JP2590281Y2 - 面実装型コイル部品 - Google Patents

面実装型コイル部品

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JP2590281Y2
JP2590281Y2 JP1993027248U JP2724893U JP2590281Y2 JP 2590281 Y2 JP2590281 Y2 JP 2590281Y2 JP 1993027248 U JP1993027248 U JP 1993027248U JP 2724893 U JP2724893 U JP 2724893U JP 2590281 Y2 JP2590281 Y2 JP 2590281Y2
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magnetic
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magnetic substrate
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は面実装型コイル部品、よ
り詳しくは特性の良いインダクタ、トランス等のコイル
部品に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、面実装型のトランス、コモンモー
ドチョーク(2組のコイル導体がトランスを形成して通
常のトランスの作用をすると同時に、ノイズ電流等の同
一の電流がこれら2組のコイルに流れた時にそれらから
生じる磁界は完全に打ち消されるようになっている構造
のノイズ抑制型のトランス)等のコイル部品には、1.
トロイダル形状の磁性体に巻線をしそれを樹脂のケース
に封入したもの、2.ドラム形状の磁性体に巻線しモー
ルド形成したもの、3.シート法(グリーンシートの積
み重ね方法)、印刷法等で磁性体と導体を交互に積層し
焼結したものがあるが、1は巻線が困難であり大型にな
る。2は巻線をし易いが閉磁路構造にできないのでイン
ダクタンスが低く漏れ磁界が大きい欠点があり、3は小
型閉磁路構造で特性が良いがコイル導体間に磁性体が存
在するのでコイルに電流が流れる時にコイルの全体を周
回する磁界の他に、各コイル導体を周回する小ループ磁
界を生じる。この小ループ磁界はコイル間の結合に役立
たないので結合係数が小さくなる。
【0003】この問題は例えば特開昭57−17391
8号に記載されているように、磁性体の内部を周回する
導体コイルの隣接ターンの間に低磁性体層(非磁性又は
弱磁性体層のこと。以下同じ)を介在させて各導体の周
りの小ループ磁界の発生を抑制する。本考案は導体コイ
ルの隣接ターン間に介在する低磁性体層を簡単な工程で
実現できる構造を有する面実装型インダクタまたはトラ
ンスよりなるコイル部品を提供することを目的とする。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】ところが、この技術で
は導体パターンの上のみに低磁性体層を重畳させながら
印刷を行う必要があるので低磁性体層の精密な印刷を必
要とするので工程が複雑となる。
【0005】
【課題を解決するための手段】本考案は、第1磁性体基
板と、該基板の上に形成され端部が該基板の対向した縁
部に引き出されている複数本のほぼ平行な第1導体パタ
ーンと、前記第1導体パターンのコイル形成部分を覆う
ようにして形成された低透磁率または非磁性体の第1中
間層と、その上に形成され第1磁性体基板と同様な大き
さを有する第2磁性体基板と、その上に形成され端部が
該第2磁性体基板の対向した縁部に引き出されている複
数本のほぼ平行な第2導体パターンと、前記第2導体パ
ターンのコイル形成部を覆うようにして形成された低透
磁率または非磁性体の第2中間層と、その上に形成され
第2磁性体基板と同様な大きさを有する第3磁性体基板
とよりなる積層体、及び前記第1及び第2導体パターン
の前記引出し端部を前記積層体の2つの側縁部で前記第
1及び第2導体パターンが全体的にコイルを形成するよ
うに接続する端部接続用導体よりなることを特徴とする
面実装型インダクタにより従来の課題を解決する。
【0006】また、この原理はトランスにも適用できる
ことは明らかであり、上記のコモンモードチョーク型ト
ランス等に適用できる。すなわち、本考案は第1磁性体
基板と、該基板の上に形成され端部が該基板の対向した
縁部に引き出されている複数本のほぼ平行な2組の第1
導体パターンと、前記第1導体パターンのコイル形成部
分を覆うようにして形成された低透磁率または非磁性体
の第1中間層と、その上に形成され第1磁性体基板と同
様な大きさを有する第2磁性体基板と、その上に形成さ
れ端部が該第2磁性体基板の対向した縁部に引き出され
ている複数本のほぼ平行な2組の第2導体パターンと、
前記第2導体パターンのコイル形成部を覆うようにして
形成された低透磁率または非磁性体の第2中間層と、そ
の上に形成され第2磁性体基板と同様な大きさを有する
第3磁性体基板とよりなる積層体、及び前記第1及び第
2導体パターンの各組の前記引出し端部を前記積層体の
2つの側縁部で前記第1及び第2導体パターンが全体的
に2つのコイルを形成するように接続する端部接続用導
体よりなることを特徴とする面実装型トランスである。
【0007】
【作用】本考案によると、コイル導体の隣接ターン間の
磁気的絶縁は、製造中に使用されるわずかに2枚の低透
磁率または非磁性体の中間層により確実に行われる。こ
のため工程が単純化し特性の良いインダクタまたはトラ
ンスが容易に提供できる。
【0008】以下本考案を実施例により詳しく説明す
る。なお、以下の実施例では、面実装型コイル部品の製
造をシート法により行うものとして説明するが、印刷法
によっても等しく製造できることに注意されたい。また
以下の例ではトランスの製造法を説明するが、実施例に
おいてコイル導体を一本だけにすることにより容易にイ
ンダクタを製造できることに注意されたい。本考案で
は、磁性体はNi−Zn系及びNi−Zn−Cu系磁性
フェライトより選択した一種を使用することが好まし
く、、前記低透磁率または非磁性体はZn系フェライト
及びCu−Zn系フェライトより選択した一種であるこ
とが好ましい。これにより焼結型インダクタを構成する
際に両者の熱膨張係数を同等にすることにより熱ひずみ
を回避して特性の良い面実装型コイルを提供することが
できる。
【0009】
【実施例】図1〜2は本考案の実施例による面実装型ト
ランスの製造工程を示し、図3は完成図、図4は完成品
の作用を説明する。まず、磁性フェライト粉末のペース
トによるグリーンシートである同じ大きさの長方形の第
1磁性体基板1、第2磁性体基板13、及び第3磁性体
基板27を用意する。第1磁性体基板1の面にはAg粉
末、Ag−Pd合金粉末等の導電ペーストにより第1導
体パターン3を印刷する。第1導体パターン3は、磁性
体基板1の両辺に端部を露出するようにして斜め平行に
形成された第1組の導体7、9とその引出し端子5、及
びハッチングで示した第2組の導体8、10及びその引
出し端子4よりなる。更に第2磁性体基板13の面には
同様に導電ペーストにより第2導体パターン15を印刷
する。第2導体パターン15は磁性体基板13の両辺に
端部を露出するようにして第1導体パターンとは逆方向
の斜め平行に形成された第1組の導体21、23とその
引出し端子19及びハッチングで示した第2組の導体2
0、22及びその引出し端子18よりなる。第1導体パ
ターン2と第2導体パターン15の関係は第1組及び第
2組の導体の端部がそれぞれ互いに上下に整列する様に
定められている。
【0010】次いで、図2の様に非磁性または低透磁率
の磁性フェライト粉末のペーストによるグリーンシート
である同じ大きさの低透磁率または非磁性体層29及び
31をそれぞれ第1導体及び第2導体パターン29、3
1の平行導体部分の全体を覆う様にして積層し、最後に
全体を積層し、適当な圧力をかけて一体化した後900
℃等の温度で焼成して一体焼結体を得る。最後に図3の
様に導電ペーストによる端部接続用導体33を露出して
整列した導体端子を互いに接続して導体5、7、21、
9、23、19の順に接続された第1組のコイルと、導
体4、10、22、8、20、18の順に接続された第
2組のコイルとを形成する。
【0011】図4は完成した面実装型コイルの断面図で
あり、矢印のような磁路が形成されるが、導体の各ター
ンの間には非磁性体または低透磁率材料の層29、31
が介在することになるから各導体の周りの磁気抵抗が非
常に大きくなり小ループ磁路の形成は阻止される。
【0012】
【考案の効果】以上の様に、本考案によると単に非磁性
体または低透磁率材料の層29、31を追加するだけで
導体間の磁気的な絶縁が可能となり、インダクタンスの
大きいインダクタ、あるいは相互結合の大きいトランス
が容易に提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案のトランスの製造工程を示す斜視図であ
る。
【図2】本考案のトランスの製造工程の後段を示す斜視
図である。
【図3】本考案のトランスの完成図である。
【図4】本考案のトランスの断面図であり磁路を説明す
る。
【符号の説明】
1 第1磁性体基板 13 第2磁性体基板 27 第3磁性体基板 3 第1導体パターン 15 第2導体パターン 29 第1非磁性体 31 第2非磁性体 5、7、21、9、23、19 第1組の導体 4、10、22、8、20、18 第2組の導体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平1−173611(JP,A) 特開 平4−239109(JP,A) 実開 平4−109508(JP,U) 実開 平4−15817(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H01F 27/28 H01F 17/00 H01F 30/00

Claims (2)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1磁性体基板と、該基板の上に形成さ
    れ端部が該基板の対向した縁部に引き出されている複数
    本のほぼ平行な第1導体パターンと、前記第1導体パタ
    ーンのコイル形成部分を覆うようにして形成された低透
    磁率または非磁性体の第1中間層と、その上に形成され
    第1磁性体基板と同様な大きさを有する第2磁性体基板
    と、その上に形成され端部が該第2磁性体基板の対向し
    た縁部に引き出されている複数本のほぼ平行な第2導体
    パターンと、前記第2導体パターンのコイル形成部を覆
    うようにして形成された低透磁率または非磁性体の第2
    中間層と、その上に形成され第2磁性体基板と同様な大
    きさを有する第3磁性体基板とよりなる積層体、及び前
    記第1及び第2導体パターンの前記引出し端部を前記積
    層体の2つの側縁部で前記第1及び第2導体パターンが
    全体的にコイルを形成するように接続する端部接続用導
    体よりなることを特徴とする面実装型コイル部品。
  2. 【請求項2】 第1磁性体基板と、該基板の上に形成さ
    れ端部が該基板の対向した縁部に引き出されている複数
    本のほぼ平行な2組の第1導体パターンと、前記第1導
    体パターンのコイル形成部分を覆うようにして形成され
    た低透磁率または非磁性体の第1中間層と、その上に形
    成され第1磁性体基板と同様な大きさを有する第2磁性
    体基板と、その上に形成され端部が該第2磁性体基板の
    対向した縁部に引き出されている複数本のほぼ平行な2
    組の第2導体パターンと、前記第2導体パターンのコイ
    ル形成部を覆うようにして形成された低透磁率または非
    磁性体の第2中間層と、その上に形成され第2磁性体基
    板と同様な大きさを有する第3磁性体基板とよりなる積
    層体、及び前記第1及び第2導体パターンの各組の前記
    引出し端部を前記積層体の2つの側縁部で前記第1及び
    第2導体パターンが全体的に2つのコイルを形成するよ
    うに接続する端部接続用導体よりなることを特徴とする
    面実装型コイル部品。
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JP6398595B2 (ja) * 2014-10-20 2018-10-03 株式会社村田製作所 コイル部品

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