JPH05119639A - カラー画像形成装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 レジストローラから用紙が重なった状態で送
り出されても、その用紙が感光体ドラムの外周部に設け
られているクリーニングユニット内に入り込まないよう
にする。 【構成】 レジストローラ１から送り出された用紙２の
先端部を保持するクランパ３を有するとともにこの用紙
２を外周面に巻き付けた状態で回転する転写ドラム４
と、前記用紙２に転写する画像が形成される感光体ドラ
ム５とを有するカラー画像形成装置において、前記転写
ドラム４の外周面に向けてこの転写ドラム４の回転方向
と逆向きに空気を吹き付けるエアーノズル９を設け、前
記転写ドラム４と前記感光体ドラム５とが外周面同志を
当接させた転写位置と前記レジストローラ１との間に前
記エアーノズル９を配設した。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、転写ドラムに巻き付け
られた用紙に対してカラーコピーを行なうカラー画像形
成装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、転写ドラムに巻き付けられた用紙
に対してカラーコピーを行なうカラー画像形成装置とし
ては例えば特開昭６０−１６８１６８号公報や特開昭６
４−１３５６２号公報に開示されたものがあり、このよ
うなカラー画像形成装置の一般的な構造を図６に基づい
て説明する。まず、レジストローラ１から送り出された
用紙２の先端部を保持するクランパ３を有するとともに
先端部をクランパ３により保持された用紙２を外周面に
巻き付けた状態で回転する転写ドラム４が設けられてい
る。前記転写ドラム４の外周部には、用紙２へ転写する
画像が形成されるとともに転写ドラム４の外周面に当接
した状態で回転する感光体ドラム５、転写が終了した後
の用紙２を転写ドラム４から分離させるための分離爪
６、分離爪６によって分離された用紙２を定着部（図示
せず）へ搬送するための搬送部７等が配設されている。
また、前記感光体ドラム５の外周部には、それぞれ色の
異なるトナーを収納した４個の現像器（図示せず）、用
紙２への転写後に感光体ドラム５の表面に残留している
トナーを回収するクリーニングユニット８等が配設され
ている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】２枚以上の用紙２が重
なった状態でレジストローラ１から送り出され、一枚目
の用紙２のみがクランパ３によって保持された場合、ク
ランパ３によって保持されなかった用紙２は転写ドラム
４の下方へ落下し、転写ドラム４の下方に設けられてい
るセンサ（図示せず）によりジャム発生として検出され
る。

【０００４】しかし、クランパ３によって保持されなか
った用紙２がクランパ３により保持された用紙２に対し
て静電気等によって密着している場合、クランパ３によ
って保持されなかった用紙２も転写ドラム４と感光体ド
ラム５との間に入り込み、さらに、クリーニングユニッ
ト８内に入り込んでしまう場合がある。

【０００５】ここで、クリーニングユニット８内には用
紙２のジャムを検知するための手段が設けられていない
ため、用紙２がクリーニングユニット８内に入り込んだ
場合にはそれを検知できずにコピー動作を続行すること
となる。そして、クリーニングユニット８内に用紙２が
入り込んだ状態でコピー動作を続行すると、クリーニン
グユニット８内へ回収されるべきトナーが外部へ漏れた
り、クリーニングユニット８やその他のユニットを破損
する危険性がある。

【０００６】

【課題を解決するための手段】請求項１記載の発明で
は、レジストローラから送り出された用紙の先端部を保
持するクランパを有するとともにこの用紙を外周面に巻
き付けた状態で回転する転写ドラムと、前記用紙に転写
する画像が形成される感光体ドラムとを有するカラー画
像形成装置において、前記転写ドラムの外周面に向けて
この転写ドラムの回転方向と逆向きに空気を吹き付ける
エアーノズルを設け、前記転写ドラムと前記感光体ドラ
ムとが外周面同志を当接させた転写位置と前記レジスト
ローラとの間に前記エアーノズルを配設した。

【０００７】請求項２記載の発明では、請求項１記載の
発明において、クランパにより用紙の先端部を保持した
後であってこの用紙への転写が開始される前のタイミン
グでエアーノズルから空気を吹き付けるようにした。

【０００８】請求項３記載の発明では、請求項１記載の
発明において、一回目の転写が行なわれた後に転写ドラ
ムとともに一回転したクランパがエアーノズルから吹き
付ける空気の影響を受ける前に前記エアーノズルからの
空気の吹き付けを停止させるようにした。

【０００９】請求項４記載の発明では、請求項１記載の
発明において、非コピー時において回転する転写ドラム
に対してエアーノズルから空気を吹き付けるようにし
た。

【００１０】

【作用】請求項１記載の発明では、レジストローラから
２枚以上の用紙が送り出され、その用紙の一部がクラン
パによって保持されない状態となった場合において、エ
アーノズルから吹き付ける空気によってその用紙は転写
ドラムの下方へ落下し、クランパによって保持されない
用紙が転写ドラムと感光体ドラムとの間に入り込み、さ
らに、感光体ドラムの周囲に設けたクリーニングユニッ
ト内に入り込むという事態の発生が防止される。

【００１１】請求項２記載の発明では、クランパによっ
て保持される前の用紙がエアーノズルから吹き付けられ
る空気によってあおられるということが防止され、ま
た、２枚以上の用紙がレジストローラから送り出される
とともにクランパによって保持されなかった用紙があっ
た場合には、その用紙に対する転写が行なわれる前にエ
アーノズルからの空気が吹き付けられ、その用紙は転写
ドラムの下方へ落下する。

【００１２】請求項３記載の発明では、エアーノズルか
ら吹き付けられる空気によって転写が開始された後の用
紙があおられるということがなくなり、転写を繰返し行
なう場合の位置ずれが防止される。

【００１３】請求項４記載の発明では、エアーノズルか
らの空気の吹き付けにより、転写ドラムの外周面の清掃
が行なわれる。

【００１４】

【実施例】本発明の一実施例を図１乃至図４に基づいて
説明する。なお、図６において説明した部分と同一部分
は同一符号で示し、説明も省略する。転写ドラム４の外
周部にはレジストローラ１、感光体ドラム５、分離爪６
等が配設されており、転写ドラム４の外周面には前記レ
ジストローラ１から送り出された用紙２の先端部を保持
するクランパ３が取付けられている。さらに、前記転写
ドラム４の外周部には、この転写ドラム４の外周面に向
けてこの転写ドラム４の回転方向（矢印Ａ方向）と逆向
きに空気を吹き付けるエアーノズル９が配設されてい
る。なお、このエアーノズル９は、前記転写ドラム４と
前記感光体ドラム５とが外周面同志を当接させた転写位
置と、前記レジストローラ１との間に配設されている。

【００１５】ここで、前記エアーノズル９は、図４に示
すようにファン１０と一体的に形成されている。なお、
エアーノズル９の構造としては図５に示すようにファン
１０との間を長いホース１１で接続したものであっても
よい。

【００１６】また、カラーコピー時における前記エアー
ノズル９からの空気の吹き付けは、クランパ３により用
紙２の先端部を保持した後であってこの用紙２への転写
が開始される前のタイミングに設定されている。また、
エアーノズル９からの空気の吹き付けの停止は、一回目
の転写が行なわれた後に転写ドラム４とともに一回転し
たクランパ３が再びエアーノズル９から吹き付ける空気
の影響を受ける直前のタイミングに設定されている。

【００１７】このような構成において、まず、図２に示
すようにレジストローラ１から２枚の用紙２が重なった
状態で送り出され、一方の用紙２のみがクランパ３によ
って保持された場合には、エアーノズル９から吹き付け
られる空気によってクランパ３により保持されなかった
他方の用紙２が分離され、分離された他方の用紙２は転
写ドラム４の下方へ落下する。そして、転写ドラム４の
下方へ落下した用紙２がジャム検知センサによって検出
されることによりコピー動作が中断され、この用紙２を
取り除くことによってコピー動作を再開させることがで
きる。

【００１８】ここで、クランパ３によって先端部を保持
されなかった用紙２は、エアーノズル９からの空気の吹
き付けによって下方へ落下するため、クランパ３によっ
て保持されなかった用紙２が転写ドラム４と感光体ドラ
ム５との間に入り込み、さらに、クリーニングユニット
８内に入り込むということが防止される。従って、用紙
２がクリーニングユニット８内に入り込むために生ずる
クリーニングユニット８からのトナーの漏れ出し、及
び、クリーニングユニット８や他のユニットが破損する
という事故の発生が防止される。

【００１９】また、エアーノズル９からの空気の吹き付
けは、クランパ３によって用紙２の先端部が保持された
後のタイミングで行なわれるため、クランパ３によって
保持されていない用紙２に対するエアーノズル９からの
空気の吹き付けが防止され、クランパ３によって保持さ
れていない用紙がエアーノズル９から吹き付けられる空
気によってあおられ、クランパ３による保持が不良にな
るということが防止される。さらに、エアーノズル９か
らの空気の吹き付けは、用紙２に対する転写が開始され
る前に行なわれるため、重なった用紙が転写ドラム４と
感光体ドラム５との当接位置まで入り込んでしまうとい
うことが防止される。一方、カラーコピーを行なう際に
おけるエアーノズル９からの空気の吹き付けの停止は、
一回目の転写が行なわれた後に転写ドラム４とともに一
回転したクランパ３が再びエアーノズル９から吹き付け
る空気の影響を受ける直前のタイミングで行なわれるた
め、カラーコピーが開始された後の用紙２がエアーノズ
ル９から吹き付ける空気によりあおられて位置ずれを生
ずるということが防止され、鮮明なカラー画像が得られ
る。

【００２０】つぎに、非コピー時において回転する転写
ドラム４に対してエアーノズル９から空気を吹き付ける
と、この空気の吹き付けによって転写ドラム４の外周面
に付着しているゴミやトナー等が除去され、用紙２の汚
れがないコピーが得られる。

【００２１】

【発明の効果】請求項１記載の発明のように、転写ドラ
ムの外周面に向けてこの転写ドラムの回転方向と逆向き
に空気を吹き付けるエアーノズルを設け、転写ドラムと
感光体ドラムとが外周面同志を当接させた転写位置と用
紙を送り出すレジストローラとの間にエアーノズルを配
設したことにより、レジストローラから２枚以上の用紙
が送り出され、その用紙の一部がクランパによって保持
されない状態となった場合には、エアーノズルから吹き
付ける空気によってその用紙は転写ドラムの下方へ落下
させることができ、従って、クランパによって保持され
ない用紙が転写ドラムと感光体ドラムとの間に入り込
み、さらに、感光体ドラムの外周部に設けたクリーニン
グユニット内に入り込むという事態の発生を防止するこ
とができ、また、請求項２記載の発明のように、クラン
パにより用紙の先端部を保持した後であってこの用紙へ
の転写が開始される前のタイミングでエアーノズルから
空気を吹き付けるようにしたことにより、エアーノズル
から吹き付ける空気によってクランパによる用紙の先端
部の保持が不良となることを防止することができるとと
もにクランパによって保持されなかった用紙が転写ドラ
ムと感光体ドラムとの間に入り込むということを確実に
防止することができ、また、請求項３記載の発明のよう
に、一回目の転写が行なわれた後に転写ドラムとともに
一回転したクランパがエアーノズルから吹き付ける空気
の影響を受ける前に前記エアーノズルからの空気の吹き
付けを停止させるようにしたことにより、クランパによ
り保持されて転写が開始された後の用紙がエアーノズル
から吹き付ける空気によりあおられて位置ずれが生ずる
ということを防止して鮮明なカラー画像を得ることがで
き、また、請求項４記載の発明のように、非コピー時に
おいて回転する転写ドラムに対してエアーノズルから空
気を吹き付けるようにしたことにより、転写ドラムの外
周面に付着しているゴミやトナーを除去し、用紙の汚れ
がないコピーを得ることができる等の効果を有する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例を示す正面図である。

【図２】重送された２枚の用紙のうちの一方の用紙の先
端部がクランパにより保持された状態を示す正面図であ
る。

【図３】重送された２枚の用紙のうちのクランパにより
保持されなかった用紙がエアーノズルからの空気の吹き
付けによって分離落下する状態を示す正面図である。

【図４】エアーノズルの構造を示す斜視図である。

【図５】エアーノズルの他の実施例の構造を示す斜視図
である。

【図６】従来例を示す正面図である。

【符号の説明】

１ レジストローラ ２ 用紙 ３ クランパ ４ 転写ドラム ５ 感光体ドラム ８ クリーニングユニット ９ エアーノズル

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 高宮 芳雄 東京都大田区中馬込１丁目３番６号 株式 会社リコー内

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 レジストローラから送り出された用紙の
   先端部を保持するクランパを有するとともにこの用紙を
   外周面に巻き付けた状態で回転する転写ドラムと、前記
   用紙に転写する画像が形成される感光体ドラムとを有す
   るカラー画像形成装置において、前記転写ドラムの外周
   面に向けてこの転写ドラムの回転方向と逆向きに空気を
   吹き付けるエアーノズルを設け、前記転写ドラムと前記
   感光体ドラムとが外周面同志を当接させた転写位置と前
   記レジストローラとの間に前記エアーノズルを配設した
   ことを特徴とするカラー画像形成装置。
2. 【請求項２】 クランパにより用紙の先端部を保持した
   後であってこの用紙への転写が開始される前のタイミン
   グでエアーノズルから空気を吹き付けるようにしたこと
   を特徴とする請求項１記載のカラー画像形成装置。
3. 【請求項３】 一回目の転写が行なわれた後に転写ドラ
   ムとともに一回転したクランパがエアーノズルから吹き
   付ける空気の影響を受ける前に前記エアーノズルからの
   空気の吹き付けを停止させるようにしたことを特徴とす
   る請求項１記載のカラー画像形成装置。
4. 【請求項４】 非コピー時において回転する転写ドラム
   に対してエアーノズルから空気を吹き付けるようにした
   ことを特徴とする請求項１記載のカラー画像形成装置。