JPH05119956A - 画面出力切換方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 並行して動作する複数のアプリケーションプ
ログラムから画面出力を切換える。 【構成】 ＯＳ中のドライバは、画面切換えコードが入
力されると（ａ３）ポインタを切換える（ａ４）。画面
切換命令があると（ａ５）、ポインタを切換える（ａ
６）。ドライバは、画面バッファ内の内容を出力装置に
出力する（ａ９）。画面切換えコードは、利用者が入力
装置から与え、画面切換命令はアプリケーションプログ
ラムからドライバに与える。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、電子計算機などの情報
処理装置において、複数のアプリケーションプログラム
を平行して実行させるときの画面出力切換方法に関す
る。

【０００２】

【従来の技術】従来からの画面出力切換方法において
は、計算機などの利用者が、端末のキーボードや項目入
力装置などの入力装置から、画面の切換えを行うコード
を入力する。切換えコードが入力されると、オペレーテ
ィングシステム（以下「ＯＳ」と略称する）やドライバ
プログラムなどが、画面切換制御を行う。

【０００３】図６は、従来からの画面出力切換方法の考
え方を示す。複数のアプリケーションプログラム１，
２，３は、ＯＳ４を基礎として動作する。ＯＳ４内に
は、出力ドライバ５が含まれ、陰極線管（以下「ＣＲ
Ｔ」と略称する）やプリンタなどの出力装置６を制御す
る。ＯＳ４には、入力ドライバ７も含まれ、キーボード
や項目入力装置などの入力装置８からの入力を処理す
る。

【０００４】画面出力切換えの手順は次のようになる。
入力装置８から画面切換えコードを入力する。ドラ
イバ７は、画面切換えコードに応答し、画面テーブルを
書換える。ドライバ５は、画面テーブルを参照して、
画面表示すべきアプリケーションプログラム１，２，３
用の画面バッファを作成する。ドライバ５は、画面バ
ッファの内容を読出して、出力装置６に対して表示デー
タとして出力する。

【０００５】たとえば、アプリケーションプログラム１
が入力装置８および出力装置６を制御しているときに、
利用者がアプリケーションプログラム２の出力情報を出
力装置６を介して表示するように画面出力切換えを行う
ときの動作を説明する。利用者は、入力装置８に画面切
換えコードを入力する。ドライバ７は画面切換えコード
を解析し、画面テーブルの情報を書換えて、出力装置６
と入力装置８を専有するアプリケーションプログラムが
１から２に切換えられたことをシステムメモリに記憶す
る。以降、ドライバ７は、入力装置８からの入力データ
をアプリケーションプログラム２に対する入力としてＯ
Ｓ４に与える。ＯＳ４は、アプリケーション１，２，３
からの出力情報をすべてドライバ５に出力する。ドライ
バ５は、画面テーブルを参照し、アプリケーションプロ
グラム２の出力情報のみを画面バッファから取出し、出
力装置６に出力する。

【０００６】従来からの画面出力切換方法においては、
計算機の利用者が画面切換えコードを入力装置８から入
力しない限り、入力装置８および出力装置６を専有する
アプリケーションプログラムを変更することはできな
い。

【０００７】画面表示を行っていないプログラムは、通
常は画面表示の必要性は少ないけれども、プログラムが
特定の段階に達したときたとえば終了したときや、処理
にエラーが生じたようなときには画面表示を行って、利
用者に情報を伝達する必要がある。利用者から画面表示
コードが入力されないと画面表示が切換えられないとき
には、利用者は切換えのための情報を得られず、適切な
処置を取ることができない。たとえば、画面表示を行っ
ていないプログラムが終了したときには、必要があれば
他のプログラムを開始させることができるけれども、プ
ログラムの終了を知ることができなければ他のプログラ
ムを開始させることができないので、情報処理装置の能
力を最大限に利用した多重プログラム処理が行えない。
画面表示を行っていないプログラムがエラー状態となっ
ているときにエラー状態を知ることができなければ、エ
ラー状態を解除させることができず、エラー停止の状態
を続けて全体の効率を低下させる。

【０００８】本発明の目的は、プログラムの実行中の必
要に応じて表示画面に出力するプログラムを優先的に切
換えることができる画面出力切換方法を提供することで
ある。

【０００９】

【課題を解決するための手段】本発明は、同一のオペレ
ーティングシステム上で並行して実行される複数のプロ
グラムがバッファメモリにそれぞれ出力する画面情報
を、オペレーティングシステムが切換えて表示画面に出
力する画面出力切換方法において、表示画面に表示すべ
き画面情報を出力するプログラムは、オペレーティング
システムに画面出力切換えを要求し、オペレーティング
システムは、画面出力切換えが要求されたとき、要求し
たプログラムからの画面情報をバッファメモリから読出
して表示画面に出力することを特徴とする画面出力切換
方法である。

【００１０】

【作用】本発明に従えば、複数のプログラムは同一のオ
ペレーティングシステム上で並行して実行される。複数
のプログラムからは、バッファメモリに画像情報がそれ
ぞれ出力される。オペレーティングシステムは、画面情
報を表示画面に出力する。表示画面に表示すべき画面情
報を出力するプログラムは、オペレーティングシステム
に画面出力切換えを要求する。オペレーティングシステ
ムは、画面出力切換えが要求されたとき、要求したプロ
グラムからの画面情報をバッファメモリから読出して表
示画面に出力するように切換える。したがって、表示画
面に出力される画面情報は、プログラムからのオペレー
ティングシステムに対する要求によって切換えることが
でき、プログラムに画面表示の必要が生じたときは、利
用者が画面切換えのための処置を行わなくても、画面切
換えを行うことができる。利用者は、切換えられて表示
される情報によって、切換えを要求したプログラムの動
作状態を知ることができ、迅速に必要な処置を取ること
ができる。

【００１１】

【実施例】図１は、本発明の一実施例の概略的な電気的
構成を示す。中央処理装置（以下「ＣＰＵ」と略称す
る）１０は、システムメモリ１１およびユーザメモリ１
２とバス回路１３を介して接続される。システムメモリ
１１は、ＣＰＵ１０の動作のためのワークエリアと、画
面バッファ領域とを提供する。ユーザメモリ１２には、
アプリケーションプログラムがストアされる。バス回路
１３には、アドレス信号やデータ信号および各種制御信
号が伝送される。ＣＰＵ１０は、バス回路１３を介して
出力（表示）装置１６および入力装置１８を制御する。
出力装置としては、ＣＲＴ、液晶表示素子（略称「ＬＣ
Ｄ」）やプリンタなどが含まれる。入力装置１８として
は、キーボード、項目入力装置やマウスなどが含まれ
る。

【００１２】図２は、図１図示のハードウエア構成にお
いて、本発明による画面出力切換方法を実施するための
ソフトウエア構成を示す。複数のアプリケーションプロ
グラム２１，２２，２３は、同一のＯＳ２４上で動作す
る。ＯＳ２４には、複数のアプリケーションプログラム
２１，２２，２３において共通に必要とするような処理
プログラムなどが予め用意されている。アプリケーショ
ンプログラム２１，２２，２３は、予め定められる手順
に従ってＯＳ２４に用意されているプログラムを利用す
ることができる。ＯＳ２４に共通に用意されているプロ
グラムの中に、出力装置１６を制御するためのドライバ
２５や、入力装置１８を制御するためのドライバ２７が
含まれる。

【００１３】図３は、図２におけるドライバ２５および
２７が使用する画面テーブルのデータ構成を示す。画面
テーブルは図１図示のシステムメモリ１１内に設けられ
る。画面テーブル１２としては、予め定めるアドレス
に、２つのポインタ３１，３２が設けられる。第１のポ
インタ３１には、現在入出力装置を専有しているアプリ
ケーションデータを指すポインタの内容がストアされ
る。第２のポインタには、最後に起動されたアプリケー
ションデータを指すポインタの内容がストアされる。２
つのポインタ３１，３２によって指示されるテーブル４
０，５０，６０は、図１図示のシステムメモリ１１内に
ＯＳ２４によって設定される。テーブル４０，５０，６
０は、必要に応じて起動され、システムメモリ１１内の
メモリ空間を効率的に活用することが図られている。第
２のポインタは、最後に起動されたアプリケーションデ
ータを指すので、ＯＳ２４は、第２のポインタを見てさ
らにテーブルを追加し得るか否かを判断し、テーブルの
追加が可能なときにのみ新たなテーブルを設定する。

【００１４】各テーブル４０，５０，６０には、ＯＳ２
４によってこのアプリケーションプログラムからの出力
データかを識別する識別番号としてのマイナ番号４１，
５１，６１が設けられる。各アプリケーションプログラ
ムからの出力データは、バッファメモリである画面バッ
ファ４２，５２，６２にストアされる。画面バッファ４
２，５２，６２の必要とするメモリ空間は他のデータに
比べて大きいので、テーブル４０，５０，６０を動的に
配置することによってシステムメモリ１１の有効利用を
図ることができる。テーブル４０，５０，６０には、さ
らに次のデータを指すポインタ４３，５３，６３が含ま
れる。テーブル４０の次のデータを指すポインタ４３
は、テーブル５０の先頭番地を指し、以下同様に各テー
ブル４０，５０，６０がポインタによって連結される。
最後の次のデータを指すポインタ６３は、最初のテーブ
ル４０の先頭アドレスを示す。

【００１５】図４は、図２図示のドライバ２５の動作を
示す。ステップａ１からスタートし、ステップａ２で
は、ドライバ２７から画面切換えコードが入力されてい
るか否かが判断される。画面切換えコードが入力されて
いるときには、ステップａ４で、図３図示の現在データ
のポインタ３１の内容をそのポインタによって指示され
るテーブル４０中の次のデータを示すポインタ４３の内
容に書換える。

【００１６】ステップａ３において、画面切換えコード
でないと判断されるときには、ステップａ５において、
アプリケーションプログラムからの画面切換命令である
か否かが判断される。画面切換命令のときには、ステッ
プａ６において、現在データのポインタ３１が、命令中
のマイナ番号を有するデータを指すポインタに書換えら
れる。このマイナ番号の検索は、図３図示のテーブル４
０，５０，６０のポインタ４３，５３，６３による連鎖
を追跡して行う。

【００１７】ステップａ５で、画面切換命令でないと判
断されるときには、ステップａ７に移り、命令に付され
たマイナ番号が参照される。ステップａ８では、マイナ
番号に対応する画面バッファに表示データがストアされ
る。

【００１８】ステップａ４、ステップａ６またはステッ
プａ８が終了すると、ステップａ９に移る。ステップａ
９では、現在データのポインタの示す画面バッファ内容
を出力装置１６に対して表示させ、ステップａ１０で処
理を終了する。

【００１９】図５は、アプリケーションプログラムから
ＯＳ２４に、新たな画面バッファを作成するときの処理
を示す。予め定めるコードが入力されると、ステップｂ
１で処理を開始し、ステップｂ２でマイナ番号を参照す
る。ステップｂ３では、マイナ番号が不使用かつ適当な
ものであるか否かが判断される。ステップｂ４では、図
３図示のテーブル４０，５０，６０と同様のテーブルを
図１図示のシステムメモリ１１上に確保する。ステップ
ｂ５では、テーブルが確保できたか否かを判断する。

【００２０】確保できたときは、ステップｂ６で、それ
までの最後のテーブルの次のデータを示すポインタが新
たなテーブルを指し、元の内容は新たなテーブルの次の
データを指すポインタに移す。図３図示の最後のポイン
タ３２には、新たなテーブルの先頭アドレスを設定す
る。ステップｂ７で処理を終了する。

【００２１】ステップｂ３でマイナ番号が使用中または
不適当であると判断されるとき、あるいはステップｂ５
でテーブルが確保できないとき、ステップｂ８でエラー
処理を行う。

【００２２】以上の実施例においては、外部記録装置な
どは省略しているけれども、アプリケーションプログラ
ム２１，２２，２３やＯＳ２４などは、プロッピディス
クなどの外部記録装置からロードすることができること
は勿論である。

【００２３】アプリケーションプログラムとしは、ワー
ドプロセッサやエディタなど利用者が表示画面を見なが
ら操作する必要があるプログラムや、プリントスプーラ
や通信プログラムのように、連続して画面表示する必要
はないプログラムがある。コンパイラやアッセンブラの
ような翻訳プログラムも翻訳中に表示の必要はない。本
実施例によれば、そのような複数のプログラムを組合せ
て、並行して実施させ、効率的な多重情報処理を行うこ
とができる。

【００２４】

【発明の効果】以上のように本発明によれば、並行して
実行される複数のプログラムのうち、画面表示を行って
いないプログラムからも、必要に応じて画面表示を行う
ように画面出力を切換えることができる。これによっ
て、たとえば複数のプログラムのうちの１つが表画面で
表示し、他のプログラムが裏画面で表示しているとき
に、裏画面のプログラムの進行状態を迅速に把握するこ
とができ、終了したときには次のプログラムを直ちに開
始させて、全体としての効率的な情報処理を達成するこ
とができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例を実行するためのハードウエ
ア構成を示すブロック図である。

【図２】本発明の一実施例を実行するためのソフトウエ
ア構成を示すブロック図である。

【図３】本発明の一実施例において使用する画面テーブ
ルのデータ構成を示すブロック図である。

【図４】本発明の一実施例の動作を示すフローチャート
である。

【図５】本発明の一実施例の動作を示すフローチャート
である。

【図６】従来からの画面出力切換方法を示すブロック図
である。

【符号の説明】

１０ ＣＰＵ １１ システムメモリ １２ ユーザメモリ １３ バス回路 １６ 出力装置 １８ 入力装置 ２１，２２，２３ アプリケーションプログラム ２４ ＯＳ ２５，２７ ドライバ ３１，３２ ポインタ ４０，５０，６０ テーブル ５１〜５３ 画面バッファ

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 同一のオペレーティングシステム上で並
   行して実行される複数のプログラムがバッファメモリに
   それぞれ出力する画面情報を、オペレーティングシステ
   ムが切換えて表示画面に出力する画面出力切換方法にお
   いて、 表示画面に表示すべき画面情報を出力するプログラム
   は、オペレーティングシステムに画面出力切換えを要求
   し、 オペレーティングシステムは、画面出力切換えが要求さ
   れたとき、要求したプログラムからの画面情報をバッフ
   ァメモリから読出して表示画面に出力することを特徴と
   する画面出力切換方法。