JPH0510853Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 考案の目的 （産業上の利用分野） この考案はパチンコ機における配線処理構造、
詳しくはメイン配線、賞球給出に関する配線、入
賞装置に関する配線、パチンコ玉の発射配線、電
源コード配線、玉切れ検出配線あるいは不正防止
検出配線等に使用される配線処理構造に関するも
のである。

（従来の技術） 一般に、パチンコ機は機枠の前面に扉枠を設
け、該扉枠には開閉回動可能にガラス扉を装着
し、同じく扉枠の背面には機械取付枠をを装着
し、さらに該機械取付枠には基板を介して遊戯盤
を収納している。そして、前記機械取付枠あるい
は基板等にはメイン配線等のリード線が装着され
るが、機械取付枠や基板と無関係に浮動状態に保
持されていた。このため、配線作業が円滑に行え
ず、パチンコ機の組立て上障害となるばかりでな
く、組立てあるいは修理点検時にリード線が断線
し易く、断線処理のためのバインド線その他の部
品が必要となつて製品のコストダウンを図ること
ができず、さらにパチンコ機裏面のデザインを向
上することができないという問題があつた。

（考案が解決しようとする問題点） 本考案は上記従来技術に存するパチンコ機の組
立てが円滑に行えず、断線が生じ易く、断線処理
のためのバインド線その他の部品が必要であり、
さらにデザインを向上することができず、パチン
コ機裏面の美観を低下させているという問題点を
解決しようとしている。

考案の構成 （問題点を解決するための手段） 本考案は上記の問題点を解決するために、セー
フ球の検出処理を司る球切りモータ配線及び入賞
信号検出配線と、賞球の検出処理を司る球切れ出
力配線、球切れ検出配線及び賞球給出配線と、当
該パチンコ機の所定の作動状態の表示を司る表示
用配線と、パチンコ球の弾発発射を司る発射モー
タ配線と、遊戯板に配設された入賞装置の入賞動
作を司る入賞装置用配線と、当該パチンコ機に発
生した異常処理を司る異常用配線とからなる配線
群と、合成樹脂製で、前記配線群の主たる電気系
統のリード線を連続的に収納するための帯状に形
成された収納溝が一体に成形され、遊戯板の裏面
側に装設される基板と、前記配線群中のリード線
を連続的に収納するための帯状に形成された収納
溝が一体に成形され、前記基板が挿着される取付
枠と、前記配線群中の相互に関連を有する配線を
着脱可能に接続するコネクタとからなる配線処理
構造であつて、前記収納溝は一直線状に誘入口の
開口された導管状に成型するとともに、該導管状
の収納溝の誘入口に対してコネクタ等の電気部品
が予め取着されたリード線処理部材を着脱自在に
導入嵌装するように構成したものである。

（作用） この考案は上記の構成を採用したことにより、
リード線を取付枠や基板上へ露出させることを防
止して引掛りを防止し、しかも導管状の収納溝の
誘入口にリード線を導入するだけで容易かつ円滑
にパチンコ機の配線を整理し処理し組付けするこ
とができる。

（実施例） 以下、本考案を具体化した一実施例を図面に従
つて説明する。

図面中１はパチンコ機の外形を構成する機枠、２
は機枠１の前面に蝶番３を介して開閉可能に取付
られた扉枠、４は扉枠２に形成された窓、５は窓
４の周縁に取付られた金枠、６は窓４の上部を開
閉可能に覆うように金枠５の一側縁に蝶着された
ガラス扉、７は窓４の下方部を開閉可能に覆うよ
うに金枠５の一側縁に蝶着された前面扉であつ
て、打球機構にパチンコ玉を供給するための玉供
給装置（図示略）が設けられている。８は前記扉
枠２の背面に取着される機械取付枠であつて、後
期遊戯板４３の上方及び左方の周縁に囲繞すると
ともに、基板４２が装着されるようになつてい
る。この取付枠８は基枠９と、該基枠９の左右両
側上部に立設された一対の縦枠１０，１１と、さ
らに両縦枠１０，１１の上端部間に架設された横
枠１２とにより構成されている。

１３は第３図に示すように前記金枠５の内周縁
に沿つて形成された取付用段差部であつて、複数
個の固定ネジ（図示略）により扉枠２に固定され
ている。１４は扉枠２の前面にて窓４の周縁に沿
つて延びるように、金枠５の外周縁全周に亘つて
形成された中空状の突条部であつて、前記ガラス
扉６及び前面扉７を蝶着するための蝶着ピン等の
収容部として利用し得るようになつている。

１５は金枠５の取付用段差部１３のほぼ全周に
亘つて接着固定された弾性体であつて、耐熱性、
吸振性、若しくは弾性の高い樹脂材料により形成
されている。１６は前記ガラス扉６の側縁に形成
された上下一対の筒状部であつて、金枠５側に設
けられた係止ピン（図示略）が着脱可能に係合
し、扉枠２に対してガラス扉６を回動可能に支持
する。そして、ガラス扉６はその閉成状態におい
て同ガラス扉６の開放側端縁後部の係合突条１７
が前記弾性体１５に圧接係合されている。

１８は前記ガラス扉６の内周面に適宜間隔をお
いて形成された前後一対のガラス板収納溝であつ
て、それらの上端部が開放されている。１９は該
収納溝１８内に上端開口部からそれぞれ投入され
た前後一対のガラス板であつて、前後方向に適宜
の間隔をおいて配置され、前方のガラス板１９の
前面から磁石により不正操作が行われるのを防止
するようになつている。

２０は第４図に示すように前記縦枠１０を構成
する枠板１０ａ，１０ｂの前面に切欠き形成した
収容凹所であつて、それらの上下両端縁には内側
ほど幅狭のテーパー面２０ａを形成している。２
１は前記収容凹所２０に対し外側方から取外し可
能に嵌入される取付ケースであつて、上下一対の
挾持板２２と、両挾持板２２を連結する断面横Ｌ
字状（第３図参照）の連結板２３と、両挾持板２
２の左端部に一体形成された把持板２４とにより
形成されている。２５は前記挾持板２２間に取外
し可能に圧入嵌合された検知部材としてのマイク
ロスイツチであつて、前記挾持板２２間に嵌入さ
れた本体２６と、該本体２６から前方へ突出され
たプランジヤ２７と、前記本体２６に対し前後方
向の回動可能に取着され前記プランジヤ２７をオ
ン・オフ動作するようにした接触子２８と、さら
に第５図に示すように前記連結板２３の底面から
後方へ突出された３つの端子２９とにより構成さ
れている。そして、第３図に示すように機械取付
枠８及びマイクロスイツチ２５の取付状態におい
て、マイクロスイツチ２５はガラス扉６が閉成状
態にあるとき、その接触子２８がガラス扉６の開
放側後側面に押圧されてオフの状態となり、反対
に少しでもガラス扉６が開くと、すなわち接触子
２８の押圧が少しでも弛緩されるとオンするよう
になつている。従つて、遊戯者が針金等で無理に
ガラス扉６をこじ開けるような場合、そのこじ開
けた分、ガラス扉６が開いて前記マイクロスイツ
チ２５がオンされる。

前述した取付ケース２１及びマイクロスイツチ
２５は第１，３図及び第６図に示すように機械取
付枠８の縦枠１１側にも同様に取付られている
が、これについては同一の符号にダツシユ「′」
を付して説明を省略する。

３０は第５，６図に示すように前記マイクロス
イツチ２５，２５′の端子２９，２９′に接続した
リード線であつて、取付ケース２１，２１′の連
結板２３，２３′と把持板２４，２４′との間に形
成される通路３１，３１′を通り、挾持板２２，
２２′の挾持板２４，２４′側端部に切欠き形成し
た通路３２，３２′を経て外部に導出されている。
３３は前記リード線３０の先端に接続されたコネ
クタである。

３４は収納溝であつて第４，５図及び第７図に
示すように、前記機械取付枠８の両縦枠１０及び
横枠１２の前端部外側に、その外周面に沿うよう
に係止板３５を一体形成により周設して、裏面側
が全体的に開放するように構成されたこの収納溝
３４は一直線状に誘入口Ｕが開口された導管状Ｄ
に成型されており、前記したように、コネクタ３
３やその他の電気部材を予め着脱自在に取付けて
電気的に導通可能な状態とした複数本のリード線
３０を、並列に導入嵌装して収納し得るようにし
ている。３６は前記係止板３５の内側面に対し前
後方向に一体形成したリード線３０の抜け止め防
止突条であつて、第７図に示すように外端ほど縦
枠１０との間隙が小さくなるようにして一旦収納
されたリード線３０が簡単に抜け出ないようにし
ている。

次に、前記のように構成したパチンコ機におけ
る不正防止装置の電気回路を第８図に従つて説明
する。

３７は打球モータ駆動スイツチであつて、打球
ハンドルの打球操作位置（回動位置）を検知し、
同ハンドルが遊戯者により打球操作位置まで回動
されたときオンし、打球用モータ３８にAC24V
の駆動電源３９を供給する。従つて、同打球用モ
ータ３８の駆動に基づいてパチンコ玉の打球操作
が行われる。４０は報知装置としての警報ブザー
であつて、本実施例ではパチンコ機の上方位置に
設けられ、前記マイクロスイツチ２５の常開接点
２５ａと直列に接続され、その直列回路は前記打
球用モータ３８に対し並列に接続されている。
又、前記打球用モータ３８の回路にはマイクロス
イツチ２５の常閉接点２５ｂが直列に接続されて
いる。従つて、打球用モータ３８が駆動中にすな
わちパチンコ玉の打球操作が行われるとき、マイ
クロスイツチ２５がオンされると、ブザー４０が
鳴り不正行為を報知するとともに、打球用モータ
３８を停止する。４１は同じく報知装置としての
警報ランプであつて、前記警報ブザー４０と並列
に接続されている。

第１図において４２は前記取付枠８の後面に対
し開閉回動が可能でかつ取外し可能に装着される
合成樹脂製の基板で、この基板４２の裏面には第
１１図に示すように、前記機械取付枠８に形成し
た収納溝３４と同様にして前記リード線４６の収
納溝５５が、基板４２の裏面上縁、下縁及び両側
縁のほぼ全長に亘つてそれぞれ同図の矢印で示す
深さ方向に形成されている。そして、この収納溝
５５に対しリード線４６が基板４２の裏面におい
て他の部品の障害とならないようにかつ体裁良く
収納し得るようにしている。又４３は、該基板４
２の前面に取外し可能に装着される遊戯板であ
る。

第１０図はパチンコ機の主たる電気系統を示す
配線図である。この配線図に示された配線回路に
ついて説明すると、Ｃ１は第９図に例示される各
種配線を相互に接続するメイン配線、Ｃ２はパチ
ンコ球弾発発射を行うための発射モータ配線、Ｃ
３はセーフ球を逐一検出するための玉切りモータ
配線、Ｃ４はパチンコ機に発生した異常、すなわ
ち金枠が異常に開放されたことを表示する異常用
配線、Ｃ５はマイクロスイツチ２５の配線、Ｃ６
はＡ電源とＢ電源に接続される電源コード配線、
Ｃ７は賞球が不足しなくなつて球切れが検出され
るとき球の補給装置への信号を出力するための球
切れ出力配線、Ｃ８は賞球タンク４２ａ内の球が
不足しなくなつた場合に検出信号を発生する検出
回路の球切れ検出配線、Ｃ９はセーフ球の発生を
検出する入賞信号検出配線、Ｃ１０は入賞信号の
入力により一定数の賞球を遊戯者へ給出するため
の賞球給出配線をそれぞれ示すものである。Ｃ１
１は入賞信号の入力により遊戯板４３に配設した
図示しない入賞装置に所定の入賞動作をさせるた
めの入賞装置用配線、Ｃ１２は所定の作動状態に
あることを表示をするための表示用配線、そし
て、これらの電気配線はコネクタCO１〜CO１６
により関連する電気系統が相互に接続されてい
る。そのリード線、コネクタ等の形態を例示すれ
ば、第９図のごとくである。

４４は予備的な電気回路が形成されパチンコ機
の適宜箇所に刻設されるプリント基板、４５は前
記プリント基板４４にリード線４６を介して接続
されたメス型のコネクタ、４７は前記コネクタ４
５にリード線４６を介して接続されたオス型のコ
ネクタ、４８は同じく前記コネクタ４５にリード
線４６を介して接続されたメス型の小コネクタ、
４９は前記コネクタ４５，４７にリード線４６を
介して接続されたオス型の小コネクタ、５０は同
じく前記コネクタ４５，４７にリード線４６を介
して接続されたオス型のコネクタ、５１は前記コ
ネクタ４５，５０にリード線４６を介して接続さ
れたオス型の小コネクタ、５２は前記プリント基
板４４にリード線４６を介して接続されたメス型
の小コネクタで、これ等によりリード線処理部材
が構成されている。５３はパチンコ機にランプを
装着するためのランプホルダ、５４は前記プリン
ト基板４４にリード線４６を介して接続された２
個のランプであつて、一方は玉切れ表示に、他方
は入賞表示に使用され、これらの電気系統相互間
を結ぶリード線は対応する電気系統に近接する適
宜箇所において各々が収納溝に次述のように収納
される。

次に、前記のように構成された不正防止装置の
作用について説明する。

今、打球ハンドルを操作し打球用モータ３８を
駆動させてパチンコ玉の打球動作が行われている
とき、遊戯者が針金を金枠５とガラス扉６間に無
理に押込み、ガラス扉６をこじ開けると、同ガラ
ス扉６の開放側端縁が押し開く。このすこしの開
放に基づいて今までガラス扉６に押圧されていた
マイクロスイツチ２５の接触子２８はその押圧力
が開放され、この結果プランジヤ２７が突出して
マイクロスイツチ２５がオンする。同マイクロス
イツチ２５がオンされると警報ブザー４０及び警
報ランプ４１が作動し、管理者に不正が行われよ
うとしていることを知らせる。これと同時に打球
用モータ３８が停止され、遊戯者の不正行為が直
ちに停止される。

さて、本考案実施例においては、機械取付枠８
の縦枠１０，１１及び横枠１２の外側面に対し収
納溝３４を設けたので、マイクロスイツチ２５，
２５′及びコネクタ３３を接続するリード線３０
を前記収納溝３４に収納することができ、このた
めリード線の配設作業を極めて円滑に行うことが
できパチンコ機の組立て作業を迅速に行うことが
でき、又リード線の断線を防止し断線処理のため
のバインド線その他の部品を不要にしてコストダ
ウンを図ることができ、さらにリード線が外部に
露出していないのでデザイン上優れたものとする
ことができる。

考案の効果 以上詳述したように本考案では、従来のように
配線が種々の構成部材を廻り回されたり又部分的
に束ねられたり収納されただけで、その大部分が
パチンコ機の枠や基板上に露出された配線構造と
は異なつて、リード線が他の構成部材に引掛つた
り障害となつて、パチンコ機の組立てや電気部品
の取付作業に支障を来すことがない。

更に本考案では、収納溝にリード線を収納する
に際しては、収納時にリード線の切断やコネクタ
等の電気部品の取付作業は不要となるので、パチ
ンコ機本体への配線組付時においてその都度リー
ド線の切断処理や電気部品を組付ける等の工程が
省略でき、リード線の組付引回し処理が極めて円
滑かつ迅速に行え、パチンコ機の組立ラインを合
理的なものとするばかりでなく、リード線端への
電気部品の接続間違いを防止し得る効果を有す
る。

【図面の簡単な説明】

第１図はパチンコ機の全体を示す分解斜視図、
第２図は基板を裏側から見た状態を示す拡大斜視
図、第３図は部分拡大横断面図、第４図は見地部
材の取付構造を示す拡大分解斜視図、第５図は同
じく拡大分解斜視図、第６図はマイクロスイツチ
の配線図であり、第７図は機械取付枠の縦枠の横
断面図、第８図は不正防止装置の電気回路図、第
９図はメイン配線図特ににリード線処理部材の構
成を示し、第１０図はパチンコ機の主たる電気系
統を示す配線図、第１１図は基板を裏側からみた
斜視図である。 基枠……１、扉枠……２、金枠……５、ガラス
扉……６、機械取付枠……８、基枠……９、縦枠
……１０，１１、横枠……１２、マイクロスイツ
チ……２５，２５′、リード線……３０，４６、
コネクタ……３３、収納溝……３４，５５、係止
板……３５、抜け止め防止突条……３６、Ｕ……
誘入口、Ｄ……導管。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 １ セーフ球の検出処理を司る球切りモータ配線
   Ｃ３及び入賞信号検出配線Ｃ９と、 賞球の検出処理を司る球切れ出力配線Ｃ７、
   球切れ検出配線Ｃ８及び賞球給出配線Ｃ１０
   と、 当該パチンコ機の所定の作動状態の表示を司
   る表示用配線Ｃ１２と、 パチンコ球の弾発発射を司る発射モータ配線
   Ｃ２と、 遊戯板４３に配設された入賞装置の入賞動作
   を司る入賞装置用配線Ｃ１１と、 当該パチンコ機に発生した異常処理を司る異
   常用配線とからなる配線群と、 合成樹脂製で、前記配線群の主たる電気系統
   のリード線４６を連続的に収納するための帯状
   に形成された収納溝５５が一体に成形され、遊
   戯板４３の裏面側に装設される基板４２と、 前記配線群中のリード線３０を連続的に収納
   するための帯状に形成された収納溝３４が一体
   成形され、前記基板４２が挿着される取付枠８
   と、 前記配線群中の相互に関連を有する配線を着
   脱可能に接続するコネクタ４５，４７，４８，
   ４９，５０，５２と からなる配線処理構造であつて、 前記収納溝３４は一直線状に誘入口Ｕの開口
   された導管状Ｄに成型するとともに、該導管状
   Ｄの収納溝３４の誘入口Ｕに対してコネクタ４
   ５，４７，４８，４９，５０，５２等の電気部
   品が予め取着されたリード線処理部材を着脱自
   在に導入嵌装したことを特徴とするパチンコ機
   における配線処理構造。 ２ 前記収納溝３４を形成する係止板３５の内側
   面は、リード線３０の抜け止め防止突条３６を
   有する実用新案登録請求の範囲第１項記載のパ
   チンコ機における配線処理構造。