JPH05117334A - マレイミド系共重合体及びそれからなる光学材料 - Google Patents

マレイミド系共重合体及びそれからなる光学材料

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JPH05117334A
JPH05117334A JP30391191A JP30391191A JPH05117334A JP H05117334 A JPH05117334 A JP H05117334A JP 30391191 A JP30391191 A JP 30391191A JP 30391191 A JP30391191 A JP 30391191A JP H05117334 A JPH05117334 A JP H05117334A
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JP30391191A
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Satoshi Yukioka
聡 雪岡
Yoshinori Tamai
良則 玉井
Noriyuki Ishikawa
典行 石川
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Tosoh Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 透明かつ低複屈折性で、耐熱性、表面硬度及
び機械的強度に優れた光学材料を提供する。 【構成】 少なくとも1種類以上のN−フェニル置換マ
レイミド単位(I)、少なくとも1種類以上のN−アル
キルマレイミド単位(II)及びα−オレフィン単位
(III)からなる共重合体であり、共重合組成が
((I)+(II))が30〜98モル%、(III)
が70〜2モル%で、(I)/(II)のモル比が10
0/0〜1/99であって、ポリスチレン換算の重量平
均分子量が1×10以上5×10以下であるマレイ
ミド系共重合体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、N−置換マレイミド−
オレフィン系共重合体及びそれからなる透明かつ低複屈
折性で、耐熱性及び表面硬度などに優れた光学材料に関
するものである。
【0002】
【従来技術】従来、光学材料としては一般にガラスが用
いられてきたが、近年、生産性、軽量化、コストなどの
点から高分子材料が用いられるようになってきた。
【0003】この様な材料として、ポリメタクリル酸メ
チル(以下PMMAと略記する)及びポリカ−ボネ−ト
(以下PCと略記する)が用いられている。
【0004】しかし、PMMAは光学特性に優れるもの
のガラス転移温度(Tg)が100℃付近のため、耐熱
性が不充分であり使用に制限を受ける。
【0005】一方、PCはTgが140℃付近と比較的
高い耐熱性を示すが、光学特性、特に複屈折が大きくP
MMAに比べて劣り、また表面硬度が低く傷つきやす
い、耐候性が悪い、成形性が悪いなどの問題点がある。
【0006】これまでマレイミド系単量体の単独重合で
得られる重合物は、Tgは高いものの機械的強度が弱く
脆いあるいは着色するといった欠点があり、高分子材料
としては不充分な物しか得られていない。そこでマレイ
ミド系単量体はアクリル系樹脂やスチレン系樹脂の耐熱
性付与といった観点からメタクリル酸メチルやスチレン
との共重合が検討されてきているが、光学材料用途とし
ては透明性すなわち光線透過率、着色及び複屈折の問題
から必ずしも満足のいくものが得られていないのが現状
である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、透明
かつ低複屈折性で、耐熱性、表面硬度及び機械的強度に
優れた光学材料を提供するものである。
【0008】
【課題を解決する手段】本発明者らは、この問題に鑑み
鋭意検討した結果、少なくとも1種類以上のN−置換マ
レイミド単量体とオレフィン系単量体との共重合で得ら
れる共重合体が、上記の目的を満たすことを見い出だし
本発明を完成するに至った。
【0009】すなわち、本発明は、一般式(I)もしく
は一般式(II)で示される化合物の少なくとも1種か
らなる構成単位が共重合体全体の30〜98モル%、一
般式(III)で示される化合物の少なくとも1種から
なる構成単位が共重合体全体の70〜2モル%であり、
ポリスチレン換算の重量平均分子量が1×10以上5
×10以下である樹脂であることを特徴とする優れた
透明性、耐熱性、表面硬度及び機械強度を有する共重合
体及びそれからなる光学材料に関する。
【0010】本発明の共重合体の構成単位(I)を与え
る化合物としては、N−フェニルマレイミド、N−(2
−メチルフェニル)マレイミド、N−(2−エチル)フ
ェニルマレイミド、N−(2−イソプロピル)フェニル
マレイミド、N−(3−メチルフェニル)マレイミド、
N−(3−エチルフェニル)マレイミド、N−(4−メ
チルフェニル)マレイミド、N−(4−エチルフェニ
ル)マレイミド、N−(2,6−ジメチルフェニル)マ
レイミド、N−(2,6−ジエチルフェニル)マレイミ
ド、N−(2,6−ジイソプロピルフェニル)マレイミ
ド、N−(2,4,6−トリメチルフェニル)マレイミ
ド、N−カルボキシフェニルマレイミド、N−(2−ク
ロロフェニル)マレイミド、N−(2,6−ジクロロフ
ェニル)マレイミド、N−(2−ブロモフェニル)マレ
イミド、N−(パ−ブロモフェニル)マレイミド、N−
(2,4−ジメチルフェニル)マレイミド、パラトリル
マレイミドなどが挙げられ、これらは1種または2種以
上組み合わせて重合に用いることができ、それらの比率
は限定されるものではない。
【0011】このうち特に2−モノ置換及び2,6−ジ
置換のフェニルマレイミドが透明性、着色性等の観点及
び後述するような低複屈折性の材料設計の点で優れるの
で好ましい。
【0012】さらに本発明の目的を損なわない程度に上
記のフェニルマレイミド類のほかに一般式(II)で示
したN−アルキル置換マレイミド類から与えられる単位
を共重合しても差支えない。
【0013】この単位を与える化合物としては、例え
ば、N−メチルマレイミド、N−エチルマレイミド、N
−n−プロピルマレイミド、N−i−プロピルマレイミ
ド、N−n−ブチルマレイミド、N−i−ブチルマレイ
ミド、N−s−ブチルマレイミド、N−t−ブチルマレ
イミド、N−n−ペンチルマレイミド、N−n−ヘキシ
ルマレイミド、N−n−ヘプチルマレイミド、N−n−
オクチルマレイミド、N−ラウリルマレイミド、N−ス
テアリルマレイミド、N−シクロプロピルマレイミド、
N−シクロブチルマレイミド、N−シクロヘキシルマレ
イミド、N−メチルシトラコンイミドなどのN−アルキ
ル置換マレイミド類などが挙げられ、これらは1種また
は2種以上組み合わせて重合に用いることができ、それ
らの比率は限定されるものではない。
【0014】さらに、構成単位(III)を与える化合
物としては、イソブテン、2−メチル−1−ブテン、2
−メチル−1−ペンテン、2−メチル−1−ヘキセン、
2−メチル−1−ヘプテン、1−イソオクテン、2−メ
チル−1−オクテン、2−エチル−1−ペンテン、2−
メチル−2−ブテン、2−メチル−2−ペンテン、2−
メチル−2−ヘキセン、エチレン、プロピレン、1−ブ
テン、2−ブテン及び1−ヘキセン等のオレフィン類な
どが挙げられ、このうち1,2−ジ置換オレフィン、特
にイソブテンが好ましく用いられる。また、これらのオ
レフィン類は1種または2種以上組み合わせて重合に用
いることができ、それらの比率は限定されるものではな
い。
【0015】本発明の構成単位(I)+(II)の含有
量は、共重合体全体の30〜98モル%であり、40〜
75モル%が好ましく、特に50〜70モル%が好まし
い。構成単位(I)+(II)が98モル%を越える場
合には生成する樹脂は脆くなり、また30モル%未満で
は樹脂の耐熱性が低下するため好ましくない。
【0016】また必要ならば、本発明の目的を損なわな
い範囲で、共重合体に他のビニル系単量体を共重合させ
ることができる。
【0017】他のビニル系単量体としては、スチレン,
α−メチルスチレン,ビニルトルエン, 1,3−ブタ
ジエン,イソプレン及びこれらのハロゲン置換誘導体、
メタクリル酸メチルなどのアクリル酸エステル類、酢酸
ビニル,安息香酸ビニルなどのビニルエステル類、メチ
ルビニルエ−テルなどのビニルエ−テル類、塩化ビニ
ル、塩化ビニリデン、無水マレイン酸、アクリロニトリ
ルより選ばれる1種以上の化合物が挙げられる。
【0018】これら単量体の重合は公知の重合法、例え
ば塊状重合法、溶液重合法、懸濁重合法及び乳化重合法
のいずれでも採用可能であるが、溶液重合法が特に好ま
しい。
【0019】本発明によるマレイミド系共重合体は、透
明性に優れかつ高い屈折率を有し、黄色度(YI)や複
屈折が小さいので光学材料として好ましく用いられる。
【0020】一般に置換基としてベンゼン環のようなフ
ェニル基あるいはハロゲン系元素を構成単位に導入する
ことにより、各種の光学用途の要求に応じた屈折率を具
現化することができ、本発明の光学材料においてもその
例外ではない。
【0021】従って、本発明においても共重合体中にフ
ェニル基を導入し、その含有量を制御することにより屈
折率を1.49から1.63まで変化させることができ
る。
【0022】複屈折の低減化方法については、これまで
J.Appl.Polym.Sci.(13),254
1,1969、Plaste und Kautsch
uk,(29),618,1982、特開昭61−10
8617号公報等には正及び負の複屈折を有する2種類
以上の重合体あるいは単量体を適当な組成でブレンドあ
るいは共重合し、見掛上複屈折を相殺する方法が記載さ
れている。例えば上述の記載によれば、正の複屈折を有
する重合体として、芳香族環を主鎖に有するポリカ−ボ
ネ−ト、ポリフェニレンオキサイド、ポリエステル、ポ
リスルホン、ポリエ−テルイミドなど、また非芳香族系
としてはポリN−アルキル置換マレイミドなどが開示さ
れている。
【0023】一方、負の複屈折を有する重合体について
は、非芳香族系としてポリメタクリル酸メチル、(メ
タ)アクリル酸高級アルキルエステルポリマ−、ポリ4
−ビニルピリジン、ポリβ−ビニルナフタリンの他に、
例えばベンゼン環を側鎖に含むような単量体から構成さ
れるポリスチレン、ポリビニルトルエン、ポリN−フェ
ニル置換マレイミドなどが開示されている。
【0024】しかしながら、これらのようなベンゼン環
を側鎖に含む単量体については分子鎖軸の方向とベンゼ
ン環のなす角度が重要であって、必ずしも特開昭61−
108617号公報に記載されているようなポリスチレ
ンやポリフェニルマレイミドが常に負の複屈折の値を取
るとは限らない。たとえばポリスチレンの場合、側鎖で
あるベンゼン環が分子鎖軸と平行方向にあるときは正
の、また垂直方向にあるときは負の複屈折を有すること
が“高分子の固体物性II”共立出版やPolym.P
rep.Jpn.,(38),10,3539,198
9等の文献によって理論的かつ実験的に示されている。
【0025】従って、フェニルマレイミド系ポリマ−に
ついても同様のことが言え、ベンゼン環に置換基がなく
マレイミド環とベンゼン環がほぼ平行方向にあるときは
正の、またベンゼン環の適当な位置に置換基を導入し、
立体障害によって例えばマレイミド環とベンゼン環がほ
ぼ垂直方向なるように側鎖のコンフォメ−ションを制御
すれば負の複屈折の値を有することが期待される。
【0026】事実、特開昭61−108617号公報の
記載に反してポリN−フェニル置換マレイミドは正の、
ポリN−(2−メチルフェニル)マレイミド、ポリN−
(2,6−ジエチルフェニル)マレイミドは負の複屈折
の値を有することが発明者らの詳細な検討によって明ら
かとなった。また、半経験的分子軌道法(AM1,J.
J.P.Stewart,QCPE #455)を用い
て、側鎖コンフォメ−ションを決定したところ、最安定
コンフォメ−ションにおいてマレイミド環とベンゼン環
のなす角がポリN−フェニル置換マレイミドでは30
゜、ポリ(2−メチルフェニル)マレイミドでは65
゜、ポリ(2,6−ジエチルフェニル)マレイミドでは
83゜であることが明らかになった。また、同種法を用
いて単量体単位の分極率異方性を計算したところ、ポリ
N−フェニル置換マレイミドでは正の値、ポリ(2−メ
チルフェニル)マレイミド及びポリ(2,6−ジエチル
フェニル)マレイミドでは負の値を示すことが明らかと
なり、実験を裏づける結果となった。従って、これらの
負の複屈折を有する単量体と正の複屈折を有するオレフ
ィン系単量体とを共重合することによって見掛上複屈折
が低減され、しかもオレフィン鎖の導入により機械的強
度やその他の物性に優れた高分子材料を得ることができ
ることを見出だした。
【0027】さらに少なくとも2種類以上のアルキル置
換及びフェニル置換のマレイミド系単量体を複数以上組
み合わせ、オレフィン系単量体と共重合しても差し支え
ない。
【0028】例えばそれらの組み合わせとしては、N−
メチルマレイミド/N−メチルフェニルマレイミド/イ
ソブテン、N−メチルマレイミド/N−(2,6−ジエ
チルフェニル)マレイミド/イソブテン、N−シクロヘ
キシルマレイミド/N−メチルフェニルマレイミド/イ
ソブテン、N−シクロヘキシルマレイミド/N−(2,
6−ジエチルフェニル)マレイミド/イソブテン、N−
エチルマレイミド/N−メチルフェニルマレイミド/イ
ソブテン、N−エチルマレイミド/N−(2,6−ジエ
チルフェニル)マレイミド/イソブテンなどの組み合わ
せが好ましい。フェニル置換のマレイミド系単量体同志
の組み合わせとしては、N−フェニルマレイミド/N−
メチルフェニルマレイミド/イソブテン、N−フェニル
マレイミド/N−(2,6−ジエチルフェニル)マレイ
ミド/イソブテンなどが好ましい。
【0029】なお、本発明において得られる樹脂には必
要に応じてヒンダ−ドフェノ−ル,有機リン酸エステル
のような酸化防止剤、ベンゾトリアゾ−ル系紫外線吸収
剤、ヒンダ−ドアミン系紫外線安定剤、各種潤滑剤、染
料などを添加しても良い。
【0030】さらに本発明の樹脂には、必要に応じてこ
れと相溶可能な他の樹脂や屈折率差が0.02以内の熱
可塑性樹脂、熱可塑性エラストマ−もしくは固形あるい
は液状ゴムを混合することもできる。
【0031】さらに本発明の樹脂には、その光学特性を
維持しながら機械特性を向上させるために、必要に応じ
て樹脂と実質的に等しい屈折率を有する無機充填剤を混
合して使用することもできる。
【0032】このような充填剤は、その屈折率から適宜
選択することができるが、例えばケイ素とアルミニウム
の酸化物を主成分とするアルミノケイ酸ガラスからなる
ガラス繊維(通称Eガラス繊維)、パウダ−、ペ−ス
ト、マイクロビ−ズ、マイクロロッド、マイクロディス
ク等が挙げられる。
【0033】本発明の樹脂を成形する方法としては、射
出成形法、押出成形法、圧縮成形法、ブロ−成形法、ス
ピンキャスト法等の通常の成形方法が挙げられる。
【0034】得られた成形品は、光学レンズ、光ファイ
バ−、光ディスク及び光カ−ドの基板、プリズム、自動
車用レンズ類、信号用レンズ類、照明部品等の分野へ用
いることができる。
【0035】光学レンズとしては、コンパクトディスク
レンズ、ビデオ用レンズ、カメラ用レンズ等の球面,非
球面レンズ類、メガネレンズ等が挙げられ、本発明の光
学材料は、例えばこれらのレンズ類として要求される光
線透過率が80%以上、好ましくは90%以上であり、
屈折率が1.49以上、好ましくは1.50以上であ
り、アッベ数が35以上、好ましくは45以上であり、
ガラス転移温度が100℃以上、好ましくは120℃以
上、特に好ましくは140℃以上であり、線膨張係数が
10×10−5−1以下、好ましくは7×10−5
−1以下、特に好ましくは6×10−5−1以下であ
り、表面硬度がH以上の特性も満足し得るものとなる。
【0036】
【実施例】以下本発明を実施例により説明するが、本発
明は実施例に限定されるものではない。
【0037】生成した共重合体の重量平均分子量は、G
PC(東ソ−(株)製HLC−802A)を用いてポリ
スチレン換算により求めた。
【0038】生成した共重合体のTgは、(株)セイコ
−電子製DSC200を用いて、窒素中、10℃/mi
n.の昇温速度で測定した。
【0039】光線透過率は、ASTM 1746に準拠
して、また、屈折率はアッベ屈折率計を用いて測定し
た。
【0040】生成した共重合体の複屈折は、溶融状態の
光弾性係数、すなわちみかけの複屈折を応力で除した値
を用いて検討した。光弾性係数の測定にはオ−ク製作所
(株)製のオプトレオメ−タ−、モデルHRS−100
を使用した。40×10×0.4mmの熱プレス試験片
をTg+20℃で真空中で24時間熱処理して配向を除
いた後、Tg+30℃において一軸延伸時の光弾性係数
を測定した。
【0041】実施例1 攪拌機、窒素導入管、イソブテン導入管、温度計及び脱
気管の付いた1lオ−トクレ−ブに,N−(2,6−ジ
エチルフェニル)マレイミド129.4g、2,2´−
アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)0.51g及
びトルエン400mlを仕込み、窒素で数回パ−ジした
後、液化イソブテン228mlを仕込み、60℃で8時
間重合を行った。
【0042】反応内容物を過剰のメタノ−ルに注ぎ共重
合体を析出させ、濾過することにより共重合体を分離し
た。トルエン/メタノ−ル系で再沈殿精製後、減圧下6
0℃で24時間乾燥した。収量は160gであった。
【0043】得られた共重合体の重量平均分子量は28
0000であり、元素分析の結果より共重合体中のマレ
イミド単位は50モル%であった。
【0044】実施例2 実施例1に記載の反応器にN−(2−メチルフェニル)
マレイミド130.6g、パ−ブチルネオデカネ−ト
0.24g及びトルエン500mlを仕込み、窒素で数
回パ−ジした後、液化イソブテン284.5mlを仕込
み、60℃で5時間重合を行った。
【0045】得られた共重合体の収量は160gであっ
た。得られた共重合体の重量平均分子量は240000
であり、再沈殿により精製したサンプルの元素分析の結
果より、生成した共重合体中のマレイミド単位は50モ
ル%であった。
【0046】実施例3 実施例1に記載の反応器にN−(2,6−ジエチルフェ
ニル)マレイミド80.9g、N−メチルマレイミド3
9.2g、パ−ブチルネオデカネ−ト0.24g及びト
ルエン500mlを仕込み、窒素で数回パ−ジした後、
液化イソブテン284.5mlを仕込み、60℃で5時
間重合を行った。
【0047】得られた共重合体の収量は152gであっ
た。得られた共重合体の重量平均分子量は270000
であり、再沈殿により精製したサンプルのH−NMR
測定及び元素分析の結果より、生成した共重合体中のN
−(2,6−ジエチルフェニル)マレイミド単位とN−
メチルマレイミド単位の比率は1/1(モル比)であ
り、共重合体中のマレイミド単位は50モル%であっ
た。
【0048】実施例4 実施例1に記載の反応器にN−(2−メチルフェニル)
マレイミド106g、N−メチルマレイミド16g、パ
−ブチルネオデカネ−ト0.24g及びトルエン500
mlを仕込み、窒素で数回パ−ジした後、液化イソブテ
ン284.5mlを仕込み、60℃で5時間重合を行っ
た。
【0049】得られた共重合体の収量は155gであっ
た。得られた共重合体の重量平均分子量は270000
であり、再沈殿により精製したサンプルのH−NMR
測定及び元素分析の結果より、生成した共重合体中のN
−(2−メチルフェニル)マレイミド単位とN−メチル
マレイミドマレイミド単位の比率は4/1(モル比)で
あり、共重合体中のマレイミド単位は50モル%であっ
た。
【0050】実施例5 実施例1に記載の反応器にN−フェニルマレイミド12
2.9g、パ−ブチルネオデカネ−ト0.24g及びト
ルエン500mlを仕込み、窒素で数回パ−ジした後、
液化イソブテン284.5mlを仕込み、60℃で5時
間重合を行った。
【0051】得られた共重合体の収量は151gであっ
た。得られた共重合体の重量平均分子量は300000
0であり、再沈殿により精製したサンプルの元素分析の
結果より、生成した共重合体中のマレイミド単位は50
モル%であった。
【0052】比較例1 比較例として、PMMA(アクリペット;三菱レイヨン
(株)製)を用いた。PMMAのガラス転移温度は10
5℃であった。その他光学物性の値を表1に示した。
【0053】比較例2 比較例として、PC(パンライトAD9000TG;帝
人化成(株)製)を用いた。PCのガラス転移温度は1
41℃であった。その他光学物性の値を表1に示した。
【0054】
【表1】
【0055】
【発明の効果】以上述べたとおり、本発明の共重合体は
透明であり、かつ低複屈折性を有し、さらに耐熱性、表
面硬度及び機械的強度に優れたものである。従って、本
発明の共重合体は光学材料として有用なものである。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記の一般式(I)で表される少なくとも
    1種類以上のN−フェニル置換マレイミド単位、下記の
    一般式(II)で表される少なくとも1種類以上のN−
    アルキルマレイミド単位及び一般式(III)で表され
    るα−オレフィン単位からなる共重合体であり、共重合
    組成が((I)+(II))が30〜98モル%、(I
    II)が70〜2モル%で、(I)/(II)のモル比
    が100/0〜1/99であって、ポリスチレン換算の
    重量平均分子量が1×10以上5×10以下である
    マレイミド系共重合体。 【化1】 【化2】 【化3】 (ここでR、R、R、R、R、R、R
    、R、R10は、各々水素、ハロゲン系元素、カ
    ルボン酸または炭素数1〜8の直鎖状あるいは分岐状ア
    ルキル基であり、R11、R12、R13は、各々水素
    または炭素数1〜6のアルキル基を示す)
  2. 【請求項2】請求項1に記載の共重合体からなることを
    特徴とする光学材料。
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