JPH05103603A - フライ用バツター液の粘度安定化法 - Google Patents

フライ用バツター液の粘度安定化法

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JPH05103603A
JPH05103603A JP3299902A JP29990291A JPH05103603A JP H05103603 A JPH05103603 A JP H05103603A JP 3299902 A JP3299902 A JP 3299902A JP 29990291 A JP29990291 A JP 29990291A JP H05103603 A JPH05103603 A JP H05103603A
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JP
Japan
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viscosity
batter
dietary fiber
mesh
batter solution
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Pending
Application number
JP3299902A
Other languages
English (en)
Inventor
Motoaki Nishiura
元章 西浦
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Fuji Oil Co Ltd
Original Assignee
Fuji Oil Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 長時間に亙ってバッターの粘度低下を防止し
うると共に用量変化に伴う粘度変動の小さいフライ用バ
ッター液の粘度安定化法を提供すること。 【構成】 タイラーメッシュ100メッシュ 全通、脂質含量1
%以下の大豆食物繊維をバッター組成物中に添加するこ
とにより、フライ用バッター液の粘度を安定化させる。
大豆食物繊維の大きさは、150メッシュ 全通以下の微粒であ
ることが好ましい。バッター粉末に対する添加量は2〜
45%の範囲で適宜変化させうる。 【効果】 バッター液の粘度が長時間にわたり維持され
るので、作業性が向上すると共に、フライ後ソフトな食
感の衣が得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の目的】
【産業上の利用分野】本発明は、惣菜類で代表されるフ
ライ製品の製造に利用されるバッタ−液(衣液)の粘度
安定化方法に関する。
【0002】
【従来の技術】 発明の背景 肉類、魚介類及びそれらの練り製品、野菜類、パン類な
どの食品に衣を付けて油で揚げたフライ食品は、家庭で
の料理のみならず、惣菜などとして人気があり、完成し
たフライド食品の形で、又は単に油で揚げれば済むよう
に衣付の終わったコンベニエント化した冷凍状態にし
て、日々多量のフライ食品が生産され、市場に出回って
いる。
【0003】 従来技術の問題点 ところで、フライ製品の生産に不可欠である商業用バッ
ター液は、通常、小麦粉を主体として焙焼小麦粉、α化
澱粉、乾燥卵白、加工澱粉などを添加して作られるが、
これら既知のバッター液は、保存時における粘度低下が
著しく、この通性は、安定した品質のフライ食品を得る
のに大きな障害となる。従って、経時的に安定したバッ
ター液の出現は、当業者にとって重大な関心時であっ
た。
【0004】そこで、既にバッター液に大豆蛋白抽出残
渣乾燥物を3〜10%添加することからなる粘度安定化手
段が開示されている(特開昭59−95856号公報参
照)。しかし、この方法では、豆腐製造滓(おから)を
小麦粉に対し4乃至8%添加したときは少なくとも4時
間の間粘度低下を防止しうるが(同公報第1図参照)、
脱脂大豆滓を小麦粉に対し6.4 %添加した例では、調製
後、僅か45分経過した後でもかなりの粘度低下が観察さ
れ(同上第2図参照)、粘度安定化作用が不充分である
ことを窺わせる。加えて、使用量の調整が難しく、対小
麦粉10%以上使用すると、却って急激な粘度上昇を起こ
す欠点がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】以上の実情に鑑み、本
発明は、長時間に亙ってバッターの粘度低下を防止しう
ると共に、用量変化に伴う粘度変動の小さいフライ用バ
ッター液の粘度安定化法を提供するのを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】 概要 以上の課題を解決するため、本発明は、タイラーメッシ
ュ100メッシュ 全通、脂質含量1%以下の大豆食物繊維をバ
ッター組成物中に添加することを特徴とするフライ用バ
ッター液の粘度安定化法を要旨とする。以下、発明に関
連する種々の事項につき分説する。
【0007】 大豆食物繊維 本発明において、“大豆食物繊維”というのは、丸大豆
又は脱脂大豆を原料として、これらから脂質及び水溶性
蛋白を除去した残渣を乾燥、粉砕後、分級して得られる
水不溶性の微粒物を意味し、化学的には、セルロース、
ヘミセルロース、不溶性蛋白質及び灰分を主成分とす
る。従って、成分的には“おから”と呼ばれるものと略
々一致するが、本発明の目的上、脂質量が1%以下、大
きさがタイラーメッシュ100メッシュ 全通の微粒である必要
がある。因に、タイラーメッシュ100メッシュ における篩の
目開きは0.147mm であるから、本発明食物繊維の粒径は
それ以下の大きさである。しかしより好ましくは150メッシ
ュ 全通以下、即ち、目開き0.104 mmの篩目を通過しうる
程度に小であることが望ましい。
【0008】 バッター液の組成 本発明方法は、経時的な粘度低下を呈するバッター液の
系、例えば薄力若しくは中力小麦粉を主材とする又は市
販の非小麦粉系バッターミックスを用いたバッター液の
粘度安定化に応用できる。この際、主材及び大豆食物繊
維以外に、例えば食塩、化工澱粉、グアガム、ローカス
トビーンガム等のガム類、膨張剤などの補助材料が必要
に応じて添加される。大豆食物繊維を含む全材料は、予
め均一に混合しておき、用時加水してスラリー化するの
が好ましい。大豆食物繊維は強い吸水性を持つから、ス
ラリー化に当たっては、通常の水量に加え、添加された
大豆食物繊維の重量の4〜6倍程度の水を追加するのが
適当である。
【0009】上記大豆食物繊維は、単一又は調合バッタ
ー粉末に対し2〜45重量%、好ましくは4〜40重量%の
割合で添加される。2重量%未満では粘度安定効果が乏
しく、また45重量%を超えると粘度が上昇して使い難く
なる。
【0010】
【作用】下記実験例及び実施例が示す如く、本発明に係
るバッター液は、上掲公開発明と比較して、特異的な粘
度安定効果を示す。即ち、薄力小麦粉と食塩のみからな
る単純なバッター液に大豆食物繊維を4〜8重量%添加
した例(試験例1)では、グルテンの溶出により急激に
上昇した粘度が調製後10時間以上を経ても殆ど一定に維
持され、最高粘度からの粘度低下割合は10%以内であ
る。また、薄力小麦粉、化工澱粉、グアガム、膨張剤及
び食塩を含む実用的なバッター組成物に大豆食物繊維を
13.9%添加した例(試験例2)では、調製後3時間を経
過したときの粘度低下が7%以内に留まっている。これ
に対し、薄力小麦粉、ローカストビーンガム及び食塩に
対し脱脂大豆抽出残渣を約6.4 %配合した引用発明試験
例2では調製後早くも45分後に粘度が約10%低下してい
る(同公報第2図参照)。
【0011】以上の相違を示す理由を断定的に述べるの
は困難であるが、恐らく、残留脂質量と大豆食物繊維の
粒度の相違(粒径0.14mm以下;略々タイラーメッシュ10
0メッシュ 全通)の相違とによるものと推定される。即ち、
脂質量が少なければ、その分親水性が大きくなり、他
方、粒径が小と成る程、単位量当たり水との接触面積が
大きくなると共に、バッター中における大豆食物繊維粒
子の分布密度が大きくなり、グルテン分子の網目構造中
に包接される機会も増加する。このため、経時的な網目
構造の収縮や崩壊が遅れ、結果的に意外な安定効果が得
られるのであろう。
【0012】
【実施例】以下、実験例及び使用例により発明実施の態
様を説明するが、例示は単に説明用のもので、発明思想
の制限又は限定を意味するものではない。
【0013】実施例1 大豆食物繊維(不二製油株式会社製《ニュープロプラス
1500》R ;粒径98μm以下,脂質量0.1 %以下)を用
い、下表1の配合でバッター液を調製し、粘度の経時変
化を測定した。 (以下余白)
【0014】
【表1】
【0015】バッター液の調製にはケンウッドミキサー
を用い、表1の原料を最初166r.p.m,30秒次いで220r.
p.m,2分30秒の条件で二回に分けて混合して調製し
た。
【0016】粘度の測定には回転B型粘度計を使用し、
試料温度10℃、測定直前20秒間、20回攪拌した。結果を
添付図1に示す。
【0017】図1が示すように、大豆食物繊維を薄力小
麦粉に対し4%〜10%添加した区では、最高粘度に到達
して以後、少なくとも10時間経過しても粘度は最高粘度
の90%以上(10%添加区では逆にやや上昇)を維持し
た。これに反し、大豆食物繊維を添加しなかった対照区
では、粘度が20%以上低下した。
【0018】実施例2 実施例1の実験を下表2の実際的配合に変えて実施し
た。バッター液の調製及び粘度の測定は実施例1と同様
に行った。結果を添付図2に示す。
【0019】
【表2】
【0020】図2が示す如く、大豆食物繊維を含まない
対照区の粘度は調製後約1時間経過後から急速に低下し
始め、3時間後には初期粘度の約75%に迄低下してい
る。これに対し、大豆食物繊維を薄力小麦粉に対し30%
(その他の固形分総量に対し13.9%)添加した発明区の
粘度低下は約7%程度に過ぎず、図2のカーブから推定
して少なくとも10時間は粘度が定常化することが示唆さ
れた。
【0023】試験例 実施例2で調製したバッター液にてトンカツを作り、作
業性及びフライ後の衣の状態を官能検査した。本試験に
際し、肉は一枚当たり厚さ約7mm、重さ約70gのロース
肉を使用し、バッター液は調製後2時間及び3時間経過
後の両方について比較した。結果を下表3に示す。
【0024】
【表3】
【0025】上表3から明らかなように、大豆食物繊維
を含まない対照区のトンカツでは、2時間経過後と3時
間経過後における衣の重量が変化したが、大豆食物繊維
を含む発明区では経過時間差による衣の量に変化はなか
った。かつ、フライ後の衣の状態においても、対照区の
ものはいづれも衣がやや硬かったが、発明区のものは、
いづれもソフトなサクサクした食感であった。
【0026】以上の結果から、本発明によるバッター液
は、食感のみならず機械化のための生産性に優れている
とことが確認された。
【0027】
【発明の効果】以上説明した通り、本発明は、長時間に
亙ってバッターの粘度低下を防止しうると共に用量変化
に伴う粘度変動の小さいフライ用バッター液の粘度安定
化法を提供できたこととにより、食品産業の発展及び消
費者の利益に寄与しうる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるバッター液の粘度の経時変化を対
照と対比して示すグラフ。
【図2】本発明による別のバッター液の粘度の経時変化
を対照と対比して示すグラフ。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 タイラーメッシュ100メッシュ 全通、脂質含
    量1%以下の大豆食物繊維をバッター組成物中に添加す
    ることを特徴とするフライ用バッター液の粘度安定化
    法。
  2. 【請求項2】 大豆食物繊維の大きさが、150メッシュ 全通
    以下の微粒である請求項1の安定化法。
JP3299902A 1991-10-18 1991-10-18 フライ用バツター液の粘度安定化法 Pending JPH05103603A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2005112662A1 (ja) * 2004-05-21 2005-12-01 Musashino Chemical Laboratory, Ltd. 脱脂大豆粉末を基材とする粉末食品添加物製剤
JP2011115064A (ja) * 2009-12-01 2011-06-16 Yayoi Shokuhin Kk フライ様食品
WO2012073848A1 (ja) 2010-12-03 2012-06-07 不二製油株式会社 バッター液の粘度付与剤

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