JPH05101953A - ロータリートランスの製造方法 - Google Patents

ロータリートランスの製造方法

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JPH05101953A
JPH05101953A JP3262363A JP26236391A JPH05101953A JP H05101953 A JPH05101953 A JP H05101953A JP 3262363 A JP3262363 A JP 3262363A JP 26236391 A JP26236391 A JP 26236391A JP H05101953 A JPH05101953 A JP H05101953A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ロータリートランスにおける対向面精度の向
上を容易に図れるようにすると共に、製造工程の簡略
化、自動化を図り、製造コストの低廉化を図る。 【構成】 射出成形用金型7を構成する上金型7a及び
下金型7bのうち、下金型7bのキャビティ8側にプリ
ント基板支持治具9を取り付ける。その後、プリント基
板支持治具9のピン11に、上面に銅箔によるコイルパ
ターン3(3a,3b)が形成されたプリント基板1を
載置する。その後、下金型7bに対向して配置されてい
る上金型7aを下方(下金型7b側)に移動させて、上
金型7aと下金型7bとを密着させた後、フェライト樹
脂12をゲート及びランナー(図示せず)を介して金型
7内に形成されたキャビティ8内に射出して、フェライ
ト樹脂12とプリント基板1を一体成形してロータリー
トランスを作る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えばビデオテープレ
コーダ(VTR)やデジタルオーディオテープレコーダ
(DAT)等に用いられるロータリートランスの製造方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、ロータリートランスは、例えば
ビデオテープレコーダ(VTR)やデジタルオーディオ
テープレコーダ(DAT)等において、回転ヘッドの入
出力信号を伝送するために用いられ、回転子と固定子と
から構成されている。このロータリートランスとして
は、現在、平型(ディスク型)のものと縦型(シリンダ
型)のものとが知られている。
【0003】そして、ロータリートランスのコアは、必
要な磁気特性を得るために、フェライト等の高い透磁率
を有する材料を用いて形成されている。
【0004】従来のロータリートランス用コアの製造方
法は、フェライト粉末を金型内で一軸方向に圧縮する圧
縮成形法が一般に用いられている。
【0005】しかし、コイル巻線用溝が設けられた複雑
形状のロータリートランス用コアを上記圧縮成形法にて
作製した場合、金型内に投入される原材料の充填度に不
均一が生じ、その結果、焼成後のコアに変形や反りが生
じたり、また、成形ショット毎の原材料の充填度が不均
一なため、再現性が低く、個々のコアにおいて寸法のば
らつきが生じるという問題があった。
【0006】そこで、従来では、フェライト粉末に高分
子材料からなるバインダーを混練してフェライト樹脂を
得た後、このフェライト樹脂を射出成形したうえで、ロ
ータリートランス用のコアを形作り、その後、バインダ
ーを数日かけて脱脂した後、焼成してコアを得るという
技術が提案され、実用化に至っている。この場合、上記
従来の製造方法よりも面精度が向上し、研磨工程の短縮
化を図ることができる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来のロー
タリートランスの製造方法においては、図13に示すよ
うに、フェライト樹脂を射出成形して作ったコア41
と、絶縁被覆された導線をスパイラル状に巻回し、更に
表面の絶縁フィルム自体の自己融着によって形成された
2組のコイル42(42a及び42b)を用意する。
【0008】そして、上記コア41の互いに分離された
2つの巻線溝43a及び43bに接着剤(図示せず)を
塗布した後、該溝43a及び43bにコイル42a及び
42bを入れ、その後、コイル42a及び42bの上面
をローラ(図示せず)で押し付けながら接着剤を硬化さ
せることにより、ロータリートランスを製造するように
している。
【0009】一般に、ロータリートランスの対向面に関
する精度の要求は厳しく、通常、面精度20μm〜50
μmである。このことから、僅かでもコイル42の浮
き、接着剤のもれ及びたれ等があったり、接着剤を拭き
取ったときの布の繊維によるケバがあれば特性不良とな
ってしまうため、ロータリートランスの製造にかなりの
熟練、時間が必要であるという問題があった。現状で
は、上記の点を注意しながら製造するために、加工・組
立工数が3〜5分/個かかってしまい、製造コストの高
価格化を引き起こしていた。
【0010】一方、縦型のロータリートランスにおいて
は、樹脂性のボビンにコイルを巻線した後、ボビンを縦
型コアに接合するようにしているが、ボビンの厚みを薄
くできないために、磁気抵抗が大きくなり、トランスと
しての結合効率が劣化するという問題があった。
【0011】また、中心軸によって回転するロータを包
むようにステータを配置した縦型ロータリートランスの
特にステータの作製においては、後にステータとして構
成される複数の分割リングを用意し、その分割リング
中、コイルが巻回される分割リングの内周面にコイルを
巻回し、その後、各分割リングを例えば接着剤にて互い
に固着して作るようにしている。この従来におけるステ
ータの作製は、非常に煩雑であるため、時間がかかり、
製造コストの高価格化を招いていた。
【0012】本発明は、このような課題に鑑み成された
もので、その目的とするところは、ロータリートランス
における対向面精度の向上を容易に図れると共に、製造
工程の簡略化、自動化が図れ、製造コストの低廉化を図
ることができるロータリートランスの製造方法を提供す
ることにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明は、フェライト樹
脂を射出成形してロータリートランスを製造するロータ
リートランスの製造方法において、表面に導体層による
複数のコイルパターン3a及び3bが形成された絶縁基
板1を、予め射出成形用金型7内に入れてからフェライ
ト樹脂12を射出成形用金型7内に射出して、フェライ
ト樹脂12と絶縁基板1とを一体成形して作る。
【0014】この場合、上記絶縁基板1中、コイルパタ
ーン3a及び3bが形成されていない部分にスリット4
が形成されていてもよい。
【0015】また、本発明は、フェライト樹脂を射出成
形してロータリートランスを製造するロータリートラン
スの製造方法において、フェライト樹脂を射出成形用金
型内に射出して、フェライト樹脂によるコア33を作製
した後、無電解めっき処理を施して、コア33の表面に
めっき層34を形成し、その後、めっき層34を選択的
にエッチング除去して、コア33の所定箇所(巻線溝3
1内)にめっき層34によるコイルパターン36a及び
36bを形成してロータリートランスを作る。
【0016】
【作用】上述の本発明の第1の製造方法によれば、表面
に導体層による複数のコイルパターン3a及び3bが形
成された絶縁基板1を、予め射出成形用金型7内に入れ
てからフェライト樹脂12を射出成形用金型7内に射出
して、フェライト樹脂12と絶縁基板1とを一体成形し
てロータリートランスを作るようにしたので、コイル3
a及び3bを接着剤にて固着する必要がなくなり、結果
的に接着剤の塗布工程を省略することができる。しかも
コイル3a及び3bを細い巻線溝21に挿入するという
細かい作業が不要となり、製造工程の自動化を促進させ
ることができる。
【0017】この場合、絶縁基板1のコイルパターン3
a及び3bが形成されていない部分にスリット4を形成
すれば、そのスリット4内にもフェライト樹脂12が充
填されるため、磁気特性を向上させることができる。
【0018】また、上述の本発明の第2の製造方法によ
れば、射出成形によってフェライト樹脂によるコア33
を作製した後、無電解めっき処理を施して、コア33の
表面にめっき層34を形成し、その後、めっき層34を
選択的にエッチング除去して、コア33の所定箇所にめ
っき層34によるコイルパターン36a及び36bを形
成するようにしたので、上記第1の製造方法と同様に、
製造工程の自動化を効率よく促進させることができ、ロ
ータリートランスの大量生産を図ることができる。
【0019】特に、この第2の製造方法においては、コ
ア33全体がフェライト樹脂で構成されるため、磁気特
性を上記第1の製造方法よりも向上させることができ
る。
【0020】
【実施例】以下、図1〜図12を参照しながら本発明の
実施例を説明する。図1は、第1実施例に係る2ch用
平型ロータリートランスの例えばロータRの製造方法に
用いられるプリント基板1を示す平面図であり、図2
は、そのA−A線上の断面図である。また、図3は、第
1実施例に係る射出成形工程を示す工程図である。
【0021】この第1実施例に係る製造方法は、まず、
図1に示すように、片面全面に銅箔が形成された円形の
プリント基板1を用意し、プリント基板1の所要位置、
即ち端子導出部分にスルーホール2を形成した後、無電
解めっき処理を施してスルーホール2を導電化させる
(図2参照)。
【0022】その後、プリント基板1上の銅箔を既知の
フォトリソグラフィ技術によりパターニングして、夫々
スルーホール2を含むように、銅箔による2つのコイル
パターン3a及び3bを形成する。その後、プリント基
板1中、コイルパターン3a及び3bが形成されていな
い部分に複数のスリット4を設ける。これらスリット
は、夫々対称的な位置に設けられる。
【0023】これは、金型1で射出成形して図4で示す
ロータRを作製した際、スリット4内にフェライト樹脂
が充填されるためであり、これらスリット4が夫々対称
的な位置に設けられることにより、プリント基板1の介
在に伴う磁気特性の劣化を防ぐことができる。尚、5
は、後にモータ軸が挿通される貫通孔である。
【0024】次に、各コイルパターン3a及び3bから
延びるスルーホール2の下端(ランド部)に端子ピン6
を例えば半田付け等により電気的に接続する。
【0025】そして、図3Aに示すように、射出成形用
金型7を構成する上金型7a及び下金型7bのうち、下
金型7bのキャビティ8側にプリント基板支持治具9を
取り付ける。このプリント基板支持治具9は、下金型7
bの内周形状に沿った皿状の基台10と、該基台10の
底部に上方(キャビティ側)に立ち上がる複数の支持ピ
ン11が夫々2つの同心円周上に設けられて構成されて
いる。これらピン11は夫々点対称の位置に設けられ
る。
【0026】これは、金型7で射出成形して図4で示す
ロータRを作製した際、ピン11の存在していた部分が
小さな穴(図示せず)として残るためであり、この穴が
夫々点対称に形成されることにより、穴の形成に伴う磁
気特性の劣化を防ぐことができる。
【0027】その後、このプリント支持治具9のピン1
1に上記コイルパターン3a及び3bが形成されたプリ
ント基板1を載置する。その後、下金型7bに対向して
配置されている上金型7aを下方(下金型7b側)に移
動させる。
【0028】次に、図3Bに示すように、上金型7aと
下金型7bとを密着させた後、フェライト樹脂12を横
方向からゲート及びランナー(図示せず)を介して金型
7内に形成されたキャビティ8内に射出する。このと
き、プリント基板1は、夫々ピン11と上金型7aによ
って挟持されたかたちとなっているため、フェライト樹
脂12の射出によってピン11上を移動するという不都
合が回避される。
【0029】ここで、本例に係るフェライト樹脂12の
作り方を図6及び図7に基いて説明する。
【0030】まず、酸化鉄を主成分とする原料組成物を
ボールミルで粉砕し、これに添加剤(バインダー、消泡
剤、潤滑剤、可塑剤)を投入しながらスラリー濃度を調
整し、スラリー組成物を調製する。下記に原料組成物及
び添加剤の各組成を示す。
【0031】 原料組成物 Fe2O3 49.72 mol% ZnO 31.70 mol% NiO 9.11 mol% CuO 9.47 mol% 添加剤 バインダ(PVA) 120 リットル 消泡剤 1 リットル 潤滑剤 8.5 kg 可塑剤 1.0 kg スラリー濃度(原料組成物%) 55 %
【0032】このようにして調製したスラリー組成物を
スプレー乾燥し、ほぼ球形の造粒粉とする。図7に本実
施例で使用した造粒粉を製造するための造粒装置13を
示す。
【0033】この造粒装置13は、下端部14aが円錐
形状とされた造粒炉14と、この造粒炉14内に臨むよ
うにして取り付けられたパイプ15を有する。このパイ
プ15は、一端15aから送風機(図示せず)によって
空気が送り込まれるように構成されており、中途部分に
は、上記スラリー組成物を収容しておくためのタンク1
6が設けられている。
【0034】また、パイプ15の他端15bには、ノズ
ル17が回転自在に取り付けられている。このノズル1
7は、回転方向の接線方向に向かってスラリー組成物を
噴出する4個の吹き出し口17aを有し、これら吹き出
し口17aからスラリー組成物を吹き出すことによって
回転する。
【0035】この造粒装置13は、造粒炉14内の温度
が120〜200℃に維持され、造粒炉14の下端部1
4aに設けられた開口部14bに対向する位置には、炉
14内で乾燥された造粒粉18を回収するための受け皿
19が配置されている。
【0036】このように構成された造粒装置13によっ
て造粒粉18の製造を行う場合は、まず、上記タンク1
6内にスラリー組成物を入れ、パイプ15の一端15a
より空気を送り込む。このとき、パイプ15にまで落下
したスラリー組成物は、空気圧によって押し出され、パ
イプ15を通ってノズル17の吹き出し口17aより噴
出する。
【0037】噴出したスラリー組成物は、表面張力によ
ってほぼ球形状となりながら造粒炉14の内壁面に付着
する。この内壁面に付着したスラリー組成物は、炉14
内で乾燥され、ほぼ球形の造粒粉18となって剥がれ落
ち、受け皿19に回収される。
【0038】このようにして製造されたほぼ球形の造粒
粉18は、粒子径が44〜149μmの範囲に分布して
おり、全体的にほぼ均一な粒子径を有する。
【0039】尚、上記造粒装置13の造粒条件を下記に
示す。 造粒条件 ノズル径 1.7mmφ ノズル本数 1本 熱風温度 300〜367℃ 排風温度 130℃
【0040】そして、上記のようにして得られた造粒粉
15を例えば既知の撹拌羽根付きロータリーキルンを用
いて約1050〜1100℃の温度で撹拌しながら焼成
してほぼ球形のフェライト粉末(粒子径=数μm〜数1
0μm)を得る。
【0041】次に、上記フェライト粉末を、高分子材料
に重量比で70〜98重量%ほど混練してコアの原材料
であるフェライト樹脂12を得る。
【0042】この高分子材料としては、本例では、ポリ
プロピレン、ポリアミド、ポリフェニレンサルファイ
ド、ポリエチレン、ポリスチレン、エチレン酢酸ビニル
共重合体、エチレンエチルアクリレート、6−ナイロ
ン、6,6−ナイロン、6,10−ナイロン、11−ナ
イロン、12−ナイロン、ポリエチレンテレフタレー
ト、ポリブチレンテレフタレート等の熱可塑性樹脂やフ
ェノール樹脂、エポキシ樹脂、ジアリルフタレート樹脂
等の熱硬化性樹脂を用いることができる。
【0043】この本例に係るフェライト樹脂12によれ
ば、図3Bに示す射出成形時、キャビティ8内に圧入さ
れるフェライト樹脂12の充填度が向上し、かつキャビ
ティ8全体に均一に充填させることができる。
【0044】そして、図4に示すように、射出成形され
た成形品(ロータ)Rを取り出して本例に係る製造方法
が完了する。図3Bでの射出成形時、フェライト樹脂1
2がキャビティ8内に均一に充填されることから、コア
20に変形や反り等はなく、高い寸法精度のロータRを
得ることができる。
【0045】この第1実施例によれば、表面に銅箔によ
る複数のコイルパターン3a及び3bが形成されたプリ
ント基板1を、予め射出成形用金型7内に入れてからフ
ェライト樹脂12を射出成形用金型7内に射出して、フ
ェライト樹脂12とプリント基板1とを一体成形してロ
ータリートランスを作るようにしたので、コイル3a及
び3bを接着剤にて固着する必要がなくなり、結果的に
接着剤の塗布工程を省略することができる。しかもコイ
ル3a及び3bを細い巻線溝21(図4参照)に挿入す
るという細かい作業が不要となり、製造工程の自動化を
促進させることができる。
【0046】この場合、上記プリント基板1のコイルパ
ターン3a及び3bが形成されていない部分にスリット
4(図1参照)を形成すれば、そのスリット4内にもフ
ェライト樹脂12が充填されるため、磁気特性を向上さ
せることができる。
【0047】尚、上記第1実施例においては、ロータリ
ートランスのロータRを製造する場合について示した
が、もちろんステータについても同様に製造することが
できる。
【0048】また、上記第1実施例において、各コイル
3a及び3b間に、無端リングで構成され、コイル3a
及び3b間のクロストークを防止するショートリングパ
ターン22を形成するようにしてもよい。図5にその例
を示す。
【0049】次に、第2実施例に係る2ch用平型ロー
タリートランスの例えばロータRの製造方法を図8〜図
10の工程図に基いて説明する。
【0050】まず、図8Aに示すように、フェライト樹
脂を射出成形して巻線溝31並びに端子導出部分にスル
ーホール32を有するコア33を作製する。
【0051】次に、図8Bに示すように、無電解めっき
処理を施して、コア33の全面に銅めっき層34を形成
する。このとき、スルーホール32内にも銅めっき層3
4が形成され、スルーホール32の導電化が行われる。
【0052】次に、図9Aに示すように、両面にフォト
レジスト膜35を形成した後、夫々マスク36a及び3
6bを介して露光を行う。このとき、フォトレジスト膜
35中、光の照射された部分が硬化する。
【0053】次に、図9Bに示すように、フォトレジス
ト膜35を現像処理して、硬化されていない部分を除去
する。
【0054】次に、図10に示すように、残存するフォ
トレジスト膜35をマスクとして、露出する銅めっき層
24を、例えば塩化第二鉄又は塩化第二銅のエッチング
液にて除去した後、残存するフォトレジスト膜35を例
えばKOH溶液にてエッチング除去することにより、巻
線溝31内に銅めっき層によるコイルパターン36a及
び36bが形成された第2実施例に係るロータRを得
る。図11にその平面図を示す。尚、スルーホール32
下端から延びる銅めっき層37及び38は、夫々端子リ
ード及びランド部である。
【0055】この第2実施例によれば、射出成形によっ
てフェライト樹脂によるコア33を作製した後、無電解
めっき処理を施して、コア33の表面に銅めっき層34
を形成し、その後、銅めっき層34を選択的にエッチン
グ除去して、コア33の所定箇所(巻線溝31内)に銅
めっき層34によるコイルパターン36a及び36bを
形成するようにしたので、上記第1実施例と同様に、製
造工程の自動化を効率よく促進させることができ、ロー
タリートランスの大量生産を図ることができる。
【0056】特に、この第2実施例においては、コア3
3全体がフェライト樹脂で構成されるため、磁気特性を
上記第1実施例の場合よりも向上させることができる。
【0057】尚、上記第2実施例では、ロータリートラ
ンスのロータRを製造する場合について示したが、もち
ろんステータについても同様に製造することができる。
【0058】また、上記第2実施例において、各コイル
36a及び36b間に、無端リングで構成され、コイル
36a及び36b間のクロストークを防止するショート
リングパターン39を形成するようにしてもよい。図1
2にその例を示す。
【0059】
【発明の効果】本発明に係るロータリートランスの製造
方法によれば、ロータリートランスにおける対向面精度
の向上を容易に図れると共に、製造工程の簡略化、自動
化が図れ、製造コストの低廉化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例に係る2ch用平型ロータリートラ
ンスのロータの製造方法に用いられるプリント基板1を
示す平面図。
【図2】図1におけるA−A線上の断面図。
【図3】第1実施例に係る射出成形工程を示す工程図。
【図4】第1実施例に係る製造方法によるロータを示す
断面図。
【図5】第1実施例に係る製造方法によるロータの他の
例を示す断面図。
【図6】フェライト樹脂の作り方を示す工程ブロック
図。
【図7】本例の製造方法で用いられる造粒装置を示す構
成図。
【図8】第2実施例に係る2ch用平型ロータリートラ
ンスのロータの製造方法を示す工程図(その1)。
【図9】第2実施例に係る2ch用平型ロータリートラ
ンスのロータの製造方法を示す工程図(その2)。
【図10】第2実施例に係る2ch用平型ロータリート
ランスのロータの製造方法を示す工程図(その3)。
【図11】第2実施例によるロータを示す平面図。
【図12】第2実施例によるロータの他の例を示す断面
図。
【図13】従来例に係る2ch用平型ロータリートラン
スのロータの製造方法を示す説明図。
【符号の説明】 R ロータ 1 プリント基板 2 スルーホール 3a,3b コイルパターン 4 スリット 5 貫通孔 6 端子ピン 7 射出成形用金型 8 キャビティ 9 プリント基板支持治具 10 基台 11 支持ピン 12 フェライト樹脂 20 コア 21 巻線溝 22 ショートリング 31 巻線溝 32 スルーホール 33 コア 34 銅めっき層 35 フォトレジスト膜 36a,36b マスク 37 端子リード 38 ランド部

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フェライト樹脂を射出成形してロータリ
    ートランスを製造するロータリートランスの製造方法に
    おいて、 表面に導体層による複数のコイルパターンが形成された
    絶縁基板を、予め射出成形用金型内に入れてから上記フ
    ェライト樹脂を上記射出成形用金型内に射出して、上記
    フェライト樹脂と上記絶縁基板とを一体成形して作るこ
    とを特徴とするロータリートランスの製造方法。
  2. 【請求項2】 上記絶縁基板中、上記コイルパターンが
    形成されていない部分にスリットが形成されていること
    を特徴とする請求項1記載のロータリートランスの製造
    方法。
  3. 【請求項3】 フェライト樹脂を射出成形してロータリ
    ートランスを製造するロータリートランスの製造方法に
    おいて、 上記フェライト樹脂を射出成形用金型内に射出して、フ
    ェライト樹脂によるコアを作製した後、無電解めっき処
    理を施して、上記コアの表面にめっき層を形成し、その
    後、上記めっき層を選択的にエッチング除去して、上記
    コアの所定箇所に上記めっき層によるコイルパターンを
    形成することを特徴とするロータリートランスの製造方
    法。
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