JPH049814B2 - - Google Patents

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JPH049814B2
JPH049814B2 JP60178627A JP17862785A JPH049814B2 JP H049814 B2 JPH049814 B2 JP H049814B2 JP 60178627 A JP60178627 A JP 60178627A JP 17862785 A JP17862785 A JP 17862785A JP H049814 B2 JPH049814 B2 JP H049814B2
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aromatic
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Description

【発明の詳細な説明】
<産業上の利用分野> 本発明は溶融成形可能で、優れた機械的性質と
特定温度で光学異方性を有する成形品を与え得る
溶融成形可能なポリエステルに関するものであ
る。 <従来の技術> 近年プラスチツクの高性能化に対する要求がま
すます高まり、種々の新規性能を有するポリマが
数多く開発され、市場に供されているが、なかで
も特に分子鎖の平行な配列を特徴とする光学異方
性の液晶ポリマが優れた機械的性質を有する点で
注目されている。(特公昭55−482号公報)。 <発明が解決しようとする問題点> この液晶ポリマとしては全芳香族ポリエステル
が代表的であり、例えばp−ヒドロキシ安息香酸
のホモポリマおよびコポリマが知られている。し
かしながらこのp−ヒドロキシ案酸香酸ホモポリ
マはその融点があまりにも高すぎて溶融成形不可
能であり、p−ヒドロキシ安息香酸に例えばハイ
ドロキノンとテレフタル酸を共重合せしめたコポ
リマとて「モダン・プラスチツクス」1975年、7
月号、第62頁に記載される如く、その軟化点が約
427〜482℃と極めて高く、溶融加工が困難である
ばかりか、その機械的性質とて十分満足できるも
のではない。 これに対してp−ヒドロキシ安息香酸に4,
4′−ジヒドロキシフエニルとテレフタル酸を共重
合したポリマが370〜390℃で成形可能なことが知
られている。近年になりこのポリマも光学異方性
を有する液晶ポリマであることが見出されている
が、流動性が不良で高弾性率成形品の得られない
ことがわかつた。 一方、p−ヒドロキシ安息香酸に2,6−ジオ
キシナフタレンとテレフタル酸を共重合したポリ
マが流動性の良好な光学異方性ポリマとなること
が見出されている(特開昭54−50594号公報)。し
かしながら、このポリマとして上記ポリマより
は、かなり流動性が良好であるが、重縮合時に
2,6−ジオキシナフタレンまたはその誘導体が
極めて昇華しやすく、均一な組成のポリマの得ら
れないこと、得られた成形品の弾性率もそれ程高
くないということがわかつた。 そこで本発明者らは、2,6−ジオキシナフタ
レンまたはその誘導体の昇華を抑制し、しかも流
動性が良好な高弾性率成形品を得るための検討を
行い、下記特定構造のポリエステルが本発明の目
的を達成することを見出し本発明に到つた。 <問題点を解決するための手段> すなわち、本発明は下記構造単位()、()
および()とからなり、単位()が全体の50
〜90モル%、単位〔()+()〕が全体の50〜10
モル%を占め単位()/()のモル比が9/
1〜3/7であり、かつ対数粘度(60℃、ペンタ
フルオロフエノール中0.1g/dlで測定)が0.35
〜20.0dl/gであることを特徴とする溶融成形可
能なポリエステルを提供するものである。 本発明において上記構造単位()はp−ヒド
ロキシ安息香酸から生成したポリエステルの構造
単位を、上記構造単位()は2,6−ジオキシ
ナフタレンとテレフタル酸から生成したポリエス
テルの構造単位を、上記構造単位()は4,
4′−ジオキシビフエニルとテレフタル酸から生成
したポリエステルの構造単位を示す。 上記構造単位()が全体の90〜100モル%ま
たは0〜50モル%では流動性が不良で高弾性率成
形品が得られず本発明の目的を達成することが不
可能である。 一方、上記構造単位()/()のモル比が
10/0〜9/1または0/10〜3/7ではやはり
流動性が不良で高弾性率成形品を得ることが不可
能であり、本発明の組成のみによつて目的を達成
することができる。 本発明の芳香族ポリエステルは従来のポリエス
テルの重縮合法に準じて製造でき、製法について
はとくに制限がないが、代表的な製法としては例
えば次の(1)〜(3)法が挙げられる。 (1) p−アセトキシ安息香酸および2,6−ジア
セトキシナフタレン、4,4′−ジアセトキシビ
フエニルの芳香族ジヒドロキシ化合物のジエス
テルとテレフタル酸を主体とする芳香族ジカル
ボン酸から脱モノカルボン酸重縮合反応によつ
て製造する方法。 (2) p−オキシ安息香酸フエニルエステルおよび
2,6−ジオキシナフタレン、4,4′−ジアセ
トキシビフエニルなどの芳香族ジヒドロキシ化
合物とテレフタル酸を主体とする芳香族ジカル
ボン酸のジフエニルエステルから脱フエノール
重縮合により製造する方法。 (3) p−オキシ安息香酸およびテレフタル酸を主
体とする芳香族ジカルボン酸に所望量のジフエ
ニルカーボネートを反応させてそれぞれジフエ
ニルエステルとした後、2,6−ジヒドロキシ
ナフタレン、4,4′−ジヒドロキシビフエニル
などの芳香族ジヒドロキシ化合物を加え脱フエ
ノール重縮合反応により製造する方法。 重縮合反応に使用する触媒としては酢酸第一
錫、テトラブチルチタネート、酢酸鉛、酢酸ナト
リウム、酢酸カリウム、三酸価アンチモンなどの
金属化合物が代表的であり、とりわけ脱フエノー
ル重縮合の際に有効である。 本発明の芳香族ポリエステルは、ペンタフルオ
ロフエノール中で対数粘度を測定することが可能
であり、0.1g/dlの濃度、60℃で測定した値で
0.35〜20.0dl/g、特に0.4〜15.0dl/gが好まし
い。 また、本発明の芳香族ポリエステルの溶融粘度
は10〜15000ポイズが好ましく、特に20〜5000ポ
イズがより好ましい。 なお、この溶融粘度は(液晶開始温度+40〜
100℃)でずり速度2000〜4000(1/秒)の条件下
で高化式フローテスターによつて測定した値であ
る。 なお本発明の芳香族ポリエステルを重縮合する
際には、上記構造単位()、()および()
を構成する成分以外にイソフタル酸、4,4′−ジ
フエニルジカルボン酸、3,3′−ジフエニルジカ
ルボン酸、3,4′−ジフエニルジカルボン酸、
2,2′−ジフエニルジカルボン酸、1,2−ビス
(フエノキシ)エタン−4,4−′−ジカルボン
酸、1,2−ビス(2−クロルフエノキシ)エタ
ン−4,4′−ジカルボン酸などの芳香族ジカルボ
ン酸、ヘキサヒドロテレフタル酸などの脂環式ジ
カルボン酸、ハイドロキノン、クロルハイドロキ
ノン、メチルハイドロキノン、フエニルハイドロ
キノンなどの他の芳香族ジオールおよびm−オキ
シ安息香酸、2,6−オキシナフトエ酸などの他
の芳香族オキシカルボン酸などを本発明の目的を
損なわない程度の少割合の範囲でさらに共重合せ
しめることができる。 かくしてなる本発明の芳香族ポリエステルは融
点が400℃以下と低く、押出成形、射出成形、圧
縮成形、ブロー成形などの通常の溶融成形に供す
ることができ、繊維、フイルム、三次元成形品、
容器、ホースなどに加工することが可能である。 なお成形時には本発明の芳香族ポリエステルに
対し、ガラス繊維、炭素繊維、アスベストなどの
強化剤、充てん剤、核剤、顔料、酸化防止剤、安
定剤、可塑剤、滑剤、離型剤および難燃剤などの
添加剤や他の熱可塑性樹脂を添加して、成形品に
所望の特性を付与することができる。 なお、このようにして得られた成形品は、熱処
理によつて強度を増加させることができ、弾性率
をも多くの場合増加させることができる。 この熱処理は、成形品を不活性雰囲気(例えば
窒素、アルゴンヘリウムまたは水蒸気)中または
酸素含有雰囲気(例えば空気)中でポリマの融点
以下の温度で熱処理することによつて行うことが
できる。この熱処理は緊張下であつてもなくても
よく数分〜数日の間で行うことができる。 本発明の新規な芳香族ポリエステルから得られ
る成形品は、その平行な分子配列に起因して良好
な光学異方性を有し、機械的性質が極めて優れて
いる。 <実施例> 以下に実施例により本発明をさらに説明する。 実施例 1 重合用試験管にp−アセトキシ安息香酸13.5g
(7.5×10-2モル)、2,6−ジアセトキシナフタ
レン3.1g(1.25×10-2モル)、4,4′−ジアセト
キシビフエニル3.4g(1.25×10-2モル)、および
テレフタル酸4.2g(2.5×10-2モル)を仕込み、
次の条件で脱酢酸重合を行つた。 まず窒素ガス雰囲気下に250〜330℃で3.7時間
反応させた後、330℃で1.0mmHgに減圧し、さら
に1.7時間加熱し、重縮合反応を行つたところ、
ほぼ理論量の酢酸が流出し茶色のポリマが得られ
た。 このポリマの理論構造式は次のとおりであり、
そのポリエステルの元素分析結果は第1表のとお
り理論値とよい一致を示した。 (/m/nモル比=75/12.5/12.5)
【表】 但し、酸素含量(%)は(100%−C%−H%
−Cl%)から算出した。 また、このポリエステルを偏光顕微鏡の試料台
にのせ昇温して融点および光学異方性の確認を行
つた結果、融点は270℃であり、良好な光学異方
性を示した。このポリエステルを高化式フローテ
フターに供し紡糸温度330℃、口金孔径0.3mmφで
紡糸を行い、155m/分で巻きとり、0.07mmφの
紡出糸を得た。この紡出糸を東洋ボールドウイン
(株)社レオバイブロンDDV−−EAを用いて周波
数110Hz、昇温温度2℃/分、チヤツク間距離40
mmで弾性率を測定したところ30℃で117GPaと極
めて高弾性率であつた。 なお溶融粘度は330℃、ずり速度3000(1/秒)
で60ポイズであつた。 実施例 2〜4 p−オキシ安息香酸()、2,6−ジアセト
キシナフタレン()、4,4′−ジアセトキシビ
フエニル()、テレフタル酸()を重合試験
管に仕込み、実施例1と同じ条件で重縮合反応を
行い、液晶開始温度および溶融粘度を測定した。 これらのポリマを口金孔径0.3mmφで紡糸を行
い実施例1と同一条件で弾性率を測定したところ
いずれも高弾性率であつた。 これに対して本発明外の組成では流動性が不良
であつたり弾性率の低いことがわかる。
【表】 <発明の効果> 本発明の芳香族ポリエステルは、溶融成形可能
であり、高弾性率の成形品を得ることができるの
で金属代替プラスチツクなど種々の用途に使用す
ることができる。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 下記構造単位()、()および()とか
    らなり、単位()が全体の50〜90モル%、単位
    〔()+()〕が全体の50〜10モル%を占め単位
    ()/()のモル比が9/1〜3/7であり、
    かつ対数粘度(60℃、ペンタフルオロフエノール
    中0.1g/dlで測定)が0.35〜20.0dl/gであるこ
    とを特徴とする溶融成形可能なポリエステル。
JP17862785A 1985-08-15 1985-08-15 溶融成形可能なポリエステル Granted JPS6239622A (ja)

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JP17862785A JPS6239622A (ja) 1985-08-15 1985-08-15 溶融成形可能なポリエステル

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JP17862785A JPS6239622A (ja) 1985-08-15 1985-08-15 溶融成形可能なポリエステル

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JPS6239622A JPS6239622A (ja) 1987-02-20
JPH049814B2 true JPH049814B2 (ja) 1992-02-21

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Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS60221422A (ja) * 1984-04-17 1985-11-06 Mitsubishi Chem Ind Ltd 共重合ポリエステルの製造方法

Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS60221422A (ja) * 1984-04-17 1985-11-06 Mitsubishi Chem Ind Ltd 共重合ポリエステルの製造方法

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JPS6239622A (ja) 1987-02-20

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