JPH05112530A - シアノピリジン誘導体及びこれを含有する液晶組成物 - Google Patents

シアノピリジン誘導体及びこれを含有する液晶組成物

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JPH05112530A
JPH05112530A JP1911192A JP1911192A JPH05112530A JP H05112530 A JPH05112530 A JP H05112530A JP 1911192 A JP1911192 A JP 1911192A JP 1911192 A JP1911192 A JP 1911192A JP H05112530 A JPH05112530 A JP H05112530A
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trans
cyanopyridine
liquid crystal
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phenyl
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JP1911192A
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Kazunori Nigorikawa
和則 濁川
Mitsuyoshi Ichihashi
光芳 市橋
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Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 液晶組成物の応答速度等の諸特性向上に寄与
する新規な化合物及び液晶組成物を提供する。 【構成】 下記一般式(I)で表されるシアノピリジン
誘導体、及び一般式(I)の少なくとも1種類以上を含
有することを特徴とする液晶組成物。 一般式(I) 【化1】 式中、A、Bは、それぞれ独立に1,4−フェニレン
基、または1,4−シクロヘキシレン基を表し、R1
2 は炭素数1〜16の直鎖又は分岐のアルキル基を表
し、この基中に存在する1個もしくは隣接しない2個以
上のCH2 基はOで置換されていてもよい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は液晶材料として有用な新
規な化合物及びこれを含む液晶組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】液晶表示素子の表示方式としては、DA
P(配列した相の変形)型、ゲスト/ホスト型、TN
(ねじれネマチック)型、STN(超ねじれネマチッ
ク)型、SBE(超−複屈折効果)型、コレステリック
−ネマチック相転移型等があり、このうちの幾つかは現
在実用化されているが、誘電率異方性、液晶性等幾つか
の物性のさらなる改良が望まれている。
【0003】また最近、クラーク及びラガウェルらによ
り強誘電性液晶を用いる表示方式が報告されている(特
開昭56−107216号、米国特許第4367924
号等)が、これによると強誘電性液晶は高速応答やメモ
リー性のある双安定状態を出現させることが可能であ
り、また視野角特性も優れるなどの点から次世代の液晶
表示素子として注目を集めている。
【0004】強誘電性液晶の液晶相のひとつとして、カ
イラルスメクチックC(以下、SC * と省略する。)相
がある。表示素子として用いるためには、幅広いSC *
相を有し高速応答すること、また表示品位の点より、適
度な屈折率異方性(Δn)、やや負の誘電率異方性(Δ
ε)、相転移系列(Cr −SC *−SA −N* −I)
等、多くの特性が要求されるが単一化合物でこれらを満
足するものはなく、数種の化合物から成る液晶組成物で
対応しているのが現状である。その組成物の構成方法の
ひとつとして強誘電性を示さないスメクチックC(以
下、SC と省略する。)相を示す液晶化合物もしくは液
晶組成物(以下、ベース液晶という。)に光学活性化合
物を添加する方法がある(Mol.Cryst.Li
q.Cryst.、89巻、327(1982))。こ
こで用いられるSC 相を示すベース液晶の成分として
は、フェニルベンゾエート系、シッフ塩基系、ビフェニ
ル系、フェニルピリミジン系、フェニルピリジン系、ビ
フェニルピリミジン系等の液晶化合物が挙げられる。
【0005】しかしながら、上記ベース液晶においても
実用的な諸特性向上への寄与の点ではいまだ充分満足の
ゆくレベルではなく、さらなる改善が望まれていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上に述べた
種々の表示方式において、諸特性の向上に有用な新規な
液晶化合物及び液晶組成物を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題は、下記一般式
(I)で表されるシアノピリジン誘導体、及び一般式
(I)の化合物の少なくとも1種類以上を含有すること
を特徴とする強誘電性液晶組成物を開発する事により解
決された。 一般式(I)
【0008】
【化2】
【0009】式中、A、Bは、それぞれ独立に1,4−
フェニレン基もしくは1,4−シクロヘキシレン基を表
し、このうち1,4−フェニレン基は置換基として1個
または2個のフッ素原子を有していてもよく、R1 、R
2 はそれぞれ独立に炭素数1〜16の直鎖又は分岐のア
ルキル基を表し、この基中に存在する1個もしくは隣接
しない2個以上のCH2 基はOで置換されていてもよ
い。
【0010】(I)式の化合物はいろいろな合成法が考
えられるが、幾つかの化合物は例えば以下の様なルート
で製造できる。
【0011】
【化3】
【0012】(Xは、ハロゲン原子を表す。)即ち、4
−(置換シクロヘキシル)−1−ハロゲノベンゼンのグ
リニャール試薬(1)と対応する2−ハロゲノ−5−置
換ピリジン(2)とのカップリング反応により、フェニ
ルピリジン誘導体(3)を得る。次いで過酸化物を作用
させてピリジンのN−オキサイド(4)とした後、シア
ノ化することにより、目的とする(I)の化合物を製造
できる。
【0013】本発明者らは先に掲げた問題を解決するた
めに鋭意研究した結果、(I)式で表される新規な化合
物を開発し、該化合物を液晶組成物に組み込むことによ
り、諸特性の向上に寄与することを見出し、本発明の完
成に至った。後記の実施例に見られる様に、ピリジン環
の窒素原子のオルト位が無置換である(I)式に該当す
る化合物は、極めてSC 性に富んだ化合物であるが、該
オルト位をシアノ基で置換した(I)式の化合物は、S
C 相が消失もしくは極めて乏しくなってしまう。ところ
が、両者をそれぞれSC 相を有する組成物に組み込むと
驚くべき事にシアノ置換体(I)の方が著しくその組成
物のSC 性を向上させる結果となった。また、(I)式
の化合物はΔεが−10程度と極めて大きく、組成物の
Δεの調整にも有効である。即ち本発明の化合物は、液
晶材料として有用な化合物である。
【0014】本発明の化合物としては、例えば以下に示
すような化合物を挙げることができる。
【0015】2−〔4−(トランス−4−プロピルシク
ロヘキシル)フェニル〕−5−ヘキシル−6−シアノピ
リジン 2−〔4−(トランス−4−ペンチルシクロヘキシル)
フェニル〕−5−ヘキシル−6−シアノピリジン 2−〔4−(トランス−4−ヘプチルシクロヘキシル)
フェニル〕−5−ヘキシル−6−シアノピリジン 2−〔4−(トランス−4−オクチルシクロヘキシル)
フェニル〕−5−ヘキシル−6−シアノピリジン
【0016】2−〔4−(トランス−4−ペンチルシク
ロヘキシル)フェニル〕−5−ヘプチル−6−シアノピ
リジン 2−〔4−(トランス−4−ヘプチルシクロヘキシル)
フェニル〕−5−ヘプチル−6−シアノピリジン 2−〔4−(トランス−4−オクチルシクロヘキシル)
フェニル〕−5−ヘプチル−6−シアノピリジン
【0017】2−〔4−(トランス−4−プロピルシク
ロヘキシル)フェニル〕−5−オクチル−6−シアノピ
リジン 2−〔4−(トランス−4−ペンチルシクロヘキシル)
フェニル〕−5−オクチル−6−シアノピリジン 2−〔4−(トランス−4−ヘプチルシクロヘキシル)
フェニル〕−5−オクチル−6−シアノピリジン 2−〔4−(トランス−4−オクチルシクロヘキシル)
フェニル〕−5−オクチル−6−シアノピリジン 2−〔4−(トランス−4−(4−メチルペンチル)シ
クロヘキシル)フェニル〕−5−オクチル−6−シアノ
ピリジン
【0018】2−〔4−(トランス−4−ペンチルシク
ロヘキシル)フェニル〕−5−ノニル−6−シアノピリ
ジン 2−〔4−(トランス−4−ペンチルシクロヘキシル)
フェニル〕−5−メトキシペンチル−6−シアノピリジ
ン 2−〔4−(トランス−4−ヘプチルシクロヘキシル)
フェニル〕−5−(8−メチルノニル)−6−シアノピ
リジン 2−〔4−(トランス−4−オクチルシクロヘキシル)
フェニル〕−5−ノニル−6−シアノピリジン
【0019】2−〔4−(トランス−4−ペンチルシク
ロヘキシル)フェニル〕−5−ヘキシルオキシ−6−シ
アノピリジン 2−〔3−フルオロ−4−(トランス−4−ペンチルシ
クロヘキシル)フェニル〕−5−ヘキシルオキシ−6−
シアノピリジン 2−〔4−(トランス−4−ヘキシルシクロヘキシル)
フェニル〕−5−ヘキシルオキシ−6−シアノピリジン 2−〔4−(トランス−4−ヘプチルシクロヘキシル)
フェニル〕−5−ヘキシルオキシ−6−シアノピリジン 2−〔4−(トランス−4−オクチルシクロヘキシル)
フェニル〕−5−ヘキシルオキシ−6−シアノピリジン
【0020】2−〔4−(トランス−4−ペンチルシク
ロヘキシル)フェニル〕−5−ヘプチルオキシ−6−シ
アノピリジン 2−〔4−(トランス−4−ヘプチルシクロヘキシル)
フェニル〕−5−ヘプチルオキシ−6−シアノピリジン 2−〔4−(トランス−4−オクチルシクロヘキシル)
フェニル〕−5−メトキシペンチルオキシ−6−シアノ
ピリジン 2−〔4−(トランス−4−(8−メチルノニル)シク
ロヘキシル)フェニル〕−5−ヘプチルオキシ−6−シ
アノピリジン
【0021】2−〔4−(トランス−4−プロピルシク
ロヘキシル)フェニル〕−5−オクチルオキシ−6−シ
アノピリジン 2−〔4−(トランス−4−ペンチルシクロヘキシル)
フェニル〕−5−オクチルオキシ−6−シアノピリジン 2−〔4−(トランス−4−オクチルシクロヘキシル)
フェニル〕−5−オクチルオキシ−6−シアノピリジン 2−〔4−(トランス−4−ノニルシクロヘキシル)フ
ェニル〕−5−オクチルオキシ−6−シアノピリジン
【0022】2−〔4−(トランス−4−ペンチルシク
ロヘキシル)フェニル〕−5−ノニルオキシ−6−シア
ノピリジン 2−〔4−(トランス−4−ヘプチルシクロヘキシル)
フェニル〕−5−(8−メチルノニルオキシ)−6−シ
アノピリジン キシ〕−6−シアノピリジン 2−〔2、3−ジフルオロ−4−(トランス−4−オク
チルシクロヘキシル)フェニル〕−5−オクチルオキシ
−6−シアノピリジン
【0023】2−〔トランス−4−(トランス−4−プ
ロピルシクロヘキシル)シクロヘキシル〕−5−オクチ
ル−6−シアノピリジン 2−〔トランス−4−(トランス−4−ペンチルシクロ
ヘキシル)シクロヘキシル〕−5−オクチル−6−シア
ノピリジン 2−〔トランス−4−(トランス−4−ヘプチルシクロ
ヘキシル)シクロヘキシル〕−5−オクチル−6−シア
ノピリジン 2−〔トランス−4−(トランス−4−ペンチルシクロ
ヘキシル)シクロヘキシル〕−5−ノニル−6−シアノ
ピリジン 2−〔トランス−4−(トランス−4−ヘプチルシクロ
ヘキシル)シクロヘキシル〕−5−ノニル−6−シアノ
ピリジン
【0024】2−〔トランス−4−(トランス−4−プ
ロピルシクロヘキシル)シクロヘキシル〕−5−オクチ
ルオキシ−6−シアノピリジン 2−〔トランス−4−(トランス−4−ペンチルシクロ
ヘキシル)シクロヘキシル〕−5−オクチルオキシ−6
−シアノピリジン 2−〔トランス−4−(トランス−4−ヘプチルシクロ
ヘキシル)シクロヘキシル〕−5−オクチルオキシ−6
−シアノピリジン 2−〔トランス−4−(トランス−4−ペンチルシクロ
ヘキシル)シクロヘキシル〕−5−ノニルオキシ−6−
シアノピリジン 2−〔トランス−4−(トランス−4−ヘプチルシクロ
ヘキシル)シクロヘキシル〕−5−ノニルオキシ−6−
シアノピリジン
【0025】2−(4−ペンチルビフェニリル−4
' −)−5−ヘキシル−6−シアノピリジン 2−(4−ペンチルビフェニリル−4' −)−5−ヘプ
チル−6−シアノピリジン 2−(4−ヘプチルビフェニリル−4' −)−5−ヘプ
チル−6−シアノピリジン
【0026】2−〔トランス−4−(4−ヘプチルフェ
ニル)シクロヘキシル〕−5−ノニル−6−シアノピリ
ジン 2−〔トランス−4−(4−ヘプチルフェニル)シクロ
ヘキシル〕−5−ノニルオキシ−6−シアノピリジン
【0027】また、本発明の一般式(I)で表される化
合物は、他の液晶化合物と組み合わせる事が可能である
が,例えば以下に示す様な化合物の少なくとも一種類以
上と組み合わせる事が出来る。
【0028】この場合、一般式(I)で表される化合物
は、得られる液晶組成物の1〜99%重量使用するのが
望ましい。
【0029】5−ノニル−2−(4−オクチルフェニ
ル)ピリミジン 5−デシル−2−(4−オクチルフェニル)ピリミジン 5−(9−メチルデシル)−2−(4−オクチルフェニ
ル)ピリミジン 5−(8−メチルノニル)−2−(4−ノニルフェニ
ル)ピリミジン 5−ノニル−2−(4−(8−メチルノニル)フェニ
ル)ピリミジン 5−デシル−2−(4−(8−メチルノニル)フェニ
ル)ピリミジン 5−デシル−2−(4−(9−メチルデシル)フェニ
ル)ピリミジン 5−(9−メチルデシル)−2−(4−(8−メチルノ
ニル)フェニル)ピリミジン
【0030】5−ノニルオキシ−2−(4−ヘプチルフ
ェニル)ピリミジン 5−オクチル−2−(4−オクチルオキシフェニル)ピ
リミジン 5−ノニル−2−(4−オクチルオキシフェニル)ピリ
ミジン 5−ヘプチル−2−(4−ノニルオキシフェニル)ピリ
ミジン 5−オクチル(2−(トランス−4−ペンチルシクロヘ
キシル)フェニル)ピリミジン 5−ノニル(2−(トランス−4−ヘプチルシクロヘキ
シル)フェニル)ピリジン 5−ヘキシル−2−(4−ペンチルビフェニリル−4'
−)ピリミジン 2−(トランス−4−ペンチルシクロヘキシル)−5−
(5−ヘプチル−2−ピリミジニル)ピリジン 2−(4−ヘプチルフェニル)−5−(5−ヘプチル−
2−ピリミジニル)ピリジン 5−ヘプチル−2−(4−オクチルオキシフェニル)ピ
リジン 5−ヘプチル−2−(4−ノニルオキシフェニル)ピリ
ジン
【0031】5−ヘプチル−2−(3−フルオロ−4−
オクチルオキシフェニル)ピリジン 5−(4−ヘプチルオキシフェニル)−2−(4−ヘプ
チルフェニル)ピリジン 5−デシル−2−(4−デカノイルオキシフェニル)ピ
リミジン 4−オクチルオキシフェニル−4' −デシルオキシベン
ゾエート 4−オクチルオキシフェニル−4' −デシルベンゾエー
ト 4−ヘキシルオキシフェニル−4' −オクチルベンゾエ
ート
【0032】また、一般式(I)で表される化合物及び
上記化合物との組み合わせから成る液晶組成物は、種々
の光学活性化合物と組み合わせることが可能であるが、
例えば以下に示すような光学活性化合物の少なくとも一
種類以上と組み合わせることも可能である。
【0033】5−オクチル−2−〔4−((2S)−2
−フルオロオクチルオキシ)フェニル〕ピリミジン 5−〔(2S)−2−((2S)−2−プロピルオキシ
プロパノイルオキシ)プロピルオキシ〕−2−(4−オ
クチルオキシフェニル)ピリミジン 5−〔(2S)−2−((2S)−2−プロピルオキシ
プロパノイルオキシ)プロピルオキシ〕−2−(4−ヘ
プチルビフェニリル−4' −)ピリミジン 5−((2S)−2−メチルブチル)−2−(4−ヘプ
チルビフェニリル−4 ' −)ピリミジン
【0034】
【実施例】以下に実施例を示すが本発明はこれに限定さ
れるものではない。
【0035】実施例1 2−〔4−(トランス−4−ペンチルシクロヘキシル)
フェニル〕−5−オクチルオキシ−6−シアノピリジン ((I)式においてR1=CH3-(CH2)4- 、A= トランス−
1,4−シクロヘキシレン、B= 1,4−フェニレン、
2=-O(CH2)7-CH3のもの)
【0036】
【化4】
【0037】4−(トランス−4−ペンチルシクロヘキ
シル)−1−ブロモベンゼン19gとマグネシウム1.
6gより調製したグリニャール試薬のテトラヒドロフラ
ン溶液100mlを、Ni(dppe)Cl2 0.1g、5−オク
チルオキシ−2−ブロモピリジン16gを含むテトラヒ
ドロフラン溶液に窒素気流下、40℃で滴下し、そのま
ま1時間攪拌した。次いで冷却後、水、少量の酢酸を加
え、酸性溶液とした後、トルエン100mlを加えて有
機層を抽出し、水洗後、溶媒留去した。残留物をヘキサ
ン/酢酸エチル(10/1)の混合溶媒を用いてカラム
クロマトグラフィーにより精製し、エタノールから再結
晶して2−〔4−(トランス−4−ペンチルシクロヘキ
シル)フェニル〕−5−オクチルオキシピリジン5gを
得た。
【0038】このものは液晶相を有し、その相転移温度
(℃)は次のとおりであった。 Cr 室温以下 SG 106 SF 123 Sc 150 SA 1
71 N 184 I
【0039】次いでこの化合物1gを含む酢酸溶液20
mlに、70℃で30%過酸化水素水1mlを滴下し、
さらに5時間攪拌した。この反応溶液を氷水にあけ、ト
ルエン30mlを加えて有機層を抽出し、炭酸水素ナト
リウム水溶液で洗浄後、水洗を経て溶媒留去し、残留物
をヘキサンから再結晶して該当するN−オキサイド0.
6gを得た。次にこの化合物0.6g、トリエチルアミ
ン0.5mlを含むアセトニトリル溶液20mlにトリ
メチルシリルシアニド0.8mlを加え110℃で5時
間攪拌した。この反応溶液を氷水にあけ、酢酸エチル5
0mlを加えて有機層を抽出し、水洗後、溶媒留去し
た。残留物をヘキサン/酢酸エチル(10/1)の混合
溶媒を用いてカラムクロマトグラフィーにより精製し、
エタノールから再結晶して目的とする2−〔4−(トラ
ンス−4−ペンチルシクロヘキシル)フェニル〕−5−
オクチルオキシ−6−シアノピリジン0.3gを得た。
【0040】このものは液晶相を有し、その相転移温度
(℃)は次のとおりであった。 Cr 52 SA 98 I
【0041】実施例2〜4 実施例1における4−(トランス−4−ペンチルシクロ
ヘキシル)−1−ブロモベンゼン、5−オクチルオキシ
−2−ブロモピリジンの代わりに種々の4−置換−1−
ブロモベンゼン誘導体及び5−置換−2−ハロゲノピリ
ジン誘導体を用いた他は実施例1と同様の方法により、
以下の化合物を得た。 2−〔4−(トランス−4−ペンチルシクロヘキシル)
フェニル〕−5−ヘプチル−6−シアノピリジン Cr 11 SA 44 I 2−〔2、3−ジフルオロ−4−(トランス−4−オク
チルシクロヘキシル)フェニル〕−5−オクチルオキシ
−6−シアノピリジン Cr 56 ( SA 53 ) N 61 I 2−(4−ペンチルビフェニリル−4' −)−5−ヘプ
チル−6−シアノピリジン Cr 56 Sc 94 SA 104 I
【0042】実施例5 本発明の化合物である実施例1の2−〔4−(トランス
−4−ペンチルシクロヘキシル)フェニル〕−5−オク
チルオキシ−6−シアノピリジン50重量%と市販の液
晶組成物であるZLI−1132(メルク社)50重量
%とから成る液晶組成物の70℃におけるN相での誘電
率異方性(Δε)の測定から外挿した2−〔4−(トラ
ンス−4−ペンチルシクロヘキシル)フェニル〕−5−
オクチルオキシ−6−シアノピリジンのΔεの値は−1
0.8であった。
【0043】実施例6 本発明の化合物である実施例1の2−〔4−(トランス
−4−ペンチルシクロヘキシル)フェニル〕−5−オク
チルオキシ−6−シアノピリジン5重量%と、以下で表
される化合物群(X) SC * 67.4 SA 82.6 N* 9
4.4I とから成る液晶組成物は、SC * ⇔SA :7
8.6℃、SA ⇔N* :81.9℃、N* ⇔I:95.
5℃の相転移温度を示した。
【0044】
【化5】
【0045】この組成物を配向処理剤としてポリイミド
を塗布し、表面をラビングして平行処理を施した透明電
極を備えた厚さ2μmのセルに注入し、この素子を2枚
の直交する偏光子の間に設置し、電界を印加したとこ
ろ、±5Vの印加によって透過光強度の変化が観察され
た。この時の透過光強度の変化から応答時間及び三角波
法により自発分極の値Psを求めると以下のようになっ
た。
【0046】 温度 応答時間 Ps チルト角 35℃ 126μs 16.4nC/cm2 28.8°
【0047】比較例 本発明の化合物の合成中間体である実施例1記載の2−
〔4−(トランス−4−ペンチルシクロヘキシル)フェ
ニル〕−5−オクチルオキシピリジン5重量%と、上記
の化合物群(X)とから成る液晶組成物は、SC * ⇔S
A :71.2℃、SA ⇔N* :85.8℃、N* ⇔I:
97.7℃の相転移温度を示した。この組成物の諸特性
を上記と同様の方法により求めると以下のようになっ
た。 温度 応答時間 Ps チルト角 35℃ 102μs 12.9nC/cm2 24.0°
【0048】
【発明の効果】本発明により新規な化合物が提供され、
該化合物を液晶材料と併せて用いることにより、諸特性
の大きく改善された液晶組成物が提供される。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式(I)で表されるシアノピリ
    ジン誘導体。 一般式(I) 【化1】 式中、A、Bは、それぞれ独立に1,4−フェニレン基
    もしくは1,4−シクロヘキシレン基を表し、このうち
    1,4−フェニレン基は置換基として1個または2個の
    フッ素原子を有していてもよく、 R1 、R2 はそれぞれ独立に炭素数1〜16の直鎖又は
    分岐のアルキル基を表し、この基中に存在する1個もし
    くは隣接しない2個以上のCH2 基はOで置換されてい
    てもよい。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のシアノピリジン誘導体を
    含有することを特徴とする液晶組成物。
  3. 【請求項3】 請求項1記載のシアノピリジン誘導体を
    含有することを特徴とする強誘電性液晶組成物。
JP1911192A 1991-08-30 1992-02-04 シアノピリジン誘導体及びこれを含有する液晶組成物 Pending JPH05112530A (ja)

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JP1911192A JPH05112530A (ja) 1991-08-30 1992-02-04 シアノピリジン誘導体及びこれを含有する液晶組成物

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JP3-220308 1991-08-30
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JP1911192A JPH05112530A (ja) 1991-08-30 1992-02-04 シアノピリジン誘導体及びこれを含有する液晶組成物

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7465802B2 (en) * 2006-12-13 2008-12-16 Fu Jen Catholic University Facile synthesis of a series of liquid crystalline 2-(4′-alkylphenyl)-5-cyanopyridines

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