JP3551135B2 - 薄形トランスおよびその製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子機器、主として通信装置などに使用される薄形電源に搭載されるスイッチング電源用の薄形トランスおよびその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、情報通信インフラ網が大きく、進展する中で消費電力の増大が社会的問題となってきている。特に通信装置は小形化と消費電力の低減要請とに応えるため、給電方式は集中給電から分散給電へと推移しており、現在ではこれらの電源部には小形・薄形のオンボード電源が多く使用されている。一方、LSIの高速化に伴う大電流化と消費電力削減のための低電圧化が急速に進展しており、これらLSIを駆動するオンボード電源も低電圧化/大電流化対応が求められている。そしてこれら薄形オンボード電源はさらなる小形化手段としてスイッチング周波数をより高い周波数で駆動する傾向にある。特に電源部の主要構成部品であるトランスにおいては高周波駆動に適した低損失、低ノイズでかつ小形で安価な面実装タイプの薄形トランスが求められている。これらの電源の開発ニーズに対応するため、巻線を利用した積層タイプのコイルを使用した薄形トランスが多く提案されている。
【0003】
巻線を使用した従来の薄形トランスとしては実開平4−99818号公報、実開平6−70223号公報に示すようなスパイラルコイルを積層した構成のもの、実開平4−105523号公報に示すようなコイルベースにスパイラルコイルを積層してモールドした構成のもの、実開平5−95026号公報に示すようなコイルベースにスパイラルコイルを積層した構成のもの、特開平8−316054号公報に示すような平角線スパイラルコイルを積層した構成のもの、特開平10−340819号公報に示すような平角導体の2層折り返し巻きしたスパイラルコイルをコイルベース上に積層した構成のもの、さらに最近では特開平11−307356号公報に示すようなフープ端子上でスパイラルコイルと銅箔を積層接続してモールドする構成としたものなどがある。
【0004】
これら、従来技術を参考にして1次、2次巻線を複数個以上に分割して多積層とした場合に考えられる従来例を図18、図19に示す。
【0005】
以下、従来例として図18、図19を用いて説明する。
【0006】
図18は従来の薄形トランスの積層から組立までを説明する工程説明図、図19は図18の従来の薄形トランスのコイル積層図である。図18、図19において1は1次主巻線、1aは1次補助巻線、2は2次主巻線、3は絶縁紙、4は端子、4aは端子台、5は接続部、6はコイルベース、7は絶縁樹脂、8はモールドコイル、9は磁心を示している。
【0007】
図18において巻線をスパイラル状に巻回したコイルを1次主巻線1として2個、1次補助巻線1aとして2個を予め準備しておく。さらに薄板状の導体を打抜き、或いはエッチングなどにより、製作した非巻線タイプのコイルを2次主巻線2として4個準備しておく。また、別工程において両端部に端子4をインサート成型或いは圧入などで植設してなる端子台4a部を有するコイルベース6を準備しておく。次に図19に示すようにこれらの事前に準備した各々の巻線を両端に端子台4a部を有するコイルベース6上に各々の巻線間に絶縁紙3を挿入しながら、2次主巻線2、1次補助巻線1a、1次補助巻線1a、2次主巻線2、1次主巻線1、2次主巻線2、1次主巻線1、2次主巻線2の順で積層する。その後、端子台4aに植設した端子4に各々の巻線の引出し線を配線し、半田付け、溶接などの方法により、接続部5の部分で接続して積層コイルを完成させる。こうして完成した積層コイルの接続部5を覆うように絶縁樹脂7で封止してコイル部の製作を完成して図18に示すモールドコイル8を完成させる。次に図18に示すようにモールドコイル8の上下から、磁心9を組み込み、薄形トランスとして完成させる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来例を示す図18、図19の構成においてはコイルベース6の上に多くのコイルを一度に積層して引出し部を端子4に配線、接続する構成としているため、端子4の間隔が狭いと配線、接続ができなくなるという作業上での致命的な課題を有していた。また、2次主巻線2の引出し部と端子4の接続部5のスペースも必要となるため、小形化の弊害となるものであった。
【0009】
さらにこれら従来例を示す図18、図19の構成においては積層、配線、接続するために端子4、端子台4a、コイルベース6などの多くの部品が必要となり、原価面においても不利となるという課題を有しているものであった。
【0010】
本発明は、上記課題を解決し、作業性の良い、小形で安価なコイル多積層タイプの薄形トランスおよびその製造方法を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために本発明は、1次、2次主巻線の少なくともどちらか一方を薄板状の同一導体内に端子と非巻線コイルとフレーム枠を一体形成した端子一体型フレームコイルで形成し、この端子一体型フレームコイルの上に他の巻線を形成して一対にした複巻線一体型コイルを形成し、この複巻線一体型コイルを複数個積層して多積層コイルを構成し、この多積層コイルの上下から、磁心を組み込んだ構成としたものである。
【0012】
上記構成によって端子への配線・接続部が複数に分割されるので端子間のピッチ間隔が狭くても作業ができることとなり、多出力・多数端子の設計が可能となる。また、自動化も容易となるものである。
【0013】
また、非巻線コイルとフレーム枠を一体化したフレームコイルとしたため、薄板状の非巻線コイルの引出し端子の接続スペースが不要となり、小形化できる。さらに端子一体型フレームコイルを採用したので端子、端子台、コイルベース、或いはボビンなどの別部品が不要となり、部品点数が削減できる。
【0014】
この結果、作業性の良い、小形で安価なコイル多積層タイプの薄形トランスおよびその製造方法を提供することが可能となるのである。
【0015】
【発明の実施の形態】
本発明の請求項1に記載の発明は1次、2次主巻線の少なくともどちらか一方を薄板状の同一導体内に端子と非巻線コイルとフレーム枠を一体形成した端子一体型フレームコイルで形成し、この端子一体型フレームコイルの上に他の巻線を形成して一対にした複巻線一体型コイルを形成し、この複巻線一体型コイルを複数個積層して多積層コイルを構成し、この多積層コイルの上下から、磁心を組み込んだものであり、端子への配線・接続部が複数に分割されるので端子間のピッチ間隔が狭くても作業ができることとなり、多出力・多数端子の設計が可能となる。また、自動化も容易となるものである。さらに、薄板状の非巻線コイルの引出し端子の接続スペースが不要となり、小形化できる。また、端子、端子台、コイルベース、或いはボビンなどの別部品が不要となり、部品点数が削減できる。
【0016】
本発明の請求項2に記載の発明は請求項1の構成に加えてフレーム枠に位置決め用の基準部を設けたものであり、基準部を利用して積層時の位置決め、金型内での位置決め、など治具、金型設計時の規準とできるため、各コイルの相対的な位置の作業バラツキを抑えることができるものである。
【0017】
本発明の請求項3に記載の発明は請求項2の構成に加えて基準部として穴を設けたものであり、積層治具、金型内に穴に対応したピンをたてるだけで簡単に位置決めの治具が実現できる。
【0018】
本発明の請求項4に記載の発明は請求項1または2の構成に加えてフレーム枠の基準部の位置を非対称の位置に設けたものであり、1次、2次の方向性をもたせることにより、積層方向の誤りを防止できる。
【0019】
本発明の請求項5に記載の発明は請求項1の構成に加えて1次主巻線、2次主巻線をほぼ同一巻幅で1層巻としたものであり、1次巻線間、2次巻線間では折り返し対向面がなくなるので近接効果などによる高周波抵抗の増大を少なくできる。また、各巻線の線間容量も少なくなり、低ノイズ化が達成できる。さらに1次主巻線11と2次主巻線12は完全に交互に積層された状態となるので1次、2次主巻線間の距離は最小となること、かつ対向面積も最大限に確保できることとなり、1次、2次主巻線の漏れインダクタンス(Le)も少なくできるため、巻線間の高結合化が達成され、結果として低損失化、低ノイズ化、電源の高効率化が達成される。
【0020】
本発明の請求項6に記載の発明は請求項5の構成に加えて補助巻線を1次、2次主巻線の最上層又は最下層に配置したものであり、1次、2次主巻線の間に余分な巻線を配置しないようにしたので、1次、2次主巻線間の距離は最小、かつ安定するため、漏れインダクタンス(Le)最小、巻線間結合は最大限に高めることができることに加えて性能のばらつきも小さくできるものである。
【0021】
本発明の請求項7に記載の発明は請求項1の構成に加えて積層コイル全体を絶縁樹脂で封止したものであり、この積層コイルの隙間に樹脂が流れ込むことにより、コイル部の均熱化が図れるため、温度上昇が低減できる。また、コイルとコイル間、コイルと磁心間の絶縁も強化できることとなる。
【0022】
本発明の請求項8に記載の発明は請求項7の構成に加えて絶縁樹脂でモールド成型して封止したものであり、成型工法を利用しているため、封止時間を短縮でき、生産性が向上する。
【0023】
本発明の請求項9に記載の発明は請求項1,7,8のいずれか一つの構成に加えて1次または2次主巻線の少なくともどちらか一方の巻線を絶縁皮膜付きの電線としたものであり、巻数が簡単に変更対応できるので設計の自由度が広がる。
【0024】
本発明の請求項10に記載の発明は請求項9の構成に加えて電線を丸電線としたものであり、巻線材料コストの低減が達成できる。また、巻線のスピードアップが図れ、作業性が向上する。
【0025】
本発明の請求項11に記載の発明は請求項9の構成に加えて電線を3層絶縁皮膜付き電線としたものであり、高電圧入力に対しても充分な絶縁が保証できる。また、安全規格等への対応も簡単にできる。
【0026】
本発明の請求項12に記載の発明は請求項9の構成に加えて電線を平角電線としたものであり、巻線の占積率を高められるので巻線抵抗の低減、即ち、低損失化が達成できる。
【0027】
本発明の請求項13に記載の発明は請求項1,7,8のいずれか一つの構成に加えて1次または2次主巻線の両方の巻線を薄板状の同一導体内に端子と非巻線コイルとフレーム枠を一体形成した端子一体型フレームコイルで形成したものであり、1次または2次主巻線の巻数が少ない時でも巻線間の結合が高められる。また、大電流対応可能とできる。さらに、大電流を流す主巻線の内部接続点がなくなるので信頼性が向上する。
【0028】
本発明の請求項14に記載の発明は請求項1,7,8のいずれか一つの構成に加えて1次または2次主巻線の少なくともどちらか一方の巻線を平角線のエッジワイズ巻コイルで形成したものであり、断面積の大きく取れる平角電線を利用できるため、1次、または2次主巻線の巻数が比較的、多い場合でも大電流に対応可能となり、設計の自由度が大きく広がる。
【0029】
本発明の請求項15に記載の発明は請求項14の構成に加えて巻始めと巻終わりの引出し線先端部に穴をあけたものであり、接続点としてやると共に基準点として利用できるため、コイル積層時の位置決め精度が向上し、性能ばらつきも少なくできるものである。
【0030】
本発明の請求項16に記載の発明は請求項1,7,8のいずれか一つの構成に加えて1次または2次補助巻線の少なくともどちらか一方の巻線を丸電線としたものであり、補助出力巻線に関して設計の自由度向上、材料低減などの効果が得られるものである。
【0031】
本発明の請求項17に記載の発明は請求項1,7,8のいずれか一つの構成に加えて1次または2次補助巻線の少なくともどちらか一方の巻線を非巻線タイプの基板で形成したものであり、積層面の厚みが安定するので性能ばらつきが低減できる。
【0032】
本発明の請求項18に記載の発明は請求項17の構成に加えて非巻線タイプの基板としてエッチング工法によるプリント基板で形成したものであり、エッチング工法によるプリント基板は汎用性が高いので調達性向上、低コスト化が図れる。
【0033】
本発明の請求項19に記載の発明は請求項17の構成に加えて基板上に2線輪以上の複数線輪を形成したものであり、複数線輪であっても同一層に形成できるため、コイルの積層厚みをアップしないで補助出力が形成できる。また、複数線輪間の相対位置も安定するので性能ばらつきを低減できる。
【0034】
本発明の請求項20に記載の発明は請求項9の構成に加えて各巻線を融着層付きとしたものであり、各巻線をした状態のままで固着ができるのでボビンレスでの巻線形成が容易に実現できる。
【0035】
本発明の請求項21に記載の発明は請求項20の構成に加えて融着層をアルコール融着タイプの融着層としたものであり、アルコール塗布するだけで簡単に巻線の固着ができるため、設備化が容易となる。
【0036】
本発明の請求項22に記載の発明は1次、2次主巻線の少なくともどちらか一方を薄板状の同一導体内に端子と非巻線コイルとフレーム枠を一体形成した端子一体型フレームコイルで形成し、この端子一体型フレームコイルの上に他の巻線を形成して一対にした複巻線一体型コイルを形成する第1の工程とこの複巻線一体型コイルを複数個積層して多積層コイルを形成する第2の工程とこの多積層コイルの上下から、磁心を組み込む最終工程を有する製造方法としたものであり、第1の工程で複数個の複巻線一体型コイル部に分割して配線・接続作業を行うので配線・接続の作業性が各段に向上できる。また、第2の工程では複巻線一体型コイルを複数個積層するだけで配線・接続作業がないので端子ピッチの小さい多数端子の製品でも問題なく製造できる。
【0037】
本発明の請求項23に記載の発明は請求項22の構成に加えて複巻線一体型コイルを形成する第1の工程において非巻線コイルの上に準備済みの巻線コイルを積層して製作する製造方法としたものであり、巻線コイル製作の工程を分離できるので簡単な巻線機で巻線コイルを事前に製作・準備できるため、設備化コストが低減できる。小ロット対応に向いた工程編成ができる。
【0038】
本発明の請求項24に記載の発明は請求項23の構成に加えて予め、準備する巻線コイルの少なくとも一方の面に絶縁紙を貼り付けて製作する製造方法としたものであり、巻線形状の維持ができる。特に引出し線の位置決めもできるので後工程でのコイル積層時の作業性が向上する。
【0039】
本発明の請求項25に記載の発明は請求項22の構成に加えて複巻線一体型コイルを形成する第1の工程において非巻線コイルの上に絶縁物を介して巻線コイルを巻回して製作する製造方法としたものであり、非巻線コイルの上に直巻きするため、自動化がやり易くなり、大量生産に向いた工程編成ができる。また、積層工程も削減できる。
【0040】
本発明の請求項26に記載の発明は請求項22の構成に加えて薄板状の端子一体型フレームコイルをエッチングで製作する製造方法としたものであり、ばりなしのコイルとできるので品質が安定する。
【0041】
本発明の請求項27に記載の発明は請求項22の構成に加えて薄板状の端子一体型フレームコイルを打ち抜きで製作する製造方法としたものであり、生産性が向上するので大量生産が可能となる。
【0042】
本発明の請求項28に記載の発明は請求項22の構成に加えて巻線コイルを融着層付きの絶縁電線で形成する製造方法としたものであり、巻線コイルは巻線した状態のままで固着できるため、巻線単体での形状保持ができることとなり、非巻線コイルの上にこの巻線を積層して簡単に複巻線一体型コイルを製作できる。
【0043】
本発明の請求項29に記載の発明は請求項28の構成に加えて融着層をアルコール融着タイプの融着層として巻線形成と同時にアルコール融着する製造方法としたものであり、巻線機にアルコール塗布装置を取り付けるだけで巻線と同時に固着ができるので巻線と融着工程が一体化できることとなり、熱融着などに比べて熱硬化設備、硬化工程が不要となり、製造工程が簡素化できるものである。
【0044】
本発明の請求項30に記載の発明は請求項22の構成に加えて巻線コイルを非巻線タイプの基板で形成する製造方法としたものであり、巻線コイルの巻線作業、引出しリードの配線、巻付け作業、等がなくなり、作業工数が削減できる。
【0045】
本発明の請求項31に記載の発明は請求項22の構成に加えて第2の工程と最終工程の間に多積層コイルを絶縁樹脂で封止する第3の工程を設けた製造方法としたものであり、積層コイルの外形形状が安定するため、後工程での磁心の組み込みも容易となる。
【0046】
以下、本発明の実施の形態について図面を用いて具体的に説明する。
【0047】
(実施の形態1)
本発明の第1の実施の形態について図1〜図7を用いて説明する。
【0048】
図1(a)〜(g)は、本発明の第1の実施の形態を示す薄形トランスの工程説明図、図2(a)〜(c)は本発明の第1の実施の形態における各々の複巻線一体型コイルを形成する第1の工程の説明図、図3、図4、図5は本発明の第1の実施の形態における各々の複巻線一体型コイルの完成図、図6は本発明の第1の実施の形態における多積層コイルを形成する第2の工程の説明図、図7は治具を利用した多積層コイルの積層方法を示す説明図、図8は本発明の第1の実施の形態におけるモールドコイルの外観図、図9はモールド金型を利用したモールドコイルの封止例を示す説明図、図10は本発明の第1の実施の形態を示す薄形トランスの組立図、図11は本発明の第1の実施の形態を示す薄形トランスの完成図である。図1〜図11において10は端子一体型フレームコイル、10aはフレーム枠、10bは1次引出し端子、10cは2次引出し端子、10dは基準穴、10eは位置決めピン、11は1次主巻線、11aは1次補助巻線、11bは1次引出しリード線、12は2次主巻線、12aは2次補助巻線、13は絶縁紙、14は複巻線一体型コイル、15は多積層コイル、15aは積層治具、16は絶縁樹脂、17はモールドコイル、17aはモールド金型、18は磁心、19は引出し端子接続部を示している。
【0049】
図1において従来例を示す図18と大きく異なる点は端子一体型リードフレームコイル10を発明した点、この端子一体型リードフレームコイル10を利用して3個の複巻線一体型コイル14を形成した点、この3個の複巻線一体型コイルを積層して多積層コイル15を形成した点であるが、以下、図2〜図11を利用して順次、説明する。
【0050】
図2に示すようにまず、巻線をスパイラル状に巻回し、上下を絶縁紙13で挟み込んで形成した1次主巻線11を2個、巻線を巻回しないで製作する非巻線タイプの基板からなる1次補助巻線11aと2次補助巻線12aを各1個を予め、準備しておく。さらに薄板状の導体をエッチング、或いは打抜きなどにより、製作した端子一体型フレームコイル10を3枚準備しておく。この端子一体型フレームコイル10は非巻線タイプの2次主巻線12とフレーム枠10aを一体化してフレームコイルを形成し、このフレームコイルに1次引出し端子10b、2次引出し端子10cも一体形成して端子と2次主巻線12とフレーム枠10aの3点を完全に一体化した構成とした点が従来と大きく異なる点である。次にこれら予め準備した各々の巻線をこれも予め準備しておいた各々の端子一体型フレームコイル10と組み合せて順次、積層して図3、図4、図5に示すように引出し端子接続部19において配線、接続し、3種類の複巻線一体型コイル14を製作する。この時、端子一体型フレームコイル10に形成した1次引出し端子10b、2次引出し端子10cは上部に配置される巻線の引出し位置を考慮しながら、必要最小限の端子数に設定している。
【0051】
次に図6に示すように図2、図3、図4、図5の工程で製作した3種類の複巻線一体型コイル14を順次積層して図7に示すような多積層コイル15を製作していく。この時、フレーム枠に基準穴10dを設けており、積層治具15aにはこの基準穴10dに対応した位置決めピン10eを設けている。
【0052】
さらに図8に示すように図6、図7の工程で準備した多積層コイル15を絶縁樹脂16で封止してモールドコイル17を製作する。図9はモールド金型17aを利用したモールドコイル17の封止例を示しており、このモールド金型17aにもフレーム枠10aに設けた基準穴10dに対応した位置決めピン10eを設けてある。
【0053】
最後に図10に示すように完成したモールドコイル17の上下から、磁心18を組み込んで図11に示すようなコイル多積層型の薄形トランスを完成させるのである。
【0054】
以上、本発明の実施の形態1を示す図1〜図11の構成によれば、1次主巻線11、2次主巻線12の少なくともどちらか一方は薄板状の非巻線コイルで形成し、この非巻線コイルの上に他の巻線を形成して一対にした複巻線一体型コイル14を形成し、この複巻線一体型コイルを複数個積層して多積層コイル15を構成し、この多積層コイル15の上下から、磁心18を組み込んだので配線・接続部が複数に分割されるので端子間のピッチ間隔が狭くても作業ができることとなり、多出力・多数端子の設計が可能となる。また、自動化も容易となるなどの効果がでる。
【0055】
また、2次主巻線12とフレーム枠10aを一体化したフレームコイルとしたため、薄板状の2次主巻線12の引出し端子10cの接続スペースが不要となり、小形化できる。
【0056】
さらに1次引出し端子10b、或いは2次引出し端子10cと2次主巻線12とフレーム枠10aを一体化した端子一体型フレームコイル10としたので、端子、端子台、コイルベース、或いはボビンなどの別部品が不要となり、部品点数が削減できる。
【0057】
これらの結果、作業性の良い、小形で安価なコイル多積層タイプの薄形トランスを提供することが可能となるのである。
【0058】
また、フレーム枠10aに位置決め用の基準部を設けたので基準部を利用してコイル積層治具、金型設計時の基準点とできることとなり、製造時、各コイルの相対的な位置バラツキを抑えることができるものである。
【0059】
さらに基準部として穴10dを設けたので積層治具、金型に穴10dに対応したピン10eをたてるだけで簡単に位置決めの治具が製作できる。
【0060】
また、フレーム枠10aの基準穴10dの位置を非対称の位置に設けて1次、2次の方向性をもたせてやれば、積層方向の誤りを防止できる。
【0061】
なお、本発明の実施の形態1を示す図1〜図11においては1次主巻線11、2次主巻線12をほぼ同一巻幅で1層巻としているので1次主巻線間、2次主巻線間では折り返し対向面がなくなるため、近接効果などによる高周波抵抗の増大を少なくできる。また、各巻線の線間容量も少なくなり、低ノイズ化が達成できる。さらに1次主巻線11と2次主巻線12は完全に交互に積層された状態となるので1次主巻線11と2次主巻線12の距離は最小となること、かつ対向面積も最大限に確保できることとなり、1次、2次主巻線の漏れインダクタンス(Le)も少なくできるため、巻線間の高結合化が達成され、結果として低損失化、低ノイズ化、電源の高効率化が達成される。
【0062】
また、1次補助巻線11a、2次補助巻線12aを最上層に配置して1次、2次主巻線の間に余分な巻線を配置しないようにしたので1次、2次主巻線間の距離は最小、かつ安定するため、漏れインダクタンス(Le)最小、巻線間結合は最大限に高めることができることに加えて性能のばらつきも小さくできる。
【0063】
なお、1次補助巻線11aは最下層に配置してもその効果は同じである。さらに補助巻線が2次側であっても同様の配置をすれば、同じ効果が得られる。
【0064】
さらに1次主巻線11は絶縁皮膜付きの電線としたので巻数が簡単に変更対応できるので設計の自由度が広がる。この場合、1次または2次主巻線の少なくともどちらか一方の巻線を絶縁皮膜付きの電線としてやれば、設計の自由度は広がり、その効果は同じものが得られる。
【0065】
また、1次主巻線11は絶縁皮膜の表面に融着層を有するように構成しており、巻線を巻装した状態のままで融着層を固着できるのでボビンレスでの巻線形成が容易に実現できる。
【0066】
さらにこれら巻線の融着層はアルコール融着タイプの融着層としており、アルコール塗布するだけで簡単に巻線の固着ができるため、設備化が容易となるものである。
【0067】
また、本発明の実施の形態1を示す図8、図9のように多積層コイル15全体を絶縁樹脂16で封止したので多積層コイル15の隙間に絶縁樹脂16が流れ込むことにより、コイル部の均熱化が図れるため、温度上昇が低減できる。また、コイルとコイル間、コイルと磁心18間の絶縁も強化できることとなる。
【0068】
さらに絶縁樹脂16でモールド成型して封止する工法を利用しているため、封止時間を短縮でき、生産性が向上する。
【0069】
また、本発明の実施の形態1を示す図1〜図11において1次補助巻線11a、2次補助巻線12aとして非巻線タイプの基板を使用しているが、巻線を巻回したコイルに比べて表面の仕上り具合に凹凸が少なく、積層面の厚みが安定しているので性能バラツキが低減できる。
【0070】
非巻線タイプの基板としてはガラエポ基板などが一般的であるが、セラミックなどの別の基板であってもよい。さらに非巻線コイルの形成法に関してはエッチング、印刷、蒸着などがあるが、あえて限定する必要はない。
【0071】
特にエッチングで製作したガラエポ基材のプリント基板などを使用すれば、汎用性も高いので調達性向上、低コスト化が図れるという効果が生まれる。
【0072】
また、この基板上に2線輪以上の非巻線コイルを同一層に形成してやれば、コイルの積層厚みはアップしないで多くの補助出力が形成できることとなり、トランス設計の自由度が大きくなる。また、これら複数線輪間の相対位置も安定するので性能バラツキは低減できる。
【0073】
これら本発明の実施の形態1を示す図1〜図11の製造方法として1次、2次主巻線の少なくともどちらか一方は薄板状の非巻線コイルで形成し、この非巻線コイルの上に他の巻線を形成して一対にした複巻線一体型コイル14を形成する第1の工程とこの複巻線一体型コイルを複数個積層して多積層コイル15を形成する第2の工程とこの多積層コイル15の上下から、磁心18を組み込む最終工程としたものであり、第1の工程で複数個の複巻線一体型コイル14に分割して配線・接続作業を行うので配線・接続の作業性が各段に向上できる。また、第2の工程では複巻線一体型コイル14を複数個積層するだけで配線・接続作業がないので端子ピッチの小さい多数端子の製品でも問題なく製造できる。
【0074】
また、複巻線一体型コイル14を形成する第1の工程において非巻線コイルの上に準備済みの巻線コイルを積層して製作する製造方法としたので巻線コイル製作工程が分離できるため、簡単な巻線機で巻線コイルを事前に製作・準備できることとなり、設備化コストが低減できる、小ロット対応に向いた工程編成ができる、などの効果が生まれる。
【0075】
さらに予め、準備した1次主巻線11の上下を絶縁紙13で挟み込んで形成した製造方法としたので巻線形状の維持ができる。特に引出し線の位置決めもできるので後工程でのコイル積層時の作業性が向上する。なお、この絶縁紙13は少なくとも一方の面に貼り付けて製造してやってもその効果に変わりはない。
【0076】
また、複巻線一体型コイル14を形成する第1の工程において非巻線コイルの上に絶縁物を介して巻線コイルを巻回して製作する製造方法としてやることにより、非巻線コイルの上に直巻きできるため、自動化がやり易くなり、大量生産に向いた工程編成ができる。また、積層工程も削減できる。なお、ここで非巻線コイルを絶縁するための絶縁物としては絶縁紙、絶縁フィルム、絶縁コーティングなど機能を満たせば、何でもよい。
【0077】
また、薄板状の非巻線コイルをエッチングで製作する製造方法としてやれば、ばりなしのコイルとできるので品質が安定する。
【0078】
さらに薄板状の非巻線コイルを打ち抜きで製作する製造方法としてやれば、生産性が向上するので大量生産が可能となる。
【0079】
また、巻線コイルを融着層付きの絶縁電線で形成する製造方法としたことにより、巻線コイルは巻線した状態のままで固着できるため、巻線単体での形状保持ができることとなり、非巻線コイルの上にこの巻線を積層して簡単に複巻線一体型コイル14を製作できる。
【0080】
さらに融着層をアルコール融着タイプの融着層として巻線形成と同時にアルコール融着する製造方法としたので巻線機にアルコール塗布装置を取り付けるだけで巻線と同時に固着ができるので巻線と融着工程が一体化できることとなり、熱融着などに比べて熱硬化設備、硬化工程が不要となり、製造工程が簡素化できるものである。
【0081】
また、本発明の実施の形態1を示す図1〜図11に使用した1次主巻線11の巻線コイルを非巻線タイプの基板で形成する製造方法としてやれば、巻線コイルの巻線作業、引出しリードの配線、巻付け作業等がなくなり、作業工数が削減できるという効果も生まれるものである。
【0082】
さらに多積層コイルを製作する第2の工程(図6、図7)と磁心を組み込む最終工程(図10)の間に多積層コイル15を絶縁樹脂で封止する第3の工程(図8、図9)を設けた製造方法としたことにより、多積層コイルの外形形状が安定するため、後工程での磁心の組み込みも容易となる。
【0083】
(実施の形態2)
次に本発明の第2の実施の形態について図12を用いて説明する。図12は、本発明の薄形トランスの第2の実施の形態を示す積層コイル構成図である。図12において20は丸電線を示している。
【0084】
基本的な構成は本発明の第1の実施の形態を示す図1〜図11と同一である。大きく異なる点は1次補助巻線11a、2次補助巻線12aを非巻線タイプの基板を使用しないで絶縁皮膜付きの丸電線20を使用して全ての巻線コイルを丸電線20で形成した点である。
【0085】
以上、本発明の第2の実施の形態を示す図12の構成によれば、全ての巻線コイルに丸電線20を使用しているので巻線材料コストの低減が達成できる。また、巻線のスピードアップが図れ、作業性が向上する。
【0086】
さらに図12においては1次補助巻線11aと2次補助巻線12aのみは丸電線を使用しており、補助出力巻線に関して設計の自由度向上、材料低減などの効果が得られるものである。なお、この補助巻線に関しては少なくともどちらか一方の巻線を丸電線20としてやれば、この効果は得られるものである。
【0087】
また、図12において1次又は2次巻線の少なくともどちらか一方の巻線を3層絶縁皮膜付き電線としてやることにより、高い電圧の入力に対しても1次と2次間の充分な絶縁が保てる。また、各国安全規格等への対応も容易となる。
【0088】
(実施の形態3)
次に本発明の第3の実施の形態について図13を用いて説明する。図13は本発明の薄形トランスの第3の実施の形態を示す積層コイル構成図である。図13において基本的な構成は本発明の第2の実施の形態を示す図12と同一である。大きく異なる点は全ての巻線コイルとして平角電線21を使用した点であり、巻線の占積率を高められるので巻線抵抗の低減、即ち、低損失化が達成できるものである。
【0089】
(実施の形態4)
次に本発明の薄形トランスの第4の実施の形態について図14を用いて説明する。図14は本発明の薄形トランスの第4の実施の形態を示す積層コイル構成図である。図14において基本的な構成は本発明の第1の実施の形態を示す図1〜11の構成と同じであるが、大きく異なる点は1次主巻線11を薄板状の非巻線コイル22で形成した点であり、結果として2次主巻線12と併せて両方の巻線を薄板状の非巻線コイル22で形成したことになる。
【0090】
この構成により、1次または2次主巻線の巻数が少ない時でも1次と2次巻線間の対向面積が確保できるので高結合とできる。また、断面積も確保できるので大電流対応も容易となる。
【0091】
(実施の形態5)
次に本発明の薄形トランスの第5の実施の形態について図15を用いて説明する。図15は本発明の薄形トランスの第5の実施の形態を示す積層コイル構成図である。図15において基本的には本発明の第4の実施の形態を示す図14と同一である。大きく異なる点は図14における1次主巻線11と2次主巻線12の両方の巻線をフレーム枠を一体化したフレームコイル23とした点である。
【0092】
この構成によれば、大電流を流す1次主巻線11、2次主巻線12の両方の巻線のコイル内部での接続点がなくなるので、信頼性が向上する。
【0093】
(実施の形態6)
次に本発明の薄形トランスの第6の実施の形態について図16、図17を用いて説明する。図16は本発明の第6の実施の形態で使用するコイル図、図17は本発明の第6の実施の形態を示す積層コイル構成図であり、24はエッジワイズ巻コイル、24aは穴を示している。
【0094】
図16、図17において基本的な構成は本発明の第1の実施の形態を示す図1〜図11と同じである。大きく異なる点は1次主巻線11として図16に示すような平角電線をエッジワイズ巻きしたコイルを使用して端子一体型フレームコイル10と積層した点である。
【0095】
この構成によれば、断面積の大きく取れる平角電線を利用できるため、1次主巻線11の巻数が比較的多い場合でも大電流に対応可能となり、設計の自由度が大きく広がる。なお、1次主巻線11と2次主巻線12はどちらか一方の巻線をエッジワイズ巻コイル24としてやることによって本発明の効果が得られることはいうまでもない。
【0096】
また、このエッジワイズ巻コイルの巻始めと巻終わりの引出し線先端部に穴24aを設けてやり、端子一体型フレームコイル10に設けた端子を挿入してやることにより、接続点としてやると共に位置決めの基準点としても利用できるため、コイル積層時の位置決め精度が向上し、性能ばらつきも少なくできるものである。
【0097】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、配線・接続部が複数に分割されるので端子間のピッチ間隔が狭くても作業ができることとなり、多出力・多数端子の設計が可能となる。さらに自動化も容易となるなどの効果がでる。また、非巻線コイル12とフレーム枠10aを一体化したフレームコイルとしたため、薄板状の非巻線コイル12の引出し端子10cの接続スペースが不要となり、小形化できる。
【0098】
さらに端子一体型フレームコイル10を採用したので、端子、端子台、コイルベース、或いはボビンなどの別部品が不要となり、部品点数が削減できる。
【0099】
このことにより、作業性の良い、小形で安価なコイル多積層タイプの薄形トランスおよびその製造方法を提供するという目的を達成できるのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態を示す薄形トランスの工程説明図
【図2】本発明の第1の実施の形態における第1の工程の説明図
【図3】本発明の第1の実施の形態における各々の複巻線一体型コイルの完成図
【図4】本発明の第1の実施の形態における各々の複巻線一体型コイルの完成図
【図5】本発明の第1の実施の形態における各々の複巻線一体型コイルの完成図
【図6】本発明の第1の実施の形態における第2の工程の説明図
【図7】本発明の第1の実施の形態における多積層コイルの積層方法を示す説明図
【図8】本発明の第1の実施の形態におけるモールドコイルの外観図
【図9】本発明の第1の実施の形態におけるモールドコイルの封止例を示す説明図
【図10】本発明の第1の実施の形態を示す薄形トランスの組立図
【図11】本発明の第1の実施の形態を示す薄形トランスの完成図
【図12】本発明の薄形トランスの第2の実施の形態を示す積層コイルの構成図
【図13】本発明の薄形トランスの第3の実施の形態を示す積層コイルの構成図
【図14】本発明の薄形トランスの第4の実施の形態を示す積層コイルの構成図
【図15】本発明の薄形トランスの第5の実施の形態を示す積層コイルの構成図
【図16】本発明の第6の実施の形態で使用するコイル図
【図17】本発明の第6の実施の形態を示す積層コイル構成図
【図18】従来の薄形トランスの積層から組立までを説明する工程説明図
【図19】従来の薄形トランスのコイル積層図
【符号の説明】
1 1次主巻線
1a 1次補助巻線
2 2次主巻線
3 絶縁紙
4 端子
4a 端子台
5 接続部
6 コイルベース
7 絶縁樹脂
8 モールドコイル
9 磁心
10 端子一体型フレームコイル
10a フレーム枠
10b 1次引出し端子
10c 2次引出し端子
10d 基準穴
10e 位置決めピン
11 1次主巻線
11a 1次補助巻線
11b 1次引出しリード線
12 2次主巻線
12a 2次補助巻線
13 絶縁紙
14 複巻線一体型コイル
15 多積層コイル
15a 積層治具
16 絶縁樹脂
17 モールドコイル
17a モールド金型
18 磁心
19 引出し端子接続部
20 丸電線
21 平角電線
22 薄板状の非巻線コイル
23 フレームコイル
24 エッジワイズ巻コイル
24a 穴

Claims (31)

  1. 1次、2次主巻線の少なくともどちらか一方を薄板状の同一導体内に端子と非巻線コイルとフレーム枠を一体形成した端子一体型フレームコイルで形成し、この端子一体型フレームコイルの上に他の巻線を形成して一対にした複巻線一体型コイルを形成し、この複巻線一体型コイルを複数個積層して多積層コイルを構成し、この多積層コイルの上下から、磁心を組み込んだ薄形トランス。
  2. フレーム枠に位置決め用の基準部を設けた請求項1記載の薄形トランス。
  3. 基準部として穴を設けた請求項2記載の薄形トランス。
  4. フレーム枠の基準部の位置を非対称の位置に設けた請求項1または2記載の薄形トランス。
  5. 1次主巻線、2次主巻線をほぼ同一巻幅で1層巻とした請求項1記載の薄形トランス。
  6. 補助巻線を1次、2次主巻線の最上層又は最下層に配置した請求項5記載の薄形トランス。
  7. 積層コイル全体を絶縁樹脂で封止した請求項1記載の薄形トランス。
  8. 絶縁樹脂でモールド成型して封止した請求項7記載の薄形トランス。
  9. 1次または2次主巻線の少なくともどちらか一方の巻線を絶縁皮膜付きの電線とした請求項1,7,8のいずれか一つに記載の薄形トランス。
  10. 電線を丸電線とした請求項9記載の薄形トランス。
  11. 電線を3層絶縁皮膜付き電線とした請求項9記載の薄形トランス。
  12. 電線を平角電線とした請求項9記載の薄形トランス。
  13. 1次または2次主巻線の両方の巻線を薄板状の同一導体内に端子と非巻線コイルとフレーム枠を一体形成した端子一体型フレームコイルで形成した請求項1,7,8のいずれか一つに記載の薄形トランス。
  14. 1次または2次主巻線の少なくともどちらか一方の巻線を平角線のエッジワイズ巻コイルで形成した請求項1,7,8のいずれか一つに記載の薄形トランス。
  15. 巻始めと巻終わりの引出し線先端部に穴をあけた請求項14記載の薄形トランス。
  16. 1次または2次補助巻線の少なくともどちらか一方の巻線を丸電線とした請求項1,7,8のいずれか一つに記載の薄形トランス。
  17. 1次または2次補助巻線の少なくともどちらか一方の巻線を非巻線タイプの基板で形成した請求項1,7,8のいずれか一つに記載の薄形トランス。
  18. 非巻線タイプの基板としてエッチング工法によるプリント基板で形成した請求項17記載の薄形トランス。
  19. 基板上に2線輪以上の複数線輪を形成した請求項17記載の薄形トランス。
  20. 各巻線を融着層付きとした請求項9記載の薄形トランス。
  21. 融着層をアルコール融着タイプの融着層とした請求項20記載の薄形トランス。
  22. 1次、2次主巻線の少なくともどちらか一方を薄板状の同一導体内に端子と非巻線コイルとフレーム枠を一体形成した端子一体型フレームコイルで形成し、この端子一体型フレームコイルの上に他の巻線を形成して一対にした複巻線一体型コイルを形成する第1の工程とこの複数線一体型コイルを複数個積層して多積層コイルを形成する第2の工程とこの多積層コイルの上下から、磁心を組み込む最終工程を有する薄形トランスの製造方法。
  23. 複巻線一体型コイルを形成する第1の工程において非巻線コイルの上に準備済みの巻線コイルを積層して製作した請求項22記載の薄形トランスの製造方法。
  24. 予め、準備する巻線コイルの少なくとも一方の面に絶縁紙を貼り付けて製作した請求項23記載の薄形トランスの製造方法。
  25. 複巻線一体型コイルを形成する第1の工程において非巻線コイルの上に絶縁物を介して巻線コイルを巻回して製作した請求項22記載の薄形トランスの製造方法。
  26. 薄板状の端子一体型フレームコイルをエッチングで製作した請求項22に記載の薄形トランスの製造方法。
  27. 薄板状の端子一体型フレームコイルを打ち抜きで製作した請求項22記載の薄形トランスの製造方法。
  28. 巻線コイルを融着層付きの絶縁電線で形成した請求項22記載の薄形トランスの製造方法。
  29. 融着層をアルコール融着タイプの融着層として巻線形成と同時にアルコール融着した請求項28記載の薄形トランスの製造方法。
  30. 巻線コイルを非巻線タイプの基板で形成した請求項22記載の薄形トランスの製造方法。
  31. 第2の工程と最終工程の間に多積層コイルを絶縁樹脂で封止する第3の工程を設けた請求項22記載の薄形トランスの製造方法。
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