭剤は原料たる高分子
により被膜される。実施例では、TZ脱臭剤の各
微粉末の回りを極めて薄い層ではあるが、ナイロ
ンが被膜する状態となつており、このため、従来
は、どんな優れた脱臭剤を含有させた場合でも、
脱臭剤と臭気成分との接触は被膜を通した間接的
なものでしかなかつた。
本実施例では、このように不織布様にした後、
シート状態で、オゾン雰囲気下に曝して、繊維の
表面を微細にエツチングし、繊維中の微粉末脱臭
剤の一部を大気に露呈させるようにしている。
なお、繊維の状態でこの処理を行つても良い
が、その後、不織布様とする際にバインダー類に
よる接着や繊維自体の溶融によつて再び一部被膜
化させることもあり、また、効率的にも劣るの
で、シート状態としてから同処理を行うようにす
るのが望ましい。
そこで、これには、例えば、オゾン発生器から
のオゾン取出管をその表面に当てがいながらゆつ
くり移動させて全体を走査するようにしたり、全
体をフイルターのようにしてオゾンを透過させた
り、オゾン取出管を連通した容器内にしばらく、
例えば、1時間とか放置すれば、オゾンの強力な
酸化作用で、目に見えるような損傷は生じず、そ
れでいて、オゾンが接触した繊維表面は微細に荒
れ、繊維のTZ脱臭剤上の被膜が破られる。一方、
脱臭剤は元々酸化物であるから、そのまま安定し
て存在する。
この結果、TZ脱臭剤が大気に露呈されて、臭
気成分と直接接触の機会を多く持ち、本来の脱臭
力を発揮し得るようになる。
なお、この状態においても、脱臭剤は繊維中に
固定されているのであるから、これが塵媒として
分離してくるようなことはない。
また、TZ脱臭剤のような白色脱臭剤を原料と
すれば、出来上がつてくるシートも白色系のた
め、これを中芯材としても表面被覆材の色、柄等
を損なうことがない。
そして、本実施例では、第1図のごとく、この
ようにして微粉末脱臭剤の一部を大気に露呈させ
るようにした不織布様のシート1に、綿等の吸湿
性の高い織布のバイアス生地2を重ねあわせ、こ
れらを中芯材として、表面被覆材3で包み込むよ
うにしてネクタイ形状に仕上げている。
したがつて、このネクタイを締めれば、臭い成
分を物理、化学吸着および触媒作用により分解し
て脱臭する。特に、実施例では、中芯材として、
吸湿性の高いバイアス生地2を重着しているの
で、ネクタイを外した後もここに吸湿された臭い
成分が分解され、効果的な脱臭が図られるように
なつている。
なお、バイアス生地とシート状担体との伸び率
が大きく異なると、ネクタイを締める際に、しわ
等を生じたりするため、薄手のシート状担体を重
ねて使用するとか、長繊維をバインダーを用いず
に接結して伸びのある不織布様に仕上げたものを
用いるのが好適である。
したがつて、このようなネクタイであれば、汗
等の臭いを脱臭できて、現代人の感覚にマツチし
たものとして提供できる。
以上、シート状担体を、二酸化チタンと酸化亜
鉛とを主成分とするTZ脱臭剤を使用したものと
して説明したが、本考案に用いるシート状担体
は、このTZ脱臭剤に限らず、TZ脱臭剤と同系列
の、例えば、亜鉛と錫等の酸化物、その他金属酸
化物系、他の酸化物系の脱臭剤を含有する場合で
も同様に施用できるのは勿論であり、また、繊維
も、実施例のようなナイロンの他、例えば、アク
リル、ポリエステル、ポリプロピレン等の合成繊
維、レーヨン等の再生繊維、アセテート等の半合
成繊維等、その他の高分子であつてよく、また、
その組織体は不織布様に限らず、前記繊維を糸に
撚り上げ、これを織る、編む等の組織化した布の
状態であつてよいこと勿論である。なお、織布と
したときは、このシート状担体のみを中芯材とし
て使用すればよい。
また、活性種存在雰囲気下に曝すとは、上記オ
ゾン存在下に曝す以外、イオン、ラジカル、電
子、原子、レーザー光、放射線、中でも電離性放
射線等の活性種が、ビームとして、シヤワーとし
て、あるいは、充満して存在することとなる雰囲
気下であつて、これら活性種の有するエネルギー
が、物理的に、化学的に、あるいは、その相互に
より、一次的に、二次的に作用して、被覆高分子
を溶融したり、蒸発したり、酸化、侵食して、微
細にエツチングし、脱臭剤を大気に露呈させ、シ
ート状担体を本質的に大きく損傷しない手段また
は程度であれば良い。この場合、活性種を選択し
たり、そのエネルギーをコントロール出来て、表
面上を走査したりできるのが有利であり、例え
ば、イオンエツチングや、コロナ放電、プラズマ
放電、電子ビーム加工、レーザー加工等、今や、
金属、プラスチツク加工における特殊加工として
近年急速に進歩してきた加工技術をも利用でき
る。
考案の効果 したがつて、本考案によれば、臭気成分と直接
接触可能な状態にて微粉末脱臭剤を含有したネク
タイであるから、これを締めれば、締めていると
きは勿論、外した時でも、汗臭さ等の臭いを脱臭
することができ、現代人の感覚にマツチしたもの
として提供することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本考案の一実施例のネクタイの一部
の分解斜視図である。 1……シート状担体、2……バイアス生地、3
……表面被覆材。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 酸化物系の微粉末脱臭剤を含有するとともに、
    活性種存在雰囲気下に曝されて、該微粉末脱臭剤
    を被膜する高分子被膜を破壊された、通気性のシ
    ート状担体を、中芯材として有していることを特
    徴とするネクタイ。
JP9118388U 1988-07-09 1988-07-09 Expired - Lifetime JPH0512247Y2 (ja)

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JP9118388U JPH0512247Y2 (ja) 1988-07-09 1988-07-09

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JPH0214321U JPH0214321U (ja) 1990-01-29
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