JP2772147B2 - パルスレーザ電極 - Google Patents

パルスレーザ電極

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JP2772147B2
JP2772147B2 JP3017373A JP1737391A JP2772147B2 JP 2772147 B2 JP2772147 B2 JP 2772147B2 JP 3017373 A JP3017373 A JP 3017373A JP 1737391 A JP1737391 A JP 1737391A JP 2772147 B2 JP2772147 B2 JP 2772147B2
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清寿 寺井
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高繰返しパルスレーザ
発振装置に用いられるパルスレーザ電極に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】一般に、レーザ発振を得るためには、主
放電電極間においてレーザ媒質が空間的に均一なグロー
放電を発生させることを必要とするが、TEMA−CO
2 レーザやエキシマレーザ等の短パルスレーザ光を発生
させる高繰返しパルスレーザ発振装置では、その動作圧
力が大気圧以上の高圧であるため、上記の放電は収束
し、アーク放電になりやすい。これを防止するために、
主放電空間の電界分布を調整したり、主放電に先立って
主放電空間の電子密度を予め高めるために、予備電離を
行うのが一般的である。
【0003】図4は従来から用いられているパルスレー
ザ電極の一例を示すものである。即ち、レーザ媒質中に
配置される第1の主電極1に対向する位置に、第2の主
電極2が配置され、前記第2の主電極2の長手方向両側
に、複数個のピン状予備電離電極3が一定の間隔で配設
されている。このピン状予備電離電極3は、ピン状金属
3aとその両端以外の部分を覆う絶縁物3bとから構成
されている。また、前記ピン状予備電離電極3の外側、
即ち、ピン状予備電離電極3を中心として第2の主電極
2と向かい合う位置に、板状予備電離電極4が第2の主
電極2と電気的に電位が等しくなるように配設されてい
る。さらに、前記ピン状予備電離電極3の各先端部と板
状予備電離電極4の端部とは、1mm程度の距離を保っ
て配置されており、両者合わせて一組の予備電離電極対
が構成されている。
【0004】また、前記2つの主電極1,2はピーキン
グコンデンサ5を介して電気的に接続されている。さら
に、対向配置された2つの主電極1,2間には、主放電
空間のレーザガスを速やかに交換するために、レーザガ
ス8が循環されている。
【0005】この様に構成された従来のパルスレーザ電
極においては、高繰返しパルス電圧(HVパルス)が印
加されると、まず、HVパルス→バラストインダクタン
ス6→ピン状予備電離電極3→板状予備電離電極4→ピ
ーキングコンデンサ5の回路に電流が流れ、ピーキング
コンデンサ5を充電する。この時、ピン状予備電離電極
3と板状予備電離電極4間の小ギャップで起こる放電に
よって紫外線7が発生する。この紫外線により光電離さ
れて電子が生成し、両主電極1,2間の空間が予備電離
される。次いで、ピーキングコンデンサ5がさらに充電
されて、ピーキングコンデンサ5に加わる電圧が主電極
1,2間の放電破壊電圧に達すると、主放電が開始し、
レーザ光が発生する。なお、前記予備電離は、主放電を
グロー状の均一な放電とするために用いられている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た様な従来のパルスレーザ電極には、以下に述べる様な
解決すべき課題があった。即ち、図4に示した様に、予
備電離により生じた紫外線7は、2つの主電極1,2に
挟まれた空間の外側の領域にも拡散していく。そのた
め、主電極1,2に挟まれた空間の電子密度は、主放電
領域の中核部分及び陰極近傍(図中斜線部A)における
電子密度と、予備電離電極4の近傍における電子密度と
の差が大きくなる。
【0007】この様に、2つの主電極間の空間において
予備電離される領域が限定されているため、電子密度分
布に大きな勾配が生じる。その結果、広範囲にわたって
強く均一な予備電離が行えず、励起強度の高い、均一な
グロー放電を得ることができず、主放電を安定した状態
に維持することが非常に困難であった。
【0008】また、予備電離電極対が第2の主電極2の
側方に配設されているため、予備電離電極付近において
レーザガス流が乱され、ガス交換を効率良く行うことが
できず、放電が不安定になるといった欠点もあった。
【0009】なお、紫外線に変えてX線を用いる予備電
離方法も考えられるが、この方法は高繰返し動作に適さ
ず、装置が大型化しコストが大幅に増大するため、高繰
返しパルスレーザ発振装置の電極構造としては好ましい
ものではない。
【0010】本発明は、上記の様な従来技術の欠点を解
消するために提案されたものであり、その目的は、対向
配置された主電極間を広範囲にわたって均一に予備電離
し、安定したグロー放電を維持することのできる、高効
率のパルスレーザ電極を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めの手段として、請求項1の発明は、互いに対向配置さ
れた第1の主電極及び第2の主電極と、これら両主電極
間の主放電空間を予備電離させる予備電離電極とを備
え、前記予備電離電極として、ピン状及び板状の予備電
離電極が対となって構成された予備電離電極対を複数個
備えたパルスレーザ電極において、前記第2の主電極
が、第1の主電極との対向面側に複数の開孔部を有する
中空状の金属から構成され、前記板状の予備電離電極の
両側に前記ピン状の予備電離電極が配置されてなる前記
予備電離電極対が、前記複数の開孔部の背面側空間に配
設され、前記ピン状の予備電離電極はレーザ発振方向に
設けられ、前記板状の予備電離電極は、その断面がT字
型に設けられるとともに、前記ピン状の予備電離電極の
先端部と対向する部分が鋸歯状の突起部に形成され、前
記予備電離電極対の中心が、前記開孔部の中心と同心と
なるように配設されることを特徴とする。
【0012】
【作用】以上の構成を有する本発明のパルスレーザ電極
においては、予備電離電極対が第2の主電極の背面側に
配設されているため、ピン状予備電離電極と板状予備電
離電極の突起部との間で発生する紫外線を、第2の主電
極の開孔部を通して、主放電領域に均一に拡散させるこ
とができる。また、予備電離電極対が主電極の側方に配
設されていないため、レーザガス流を妨害することもな
く、主放電部におけるガス交換も効率良く実施できる。
【0013】また、板状の予備電離電極は、前記ピン状
の予備電離電極の先端部と対向する部分が鋸歯状の突起
部となっているため、この鋸歯状の突起部付近で電解強
度が強くなるため、各ピン状予備電離電極での間のスパ
ーク放電が均一に点弧しやすくなる。
【0014】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図1及び図2に基
づいて具体的に説明する。なお、図4に示した従来型と
同一の部材には同一の符号を付して、説明は省略する。
【0015】本実施例においては、図1及び図2に示し
た様に、第1の主電極1に対向配置される第2の主電極
が、中空状の多孔性主電極10より構成されている。こ
の多孔性主電極10には、図2に示した様に、第1の主
電極1との対向面側において、電極の長手方向2列に一
定間隔で複数個の孔11が形成されている。また、これ
ら複数個の孔11の背面側の空洞には、孔11の位置に
合わせて複数個のピン状予備電離電極3が配設され、こ
の2列のピン状予備電離電極3の中間には、断面形状が
略T字形の板状予備電離電極12が配設されている。
【0016】前記板状予備電離電極12は、図2に示し
た様に、ピン状予備電離電極3の先端部と対向する部分
が鋸歯状の突起部となっており、両者の先端部間は1m
m程度の間隔をおいて配置され、小ギャップを形成する
ように構成されている。この小ギャップ、即ち、板状予
備電離電極12の1つの突起部とそれに対向する1つの
ピン状予備電離電極3とから、一組の予備電離電極対が
形成されることから、前記多孔性主電極10の孔11の
中心は、各予備電離電極対の中心と同心となるように形
成されている。さらに、ピン状予備電離電極3の先端部
と多孔性主電極10の孔11の端部との距離をL1 、前
記小ギャップの間隔をL2 とした場合に、L1 >L2 と
なるように、即ち、ピン状予備電離電極3の先端部に最
も近接する金属部分が、板状予備電離電極12の突起部
先端であるように構成されている。
【0017】また、ピン状予備電離電極3はピン状金属
3aの両端部を除いて絶縁物3bで被覆されているが、
これは、多孔性主電極10をはじめとする周囲金属部分
との電気的絶縁を図るためである。さらに、前記ピン状
予備電離電極3は配線のインダクタンスが等しくなるよ
うに、各々個別にバラストインダクタンス6を介して、
高繰返しパルス電源(HVパルス)に接続されている。
【0018】この様な構成を有する本実施例のパルスレ
ーザ電極は、以下に述べる様に作用する。即ち、ピン状
予備電離電極3に高繰返しパルス電源が印加されると、
バラストインダクタンス6の作用で、各ピン状予備電離
電極3に等しく電流が分流される。この電流によりピン
状予備電離電極3の先端部と、そこから最も近い金属端
である板状予備電離電極12の突起部との間の小ギャッ
プにおいてスパーク放電が発生し、これにより生じた紫
外線7が多孔性主電極10の孔11を通して主放電空間
に照射される。
【0019】また、この電流は板状予備電離電極12を
介して多孔性主電極10からピーキングコンデンサ5を
充電しながら、主電極からアースに流れる。そして、ピ
ーキングコンデンサ5の電圧が上昇して、主電極1と多
孔性主電極10の間に充填されているレーザガスの放電
破壊電圧に達すると、両主電極間に主放電が点弧し、光
共振器(図示せず)の作用で、レーザ光が紙面垂直方向
に発生する。
【0020】この場合、本実施例のパルスレーザ電極を
用いると、予備電離により発生する紫外線7は、多孔性
主電極10の背面側から主放電領域を照射するため、対
向配置された第1の主電極1に向けて、主放電領域をも
れなく一様に照射することができる。そのため、従来の
様に主電極の側方から主放電領域に紫外線を照射してい
た場合と比較して、広範囲にわたって電子密度の分布勾
配や分布ムラの少ない、均一な予備電離を実現できる。
その結果、レーザ励起強度が高まり、発振効率も大幅に
向上する。
【0021】また、板状予備電離電極12の鋸歯状の突
起部付近では電解強度が強くなるため、各ピン状予備電
離電極での間のスパーク放電が均一に点弧しやすくな
り、しかも予備電離光の強度も強くなる。よって、主放
電領域に紫外線をむらなく一様に且つ強く照射すること
が可能となり、均一で強い予備電離を実現することがで
きる。
【0022】さらに、予備電離電極対が主電極の背面側
に配設されているため、レーザガス流路の障害物とはな
らず、レーザガス8の流れを妨害することがないので、
主放電部におけるガス交換効率も大幅に向上される。
【0023】なお、本発明は上述した実施例に限定され
るものではなく、図3に示した様に、板状予備電離電極
12の断面形状は略Y字形であっても、上記の実施例と
同様の効果が得られる。
【0024】
【発明の効果】以上述べた通り、本発明によれば、第2
の主電極を、第1の主電極との対向面側に複数の開孔部
を有する中空状の金属から構成し、また、ピン状予備電
離電極及び板状予備電離電極から成る予備電離電極対
を、第2の主電極の複数の開孔部の背面側の空間に配設
することによって、対向配置された主電極間を広範囲に
わたって均一に予備電離し、安定したグロー放電を維持
することのできる、高効率のパルスレーザ電極を提供す
ることができる。
【0025】特に、板状の予備電離電極は、前記ピン状
の予備電離電極の先端部と対向する部分が鋸歯状の突起
部となっているため、この鋸歯状の突起部付近で電解強
度が強くなり、各ピン状予備電離電極での間のスパーク
放電が均一に点弧しやすくなる。また、予備電離光の強
度も強くなる。よって、主放電領域に紫外線をむらなく
一様に且つ強く照射することが可能となり、均一で強い
予備電離を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のパルスレーザ電極の一実施例を示す断
面図
【図2】図1に示した実施例の要部拡大斜視図
【図3】本発明のパルスレーザ電極の他の実施例を示す
斜視図
【図4】従来のパルスレーザ電極の一例を示す断面図
【符号の説明】
1…第1の主電極 2…第2の主電極 3…ピン状予備電離電極 3a…ピン状金属 3b…絶縁物 4…板状予備電離電極 5…ピーキングコンデンサ 6…バラストインダクタンス 7…紫外線 8…レーザガス 10…多孔性主電極 11…孔 12…板状予備電離電極
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平1−215079(JP,A) 特開 昭63−228778(JP,A) 特開 昭63−245977(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H01S 3/0977 H01S 3/038

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 互いに対向配置された第1の主電極及び
    第2の主電極と、これら両主電極間の主放電空間を予備
    電離させる予備電離電極とを備え、前記予備電離電極と
    して、ピン状及び板状の予備電離電極が対となって構成
    された予備電離電極対を複数個備えたパルスレーザ電極
    において、 前記第2の主電極が、第1の主電極との対向面側に複数
    の開孔部を有する中空状の金属から構成され、 前記板状の予備電離電極の両側に前記ピン状の予備電離
    電極が配置されてなる前記予備電離電極対が、前記複数
    の開孔部の背面側空間に配設され、 前記ピン状の予備電離電極はレーザ発振方向に設けら
    れ、 前記板状の予備電離電極は、その断面がT字型に設けら
    れるとともに、前記ピン状の予備電離電極の先端部と対
    向する部分が鋸歯状の突起部に形成され、 前記予備電離電極対の中心が、前記開孔部の中心と同心
    となるように配設されること、 を特徴とするパルスレーザ電極。
JP3017373A 1991-02-08 1991-02-08 パルスレーザ電極 Expired - Lifetime JP2772147B2 (ja)

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