JPH05304035A - チップ型コモンモードチョークコイル及びその製造方法 - Google Patents
チップ型コモンモードチョークコイル及びその製造方法Info
- Publication number
- JPH05304035A JPH05304035A JP13155092A JP13155092A JPH05304035A JP H05304035 A JPH05304035 A JP H05304035A JP 13155092 A JP13155092 A JP 13155092A JP 13155092 A JP13155092 A JP 13155092A JP H05304035 A JPH05304035 A JP H05304035A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- common mode
- mode choke
- choke coil
- metal
- type common
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Insulating Of Coils (AREA)
- Coils Or Transformers For Communication (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 構造が簡単で、小型化に適しているととも
に、製造が容易で量産性、経済性に優れ、しかも、ノイ
ズ除去性能及び信頼性に優れたチップ型コモンモードチ
ョークコイルを得る。 【構成】 磁性体粉末を混入した樹脂４ａ中に、巻数及
び巻回方向が同一の２個の金属コイル２，３を略平行、
略同心に埋設することにより形成した樹脂成形体４に、
各金属コイル２，３の対応する端部と電気的に接続する
電極５，６，７，８を形成する。
に、製造が容易で量産性、経済性に優れ、しかも、ノイ
ズ除去性能及び信頼性に優れたチップ型コモンモードチ
ョークコイルを得る。 【構成】 磁性体粉末を混入した樹脂４ａ中に、巻数及
び巻回方向が同一の２個の金属コイル２，３を略平行、
略同心に埋設することにより形成した樹脂成形体４に、
各金属コイル２，３の対応する端部と電気的に接続する
電極５，６，７，８を形成する。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本願発明は、電源ラインから伝わ
る同相成分のノイズを除去するために用いられるコモン
モードチョークコイルに関し、詳しくは、各種の電子回
路に用いられる小型で表面実装が可能なチップ型コモン
モードチョークコイル及びその製造方法に関する。
る同相成分のノイズを除去するために用いられるコモン
モードチョークコイルに関し、詳しくは、各種の電子回
路に用いられる小型で表面実装が可能なチップ型コモン
モードチョークコイル及びその製造方法に関する。
【０００２】
【従来の技術】近年、電子回路の小型化、高集積化、あ
るいは高周波化にともない、小型で表面実装が可能なチ
ップ型コモンモードチョークコイルへの要求が大きくな
っている。
るいは高周波化にともない、小型で表面実装が可能なチ
ップ型コモンモードチョークコイルへの要求が大きくな
っている。
【０００３】一方、従来のコモンモードチョークコイル
としては、例えば、磁性体からなるリング状コアあるい
は棒状コアに２本の導線を同じ方向に、同じ回数巻き回
すことにより形成された巻線型コモンモードチョークコ
イルがある。
としては、例えば、磁性体からなるリング状コアあるい
は棒状コアに２本の導線を同じ方向に、同じ回数巻き回
すことにより形成された巻線型コモンモードチョークコ
イルがある。
【０００４】また、他のコモンモードチョークコイルと
しては、導体パターンが印刷されたフェライトのグリー
ンシートを積み重ね、あるいはグリーンシートと導体と
を交互に積み重ねることにより形成した積層グリーンシ
ートの、各層の導体パターンをスルーホールなどを介し
て接続することにより、同じ方向に同じ回数巻き回され
た２個のコイルを形成した積層型コモンモードチョーク
コイルがある。
しては、導体パターンが印刷されたフェライトのグリー
ンシートを積み重ね、あるいはグリーンシートと導体と
を交互に積み重ねることにより形成した積層グリーンシ
ートの、各層の導体パターンをスルーホールなどを介し
て接続することにより、同じ方向に同じ回数巻き回され
た２個のコイルを形成した積層型コモンモードチョーク
コイルがある。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来のコ
モンモードチョークコイルのうち、巻線型コモンモード
チョークコイルは、コアに導線を巻き回す必要があるた
め、製造工程が複雑で量産性に劣り、製造コストが高い
という問題点がある。さらに、コアがある程度の大きさ
を有しているため、製品を十分に小型化することができ
ず、高密度の電子回路に組み込むには不適当であるとい
う問題点がある。
モンモードチョークコイルのうち、巻線型コモンモード
チョークコイルは、コアに導線を巻き回す必要があるた
め、製造工程が複雑で量産性に劣り、製造コストが高い
という問題点がある。さらに、コアがある程度の大きさ
を有しているため、製品を十分に小型化することができ
ず、高密度の電子回路に組み込むには不適当であるとい
う問題点がある。
【０００６】また、積層型コモンモードチョークコイル
においては、フェライトのグリーンシートに導体パター
ンを交互に印刷したり、グリーンシートと導体とを交互
に積み重ねるとともに、各導体パターンを層間で接続す
ることにより、コイル状パターンを形成するものである
ことから、その構造や製造工程が複雑で量産性に劣り、
製造コストが高いという問題点がある。さらに、積層型
コモンモードチョークコイルにおいては、２本の導体線
路間の絶縁距離がフェライトのグリーンシートの厚み分
だけしかなく短いため短絡が生じやすく、信頼性が低い
という問題点がある。
においては、フェライトのグリーンシートに導体パター
ンを交互に印刷したり、グリーンシートと導体とを交互
に積み重ねるとともに、各導体パターンを層間で接続す
ることにより、コイル状パターンを形成するものである
ことから、その構造や製造工程が複雑で量産性に劣り、
製造コストが高いという問題点がある。さらに、積層型
コモンモードチョークコイルにおいては、２本の導体線
路間の絶縁距離がフェライトのグリーンシートの厚み分
だけしかなく短いため短絡が生じやすく、信頼性が低い
という問題点がある。
【０００７】本願発明は、上記問題点を解決するもので
あり、構造が簡単で、小型化に適しているとともに、製
造が容易で量産性、経済性に優れ、しかも、ノイズ除去
性能及び信頼性に優れたチップ型コモンモードチョーク
コイル及びその製造方法を提供することを目的とする。
あり、構造が簡単で、小型化に適しているとともに、製
造が容易で量産性、経済性に優れ、しかも、ノイズ除去
性能及び信頼性に優れたチップ型コモンモードチョーク
コイル及びその製造方法を提供することを目的とする。
【０００８】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本願発明にかかるチップ型コモンモードチョークコ
イルは、磁性体粉末を混入した樹脂中に、巻数及び巻回
方向が同一の２個の金属コイルを略平行、略同心に埋設
することにより形成した樹脂成形体に、各金属コイルの
対応する端部と電気的に接続する電極を形成したことを
特徴とする。
に、本願発明にかかるチップ型コモンモードチョークコ
イルは、磁性体粉末を混入した樹脂中に、巻数及び巻回
方向が同一の２個の金属コイルを略平行、略同心に埋設
することにより形成した樹脂成形体に、各金属コイルの
対応する端部と電気的に接続する電極を形成したことを
特徴とする。
【０００９】また、本願発明にかかるチップ型コモンモ
ードチョークコイルの製造方法は、巻数及び巻回方向が
同一の２個の金属コイルをモールド型に入れる工程と、
磁性体粉末を混入した樹脂をモールド型に注入して硬化
させることにより内部に２個の金属コイルが略平行、略
同心に埋設された樹脂成形体を形成する工程と、樹脂成
形体の所定の位置に各金属コイルの対応する端部と接続
する電極を形成する工程とを備えたことを特徴とする。
ードチョークコイルの製造方法は、巻数及び巻回方向が
同一の２個の金属コイルをモールド型に入れる工程と、
磁性体粉末を混入した樹脂をモールド型に注入して硬化
させることにより内部に２個の金属コイルが略平行、略
同心に埋設された樹脂成形体を形成する工程と、樹脂成
形体の所定の位置に各金属コイルの対応する端部と接続
する電極を形成する工程とを備えたことを特徴とする。
【００１０】
【作用】本願発明にかかるチップ型コモンモードチョー
クコイルは、巻数及び巻回方向が同一の２個のコイルが
磁性体粉末を混入した樹脂中に、略平行、略同心に埋設
された樹脂成形体に各金属コイルの対応する端部と接続
する電極を形成するようにしているため、２本の電線と
グランド間に加わる同相成分のノイズによって生じる磁
束が互いに加わり合う方向となって、発生した磁束の大
部分が閉磁路構造を有する樹脂成形体中を通るため、大
きなインダクタンスを生じて、顕著なノイズ除去効果が
発揮される。
クコイルは、巻数及び巻回方向が同一の２個のコイルが
磁性体粉末を混入した樹脂中に、略平行、略同心に埋設
された樹脂成形体に各金属コイルの対応する端部と接続
する電極を形成するようにしているため、２本の電線と
グランド間に加わる同相成分のノイズによって生じる磁
束が互いに加わり合う方向となって、発生した磁束の大
部分が閉磁路構造を有する樹脂成形体中を通るため、大
きなインダクタンスを生じて、顕著なノイズ除去効果が
発揮される。
【００１１】また、本願発明にかかるチップ型コモンモ
ードチョークコイルは、従来の巻線型コモンモードチョ
ークコイルにおいて用いられているような、導線を巻き
回すためのリング状あるいは棒状のコアを用いていない
ため、小型化を妨げられることがない。また、樹脂成形
体の端部に形成した電極を、例えば、プリント基板の配
線やランドなどに半田付けなどの方法で直接に接続する
ことにより表面実装することができる。さらに、本願発
明にかかるチップ型コモンモードチョークコイルにおい
ては、２個の金属コイルの間に十分な絶縁距離を確保す
ることができるため、短絡の発生を抑制防止して、製品
の信頼性を向上させることができる。
ードチョークコイルは、従来の巻線型コモンモードチョ
ークコイルにおいて用いられているような、導線を巻き
回すためのリング状あるいは棒状のコアを用いていない
ため、小型化を妨げられることがない。また、樹脂成形
体の端部に形成した電極を、例えば、プリント基板の配
線やランドなどに半田付けなどの方法で直接に接続する
ことにより表面実装することができる。さらに、本願発
明にかかるチップ型コモンモードチョークコイルにおい
ては、２個の金属コイルの間に十分な絶縁距離を確保す
ることができるため、短絡の発生を抑制防止して、製品
の信頼性を向上させることができる。
【００１２】また、本願発明のチップ型コモンモードチ
ョークコイルの製造方法は、巻数及び巻回方向が同一の
２個の金属コイルをモールド型に入れ、磁性体粉末を混
入した樹脂をモールド型に注入して、２個の金属コイル
を樹脂中に埋没させた状態で硬化させることにより、内
部に２個の金属コイルが略平行、略同心に埋設された樹
脂成形体を形成するようにしているため、従来の巻線型
コモンモードチョークコイルのように、コアに導線を巻
き回したり、あるいは従来の積層型コモンモードチョー
クコイルのように、導体を印刷したり、グリーンシート
を積層したりする工程が不要になり、小型でノイズ除去
効果に優れたチップ型コモンモードチョークコイルを容
易に製造することが可能になり、製造工程の短縮化、簡
略化を図ることができる。
ョークコイルの製造方法は、巻数及び巻回方向が同一の
２個の金属コイルをモールド型に入れ、磁性体粉末を混
入した樹脂をモールド型に注入して、２個の金属コイル
を樹脂中に埋没させた状態で硬化させることにより、内
部に２個の金属コイルが略平行、略同心に埋設された樹
脂成形体を形成するようにしているため、従来の巻線型
コモンモードチョークコイルのように、コアに導線を巻
き回したり、あるいは従来の積層型コモンモードチョー
クコイルのように、導体を印刷したり、グリーンシート
を積層したりする工程が不要になり、小型でノイズ除去
効果に優れたチップ型コモンモードチョークコイルを容
易に製造することが可能になり、製造工程の短縮化、簡
略化を図ることができる。
【００１３】
【実施例】以下、本願発明のチップ型コモンモードチョ
ークコイル及びその製造方法の実施例を図に基づいて説
明する。図１及び図２は、それぞれ、本願発明の一実施
例にかかるチップ型コモンモードチョークコイルを示す
斜視図及び一部切欠き平面図である。これらの図に示す
ように、この実施例のチップ型コモンモードチョークコ
イル１は、磁性体粉末を混合分散させた樹脂４ａ中に２
個の金属コイル２，３を埋設してなる樹脂成形体４の両
端側に、電極として、キャップ状の金属部材（金属キャ
ップ）５，６，７，８を取り付けることにより形成され
ている。
ークコイル及びその製造方法の実施例を図に基づいて説
明する。図１及び図２は、それぞれ、本願発明の一実施
例にかかるチップ型コモンモードチョークコイルを示す
斜視図及び一部切欠き平面図である。これらの図に示す
ように、この実施例のチップ型コモンモードチョークコ
イル１は、磁性体粉末を混合分散させた樹脂４ａ中に２
個の金属コイル２，３を埋設してなる樹脂成形体４の両
端側に、電極として、キャップ状の金属部材（金属キャ
ップ）５，６，７，８を取り付けることにより形成され
ている。
【００１４】このチップ型コモンモードチョークコイル
１において、上記金属コイル２，３は、同じ方向に同じ
回数巻き回されており、互いに略平行、略同心になるよ
うに樹脂成形体４の内部に埋設されている。そして、電
極（金属キャップ）５，６が、この金属コイル２の対応
する端部と、また、金属キャップ７，８が、金属コイル
３の対応する端部とそれぞれ電気的に連結接続されてい
る。
１において、上記金属コイル２，３は、同じ方向に同じ
回数巻き回されており、互いに略平行、略同心になるよ
うに樹脂成形体４の内部に埋設されている。そして、電
極（金属キャップ）５，６が、この金属コイル２の対応
する端部と、また、金属キャップ７，８が、金属コイル
３の対応する端部とそれぞれ電気的に連結接続されてい
る。
【００１５】次に、上記チップ型コモンモードチョーク
コイル１の製造方法について説明する。まず、金属導線
を巻き回して一方の金属コイル（空心コイル）２を形成
するとともに、同じく金属導線を上記金属コイル２と同
じ方向に同じ回数巻き回して金属コイル（空心コイル）
３を形成する。金属コイル２，３を作製するための金属
導線としては、２個の金属コイル２，３の間の絶縁を確
実なものにするために、樹脂などで絶縁被覆を施した金
属導線を用いることが好ましい。
コイル１の製造方法について説明する。まず、金属導線
を巻き回して一方の金属コイル（空心コイル）２を形成
するとともに、同じく金属導線を上記金属コイル２と同
じ方向に同じ回数巻き回して金属コイル（空心コイル）
３を形成する。金属コイル２，３を作製するための金属
導線としては、２個の金属コイル２，３の間の絶縁を確
実なものにするために、樹脂などで絶縁被覆を施した金
属導線を用いることが好ましい。
【００１６】それから、２個の金属コイル２，３を角型
のチップ形状のモールド型内に、互いに、略平行、略同
心になるように挿入する。次に、磁性体粉末を混合分散
させた流動状態の樹脂４ａをモールド型に注入した後、
樹脂４ａを硬化させることにより樹脂成形体４を成形す
る。なお、磁性体粉末としては、例えば、三酸化二鉄
（Ｆｅ2Ｏ3）を主成分とするフェライト磁性体粉末など
を用いることができるが、これに限られるものではな
い。また、磁性体粉末と混合される樹脂としては、熱硬
化性樹脂、熱可塑性樹脂を問わず、種々の樹脂を使用す
ることができる。
のチップ形状のモールド型内に、互いに、略平行、略同
心になるように挿入する。次に、磁性体粉末を混合分散
させた流動状態の樹脂４ａをモールド型に注入した後、
樹脂４ａを硬化させることにより樹脂成形体４を成形す
る。なお、磁性体粉末としては、例えば、三酸化二鉄
（Ｆｅ2Ｏ3）を主成分とするフェライト磁性体粉末など
を用いることができるが、これに限られるものではな
い。また、磁性体粉末と混合される樹脂としては、熱硬
化性樹脂、熱可塑性樹脂を問わず、種々の樹脂を使用す
ることができる。
【００１７】それから、樹脂成形体４をモールド型から
取り出し、その両端側に、電極となる金属キャップ５，
６，７，８を嵌着固定するとともに、金属キャップ５，
６と金属コイル２の対応する端部、及び金属キャップ
７，８と金属コイル３の対応する端部をそれぞれ銀ペー
ストなどの導電性材料を用いて電気的に接続する。
取り出し、その両端側に、電極となる金属キャップ５，
６，７，８を嵌着固定するとともに、金属キャップ５，
６と金属コイル２の対応する端部、及び金属キャップ
７，８と金属コイル３の対応する端部をそれぞれ銀ペー
ストなどの導電性材料を用いて電気的に接続する。
【００１８】このようにして、図１及び図２に示すよう
なチップ型コモンモードチョークコイル１が形成され
る。なお、図３に、上記実施例にかかるチップ型コモン
モードチョークコイル１の回路図を示す。
なチップ型コモンモードチョークコイル１が形成され
る。なお、図３に、上記実施例にかかるチップ型コモン
モードチョークコイル１の回路図を示す。
【００１９】上記実施例のチップ型コモンモードチョー
クコイル１は、樹脂成形体４の内部に、巻数及び巻回方
向が同一の２個の金属コイル２，３が略平行、略同心に
なるような状態で埋設されているので、ノイズなどの同
相成分によって生じる磁束が互いに加わり合う方向とな
って、発生した磁束の大部分が閉磁路構造を有する樹脂
成形体４中を通るため、大きなインダクタンスを生じ
て、顕著なノイズ除去効果が発揮される。また、上記実
施例にかかるチップ型コモンモードチョークコイル１
は、従来の巻線型コモンモードチョークコイルのように
導線を巻き回すためのリング状あるいは棒状のコアを用
いていないので、小型化が妨げられることがなく、ま
た、樹脂成形体４の端部に形成した電極（金属キャッ
プ）５，６，７，８を、プリント基板の配線やランドな
どに半田付けなどの方法で直接に接続することにより表
面実装することができる。さらに、上記実施例にかかる
チップ型コモンモードチョークコイル１においては、２
個の金属コイル２，３の間に十分な絶縁距離を確保する
ことができるため、短絡の発生を防止して信頼性を向上
させることができる。
クコイル１は、樹脂成形体４の内部に、巻数及び巻回方
向が同一の２個の金属コイル２，３が略平行、略同心に
なるような状態で埋設されているので、ノイズなどの同
相成分によって生じる磁束が互いに加わり合う方向とな
って、発生した磁束の大部分が閉磁路構造を有する樹脂
成形体４中を通るため、大きなインダクタンスを生じ
て、顕著なノイズ除去効果が発揮される。また、上記実
施例にかかるチップ型コモンモードチョークコイル１
は、従来の巻線型コモンモードチョークコイルのように
導線を巻き回すためのリング状あるいは棒状のコアを用
いていないので、小型化が妨げられることがなく、ま
た、樹脂成形体４の端部に形成した電極（金属キャッ
プ）５，６，７，８を、プリント基板の配線やランドな
どに半田付けなどの方法で直接に接続することにより表
面実装することができる。さらに、上記実施例にかかる
チップ型コモンモードチョークコイル１においては、２
個の金属コイル２，３の間に十分な絶縁距離を確保する
ことができるため、短絡の発生を防止して信頼性を向上
させることができる。
【００２０】また、上記実施例の製造方法においては、
２個の金属コイル２，３をモールド型に入れ、磁性体粉
末を混入した樹脂４ａを注入して、金属コイル２，３を
樹脂４ａ中に埋没させた状態で硬化させることにより、
樹脂４ａ中に金属コイル２，３が埋設された樹脂成形体
４を形成しているため、従来の巻線型コモンモードチョ
ークコイルのように、コアに導線を巻き回したり、ある
いは従来の積層型コモンモードチョークコイルのよう
に、導体を印刷したり、グリーンシートを積層したりす
る工程が不要になり、小型でノイズ除去効果に優れたコ
モンモードチョークコイルを容易に製造することが可能
になり、製造工程の短縮化、簡略化を実現することがで
きる。
２個の金属コイル２，３をモールド型に入れ、磁性体粉
末を混入した樹脂４ａを注入して、金属コイル２，３を
樹脂４ａ中に埋没させた状態で硬化させることにより、
樹脂４ａ中に金属コイル２，３が埋設された樹脂成形体
４を形成しているため、従来の巻線型コモンモードチョ
ークコイルのように、コアに導線を巻き回したり、ある
いは従来の積層型コモンモードチョークコイルのよう
に、導体を印刷したり、グリーンシートを積層したりす
る工程が不要になり、小型でノイズ除去効果に優れたコ
モンモードチョークコイルを容易に製造することが可能
になり、製造工程の短縮化、簡略化を実現することがで
きる。
【００２１】なお、上記実施例では、電極として金属キ
ャップ５，６，７，８を取り付けた場合について説明し
たが、電極を形成する方法はこれに限られるものではな
く、導電ペーストを塗布して焼き付ける方法や金属メッ
キによる方法など、種々の方法により電極を形成するこ
とが可能である。また、電極の形状や配設位置について
も特に制約はなく、表面実装の容易性などを考慮して好
ましい形状や配設位置を任意に選択することができる。
ャップ５，６，７，８を取り付けた場合について説明し
たが、電極を形成する方法はこれに限られるものではな
く、導電ペーストを塗布して焼き付ける方法や金属メッ
キによる方法など、種々の方法により電極を形成するこ
とが可能である。また、電極の形状や配設位置について
も特に制約はなく、表面実装の容易性などを考慮して好
ましい形状や配設位置を任意に選択することができる。
【００２２】さらにその他の点についても、本願発明の
チップ型コモンモードチョークコイル及びその製造方法
は、上記実施例に限定されるものではなく、その要旨の
範囲内において種々の変形、応用を加えることが可能で
ある。
チップ型コモンモードチョークコイル及びその製造方法
は、上記実施例に限定されるものではなく、その要旨の
範囲内において種々の変形、応用を加えることが可能で
ある。
【００２３】
【発明の効果】上述のように、本願発明のチップ型コモ
ンモードチョークコイルは、磁性体粉末を混入した樹脂
中に、巻数及び巻回方向が同一の２個の金属コイルを略
平行、略同心に埋設することにより形成した樹脂成形体
の端部に、各金属コイルの対応する端部と電気的に接続
する電極を形成するようにしているので、ノイズ除去効
果に優れ、かつ、構造が簡単で、小型化、量産化に適
し、経済性にも優れているとともに、金属コイル間の短
絡のおそれが少なく信頼性の高いチップ型コモンモード
チョークコイルを得ることができる。
ンモードチョークコイルは、磁性体粉末を混入した樹脂
中に、巻数及び巻回方向が同一の２個の金属コイルを略
平行、略同心に埋設することにより形成した樹脂成形体
の端部に、各金属コイルの対応する端部と電気的に接続
する電極を形成するようにしているので、ノイズ除去効
果に優れ、かつ、構造が簡単で、小型化、量産化に適
し、経済性にも優れているとともに、金属コイル間の短
絡のおそれが少なく信頼性の高いチップ型コモンモード
チョークコイルを得ることができる。
【００２４】また、本願発明のチップ型コモンモードチ
ョークコイルの製造方法は、磁性体粉末を混入した樹脂
で２個の金属コイルをモールドして、樹脂中に金属コイ
ルが埋設された樹脂成形体を形成し、その両端側に各金
属コイルの対応する端部と接続する電極を形成するよう
にしているので、従来の巻線型コモンモードチョークコ
イルのように、コアに導線を巻き回したり、あるいは従
来の積層型コモンモードチョークコイルのように、導体
を印刷したり、グリーンシートを積層したりする工程が
不要で、小型でノイズ除去効果に優れたチップ型コモン
モードチョークコイルを容易に製造することが可能にな
り、製造工程の短縮化、簡略化を実現することができ
る。
ョークコイルの製造方法は、磁性体粉末を混入した樹脂
で２個の金属コイルをモールドして、樹脂中に金属コイ
ルが埋設された樹脂成形体を形成し、その両端側に各金
属コイルの対応する端部と接続する電極を形成するよう
にしているので、従来の巻線型コモンモードチョークコ
イルのように、コアに導線を巻き回したり、あるいは従
来の積層型コモンモードチョークコイルのように、導体
を印刷したり、グリーンシートを積層したりする工程が
不要で、小型でノイズ除去効果に優れたチップ型コモン
モードチョークコイルを容易に製造することが可能にな
り、製造工程の短縮化、簡略化を実現することができ
る。
【図１】本願発明の一実施例にかかるチップ型コモンモ
ードチョークコイルを示す斜視図である。
ードチョークコイルを示す斜視図である。
【図２】本願発明の一実施例にかかるチップ型コモンモ
ードチョークコイルを示す一部切欠き平面図である。
ードチョークコイルを示す一部切欠き平面図である。
【図３】本願発明の一実施例にかかるチップ型コモンモ
ードチョークコイルの回路図である。
ードチョークコイルの回路図である。
１ チップ型コモンモードチョークコ
イル ２，３ 金属コイル ４ 樹脂成形体 ４ａ 磁性体粉末を混入した樹脂 ５，６，７，８ 金属キャップ（電極）
イル ２，３ 金属コイル ４ 樹脂成形体 ４ａ 磁性体粉末を混入した樹脂 ５，６，７，８ 金属キャップ（電極）
Claims (2)
- 【請求項１】 磁性体粉末を混入した樹脂中に、巻数及
び巻回方向が同一の２個の金属コイルを略平行、略同心
に埋設することにより形成した樹脂成形体に、各金属コ
イルの対応する端部と電気的に接続する電極を形成した
ことを特徴とするチップ型コモンモードチョークコイ
ル。 - 【請求項２】 巻数及び巻回方向が同一の２個の金属コ
イルをモールド型に入れる工程と、磁性体粉末を混入し
た樹脂をモールド型に注入して硬化させることにより内
部に２個の金属コイルが略平行、略同心に埋設された樹
脂成形体を形成する工程と、樹脂成形体の所定の位置に
各金属コイルの対応する端部と接続する電極を形成する
工程とを備えたことを特徴とするチップ型コモンモード
チョークコイルの製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP13155092A JPH05304035A (ja) | 1992-04-25 | 1992-04-25 | チップ型コモンモードチョークコイル及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP13155092A JPH05304035A (ja) | 1992-04-25 | 1992-04-25 | チップ型コモンモードチョークコイル及びその製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH05304035A true JPH05304035A (ja) | 1993-11-16 |
Family
ID=15060703
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP13155092A Pending JPH05304035A (ja) | 1992-04-25 | 1992-04-25 | チップ型コモンモードチョークコイル及びその製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH05304035A (ja) |
Cited By (7)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH11121234A (ja) * | 1997-10-14 | 1999-04-30 | Murata Mfg Co Ltd | インダクタの製造方法及びインダクタ |
| EP0991089A2 (en) * | 1998-09-29 | 2000-04-05 | Murata Manufacturing Co., Ltd. | Composite inductor element |
| US6311387B1 (en) | 1998-06-05 | 2001-11-06 | Murata Manufacturing Co., Ltd. | Method of manufacturing inductor |
| JP2002141226A (ja) * | 2000-11-01 | 2002-05-17 | Murata Mfg Co Ltd | 電子部品及びその製造方法 |
| US6725525B1 (en) | 1999-08-13 | 2004-04-27 | Murata Manufacturing Co., Ltd. | Method of manufacturing an inductor |
| JP2016076593A (ja) * | 2014-10-06 | 2016-05-12 | ミツミ電機株式会社 | インダクタ |
| US9826580B2 (en) | 2015-11-19 | 2017-11-21 | Samsung Display Co., Ltd. | Backlight unit |
-
1992
- 1992-04-25 JP JP13155092A patent/JPH05304035A/ja active Pending
Cited By (8)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH11121234A (ja) * | 1997-10-14 | 1999-04-30 | Murata Mfg Co Ltd | インダクタの製造方法及びインダクタ |
| US6311387B1 (en) | 1998-06-05 | 2001-11-06 | Murata Manufacturing Co., Ltd. | Method of manufacturing inductor |
| EP0991089A2 (en) * | 1998-09-29 | 2000-04-05 | Murata Manufacturing Co., Ltd. | Composite inductor element |
| US6725525B1 (en) | 1999-08-13 | 2004-04-27 | Murata Manufacturing Co., Ltd. | Method of manufacturing an inductor |
| US6876286B2 (en) | 1999-08-13 | 2005-04-05 | Murata Manufacturing Co., Ltd. | Inductor and method of producing the same |
| JP2002141226A (ja) * | 2000-11-01 | 2002-05-17 | Murata Mfg Co Ltd | 電子部品及びその製造方法 |
| JP2016076593A (ja) * | 2014-10-06 | 2016-05-12 | ミツミ電機株式会社 | インダクタ |
| US9826580B2 (en) | 2015-11-19 | 2017-11-21 | Samsung Display Co., Ltd. | Backlight unit |
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| CA2163052C (en) | Low profile inductor/transformer component | |
| KR100360970B1 (ko) | 다층 인덕터 | |
| US20100171579A1 (en) | Magnetic electrical device | |
| CA2588094A1 (en) | Magnetic device | |
| JP3322189B2 (ja) | インダクタ及びその製造方法 | |
| JP2003282333A (ja) | コイル封入圧粉磁芯 | |
| JPH0564845B2 (ja) | ||
| KR20130072816A (ko) | 인덕터의 제조 방법 | |
| US6704994B1 (en) | Method of manufacturing discrete electronic components | |
| US20150130577A1 (en) | Insulation planar inductive device and methods of manufacture and use | |
| JP2003188023A (ja) | 電子回路モジュール | |
| JPH05304035A (ja) | チップ型コモンモードチョークコイル及びその製造方法 | |
| JPH056829A (ja) | 薄型トランス | |
| JP2006165429A (ja) | 巻線型インダクタ | |
| JP2004006696A (ja) | 巻線型インダクタ | |
| JPH05347215A (ja) | チップ型コモンモードチョークコイル及びその製造方法 | |
| US20020130753A1 (en) | Magnetic components produced using multilayer ceramic chip technology | |
| JP2590281Y2 (ja) | 面実装型コイル部品 | |
| JP2006196731A (ja) | 巻線型インダクタ | |
| JPS5928305A (ja) | インダクタンス素子とその製造方法 | |
| JPH01222415A (ja) | インダクタンス素子ならびにその製造方法 | |
| JPH02224212A (ja) | インダクタンス部品 | |
| JP2003007551A (ja) | コイル部品及びその製造方法 | |
| JPH0227533Y2 (ja) | ||
| JPH07320936A (ja) | 積層形チップインダクタ |
Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20020409 |