JPS62299571A - 脱臭作用を有する短繊維 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ３、発明の詳細な説明 〔産業上の利用分野〕 本発明は脱臭作用を有する短繊維に関するものであり、
寝具や衣料の中綿や芯材として使用し、当該製品に脱臭
機能を付与する短繊維材料に関するものである。

〔従来の技術〕

綿、羊毛などの天然短繊維、再生セルロース、酢酸セル
ロース、ポリエステル、ポリアミド、ポリアクリルニト
リル、ポリオレフィンなどの合成短繊維は、紡織原料と
して使用されるほか、ウェブ、不織布、スタッフィング
材料などとして使用される。即ち、寝具の中綿、衣料品
の芯材、防寒衣料の中綿としての用途である。

最近、生活環境改善の一つの手段として、脱臭剤の使用
が盛んになって来ている。しかしながら、繊維そのもの
に脱臭性能を付与し、衣料品や寝具として使用すること
はまだ行われていない。

〔発明が解決しようとする問題点〕

繊維製品に脱臭剤を直接担持させることに関する提案は
既にいくつか提出されている。しかしながら、一般に脱
臭剤はそれ自身着色していたり、染料を変色させたり、
耐光堅牢度を低下させたりする傾向があり、直接目に触
れるところに応用するには問題がある。元来、繊維製品
は人間の美的懇情を満足させなければならない使命を有
するものであり、この矛盾は大きい。

一方、寝具や衣料品の中綿や芯材などは製品の表面に現
れないため、若干の視覚的問題は製品の欠点とはならな
い。若しこれらに脱臭性能を付与することができれば、
表面素材は通気性であるから、表面素材を通して悪臭ガ
スを吸着除去することができるであろう、更に中綿など
は、製品中に比較的多量に使用するものであるため、脱
臭容量も大きいものとすることができる。上記の中綿や
芯材は一般に短繊維から製造される。本発明は、短繊維
に脱臭性能を付与することにより、脱臭作用を有する製
品のための材料を提供するものである。

〔問題点を解決するための手段〕

脱臭剤の中には繊維に親和性があり、例えば水溶液から
直接に繊維に固着できるものがある。

しかしながら、繊維製品は、一般に洗濯や天日乾燥を繰
り返し使用するものであり、ふとんなどの寝具やキルテ
イング防寒衣料なども例外ではない。概して直接に繊維
に固着させた脱臭剤は、洗濯や天日乾燥によって溶出し
たり、効果が失われたりするものが多い。

本発明者等は脱臭剤に特定のものを使用し、これらを皮
膜形成性高分子に混合し、繊維表面に固着させれば、洗
濯、天日乾燥などによって脱臭性能の低下しない繊維が
得られることを見出し、本発明に到達した。

即ち、本発明は、繊維重量に対し０．１〜２０重量％の
多価金属塩を、皮膜形成性高分子に混合し繊維表面に固
着させてなる、脱臭作用を有する加工された短繊維に関
するものである。

本発明に使用する短繊維原料は、綿、羊毛、再生セルロ
ース、酢酸セルロース、ポリエステル、ポリアミド、ポ
リアクリルニトリル、ポリオレフィンなどの天然繊維及
び合成繊維である。

本発明に使用する多価金属塩としては、２価鉄、３価鉄
、アルミニウム、銅、亜鉛、又はマグネシウムの硫酸塩
、硝酸塩、炭酸塩、塩化物などが好適であるが、特に硫
酸塩が有効である。

これらの多価金属塩は悪臭ガスであるアンモニア、アミ
ン、硫化水素などと化学的に反応しこれを除去する性質
がある。反応によって悪臭を除去するタイプの脱臭剤は
活性炭やゼオライトのような吸着によって悪臭を除去す
るタイプの脱臭剤に比べて脱臭の速度が早いが、特に多
価金属塩は脱臭の速度が早い。また、吸着型脱臭剤はそ
の活性表面が大気中に露出し、悪臭ガスと直接接触しな
いと効果がないが、多価金属塩の場合は、多くの皮膜形
成性高分子の薄層で被覆されている状態でも空気中から
高分子薄層中を拡散して来るガスを充分捕促する能力が
ある。脱臭剤として使用する多価金属塩は一般に水溶性
であり、単に繊維に吸着させたものは、洗濯により溶出
する。しかし、本発明のように、適当な皮膜形成性高分
子中にある場合は、洗濯によっても脱落せず、持続して
脱臭性を発揮する。

本発明に使用する皮膜形成性高分子は繊維仕上加工剤或
いは接着バインダー等から選択でき、例えばポリアクリ
ル酸エステル、ポリウレタンなどがある。耐洗濯性が要
求されるので自己架橋型が望ましい。一般にこれらの高
分子処理剤はエマルジョン或いは溶剤溶液として市販さ
れているが、エマルジョン型の場合、多価金属塩と混和
して凝集しないものを予め撰択する必要がある。

本発明において、使用する多価金属塩の量は繊維重量に
対し、０．１〜１０重量％が脱臭性能を付与するのに充
分な量である。しかしながら、１０〜２０重量％付着し
た加工された短繊維を製造し、未加工の短繊維と混合し
て使用することも可能である。

短繊維原料に多価金属塩を固着させるには、多価金属塩
の１〜５倍重量の皮膜形成性高分子を使用し、溶液或い
はエマルジョンをスプレー或いはパディングした後乾燥
し、必要ならば加熱して繊維表面に多価金属塩を含有す
る高分子皮膜を形成させればよい。

〔発明の効果〕

本発明の脱臭作用を有する加工された短繊維は、開繊し
、ウェブ或いは不織布として寝具ふとんの中綿、コタツ
ふとんの中綿、座ふとんの中綿、防寒衣料の中綿、一般
衣料の芯材などに用い、脱臭性能を有する繊維製品とし
て使用することができる。

〔実施例〕

以下に実施例を挙げて本発明を説明するが、本発明はこ
れらの実施例に限定されるものではない。

実施例及び比較例 多価金属塩として硫酸亜鉛、短繊維としてポリエチレン
テレフタレート繊維を用い、下記の処方にて脱臭性を有
するふとん綿を作成した。

硫酸亜鉛７水塩を水に溶解し、３５．５重量％水溶液と
した。これは硫酸亜鉛無水物換算で２０重量％水溶液で
ある。固着のための皮膜形成性高分子としてアクリル酸
エステルコポリマーを用いた。即ち、繊維仕上用自己架
橋型アクリル酸エステルエマルジョン（ヘキスト合成製
、固形分４６％、２０℃における粘度２８０　ｃｐｓ　
、　ｐＨ＃４、非イオン性）を使用し、上記硫酸亜鉛の
２０％水溶液と撹拌下等量に混合した。

短繊維として６ｄ　Ｘ　５０ｍｍのポリエチレンテレフ
タレート繊維を用い、上記調整エマルジョンを吹き付け
た。

短繊維はウェブとし、ウェブ１００　ｇに対し等量のエ
マルジョンを霧状で吹き付け、１００℃で通風乾燥後１
２０℃で１０分熱処理した。

上記によって得られた処理ウェブの脱臭性能を下記の方
法で測定した。比較対象として未処理のポリエチレンテ
レフタレート繊維も同様の測定を行った。

アンモニアガス（ＮＨ：＋）　　：予め初期濃度（Ｃｏ
）８５〜１１０５ｐｐに調整した６、３１のデシケータ
−内にポリエチレンテレフタレート繊維ウェブ０．３５
〜０．４ｇ　（サイズ：　１０ｃｍ　Ｘ　４　ｃｍ　Ｘ
　１０ｍｍｔ）を投入し、初期濃度（Ｃ０）と４時間後
の濃度（Ｃ）を測定、Ｃ／Ｃｏを求めた。

硫化水素ガス（Ｈ，Ｓ）　　：予め初期濃度（Ｃｏ）　
６５〜７５ｐｐＩ１１に調整した６、８１のデシケータ
−内にポリエチレンテレフタレート繊維ウェブ０．３５
〜０．４ｇ　（サイズ：　１０ｃｍ　Ｘ　４　ｃｍ　Ｘ
　１０ｍｍｔ）を−投入し、アンモニアガスの場合と同
様の方法で測定した。

洗濯試験：電気洗濯機による丸洗いの条件で洗濯を行う
。

洗　　剤：中性・洗剤Ｌｏｇ１５ｊ！（水）洗濯時間：
　　５　分 脱水時間：　　１　分 すすぎ時間二　８　分 脱水時間：　　２　分 洗浄脱水後自然乾燥し対ガス性能評価を行った。尚未処
理の繊維も同様に処理した。その結果を表に示した。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １　繊維重量に対し０．１〜２０重量％の多価金属塩を
   、皮膜形成性高分子に混合し、繊維表面に固着させてな
   る脱臭作用を有する加工された短繊維。 ２　多価金属塩が２価鉄、３価鉄、アルミニウム、銅、
   亜鉛、又はマグネシウムの硫酸塩である特許請求の範囲
   第１項記載の脱臭作用を有する加工された短繊維。