JPH0510534U - 部品連結構造 - Google Patents
部品連結構造Info
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- JPH0510534U JPH0510534U JP5657791U JP5657791U JPH0510534U JP H0510534 U JPH0510534 U JP H0510534U JP 5657791 U JP5657791 U JP 5657791U JP 5657791 U JP5657791 U JP 5657791U JP H0510534 U JPH0510534 U JP H0510534U
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 部品相互を当接状態で確実に連結できる部品
連結構造を提供すること。 【構成】 当接状態で連結を要する部品1夫々に間隔を
おいて同軸上に対向して突設され、少なくとも頭部にね
じ溝2aを有する連結杆2と、連結杆2の対向間隔より
も長尺の平坦面3aと該平坦面3aの両端から直角に延
設された屈曲面3bとから断面略コ字形に形成され、対
向する連結杆2を受容可能な挿通孔3cを平坦面3aか
ら両屈曲面3bにかけて有する継手板3と、連結杆2の
ねじ溝部分に螺合可能なナット4とから部品連結構造を
構成しているので、対向する連結杆2を挿通孔3cの平
坦面部分から屈曲面部分に挿入した後、継手板3の屈曲
面内側に突出するねじ溝部分にナット4を夫々取り付け
て締結することで、両連結杆2を継手板3の内側に引き
込んで、部品1を相互に引き寄せて圧接できる。
連結構造を提供すること。 【構成】 当接状態で連結を要する部品1夫々に間隔を
おいて同軸上に対向して突設され、少なくとも頭部にね
じ溝2aを有する連結杆2と、連結杆2の対向間隔より
も長尺の平坦面3aと該平坦面3aの両端から直角に延
設された屈曲面3bとから断面略コ字形に形成され、対
向する連結杆2を受容可能な挿通孔3cを平坦面3aか
ら両屈曲面3bにかけて有する継手板3と、連結杆2の
ねじ溝部分に螺合可能なナット4とから部品連結構造を
構成しているので、対向する連結杆2を挿通孔3cの平
坦面部分から屈曲面部分に挿入した後、継手板3の屈曲
面内側に突出するねじ溝部分にナット4を夫々取り付け
て締結することで、両連結杆2を継手板3の内側に引き
込んで、部品1を相互に引き寄せて圧接できる。
Description
【0001】
本考案は、当接状態で連結を要する部品、特に擁壁ブロックや水路ブロック等
のコンクリ−ト部品の連結に有用な部品連結構造に関するものである。
【0002】
従来、この種の部品連結構造として図8に示すものがある。図において、101
はコンクリ−ト製の擁壁ブロック、102 は各擁壁ブロック101 に埋設されたナッ
ト、103 は一方が長穴に形成された一対のボルト挿通孔を有する継手金具、104
はボルトである。
【0003】
上記の擁壁ブロック101 は互いの上下面を当接した状態で積み重ねられた後、
両擁壁ブロック101 のナット部分に継手金具103 を当てがい、ボルト104 を継手
金具103 の挿通孔を通じて各ナット102 にねじ込むことで連結される。
【0004】
しかし、従来の部品連結構造では、連結時に擁壁ブロック101 を引き寄せる手
段を何等有していないため、ボルト締めの初期段階で擁壁ブロック101 に傾きや
隙間があると、該状態のままで連結が完了してしまう欠点がある。また、現場で
のボルト締めが容易に行えるように継手金具103 の一方の挿通孔が長穴に形成さ
れているため、連結後の状態で擁壁ブロック101 に外力が加わると、長穴側のボ
ルト104 が該長穴との隙間分だけ移動して擁壁ブロック101 に隙間を生じる欠点
がある。
【0005】
本考案は上記問題点に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、部品
相互を当接状態で確実に連結できる部品連結構造を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1では、当接状態で連結を要する部品夫々に
間隔をおいて同軸上に対向して突設され、少なくとも頭部にねじ溝を有する連結
杆と、連結杆の対向間隔よりも長尺の平坦面と該平坦面の両端から直角に延設さ
れた屈曲面とから断面略コ字形に形成され、対向する連結杆を受容可能な挿通孔
を平坦面から両屈曲面にかけて有する継手板と、連結杆のねじ溝部分に螺合可能
なナットとから部品連結構造を構成し、対向する連結杆と挿通孔が平行な状態で
継手板を連結杆に向かって移動させ、連結杆を挿通孔の平坦面部分から屈曲面部
分に挿入した後、継手板の屈曲面内側に突出する連結杆のねじ溝部分にナットを
夫々取り付けて締結している。
【0007】
請求項2では、当接状態で連結を要する部品夫々に間隔をおいて同軸上に対向
して突設され、少なくとも頭部にねじ溝を有する連結杆と、連結杆の対向間隔よ
りも長尺の平坦面と該平坦面の両端から直角に延設された屈曲面とから断面略コ
字形に形成され、対向する連結杆を受容可能な挿通孔を平坦面から両屈曲面にか
けて有し、挿通孔の平坦面部分に連結杆の頭部に仮止めされたナットを受容可能
な大幅部を備えた継手板と、連結杆のねじ溝部分に螺合可能なナットとから部品
連結構造を構成し、連結杆の頭部にナットを仮止めしてから、対向する連結杆と
挿通孔が平行な状態で継手板を連結杆に向かって移動させ、ナットを挿通孔の大
幅部に、また連結杆を挿通孔の平坦面部分から屈曲面部分に挿入した後、継手板
の屈曲面内側に突出するナットを夫々締結している。
【0008】
請求項3では、当接状態で連結を要する部品夫々に間隔をおいて同軸上に対向
して突設され、一方の少なくとも頭部にねじ溝を他方の頭部に拡大係合部を有す
る連結杆と、連結杆の対向間隔よりも長尺の平坦面と該平坦面の両端から直角に
延設された屈曲面とから断面略コ字形に形成され、対向する連結杆を受容可能な
挿通孔を平坦面から両屈曲面にかけて有し、挿通孔の平坦面部分に連結杆の拡大
係合部を受容可能な大幅部を備えた継手板と、連結杆のねじ溝部分に螺合可能な
ナットとから部品連結構造を構成し、対向する連結杆と挿通孔が平行な状態で継
手板を連結杆に向かって移動させ、拡大係合部を挿通孔の大幅部に、また連結杆
を挿通孔の平坦面部分から屈曲面部分に挿入した後、継手板の屈曲面内側に突出
する連結杆のねじ溝部分にナットを取り付けて締結している。
【0009】
請求項4では、当接状態で連結を要する部品夫々に間隔をおいて同軸上に対向
して突設され、一方の少なくとも頭部にねじ溝を他方の頭部に拡大係合部を有す
る連結杆と、連結杆の対向間隔よりも長尺の平坦面と該平坦面の両端から直角に
延設された屈曲面とから断面略コ字形に形成され、対向する連結杆を受容可能な
挿通孔を平坦面から両屈曲面にかけて有し、挿通孔の平坦面部分に一方の連結杆
の頭部に仮止めされたナットと他方の連結杆の拡大係合部を受容可能な大幅部を
備えた継手板と、連結杆のねじ溝部分に螺合可能なナットとから部品連結構造を
構成し、一方の連結杆の頭部にナットを仮止めしてから、対向する連結杆と挿通
孔が平行な状態で継手板を連結杆に向かって移動させ、ナット及び拡大係合部を
挿通孔の大幅部に、また連結杆を挿通孔の平坦面部分から屈曲面部分に挿入した
後、継手板の屈曲面内側に突出するナットを締結している。
【0010】
請求項5では、請求項1乃至4何れか1項記載の部品連結構造において、ナッ
ト締結後の連結杆,継手板及びナットを硬化材料で被覆している。
【0011】
請求項1記載の部品連結構造では、対向する連結杆と挿通孔が平行な状態で継
手板を連結杆に向かって移動させ、連結杆を挿通孔の平坦面部分から屈曲面部分
に挿入した後、継手板の屈曲面内側に突出する連結杆のねじ溝部分にナットを夫
々取り付けて締結すると、連結杆夫々が継手板の内側に引き込まれ、部品が相互
に引き寄せられて圧接する。
【0012】
請求項2記載の部品連結構造では、連結杆の頭部にナットを仮止めしてから、
対向する連結杆と平坦面が平行な状態で継手板を連結杆に向かって移動させ、ナ
ットを挿通孔の大幅部に、また連結杆を挿通孔の平坦面部分から屈曲面部分に挿
入した後、継手板の屈曲面内側に突出するナットを夫々締結すると、連結杆夫々
が継手板の内側に引き込まれ、部品が相互に引き寄せられて圧接する。また、連
結作業の前段階で連結杆の頭部にナットを仮止めしておくことができるので、ナ
ット取り付けに係る作業負担を軽減できる。
【0013】
請求項3記載の部品連結構造では、対向する連結杆と平坦面が平行な状態で継
手板を連結杆に向かって移動させ、拡大係合部を挿通孔の大幅部に、また連結杆
を挿通孔の平坦面部分から屈曲面部分に挿入した後、継手板の屈曲面の内側に突
出する連結杆のねじ溝部分にナットを取り付けて締結すると、ねじ溝側の連結杆
が継手板の内側に引き込まれ、部品が相互に引き寄せられて圧接する。連結時に
は連結杆の一方にのみにナットを締結すればよいので、ナットの締結数が少なく
て済む。
【0014】
請求項4記載の部品連結構造では、一方の連結杆の頭部にナットを仮止めして
から、対向する連結杆と平坦面が平行な状態で継手板を連結杆に向かって移動さ
せ、ナット及び拡大係合部を挿通孔の大幅部に、また連結杆を挿通孔の平坦面部
分から屈曲面部分に挿入した後、継手板の屈曲面の内側に突出するナットを締結
すると、ねじ溝側の連結杆が継手板の内側に引き込まれ、部品が相互に引き寄せ
られて圧接する。連結時には連結杆の一方にのみにナットを締結すればよいので
、ナットの締結数が少なくて済む。また、連結作業の前段階で連結杆の頭部にナ
ットを仮止めしておくことができるので、ナット取り付けに係る作業負担を軽減
できる。
【0015】
請求項5記載の部品連結構造では、ナット締結後の連結杆,継手板及びナット
が同状態のまま硬化材料によって固定される。また、連結杆,継手板及びナット
への雨水,外気等の接触が硬化材料によって阻止される。
【0016】
図1乃至図7は本考案の第1実施例を示すもので、図1は本考案を適用した擁
壁の側面図、図2は部品連結構造の構成斜視図、図3乃至図7は連結作業の説明
図である。
【0017】
まず、図1及び図2を参照して第1実施例に示した部品連結構造の全体構成に
ついて説明する。同図において、Kは基礎、1はコンクリ−ト製の擁壁ブロック
、2は各擁壁ブロック1に設けられた連結杆、3は継手板、4はナット、5は硬
化材料である。
【0018】
擁壁ブロック1は表面壁1aと該表面壁1aの背面側に突設された一対の補強
壁1bとを具備しており、互いの上下面を当接した状態で積み重ねられ、下端部
を基礎Kで固定されて擁壁を構築している。また、補強壁1bの当接面の角部に
は断面四角形の空隙部1cが対称に形成されている。
【0019】
連結杆2は断面円形の棒鋼または異形棒鋼から成り、一端部にねじ溝2aを有
している。この連結杆2は、ねじ溝2aとは反対側の端部を上記空隙部1cの対
向壁夫々に間隔をおいて2本宛埋設され、突出部分を夫々同軸上で上下に対向し
ている。また、連結杆2の突出長さは空隙部1cの高さよりも短く、擁壁ブロッ
ク1を当接した状態では、対向する連結杆2の間には所定の間隔が形成されてい
る。
【0020】
継手板3は連結杆2の対向間隔よりも長尺の平坦面3aと該平坦面3aの上下
端から同一長で直角に延設された屈曲面3bとからコ字形に形成されている。こ
の継手板3には、連結杆2の左右間隔に対応して、連結杆2の直径よりも僅かに
大きな幅を有する挿通孔3cが平坦面3aから両屈曲面3bの中央にかけて縦長
に2本形成されている。この継手板3は両挿通孔3cに連結杆2を挿入し、擁壁
ブロック1の空隙部1c内に配置されている。
【0021】
ナット4は連結杆2のねじ溝2aに螺合可能な内径を有する周知の6角ナット
で、各連結杆2のねじ溝部分に締結されている。
【0022】
硬化材料5はモルタル,コンクリ−ト等の時間経過で自然硬化可能な材料から
成り、擁壁ブロック1の空隙部1c内にある連結杆2,継手板3及びナット4を
被覆している。
【0023】
次に、図3乃至図7を参照して擁壁ブロック1の連結作業について説明する。
まず、図3に示すように擁壁ブロック1を互いの上下面を当接した状態で積み重
ねる。この状態では両擁壁ブロック1の連結杆2が同軸上で上下に間隔をおいて
対向する。次いで、図4に示すように、対向する連結杆2と挿通孔3cが平行な
状態で継手板3を空隙部1c内の連結杆2に向かって移動させ、連結杆2を挿通
孔3cの平坦面部分から屈曲面部分に挿入し、挿通孔3cの終端が連結杆2に当
接するまで押し込む。この状態では継手板3の屈曲面3bの内側に各連結杆2の
ねじ溝部分が突出する。次いで、図5及び図6に示すように、各連結杆2のねじ
溝部分にナット4を夫々取り付けて締結する。このナット4の締結によって上下
の連結杆2が継手板3の内側に引き込まれ、擁壁ブロック1が相互に引き寄せら
れて圧接する。次いで、図7に示すように、両擁壁ブロック1の空隙部1c内に
硬化材料5を該ブロック1の外形に合わせて充填し、ナット締結後の連結杆2,
継手板3及びナット4を被覆する。
【0024】
上述の部品連結構造では、ナット4の締結によって上下の連結杆2を継手板3
の内側に引き込み、擁壁ブロック1を相互に引き寄せて圧接できるので、ナット
締めの初期段階で擁壁ブロック1に傾きや隙間がある場合でも、締結と同時にこ
れを矯正して擁壁ブロック1を隙間なく当接状態で確実に連結でき、擁壁構築を
不良なく行なえる利点がある。また、ナット締結後の連結杆2,継手板3及びナ
ット4を硬化材料5で被覆することで、これら部品を同状態のままで固定して継
手板3のがたつきやナット4の緩みを防止できると共に、同部品への雨水,外気
等の接触を絶って錆付きや腐蝕を防止できる。尚、ナットの締結のみで十分な連
結強度が得られる場合には硬化材料による被覆は必ずしも必要なものではなく、
ナット締結後に錆止め剤等を塗布すれば錆付きや腐蝕を同様に防止できる。
【0025】
図9及び図10は本考案の第2実施例を示すもので、図9は部品連結構造の構
成斜視図、図10は連結作業の説明図である。本第2実施例は継手板の挿通孔の
形状を第1実施例と異にしている。
【0026】
継手板13は平坦面13aと2つの屈曲面13bとからコ字形に形成され、連
結杆2の直径よりも僅かに大きな幅を有する2本の挿通孔13cを平坦面13a
から両屈曲面13bの中央にかけて縦長に有している。また、挿通孔13cの平
坦面部分には、ナット4の外径よりも僅かに大きな大幅部13dが形成されてい
る。
【0027】
上記の継手板13を用いて擁壁ブロック1の連結を行なう場合には、まず擁壁
ブロック1を積み重ねる前段階、或いは擁壁ブロック1を積み重ねた後に、図9
に示すように各連結杆2の頭部に先にナット4を夫々仮止めしておく。次いで、
図10に示すように、対向する連結杆2と挿通孔13cが平行な状態で継手板1
3を空隙部1c内の連結杆2に向かって移動させ、ナット4を挿通孔13cの大
幅部13dに、また連結杆2を挿通孔13cの平坦面部分から屈曲面部分に挿入
し、挿通孔13cの終端が連結杆2に当接するまで押し込む。次いで、継手板1
3の屈曲面内側に突出するナット4を夫々締結する。このナット4の締結によっ
て上下の連結杆2が継手板3の内側に引き込まれ、擁壁ブロック1が相互に引き
寄せられて圧接する。硬化材料による被覆は第1実施例と同様に選択的に行なわ
れる。
【0028】
本第2実施例では、連結作業の前段階で各連結杆2の頭部にナット4を仮止め
しておくことができるので、ナット4の取り付けを単独作業として効率的に行な
えることは勿論、擁壁ブロック1の製造時に各連結杆2にナット4を先に取り付
けておくことも可能であり、ナット取り付けに係る作業負担を軽減できる利点が
ある。他の効果は第1実施例と同様である。
【0029】
図11は本考案の第3実施例を示す部品連結構造の構成側面図である。本第3
実施例は連結杆の形状と継手板の挿通孔の形状を第1実施例と異にしている。
【0030】
上側の擁壁ブロック1に埋設された連結杆22の一端部にはナット4と同径程
度の円形の拡大係合部22aが形成され、また下側の擁壁ブロック1に埋設され
た連結杆22の一端部にはねじ溝22bが形成されている。上下の連結杆22は
突出部分を夫々同軸上で間隔をおいて対向している。
【0031】
継手板33は平坦面33aと2つの屈曲面33bとからコ字形に形成され、連
結杆22の直径よりも僅かに大きな幅を有する2本の挿通孔33cを平坦面33
aから両屈曲面33bの中央にかけて縦長に有している。また、挿通孔33cの
平坦面部分の上部には、拡大係合部22aの外径よりも僅かに大きな大幅部33
dが形成されている。
【0032】
上記の連結杆22及び継手板33を用いて擁壁ブロック1の連結を行なう場合
には、まず擁壁ブロック1を積み重ねた後に、対向する連結杆22と挿通孔33
cが平行な状態で継手板33を空隙部1c内の連結杆22に向かって移動させ、
拡大係合部22aを挿通孔33cの大幅部33dに、また連結杆22を挿通孔3
3cの平坦面部分から屈曲面部分に挿入し、挿通孔33cの終端が連結杆22に
当接するまで押し込む。次いで、継手板13の屈曲面内側に突出する下側の連結
杆22のねじ溝部分にナット4を取り付けて締結する。このナット4の締結によ
って拡大係合部22aが継手板33の屈曲面内側に係合すると共に下側の連結杆
22が内側に引き込まれ、擁壁ブロック1が相互に引き寄せられて圧接する。硬
化材料による被覆は第1実施例と同様に選択的に行なわれる。
【0033】
本第3実施例では、連結時には下側の連結杆22のみにナット4を取り付けて
締結するだけでよいので、ナット4の締結数が少なくて済み、現場での作業時間
を短縮できる利点がある。他の効果は第1実施例と同様である。
【0034】
図12は本考案の第4実施例を示す部品連結構造の構成側面図である。本第4
実施例は連結杆の形状と継手板の挿通孔の形状を第1実施例と異にしている。
【0035】
上側の擁壁ブロック1に埋設された連結杆22の一端部にはナット4と同径程
度の円形の拡大係合部42aが形成され、また下側の擁壁ブロック1に埋設され
た連結杆42の一端部にはねじ溝42bが形成されている。上下の連結杆42は
突出部分を夫々同軸上で間隔をおいて対向している。
【0036】
継手板53は平坦面53aと2つの屈曲面53bとからコ字形に形成され、連
結杆42の直径よりも僅かに大きな幅を有する2本の挿通孔53cを平坦面53
aから両屈曲面53bの中央にかけて縦長に有している。また、挿通孔53cの
平坦面部分には、拡大係合部42a及びナット4の外径よりも僅かに大きな大幅
部53dが形成されている。
【0037】
上記の連結杆42及び継手板53を用いて擁壁ブロック1の連結を行なう場合
には、まず擁壁ブロック1を積み重ねる前段階、或いは擁壁ブロック1を積み重
ねた後に、下側の連結杆42の頭部に先にナット4を夫々仮止めしておく。次い
で、対向する連結杆42と挿通孔53cが平行な状態で継手板53を空隙部1c
内の連結杆42に向かって移動させ、拡大係合部42a及びナット4を挿通孔5
3cの大幅部53dに、また連結杆42を挿通孔53cの平坦面部分から屈曲面
部分に挿入し、挿通孔53cの終端が連結杆42に当接するまで押し込む。次い
で、継手板53の屈曲面内側に突出するナット4を締結する。このナット4の締
結によって拡大係合部42aが継手板33の屈曲面内側に係合すると共に下側の
連結杆42が内側に引き込まれ、擁壁ブロック1が相互に引き寄せられて圧接す
る。硬化材料による被覆は第1実施例と同様に選択的に行なわれる。
【0038】
本第4実施例では、連結作業の前段階で下側の連結杆42の頭部にナット4を
仮止めしておくことができ、しかも連結時には下側の連結杆42のナットを締結
するだけでよいので、現場での作業負担をより一層軽減して作業コストの削減を
図ることができる。他の効果は第1実施例と同様である。
【0039】
図13は連結杆の他の実施例を示す側面図である。同図に示した連結杆62は
上下ともL字形に形成され、一端部をねじ溝62aを有している。この連結杆6
2はねじ溝62aとは反対側の端部を擁壁ブロック71の側面に埋設され、ねじ
溝部分を該側面と平行に夫々同軸上で間隔をおいて対向している。この連結杆6
2の場合でも第1,第2実施例の継手板3,13の使用が可能であり、上下一方
の連結杆62の頭部に拡大係合部を形成すれば、第3,第4実施例の継手板3,
13の使用が可能となる。
【0040】
図14は継手板の他の実施例を示す側面図である。同図に示した継手板83は
平坦面83aと2つの屈曲面83bとからコ字形に形成され、連結杆の直径より
も僅かに大きな幅を有する1本の挿通孔83cを平坦面83aから両屈曲面83
bの中央にかけて縦長に有している。この継手板83は擁壁ブロックに上下1本
宛連結杆が設けられている場合に有用であり、大幅部を形成すれば第3,第4実
施例に示した連結構造にも利用できる。
【0041】
尚、上記の各実施例では、上下に積み重ねられる擁壁ブロックを連結対象とし
て示したが、左右に並設される擁壁ブロックや水路ブロック等の他のコンクリ−
ト部品を対象としてもよく、広くは当接状態で連結を要する部品全体に適用でき
る。
【0042】
以上詳述したように、請求項1乃至5記載の部品連結構造によれば、ナットの
締結によって少なくとも一方の連結杆を継手板の内側に引き込み、部品を相互に
引き寄せて圧接できるので、ナット締めの初期段階で部品に傾きや隙間がある場
合でも、締結と同時にこれを矯正して部品を隙間なく当接状態で確実に連結でき
る利点がある。
【0043】
請求項2記載の部品連結構造によれば、連結作業の前段階で各連結杆の頭部に
ナットを仮止めしておくことができるので、ナットの取り付けを単独作業として
効率的に行なえることは勿論、部品の各連結杆にナットを先に取り付けておくこ
とも可能であり、ナット取り付けに係る作業負担を軽減できる利点がある。
【0044】
請求項3記載の部品連結構造によれば、連結時には一方の連結杆のみにナット
を取り付けて締結するだけでよいので、ナットの締結数が少なくて済み、現場で
の作業時間を短縮できる利点がある。
【0045】
請求項4記載の部品連結構造によれば、連結作業の前段階で一方の連結杆の頭
部にナットを仮止めしておくことができ、しかも連結時には下側の連結杆のナッ
トを締結するだけでよいので、現場での作業負担をより一層軽減して作業コスト
の削減を図ることができる。
【0046】
請求項5記載の部品連結構造によれば、ナット締結後の連結杆,継手板及びナ
ットを硬化材料で被覆することで、これら部品を同状態のままで固定して継手板
のがたつきやナットの緩みを防止できると共に、同部品への雨水,外気等の接触
を絶って錆付きや腐蝕を防止できる。
【図1】本考案の第1実施例を示す擁壁の側面図
【図2】図1に示した部品連結構造の構成斜視図
【図3】第1実施例の連結作業の説明図
【図4】同説明図
【図5】同説明図
【図6】同説明図
【図7】同説明図
【図8】従来例を示す部品連結構造の構成斜視図
【図9】本考案の第2実施例を示す部品連結構造の構成
斜視図
斜視図
【図10】第2実施例の連結作業の説明図
【図11】本考案の第3実施例を示す部品連結構造の構
成側面図
成側面図
【図12】本考案の第4実施例を示す部品連結構造の構
成側面図
成側面図
【図13】連結杆の他の実施例を示す側面図
【図14】継手板の他の実施例を示す斜視図
1…擁壁ブロック、2…連結杆、2a…ねじ溝、3…継
手板、3a…平坦面、3b…屈曲面、3c…挿通孔、4
…ナット、13…継手板、13a…平坦面、13b…屈
曲面、13c…挿通孔、13d…大幅部、22…連結
杆、22a…拡大係合部、22b…ねじ溝、33…継手
板、33a…平坦面、33b…屈曲面、33c…挿通
孔、33d…大幅部、42…連結杆、42a…拡大係合
部、42b…ねじ溝、53…継手板、53a…平坦面、
53b…屈曲面、53c…挿通孔、53d…大幅部、6
2…連結杆、62a…ねじ溝、71…擁壁ブロック、8
3…継手板、83a…平坦面、83b…屈曲面、83c
…挿通孔。
手板、3a…平坦面、3b…屈曲面、3c…挿通孔、4
…ナット、13…継手板、13a…平坦面、13b…屈
曲面、13c…挿通孔、13d…大幅部、22…連結
杆、22a…拡大係合部、22b…ねじ溝、33…継手
板、33a…平坦面、33b…屈曲面、33c…挿通
孔、33d…大幅部、42…連結杆、42a…拡大係合
部、42b…ねじ溝、53…継手板、53a…平坦面、
53b…屈曲面、53c…挿通孔、53d…大幅部、6
2…連結杆、62a…ねじ溝、71…擁壁ブロック、8
3…継手板、83a…平坦面、83b…屈曲面、83c
…挿通孔。
Claims (5)
- 【請求項1】 当接状態で連結を要する部品夫々に間隔
をおいて同軸上に対向して突設され、少なくとも頭部に
ねじ溝を有する連結杆と、 連結杆の対向間隔よりも長尺の平坦面と該平坦面の両端
から直角に延設された屈曲面とから断面略コ字形に形成
され、対向する連結杆を受容可能な挿通孔を平坦面から
両屈曲面にかけて有する継手板と、 連結杆のねじ溝部分に螺合可能なナットとから成り、 対向する連結杆と挿通孔が平行な状態で継手板を連結杆
に向かって移動させ、連結杆を挿通孔の平坦面部分から
屈曲面部分に挿入した後、継手板の屈曲面内側に突出す
る連結杆のねじ溝部分にナットを夫々取り付けて締結し
た、 ことを特徴とする部品連結構造。 - 【請求項2】 当接状態で連結を要する部品夫々に間隔
をおいて同軸上に対向して突設され、少なくとも頭部に
ねじ溝を有する連結杆と、 連結杆の対向間隔よりも長尺の平坦面と該平坦面の両端
から直角に延設された屈曲面とから断面略コ字形に形成
され、対向する連結杆を受容可能な挿通孔を平坦面から
両屈曲面にかけて有し、挿通孔の平坦面部分に連結杆の
頭部に仮止めされたナットを受容可能な大幅部を備えた
継手板と、 連結杆のねじ溝部分に螺合可能なナットとから成り、 連結杆の頭部にナットを仮止めしてから、対向する連結
杆と挿通孔が平行な状態で継手板を連結杆に向かって移
動させ、ナットを挿通孔の大幅部に、また連結杆を挿通
孔の平坦面部分から屈曲面部分に挿入した後、継手板の
屈曲面内側に突出するナットを夫々締結した、 ことを特徴とする部品連結構造。 - 【請求項3】 当接状態で連結を要する部品夫々に間隔
をおいて同軸上に対向して突設され、一方の少なくとも
頭部にねじ溝を他方の頭部に拡大係合部を有する連結杆
と、 連結杆の対向間隔よりも長尺の平坦面と該平坦面の両端
から直角に延設された屈曲面とから断面略コ字形に形成
され、対向する連結杆を受容可能な挿通孔を平坦面から
両屈曲面にかけて有し、挿通孔の平坦面部分に連結杆の
拡大係合部を受容可能な大幅部を備えた継手板と、 連結杆のねじ溝部分に螺合可能なナットとから成り、 対向する連結杆と挿通孔が平行な状態で継手板を連結杆
に向かって移動させ、拡大係合部を挿通孔の大幅部に、
また連結杆を挿通孔の平坦面部分から屈曲面部分に挿入
した後、継手板の屈曲面内側に突出する連結杆のねじ溝
部分にナットを取り付けて締結した、 ことを特徴とする部品連結構造。 - 【請求項4】 当接状態で連結を要する部品夫々に間隔
をおいて同軸上に対向して突設され、一方の少なくとも
頭部にねじ溝を他方の頭部に拡大係合部を有する連結杆
と、 連結杆の対向間隔よりも長尺の平坦面と該平坦面の両端
から直角に延設された屈曲面とから断面略コ字形に形成
され、対向する連結杆を受容可能な挿通孔を平坦面から
両屈曲面にかけて有し、挿通孔の平坦面部分に一方の連
結杆の頭部に仮止めされたナットと他方の連結杆の拡大
係合部を受容可能な大幅部を備えた継手板と、 連結杆のねじ溝部分に螺合可能なナットとから成り、 一方の連結杆の頭部にナットを仮止めしてから、対向す
る連結杆と挿通孔が平行な状態で継手板を連結杆に向か
って移動させ、ナット及び拡大係合部を挿通孔の大幅部
に、また連結杆を挿通孔の平坦面部分から屈曲面部分に
挿入した後、継 手板の屈曲面内側に突出するナットを締結した、ことを
特徴とする部品連結構造。 - 【請求項5】 ナット締結後の連結杆,継手板及びナッ
トを硬化材料で被覆した、請求項1乃至4何れか1項記
載の部品連結構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5657791U JP2542960Y2 (ja) | 1991-07-19 | 1991-07-19 | 部品連結構造 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP5657791U JP2542960Y2 (ja) | 1991-07-19 | 1991-07-19 | 部品連結構造 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0510534U true JPH0510534U (ja) | 1993-02-12 |
JP2542960Y2 JP2542960Y2 (ja) | 1997-07-30 |
Family
ID=13031013
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5657791U Expired - Fee Related JP2542960Y2 (ja) | 1991-07-19 | 1991-07-19 | 部品連結構造 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2542960Y2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012169458A (ja) * | 2011-02-15 | 2012-09-06 | Sumitomo Electric Ind Ltd | ウェハ保持体 |
-
1991
- 1991-07-19 JP JP5657791U patent/JP2542960Y2/ja not_active Expired - Fee Related
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012169458A (ja) * | 2011-02-15 | 2012-09-06 | Sumitomo Electric Ind Ltd | ウェハ保持体 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2542960Y2 (ja) | 1997-07-30 |
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