JPH05121812A - 高繰返しパルスレーザ電極 - Google Patents

高繰返しパルスレーザ電極

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JPH05121812A
JPH05121812A JP27804691A JP27804691A JPH05121812A JP H05121812 A JPH05121812 A JP H05121812A JP 27804691 A JP27804691 A JP 27804691A JP 27804691 A JP27804691 A JP 27804691A JP H05121812 A JPH05121812 A JP H05121812A
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JP
Japan
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electrode
main
pin
main electrode
preionization
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JP27804691A
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English (en)
Inventor
Mina Sakano
美菜 坂野
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 高出力のレーザ光を得ることができるよう
な、効率の高い優れた高繰返しパルスレーザ電極を提供
する。 【構成】 複数の開口部10を有する多孔性主電極9の
背面側に、電気的に接続された複数本のピン状予備電離
電極11を配置する。多孔性主電極9の開孔端部10と
ピン状予備電離電極11先端との間で発生した紫外線
が、多孔性主電極の開孔部から主放電領域に拡散する。
対向する2つの主電極1,9間の空間を広い範囲にわた
って均一に予備電離することが可能になるので、高繰返
し動作下でも安定なグロー放電を維持することができ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高繰返しパルスレーザ
発振装置の電極に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般にレーザ発振を得るためには、主放
電電極間においてレーザ媒質が空間的に均一なグロー放
電を発生させることを必要とする。しかし、TEMA−
CO2 レーザやエキシマレーザ等の短パルスレーザ光を
発生させる高繰返しパルスレーザ発振装置では、その動
作圧力が大気圧以上の高圧であるため、上記の放電は収
束し、アーク放電になりやすい。これを防止するため
に、主放電空間の電界分布を調整したり、主放電に先立
って主放電空間の電子密度を予め高めるために予備電離
を行うのが普通である。
【0003】図6は、従来の高繰返しパルスレーザ電極
の一例を示すものである。即ち、レーザ媒質中に配置さ
れる第1の主電極1に対向する位置に、第2の主電極2
が配設され、前記第2の主電極2の長手方向両側に複数
個のピン状予備電離電極3が、ある一定の間隔で配設さ
れている。このピン状予備電離電極3は、ピン状金属3
aとその両端以外の部分を覆う絶縁物3bとから構成さ
れ、バラストインダクタンス6を介して高繰返しパルス
電源に接続されている。
【0004】前記ピン状予備電離電極3の外側、即ちピ
ン状予備電離電極3を中心にして第2の主電極2と向か
い合う位置に、板状予備電離電極4が第2の主電極2と
電気的に電位が等しくなるように配設されている。ピン
状予備電離電極3の各先端部と板状予備電離電極4の端
部は1mm程度の距離を保って配置されており、両者合
わせて一組の予備電離電極対を成している。また、2つ
の主電極1,2は、ピーキングコンデンサ5を介して電
気的に接続されている。更に、対向する2つの主電極
1,2の間には、主放電空間のレーザガスを速やかに交
換するためのレーザガス流8が流れている。
【0005】このように構成された従来の高繰返しパル
スレーザ電極においては、高繰返しパルス電圧(HVパ
ルス)が印加されると、まず、HVパルス−バラストイ
ンダクタンス6−ピン状予備電離電極3−板状予備電離
電極4−ピーキングコンデンサ5の回路に電流が流れ、
ピーキングコンデンサ5を充電する。この時、ピン状予
備電離電極3と板状予備電離電極4間の小ギャップで起
こる放電によって紫外線7が発生する。この紫外線によ
りレーザ媒質ガスが光電離されて電子が生成し、第1の
主電極1と対向する第2の主電極2との間の空間は予備
電離される。続いて、充電を続けるピーキングコンデン
サ5に加わる電圧が、主電極1,2間の放電破壊電圧に
達すると主放電が発生し、共振器(図示せず)の作用に
より、紙面垂直方向にレーザ光が発生する。この際、予
備電離は主放電をグロー状の均一な放電とするために用
いられる。
【0006】しかしながら、上述のような構造を有する
従来の高繰返しパルスレーザ電極においては、予備電離
により生じた紫外線7は、2つの主電極に挟まれた空間
の外側の領域にも広く拡散してゆく。従って、主電極
1,2に挟まれた空間の電子密度の勾配を考えると、主
放電領域の中核部分及び陰極近傍、即ち斜線で示した領
域Aにおける電子密度と、予備電離電極近傍における電
子密度との差が大きくなるため、励起強度の高い均一な
グロー放電が得られず、安定した主放電を維持すること
が困難であった。更に、予備電離電極対が第1の主電極
1の側方に配設されているため、レーザガス流8が予備
電離電極付近において乱され、効率の良いガス交換の妨
げとなり、その結果、放電の不安定を生じる一因となっ
ていた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、従来の
高繰返しパルスレーザ電極においては、2つの主電極に
挟まれた空間において予備電離される領域が限定されて
いるため、主放電領域の電子密度分布に大きな勾配が生
じる。従って、広範囲にわたり強く均一な予備電離が行
えないため、主放電を安定したグロー放電状態に維持す
ることができず、効率の良い高出力のレーザ光を得るこ
とができなかった。
【0008】本発明は以上のような問題点を解決するた
めに提案されたもので、その目的は、対向する2つの主
電極空間を広い範囲にわたって均一に予備電離すること
により、主グロー放電を安定且つ均一に点弧することが
でき、高出力のレーザ光を得ることができるような効率
の高い優れた高繰返しパルスレーザ電極を提供すること
にある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明は、第1の主電極と、前記第1の主電極に
対向して配設された第2の主電極と、これら両主電極間
に生じる主放電に先立ち、紫外線の作用により主放電空
間を電離させる予備電離電極を備えた高繰返しパルスレ
ーザ電極において、前記第2の主電極が複数の開孔部を
有する多孔性金属材料より構成され、その背面側に複数
のピン状予備電離電極が配設され、前記多孔性主電極の
開孔端部と前記ピン状予備電離電極の先端との間で生じ
るスパーク放電により、予備電離を行うように構成した
ことを特徴とする。
【0010】
【作用】以上のような構成を有する本発明によれば、前
記ピン状予備電離電極の先端と前記多孔性主電極の開孔
端部との間のスパーク放電により強い紫外線を発生さ
せ、この紫外線を前記多孔性主電極の開孔部を通過させ
て主放電領域に拡散させることにより、主放電空間の広
い範囲にわたり一様な予備電離が可能となり、安定で励
起強度の高いグロー放電を点弧させることができる。
【0011】
【実施例】以下、本発明の実施例を図1乃至図5に基づ
いて具体的に説明する。なお、図6に示した従来例と同
一の部材は、同一の符号を付して説明を省略する。
【0012】(1)代表的な実施例…図1、図2参照 本実施例においては、図1の斜視図に示したように、第
1の主電極1に対向する位置に第2の主電極である多孔
性主電極9が配設されている。この多孔性主電極9に
は、一定間隔で直径が1〜3mm程度の孔10が形成さ
れており、ピーキングコンデンサ5を介して前記第1の
主電極1と接続されている。また、多孔性電極9の背面
は空洞になっており、その空間にはピン状予備電離電極
11が配置されている。前記ピン状予備電離電極11の
各ピンと前記多孔性主電極の孔10は同数ずつ配設さ
れ、且つ両者は同心の位置にある。ピン状予備電離電極
11は、縦横に複数列ずつブラシ状に配設され、各ピン
の根元はバラストインダクタンス6を介して、高繰返し
パルス電源(HVパルス)に接続されている。
【0013】図2の断面図に示すように、ピン状予備電
離電極11の先端部と、それに対向する多孔性主電極9
の孔10の端部との間は、間隔1mm程度の小ギャップ
を形成しており、この小ギャップが一組の予備電離電極
対を構成する。
【0014】このような構成を有する本実施例の高繰返
しパルスレーザ電極における動作及び作用を以下に説明
する。
【0015】ピン状予備電離電極11に高繰返しパルス
電源(HVパルス)が印加されると、バラストインダク
タンス6の作用で、ピン状予備電離電極11に等しく電
流が分流される。この電流によりピン状予備電離電極1
1の先端部と、そこから最も近い金属端であるところ
の、対向する多孔性主電極9の孔10の端部との間の小
ギャップにおいてスパーク放電が発生し、これにより生
じた紫外線7が、多孔性主電極9の孔10を通して主放
電空間に照射され、主放電空間の予備電離を行う。
【0016】また、高繰返しパルス電源からの電流は、
多孔性主電極9からピーキングコンデンサ5を充電しな
がら、主電極からアースに流れる。そして、ピーキング
コンデンサ5の電圧が上昇して、主電極1と多孔性主電
極9の間に充填されているレーザガスの放電破壊電圧に
到達すると、両主電極間に主放電が点弧して、光共振器
(図示せず)の作用でレーザ光が主電極長手方向に発生
する。
【0017】このように、本実施例の高繰返しパルスレ
ーザ電極を用いると、予備電離により生じた紫外線7
は、多孔性主電極9の表面付近から主放電領域を照射す
るため、多孔性主電極9に対向する第1の主電極1に向
けて、主放電領域をまんべんなく一様に照射することが
できる。それゆえ、従来の主電極側面方向からの紫外線
照射の場合と比べて、広範囲にわたり電子密度の分布勾
配や分布ムラの少ない予備電離が実現する。その結果、
レーザ励起強度が高まり、発振効率も大幅に向上する。
【0018】また、多孔性主電極9の孔10が予備電離
電極対の一部を構成するため、電極構造が簡略化され
る。更に、予備電離電極11が主電極9の背面側に配設
されているため、レーザガス流路中に障害物が存在せ
ず、従ってレーザガス流8の流れが妨害されることがな
いので、主放電部において効率の良いガス交換が可能に
なる。
【0019】(2)他の実施例 本発明は上述した実施例に限定されるものではなく、例
えば、多孔性主電極9上の孔10とピン状予備電離電極
11の先端との間でスパーク放電が生じやすいように、
図3乃至図5に示すように、種々の形態をとることも可
能である。
【0020】図3では、ピン状予備電離電極11を、孔
10の中心から少しずらした位置に配設してあり、図4
では、孔10の断面がピン状予備電離電極11の先端に
向かって細くなるように、テーパー状に構成されてい
る。また、図5に示すように、孔10は1ケ所以上の突
起部を有する形状をとることも可能である。
【0021】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、多
孔性主電極の背面側に、電気的に接続された複数本のピ
ン状予備電離電極が配置され、前記多孔性主電極の開孔
端部とピン状予備電離電極先端との間で発生した紫外線
が、多孔性主電極の開孔部から主放電領域に拡散するよ
うに構成する、という簡単な手段によって、対向する2
つの主電極空間を広い範囲にわたって均一に予備電離す
ることが可能になるので、高繰返し動作下でも安定なグ
ロー放電を維持することができる。従って、高出力のレ
ーザ光を得ることができるような、効率の高い優れた高
繰返しパルスレーザ電極を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の高繰返しパルスレーザ電極の一実施例
を示す斜視図。
【図2】図1の実施例における多孔性主電極とピン状予
備電離電極、及びこの両者間に発生する紫外線を表わす
断面図。
【図3】本発明の第2実施例の多孔性主電極とピン状予
備電離電極部分の断面図。
【図4】本発明の第3実施例の多孔性主電極とピン状予
備電離電極部分の拡大断面図。
【図5】本発明の第4実施例のピン状予備電離電極の断
面図。
【図6】従来の高繰返しパルスレーザ電極の断面図。
【符号の説明】
1…第1の主電極 2…第2の主電極 3,11…ピン状予備電離電極 3a…ピン状金属 3b…絶縁物 4…板状予備電離電極 5…ピーキングコンデンサ 6…バラストインダクタンス 7…紫外線 8…レーザガス流 9…多孔性主電極 10…孔

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】第1の主電極と、前記第1の主電極に対向
    して配設された第2の主電極と、これら両主電極間に生
    じる主放電に先立ち、紫外線の作用により主放電空間を
    電離させる予備電離電極を備えた高繰返しパルスレーザ
    電極において、 前記第2の主電極が複数の開孔部を有する多孔性金属材
    料より構成され、その背面側に複数のピン状予備電離電
    極が配設され、前記多孔性主電極の開孔端部と前記ピン
    状予備電離電極の先端との間で生じるスパーク放電によ
    り、予備電離を行うように構成したことを特徴とする高
    繰返しパルスレーザ電極。
JP27804691A 1991-10-24 1991-10-24 高繰返しパルスレーザ電極 Pending JPH05121812A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103915747A (zh) * 2014-03-26 2014-07-09 中国科学院长春光学精密机械与物理研究所 大能量脉冲放电装置

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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