JPH05105671A - ピリミジン誘導体、その製造法およびそれを有効成分とする殺虫、殺ダニ剤 - Google Patents

ピリミジン誘導体、その製造法およびそれを有効成分とする殺虫、殺ダニ剤

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JPH05105671A
JPH05105671A JP26604391A JP26604391A JPH05105671A JP H05105671 A JPH05105671 A JP H05105671A JP 26604391 A JP26604391 A JP 26604391A JP 26604391 A JP26604391 A JP 26604391A JP H05105671 A JPH05105671 A JP H05105671A
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Tsugihiro Katou
次裕 加藤
Hiroaki Fujimoto
博明 藤本
Hiroshi Kishida
博 岸田
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Sumitomo Chemical Co Ltd
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Sumitomo Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 一般式 化1 【化1】 〔式中、R1 は低級アルキル基を表わし、R2 はハロゲ
ン原子を表わし、R3 およびR4 は同一または相異な
り、水素原子、低級アルキル基またはハロゲン原子を表
わし、R5 は水素原子、低級アルキル基、ハロゲン原子
またはメチルチオ基を表わす。〕で示されるピリミジン
誘導体。 【効果】 本発明化合物は種々の有害昆虫類や有害ダニ
類に優れた効果を有することから、殺虫、殺ダニ剤の有
効成分として種々の用途に供し得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はピリミジン誘導体、その
製造法およびそれを有効成分とする殺虫、殺ダニ剤に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】ある種のピリミジン誘導体が殺虫、殺ダ
ニ活性を示すことが特開平 2-196774に開示されてい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
の化合物の殺虫、殺ダニ剤としての活性は必ずしも常に
満足のできるものとは言えない。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、この様な
状況を考慮し、鋭意検討した結果、下記一般式 化4で
示されるピリミジン誘導体が優れた殺虫、殺ダニ活性を
有することを見い出し、本発明に至った。即ち、本発明
は一般式 化4
【化4】 〔式中、R1 は低級アルキル基を表わし、R2 はハロゲ
ン原子を表わし、R3 およびR4 は同一または相異な
り、水素原子、低級アルキル基またはハロゲン原子を表
わし、R5 は水素原子、低級アルキル基、ハロゲン原子
またはメチルチオ基を表わす。〕で示されるピリミジン
誘導体(以下、本発明化合物と記す。)、その製造法お
よびそれを有効成分とする殺虫、殺ダニ剤を提供する。
一般式 化4において、低級アルキル基とは炭素数1か
ら4のアルキル基、例えば、メチル基、エチル基、n−
プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基等を表わ
す。ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭
素原子、ヨウ素原子があげられる。一般式 化4で示さ
れる本発明化合物につき、殺虫、殺ダニ活性等の点から
以下の事が言える。R1 がエチル基を表わし、R2 が塩
素原子を表わし、R3 が水素原子、メチル基または塩素
原子を表わし、R4 が水素原子またはメチル基を表わ
し、R5 が水素原子、メチル基、エチル基、塩素原子ま
たはメチルチオ基を表わす化合物が好ましい。それらの
中でもR3 およびR4 が水素原子を表わし、R5 が水素
原子またはメチルチオ基を表わす化合物、あるいはR3
がメチル基を表わし、R4 が水素原子またはメチル基を
表わし、R5 がメチルチオ基を表わす化合物がさらに好
ましい。
【0005】本発明化合物が有効な害虫および有害ダニ
類としては、たとえば、下記のものがあげられる。 半翅目害虫 ヒメトビウンカ、トビイロウンカ、セジロウンカ等のウ
ンカ類、ツマグロヨコバイ、タイワンツマグロヨコバイ
等のヨコバイ類、アブラムシ類、カメムシ類、コナジラ
ミ類、カイガラムシ類、グンバイムシ類、キジラミ類等 鱗翅目害虫 ニカメイガ(ニカメイチュウ)、コブノメイガ、ノシメ
コクガ等のメイガ類、ハスモンヨトウ、アワヨトウ、ヨ
トウガ等のヨトウ類、モンシロチョウ等のシロチョウ
類、コカクモンハマキ等のハマキガ類、シンクイガ類、
ハモグリガ類、ドクガ類、ウワバ類、カブラヤガ、タマ
ナヤガ等のアグロティス属害虫(Agrothisspp.)、ヘリ
オティス属害虫(Heliothisspp.) 、コナガ、イガ、コ
イガ等 双翅目害虫 アカイエカ、コガタアカイエカ等のイエカ類、ネッタイ
シマカ、ヒトスジシマカ等のヤブカ類、シナハマダラカ
等のハマダラカ類、ユスリカ類、イエバエ、オオイエバ
エ等のイエバエ類、クロバエ類、ニクバエ類、ヒメイエ
バエ、タネバエ、タマネギバエ等のハナバエ類、ミバエ
類、ショウジョウバエ類、チョウバエ類、アブ類、ブユ
類、サシバエ類等 鞘翅目害虫 ウェスタンコーンルートンワーム、サザンコーンルート
ワーム等のコーンルートワーム類、ドウガネブイブイ、
ヒメコガネ等のコガネムシ類、コクゾウムシ、イネミズ
ゾウムシ等のゾウムシ類、チャイロコメノゴミムシダマ
シ、コクヌストモドキ等のゴミムシダマシ類、キスジノ
ミハムシ、ウリハムシ等のハムシ類、シバンムシ類、ニ
ジュウヤホシテントウ等のヘノスエピラクナ属(Henosu
epilachaspp.)、ヒラタキクイムシ類、ナガシンクイム
シ類、カミキリムシ類、アオバアリガタハネカクシ等 網翅目害虫 チャバネゴキブリ、クロゴキブリ、ワモンゴキブリ、ト
ビイロゴキブリ、コバネゴキブリ等 総翅目害虫 ミナミキイロアザミウマ、ハナアザミウマ等 膜翅目害虫 アリ類、スズメバチ類、アリガタバチ類、カブラハバチ
等のハバチ類等 直翅目害虫 ケラ、バッタ等 隠翅目害虫 ヒトノミ等 シラミ目害虫 ヒトジラミ、ケジラミ等 等翅目害虫 ヤマトシロアリ、イエシロアリ等 ハダニ類 ニセナミハダニ、ナミハダニ、カンザワハダニ、ミカン
ハダニ、リンゴハダニ等 マダニ類 オウシマダニ類 室内塵性ダニ類 コナダニ類、チリダニ類、ツメダニ類、イエダニ類等 等に有効である。これらのうち、本発明化合物は特にハ
ダニ類に有効である。
【0006】次に本発明化合物の製造法について詳しく
説明する。本発明化合物は 一般式 化5
【化5】 〔式中、R1 およびR2 は前記と同じ意味を表わし、Y
はハロゲン原子を表わす。〕で示されるハロピリミジン
誘導体と 一般式 化6
【化6】 〔式中、R3 、R4 およびR5 は前記と同じ意味を表わ
す。〕で示されるアミン誘導体を、必要に応じ、塩基存
在下で反応させることにより製造することができる。上
記反応において、標準的には、反応温度の範囲は室温〜
約250℃、好ましくは、50℃〜200℃であり、反
応時間の範囲は約10分〜約12時間程度である。反応
に供される試剤の量は、一般式 化5で示されるハロピ
リミジン誘導体1モルに対して、一般式 化6で示され
るアミン誘導体は1〜5モル、より好ましくは1〜2モ
ルであり、必要に応じて、塩基を1〜2モル用いること
もできる。用いられる塩基としては、水酸化ナトリウム
等のアルカリ金属水酸化物、炭酸ナトリウム等のアルカ
リ金属炭酸塩、トリエチルアミン、N,N−ジエチルア
ニリン、ピリジン、ジアザビシクロウンデセン等の有機
塩基等、あるいはそれらの混合物があげられる。一般式
化6で示されるアミン誘導体もそれ自体塩基として用
いることができる。上記反応において、反応溶媒は必ず
しも必要ではないが、一般的には溶媒の存在下に行なわ
れる。使用しうる溶媒としては、ベンゼン、トルエン等
の芳香族炭化水素類、クロロベンゼン等のハロゲン化さ
れた芳香族炭化水素類、ヘキサン、シクロヘキサン等の
脂肪族炭化水素類、クロロホルム、ジクロロメタン、ジ
クロロエタン等のハロゲン化された脂肪族炭化水素類、
アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン等の
ケトン類、酢酸エチル等のエステル類、ジエチルエーテ
ル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、エチレングリコ
ールジメチルエーテル等のエーテル類、メタノール、エ
タノール等のアルコール類、水、N,N−ジメチルホル
ムアミド、ピリジン等あるいはそれらの任意の混合物が
あげられる。反応終了後の反応液は、抽出、減圧濃縮等
の通常の後処理を行い、必要に応じて、クロマトグラフ
ィー、再結晶等の精製操作により、本発明化合物を得る
ことができる。
【0007】次に本発明化合物の例を表1および表2に
示す。
【表1】
【表2】
【0008】本発明化合物を製造する際の一方の原料化
合物である、一般式 化5で示されるハロピリミジン誘
導体は公知の方法、例えば、特開昭 58-222070に記載さ
れた方法により容易に合成する事ができる。また、本発
明化合物を製造する際のもう一方の原料化合物である、
一般式 化6で示されるアミン誘導体は、例えば、反応
式 化7引続き反応式 化8〔式中、R3 、R4 および
5 は前記と同じ意味を表わし、Xはハロゲン原子を表
わす。〕にしたがって製造することができる。
【化7】
【化8】 反応式 化7および化8において、一般式 化6で示さ
れるアミン誘導体の合成中間体である一般式 化9
【化9】 で示されるフェノール誘導体のうち、R3 がクロル原子
を表わす化合物は、反応式 化10
【化10】 〔式中、R4 およびR5 は前記と同じ意味を表わす。〕
にしたがって製造することもできる。
【0009】本発明化合物を殺虫、殺ダニ剤の有効成分
として用いる場合は、通常、固体担体、液体担体、ガス
状担体、餌と混合するか、あるいは蚊取線香やマット等
の基材に含浸し、必要ならば界面活性剤、その他の製剤
用補助剤を添加して、油剤、乳剤、水和剤、水中懸濁剤
・水中乳濁剤等のフロアブル剤、粒剤、粉剤、エアゾー
ル、蚊取線香・電気蚊取マット・ノーマット等の加熱燻
蒸剤、自己燃焼型燻煙剤・化学反応型燻煙剤、多孔セラ
ミック板燻煙剤等の加熱燻煙剤、フォッキング等の煙霧
剤、ULV剤、毒餌等に製剤して使用する。これらの製
剤には、有効成分として本発明化合物を、通常、重量比
で 0.001〜95%含有する。製剤化の際に用いられる固
体担体としては、たとえば粘土類(カオリンクレー、珪
藻土、合成含水酸化珪素、ベントナイト、フバサミクレ
ー、酸性白土等)、タルク類、セラミック、その他の無
機鉱物(セリサイト、石英、硫黄、活性炭、炭酸カルシ
ウム、水和シリカ等)、化学肥料(硫安、燐安、硝安、
尿素、塩安等)の微粉末あるいは粒状物などがあげら
れ、液体担体としては、たとえば水、アルコール類(メ
タノール、エタノール等)、ケトン類(アセトン、メチ
ルエチルケトン等)、芳香族炭化水素類(ベンゼン、ト
ルエン、キシレン、エチルベンゼン、メチルナフタレン
等)、脂肪族炭化水素類(ヘキサン、シクロヘキサン、
灯油、軽油等)、エステル類(酢酸エチル、酢酸ブチル
等)、ニトリル類(アセトニトリル、イソブチロニトリ
ル等)、エーテル類(ジイソプロピルエーテル、ジオキ
サン等)、酸アミド類(N,N−ジメチルホルムアミ
ド、N,N−ジメチルアセトアミド等)、ハロゲン化炭
化水素類(ジクロロメタン、トリクロロエタン、四塩化
炭素等)、ジメチルスルホキシド、大豆油、綿実油等の
植物油等があげられ、ガス状担体、すなわち噴射剤とし
ては、たとえばフロンガス、ブタンガス、LPG(液化
石油ガス)、ジメチルエーテル、炭酸ガス等があげられ
る。界面活性剤としては、たとえばアルキル硫酸エステ
ル類、アルキルスルホン酸塩、アルキルアリールスルホ
ン酸塩、アルキルアリールエーテル類およびそのポリオ
キシエチレン化物、ポリエチレングリコールエーテル
類、多価アルコールエステル類、糖アルコール誘導体等
があげられる。固着剤や分散剤等の製剤用補助剤として
は、たとえばカゼイン、ゼラチン、多糖類(でんぷん
粉、アラビアガム、セルロース誘導体、アルギン酸
等)、リグニン誘導体、ベントナイト、糖類、合成水溶
性高分子(ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリド
ン、ポリアクリル酸類等)があげられ、安定剤として
は、たとえばPAP(酸性リン酸イソプロピル)、BH
T(2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノー
ル)、BHA(2−tert−ブチル−4−メトキシフェノ
ールと3−tert−ブチル−4−メトキシフェノールとの
混合物)、植物油、鉱物油、界面活性剤、脂肪酸または
そのエステル等があげられる。毒餌の基材としては、た
とえば穀物粉、植物油、糖、結晶セルロース糖の餌成
分、ジブチルヒドロキシトルエン、ノルジヒドログアイ
アレチン酸等の酸化防止材、デヒドロ酢酸等の保存料、
トウガラシ末などの誤食防止剤、チーズ香料、タマネギ
香料などの誘引性香料等があげられる。フロアブル剤
(水中懸濁剤または水中乳濁剤)の製剤は、一般に1〜
75%の化合物を 0.5〜15%の分散剤、 0.1〜10%
の懸濁助剤(たとえば、保護コロイドやチクソトロピー
性を付与する化合物)、0〜10%の適当な補助剤(た
とえば、消泡剤、防錆剤、安定化剤、展着剤、浸透助
剤、凍結防止剤、防菌剤、防黴剤等)を含む水中で微小
に分散させることによって得られる。水の代わりに化合
物がほとんど溶解しない油を用いて油中懸濁剤とするこ
とも可能である。保護コロイドとしては、たとえばゲラ
ニン、カゼイン、ガム類、セルロースエーテル、ポリビ
ニルアルコール等が用いられる。チクソトロピー性を付
与する化合物としては、たとえばベントナイト、アルミ
ニウムマグネシウムシリケート、キサンタンガム、ポリ
アクリル酸等があげられる。このようにして得られる製
剤は、そのままであるいは水等で希釈して用いる。ま
た、他の殺虫剤、殺ダニ剤、殺菌剤、除草剤、植物生長
調節剤、共力剤、肥料、土壌改良剤と混合して、または
混合せずに同時に用いることもできる。本発明化合物を
農業用殺虫、殺ダニ剤の有効成分として用いる場合、そ
の施用量は通常10アールあたり 0.1〜500gであ
り、乳剤、水和剤、フロアブル剤等を水で希釈して施用
する場合、その施用濃度は0.0001〜1000ppm であり、粒
剤、粉剤等は何ら希釈することなく、製剤のままで施用
する。また、防疫用殺虫、殺ダニ剤の有効成分として用
いる場合、乳剤、水和剤、フロアブル剤等は水で0.0001
〜10000ppmに希釈して施用し、油剤、エアゾール、燻蒸
剤、燻煙剤、煙霧剤、ULV剤、毒餌等についてはその
まま施用する。これらの施用量、施用濃度は、いずれも
製剤の種類、施用時期、施用場所、施用方法、害虫の種
類、被害程度等の状況によって異なり、上記の範囲にか
かわることなく増加させたり、減少させたりすることが
できる。
【0010】
【実施例】以下に、本発明化合物を製造例、製剤例およ
び試験例により、さらに詳しく説明するが、本発明はこ
れらの例のみに限定されるものではない。まず製造例を
示す。 製造例1 4,5−ジクロロ−6−エチルピリミジン 1.0gと2−
(4−フェノキシフェノキシ)エチルアミン1.55gをト
ルエン10mlに溶解し、トリエチルアミン0.68gを加
え、2時間加熱還流した。この溶液を放冷後、酢酸エチ
ル50mlを加え、水30mlで2回洗浄し、無水硫酸マグ
ネシウムで乾燥した。減圧濃縮の後、得られたオイル状
残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(アセト
ン:ヘキサン=1:3(V/V)) に付し、5−クロロ−6
−エチル−4−〔2−(4−フェノキシフェノキシ)エ
チルアミノ〕ピリミジン(本発明化合物(1)) 1.4gを
得た。 製造例2 4,5−ジクロロ−6−エチルピリミジン 1.0gと2−
〔4−(4−メチルチオフェノキシ)フェノキシ〕エチ
ルアミン1.86gをトルエン10mlに溶解し、トリエチル
アミン0.68gを加え、2時間加熱還流した。この溶液を
放冷後、酢酸エチル50mlを加え、水30mlで2回洗浄
し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧濃縮の後、
得られたオイル状残渣をシリカゲルカラムクロマトグラ
フィー(アセトン:ヘキサン=1:3(V/V)) に付し、
5−クロロ−6−エチル−4−〔2−{4−(4−メチ
ルチオフェノキシ)フェノキシ}エチルアミノ〕ピリミ
ジン(本発明化合物(3)) 1.2gを得た。 製造例3 4,5−ジクロロ−6−エチルピリミジン 1.0gと2−
〔2,3−ジメチル−4−(4−メチルチオフェノキ
シ)フェノキシ〕エチルアミン2.05gをトルエン10ml
に溶解し、トリエチルアミン0.68gを加え、2時間加熱
還流した。この溶液を放冷後、酢酸エチル50mlを加
え、水30mlで2回洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾
燥した。減圧濃縮の後、得られたオイル状残渣をシリカ
ゲルカラムクロマトグラフィー(アセトン:ヘキサン=
1:3(V/V)) に付し、5−クロロ−6−エチル−4−
〔2−{2,3−ジメチル−4−(4−メチルチオフェ
ノキシ)フェノキシ}エチルアミノ〕ピリミジン(本発
明化合物(5 )) 1.36 gを得た。上記製造例に準じて製
造した本発明化合物を表3に示す。
【表3】
【0011】次に、本発明化合物を製造する際の原料化
合物の製造例を示す。 参考例 2−(4−フェノキシフェノキシ)エチルアミ
ンの製造 a) 4−フェノキシフェノール18.6gを無水テトラヒド
ロフラン100mlに溶解し、窒素気流下、氷冷しなが
ら、水素化ナトリウム(60%油性) 4.0gを徐々に加
えた。室温で1時間攪拌の後、氷冷下ブロモアセトニト
リル12.0gを加え、3時間、加熱還流した。放冷後、反
応物を減圧濃縮し、残渣に水100mlを加え、クロロホ
ルム100mlで2回で抽出した。水洗の後、無水硫酸マ
グネシウムで乾燥し、減圧濃縮して得られたオイル状の
残渣を、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出溶
媒 ヘキサン:アセトン=3:1(V/V)) に付し、(4
−フェノキシフェノキシ)アセトニトリル16.7gを得
た。 b) 水素化リチウムアルミニウム 3.4gを無水テトラヒ
ドロフラン100mlに懸濁し、窒素気流下、氷冷しなが
ら、(4−フェノキシフェノキシ)アセトニトリル10.0
gを徐々に加えた。室温で1時間攪拌の後、再び氷冷
し、反応液に注意深く、水 3.4ml、次いで5N水酸化ナ
トリウム水溶液 3.4mlを加え、最後に、水10mlを加え
て、暫く攪拌した。不要物をセライトを用いて濾去し、
濾液を減圧濃縮して、2−(4−フェノキシフェノキ
シ)エチルアミンを 9.2gを得た。この物は、これ以上
の精製は行なわず、次の反応に使用した。
【0012】次に製剤例を示す。なお、部は重量部を表
わす。 製剤例1 本発明化合物 (1)〜(8) の各々50部、リグニンスルホ
ン酸カルシウム3部、ラウリル硫酸ナトリウム2部およ
び合成含水酸化珪素45部をよく粉砕混合して各々の水
和剤を得る。 製剤例2 本発明化合物 (1)〜(8) の各々25部、ポリオキシエチ
レンソルビタンモノオレエート3部、CMC3部および
水69部を混合し、有効成分の粒度が5ミクロン以下に
なるまで湿式粉砕して各々の懸濁剤を得る。 製剤例3 本発明化合物 (1)〜(8) の各々2部、カオリンクレー8
8部およびタルク10部をよく粉砕混合して各々の粉剤
を得る。 製剤例4 本発明化合物 (1)〜(8) の各々20部、ポリオキシエチ
レンスチリルフェニルエーテル14部、ドデシルベンゼ
ンスルホン酸カルシウム6部、およびキシレン60部を
よく混合して各々の乳剤を得る。 製剤例5 本発明化合物 (1)〜(8) の各々2部、合成含水酸化珪素
1部、リグニンスルホン酸カルシウム2部、ベントナイ
ト30部およびカオリンクレー65部をよく粉砕混合
し、水を加えてよく練り合わせた後、造粒乾燥して各々
の粒剤を得る。 製剤例6 本発明化合物 (1)〜(8) の各々10部をキシレン35部
およびジメチルホルムアミド35部に溶解し、ポリオキ
シエチレンスチリルフェニルエーテル14部、ドデシル
ベンゼンスルホン酸カルシウム6部を加え、よく攪拌混
合して各々の10%乳剤を得る。 製剤例7 本発明化合物 (1)〜(8) の各々 0.1部をキシレン5部お
よびトリクロロエタン5部に溶解し、これを脱臭灯油8
9.9部に混合して各々の 0.1%油剤を得る。 製剤例8 本発明化合物 (1)〜(8) の各々 0.1部を、テトラメスリ
ン 0.2部、d−フェノスリン 0.1部、トリクロロエタン
10部および脱臭灯油59.6部に混合溶解し、エアゾール
容器に充填し、バルブ部分を取り付けた後、該バルブ部
分を通じて噴射剤(液化石油ガス)30部を加圧充填し
て各々の油性エアゾールを得る。
【0013】次に、本発明化合物が殺虫、殺ダニ剤とし
て有用であることを試験例で示す。なお、本発明化合物
は表3の化合物番号で示し、比較対照に用いた化合物は
表4の化合物記号で示す。
【表4】 試験例1 アカイエカに対する殺虫試験 製剤例6に準じて供試化合物を乳剤にし、それを水で 2
8500倍に希釈し、その液 0.7mlを100mlのイオン交換
水に加えた(有効成分濃度 3.5ppm)。その中にアカイエ
カ終令幼虫20頭を放ち、その後餌を与え無処理区がす
べて羽化するまで約8日間飼育し、羽化阻害率を調べ
た。効果判定基準は (羽化阻害率) a:90%以上 b:80%以上90%未満 c:80%未満 とした。その結果を表5に示す。
【表5】 試験例2 トビイロウンカ幼虫に対する殺虫試験 製剤例6に準じて得られた供試化合物の乳剤の、水によ
る希釈液(500ppm)に、イネ茎(長さ約12cm)を1
分間浸漬した。風乾後、試験管にイネ茎を入れ、その中
にトビイロウンカ幼虫を30頭放ち、6日後にその生死
を調査し、死虫率を求めた。その判定基準は a:生存虫が認められない。 b:生存虫が5頭以下認められる。 c:生存虫が6頭以上認められる。 とした。その結果を表6に示す。
【表6】 試験例3 サザンコーンルートワームに対する殺虫試験 直径 5.5cmのポリエチレンカップの底に同大の濾紙を敷
き、製剤例6に準じて得られた供試化合物の乳剤の、水
による希釈液(50ppm)1mlを濾紙上に滴下し、餌とし
てコーンの芽出しを1個入れた。その中にサザンコーン
ルートワームの卵を約30個入れ、蓋をして8日後にふ
化した幼虫の生死を調査し、死虫率を求めた。効果判定
基準は a:生存虫が認められない。 b:生存虫が5頭以下認められる。 c:生存虫が6頭以上認められる。 とした。その結果を表7に示す。
【表7】 試験例4 コナガに対する殺卵試験 製剤例6に準じて得られた供試化合物の乳剤の、水によ
る希釈液(50ppm)中に、産下6時間以内の卵が付着し
たダイコン芽出し(播種5〜6日後)2本を30秒間浸
漬した。風乾後、芽出しを2本ずつ直径 5.5cmのポリエ
チレンカップに入れ、6日後にその生死を調査した。な
お、死虫率は次の3段階に分けて表示した。 a:100% b:70%以上100%未満 c:70%未満 その結果を表8に示す。
【表8】 試験例5 ニセナミハダニに対する試験 播種7日後の鉢植ツルナシインゲン(初生葉期)に、一
葉当たり10頭のニセナミハダニの雌成虫を寄生させ、
25℃の恒温室に置いた。6日後、製剤例6に準じて供
試化合物を乳剤にし、それを水で有効成分500ppm に
希釈した薬液をターンテーブル上で1鉢当り15ml散布
し、同時に同液2mlを土壌灌注した。8日後にそれぞれ
の植物のハダニによる被害程度を調査した。効果判定基
準は −:ほとんど被害が認められない。 +:少し被害が認められる。 ++:無処理地区と同様の被害が認められる。 とした。その結果を表9に示す。
【表9】 試験例6 ナミハダニに対する試験 製剤例6に準じて得られた供試化合物の各々の乳剤を水
で所定濃度になるように希釈し、希釈液を得た。ナミハ
ダニを寄生させたポット植えツルナシインゲンを2鉢用
意し、該希釈液40mlを散布し、同時に1鉢当たり2ml
を土壌灌注した。処理前、処理11日後および15日後
の雌成虫数を調査し、下記式より、防除価を求めた。 *Co,C11,C15───無処理区の処理前、処理11
日後および15日後の雌成虫数 **To,T11,T15───処理区の処理前、処理11
日後および15日後の雌成虫数 その結果を表10に示す。
【表10】 試験例7 ミカンハダニに対する試験 製剤例6に準じて得られた供試化合物の各々の乳剤を水
で所定濃度になるように希釈し、希釈液を得た。ミカン
ハダニを寄生させたポット植えミカンを2鉢用意し、該
希釈液40mlを散布した。処理前、処理10日後、20
日後、31日後の雌成虫数を調査し、下記式により、防
除価を求めた。 *Co,C10,C20,C31───無処理区の処理前、処
理10日後、20日後および31日後の雌成虫数 **To,T10,T20,T31───処理区の処理前、処
理10日後、20日後および31日後の雌成虫数 その結果を表11に示す。
【表11】 試験例8 ハスモンヨトウに対する殺虫試験 製剤例6に準じて得られた供試化合物の乳剤を、水で有
効成分500ppm に希釈した薬液2mlを、直径11cmの
ポリエチレンカップ内に調整した13gのハスモンヨト
ウ用人工飼料にしみ込ませた。その中にハスモンヨトウ
Spodoptera litura) 4令幼虫10頭を放ち、6日後に
その生死を調査し、その死虫率を求めた(2反復)。こ
れと同時に人工飼料の食害度も調査した。食害程度判定
基準は以下のようにした。 −:ほとんど食害がみとめられない。 +:食害がみとめられる。 ++:食害はなはだしく、人工飼料がほとんど残っていな
い。 その結果を表12に示す。
【表12】
【0014】
【発明の効果】本発明化合物は種々の有害昆虫類や有害
ダニ類に優れた効果を有することから、殺虫、殺ダニ剤
の有効成分として種々の用途に供し得る。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式 化1 【化1】 〔式中、R1 は低級アルキル基を表わし、R2 はハロゲ
    ン原子を表わし、R3 およびR4 は同一または相異な
    り、水素原子、低級アルキル基またはハロゲン原子を表
    わし、R5 は水素原子、低級アルキル基、ハロゲン原子
    またはメチルチオ基を表わす。〕で示されるピリミジン
    誘導体。
  2. 【請求項2】一般式 化2 【化2】 〔式中、R1 は低級アルキル基を表わし、R2 およびY
    は同一または相異なり、ハロゲン原子を表わす。〕で示
    されるハロピリミジン誘導体と 一般式 化3 【化3】 〔式中、R3 およびR4 は同一または相異なり、水素原
    子、低級アルキル基またはハロゲン原子を表わし、R5
    は水素原子、低級アルキル基、ハロゲン原子またはメチ
    ルチオ基を表わす。〕で示されるアミン誘導体を反応さ
    せることを特徴とする、請求項1記載のピリミジン誘導
    体の製造法。
  3. 【請求項3】請求項1記載のピリミジン誘導体を有効成
    分として含有することを特徴とする殺虫、殺ダニ剤。
JP26604391A 1991-10-15 1991-10-15 ピリミジン誘導体、その製造法およびそれを有効成分とする殺虫、殺ダニ剤 Pending JPH05105671A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2013135672A1 (en) 2012-03-13 2013-09-19 Basf Se Fungicidal pyrimidine compounds

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